中国ベビー用品市場調査報告書...2-1：市場環境概要...

中国ベビー用品市場調査報告書

2012 年 3 月

独立行政法人日本貿易振興機構

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日本貿易振興機構＇ジェトロ（

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日本貿易振興機構海外調査部調査企画課宛

● ジェトロアンケート ●

調査タイトル：中国ベビー用品市場調査報告書

ジェトロでは、主として中小企業の関係者の皆様が海外にて円滑に事業展開できることを

目的に本調査を実施いたしました。報告書をお読みいただいた後、是非アンケートにご協

力をお願い致します。今後の調査テーマ選定などの参考にさせていただきます。

■質問１：今回、本報告書で提供させていただきました「中国ベビー用品市場調査報告書」

について、どのように思われましたでしょうか？（○をひとつ）

４：役に立った３：まあ役に立った２：あまり役に立たなかった１：役に立たなかった

■ 質問２：①使用用途、②上記のように判断された理由、③その他、本報告書に関するご感

想をご記入下さい。

■ 質問３：今後のジェトロの調査テーマについてご希望等がございましたら、ご記入願います。

■お客様の会社名等をご記入ください。(任意記入)

ご所属

□企業・団体

□個人

会社・団体名

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※ご提供頂いたお客様の個人情報については、ジェトロ個人情報保護方針（http://www.jetro.go.jp/privacy/）に基づき、

適正に管理運用させていただきます。また、上記のアンケートにご記載いただいた内容については、ジェトロの事業

活動の評価及び業務改善、事業フォローアップのために利用いたします。

～ご協力有難うございました～

1


目次

第 1 章：本調査の目的 ..............................................................................................................2

第 2 章：中国ベビー用品市場の現状 .........................................................................................6

第 3 章：都市別の消費特性 .................................................................................................... 24

第 4 章：参入・展開方法の検討 .............................................................................................. 43

第 5 章：おわりに .................................................................................................................... 55

補章 1：今後の中国市場参入のステップ ................................................................................. 57

補章 2：法規制の現状 ............................................................................................................ 61

補章 3：バイヤー・展示会リスト ............................................................................................... 72

補章 4：参考情報リスト ........................................................................................................... 76

