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DAQ NI SCB-68A ユーザマニュアル 68 ピンシールド端子台 NI SCB-68A ユーザマニュアル 2014 9 375865A-0112

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DAQNI SCB-68A ユーザマニュアル68ピンシールド端子台NI SCB-68A ユーザマニュアル

2014 年 9月375865A-0112

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法的情報限定的保証本書は、「現状有姿」(as is)で提供されており、事前の通知なしに次の改訂版で変更される場合があります。最新版については、ni.com/manualsをご参照ください。National Instruments Corporation(以下「NI」という)は、本書の技術的な正確性を念にチェックしております。ただし、NIは、本書に記載の情報の正確性について、切の明は黙の保証をわず、技術的な誤りについて切の責任を負いません。NIは、請求日から 1年間、ハードウェア製品について、当該製品が適あるNIの公表された仕様に実質的に適合しないこととなるような素材及び製造技術上の欠陥は存在しないことを保証します。NIは、請求日から 90日間、(ⅰ)ソフトウェア製品が適される付属のマニュアル文書に実質的に従って機能し、かつ(ⅱ)当該ソフトウェアの媒体に素材及び製造技術上の欠陥が存在しないことを保証します。NIが適ある保証期間中に欠陥は不適合の通知を受領した場合、NIはその裁量により、(ⅰ)問題のある製品を修理若しくは交換し、は(ⅱ)問題のある製品の料を払い戻します。修理は交換後のハードウェアは、当初の保証期間の残期間は 90日間のうちいずれかい期間について保証されます。NIが問題のある製品を修理は交換することを選択する場合、NIは、新品、は新品と同等の性能及び信頼性を有し、当初の部品は製品と少なくとも同等の機能を有する整備済みの部品は製品を使することができます。お客様は製品をNIに返却する前に、NIからRMA番号を取得する必要があります。NIは、限定的保証の対象外のハードウェアの検査及び試験についてその費を請求する権利を留保します。限定的保証は、NI製品の欠陥が次のいずれかの事柄に起因するものである場合には適されません:(NI以外の者によって実施された)不適切は不分なメンテナンス、設置、修理は校正、許可を受けていない改変、不適切な環境、不適切なハードウェアはソフトウェア・キーの使、製品の仕様の範囲を超えた不適切な使は操作。不適切な電圧の印加、事故、誤は不注意、雷、洪は他の天災等の災害。上記の救済手段は排他的なものであり、お客様が有する唯の救済手段です。また、これらの救済手段がその主要な目的を達成しえない場合であっても適されます。本書に明に規定される場合を除いては、NI製品は、いかなる種類の保証も付されることなく、「現状有姿」(as is)で提供されます。NIは、NI製品に関するいかなる保証(商品性の黙の保証、特定目的適合性、第三者の所有権その他の財産権を侵害していないこと、及び取引慣は取引過程によりじうるあらゆる保証を含みます)も、明、黙を問わず、いません。NIは、正確さ、的確性、信頼性その他いかなる点についても、NI製品の使は使結果に関して、保証せず、またいかなる表明もいません。NIは、NI製品の稼働に中断がなく、は誤作動がないことを保証しません。お客様とNIがNI製品を対象とする保証条件について、別途署名は記名押印済みの契約を締結している場合、当該契約書における保証条件が適されます。著作権著作権法に基づき、National Instruments Corporation(米国ナショナルインスツルメンツ社)の書面による事前の許可なく、本書のすべては部を写真複写、記録、情報検索システムへの保存、及び翻訳を含め、電子的は機械的ないかなる形式によっても複製は転載することを禁止します。National Instrumentsは他者の知的財産を尊重しており、お客様も同様の方針に従われますようお願いいたします。NIソフトウェアは著作権法その他知的財産権に関する法律により保護されています。NIソフトウェアをいて他者に帰属するソフトウェアその他のマテリアルを複製することは、適あるライセンスの条件その他の法的規制に従ってそのマテリアルを複製できる場合に限り可能であるものとします。エンドユーザ使許諾契約及び他社製品の法的注意事項エンドユーザ使許諾契約(EULA)及び他社製品の法的注意事項は以下の場所にあります。• 注意事項は、<National Instruments>¥_Legal Information及び <National Instruments>ディレクトリにあります。

• EULAは、<National Instruments>¥Shared¥MDF¥Legal¥licenseディレクトリにあります。• NI製品とともに作成したインストーラに法律情報を組み込む方法については、<National

Instruments>¥_Legal Information.txtをお読みください。国政府の権利の制限お客様が米国政府の機関、省はその他の事業体(「米国政府」と総称する)である場合、本書に記載の技術データの使、複製、再製、公表、修正、開は転送は、間機関の連邦調達規則 52.227-14と軍事機関の国防省連邦調達規則補 252.227-7014及び 252.227-7015に基づく限定権利条項の適を受けます。

商標National Instrumentsの商標の詳細については、ni.com/trademarksのNI Trademarks and Logo Guidelines(英語)をご覧ください。ARM, Keil, and μVision are trademarks or registered of ARM Ltd or its subsidiaries.

LEGO, the LEGO logo, WEDO, and MINDSTORMS are trademarks of the LEGO Group.

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TETRIX by Pitsco is a trademark of Pitsco, Inc.

FIELDBUS FOUNDATION™ and FOUNDATION™ are trademarks of the Fieldbus Foundation.

EtherCAT® is a registered trademark of and licensed by Beckhoff Automation GmbH.

CANopen® is a registered Community Trademark of CAN in Automation e.V.

DeviceNet™ and EtherNet/IP™ are trademarks of ODVA.

Go!, SensorDAQ, and Vernier are registered trademarks of Vernier Software & Technology. Vernier Software & Technology and vernier.com are trademarks or trade dress.

Xilinx is the registered trademark of Xilinx, Inc.

Taptite and Trilobular are registered trademarks of Research Engineering & Manufacturing Inc.

FireWire® is the registered trademark of Apple Inc.

Linux® is the registered trademark of Linus Torvalds in the U.S. and other countries.

Handle Graphics®, MATLAB®, Real-Time Workshop®, Simulink®, Stateflow®, and xPC TargetBox® are registered trademarks, and TargetBox™ and Target Language Compiler™ are trademarks of The MathWorks, Inc.

Tektronix®, Tek, and Tektronix, Enabling Technology are registered trademarks of Tektronix, Inc.

The Bluetooth® word mark is a registered trademark owned by the Bluetooth SIG, Inc.

The ExpressCard™ word mark and logos are owned by PCMCIA and any use of such marks by National Instruments is under license.

The mark LabWindows is used under a license from Microsoft Corporation. Windows is a registered trademark of Microsoft Corporation in the United States and other countries.

本書中に記載されたその他の製品名及び企業名は、それぞれの企業の商標は商号です。National Instruments Alliance Partner ProgramのメンバーはNational Instrumentsより独している事業体であり、National Instrumentsと何ら代理店、パートナーシップはジョイント・ベンチャーの関係にありません。特許National Instrumentsの製品を保護する特許については、ソフトウェアで参照できる特許情報(ヘルプ→特許)、メディアに含まれているpatents.txtファイル、はni.com/patentsからアクセスできるNational Instruments Patent Notice(英語)のうち、該当するリソースから参照してください。

輸出関連法規の遵守に関する情報National Instrumentsの輸出関連法規遵守に対する方針について、また必要なHTSコード、ECCN(Export Control Classification Number)、その他の輸出に関する情報の取得方法については、「輸出関連法規の遵守に関する情報」(ni.com/legal/ja/export-compliance)を参照してください。

National Instruments Corporation製品を使する際の警告お客様は、National Instruments Corporation(以下「NI」という)の製品がお客様のシステムはアプリケーションに組み込まれるかどうかにかかわらず常にNI製品の適合性及び信頼性(システムはアプリケーションの適切な設計、プロセス及び安全性を含みます)を確認し、検証する最終的な責任を負います。NI製品は、命若しくは安全の維持に不可欠なシステム、危険な環境若しくはフェイル・セーフ機能が必要となる他のあらゆる環境(原子施設の運、航空機ナビゲーション、航空交通管制システム、救命若しくは命維持システムその他の医療装置の運若しくは操作を含みます)、はこの製品の欠陥が死亡、傷害、重大な財産損害若しくは環境被害をもたらしうるその他あらゆる途における使(以下「リスク途」と総称する)のために設計、製造は試験されたものではありません。さらに、故障・機能不全を防ぐために、バックアップ及びシャットダウン機構の準備などの慎重な処置を講じる必要があります。NIは、NI製品のリスク途への適合性について、明は黙を問わず、いかなる保証もいません。

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コンプライアンス電磁両性に関する情報このハードウェアは、ハードウェアの適合宣言 (DoC)1 に記載される電磁両性 (EMC) の制限、および当該する規制基準に基づいて所定の試験が実施され、これらに適合するものと認定されています。 これらの基準および制限は、ハードウェアを意図された電磁環境で操作する場合に、有害な電磁妨害から保護するために設けられました。 たとえば、感度またはノイズのハードウェアが近接する場所で使されるなどの特別な場合は、電磁妨害が起こる可能性を最限に抑えるために追加の軽減対策を実する必要がある場合もあります。このハードウェアは当該する EMCの規制基準に準拠していますが、特定の設置において電磁妨害が起こらない保証はありません。 ハードウェアによるラジオおよびテレビ受信への電磁妨害が起こる可能性、そして許容できない性能低下を最限に抑えるには、ハードウェアのドキュメントおよび DoC1 の手順に厳密に従って取り付け、使してください。ハードウェアの電源を切し、正規の無線通信サービスまたはその他の隣接する電気装置に電波妨害を起こしていると判断した場合は、以下の措置を取ってください。• レシーバ(妨害を受けているデバイス)のアンテナを再設定する。• トランスミッタ(妨害を起こしているデバイス)をレシーバに対して再配置する。• トランスミッタを異なるコンセントに接続し、トランスミッタとレシーバを異なる分岐回路に配置する。海中または工業地帯などの特殊な EMC環境で使する場合、EMC基準に準拠するために、属、シールドケースの使が必要な可能性のあるハードウェアもあります。 製品の設置要件については、ハードウェアのユーザドキュメントおよび DoC1 を参照してください。

ハードウェアが試験対象または試験導線に接続されている場合、システムは障害により影響を受けやすくなり、地域の電磁環境に電磁妨害を起こす可能性があります。このハードウェアを住宅地域で使されますと、有害な混信を引き起こすことがあります。 ユーザは自己負担で電磁妨害の問題を解決するか、ハードウェアの操作を停止する必要があります。ナショナルインスツルメンツによって明的に許可されていない変更および修正は、地域の取締規則下でハードウェアを操作するユーザの権利を無効にする可能性があります。

1 適合宣言 (DoC) には、ユーザまたは設置者に対する重要な EMC準拠および手順が記載されています。 この製品の適合宣言を手するには、ni.com/certification(英語)にアクセスして型番または製品ラインで検索し、該当するリンクをクリックしてください。

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© National Instruments | vii

目次第 1章SCB-68A はじめに使を開始する前に ............................................................................................................................1-2SCB-68Aをセットアップする ........................................................................................................1-3SCB-68Aをダイレクトフィードスルーで使する .............................................................1-7SCB-68AをMIO DAQデバイスと使する ............................................................................1-7SCB-68Aを取り付ける .......................................................................................................................1-9

パネルに取り付ける ..................................................................................................................1-9DINレールマウント...................................................................................................................1-10

SCB-68Aでカバーを固定する ........................................................................................................1-11SCB-68Aにコンポーネントをはんだ付け /はんだ除去する ..........................................1-11

はんだ付け装置 ............................................................................................................................1-11SCB-68Aボードをベースから取り外す ...........................................................................1-11はんだ付けとはんだ除去のガイドライン.......................................................................1-12

関連ドキュメント.................................................................................................................................1-13

第 2章アナログおよび温度センサ測定アナログ回路およびチャンネルパッドの構成 .............................................................2-2アナログ信号を接続する.........................................................................................................2-6

浮動型信号ソース .......................................................................................................................2-7浮動型信号ソースに差動接続を使する条件 ...................................................2-7浮動型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使する条件.....................................................................................................2-7浮動型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)接続を使する条件.....................................................................................................2-8浮動型信号ソースに差動接続を使する .............................................................2-8浮動型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使する ..............................................................................................................2-11浮動型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)接続を使する ..............................................................................................................2-12

グランド基準型信号ソース....................................................................................................2-12グランド基準型信号ソースに差動接続を使する条件 ................................2-13グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使する条件.....................................................................................................2-13グランド基準型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)接続を使する条件.....................................................................................................2-14グランド基準型信号ソースに差動接続を使する..........................................2-14

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目次

viii | ni.com

グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使する .............................................................................................................. 2-15

温度センサを使する....................................................................................................................... 2-16熱電対計測を実する ............................................................................................................. 2-16温度センサ出と確度 ............................................................................................................. 2-17熱電対ソースの誤差 .................................................................................................................. 2-17熱電対断線の検出....................................................................................................................... 2-18熱電対フィルタ処理 ........................................................................................................ 2-19

バイアス抵抗を取り付ける ............................................................................................................. 2-20ローパスフィルタ処理....................................................................................................................... 2-21

1極ローパス RCフィルタ ..................................................................................................... 2-23ローパス処理に使するコンポーネントを選択する .............................................. 2-24アナログ信号でのローパスフィルタにコンポーネントを追加する........ 2-25アナログローパスフィルタ処理アプリケーション ......................................... 2-26

ハイパスフィルタ処理....................................................................................................................... 2-271極ハイパス RCフィルタ ..................................................................................................... 2-29ハイパスフィルタ処理に使するコンポーネントを選択する ........................... 2-29アナログ信号でのハイパスフィルタにコンポーネントを追加する........ 2-30アナログハイパスフィルタ処理アプリケーション ......................................... 2-32

電流測定 .......................................................................................................................................... 2-33電流測定に使する抵抗を選択する ...................................................................... 2-33アナログ信号での電流測定にコンポーネントを追加する ................. 2-34

電圧を減衰する ..................................................................................................................................... 2-35電圧を減衰するコンポーネントを選択する.................................................................. 2-36電圧減衰の確度に関する注意事項 ..................................................................................... 2-36アナログ信号での減衰電圧にコンポーネントを追加する ........................... 2-37アナログ分圧器 .................................................................................................................. 2-39

第 3章アナログ出波形アナログ出チャンネルパッド構成.......................................................................................... 3-1ローパスフィルタ処理....................................................................................................................... 3-3

1極ローパス RCフィルタ ..................................................................................................... 3-5ローパス処理に使するコンポーネントを選択する .............................................. 3-5アナログ出信号でのローパス平滑化フィルタにコンポーネントを追加する........................................................................................... 3-6アナログ出ローパスフィルタ処理アプリケーション ......................................... 3-6

