0 · 2015-12-14 · -- - 3 - --外反母趾とは...

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Page 1: 0 · 2015-12-14 · -- - 3 - --外反母趾とは 『外反母趾』とは、足の親指(母指)が外側に反っている状態を指します。 中足指節関節(親指の第二関節)から指先側が、小指側に反ってしまいます。

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Page 2: 0 · 2015-12-14 · -- - 3 - --外反母趾とは 『外反母趾』とは、足の親指(母指)が外側に反っている状態を指します。 中足指節関節(親指の第二関節)から指先側が、小指側に反ってしまいます。

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外反母趾に関係する筋肉・骨格名称

母指末節骨 ぼしまっせつこつ

長母指屈筋腱 ちょうぼしくっきんけん

母指外転筋 ぼしがいてんきん

長母指屈筋 ちょうぼしくっきん

脛骨

腓骨

前面

背面

断面図

ヒラメ筋

脛骨 けいこつ

腓骨 ひこつ

中足指節間関節 ちゅうそくしせつかん かんせつ

内側楔状骨 ないそくけつじょうこつ

Page 3: 0 · 2015-12-14 · -- - 3 - --外反母趾とは 『外反母趾』とは、足の親指(母指)が外側に反っている状態を指します。 中足指節関節(親指の第二関節)から指先側が、小指側に反ってしまいます。

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外反母趾の原因と改善方法の前に 外反母趾の場合、大きく分けて、ハイヒールなどの外的な要因と、ふくらはぎや足の

裏などの筋肉の緊張によるものがあります。 ◎ハイヒールなどの外的要因 ◎足の筋肉の緊張による原因 先天性のものなど、ほかにもありますが、まずはこの2つの原因と改善方法を理解し

ていれば、通常の外反母趾には対応が出来ます。 (本書に記載が無い症状や先天性の場合、直接お会いしたときに拝見させていただき

ます) また、急激な痛みを伴い、炎症を起こし腫れている場合は応急処置として病院での診

察をお勧めします。

Page 4: 0 · 2015-12-14 · -- - 3 - --外反母趾とは 『外反母趾』とは、足の親指(母指)が外側に反っている状態を指します。 中足指節関節(親指の第二関節)から指先側が、小指側に反ってしまいます。

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外反母趾とは 『外反母趾』とは、足の親指(母指)が外側に反っている状態を指します。 中足指節関節(親指の第二関節)から指先側が、小指側に反ってしまいます。 先にお伝えしたように、親指の第二関節が小指側に反るためには、2つのことが原因

になります。 ◎ ハイヒールなどの外的要因 ハイヒールなどの外的要因の場合、今以上の症状の悪化を防ぐには、

外的要因であるハイヒールなどを出来る限り履かないことも重要

になります。 関節に外的な力を加え続けた場合、関節内の骨と骨が接触し、関節

内の軟骨や骨が磨り減り、また、関節間の靭帯が伸びていきます。 (大腿骨(太ももの骨)などの太い骨ですら、外的な力を加え続け

た場合変形します) これらの場合、少しずつの変形ですので、痛みを感じないまま変形

が進みます。

内側 外側 内側

外側

通常 外反母趾

中足指節間関節

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◎ 足の筋肉の緊張による原因 ハイヒールなどの外的要因ではない場合ほとんどが、ふくらはぎの筋肉の緊張が原因

です。 また、外反母趾による内側の痛みは、筋肉や靭帯が伸びたままになり、縮む力が働き

続けることによる筋肉の緊張が原因です。 (耐える力)

外反母趾による痛みの仕組み わかりやすく説明します。 (1)ふくらはぎの筋肉『長母指屈筋』の緊張により、

長母指屈筋が縮む。 (長母指屈筋の緊張の原因は、長母指屈筋周辺(ふくらはぎ) の筋肉の緊張により起こることが多い)

(ふくらはぎの筋肉の緊張は、腰の筋肉の緊張により 起こる)

長母指屈筋

長母指屈筋腱

長母指屈筋

脛骨

腓骨

前面

背面

断面図

ヒラメ筋

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長母指屈筋が縮むことにより、長母指屈筋腱が かかと側に引っ張る力が働く。

長母指屈筋腱は、母指末節骨(親指の末節骨)に

結ばれています。 (2)長母指屈筋腱がかかと側に引っ張る力

が働くことにより、中足指節関節が内側 に飛び出す。

中足指節関節が内側に飛び出す原因は、母指末

節骨に長母指屈筋腱の先端が結ばれており、母

指末節骨(ぼしまっせつこつ)が、かかと側に

引っ張られるが、内側楔状骨(ないそくけつじ

ょうこつ)があるため、中足指節関節が内側に

飛び出す力が働くためにおこります。

長母指屈筋腱

中足指節間関節 ちゅうそくしせつかん かんせつ

内側楔状骨 ないそくけつじょうこつ

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(4)中足指節関節が内側に飛び出した場合、中足指節関節の