2


第 1 章：本調査の目的

＜本調査の背景＞

「消費市場としての中国」が注目されて久しい。2000 年初頭に WTO に加盟して以降の中国の

経済成長はめまぐるしく、昨年にはついに GDP において日本を抜き世界第 2 位となった。2012 年

の経済成長率目標は 7.5%と、これまでの数値と比べれば控えめな見積もりとなっているものの、

人口縮小傾向にあり今後大幅な成長を期待するのが難しい日本と比較すれば、今後も引き続き

魅力的な市場で有り続けることは論を待たない。特に、ベビー用品市場においては、出生率が低

迷したままの日本市場と比べ、まだまだ出生率の高い中国市場は今後の成長が期待できる極め

て魅力的な市場である。

しかし、その注目度とは裏腹に、中国ベビー用品市場において成功していると言われている日

系企業は、ピジョン・コンビ・明治乳業など、数え上げられる程度に留まっている。また、中堅・中小

企業においては、輸出や、会社設立などまでには至っているものの、本格的に参入し、一定の地

歩を築き上げている企業が多いとはいえない状況にある。

その原因の一つとしては、会社設立などの実務に追われ、事前の調査研究・計画に対する準

備が不足していることが挙げられる。一般的に、自国以外の国々に進出する際には、自国以上の

綿密な外部環境＇市場・競争環境、流通構造（の調査や、その中での自社の競争優位性を明確に

した上で、進出計画を立案・進行させていく必要がある。また、進出後は、成長期にある新興国特

有の環境変化スピードに対応するために、当初の計画を柔軟に変更しつつ、自社の競争優位性

を高めていくことが求められる。

3


【一般的な新興国進出プロセス】

しかし、中堅・中小企業には、そもそもそのような事前調査を実行できる経営資源に乏しいこと

が多く、煩雑な会社設立事務に追われ計画立案がおろそかになることが多い。また、その計画が

ないまま進出してしまったことで、環境変化が起きたとしても、進出当初と比べどのような前提が

変わったのかが不明確となりやすい。そのため、対応策も場当たり的なものとなりやすい。

参入戦略立案

実務的参入手続

販路開拓

中国市場の参入オプション検討参入判断・実務的参入

参入後活動中国市場の参入オプション検討参入判断・実務的参入

参入後活動

中国事業ビジョンの確認


外部環境の把握


自社の「強み」の評価


参入余地の検討・参入オプション

の検討


の検討

フィージビリティスタディの実施


パートナー企業の選定・探索


会社設立、営業許可証取得

等


等

営業、代理店開拓


社内規定等の整備


Step1

Step2

Step3

Step4 Step5

実務作業

4


【中国での会社設立プロセス】

そこで、本調査では、経営資源に限りのある中堅・中小企業が、中国市場への進出計画を立案

する一助となるよう、事前調査時に調べるべきポイントに沿って調査を進めた。特に、未進出の企

業にとって具体的なイメージを持って頂くために、具体例や先進企業の生の声を多く取り入れた構

成としている。

5


＜本調査資料の構成＞

「第 2 章：中国ベビー用品市場の現状」では、中国市場の市場・競争環境について概観した後、

より具体的なイメージを掴むために、消費者インタビューを行った。また、流通チャネルの現状に

ついても簡潔に記した。

「第 3 章：都市別の消費特性」では、更に解像度を高めるために、10 都市へのアンケートを実施

した。

「第 4 章：参入・展開方法の検討」では、参入オプションを検討するために、企業事例を取り上げ

た。また、更に参入方法を考える一助として、代表的な流通企業に対しインタビューを行った。

「第 5 章：おわりに：日系中堅・中小企業の中国市場進出における課題」では、これまでの総括を

した上で、日系企業の課題を提示した。

なお、補章については、中国市場に参入するに当たり、押さえておくべき法律や、有用な情報リ

ストを付した。今後、中国市場への参入・展開について更に検討を進める際にご参照頂ければ幸

いである。

6


第 2 章：中国ベビー用品市場の現状

2-1：市場環境概要

中国＇香港を含む。以下、中国と表記（のベビー用品・子供用品全体の市場は、調査会社のフ

ロスト＆サリバンによると、2010年には小売額ベースで2,400億元に達したという。＇研究報告で言

う「中国マタニティ・ベビー・子供市場」とは妊婦、乳幼児＇0～3 歳（、児童＇4～6 歳（の生活用品・食

品市場のことで、教育や医療などのサービスは含まない。（。同企業によると 2007 年の市場規模

は 1,600 億元であったが、約 3 年で大幅に拡大したこととなる。

また、2004 年から 2009 年の年平均成長率を中国・欧州・北米で比較すると、それぞれ 14.8％、

6.9％、3.3％となることから、中国市場が如何に急成長を遂げているかが見て取れる。

なかでも、中国の同市場の中でも 0～3 歳を対象としたベビー用品の市場シェアは大きく、全体

の約 70％を占める。次に大きいのが 4～6 歳を対象とした子供用品、最後がマタニティ用品である。

0～3 歳の乳幼児の必需品が多く、交換頻度が高いことにより、このような構造となっている。＇「中

国網日本語版＇チャイナネット（」2011 年 11 月 21 日（

その成長の背景には、一人っ子政策の進行により、出生率は低迷しつつあるものの、経済成

長に応じて可処分所得も上昇し、結果として子どもにかける費用も上昇していることが背景にある

と考えられる。

それでは、各商品カテゴリーにおける市場・競争環境の現状はどのようになっているだろうか。

ここでは、8 カテゴリーについて市場・競争環境を簡潔に述べる。

7


【ベビー用品のカテゴリー別市場規模推移及び主要プレイヤー一覧】

出所：市場規模推移と主要プレーヤーに関して、スキンケアは「Euromonitor International」、紙おむつ、哺乳瓶・乳首・ベビーカーは「2011-2015 年中国母嬰用品市場深度調研及投資前景預測報告」

