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M2 二宮 1 Executive functions in insight versus non insight problem solving An individual differences approach. K.J.Gilhooly & E.Fioratou Thinking & Reasoning, 2009, 15(4), 355-376 問題解決は重要な認知機能のうちの 1 つであり,事前学習を行っていないような課題を解決するために必 要不可欠な能力である 問題解決では,開始状態,達成すべき目標,可能な行動が明確に定義されている課題を人々がどのように 解決していくかについての理解が深まっている.(Ohlsson1992; Weisberg1995) このような課題(良定義問題)はヒューリスティックに誘導された探索によって解決が可能. 一方で,ヒューリスティックによって解決が不可能であり,むしろ誤解を招くような問題表象を誘発し,解決の ためには初期表象の再構成が必要な課題(洞察課題)に,解決者がどのように取り組むかについての進捗は 多くない(EganGreeno1974) 古くはゲシュタルトの心理学者(Duncker 1945) から,現在の情報処理アプローチ(e.g., Ash & Wiley, 2006; MacGregor, Ormerod, & Chronicle, 2001; Gilhooly & Murphy, 2005) にかけて,問題表象の 再構成がどのように起こるかを説明するかは大きな課題であった この問題表象の再構成について,2 つのアプローチがある. “business as usual’’ 再構成は解決の失敗が続く初期表象からのステップ変化の増加が報告可能な状態を通して起こる(Fleck & Weisberg, 2004) “special process’’ 再構成には、無意識に(例:活性化の拡散など)問題の表象を変えるような,突然の解を導く報告不能なプロセス が関与する(e.g., Schooler, Ohlsson, & Brooks, 1993; O¨ llinger, Jones, & Knoblich, 2006) PREVIOUS APPROACHES CONTRASTING INSIGHT VS NON-INSIGHT TASKS Metcalfe and Wiebe (1987)は解決の際の,答えに近い(わかりそうな)感覚(feeling of warmth; FOW)が洞 察と非洞察課題の間で異なり,洞察では FOW と解決の近さに関係がないことが示された. 洞察問題の解決に潜在的プロセスが関与 Schooler et al. (1993)は,思考の言語化によって洞察問題の解決が阻害されることを示し,洞察問題と非 洞察問題の間の違いを明らかにした. Jung-Beeman et al. (2004)は,FMRI EEG を用いて,CRA におけると洞察経験の自己報告の違いに ついて検討した. 洞察経験を伴う解決には、非洞察の解決策と比較して右上前頭側頭回における活動の増加と関連 同部位において,非洞察報告に比べ,洞察報告された場合には解決を報告する以前から,EEG の活 動の増加が観察された 洞察経験有無による脳活動が異なる

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Executive functions in insight versus non insight problem solving An individual differences approach.

K.J.Gilhooly & E.Fioratou ,Thinking & Reasoning, 2009, 15(4), 355-376

‑ 問題解決は重要な認知機能のうちの 1 つであり,事前学習を行っていないような課題を解決するために必

要不可欠な能力である

‑ 問題解決では,開始状態,達成すべき目標,可能な行動が明確に定義されている課題を人々がどのように

解決していくかについての理解が深まっている.(Ohlsson、1992; Weisberg、1995)

✓ このような課題(良定義問題)はヒューリスティックに誘導された探索によって解決が可能.

‑ 一方で,ヒューリスティックによって解決が不可能であり,むしろ誤解を招くような問題表象を誘発し,解決の

ためには初期表象の再構成が必要な課題(洞察課題)に,解決者がどのように取り組むかについての進捗は

多くない(Egan&Greeno、1974)

‑ 古くはゲシュタルトの心理学者(Duncker、1945)から,現在の情報処理アプローチ(e.g., Ash & Wiley,

2006; MacGregor, Ormerod, & Chronicle, 2001; Gilhooly & Murphy, 2005) にかけて,問題表象の

再構成がどのように起こるかを説明するかは大きな課題であった

‑ この問題表象の再構成について,2つのアプローチがある.