電圧を減衰する ..................................................................................................................................... 3-7電圧を減衰するコンポーネントを選択する.................................................................. 3-8電圧減衰の確度に関する注意事項 ..................................................................................... 3-8アナログ出信号での減衰電圧にコンポーネントを追加する ........................... 3-8アナログ出分圧器 .................................................................................................................. 3-9

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NI SCB-68A ユーザマニュアル

© National Instruments | ix

第 4章PFI 0およびデジタル測定PFI 0チャンネルパッド構成 ............................................................................................................4-1ローパスフィルタ処理 .......................................................................................................................4-2

1極ローパス RCフィルタ......................................................................................................4-4ローパス処理に使するコンポーネントを選択する...............................................4-5デジタルトリガ信号でのローパスデジタルフィルタ処理にコンポーネントを追加する ...........................................................................................4-6

PFI 0ローパスフィルタ処理アプリケーション............................................................4-6電圧を減衰する......................................................................................................................................4-7

電圧を減衰するコンポーネントを選択する ..................................................................4-8電圧減衰の確度に関する注意事項 .....................................................................................4-8デジタルでの減衰電圧にコンポーネントを追加する .....................................4-9デジタル分圧器 ..................................................................................................................4-9

第 5章ヒューズおよび電源情報電源回路 ....................................................................................................................................................5-1ヒューズ ....................................................................................................................................................5-1電源フィルタを追加する ..................................................................................................................5-2

付録 A仕様

付録 BNI サービス

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© National Instruments | 1-1

1SCB-68A はじめに図 1-1にされた SCB-68Aは、ナショナルインスツルメンツの 68ピンまたは 100ピン DAQデバイスに簡単に信号接続するための、68個のネジ留め式端子を備えたシールド I/O端子台です。

図 1-1. SCB-68A パーツ配置図

SCB-68Aには、カスタム回路を作成するための汎ブレッドボード領域、および中継電気コンポーネントスルーホールパッドがあります。これらのスルーホールパッドにより、RCフィルタ、4〜 20 mA電流測定、熱電対の断線の検出、および電圧減衰が実可能になります。オープンなコンポーネントパッドを使して、68ピンまたは 100ピン DAQデバイスのアナログ(AI)、アナログ出(AO)、および PFI 0信号に簡単に信号調整を適できます。

1 上部カバー(必須)2 クイックリファレンスラベル3 ケースベース

4 抜け防止ネジ5 抜け防止バー6 SCB-68A ボードアセンブリ

4

5

4

1

2

3

6

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第 1章 SCB-68A はじめに

1-2 | ni.com

この章では、NI SCB-68Aを 68ピンまたは 100ピンデータ集録(DAQ)デバイスや、その他の 68ピン SCSIまたは VHDCI I/Oを装備する NI製品と接続および使する方法について説明します。サポートされるデバイスと利可能な SCB-68Aの機能の覧は、技術サポートデータベースのドキュメント「Compatible Devices and Cabling for the NI SCB-68/SCB-68A Terminal Block」を参照してください。このドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/infoで Info Codeに「scb68Acables」とします。

メモ SCB-68Aをアナログ機能のないデバイスや、Rシリーズ、AOシリーズ、および DIO/TIOシリーズと使する場合は、必ずダイレクトフィードスルーモードを使し、デフォルトのスイッチ設定を変更する必要があります。詳細については、「SCB-68Aをダイレクトフィードスルーで使する」セクションを参照してください。

使を開始する前にSCB-68Aのセットアップと使には以下が必要です。

『SCB-68A クイックスタート』が含まれる、SCB-68A 68ピンシールド端子台キット1

互換性のある68ピンまたは100ピンDAQデバイス、およびデバイスドキュメント

技術サポートデータベースのドキュメント「Compatible Devices and Cabling for the NI SCB-68/SCB-68A Terminal Block」に記載された、使するデバイスに適切なケーブル。このドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/infoでInfo Codeに「scb68acables」とします。

M/Xシリーズのコネクタ 0を使しない場合は、技術サポートデータベースのドキュメント「Where Can I Find NI SCB-68A Quick Reference Labels?」に記載された、使するデバイスに適切なクイックリファレンスまたは PDF。この技術サポートデータベースのドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/infoでInfo Codeに「scb68alabels」とします。

プラスドライバー(No. 2)

0.125インチマイナスドライバー

14〜 30 AWGワイヤ

ワイヤカッター

ワイヤストリッパ

1 最大 2つの SCB-68Aアクセサリを、2つのコネクタを装備する AO/M/Xシリーズデバイスおよび Eシリーズ100ピンデバイスと使できます。最大 4つの SCB-68Aアクセサリは 4つのコネクタを装備する Rシリーズデバイスと、最大 3つの SCB-68Aアクセサリは 3つのコネクタを装備する Rシリーズデバイスと使できます。

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NI SCB-68A ユーザマニュアル

© National Instruments | 1-3

SCB-68Aをセットアップする以下は、危険電圧や端子台などを取り扱う際の安全対策および注意事項です。

注意 危険電圧(>30 Vrms/42 Vpk/60 VDC)を接続しないでください。デバイスの電気制限に関する情報は、使するデバイスのドキュメントを参照してください。

使する前にカバーを取り付けます。電気ショックを防止するには、作業資格を持っていない限り、SCB-68Aのカバーを取り外さないでください。カバーを取り外す前に、端子台から通電回路の接続を解除してください。使する前にカバーを元通りに取り付けます。

SCB-68Aのシャーシ接地圧着端子は、浮動ソース(最大 1 mA)などのインピーダンスソースを接地するためのものです。接地圧着端子をアースとして使しないでください。

注意 指定された EMCのパフォーマンスを確保するには、シールドケーブルを必ず使してください。

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第 1章 SCB-68A はじめに

1-4 | ni.com

図 1-2は、SCB-68A PCBパーツ配置図をします。

図 1-2. SCB-68Aプリント回路基板図

メモ 図 1-2にあるコンポーネントのいずれかが欠けている場合は、NIにご連絡ください。

1 温度センサ2 S1.1および S1.2スイッチ3 アナログパッド4 68ピン I/Oコネクタ5 ブレッドボード領域6 1 Aセルフリセットヒューズ7 +5 V電源パッド、R20および R21

8 S2.1、S2.2、および S2.3スイッチ9 ネジ留め式端子10 プリント回路基板取り付けネジ11 PFI 0パッド12 アナログ出パッド13 プリント回路基板取り付けネジおよび

シャーシ接地圧着端子

CAUTION: SEE MANUAL FOR ELECTRICAL RATINGSCAUTION: INSTALL COVER PRIOR TO USE

COPYRIGHT 2012©S/N 153721B-01L

FOR PATENTS:NI.COM/PATENTS

1

35

2

36

3

37

4

38

5

39

6

7

41

8

42

9

43

40

1 2 3

ON CTS

68

34

67

33

66

32

65

31

64

30

63

29

62

28

61

27

60

26

SCB-68A

S1S2

E

SC5

SC4

SC3

SC2

E

SC1

E

SC0

51

17

50

16

49

15

48

14

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11

44

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57

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56

22

55

21

54

53

19

52

18

20

SC10

SC7

SC6

SC8

SC9

12

1 2 3

J5J6

J8 J4

A

FG

B

C DA

FG

B

C

A

FG

B

C

+

+

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+

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E

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A

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E

A

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B

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+

118 16

116 1

181

J1F1C6

C4

R21 C2C1++

R20

C3U1

C5R38

AB

E

CD

FG+

+

+

+

+E

+

B

D

A

C

A

A

B

B

+

+

1 2 3 5 94

13 10

8

9 3

5 9 912 11

76

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NI SCB-68A ユーザマニュアル

© National Instruments | 1-5

SCB-68Aの使を開始するには、図 1-1と 1-2を参照しながら以下の手順に従ってください。DAQ デバイスをまだ取り付けていない場合は、ご使の DAQデバイスに付属する取り付けガイドに記載された手順を参照してください。始める前に、SCB-68A からすべてのケーブルを取り外します。1. (オプション)「SCB-68Aを取り付ける」セクションの説明に従って、SCB-68A

をパネルまたは DINレールに取り付けます。2. カバーを取り外します。3. カバーの両側からフィルムを取り除きます。4. (オプション)SCB-68AをM/Xシリーズデバイスのコネクタ 0と使しない場合

は、図 1-1にされているように、カバーの内側にクイックリファレンスラベルを貼り付けます。最も互換性のあるデバイスのクイックリファレンスラベル PDFは、技術サポートデータベースのドキュメント「Where Can I Find NI SCB-68A Quick Reference Labels?」を参照してください。この技術サポートデータベースのドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/infoで Info Codeに「scb68alabels」とします。

ヒント 図 1-1にされているように、SCB-68Aのカバーをてて簡単に参照できるようにすることが可能です。

5. 「SCB-68Aをダイレクトフィードスルーで使する」セクションまたは「SCB-68AをMIO DAQデバイスと使する」セクションで説明されているように、使している信号タイプに合わせてスイッチを構成します。

6. プラスドライバー(No. 2)を使して抜け防止ネジを外し、抜け防止バーを調整します。

7. 絶縁被覆を 6 mm(0.25 in.)取り除き、ワイヤをネジ留め式端子に挿し、マイナスドライバーを使して 0.5〜 0.6 N · m(4〜 5 in. · lb)のトルクでネジをしっかりと固定して、ワイヤをネジ留め式端子に接続します。

注意 指定された EMCのパフォーマンスを確保するには、ケースの外側に経路設定する信号線はシールドケーブル内に含まれて、シールドアクセサリに接続する必要があります。ケーブルシールドは、できるだけ短い接続を使してシャーシ接地圧着端子に終端する必要があります。

8. 抜け防止機構を取り付けて(取り外した場合)、抜け防止ネジを締めます。シールドケーブルが抜け防止ハードウェアに経路設定するには大き過ぎる場合、複数またはさい直径のケーブルを使するか、上の抜け防止バーを取り外して、必要に応じて絶縁被覆やパッドを追加してケーブルを固定します。

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第 1章 SCB-68A はじめに

1-6 | ni.com

9. カバーを元通りに取り付けます。

注意 使する前にカバーを取り付けることが必要です。

注意 SCB-68Aに電圧(>30 Vrms/42 Vpk/60 VDC)を接続しないでください。SCB-68Aは、30 Vrms/42 Vpk/60 VDCを超える電圧には適していません。これは、ユーザが追加した分圧器によって電圧を DAQデバイスの範囲内に減衰したとしても変わりません。30 Vrms/42 Vpk/60 VDCを超える電圧を使すると、SCB-68Aや接続されているデバイス、およびホストコンピュータを破損する恐れがあります。

注意 Category II、III、または IVでの測定には使しないでください。

10. ご使のデバイスで適切なケーブルを使して、SCB-68Aを DAQデバイスに接続します。サポートされるデバイスのケーブルオプションの覧は、技術サポートデータベースのドキュメント「Compatible Devices and Cabling for the NI SCB-68/SCB-68A Terminal Block」を参照してください。このドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/infoで Info Codeに「scb68acables」とします。

11. Measurement & Automation Explorer(MAX)を起動して、左側のパネルでデバイスとインタフェースを展開し、使する DAQデバイスが認識されていることを確認した後にデバイス設定を構成します。

12. (オプション)MIO DAQデバイスで測定をう場合は、以下の手順に従ってSCB-68Aを DAQデバイスのアクセサリとして構成します。a. MAXで使する DAQデバイスを右クリックして、構成を選択します。b. アクセサリタブでプルダウンメニューから SCB-68Aを選択して、構成を選

択します。1

c. アクセサリ構成ウィンドウで温度センサを有効または無効にして、OKをクリックします。

d. OKをクリックします。SCB-68Aを DAQデバイスに構成する詳細については、『NI-DAQmx対応Measurement & Automation Explorerヘルプ』を参照してください。

13. 特定のデバイスの機能をテストします。MAXでテストパネルを実するには、使する DAQデバイスを右クリックしてテストパネルを選択します。開始をクリックして、デバイス機能をテストします。

SCB-68Aの使終了後は、コンピュータの電源を切る前に SCB-68Aに接続している外部信号の電源を切ります。

1 MAX 5.3以降。MAXのそれ以前のバージョンでは、SCB-68をアクセサリとして選択できます。

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SCB-68Aをダイレクトフィードスルーで使するアナログ機能のないデバイスや、Rシリーズ、AOシリーズ、および DIO/TIOシリーズのデバイスでは、ダイレクトフィードスルーモードを使する必要があります。表 1-1にされているように、スイッチをダイレクトフィードスルーモードスイッチ設定に動かします。

図 1-3. ダイレクトフィードスルーモードスイッチ設定

SCB-68AをMIO DAQデバイスと使するSCB-68Aおよび E/M/S/Xシリーズデバイスなどのマルチファンクション I/O (MIO) DAQデバイスでは、さまざまな方法で測定をうことができます。SCB-68Aは熱電対に対応する冷接点補償(CJC)の温度センサを装備し、スイッチ S1.1およびS1.2は異なるアナログ設定に温度センサを構成します。スイッチ S2.1、S2.2、および S2.3は、アクセサリの信号調節領域に電を供給します。表 1-2は、MIO DAQデバイスの異なるスイッチ設定をしています。

表 1-1. ダイレクトフィードスルースイッチ設定

スイッチ設定 説明

ダイレクトフィードスルーモード —スイッチ S1.1、S1.2、S2.1、S2.2、および S2.3を左にされている位置に動かします。 このモードでは、• デバイスからのすべての 68信号が直接ネジ留め式端子に接続します。

詳細図は、図 1-3を参照してください。

1 2 3

1

2S1 S2

SCB-68A

68

67

1

68

67

1

22

NC NC

1 2 3

1

2S1 S2

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第 1章 SCB-68A はじめに

1-8 | ni.com

表 1-2. MIO DAQデバイスのスイッチ設定

スイッチ設定 説明

温度センサモードが無効になったMIO(デフォルト構成)*—スイッチ S1.1、S1.2、S2.1、S2.2、および S2.3を左にされている位置に動かします。 このモードでは、• 温度センサは使されません。• AI 0と AI 8はネジ留め式端子で使できます。• +5 V電源はアクセサリの信号調節領域に電を供給します。

詳細図は、図 1-4を参照してください。

シングルエンド温度センサモードのMIO* †—スイッチS1.1、S1.2、S2.1、S2.2、および S2.3を左にされている位置に動かします。 このモードでは、• 温度センサは AI 0を基準化シングルエンド(RSE)モードで使して読み取れます。

• AI 8はネジ留め式端子で使できます。• +5 V電源はアクセサリの信号調節領域に電を供給します。

詳細図は、図 1-4を参照してください。

差動温度センサモードのMIO*—スイッチ S1.1、S1.2、S2.1、S2.2、および S2.3を左にされている位置に動かします。 このモードでは、• 温度センサは AI 0と AI 8を差動モードで使して読み取れます。