ベビー雑貨

スキンケア紙おむつ哺乳瓶・乳首ベビーカー

市場規模推移

市場規模推移

主要プレイヤー


18151312109

0

20

40

60

05 06 07 08 09 10

3443

5366

82102

0

50

100

150

08 09 10 11 12 13

15 16 17 19 20 21

0

20

40

60

08 09 10 11 12 13

126

10080

645852

0

60

120

180

08 09 10 11 12 13

売上高（億元）




（年）（年）（年）（年）

企業名

Johnson's Baby 53%

郁美净（Yumeijing） 11%

青蛙王子 7%

孩儿面 6%

シェア（10年）

企業名企業名

P&G 40%

ユニチャーム 16%

恒安集団 15%

キンバリークラーク 8%

ピジョン

NUK

愛得利

新安怡＇AVENT（

黄色小鴨＇PIYOPIYO（

好孩子

コンビ

小天使

小小恐竜

宝宝良

企業名シェア

（10年）

哺乳瓶

8


【ベビー用品のカテゴリー別市場規模推移及び主要プレイヤー一覧】

出所：市場規模推移と主要プレーヤーに関して、ベビーフードは「Euromonitor International」、ベビーウェア、マタニティウェアは「2011-2015 年中国母嬰用品市場深度調研及投資前景預測報告」。ただし、

玩具の市場規模推移は「2011-2015 年中国母嬰用品市場深度調研及投資前景預測報告」、主要プレーヤーは「Euromonitor International」を参考