“business as usual’’

再構成は解決の失敗が続く初期表象からのステップ変化の増加が報告可能な状態を通して起こる(Fleck &

Weisberg, 2004)

“special process’’

再構成には、無意識に(例:活性化の拡散など)問題の表象を変えるような,突然の解を導く報告不能なプロセス

が関与する(e.g., Schooler, Ohlsson, & Brooks, 1993; O¨ llinger, Jones, & Knoblich, 2006)

PREVIOUS APPROACHES CONTRASTING INSIGHT VS NON-INSIGHT TASKS

‑ Metcalfe and Wiebe (1987)は解決の際の,答えに近い(わかりそうな)感覚(feeling of warmth; FOW)が洞

察と非洞察課題の間で異なり,洞察では FOW と解決の近さに関係がないことが示された.

✓ 洞察問題の解決に潜在的プロセスが関与

‑ Schooler et al. (1993)は,思考の言語化によって洞察問題の解決が阻害されることを示し,洞察問題と非

洞察問題の間の違いを明らかにした.

‑ Jung-Beeman et al. (2004)は,FMRIや EEGを用いて,CRAにおけると洞察経験の自己報告の違いに

ついて検討した.

✓ 洞察経験を伴う解決には、非洞察の解決策と比較して右上前頭側頭回における活動の増加と関連

✓ 同部位において,非洞察報告に比べ,洞察報告された場合には解決を報告する以前から,EEG の活

動の増加が観察された

⇒洞察経験有無による脳活動が異なる

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‑ Gilhooly and Murphy (2005) は,24 の洞察課題と 10 の非洞察課題の問題解決得点のクラスター分析

が報告.

✓ 洞察問題は他の洞察の問題と密集する傾向があり、同様に非洞察問題は他の非洞察問題と集中する傾

向があることを示した.

DUAL PROCESSING APPROACHES AND INSIGHT PROBLEM SOLVING

‑ Sloman (1996), Stanovich and West (2000), Kahneman (2003), Evans (2003, 2005, 2008) らによっ

て、洞察問題解決プロセスの性質に強く関連する思考に対する二重過程アプローチが開発された。

タイプ 1 速く,自動的であり,無意識的な思考と関連

タイプ 2 遅く,労力がかかり,意識的な思考と関連

これらの処理の差異は,二重課題を通して検討されてきた

✓ タイプ 2は二重課題のような,実行機能プロセスによって影響を受けるが,タイプ 1 はそのような干渉は受

けない

‑ 二重課題の個人差に関する研究は,いくつかの非洞察課題において,作動記憶(つまりタイプ 2)の重要性

を説いている(Gilhooly, Phillips, Wynn, Logie, & Della Sala, 1999b; Gilhooly, Wynn, Phillips, Logie,

& Della Sala, 2002; Phillips, Wynn, Gilhooly, Logie, & Della Sala, 1999)

‑ タイプ 2 の非洞察課題への役割は、個人差と作業記憶関与の二重タスク研究を通じて広範には検討されて

きたが,洞察課題におけるタイプ 2の役割は広く検討されていなかった

PREVIOUS RESULTS REGARDING INSIGHT AND EXECUTIVE LOADING

‑ Gilhooly and Murphy (2005)は洞察問題解決と Figural Fluency課題の関連性を示した

✓ Figural Fluency 課題は、一般的に習慣的な反応の抑制と応答の基盤の切り替えを含む、実行機能に

積極的に負荷をかけるタスクとみなされる

✓ 洞察とタイプ 2のプロセスの関連性を示唆

‑ Murray and Byrne(2005)は 8つの洞察課題を使用した研究において、洞察問題解決と注意の切り替え・

作業メモリ記憶容量との間の相関を報告

‑ Fleck(2008)は、4 つの洞察と 4 つの非洞察問題を対比し、作業記憶スパン(注意制御を必要とする)と非洞

察問題解決に,また洞察課題と短期記憶の間の関連を発見した

✓ 洞察課題はタイプ 2の役割が小さく,タイプ 1のプロセスが大きい

‑ Ash and Wiley (2006)は探索空間の大きい洞察課題では注意のコントロールが関連するのに対して,探索

空間の小さい洞察課題では注意のコントロールは関連しないことが示した

✓ 小さい探索空間においては,表象の再構成が必要であり,大きい探索空間では探索と再構成が必要であ

ったことから,再構成の自動性を支持する結果である.

THE PRESENT STUDY

‑ 本研究では非洞察問題解決と比較して,洞察課題におけるタイプ 2の役割について検討する.