• +5 V電源はアクセサリの信号調節領域に電を供給します。

詳細図は、図 1-4を参照してください。

ダイレクトフィードスルーモード —スイッチ S1.1、S1.2、S2.1、S2.2、および S2.3を左にされている位置に動かします。 このモードでは、• デバイスからのすべての 68信号が直接ネジ留め式端子に接続します。

詳細図は、図 1-3を参照してください。* NI 6225/6255デバイスのコネクタ 1では使できません。† Sシリーズおよび Xシリーズ同時MIOデバイスでは使できません。

1 2 3

1

2S1 S2

1 2 3

1

2S1 S2

1 2 3

1

2S1 S2

1 2 3

1

2S1 S2

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図 1-4. MIO DAQデバイスモードのスイッチ設定

浮動型またはグランド基準型信号ソースからアナログへの接続についての詳細は、第 2章、「アナログおよび温度センサ測定」の「アナログ信号を接続する」セクションを参照してください。

SCB-68Aを取り付けるSCB-68Aを机上で使したり、またはパネルや標準 DINレールに取り付けることができます。

パネルに取り付けるパネルまたは壁への取り付けに、SCB-68Aの背面に 3つのかぎ穴があります。SCB-68Aをボードまたはパネルに取り付けるには、以下の手順に従ってください。1. 技術サポートデータベースのドキュメント「SCB-68A Panel Mounting

Template」に添付されているパネル取り付けテンプレートの PDFをダウンロードまたは印刷します。ni.com/jp/infoで Info Codeに「scb68amounting」とします。

2. テンプレートを使して、パネル上に 3つの点の印を付けます。パネル取り付けネジのかぎ穴の狭い端が上を向いていることを確認します。

3. パネルからデバイスを簡単に取り外すことが可能な余地を残して、#6-32なべネジまたはM3なべネジを使してパネル上に印を付けた点に固定します。どちらのネジを使した場合でも、取り付け後のネジのさ(壁からネジの上部まで)は 5 mm(0.2 in.)です。

MIO DAQ SCB-68

S1.1

S1.2

6766

321

34

8

68

6766

321

34

8

68

+5 V

AI 0

AI 8

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第 1章 SCB-68A はじめに

1-10 | ni.com

DINレールマウントNI 9913 DINレールマウントキット(製品番号 781740-01)には、SCB-68Aを標準の35 mm DINレールに取り付けるためのクリップが含まれています。DINレールクリップは、2つの FLH #6-32 x 5/16インチネジ(キットに付属)を使してプラスドライバー(No. 2)でアクセサリに固定します(図 1-5を参照)。

メモ SCB-68Aの DINレール取り付けネジ穴は、5回以上使しないでください。DINレールクリップを外してもう度取り付けると、DINレールクリップとアクセサリ間の接続性が損なわれます。

図 1-5. SCB-68A DINレールクリップの取り付け

図 1-6のように、DINレールクリップの大きい縁を上にしてシャーシを DINレールに取り付けます。

図 1-6. DINレールクリップのパーツ配置図

1 DINレールクリップ 2 DINレールバネ 3 DINレール

1

2

3

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SCB-68Aでカバーを固定するほとんどの場合、カバーを統合磁石で取り付けるだけで分です。カバーを取り外せないように SCB-68Aのベースに固定する場合は、Taptite Trilobularネジなどの、2つのM3 × 6(4-40 × 5/16)ネジ山形成プラスなべネジが必要です。Taptiteネジは多くのベンダから購できます。以下の手順に従ってください。1. 直径 3.5 mm(9/64 in.)のドリルビットを使して、カバーのラベルがある面に

シルクスクリーン印刷された字に 2つ穴を開けます。穴を開ける際は、カバーをボール盤などの平面に置き、バリを最限に抑えるためにゆっくりと穴を開けます。

2. ドリルの穴をケースの穴の位置に合わせて、ベースでカバーを元通りに取り付けます。

3. M3 × 6(4-40 × 5/16)のネジを 8〜 10 in. · lb.のトルクで締めます。

SCB-68Aにコンポーネントをはんだ付け /はんだ除去する部のアプリケーションは、SCB-68Aの設定変更(通常はプリント回路デバイスへのコンポーネント追加)を必要とします。

はんだ付け装置コンポーネントを SCB-68Aにはんだ付けするには、以下が必要となります。

プラスドライバー(No.1および No. 2)

0.125インチマイナスドライバー

はんだごてとはんだ

ラジオペンチ

使するアプリケーション固有のコンポーネント

SCB-68Aボードをベースから取り外す以下の手順に従って、SCB-68Aをベースから取り外します。1. 接続されている場合は、SCB-68Aから 68ピンケーブルの接続を解除して、上部

カバーを取り外します。2. 図 1-1にされているように、プラスドライバー(No. 2)で抜け防止ネジを緩

めます。3. マイナスドライバーを使して、ネジ留め式端子から信号ワイヤを外します。4. 図 1-2にされているように、プラスドライバー(No. 2)でプリント回路基板

取り付けネジおよびシャーシ接地圧着端子を取り外します。

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第 1章 SCB-68A はじめに

1-12 | ni.com

5. 図 1-7にされているように、68ピンコネクタネジをマイナスドライバーで取り外します。

図 1-7. SCB-68A 背面図

6. PCBを上向きに傾けて、ケースベースから引き出します。

メモ SCB-68Aのプリント回路基板取り付けのネジ穴は、5回以上使しないでください。PCBを外した後に再び取り付けると、接続の強度が弱まります。

はんだ付けとはんだ除去のガイドラインコンポーネントを SCB-68Aにはんだ付けしたり、はんだ除去をう場合は、図 1-2を参照してください。

SCB-68Aの FとGの位置には、出荷時に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられています。これらの位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。SCB-68Aにはんだ付けする場合は、低消費電(20〜 30 W)のはんだごてを使してください。

SCB-68Aではんだを除去する場合は、熱いピンセットや低消費電のツールの使が最適です。はんだ除去時には、コンポーネントパッドを破損しないよう気をつけてください。酸系はんだは、プリント回路デバイスとコンポーネントの破損原因となるため、やにり電子はんだのみを使してください。

図 1-8にされているように、SCB-68A上のパッドはコンポーネントを垂直にはんだ付けする必要があります。

図 1-8. 推奨される抵抗の取り付け

1 68ピンコネクタネジ 2 68ピン I/Oコネクタ

11 2

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関連ドキュメントご使の DAQデバイスで SCB-68Aを使する詳細については、以下のリソースを参照してください。• 最新ドキュメントは ni.com/manualsで確認できます。• Measurement & Automation Explorerヘルプ• NI-DAQmxヘルプ• 技術サポートデータベース(ni.com/kb)• NI Developer Zone(ni.com/zone)

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2アナログおよび温度センサ測定この章では、温度センサおよび熱電対測定に関する情報を含む、アナログ測定の実に関連するさまざまなトピックについて説明します。この章では、ローパスおよびハイパスフィルタ処理や、電流測定、および減衰電圧アプリケーションでSCB-68Aの空いているコンポーネント位置にコンポーネントを追加して信号調整する方法や、バイアス抵抗の取り付けについても説明します。

注意 コンポーネントはユーザの責任にて追加してください。NIは、不適切に追加されたコンポーネントによる損傷の責任を負いません。

この章で説明するアプリケーション以外にも、SCB-68Aのコンポーネントパッドや汎ブレッドボード領域などを使して、さまざまなタイプの信号調整を実できます。コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法については、第 1章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68Aにコンポーネントをはんだ付け /はんだ除去する」セクションを参照してください。

この章で説明されたアプリケーションの 1つ、またはカスタム回路を作成した後に、第 1章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68Aをセットアップする」セクションでMeasurement & Automation Explorer(MAX)で SCB-68Aを構成する方法を参照してください。MAXで仮想チャンネルを作成して、カスタムスケールを作成するか、使するトランスデューサのタイプに電圧レンジを関連付けることができます。

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-2 | ni.com

アナログ回路およびチャンネルパッドの構成SCB-68Aを 68ピンまたは 100ピンMIO DAQデバイスに接続する場合、SCB-68Aのコンポーネントパッドを使して 16個の AIチャンネルを調整できます。図 2-1は、SCB-68Aのアナログおよび冷接点補償回路をします。

図 2-1. アナログおよび冷接点補償回路

AI 0(I/O 68) S1.1

CJC

CJC

R38

Q1

+5 V

C3(0.1 μF)

C5(1 μF)

C

+5 V

GAI 8

(I/O 34)

S1.2AI 8

(I/O 34)

RSE CJC MIO

DIFF CJC

AI

AI

AI

AI GND

D+

A

+5 V

AI 0

(I/O 68)

AI GND

B+

F

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図 2-2は、基本的な AIチャンネルの構成をしています。AI <i>および AI <i+8>を差動チャンネルペアまたは 2つのシングルエンドチャンネルとして使できます。

図 2-2. AI <i> および AI <i+8> のアナログチャンネル回路+5 V

AI GND

+

F

A

E

B

AI <i>

+5 V

AI GND

+

G

C

D

AI <i+8>

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-4 | ni.com

SCB-68Aをグランド基準化シングルエンドと使する場合は、図 2-3にされているように、を AI GND、位置 Bおよび Dに接続する空き位置を接地ソースに使しないでください。グランド基準を必要とする信号調整回路は、空いているコンポーネント位置ではなく、AI SENSEをグランド基準として使するカスタムブレッドボード領域に作成してください。

図 2-3. AI <i> および AI <i+8> のアナログチャンネルパッド構成

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

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表 2-1は、SCB-68Aのアナログ信号のコンポーネントラベルと、それらのコンポーネント位置 A〜 Gを表しています。

表 2-1. アナログチャンネルのコンポーネント位置

チャンネル

位置 A、B*、C、D*、E*、F†、および G†シングルエンド 差動

AI 0、AI 8 AI 0+/- SC0

AI 1、AI 9 AI 1+/- SC1

AI 2、AI 10 AI 2+/- SC2

AI 3、AI 11 AI 3+/- SC3

AI 4、AI 12 AI 4+/- SC4

AI 5、AI 13 AI 5+/- SC5

AI 6、AI 14 AI 6+/- SC6

AI 7、AI 15 AI 7+/- SC7

* B、D、および E位置には、2つのコンポーネントを並列接続するために使するスルーホールパッドがあります。† Fおよび G位置には表面マウントの 0 Ω抵抗があり、この位置を使する場合は抵抗を除去する必要があります。Fおよび G位置からカスタムコンポーネントを除去する場合は、0 Ω抵抗を再び取り付ける必要があります。

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

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アナログ信号を接続する表 2-2は、信号ソースの両方のタイプの推奨構成の概要をします。

表 2-2. アナログ構成

AIグランド基準設定 *

浮動型信号ソース(建物のグランドへの接続なし) グランド基準型信号ソース *

例 :• 接地なしの熱電対• 絶縁出信号調節• 電池使のデバイス

例 :• 非絶縁出プラグイン計測器

差動(DIFF)

非基準化シングルエンド(NRSE)

基準化シングルエンド(RSE)

* RSE、NRSE、および DIFFモード、アナログ信号ソース、ソフトウェアの注意点については、お使いの DAQデバイスの関連ドキュメントを参照してください。

+ –

+

AI+

AI–

AI GND

DAQ

+–

+

AI+

AI–

AI GND

DAQ

+–

+

AI

AI SENSE

AI GND

DAQ

+–

+

AI

AI SENSE

AI GND

DAQ

+–

+

AI

AI GND

DAQ

VA – VB

+–

+

AI

AI GNDVB

VA

DAQ

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浮動型信号ソース浮動型信号ソースは建物のシステムグランドに接続されていない、絶縁されたグランド基準ポイントを持ちます。浮動型信号ソースの例としては、変圧器、熱電対、電池式デバイス、光アイソレータ、および絶縁アンプなどが挙げられます。絶縁出を持つ計測器またはデバイスは、浮動型信号ソースです。

浮動型信号ソースに差動接続を使する条件差動型接続は、以下の条件を満たすあらゆるチャンネルで使できます。• 信号レベルが低い場合(1 V未満)。• 信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)以上の場合。• 信号が個別のグランド基準ポイントまたは帰還信号を必要とする場合。• 信号銅線がノイズの多い環境を通る場合。• 2つのアナログチャンネル、AI+および AI-が信号に使可能な場合。

差動信号接続は、集録されるノイズを減らし、より多くのコモンモードノイズを除去します。また、差動信号接続は NI-PGIAのコモンモードの制限内で信号を浮動させます。

差動接続の詳細については、「浮動型信号ソースに差動接続を使する」セクションを参照してください。

浮動型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使する条件信号が以下の条件に合う場合のみに NRSE接続を使します。• 信号レベルがい場合(1 Vを超える場合)。• 信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)未満の場合。

上記の条件を満たさない信号がある場合は、信号の統合性を向上させるために差動型接続を使することをお勧めします。

シングルエンドモードでは、差動構成と比較して、より多くの静電気および磁気ノイズが信号接続にカプリングされます。カプリングは、信号パスの差異によって起こります。磁気カプリングは、2本の信号線の間の領域に比例します。電気カプリングは、2本の信号線間における電界の差異によって変動します。

この種類の接続では、NI-PGIAは、信号のコモンモードノイズ、そして信号ソースとデバイスグランド間のグランド電位差の両方を除去します。

NRSE接続については、お使いの DAQデバイスの関連ドキュメントを参照してください。

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-8 | ni.com

浮動型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)接続を使する条件信号が以下の条件を満たす場合にのみ RSE接続を使します。• 信号が、共通の基準ポイントの AI GNDを、RSEを使する他の信号と共有

する場合。• 信号レベルがい場合(1 Vを超える場合)。• 信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)未満の場合。

上記の条件を満たさない信号がある場合は、信号の統合性を向上させるために差動型接続を使することをお勧めします。

シングルエンドモードでは、差動構成と比較して、より多くの静電気および磁気ノイズが信号接続にカプリングされます。カプリングは、信号パスの差異によって起こります。磁気カプリングは、2本の信号線の間の領域に比例します。電気カプリングは、2本の信号線間における電界の差異によって変動します。

この種類の接続では、NI-PGIAは、信号のコモンモードノイズ、そして信号ソースとデバイスグランド間のグランド電位差の両方を除去します。

RSE接続については、お使いの DAQデバイスの関連ドキュメントを参照してください。

浮動型信号ソースに差動接続を使する浮動ソースの負極のリードを AI GNDに接続する(直接またはバイアス抵抗を介して)ことが重要です。それを実しない場合、ソースが NI-PGIAの最大動作電圧範囲を超えて浮動し、DAQデバイスが誤ったデータを返すことがあります。

ソースの基準を AI GNDにする番簡単な方法は、信号の正極を AI+に接続し、信号の負極を AI GNDおよび AI-に抵抗を使せずに接続します。この接続は、低ソースインピーダンス(100 Ω未満)で DCカプリング時のソースに対して問題なく動作します。