その他ベビー用品

ベビーフード玩具ベビーウェア

マタニティウェア

市場規模推移

市場規模推移



195 265 336 425522 635

54464033

2722

865

43

3

0.140.130.13

0.120.11

0.11

220295 373

470574

697

0

300

600

900

06 07 08 09 10 11

粉ミルク乾燥食品加工食品その他

1,190

980

800650

508410

0

500

1,000

1,500

08 09 10 11 12 13

11510699908180

0

60

120

180

08 09 10 11 12 13

52 53 53 54 55 55

0

50

100

150

08 09 10 11 12 13





貝因美（Beingmate） 9%

多美滋（Dumex） 9%

伊利（Yili） 7%

Pfizer 7%

美讚臣

（MeadJohnson ）

6%

Lego 2%

百利威（Playwell） 2%

読書郎（Readboy） 1%

奥迪（Auldey） 1%

Hongwell 1%

（年）（年）（年）（年）

企業名シェア

（10年）企業名

シェア（10年）

企業名企業名

迪士尼

小猪班納

balabala

嬰之谷

波波龍

ハイエンド向け：

惠葆、Gennie's、010、

O.C.T.mami、等

ミドルマス向け

今生宝貝、君心、孕美、

仙聘莱、等

売上高

（億元）

（年）

9


※ 表：ベビー用品のカテゴリー別市場規模推移及び主要プレイヤー一覧、ベビーフード市場規模

2006 2007 2008 2009 2010 2011

粉ミルク 195 265 336 425 522 635

乾燥食品 22 27 33 40 46 54

加工食品 3 3 4 5 6 8

その他 0.11 0.11 0.12 0.13 0.13 0.14

合計 220 295 373 470 574 697

このように市場を俯瞰して見ると、いずれの商品カテゴリーにおいても、市場は成長している一方、

主要プレイヤーとして数え上げることのできる日系企業は、ピジョン・コンビ・ユニチャーム等と少な

い。

ジョンソンエンドジョンソンや P&G、キンバリークラーク等の欧米系企業が上位にあるのは、安

心・安全に対する顧客のニーズが高いことも一因であるものの、そのニーズを日系企業では取り

込めていないことが伺われる。

ただし、直近では、えとの辰＇たつ（年に当たる今年、中国は例年より出生数が多くなるベビーブ

ームとなる見通しであり、この動きに合わせて、日系のトイレタリーメーカーや化学メーカー各社も

中国でおむつ関連の生産を拡大させる方針であることから、より日系企業が成長することと思わ

れる。例えば、和光堂株式会社は、育児用調製粉乳の「はいはい」とフォローアップミルクの「ぐん

ぐん」を中国全土に、本年 11 月１８日より初出荷した。＇出所：チャイナプレス（

今後、日系企業の中国進出の流れは、更に加速していくと考えられる。しかし、競争も一方で更

に激しくなると想定されることから、この中で如何に市場機会を見出していくかが、日系企業の中

国市場展開のカギとなると考えられる。

10


2‐2：市場環境概要：中国におけるベビー用品の利用動向＇上海における事例調査（

それでは、成長を続ける中国市場の中で、具体的にどういった商品が利用されているのか。ここ

では、中国市場の実態についてより肌感覚の伴う理解を進めるために、0～3 歳児の子どもを持つ

母親の商品利用動向事例を紹介する。本事例を通じて、一般消費者の購買商品ラインナップ・価

格、購買プロセス＇参考にしている広告宣伝媒体、購買チャネル、購買理由など（について具体的

なイメージを持って頂ければ幸いである。

【インタビュー対象者の概要】

インタビューは、上海の都市部・郊外に暮らす 0～3 歳児を持つ母親 5 名に対して行った。各イン

タビュー対象者の概要は下表の通りである。家庭収入は 7,500 元～20,000 元、年齢は 22 歳～33

歳を対象とし、同じ都市であっても出来る限りさまざまな事例をご紹介するように努めた。なお、

p11～ｐ15 に、各インタビュー対象者の利用商品の詳細を掲載した。そちらもご参照頂きたい。

Aさん Bさん Cさん Dさん Eさん月間個人収入＇元（ 4,200 4,800 0 2,200 4,000月間家庭収入＇元（ 20,000 20,000 15,000 7,500 9,000職業の有無有有無有有自身の年齢 33 33 29 22 32子どもの年齢 3歳＇30カ月（ 0歳＇6カ月（ 2歳＇33カ月（ 1歳＇16カ月（ 1歳＇23カ月（子どもの性別男女男女男