内側にある靭帯や、母指外転筋などが伸びたままになり、常に

縮む力(耐える力)を働かせることにより、靭帯、腱、筋肉が

緊張していきます。 2ヶ月以上緊張し続けた靭帯、腱、筋肉内には、緊張させてい

る成分であるカルシウムの滞留量が多くなり、筋肉の伸縮運動

がうまく出来ず、老廃物等の排泄が困難になります。 筋肉の緊張⇒カルシウムの滞留⇒伸縮運動の低下 ⇒さらにカルシウムの滞留 ひどい外反母趾となり、レントゲンで撮影した場合、母指中足骨が張り出したように

見えますが、カルシウムを多く含んだ靭帯、もしくは腱の肥大が映って、母指中足骨

が張り出しているように見えます。 また、ほとんどの場合は、母指中足骨の中足指節関節部分が内側に出っ張っているだ

けなので、骨が変形し、肥大したのではないかと心配をすることはありません。 説明がわかりにくいかもしれませんが、外反母趾の原因はふくらはぎの筋肉の緊張が

原因になっています。 ふくらはぎの筋肉を軟らかくすればいいのですが、外反母趾の場合、ふくらはぎの場

所にある長母指屈筋が緊張しており、長母指屈筋はふくらはぎの中心に近い部分にあ

るため、緩消法を行っても、簡単に軟らかくすることは出来ません。 そこで、まずは痛みを取り除くことから始め、変形した指を元に戻すという順番で行

います。 痛みを取り除く、また、緊張した筋肉、腱を取り除くことも出来る場所から順番に行

っていきます。

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痛みを感じる原因 事故・怪我・ウィルスなど、原因のはっきり分かっている痛みを除けば、痛みの原因

は筋肉の緊張が原因です。 (筋肉が硬くなっている) 筋肉が緊張する原因は、3つあります。 1、筋肉を動かすことによる緊張(老廃物の滞留) 2、筋肉を動かさないために起こる緊張(カルシウムの滞留) 3、骨格の歪みによる、筋肉の緊張(耐える力で、老廃物とカルシウム) ※薬の副作用でも硬くなります。 外反母趾の場合、 2、3、 が関係しています。 2、筋肉を動かさないために起こる緊張(カルシウムの滞留) 筋肉を動かさないと、カルシウムが筋肉内に滞り筋肉を緊張させます。 緊張させているカルシウムは、排出されづらく筋肉内に滞るため、いつまでも筋肉は

緊張し続けます。 そして、緊張した筋肉は伸縮しづらいため、その周辺の筋肉は今まで以上の運動を必

要とし、さらに緊張し続けます。 緊張する筋肉の範囲(体積)は、どんどん大きくなります。 まさに悪循環という感

じです。 また、老廃物や乳酸などは、筋肉の伸縮により、筋肉から排出されますが、筋肉の緊

張が激しい場合、筋肉は伸縮できず、排出が正常にできなくなっていきます。 外反母趾の原因は、ふくらはぎの緊張とお伝えしましたが、ふくらはぎを緊張させる

原因は、腰の動かさずに硬くなった筋肉が原因になります。 腰の筋肉の緊張から、足への血行不良により、ふくらはぎの筋肉の老廃物の排出がう

まくできないために緊張していきます。

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3、骨格の歪みによる、筋肉の緊張(耐える力で、老廃物とカルシウム) 外反母趾は、『長母指屈筋』の緊張により、長母指屈筋が縮み、

長母指屈筋腱がかかと側に引っ張る力が働くことにより、中足

指節関節が内側に飛び出します。 中足指節関節の内側にある靭帯や、母指外転筋などが伸びっぱ

なしになり、常に縮む力(耐える力)を働かせることにより筋

肉や腱が緊張して痛みが出ます。

痛みが消える仕組み 痛みの原因は、筋肉の緊張です。 では本題の、痛みを無くすにはどのようにすればいいのか? それは緊張した筋肉を軟らかくすればいいのです。 筋肉を軟らかくするには、筋肉からカルシウムなどの緊張成分、乳酸などの痛みの成

分を排出すればいいだけなのです。 筋肉を動かすことによる緊張、いわゆる”筋肉痛”の状態は、方法がわかればストレ

ッチでも乳酸の排出は行うことができます。 (緊張成分 = 乳酸など)

痛みの場所

母指外転筋 ぼしがいてんきん

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痛みを消すためには 直接痛みを感じている中足指節関節の周辺から、痛みを取る方法を説明します。 痛みを消すためには、緩消法を利用します。

通常、腱・筋肉が伸縮していない場合、 筋肉・腱の長さが10とします。 中心から半分に分けた場合、 左右とも 5 になります。

腱・筋肉が収縮し、8の長さの場合、 中心から半分に分けると、 左右とも 4 になります。

筋肉が伸び、12の長さの場合、 中心から半分に分けると、 左右とも 6 になります。

このバランスよく、決まりよく伸縮してい

る腱・筋肉を軟らかくするには、筋肉の伸

縮を行う際、バランスを崩して動かしてあ

げることで、腱・筋肉内の緊張成分が排出

されます。

緊張成分が排出された場合、 筋肉は軟らかくなります。 腱、筋肉は軟らかくなれば、 痛みが消えます。

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