図 2-4. バイアス抵抗なしの浮動型信号ソースの差動接続

+

<100 ΩAI GND

AI+

AI–

AI SENSE

Vs

DAQ

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ただし、大きなソースインピーダンスの場合は、この接続は差動信号パスのバランスを著しく崩します。正のラインにカプリングされる静電ノイズは、負のラインにはカプリングされません。これは負のラインが接地されているためです。このノイズは、コモンモード信号ではなく差動モード信号として表れるため、データに表されます。この場合、負のラインを直接 AI GNDに接続する代わりに、同等のソースインピーダンスの約 100倍の抵抗を介して負のラインを AI GNDに接続します。抵抗により信号パスのバランスがほぼ保たれるため、ほぼ同じ量のノイズが両方の接続にカプリングされ、カプリングされた静電ノイズをより多く除去します。この構成は、ソースに負荷をかけません(非常にい NI-PGIAのインピーダンス以外)。

図 2-5. 単バイアス抵抗を使した浮動型信号ソースの差動接続

+

R

100 AI GND

R

Vs

AI+

AI–

AI SENSE

DAQ

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-10 | ni.com

図 2-6にされるように、正極と AI GNDの間に同じ値の他の抵抗を接続することによって、信号パスのバランスを完全に保つことができます。バランスが完全に保たれた構成ではノイズ除去がわずかに優れていますが、ソースに 2つの直列抵抗(和)の負荷をかけるという不利な点があります。たとえば、ソースインピーダンスが 2 kΩで 2つの各抵抗が 100 kΩの場合、抵抗により 200 kΩの負荷がソースにかかり、-1%のゲイン誤差が発します。

図 2-6. バランスの取れたバイアス抵抗を使した、浮動型信号ソース差動接続

DAQ

PGIA

+

+

+

AI GND

AI SENSE

AI+

AI–

I/O

( )

Vs

Vm

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© National Instruments | 2-11

NI-PGIAの両には、NI-PGIAが動作するために、グランドへの DC経路が必要です。ソースが ACカプリング(容量カプリング)の場合、NI-PGIAは正極と AI GNDの値に抵抗を必要とします。ソースが低インピーダンスの場合、ソースに大きな負荷をかけない程度に大きく、バイアス電流の結果、オフセット電圧を成しない程度にさい(通常、100 kΩ〜 1 MΩ)抵抗を選択します。この場合、負極を直接 AI GNDに接続します。ソースが出インピーダンスの場合は、上記の方法で正極と負極の両に同じ値の抵抗を使して、信号パスのバランスを取ります。図 2-7でされるように、ソースに負荷がかかることによって、ゲイン誤差がじることに注意してください。

図 2-7. バランスの取れたバイアス抵抗を使した、ACカプリング時の浮動ソース差動接続

バイアス抵抗の SCB-68Aへの取り付けについては、「バイアス抵抗を取り付ける」セクションを参照してください。

浮動型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使する浮動型信号ソースの負極リードを AI GNDに(直接または抵抗を介して)接続することが重要です。そうしない場合は、ソースが NI-PGIAの有効なレンジを超えて浮動し、DAQデバイスは誤ったデータを返す場合があります。

図 2-8は、NRSEモードで DAQデバイスに接続された浮動ソースをしています。

図 2-8. 浮動型信号ソースの NRSE接続

「浮動型信号ソースに差動接続を使する」セクションで説明されたすべてのバイアス抵抗の構成は、NRSEのバイアス抵抗にも適されます。0〜 2つのバイアス抵抗

+

AI GND

Vs

ACAI+

AI–

AI SENSE

AC DAQ

+

AI GND

R

AI SENSE

AI

Vs

DAQ

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-12 | ni.com

の構成については、図 2-4、2-5、2-6、および 2-7の AI-を AI SENSEに置き換えます。AI SENSEがソースから離れて接続されるため、NRSEモードのノイズ除去は、RSEモードよりも優れています。ただし、AI SENSE接続は AI+信号とツイストペアケーブルで接続されるのではなく、すべてのチャンネルと共有されているため、NRSEモードのノイズ除去は、DIFFモードよりも劣ります。

DAQアシスタントを使して、チャンネルを RSEまたは NRSEモードに構成できます。

浮動型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)接続を使する図 2-9は、浮動型信号ソースを RSEモードに構成した DAQデバイスに接続する方法をしています。

図 2-9. 浮動型信号ソースの RSE接続

DAQアシスタントを使して、チャンネルを RSEまたは NRSEモードに構成できます。

グランド基準型信号ソースグランド基準型信号ソースは、建物のシステムグランドに接続された信号ソースです。コンピュータがソースと同じ電システムに接続される場合は、デバイスに対して共通のグランドポイントにすでに接続されています。建物の電源システムに接続されている計測器およびデバイスの非絶縁出は、このカテゴリに含まれます。

同じ建物の電システムに接続された 2つの測定器のグランド電位差は、通常は1〜 100 mVの間ですが、配電回路が適切に接続されていないと差異がそれ以上になる場合があります。接地された信号ソースが不正確に測定された場合は、この差異が測定誤差として表れる可能性があります。測定する信号のグランド電位差を除去するには、接地されている信号ソースの接続手順に従ってください。

RSE

PGIA–

+

Vs

I/O

AI GND

AI SENSE

AI <0..16>

+

Vm

+

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© National Instruments | 2-13

グランド基準型信号ソースに差動接続を使する条件チャンネルが以下の条件に合う場合は、DIFF接続を使します。• 信号のレベルが低い場合(1 V未満)。• 信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)以上の場合。• 信号が個別のグランド基準ポイントまたは帰還信号を必要とする場合。• 信号銅線がノイズの多い環境を通る場合。• 2つのアナログチャンネル、AI+および AI-が使可能な場合。

DIFF信号接続は、集録されるノイズを減らし、より多くのコモンモードノイズを除去します。また、DIFF信号接続は NI-PGIAのコモンモードの制限内で信号を浮動させます。

差動接続の詳細については、「グランド基準型信号ソースに差動接続を使する」セクションを参照してください。

グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使する条件信号が以下の条件に合う場合のみに NRSE接続を使します。• 信号レベルがい場合(1 Vを超える場合)。• 信号とデバイスを接続する銅線が 3 m(10 ft)未満の場合。• 信号が他の信号と基準点を共有できる場合。

上記の条件と致しない信号で、い信号品質が必要な場合には、DIFF接続が奨励されます。

シングルエンドモードでは、DIFF構成と比較して、より多くの静電気および磁気ノイズが信号接続にカプリングされます。カプリングは、信号パスの差異によって起こります。磁気カプリングは、2本の信号線の間の領域に比例します。電気カプリングは、2本の信号線間における電界の差異によって変動します。

この種類の接続では、NI-PGIAは、信号のコモンモードノイズ、そして信号ソースとデバイスグランド間のグランド電位差の両方を除去します。

NRSE接続の詳細については、「グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使する」セクションを参照してください。

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-14 | ni.com

グランド基準型信号ソースに基準化シングルエンド(RSE)接続を使する条件グランド基準型信号ソースに RSE接続を使しないでください。NRSEまたは DIFF接続を代わりに使します。

表 2-2の右下のセルにされるように、AI GNDとセンサのグランド間に電位差がある場合があります。RSEモードでは、このグランドループによって測定誤差が発します。

グランド基準型信号ソースに差動接続を使する図 2-10は、グランド基準型信号ソースを、差動モードで構成された DAQデバイスに接続する方法をしています。

図 2-10. グランド基準型信号ソースの差動接続

この種類の接続では、NI-PGIAは、図で V cm とされる信号のコモンモードノイズ、そして信号ソースとデバイスグランド間のグランド電位差の両方を除去します。

AI+および AI-は、両方が AI GNDの ±11 Vレンジ内である必要があります。

DAQ

PGIA

+

+

+

+

Vcm

Vs

AI GND

AI SENSE

Vm

AI+

AI–

I/O

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© National Instruments | 2-15

グランド基準型信号ソースに非基準化シングルエンド(NRSE)接続を使する図 2-11は、グランド基準型信号ソースを NRSEモードで接続する方法をしています。

図 2-11. グランド基準型信号ソースにシングルエンド接続を使する(NRSE構成)

AI <0..x>および AI SENSEは、両方 AI GNDの ±11 Vレンジ内である必要があります。

シングルエンド、グランド基準型信号ソースを測定するには、NRSEグランド基準設定を使する必要があります。信号を AI <0..x>のいずれかに接続し、信号ローカルグランド基準を AI SENSEに接続します。AI SENSEは、NI-PGIAの負極に内部で接続されています。そのため、信号のグランドポイントは、NI-PGIAの負極に接続しています。

デバイスグランドと信号グランドの間に発する電位差は、コモンモード信号としてNI-PGIAの正極および負極の両方に表れ、この差異はアンプによって除去されます。RSEグランド基準設定のように、デバイスの回路がグランドを基準としている場合、このグランド電位差は測定された電圧に誤差として表れます。

DAQアシスタントを使して、チャンネルを RSEまたは NRSEモードに構成できます。

NRSE DAQ

I/O

AI GND

AI SENSE

AI <0..16>

+

+Vcm

Vs

PGIA

+

+

Vm

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-16 | ni.com

温度センサを使する図 1-2の「SCB-68Aプリント回路基板図」でされているように、SCB-68Aには、熱電対を DAQデバイスに対応させる冷接点補償の温度センサが装備されています。温度センサの電源をれるには、第 1章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68AをMIO DAQデバイスと使する」セクションに記載されているように、スイッチをシングルエンドまたは差動モードに設定します。この構成では、信号調整領域と回路にも電源がります。SCB-68Aの冷接点補償の図は、図 2-1を参照してください。

熱電対計測を実する熱電対は差動またはシングルエンドで構成できます。• 差動構成では耐ノイズ性がくなります。「バイアス抵抗を取り付ける」セク

ションで説明されているように、DAQデバイスが差動モードである場合はバイアス抵抗を使します。

• シングルエンド構成では、2倍の数のチャンネルを使できます。シングルエンドの構成では、DAQデバイスを基準化シングルエンド(RSE)モードに設定してください。

熱電対によって成される電圧レベルは、通常は最大で 2〜 3 mVです。最適な分解能を得るためには、DAQデバイスのゲインをくする必要があります。熱電対測定に関する詳細は、NI Developer Zoneのチュートリアル「Taking Thermocouple Temperature Measurements」を参照してください。このドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/infoで Info Codeに「rdtttm」とします。

また、熱電対は浮動型信号ソースであるため、DAQデバイスに接地基準が必要です。浮動型信号ソースの詳細については、「アナログ信号を接続する」セクションを参照してください。フィールド配線についての詳細は、NI Developer Zoneのドキュメント「アナログ信号の配線とノイズに関する注意事項」を参照してください。このドキュメントにアクセスするには、ni.com/jp/infoで Info Codeに「rdfwn3」とします。

SCB-68Aの冷接点補償は、温度センサの読み取り値がネジ留め式端子の実際の温度に近い場合にのみ正確です。そのため、熱電対の測定値を読み取る際は、SCB-68Aを通気や温度変化の原因(ヒーター、ラジエータ、ファン、温の装置など)に配置しないでください。

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© National Instruments | 2-17

温度センサ出と確度SCB-68Aの温度センサは 10 mV/を出し、±1の確度があります。

以下の式を使して温度を算出することもできます。

TC = 100 x Vt

TK = TC + 273.15

ここで、 Vt は温度センサ出電圧、

TC、TK、TFは、それぞれ摂、ケルビン、華での温度の読み取り値を表します。

熱電対ソースの誤差SCB-68Aで熱電対測定をう場合、誤差を引き起こす原因としては以下が考えられます。• 補正誤差 —確度が低い温度センサ、温度センサとネジ留め式端子の温度差が原

因で発します。SCB-68Aの温度センサの仕様確度は ±1です。温度センサとネジ留め式端子の温度差は、SCB-68Aを通気、ヒーター、温の装置などから離れた場所に配置することで最限に抑えることができます。

• 線形化誤差 —熱電対の実際の出の近似値が多項式である結果。線形化誤差は使される多項式の次数によって異なります。

• 測定誤差 —DAQデバイス内の不正確性によって発します。不正確性にはゲイン、オフセット、およびノイズが関係しています。確度は DAQデバイスの仕様から算出できます。最良の結果を出すには、適切にキャリブレートされた DAQデバイスを使する必要があります。NIは、誤差を減らすために DAQデバイスでセルフキャリブレーションを頻繁に実することを推奨しています。

• 熱電対ワイヤ誤差 —熱電対の製造工程を原因とする不均性によって発します。これらの不均性または不均質性は、熱電対ワイヤの不具合、または不純物の混在によるものです。この誤差は熱電対のタイプやワイヤの太さなどによって異なりますが、±2の誤差が般的です。熱電対ワイヤ誤差の詳細やデータについては、熱電対の製造元に問い合わせてください。

• ノイズ誤差 —固有システムノイズによってじる誤差。多くのサンプル数からの平均値を使して、最も正確な値を取り出します。ノイズの多い環境で確度を向上するには、より多くのサンプルの平均化が必要です。

最良の結果を出すには、最低 100以上の読み取り値の平均を使してノイズの影響を減らします。標準の絶対確度は約 ±2である必要があります。

TF95---- TC× 32+=

ホワイトノイズ

サンプル数--------------------------- 結果のノイズ=

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-18 | ni.com

熱電対断線の検出正のと +5 Vの間にい値の抵抗を接続して、熱電対断線の検出回路を作成できます。2〜 3 MΩ程度以上の抵抗でも分ですが、い値の抵抗を使すると熱電対の断線や不具合も検出できます。

メモ コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法については、第 1章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68Aにコンポーネントをはんだ付け /はんだ除去する」セクションを参照してください。

• 差動アナログ熱電対断線検出 —負のと +5 Vの間にある Aの位置にい値の抵抗を配置します。使する各チャンネルで 0 Ω抵抗はそのままの位置(Fと G)にします。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。

図 2-12. 差動アナログ熱電対断線検出

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

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© National Instruments | 2-19

• 差動アナログ熱電対断線検出 —負のと +5 Vの間にある Aの位置にい値の抵抗を配置します。使する各チャンネルで 0 Ω抵抗はそのままの位置(Fと G)にします。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。

図 2-13. AI <i> でのシングルエンドアナログ熱電対断線検出

熱電対が断線していると、端子で測定される電圧が適正な熱電対の電圧を大幅に超えて +5 Vに上昇します。100 kΩの抵抗を負のと AI GNDの間に配置して、バイアス電流の帰還路を作成できます。

熱電対フィルタ処理ノイズを軽減するには、簡易 1極 RCローパスフィルタを SCB-68Aのアナログに接続できます。詳細については、「1極ローパス RCフィルタ」セクションを参照してください。

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-20 | ni.com

バイアス抵抗を取り付ける単バイアス抵抗を差動ペアの負のライン(AI-)に取り付けるには、図 2-14にされているように、抵抗を SCB-68Aの位置 Dに配置します。使する各チャンネルで0 Ω抵抗はそのままの位置(Fと G)にします。