“special process’’の立場であれば,非洞察課題よりも洞察課題においてタイプ 2の関与が小さくなるだろう.

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✓ 洞察問題における表象の再構成がタイプ 1の自動的プロセス関わる

“business as usual’’の立場であれば,非洞察課題と洞察課題に対するタイプ 2の関与は同程度だろう

✓ 再構成がタイプ 2に大きく依存している.

ワーキングメモリの測定

‑ ワーキングメモリの測定における多くの研究が,ワーキングメモリの主要な要素は,注意資源(実行機能)と貯

蔵(ワーキングメモリ容量)であることが了解している

‑ 一般に,実行機能には注意の抑制(inhibition)と注意の切り替え(Switching)が重要な役割を果たすといわ

れている

✓ 表象の再構成が,それ以前の表象を抑制し,新しい解釈に切り替える,ものであると考えられるため,これ

らの機能を検討の対象とした.

‑ 非洞察課題と洞察課題はどちらも,他に可能な行動や考えられる結果を保持することが必要であるため,ワ

ーキングメモリ容量はどちらの課題にも関連すると考えられる.

✓ 今回行う課題には,言語性のものと空間性のものの両方があるため,両方のワーキングメモリスパンを測

定する

METHOD

‑ 課題は、Gilhooly and Murphy (2005)が洞察と非洞察の問題の区別を支持するクラスター分析を報告した

以前の研究で調査されたセットを使用した

材料

洞察課題 18題(内容の説明は省略) 非洞察課題 10題

ワーキングメモリスパンと実行機能の測定

WM スパン: 言語性作動記憶の尺度 2種類 ; 視覚-空間作業記憶の尺度 2種類

実行機能 : 注意抑制課題(Stroop) 2種類 ; 注意切り替え課題 2種類

参加者

Hertfordshire大学の学生 120名(Mean age 22.64, SD6.38),女性 68名,男性 52名

参加費として 20ポンドを支払った

手続き

‑ 個々の洞察課題と非洞察課題は別の紙に印刷されていた.

‑ 問題を一度読む時間が与えられ,4分の課題に取り組む時間が与えられた.

‑ 問題の提示順序はランダム

‑ メモなどは使用できないようになっていた

‑ 課題は基本的に「はい」か「いいえ」で答えられる形式になっており,いくつかの問題(ハノイの塔など)では,

いくつかの具体的な作業が提示されていた.

‑ 参加者は出来るだけ早く解決することが求められ,回答時間を記録した.

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RESULTS

‑ 分析はすべて解決の比率を使用した.

‑ 洞察または非洞察課題の得点がタイプ 2 プロセスの指標とされている抑制や切り替えワーキングメモリ容量

から予測されるかを検討した

✓ 指標の個人差が、洞察,非洞察の問題間でパターンが異なる場合、洞察非洞察課題の間に異なる特有

のプロセスと能力が関与していることを示す

課題得点の記述統計

‑ 上から 2つずつの平均をそれぞれ,抑制,切り替え,言語性WM,視覚空間WMスコアとした.

‑ 洞察得点のスコアは 18題の平均を,非洞察課題のスコアは 10題の平均を使用した.

認知機能測定と洞察および非洞察スコアとの相関(TABLE2)

‑ 課題間の相関は切り替えの得点が非洞察課題得点と相関するが、洞察課題得点とは相関しないことを除い

て同様の結果を示した.

‑ しかし,これらの相関の結果には,変数間の交絡に起因する影響が出ている可能性がある

‑ 個人差の変数を独立変数,洞察非洞察課題の得点を従属変数とする階層的重回帰分析を行った.

‑ 階層的重回帰分析においてワーキングメモリスパンの測定は容量と抑制機能に一般的に分けられるので,

実行機能の測度を第一段階で投入し,第二段階でワーキングメモリの尺度を投入した.

✓ 第二段階では,スイッチング及び抑制の影響を取り除いた,ワーキングメモリ容量の寄与が評価される.

階層的重回帰分析の結果(TABLE3)

‑ 洞察問題解決は、視覚-空間的および言語的作業記憶スパンによって有意に予測されることが示された.

‑ 非洞察問題解決は,切り替え得点に加えて,視覚-空間的および言語的作業記憶スパンによって有意に予

測されることが示された.