11


＜事例 1：30 代・3 歳児の母＇A さん（＞

まず、3 歳児の母である A さんの事例を見ることで、中国において利用されている商品の概要を

紹介したい。妊娠の期間中に関しては、日本と異なるものとして、妊婦用の粉ミルクを利用してい

る。また、「防フク＇車偏に、「福」の左側（射衣朋」という、PC などから発せられる電磁波を防ぐた

めの朋を着用している。

出産から子どもが 1 歳を迎えるまでは、フィリップスの吸引器や金佰利＇キンバリークラーク（の

紙おむつ、ピジョンの哺乳瓶、明治の粉ミルクなどを利用している。外資系メーカーが多いのは、

安心・安全を求めているからである。特に、明治の粉ミルクに関しては、日本旅行に行く友人に頼

んで代理購買してきてもらうことも少なくないという。

なお、ベビーアパレルに関しては、この期間には一切買っていない。何故なら、自分の母が手作

りしたり、既に子どもが居る友人のお下がりを貰うなどで済ませているからである。これは、他のイ

ンタビュー対象者も触れていたことで、「赤ちゃんの朋に関しては、高いものは買わない。使い古さ

れた朋の方が柔らかくて赤ちゃんの肌に優しいので、自分より大きな子どもを持つ友人から、朋を

貰って使っている。＇C さん：30 代 2 歳児の母（」などの声を少なからずうかがった。

最後に、子どもが1歳から3歳の時期であるが、この時期になると、母親のための商品は特に利

用しなくなり、子ども用の品数が増加する。子ども向けの健康食品の購入など、子どもの健康を気

遣っている姿がうかがわれる。また、ベビー向け玩具についても、この時期から購入点数が増加

する。購入ブランドとしては、LEGO のような有名ブランドもあるが、多くはブランドの分からないも

の＇雑牌（を購入している。ブランドよりは、子どもが喜びそうかどうかと、値段を気にして購買して

いるとのことだった。

以上が、購買商品の概要である。中国特有の商品がある一方で、必需品に関しては日本と大き

な差があるわけではないことが、本事例からうかがわれる。また、特にベビーアパレルに関して、

ブランドを追及しているというよりは、子どもにとって良いものを利用させたいという考えがうかが

われる。

それでは、購買行動に関してはどうだろうか。ここで、現時点の中国市場の特徴を現していると

思われる二つの事例を取り上げる。

12


＜事例 2：30 代・0 歳児の母＇B さん（＞

B さんは、上海市の郊外に暮らす、0 歳児の母である。普段からインターネットで情報収集をして

いるという B さんは、ベビー用品の購入においても同様にインターネットを活用する一方、カタログ

や実店舗での情報も活用している。

彼女の購買パターンは、カタログでどのような商品があるのかを知り、ウェブで評判を確かめた

上で、実店舗＇専門店（で購入するというものである。「月子＇出産した後の約 1 カ月（の間は、テレ

ビや本、インターネットを見ることが出来ないので、ずっと通販会社のカタログを見ていた。その後

は、「宝宝樹」や「愛嬰室」などのベビー用品の口コミサイトを見たり、「百度」で検索したりして、ベ

ビー用品についての評判を確かめていた。」「購入する際には、近所の専門店か、「1 号店」などの

一般 EC サイト、「愛嬰室」などのベビー用品専門の EC サイトを利用して購入している。」と、B さん

は語る。

インターネットではブランドやその価格・評判を確かめることができるものの、それら情報が真実

かどうかや、自分の子どもにとって良いかどうかは、結局店頭まで出向いて自ら商品を確かめな

ければ分からないというスタンスを取る B さんは、実店舗まで足を運ぶ。その一方で、大体内容が

分かっているものに関しては、便利なインターネットを活用しているということだった。

＜事例 3：30 代・2 歳児の母＇C さん（＞

30 代で 2 歳児の母である C さんも、B さんと同様の購買行動を示す。妊娠した頃から、雑誌やカ

タログ、ネットでベビー用品について研究している。ただし、研究内容は、ブランド名が中心＇有名

なブランドを探している（であり、更に細かな使い方に関してまでは、近所の専門店で、店員に相

談しながら購入している。「何か子どもに問題が起きた際には、すぐに近所の専門店の店員に相

談している。例えば、初めての紙おむつはマミーポコだったが、あまり自分の子どもには合わなか

った。そこで、近所の専門店の店員に相談したところ、好奇を進められたので、好奇に変更した。

結果、特にかぶれなどは起こらなくなった」という。

このように、友人の口コミからウェブの口コミ、専門店の店員などの情報源を使いこなした上で、

最後は実際に自分の目で商品を確認して購入する消費者が居る一方で、溢れる情報に翻弄され

ている消費者も存在する。

13


＜事例 4：20 代・1 歳児の母＇D さん（＞

20 代前半で、1 歳児の母である D さんは、ほぼすべての商品を、近所の専門店で、店員の薦め

に従って購入している。ウェブによる情報収集もそこまで盛んには行わず、家に居る間は、テレビ

を見ていることが多いとのことである。店員の勧めを重視する理由をうかがったところ、「まだ若い

のに妊娠してしまった上に、早産であったため、子育ての準備は何も出来ていなかった。それに、

自分の友人も、まだ子どもを生んでいない人が多いので、相談できる相手が少ない。そのため、

何が子育てに必要なのかもわからないし、どんな商品が良いのかも分からない。そのため、ちょう