図 2-14. 単バイアス抵抗を使した AI差動構成

バランスの取れたバイアス抵抗を取り付けるには、図 2-15にされているように、抵抗を SCB-68Aの位置 Bおよび Dに配置します。使する各チャンネルで 0 Ω抵抗はそのままの位置(Fと G)にします。

図 2-15. バランスの取れたバイアス抵抗を使した AI差動構成

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

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ローパスフィルタ処理ローパスフィルタは、カットオフ周波数を超える信号、または周波数ストップバンド信号を大きく減衰します。ローパスフィルタは、カットオフ周波数より低い信号、または低周波数パスバンド信号は減衰しません。ローパスフィルタの位相シフトが周波数に対して線形である状態が理想的です。線形位相シフトにより、すべての周波数の信号成分が、周波数に関係なく定の時間遅延し、信号全体の形状が維持されます。

実際には、ローパスフィルタはこのような理想的なフィルタの特性に近似する伝達関数が信号に適されます。フィルタ特性は、ボードプロットまたは伝達関数を表すプロットを解析して算出できます。

図 2-16と図 2-17は、理想的フィルタと実際のフィルタの各ボードプロットと、各伝達関数の減衰をしています。

図 2-16. 理想的フィルタの伝達関数の減衰

図 2-17. 実際のフィルタの伝達関数の減衰

fc

fc

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-22 | ni.com

カットオフ周波数 fc は、ゲインが 3dBに低下する点での周波数です。図 2-16は、理想的フィルタによって、fc よりいすべての周波数に対してゲインが 0に低下する様子をしています。したがって、fc はフィルタを通過して出に達することがありません。実際のフィルタでは、fc よりい周波数のゲインが絶対的に 0にならず、パスバンドとストップバンドの間に遷移領域、パスバンドにリプルが存在し、またストップバンドに有限的な減衰ゲインがあります。

実際のフィルタの位相応答には非線形な部分があり、周波数信号の遅延が低周波数信号よりもくなり、信号全体の形状が変形します。たとえば、図 2-18の方形波に理想的フィルタを適すると、のエッジが平滑化されるのに対し、実際のフィルタでは信号の周波数成分が遅延するためリンギングが発します。

図 2-18. 方形波信号

図 2-19と図 2-20は、理想的フィルタと実際のフィルタにおける方形波の相違をしています。

図 2-19. 方形波信号に対する理想的フィルタの応答

(t)

(V

)

(t)

(V

)

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© National Instruments | 2-23

図 2-20. 方形波信号に対する実際のフィルタの応答

1極ローパス RCフィルタ図 2-21は、抵抗(R)とキャパシタ(C)で構成される簡単な並列回路で、Rが出電圧(Vm)と想定された場合の伝達関数をしています。

図 2-21. 簡易 RCローパスフィルタ

伝達関数は、以下の定数を 1極ローパスフィルタを数学的に表したものです。

この式 2-1を使して、簡単な抵抗とキャパシタの回路のローパスフィルタを設計できます。このとき、fc は抵抗とキャパシタの値によってのみ決定されます。

(2-1)

ここで、Gは DCゲイン、sは周波数ドメインを表します。

(t)

(V

)

R

CVin Vm

12πRC---------------------

T s( ) G1 2πRC( )s+--------------------------------------------=

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-24 | ni.com

ローパス処理に使するコンポーネントを選択する回路内のコンポーネントの値を決定するには、R(10 kΩが適当)を固定して、式 2-1から C を以下のように求めます。

(2-2)

式 2-2の fc はカットオフ周波数です。

正確な値を得るためには、以下の特性を備えた抵抗を選択する必要があります。• 低ワット量(約 0.125 W)• 確度 5%以上• 温度安定性• 許容誤差 5%

• AXLパッケージ(推奨)• 炭素または属膜(推奨)

以下の特性を持つキャパシタを推奨します。• AXLまたは RDLパッケージ• 許容誤差 20%

• 最大電圧 25 V

C 12πRfc----------------------=

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© National Instruments | 2-25

アナログ信号でのローパスフィルタにコンポーネントを追加する図 2-21のように、2つのコンポーネントで構成される回路でアナログに適できる簡単な RCフィルタを作成できます。以下のアナログモードでローパスフィルタを作成できます。• 差動アナログローパスフィルタ —差動ローパスフィルタを作成するには、

図 2-22を参照してください。抵抗を Fの位置、キャパシタを Eの位置に追加します。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。SCB-68Aは、Fの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。

図 2-22. 差動アナログローパスフィルタの SCB-68A回路図

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-26 | ni.com

• シングルエンドアナログローパスフィルタ —シングルエンドローパスフィルタを作成するには、図 2-23を参照してください。また、使する AIチャンネルに応じて、Fか Gのどちらかの位置に抵抗を追加します。使する AIチャンネルに応じて、Bか Dのどちらかの位置にキャパシタを追加します。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。SCB-68Aは、Fと Gの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。

メモ フィルタ処理によって計測アンプの整定時間が、フィルタの時間定数と等しい値に延されます。RCフィルタをスキャンチャンネルに追加すると、スキャン速度が大幅に低下します。これは、計測アンプの整定時間が 10T(ここで、T = (R)(C))よりくなる可能性があるためです。

図 2-23. AI <i>上のシングルエンドアナログローパスフィルタの SCB-68A回路図

アナログローパスフィルタ処理アプリケーション以下の途では、ローパスフィルタ処理の利点を活できます。• ノイズフィルタ処理 —ローパスフィルタを使して、測定信号のノイズ周波数

を効果的に減衰できます。たとえば、般的に電線では 60 Hzのノイズ周波数が加えられます。fc< 60 Hzのフィルタを測定システムのに適すると、ノイズ周波数がストップバンドまで低下します。式 2-2を参照して、抵抗値を 10 kΩに固定してキャパシタ値を計算し、以下の関係を満たす標準キャパシタ値を選択します。

(2-3)

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

C 12π 10 000,( ) 60( )---------------------------------------------------------->

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• アンチエイリアスフィルタ —図 2-24がすように、周波数信号成分をエイリアス処理すると、低周波数信号として表されます。

図 2-24. 周波数信号をエイリアス処理する

実線は、サンプルポイントでサンプリングされる周波数信号をします。これらの点をつないで波形を形成すると点線のようになり、信号は低周波数となります。サンプルレートの半分以上の周波数を持つ信号はすべてエイリアス処理され、サンプルレートの半分未満の周波数として不正に解析される結果となります。このような、サンプルレートの半分未満に制限された周波数は、ナイキスト周波数と呼ばれます。エイリアスの発を防ぐには、信号がサンプリングされる前に、信号からナイキスト周波数よりいすべての信号成分を除去します。エイリアス処理されたデータサンプルから、元の信号を再することはできません。ナイキスト周波数の半分の周波数の信号コンポーネントを減衰するローパスフィルタを設計するには、式 2-3でナイキスト値の半分の値の代わりに fc を使してください。

メモ (NI 6115/6120/6289デバイスのみ) NI 6115/6120/6289など部のデバイスにはフィルタが装備されているため、SCB-68A端子台にアンチエイリアスフィルタを実装する必要がない場合があります。詳細については、デバイスの関連ドキュメントを参照してください。

ハイパスフィルタ処理ハイパスフィルタは、カットオフ周波数より低い信号、または低周波数ストップバンド信号を大きく減衰します。ハイパスフィルタは、カットオフ周波数よりい信号、または周波数パスバンド信号は減衰しません。

カットオフ周波数 fc は、ゲインが 3 dBに低下する点以下の周波数です。図 2-25は、理想的フィルタによって、fc より低いすべての周波数に対してゲインが 0に低下する様子をしています。したがって、fc はフィルタを通過して出に達することがありません。

2 4 6 8 100

1

–1

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-28 | ni.com

実際には、ハイパスフィルタはこのような理想的なフィルタの特性に近似する伝達関数が信号に適されます。フィルタ特性は、ボードプロットまたは伝達関数を表すプロットを解析して算出できます。

図 2-25と図 2-26は、理想的フィルタと実際のフィルタの各ボードプロットと、各伝達関数の減衰をしています。

図 2-25. 理想的フィルタの伝達関数の減衰

図 2-26. 実際のフィルタの伝達関数の減衰

実際のフィルタでは、fc よりい周波数のゲインが絶対的に 0にならず、パスバンドとストップバンドの間に遷移領域、パスバンドにリプルが存在し、またストップバンドに有限的な減衰ゲインがあります。

fc

fc

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© National Instruments | 2-29

1極ハイパス RCフィルタ図 2-27は、抵抗(R)とキャパシタ(C)で構成される簡単な並列回路で、Rが出電圧(Vm)と想定された場合の伝達関数をしています。

図 2-27. 簡易 RCハイパス回路

伝達関数は、以下の定数を 1極ハイパスフィルタを数学的に表したものです。

この式 2-4を使して、簡単な抵抗とキャパシタの回路のローパスフィルタを設計できます。このとき、fc は抵抗とキャパシタの値によってのみ決定されます。

(2-4)

ここで、Gは DCゲイン、sは周波数ドメインを表します。

ハイパスフィルタ処理に使するコンポーネントを選択する回路内のコンポーネントの値を決定するには、R(10 kΩが適当)を固定して、式 2-4から C を以下のように求めます。

(2-5)

式 2-5の fc はカットオフ周波数です。

正確な値を得るためには、以下の特性を備えた抵抗を選択する必要があります。• 低ワット量(約 0.125 W)• 確度 5%以上• 温度安定性• 許容誤差 5%

• AXLパッケージ(推奨)• 炭素または属膜(推奨)

R

C

Vin Vout

12πRC---------------------

T s( ) G1 2πRC( )s+--------------------------------------------=

C 12πRfc----------------------=

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-30 | ni.com

以下の特性を持つキャパシタを推奨します。• AXLまたは RDLパッケージ• 許容誤差 20%

• 最大電圧 25 V

アナログ信号でのハイパスフィルタにコンポーネントを追加する図 2-27のように、2つのコンポーネントで構成される回路でアナログに適できる簡単な RCフィルタを作成できます。• 差動アナログハイパスフィルタ —差動ハイパスフィルタを作成するには、

図 2-28のように、抵抗は Eの位置に、キャパシタは Fの位置に配置します。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。SCB-68Aは、Fの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。

図 2-28. 差動アナログハイパスフィルタの SCB-68A回路図

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

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© National Instruments | 2-31

• シングルエンドアナログハイパスフィルタ —シングルエンドハイパスフィルタを作成するには、図 2-29を参照してください。使する AIチャンネルに応じて、Bか Dのどちらかの位置に抵抗を追加します。また、使する AIチャンネルに応じて、Fか Gのどちらかの位置にキャパシタを追加します。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。SCB-68Aは、Fと Gの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。

図 2-29. AI <i>上のシングルエンドアナログハイパスフィルタの SCB-68A回路図

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-32 | ni.com

アナログハイパスフィルタ処理アプリケーションアナログにハイパスフィルタを使する最も般的な途は、フィルタが ACカプリングをうように使することです。非常に低いカットオフ周波数を持つハイパスフィルタを作成することで、ACカプリングを実現できます。このフィルタは大部分のダイナミック信号を通過させますが、信号に含まれる DCオフセットはブロックします。これを使すると、図 2-30のように、オフセット上を推移するダイナミック信号の測定の分解能を向上することができます。

図 2-30. フィルタを通過する前の信号

ACカプリングがない場合は、±10 Vレンジまたは 0〜 10 Vレンジを使します。フィルタを通過した後に、図 2-31のように、信号のダイナミック部分が保持されて0を中心として設定されます。

図 2-31. フィルタを通過した後の信号

測定の分解能を向上するために、レンジを ±1 Vにさくすることができます。

10 V

0 V (t)

0 V

(t)

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© National Instruments | 2-33

電流測定部の DAQデバイスでは、電流を直接測定することができません。このセクションでは、最大 20 mAまでの電流を測定するコンポーネントを追加する方法を説明します。

電流から電圧への変換は、オームの法則に基づいてわれます。この法則は以下の式で表されます。

V = I x R

ここで、Vは電圧、Iは電流、Rは抵抗を表します。

図 2-32のように、電流に対して直列に既知の値の抵抗を配置し、抵抗で成される電圧を測定することで、回路を流れる電流を計算できます。

図 2-32. 電流 /電圧変換電気回路

アプリケーションソフトウェアでは、電圧が線形的に電流に変換されなければなりません。以下の式はこの変換を表しています。ここで、抵抗は分、Vin は DAQデバイスへの電圧です。

電流測定に使する抵抗を選択する正確な電流測定値を得るために、以下の特性を備えた抵抗を選択してください。• 低ワット量(約 0.125 W)• 確度 5%以上• 温度安定性• 許容誤差 5%

• 232 Ω (推奨)• AXLパッケージ(推奨)• 炭素または属膜(推奨)

上記の抵抗を使した場合、デバイスの範囲を(-5〜 +5 V)または(0〜 5 V)に設定して 20 mAの電流を 4.64 Vに変換できます。

I

R Vin

+

+

IVin

R-----------=

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-34 | ni.com

アナログ信号での電流測定にコンポーネントを追加する

注意 アナログの電圧が ±10 Vを越えないようにしてください。NIは、不正な接続による破損や負傷に対して責任を負いません。

単抵抗回路を作成して、SCB-68Aのシングルエンドまたは差動で電流を測定することができます。• 差動アナログ —SCB-68Aの差動で電流を測定する単抵抗回路を作成

するには、抵抗を使する各差動チャンネルに対して Eの位置に配置します。0 Ωの抵抗はそのままの位置(Fと G)にします。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。以下の式に従って電流を計算します。

図 2-33. 差動アナログで電流を測定する

• シングルエンドアナログ —SCB-68Aのシングルエンドアナログで電流を測定する 1抵抗回路を作成するには、抵抗を使するチャンネルに応じて Bまたは Dの位置に配置します。使する各チャンネルの 0 Ωの抵抗は、そのままの位置(Fと G)にします。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。以下の式に従って電流を計算します。

ここで、RB または D は、Bまたは Dの位置にある抵抗の抵抗値です。

IVm

RE----------=

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

IVm

RB or D---------------------=

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© National Instruments | 2-35

図 2-34. シングルエンドアナログ(AI <i>)で電流を測定する

電圧を減衰するトランスデューサはチャンネルごとに 10 VDC以上を成できますが、DAQデバイスは各チャンネルで 10 VDC以上を読み取れません。したがって、トランスデューサからの出信号を DAQデバイスの仕様にあう電圧まで減衰する必要があります。図 2-35は、分圧器を使するトランスデューサからの出信号を減衰する方法をしています。

図 2-35. 分圧器で電圧を減衰する

分圧器は、2つの抵抗(R1 と R2)の間の電圧(Vin)を分圧して、各抵抗の電圧をVinより大幅に低くします。DAQデバイスが測定できる Vm は、式 2-6で計算します。

(2-6)