✓ この結果は洞察非洞察課題が実行機能(特に切り替えの機能)に対する依存の仕方によって区別されるこ

とを示している

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‑ 課題は言語性のものと視空間性のものの混合課題であった.

‑ この効果の一般性を検討するために,それぞれの課題を言語性のものと非言語性のものに分け,4 条件で

階層的重回帰分析をおこなった

✓ 基本的な記述統計は TABLE4,階層的重回帰分析の結果は TABLE5に示す

✓ 言語性課題に関する TABLE5の結果は,TABLE3の結果と同様の結果を示している

✓ 空間性課題に結果も,実行機能の特に切り替えの機能が洞察非洞察の間で異なるという結果を示してい

る.

→分けて分析した際にも,実行機能スコアが洞察課題では関係が見られず,非洞察課題では関係が見られた.

DISCUSSION

この研究は,洞察・非洞察課題がタイプ 2プロセスとのかかわりの程度が異なるという結果を示した.

‑ 洞察課題得点は実行機能スコアの除外された後の,両ワーキングメモリ容量によって予測されたが,抑制や

切り替えのどちらも洞察課題には寄与しなかった

‑ 非洞察課題の場合は両ワーキングメモリ容量だけではなく切り替えの機能も,課題の成績を予測した.

‑ この差異は,言語的な課題と視空間的な課題を分けて分析しても保持された.

✓ 洞察課題と非洞察課題の間の経験的な区別をさらに裏付ける結果となった

洞察課題と非洞察課題の間のタイプ 2(実行機能)の個人差のパターンの違いに関する解釈

実行機能の個人差

洞察課題と非洞察課題の間の共通する特徴

✓ 問題の開始条件、目標、および可能なアクションからなる初期表象を作るフェーズが存在する.

✓ 探索や分析の段階がある

非洞察課題の特徴

✓ 非洞察課題では、この初期表象に基づく探索段階は解決策につながる可能性がある。

非洞察課題においては,元の問題構造のなかで十分に制御された探索を行うことが解を得るために重要.

こういった制御能力は,実行機能の優れた参加者のほうがより簡単に行えるはずである.

⇐ 注意の切り替えスコアが成績を予測した結果と一致

洞察課題特有の特徴

✓ 洞察の問題では、最初の構造化はミスリードにつながるため,問題の表現を再構成することが必要。

✓ 洞察タスクでは、正しい構造化が達成された場合にのみ、問題を解決することが可能

✓ 正しい構造化が与えられれば、解決策は自明となり、解決するための探索はほとんど必要ない

‑ 洞察課題において,問題表象を適切な形に再構成することが重要である.

‑ 誤った問題表象の中で可能な行動を体系的に試すこと(強い制御)は再構成を阻害してしまう可能性がある

➢ 本研究の結果は,洞察課題の再構成の成功は、切り替えや阻害の実行機能によるものではなく、自動的か

つ潜在的なプロセスによるものであるという見解と一致する

ワーキングメモリ容量の個人差

‑ 洞察非洞察に関わらず、問題の内部表現は一般に複雑であり、可能な行動まやそれに伴う結果を考慮しな

がら作業記憶に保持しなければならない。

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‑ 表象の内部の重要な要素の再解釈のために、たとえ無意識のプロセスを通してさえも、そのような要素が作

業記憶に存在しなければならない(例えば、最初の解釈に関連する概念を活性化する)と仮定するのは妥当

である。

‑ 作業メモリにおける問題表象が豊富であるほど、重要な要素が作業メモリに表象され、再解釈のために利用

される可能性が高くなる

✓ ワーキングメモリ容量が大きくなるにしたがって,再構成にのために利用される表象が多くなり,再構成が

生じる可能性が高くなると考えられる

⇒分析の結果と一致

まとめ

‑ 本研究の結果は,洞察課題と比較した時の表象の再構成の役割を考慮すると,“special process’’ で示唆

されているように,タイプ 2 の実行機能の役割が、非洞察課題と比較してタイプ 1 との関連が強い洞察問題

解決では小さいことを示している

‑ 洞察問題が非洞察課題に対して再構成の特別な役割(special role)を持つという本研究の結果は,再構成

におけるタイプ 2プロセスと比較した時のタイプ 1プロセス重要性を示している.