ど近所にある専門店に行き、店員にアドバイスを貰っている」とのことであった。

また、彼女の重要な情報源として、医師があげられる。医師に勧められた商品を購入することも

少なくない。例えば、カルシウムの錠剤や魚肝油などは、6 カ月検診の際に医師に勧められて購

入したという。「6 カ月検診の際に、医師から勧められたので、病院のすぐ前にある専門店で粉ミ

ルクを買うついでに購入した。他にも、病院内で粉ミルクのサンプルが配られたりすることがある

ので、それを参考に粉ミルクを選ぶこともある」とのことである。医師が病院内で特定の商品を推

薦するのは、厳密に言うと違法行為であるものの、特に郊外や地方では実質行われているようで

ある。

D さんは若いために、育児に関して相談できる人間が周囲に少なく、また心の準備も出来ていな

かったことが、情報に翻弄され悩む原因の一つといえる。

ただし、そう若くない年齢であったとしても、同じように情報に翻弄される消費者は存在する。

14


＜事例 5：30 代・1 歳児の母＇E さん（＞

30 代で 1 歳児の母である E さんは、ネット上の口コミ、雑誌にて評判やブランドの内容を確かめ

た上で、ネットや実店舗で購入する。

さまざまな媒体を通じて情報収集しているものの、自身が購入しているものに対して確信を持っ

ているかというと、そうとも言い切れないのが現状である。むしろ、良いものがどれなのか分からな

いので情報収集しているものの、結局分からずじまいで終わっているとのことである。「良いものを

探しているのだが、ブランドがたくさんあるために、どれが良いのか分からない。だから、常にウェ

ブ上の口コミや雑誌を読んだり、友人に良いものを聞いたりして、探し続カている。また、実際に専

門店に行って、自分の目で見るのも、商品を選ぶ上で参考にしている」というように、さまざまな情

報に触れつつ本当によいものを探している。

ただし、特に価値の感じられないもの、安心・安全に関係ないものは、ネットで安く買うというのも

特徴的である。例えば、玩具であれば、ネット上で 3 種類のネットモールを比べ、最も安い商品を

購買するとのことだった。これは、他の消費者でも同様の傾向が見られた。「タオバオなら何でも

売っている」というセリフは、インタビューの中で何度も登場した。このことから、中国人消費者は、

ベビー用品であれば何でも高価なものを購入しているというわけではなく、子どもにとっての付加

価値を慎重に見極めたうえで、付加価値の感じられないものについては可能な限り安く手に入れ

ようとしていることがうかがわれた。

15


【まとめ】

以上が、上海市在住の 0～3 歳児母の商品利用動向である。購買商品に関して、まず、商品の

利用アイテムは、一部の特徴的なアイテムを除いて日本と大きく異なるわけではないことが見て

取れた。また、安心、安全を気にして外資系企業の商品が好まれる傾向があるといえる。ただし、

ただ単に外資系企業だから購入する、というわけでなく、更にある特定機能などの付加価値があ

るからこそ購入していることが分かる。

また、購買行動としては、まず、消費力が大きいからと言って、闇雲に高価な商品を買う、とうこ

とはないといえる。皆自分の子どものために出来る限りよいものを購入しようとしている一方で、コ

ストに関する感度は極めて高い。3 つの通販サイトと実店舗を比較して、最も安いものを買う、とい

う購買行動は特に珍しいものではなく、正に、「貸比三家＇商品購入の際には、三カ所を見比べて

決める（」の現代版といえる。

しかし、その一方で、良いものを探したいものの、何が良いものか分からないという現状もうかが

われた。特に、上海のような大市場をターゲットにしている企業は多いため、上海の消費者は多く

の情報に常々接している状態になる。メーカー側からすると、特に特徴のない商品であれば、幾ら

日本製であったとしてもその他の多くの商品に埋もれてしまい、消費者の目に入らないことに成り

やすい市場であると考えられる。

加えて、「何がよいものかわからない」という現状の裏返しとして、病院・専門店での推薦、また

は実際の友人・ウェブ上の口コミから購入、といったパターンが存在することも見て取れた。友人

やウェブ上の口コミも、その元を辿れば消費者が実店舗にて商品を手に取るところから始まること

を考えると、実店舗の存在感は中国市場において大きいといえる。

なお、本節の事例は、すべて上海市在住の消費者のものである。そのため、特にインターネット

に対する感度や、日本製品に対する慣れについて、他の都市とは異なると思われることを指摘し

ておく。上海は他の都市と比べ経済成長のスピードが速く、また外国文化に接する機会も多い都

市である。実際の進出の際には、上海はもちろんのこと、他の進出予定都市についても自らの目

で消費者を確かめて頂きたい。

16


Aさん

ブランド商品名価格認知手段購買場所ブランド商品名価格認知手段購買場所ブランド商品名価格認知手段購買場所

妊婦向け粉ミルク

美讃臣安嬰媽 189元友人の口コミ＇友人からのプレゼント（

防辐射衣朋

添香 1000元ウェディング雑誌

会社付近の百貨店＇六百百貨店（


＇特にブランドは気にしていない（

妊婦向け健康食品

食补

飛利浦＇フィリップス（

吸奶器 360元店員の推薦専門店＇愛嬰室（

三洋収腹带 180元育児カタログ雑誌＇愛嬰室（

専門店＇愛嬰室（

＇日本ブランド（

哺乳用ブラジャー