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

R2Vin Vm

+

+

R1

Vm Vin

R2

R1 R2+------------------------- =

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-36 | ni.com

分圧器回路全体のゲインは、式 2-7で計算します。

(2-7)

式 2-7の確度は、使する抵抗の許容差によって異なります。

注意 SCB-68Aは、30 Vrms/42 Vpk/60 VDCを超える電圧には適していません。これは、ユーザが追加した分圧器によって電圧を DAQデバイスの範囲内に減衰したとしても変わりません。30 Vrms/42 Vpk/60 VDCを超える電圧を使すると、SCB-68Aや接続されているデバイス、およびホストコンピュータを破損する恐れがあります。過電圧も作業者の感電の原因となります。

電圧を減衰するコンポーネントを選択する抵抗を設定するには、以下の手順に従ってください。1. R2 の値を選択します(推奨値は 10 kΩ)。2. 式 2-6で R1 の値を計算します。

R1 は、以下の値を元に計算します。• トランスデューサの最大 Vin

• DAQデバイスへの最大電圧(<10 VDC)

電圧減衰の確度に関する注意事項電圧を減衰する際に最良の結果を出すには、以下の特性を備えた抵抗を選択してください。• 低ワット量(約 0.125 W)• 確度 5%以上• 安定した温度• 許容誤差 5%

• AXLパッケージ(推奨)• 炭素または属膜(推奨)

R1 と R2 が温度に対応しているかを確認します。対応していない場合はシステムの読み取り値が常に誤っている可能性があります。

GVm

Vin-----------

R2

R1 R2+-------------------------= =

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© National Instruments | 2-37

アナログ信号での減衰電圧にコンポーネントを追加するSCB-68Aのシングルエンドアナログおよび差動アナログで、電圧を減衰する 2抵抗回路または 3抵抗回路を作成できます。• 差動アナログアッテネータ —SCB-68A差動アナログの電圧減衰に使

する 3抵抗回路は、図 2-36のように作成します。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。SCB-68Aは、Fと Gの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。これらの位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。

図 2-36. 差動アナログ減衰の SCB-68A回路図

適切な差動チャンネルペアの位置 E、F、Gに抵抗を設置します。回路のゲインは、以下の式で計算します。

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

GRE

RE RF RG+ +( )--------------------------------------------------=

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第 2章 アナログおよび温度センサ測定

2-38 | ni.com

• シングルエンドアナログアッテネータ —SCB-68Aシングルエンドアナログの電圧減衰に使する 2抵抗回路は、図 2-37のように作成します。全アナログチャンネルのコンポーネント位置は、表 2-1を参照してください。SCB-68Aは、Fと Gの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。

図 2-37. AI <i>上のシングルエンドアナログ減衰の SCB-68A回路図

SCB-68Aでの使チャンネルに応じて、抵抗を位置 Bと F、または位置 Cと Gに取り付けます。回路のゲインは、以下の式で計算します。

ここで、RB or D は Bまたは Dの位置にある抵抗の抵抗値、RF or G は Fまたは Gの位置にある抵抗の抵抗値です。

AIi

AIi+8

ySCx

E

A

FG

B

C D

+

+

+

+5 V AI GND

+5 V AI GND

AI i

AI i + 8

GRB orD

RB or D RF or G+( )----------------------------------------------------------=

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© National Instruments | 2-39

アナログ分圧器R1 と R2 の値を計算する際は、図 2-38でされているように、Vin のインピーダンスの値を考慮する必要があります。

図 2-38. インピーダンス電気回路

以下の式は、すべての抵抗値の関係をしています。

Zinは新しいインピーダンスです。各デバイスのインピーダンスについては、デバイスの仕様を参照してください。

R2Vin

+

+

R1

Zin R1R2 入力インピーダンス×( )R2 入力インピーダンス+( )

-----------------------------------------------------------------------------------------------------+=

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© National Instruments | 3-1

3アナログ出波形この章では、ローパスフィルタ処理および減衰電圧アプリケーションで SCB-68Aの空いているコンポーネント位置にコンポーネントを追加して信号を調整する方法を含む、アナログ出波形の成に関連するさまざまなトピックについて説明します。

注意 コンポーネントはユーザの責任にて追加してください。NIは、不適切に追加されたコンポーネントによる損傷の責任を負いません。

この章で説明するアプリケーション以外にも、SCB-68Aのコンポーネントパッドや汎ブレッドボード領域などを使して、さまざまなタイプの信号調整を実できます。コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法については、第 1章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68Aにコンポーネントをはんだ付け /はんだ除去する」セクションを参照してください。

この章で説明されたアプリケーションの 1つ、またはカスタム回路を作成した後に、第 1章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68Aをセットアップする」セクションでMeasurement & Automation Explorer(MAX)で SCB-68Aを構成する方法を参照してください。MAXで仮想チャンネルを作成して、カスタムスケールを作成するか、使するトランスデューサのタイプに電圧レンジを関連付けることができます。

アナログ出チャンネルパッド構成SCB-68Aを 68ピンまたは 100ピンMIO DAQデバイスに接続する場合、SCB-68Aのコンポーネントパッドを使して 2個の AOチャンネルを調整できます。図 3-1は、SCB-68Aの両方のアナログ出チャンネルの回路をしています。

図 3-1. アナログ出回路

B

AO 0(I/O 22)

A

AO GND(I/O 55)

B

AO 1(I/O 21)

AAO 1

AO GND(I/O 54)

AO GND

AO GND

AO 0

SC8

SC9

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第 3章 アナログ出波形

3-2 | ni.com

図 3-2は、般的な AOチャンネルパッドの構成をしています。

図 3-2. アナログ出チャンネルパッド構成

表 3-1は、SCB-68Aのアナログ出チャンネル 0および 1と、それらのコンポーネント位置 Aと Bを表しています。

表 3-1. アナログ出チャンネルのコンポーネント位置

チャンネル 位置 A*および B†

AO 0 SC8

AO 1 SC9

* A位置には表面マウントの 0 Ω抵抗があり、この位置を使する場合は抵抗を除去する必要があります。A位置からカスタムコンポーネントを除去する場合は、0 Ω抵抗を再び取り付ける必要があります。† B位置には、2つのコンポーネントを並列接続するために使するスルーホールパッドがあります。

56

22

55

21

54

20

SC8

SC9

A

A

B

B

+

+

AO 0

AO 1

AO GND

AO GND

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© National Instruments | 3-3

ローパスフィルタ処理ローパスフィルタは、カットオフ周波数を超える信号、または周波数ストップバンド信号を大きく減衰します。ローパスフィルタは、カットオフ周波数より低い信号、または低周波数パスバンド信号は減衰しません。ローパスフィルタの位相シフトが周波数に対して線形である状態が理想的です。線形位相シフトにより、すべての周波数の信号成分が、周波数に関係なく定の時間遅延し、信号全体の形状が維持されます。

実際には、ローパスフィルタはこのような理想的なフィルタの特性に近似する伝達関数が信号に適されます。フィルタ特性は、ボードプロットまたは伝達関数を表すプロットを解析して算出できます。

図 3-3と図 3-4は、理想的フィルタと実際のフィルタの各ボードプロットと、各伝達関数の減衰をしています。

図 3-3. 理想的フィルタの伝達関数の減衰

図 3-4. 実際のフィルタの伝達関数の減衰

fc

fc

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第 3章 アナログ出波形

3-4 | ni.com

カットオフ周波数 fc は、ゲインが 3dBに低下する点での周波数です。図 3-3は、理想的フィルタによって、fc よりいすべての周波数に対してゲインが 0に低下する様子をしています。したがって、fc はフィルタを通過して出に達することがありません。実際のフィルタでは、fc よりい周波数のゲインが絶対的に 0にならず、パスバンドとストップバンドの間に遷移領域、パスバンドにリプルが存在し、またストップバンドに有限的な減衰ゲインがあります。

実際のフィルタの位相応答には非線形な部分があり、周波数信号の遅延が低周波数信号よりもくなり、信号全体の形状が変形します。たとえば、図 3-5の方形波に理想的フィルタを適すると、のエッジが平滑化されるのに対し、実際のフィルタでは信号の周波数成分が遅延するためリンギングが発します。

図 3-5. 方形波信号

図 3-6と図 3-7は、理想的フィルタと実際のフィルタにおける方形波の相違をしています。

図 3-6. 方形波信号に対する理想的フィルタの応答

(t)

(V

)

(t)

(V

)

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図 3-7. 方形波信号に対する実際のフィルタの応答

1極ローパス RCフィルタ図 3-8は、抵抗(R)とキャパシタ(C)で構成される簡単な並列回路で、Rが出電圧(Vm)と想定された場合の伝達関数をしています。

図 3-8. 簡易 RCローパスフィルタ

伝達関数は、以下の定数を 1極ローパスフィルタを数学的に表したものです。

この式 3-1を使して、簡単な抵抗とキャパシタの回路のローパスフィルタを設計できます。このとき、fc は抵抗とキャパシタの値によってのみ決定されます。

(3-1)

ここで、Gは DCゲイン、sは周波数ドメインを表します。

ローパス処理に使するコンポーネントを選択する回路内のコンポーネントの値を決定するには、R(10 kΩが適当)を固定して、式 3-1から C を以下のように求めます。

(3-2)

式 3-2の fc はカットオフ周波数です。

(t)

(V

)

R

CVin Vm

12πRC---------------------

T s( ) G1 2πRC( )s+--------------------------------------------=

C 12πRfc----------------------=

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第 3章 アナログ出波形

3-6 | ni.com

正確な値を得るためには、以下の特性を備えた抵抗を選択する必要があります。• 低ワット量(約 0.125 W)• 確度 5%以上• 温度安定性• 許容誤差 5%

• AXLパッケージ(推奨)• 炭素または属膜(推奨)

以下の特性を持つキャパシタを推奨します。• AXLまたは RDLパッケージ• 許容誤差 20%

• 最大電圧 25 V

アナログ出信号でのローパス平滑化フィルタにコンポーネントを追加する図 3-8のように、2つのコンポーネントで構成される回路でアナログ出に適できる簡単な RCフィルタを作成できます。アナログ出にローパスフィルタを作成するには、図 3-9にされているように、抵抗を Aの位置、キャパシタを Bの位置に配置します。

SCB-68Aは、Aの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。両方のアナログ出チャンネルのコンポーネント位置は、表 3-1を参照してください。

図 3-9. アナログ出ローパスフィルタの SCB-68A回路図

アナログ出ローパスフィルタ処理アプリケーション以下の途では、ローパスフィルタ処理の利点を活できます。• 外部回路の保護 —ローパスフィルタは、AO信号の階段状になっている曲線を平

滑化することができます。曲線が平滑でない AO信号は、接続された外部回路に対して有害となる場合があります。図 3-10は、信号が階段状の信号である場合のローパスフィルタの出をしています。

56

22

55

SC8

A

B+

AO 0

AO GND

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図 3-10. AO信号のローパスフィルタ処理

• アナログ出信号をグリッチ除去する —ローパスフィルタを使して、アナログ出信号からグリッチを減らすことができます。DACを使して波形を成する場合、出信号でグリッチが発することがあります。これらのグリッチは、DACの電圧が切り替わるときに解放される電荷によって発するものであり、正常です。最大グリッチは DACコードの最大ビットが変化するときに発します。ローパスグリッチ除去フィルタを作成して、これらのグリッチを周波数や出信号の特性に応じてある程度除去することができます。グリッチ除去フィルタのカットオフ周波数を選択するには、お使いの DAQデバイスの関連ドキュメントでグリッチの最大継続時間を参照してください。

電圧を減衰するトランスデューサはチャンネルごとに 10 VDC以上を成できますが、DAQデバイスは各チャンネルで 10 VDC以上を読み取れません。したがって、トランスデューサからの出信号を DAQデバイスの仕様にあう電圧まで減衰する必要があります。図 3-11は、分圧器を使するトランスデューサからの出信号を減衰する方法をしています。

図 3-11. 分圧器で電圧を減衰する

分圧器は、2つの抵抗(R1 と R2)の間の電圧(Vin)を分圧して、各抵抗の電圧をVinより大幅に低くします。DAQデバイスが測定できる Vm は、式 3-3で計算します。

(3-3)

(t)

(V

)

R2Vin Vm

+

+

R1

Vm Vin

R2

R1 R2+------------------------- =

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第 3章 アナログ出波形

3-8 | ni.com

分圧器回路全体のゲインは、式 3-4で計算します。

(3-4)

式 3-4の確度は、使する抵抗の許容差によって異なります。

注意 SCB-68Aは、30 Vrms/42 Vpk/60 VDCを超える電圧には適していません。これは、ユーザが追加した分圧器によって電圧を DAQデバイスの範囲内に減衰したとしても変わりません。30 Vrms/42 Vpk/60 VDCを超える電圧を使すると、SCB-68Aや接続されているデバイス、およびホストコンピュータを破損する恐れがあります。過電圧も作業者の感電の原因となります。

電圧を減衰するコンポーネントを選択する抵抗を設定するには、以下の手順に従ってください。1. R2 の値を選択します(推奨値は 10 kΩ)。2. 式 3-3で R1 の値を計算します。

R1 は、以下の値を元に計算します。• トランスデューサの最大 Vin

• DAQデバイスへの最大電圧(<10 VDC)

電圧減衰の確度に関する注意事項電圧を減衰する際に最良の結果を出すには、以下の特性を備えた抵抗を選択してください。• 低ワット量(約 0.125 W)• 確度 5%以上• 安定した温度• 許容誤差 5%

• AXLパッケージ(推奨)• 炭素または属膜(推奨)

R1 と R2 が温度に対応しているかを確認します。対応していない場合はシステムの読み取り値が常に誤っている可能性があります。

アナログ出信号での減衰電圧にコンポーネントを追加するSCB-68Aの AO 0および AO 1ピンの電圧減衰に使する 2抵抗回路は、図 3-12のように作成します。SCB-68Aは、Aの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた

GVm

Vin-----------

R2

R1 R2+-------------------------= =

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NI SCB-68A ユーザマニュアル

© National Instruments | 3-9

状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。両方のアナログ出チャンネルのコンポーネント位置は、表 3-1を参照してください。

図 3-12. アナログ出減衰の SCB-68A回路図

抵抗を位置 Aおよび Bに設置し、式 3-5に従ってゲインを計算します。

(3-5)

アナログ出分圧器アナログ出に図 3-11にす回路を使すると、出インピーダンスは変化します。したがって、R1 と R2 の値には、最終出インピーダンスの値ができるだけ低くなる値に設定する必要があります。各デバイスの出インピーダンスについては、デバイスの仕様を参照してください。図 3-13は、出インピーダンスの計算に使する電子回路をしています。

図 3-13. 出インピーダンスの計算に使する電子回路

以下の式は、R1、R2、Zout の間の関係をしています。このとき、Zout は古い出インピーダンス、Zout2 は新しい出インピーダンスをしています。

56

22

55

SC8

A

B+

AO 0

AO GND

GRB

RB RA+( )---------------------------------=

R2

R1 Zout

Zout2Zout R1+( ) R2×Zout R1 R2+ +

-------------------------------------------------------=

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4PFI 0およびデジタル測定この章では、ローパスフィルタ処理および減衰電圧アプリケーションで SCB-68Aの空いているコンポーネント位置にコンポーネントを追加して信号を調整する方法を含む、デジタルおよび PFI 0測定の実と PFI 0信号の成に関連するさまざまなトピックについて説明します。

注意 コンポーネントはユーザの責任にて追加してください。NIは、不適切に追加されたコンポーネントによる損傷の責任を負いません。

この章で説明するアプリケーション以外にも、SCB-68Aのコンポーネントパッドや汎ブレッドボード領域などを使して、さまざまなタイプの信号調整を実できます。コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法については、第 1章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68Aにコンポーネントをはんだ付け /はんだ除去する」セクションを参照してください。

この章で説明されたアプリケーションの 1つ、またはカスタム回路を作成した後に、第 1章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68Aをセットアップする」セクションでMeasurement & Automation Explorer(MAX)で SCB-68Aを構成する方法を参照してください。MAXで仮想チャンネルを作成して、カスタムスケールを作成するか、使するトランスデューサのタイプに電圧レンジを関連付けることができます。

PFI 0チャンネルパッド構成SCB-68Aを 68ピンまたは 100ピンMIO DAQデバイスに接続する場合、SCB-68AのSC10コンポーネントパッドを使して PFI 0を調整できます。図 4-1は、PFI 0のデジタルトリガ回路をします。

図 4-1. デジタルトリガ回路

B

PFI 0/AI START TRIG(I/O 11)

A

D GND(I/O 44)

PFI 0/AI START TRIG

D GND

SC10

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第 4章 PFI 0およびデジタル測定

4-2 | ni.com

図 4-2は、PFI 0のデジタルチャンネルの構成をしています。

図 4-2. デジタルチャンネルパッド構成

SCB-68Aは、Aの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。A位置からカスタムコンポーネントを除去する場合は、0 Ω抵抗を再び取り付ける必要があります。B位置には、2つのコンポーネントを並列接続するために使するスルーホールパッドがあります。

ローパスフィルタ処理ローパスフィルタは、カットオフ周波数を超える信号、または周波数ストップバンド信号を大きく減衰します。ローパスフィルタは、カットオフ周波数より低い信号、または低周波数パスバンド信号は減衰しません。ローパスフィルタの位相シフトが周波数に対して線形である状態が理想的です。線形位相シフトにより、すべての周波数の信号成分が、周波数に関係なく定の時間遅延し、信号全体の形状が維持されます。

実際には、ローパスフィルタはこのような理想的なフィルタの特性に近似する伝達関数が信号に適されます。フィルタ特性は、ボードプロットまたは伝達関数を表すプロットを解析して算出できます。

45

11

44

SC10

A+

B

11+

44

PFI 0

D GND

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図 4-3と図 4-4は、理想的フィルタと実際のフィルタの各ボードプロットと、各伝達関数の減衰をしています。

図 4-3. 理想的フィルタの伝達関数の減衰

図 4-4. 実際のフィルタの伝達関数の減衰

カットオフ周波数 fc は、ゲインが 3dBに低下する点での周波数です。図 4-3は、理想的フィルタによって、fc よりいすべての周波数に対してゲインが 0に低下する様子をしています。したがって、fc はフィルタを通過して出に達することがありません。実際のフィルタでは、fc よりい周波数のゲインが絶対的に 0にならず、パスバンドとストップバンドの間に遷移領域、パスバンドにリプルが存在し、またストップバンドに有限的な減衰ゲインがあります。

実際のフィルタの位相応答には非線形な部分があり、周波数信号の遅延が低周波数信号よりもくなり、信号全体の形状が変形します。たとえば、図 4-5の方形波に理想的フィルタを適すると、のエッジが平滑化されるのに対し、実際のフィルタでは信号の周波数成分が遅延するためリンギングが発します。

fc

fc

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第 4章 PFI 0およびデジタル測定

4-4 | ni.com

図 4-5. 方形波信号

図 4-6と図 4-7は、理想的フィルタと実際のフィルタにおける方形波の相違をしています。

図 4-6. 方形波信号に対する理想的フィルタの応答

図 4-7. 方形波信号に対する実際のフィルタの応答

1極ローパス RCフィルタ図 4-8は、抵抗(R)とキャパシタ(C)で構成される簡単な並列回路で、Rが出電圧(Vm)と想定された場合の伝達関数をしています。

(t)

(V

)

(t)

(V

)

(t)

(V

)

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© National Instruments | 4-5

図 4-8. 簡易 RCローパスフィルタ

伝達関数は、以下の定数を 1極ローパスフィルタを数学的に表したものです。

この式 4-1を使して、簡単な抵抗とキャパシタの回路のローパスフィルタを設計できます。このとき、fc は抵抗とキャパシタの値によってのみ決定されます。

(4-1)

ここで、Gは DCゲイン、sは周波数ドメインを表します。

ローパス処理に使するコンポーネントを選択する回路内のコンポーネントの値を決定するには、R(10 kΩが適当)を固定して、式 4-1から C を以下のように求めます。

(4-2)

式 4-2の fc はカットオフ周波数です。

正確な値を得るためには、以下の特性を備えた抵抗を選択する必要があります。• 低ワット量(約 0.125 W)• 確度 5%以上• 温度安定性• 許容誤差 5%

• AXLパッケージ(推奨)• 炭素または属膜(推奨)

以下の特性を持つキャパシタを推奨します。• AXLまたは RDLパッケージ• 許容誤差 20%

• 最大電圧 25 V

R

CVin Vm

12πRC---------------------

T s( ) G1 2πRC( )s+--------------------------------------------=

C 12πRfc----------------------=

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第 4章 PFI 0およびデジタル測定

4-6 | ni.com

デジタルトリガ信号でのローパスデジタルフィルタ処理にコンポーネントを追加する図 4-8のように、2つのコンポーネントで構成される回路でデジタルに適できる簡単な RCフィルタを作成できます。PFI 0では、抵抗を Aの位置に、コンデンサを Bの位置に追加します。デジタルチャンネルパッド構成については、図 4-9を参照してください。

SCB-68Aは、Aの位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。

図 4-9. デジタルトリガローパスフィルタの SCB-68A回路図

PFI 0ローパスフィルタ処理アプリケーションローパスフィルタは、デジタルトリガ信号のノイズを平滑化するためのデバウンシングフィルタとして使することもできます。この場合ローパスフィルタによって、信号を有効なデジタルトリガとして認識するために DAQデバイスのトリガ検出回路が有効になります。

図 4-10. 周波数成分を持つデジタルトリガ信号

45

11

44

SC10

A+

B

11+

44

PFI 0

D GND

(t)

(V

)

TTLHIGH

TTLLOW

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図 4-11ですように、デジタル信号にローパスフィルタを適して周波数成分を除去して、よりきれいなデジタル信号を得ることができます。

図 4-11. デジタルトリガ信号のローパスフィルタ処理

メモ フィルタ次数により、DAQデバイスがトリガを受信してからデジタルトリガ信号を検出するまで、使するフィルタによって定時間の遅延があります。

電圧を減衰するトランスデューサはチャンネルごとに 10 VDC以上を成できますが、DAQデバイスは各チャンネルで 10 VDC以上を読み取れません。したがって、トランスデューサからの出信号を DAQデバイスの仕様にあう電圧まで減衰する必要があります。図 4-12は、分圧器を使するトランスデューサからの出信号を減衰する方法をしています。

図 4-12. 分圧器で電圧を減衰する

分圧器は、2つの抵抗(R1 と R2)の間の電圧(Vin)を分圧して、各抵抗の電圧をVinより大幅に低くします。DAQデバイスが測定できる Vm は、式 4-3で計算します。

(4-3)

(t)

(V

)

R2Vin Vm

+

+

R1

Vm Vin

R2

R1 R2+------------------------- =

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第 4章 PFI 0およびデジタル測定

4-8 | ni.com

分圧器回路全体のゲインは、式 4-4で計算します。

(4-4)

式 4-4の確度は、使する抵抗の許容差によって異なります。

注意 SCB-68Aは、30 Vrms/42 Vpk/60 VDCを超える電圧には適していません。これは、ユーザが追加した分圧器によって電圧を DAQデバイスの範囲内に減衰したとしても変わりません。30 Vrms/42 Vpk/60 VDCを超える電圧を使すると、SCB-68Aや接続されているデバイス、およびホストコンピュータを破損する恐れがあります。過電圧も作業者の感電の原因となります。

電圧を減衰するコンポーネントを選択する抵抗を設定するには、以下の手順に従ってください。1. R2 の値を選択します(推奨値は 10 kΩ)。2. 式 4-3で R1 の値を計算します。

R1 は、以下の値を元に計算します。• トランスデューサの最大 Vin

• DAQデバイスへの最大電圧(<10 VDC)

電圧減衰の確度に関する注意事項電圧を減衰する際に最良の結果を出すには、以下の特性を備えた抵抗を選択してください。• 低ワット量(約 0.125 W)• 確度 5%以上• 安定した温度• 許容誤差 5%

• AXLパッケージ(推奨)• 炭素または属膜(推奨)

R1 と R2 が温度に対応しているかを確認します。対応していない場合はシステムの読み取り値が常に誤っている可能性があります。

GVm

Vin-----------

R2

R1 R2+-------------------------= =

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デジタルでの減衰電圧にコンポーネントを追加するSCB-68Aの PFI 0ピンの電圧減衰に使する 2抵抗回路は、図 4-13のように作成します。

SCB-68Aは、SC10の位置に表面マウントの 0 Ω抵抗が取り付けられた状態で出荷されます。この位置を使する時は、必ず抵抗を取り外してください。

図 4-13. デジタル減衰の SCB-68A回路図

PFI 0には位置 Aと Bを使し、式 4-5に従ってゲインを計算します。

(4-5)

デジタル分圧器図 4-12の Vin を使して TTL信号を供給する場合は、R2 の電圧降下が 5 Vを超えないように Vin を決定する必要があります。

注意 R2の電圧降下が 5 Vを超えると、DAQデバイスの内部回路が破損する恐れがあります。NIは、SCB-68Aと DAQデバイスの誤った使によるデバイスの破損については責任を負いかねます。

45

11

44

SC10

A+

B

11+

44

PFI 0

D GND

G BB A+( )

-------------------------=

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© National Instruments | 5-1

5ヒューズおよび電源情報コンポーネントの追加方法およびはんだ付けやはんだ除去の方法については、第 1章、「SCB-68A はじめに」の「SCB-68Aにコンポーネントをはんだ付け /はんだ除去する」セクションを参照してください。

電源回路図 5-1は、SCB-68A上の電源回路を表しています。

図 5-1. +5 V電源

ヒューズ部の DAQデバイスはピン 8とピン 14に +5 V電源を供給します。図 1-2、「SCB-68Aプリント回路基板図」にされているように、DAQデバイスのピン 8は 1 Aのセルフリセットヒューズで保護されています。ピン 8をグランドに短絡すると、SCB-68Aでヒューズが飛びます。ピン 14は SCB-68Aでヒューズ保護されていません。ピン 14を短絡すると、DAQデバイスのヒューズが切れる原因となります。

DAQデバイスをオンにしても SCB-68Aが動作しない場合は、SCB-68Aのスイッチ設定および DAQデバイスの出ヒューズ(装備されている場合)を確認します。

+5 V(I/O 8)

+5 V

ACC (NC)

C2(10 μF)

F11 A

S2.2ACC

C1(0.1 μF)

R20( )

R21

C6(10 μF)

C4(0.1 μF)

+5 V

MIO(NC)

MIO

D GND(I/O 7)

D GND

MIO(NC)

MIO

AI GND(I/O 56)

AI GNDAIAI

AI

S2.3

S2.1

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第 5章 ヒューズおよび電源情報

5-2 | ni.com

電源フィルタを追加する注意 電源フィルタを変更する場合は、+5 Vの電源ラインから 100 mA以上の電を供給しないでください。

470 Ωの直列抵抗(R21)は、SCB-68Aの +5 V電源の電源フィルタの部です。フィルタ設計の性質により、フィルタ処理済みの +5 Vに負荷が発すると、SCB-68A回路およびネジ留め式端子 8に供給される電圧が減少します。図 1-2、「SCB-68Aプリント回路基板図」にされたパッド R20は、R21と並列に設置されています。必要であれば、フィルタで使される全体の抵抗値を下げて負荷の影響を減らすために、抵抗を設置することができます。しかし、D GNDから AI GNDおよびAO GNDの容量カプリング時にフィルタがバイパスされるため、R20を完全に短絡させることは推奨できません。

注意 コンポーネントはユーザの責任にて追加してください。NIは、不適切に追加されたコンポーネントによる損傷の責任を負いません。

注意 NIは、SCB-68Aと DAQデバイスの誤った使によるデバイスの破損については責任を負いかねます。

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© National Instruments | A-1

A仕様この付録には、SCB-68Aの仕様覧が記載されています。これらの仕様は、特に記述がない限りは 25の環境下におけるものです。

注意 SCB-68Aに危険電圧(>30 Vrms/42 Vpk/60 VDC)を接続しないでください。

温度センサ確度................................................................................ 0〜 70の範囲で ±1.0

所要電消費電(+5 VDC、±5%)

標準 ...................................................................... 信号調節モジュールなしの場合 1 mA

最大 ...................................................................... ホストコンピュータから 800 mA

メモ 電仕様は、内部電源を使している場合はホストコンピュータの電源に、外部電源を使している場合は +5 Vのネジ留め式端子に接続された外部電源に関連します。SCB-68Aの最大消費電は、設置されている信号調整コンポーネントと汎ブレッドボード領域のすべての回路によって決定されます。SCB-68Aがホストコンピュータから電源供給されている場合は、最大 +5 Vの電流引き込み(ヒューズによって制限)は 800 mAです。

ヒューズ定格................................................................................ 1.10 A、8 VDC SMT PTCヒューズ(ユーザ

が交換可能)

物理特性外形寸法(脚部含む)........................................... 14.7 × 14.7 × 3.0 cm (5.8 × 5.8 × 1.2 in.)

重量................................................................................ 644 g(1 lb 7 oz)

I/Oコネクタ .............................................................. 1つの 68ピンオス SCSIコネクタ

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付録 A 仕様

A-2 | ni.com

ネジ留め式端子 ...............................................................68、ネジ留め端子では全 I/O信号が利可能線番.......................................................................14〜 30 AWG

トルク ..................................................................0.5〜 0.6 N · m(4.4〜 5.3 in. · lb)

スルーホールパッド...............................................0.8〜 0.9 mm(直径)

安全電圧30 Vrms/42 Vpk/60 VDCを超えない電圧だけを接続してください。

環境温度

動作時 ..................................................................0〜 70保管時 ..................................................................-20〜 70

相対湿度動作時 ..................................................................5〜 90% RH(結露なきこと)保管時 ..................................................................5〜 90% RH(結露なきこと)

汚染度............................................................................2

最大使度 .............................................................2,000 m

室内使のみ。

安全性この製品は、計測、制御、実験に使される電気装置に関する以下の規格および安全性の必要条件を満たします。• IEC 61010-1、EN 61010-1

• UL 61010-1、CSA 61010-1

メモ ULおよびその他の安全保証については、製品ラベルまたは「オンライン製品認証」セクションを参照してください。

電磁両性この製品は、計測、制御、実験に使される電気装置に関する以下の EMC規格の必要条件を満たします。• EN 61326-1 (IEC 61326-1): Class Aエミッション、基本イミュニティ• EN 55011 (CISPR 11): Group 1、Class Aエミッション• AS/NZS CISPR 11: Group 1、Class Aエミッション• FCC 47 CFR Part 15B: Class Aエミッション• ICES-001: Class Aエミッション

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NI SCB-68A ユーザマニュアル

© National Instruments | A-3

メモ 米国では(FCC 47 CFRに従って)、Class A機器は商業、軽工業、および重工業の設備内での使を目的としています。欧州、カナダ、オーストラリア、およびニュージーランドでは(CISPR 11に従って)、Class A機器は重工業の設備内のみでの使を目的としています。

メモ Group 1機器とは(CISPR 11に従って)材料の処理または検査 /分析の目的で無線周波数エネルギーを意図的に成しない工業、科学、または医療向け機器のことです。

メモ EMC宣言および認証については、「オンライン製品認証」セクションを参照してください。

CEマーク準拠この製品は、該当する EC理事会指令による基本的要件に適合しています。• 2006/95/EC、低電圧指令(安全性)• 2004/108/EC、電磁両性指令(EMC)

オンライン製品認証この製品のその他の適合規格については、この製品の適合宣言(DoC)をご覧ください。この製品の製品認証および適合宣言を手するには、ni.com/certificationにアクセスして型番または製品ラインで検索し、保証の欄の該当するリンクをクリックしてください。

環境管理ナショナルインスツルメンツは、環境に優しい製品の設計および製造に努めています。NIは、製品から特定の有害物質を除外することが、環境および NIのお客様にとって有益であると考えています。

環境に関する詳細は、ni.com/environmentからアクセス可能な「Minimize Our Environmental Impact」ページ(英語)を参照してください。このページには、ナショナルインスツルメンツが準拠する環境規制および指令、およびこのドキュメントに含まれていないその他の環境に関する情報が記載されています。

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付録 A 仕様

A-4 | ni.com

廃電気電子機器(WEEE)欧州のお客様へ 製品寿命を過ぎたすべての製品は、必ずWEEEリサイクルセンターへ送付してください。WEEEリサイクルセンターおよびナショナルインスツルメンツのWEEEへの取り組み、および廃電気電子機器のWEEE指令 2002/96/EC準拠については、ni.com/environment/weee(英語)を参照してください。

RoHSNational Instruments

(RoHS) National Instruments RoHS ni.com/environment/rohs_china (For information about China RoHS compliance, go to ni.com/environment/rohs_china.)

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© National Instruments | B-1

BNI サービスナショナルインスツルメンツは、お客さまを成功に導く手助けとしてグローバルサービスとサポートを提供しています。デプロイメントや継続的メンテナンスにおける計画から開発などの、アプリケーションライフサイクルの各段階で役つトレーニングおよび認定プログラムに加え、製品サービスもご利ください。

製品サービスを利するには、ni.com/myproductsで製品を登録してください。

登録されている NI製品をご使のユーザには次の特典があります。• 適される製品サービスへのアクセス。• オンラインアカウントによる簡単な製品管理。• 製品に関する重要な通知、ソフトウェアアップデート、サービス期限の通知を受信。

ナショナルインスツルメンツ ni.comのユーザプロファイルにログインして、お客様向けサービスにカスタマイズされたアクセスページを表します。

サービスとリソース• メンテナンスとハードウェアサービス—NIは、ご使のシステムの確度および

信頼性の要件を確認する手助けや、製品の寿命期間にわたって確度を維持し、ダウンタイムを最限に抑えることができるように、保証や予備製品およびキャリブレーションサービスを提供しています。詳細については、ni.com/jp/servicesを参照してください。– 保証と修理—すべての NIハードウェア製品には、5年まで延可能な 1年

の標準保証が提供されています。NIの修理サービスは、度な訓練を受けた技術者によりナショナルインスツルメンツサービスセンターで迅速にわれ、修理に際しては純正部品のみを使しています。

– キャリブレーション—標準のキャリブレーションを通じて、計測器の測定性能を定量化および改善することができます。NIでは、最新式のキャリブレーションサービスを提供しています。ご使の製品でキャリブレーションがサポートされている場合、ni.com/calibrationからその製品のCalibration Certificate(英語)を手してご利になることもできます。

• システムインテグレーション —時間の制約がある場合や社内の技術リソースが不している場合、またはプロジェクトで簡単に解消しない問題がある場合などは、ナショナルインスツルメンツのアライアンスパートナーによるサービスをご利いただけます。詳しくは、最寄りの NI営業所にお電話いただくか、ni.com/allianceをご覧ください。

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付録 B NI サービス

B-2 | ni.com

• トレーニングと認定—NIのトレーニングおよび認定プログラムは、アプリケーション開発の習熟度と産性をめる最も効果的な方法です。詳細については、ni.com/trainingをご覧ください。– 『NI LabVIEWスキルガイド』は、現在のアプリケーションの習熟度要件の確

認を手助けし、これらのスキルを習得するための時間や予算の制約と個人的な学習方法の好みに合ったオプションを提供しています。これらのカスタムパスを確認するには、ni.com/skills-guideを参照してください。

– NIでは、お客様のニーズに応じて、講師による各国の施設でのクラスや、お客様の施設でう出張コース、およびオンラインコースなど、複数の言語および形式のコースを提供しています。

• 技術サポート—ni.com/supportでのサポートには以下のリソースが含まれます。– セルフヘルプリソース—ni.com/supportでは、ソフトウェアドライバと

アップデート、検索可能な技術サポートデータベース、製品マニュアル、トラブルシューティングウィザード、種類豊富なサンプルプログラム、チュートリアル、アプリケーションノート、計測器ドライバなどをご利いただけます。ユーザ登録されたお客様は、NIディスカッションフォーラム(ni.com/jp/dforum)にアクセスすることもできます。

– ソフトウェアサポートサービスメンバーシップ—標準サポート・保守プログラム(SSP)は、NI Developer Suiteを含む大部分の NIソフトウェア製品に含まれる、毎年更新が必要なプログラムです。このプログラムでは、NIのアプリケーションエンジニアによる電話または Eメールでの個別サポートが提供されます。また、SSPの特典を必要な限り中断なく利できる柔軟な延契約オプションもご利いただけます。詳細については、ni.com/sspをご覧ください。

• 適合宣言(DoC)—適合宣言とは、その会社の自己適合宣言をいた、さまざまな欧州閣僚理事会指令への適合の宣言のことです。この制度により、電磁両性(EMC)に対するユーザ保護や製品の安全性に関する情報が提供されます。ご使の製品の適合宣言は、ni.com/certification(英語)から手できます。

その他の技術サポートオプションについては、ni.com/jp/servicesをご覧いただくか、ni.com/contactからお問い合わせください。

また、弊社ウェブサイトのWorldwide Officesセクション(ni.com/niglobal(英語))から各支社のウェブサイトにアクセスすることもできます。各支社のサイトでは、お問い合わせ先、サポート電話番号、Eメールアドレス、現のイベントなどに関する最新情報を提供しています。

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© National Instruments | 索引 -1

索引記号+5 V信号

電源(図)、5-1電源フィルタを追加する、5-2

PPFI 0、4-1

回路図(図)、4-1電圧を減衰する、4-9ローパスフィルタ処理アプリケーション、4-6

SSCB-68ボードをベースから取り外す、

1-11

あアナログ出

回路図(図)、3-1コンポーネント位置(表)、3-2チャンネルパッドの構成、2-6電圧を減衰する、3-8分圧器、3-9ローパスフィルタ処理

アプリケーション、3-6平滑化フィルタ、3-6

アナログ回路図(図)、2-2コンポーネント位置(表)、2-5信号を接続する、2-6チャンネルパッドの構成、2-2電圧を減衰する、2-37

差動、2-37シングルエンド、2-38

電流測定、2-34差動、2-34シングルエンド、2-34

熱電対断線の検出差動、2-18シングルエンド、2-19

熱電対フィルタ処理、2-19バイアス抵抗、2-20

シングル、2-20バランスの取れた、2-20

ハイパスフィルタ処理、2-30アプリケーション、2-32差動、2-30シングルエンド、2-31

分圧器、2-39ローパスフィルタ処理、2-25

アプリケーション、2-26差動、2-25シングルエンド、2-26

い1極

ハイパス RCフィルタ、2-29ローパス RCフィルタ

アナログ出、3-5アナログ、2-23デジタルトリガ、4-4

うウェブリソース、B-1

お温度センサ

確度、2-17出、2-17

か回路図

+5 V電源(図)、5-1PFI 0(図)、4-1アナログ出(図)、3-1アナログ(図)、2-2

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索引

索引 -2 | ni.com

デジタルトリガ(図)、4-1デジタル(図)、4-1冷接点補償(図)、2-2

関連ドキュメント、1-13

き技術サポート、B-1基準化シングルエンド接続

グランド基準型信号ソースを使する条件、2-14

浮動型信号ソースと使する、2-12浮動型信号ソースを使する条件、

2-8

くグランド基準型信号ソース

NRSEモードで使する、2-15NRSEモードを使する条件、2-13RSEモードを使する条件、2-14差動モードで使する、2-14差動モードを使する条件、2-13接続する、2-12説明、2-12

こ誤差の原因、熱電対断線の検出、2-19コンポーネント

位置アナログ出(表)、3-2アナログ(表)、2-5

選択する電圧を減衰する、2-36、3-8、

4-8電流測定、2-33ハイパスフィルタ処理、2-29ローパスフィルタ処理、2-24、

3-5、4-5追加する

電圧を減衰する、2-37、3-8、4-9

電流測定、2-34ハイパスフィルタ処理、2-30

ローパスフィルタ処理、2-25、3-6、4-6

さ差動接続

グランド基準型信号ソースを使する、2-14

グランド基準型信号ソースを使する条件、2-13

電流測定、2-34熱電対断線の検出、2-18バイアス抵抗

シングル、2-20バランスの取れた、2-20

ハイパスフィルタ処理、2-30浮動型信号ソースと使する、2-8浮動型信号ソースを使する条件、

2-7ローパスフィルタ処理、2-25

サポート技術、B-1

し仕様、A-1シングルエンド接続

RSE構成、2-12電圧を減衰する、2-38電流測定、2-34熱電対断線の検出、2-19ハイパスフィルタ処理、2-31浮動型信号ソースに基準化シングルエンド接続を使する条件、2-8

浮動型信号ソースに非基準化シングルエンド接続を使する条件、2-7

浮動型信号ソースの〜、2-12ローパスフィルタ処理、2-26

シングルバイアス抵抗、2-20信号

アナログを接続する、2-6グランド基準型、2-12浮動ソース、2-7

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NI SCB-68A ユーザマニュアル

© National Instruments | 索引 -3

せ接続

アナログ信号、2-6グランド基準型信号ソース、2-12シングルエンド、RSE構成、2-12浮動型信号ソース、2-7浮動型信号ソースの差動、2-12浮動型信号ソースのシングルエンド、2-12

そ測定

電流アナログ出、3-7アナログ、2-33デジタル、4-7

ちチャンネルパッドの構成

アナログ出、2-6アナログ、2-2

つ追加する

コンポーネント、4-1、5-1チャンネルパッドの構成、

2-20、4-2電源フィルタ、5-2

てデジタルトリガ

回路図(図)、4-1ローパスフィルタ処理

アプリケーション、4-6デジタル

回路図(図)、4-1電圧を減衰する、4-9分圧器、4-9ローパスフィルタ処理

アプリケーション、4-6

電圧減衰アナログ出、3-7アナログ、2-35デジタル、4-7分圧器、3-9

電圧減衰の確度に関する注意事項、2-36、3-8、4-8

電圧を減衰する、2-35、3-7、4-7PFI 0、4-9アナログ出、3-8アナログ、2-37

差動、2-37シングルエンド、2-38

確度に関する注意事項、2-36、3-8、4-8

コンポーネント選択する、2-36、3-8、4-8追加する、2-37、3-8、4-9

デジタル、4-9分圧器、3-9

電源フィルタ、5-2電流測定、2-33

アナログ、2-34差動、2-34シングルエンド、2-34

コンポーネントを追加する、2-34抵抗を選択する、2-33

とドキュメント、1-13

NIリソース、B-1

ね熱電対、2-21、4-2

温度センサ出と確度、2-17フィルタ処理、2-19熱電対断線の検出、2-18

誤差の原因、2-19差動アナログ、2-18シングルエンドアナログ、

2-19熱電対断線の検出、2-18

誤差の原因、2-19

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索引

索引 -4 | ni.com

はバイアス抵抗、2-20

シングル、2-20バランスの取れた、2-20

バイアス抵抗を取り付ける、2-20ハイパスフィルタ処理、2-27、4-7

アナログ、2-30アプリケーション、2-32差動、2-30シングルエンド、2-31

1極ハイパス RCフィルタ、2-29コンポーネント

選択する、2-29追加する、2-30

はんだ付け /はんだ除去するガイドライン、1-12装置、1-11

ひ非基準化シングルエンド接続

グランド基準型信号ソースを使する、2-15

グランド基準型信号ソースを使する条件、2-13

浮動型信号ソースと使する、2-11浮動型信号ソースを使する条件、

2-7

ふフィルタ処理

電源、5-2熱電対、2-19ハイパス、2-27、4-7ローパス、2-21、3-3、4-2

浮動型信号ソースNRSEモードで使する、2-11RSEモードで使する、2-12差動モードで使する、2-8使目的

NRSEモードで〜、2-7RSEモードで〜、2-8差動モードで〜、2-7

接続する、2-7説明、2-7

プリント回路基板図(図)、1-4分圧器、3-9

アナログ出、3-9アナログ、2-39デジタル、4-9

へヘルプ

技術サポート、B-1

れ冷接点補償(CJC)回路図(図)、2-2

ろローパスフィルタ処理、2-21、3-3、4-2

アナログ出、3-6アナログ、2-25

差動、2-25シングルエンド、2-26

アプリケーションPFI 0、4-6アナログ出、3-6アナログ、2-26デジタルトリガ、4-6デジタル、4-6

1極ローパス RCフィルタ、2-23、3-5、4-4

コンポーネントアナログ出に追加する、3-6アナログに追加する、2-25選択する、2-24、3-5、4-5デジタルフィルタ処理に追加する、4-6