89元育児サイト口コミ＇宝宝樹（

ウェブ通販サイト＇タオバオ（

紙おむつ金佰利好奇 2.20元/片友人の口コミスーパー尤妮佳＇ユニチャーム（

媽咪宝貝＇マミーポコ（

1.88元/片友人の口コミ自宅近辺のスーパー

哺乳瓶貝親＇ピジョン（

88元友人の口コミ専門店＇愛嬰室（

貝親＇ピジョン（

125ml宽口 35元友人の口コミ専門店＇愛嬰室（

乳首貝親＇ピジョン（

自然實感宽口


消毒器，ウェット

ティッシュ


35元専門店＇愛嬰室（

強生＇ジョンソンエンドジョンソン（

26元 TVCM自宅近辺のスーパー

スキンケア用品


嬰儿潤膚露 25元友人の口コミ専門店＇愛嬰室（

ベビーソープ


嬰儿柔泡型洗髪沐浴露


ベビーベッド


450元家具店

ベビー向け布団


160元専門店＇愛嬰室（

その他

貝親＇ピジョン（，飛利浦＇フィリップス（，

コップ 80元専門店の店頭


粉ミルク明治乳業 200元／缶友人の口コミ海外 Meiji 明治 200元/罐友人の口コミ友人の日本からのハンドキャリー

牛欄 190元網上論壇

補助食品＇日本ブランド（

嬰儿酱油 30元網上論壇扇屋食品奶酪鳕魚奶酪

1元/条友人の口コミウェブ通販サイト＇タオバオ（

健康食品漢臣氏魚肝油 30元/盒店員の推薦専門店＇愛嬰室（

その他

衣朋＇特にブランドは気にしていない（

ベビーシューズ

その他

知育玩具 LEGO 積木 300元/盒百貨店の店頭広告

百貨店

その他玩具

三轮車，自行車，電瓶車

300元育児通販カタログ＇愛嬰室（


購入しない＇友人・親戚からのプレゼントまたは自主作成（

妊娠・出産・育児のプロセス

商品カテゴリー妊娠出産～1歳 1～3歳

マタニティ用品

その他

ベビー向け玩具

ベビーアパレル

ベビーフード

ベビー向け雑貨

17


Bさん

ブランド商品名価格認知手段購買場所ブランド商品名価格認知手段購買場所


新安怡吸奶器友人からのプレゼント

防辐射衣朋

添香 600元

職場近辺の百貨店内で偶然見つけた

職場近辺の百貨店＇上海六百百貨店（

その他マタニティウェ

ア


愛楽維叶酸片 75元/30片友人の推薦＇既に子どもを持つ友人（

自宅近辺の

薬局＇华氏大

药方（

その他

紙おむつ尤妮佳＇ユニチャーム（

媽咪宝貝＇マミーポコ（

1.35元/片＇1箱/106片（

TVCM＇上海台電視（

自宅付近のGMS＇家楽福：カルフール（

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22


2-3：中国ベビー用品市場の流通構造

中国ベビー用品の流通構造は、下図のようになっている。一般的には、メーカーから卸を通じ

て、百貨店やベビー用品専門店、GMS・SM、インターネットなどの各流通チャネルに流れる形にな

っている。また、一部の大企業では、直接販売が行われている。

なお、日本製品の一般的な流通経路としては、8 割方は代理店経由で百貨店やベビー用品専

門店へと流れている。中国でのビジネスの規模が小さい企業が多いことから、小売との直取引が

少なく、また輸出商品が多いことから、関税などによりどうしても高価格帯商品とならざるを得ず、

結果として GMS・SM などの大衆向けチャネルではなく百貨店・ベビー用品専門店・一部の外資系

GMS などへと集約しているというのが現状である。

中国ベビー用品の流通の商習慣において、日本と最も異なる部分は、流通業者に対して支払う

費用である。中国では、1SKU を店舗に配架するごとに、出店料を要求される。例えば、同じ商品

を 10 色置こうとすると、10 倍のコストがかかる。また、商品をリニューアルする際にも、再度出店

料を要求されることとなる＇注：SKU は Stock keeping unit の略。流通において、最終小売などの販

売・商品提供の現場で商品を単品管理する際の最小単位のことをいう（。

この構造は、輸出する際のバーコード取得でも同様であるため、更にコストが掛かることとなる。

ということは、日本において多く見られる、単品で複数のラインナップを持って販売する方法は、極

めて高コストとなってしまう。

中国に進出する際には、こういった商習慣についても気をつける必要がある。

メーカー代理店百貨店

ベビー用品専門店

GMS・スーパー

・・・

・・・

主要取り扱い商品


ベビー用品＇雑貨（

ベビー用品全般

ベビー用品＇トイレタ

リー関連（

ベビーフード

小売業者への直販

一次／二次／…

【中国ベビー用品の流通構造】

23


2-4：中国市場の特性：ブランド管理・模倣品対策

中国市場においてどの日系企業も悩まされているのが、模倣品対策である。少しでもネームバ

リューが出てくると、必ず模倣品が出回ることになる。模倣品は、単に収益機会を奪うだけでなく、

ブランドイメージの毀損にも繋がる問題であるため、進出する際には必ず対策を取る必要がある

問題であるといえる。

例えば、ピジョン中国では、ブランド管理および模倣品対策に関して、日本市場以上に中国市

場で徹底して行ない、確固たるブランドイメージを構築している。

ブランド管理に関して、日本市場以上に中国市場では徹底して行ない、確固たるブランドイメ

ージを構築している。その代表例として挙げられるのが、日本本社にはなく、中国支社が初めて

設置した「ブランド管理部」である。業務内容としては、ピジョンのブランドスタイルコントロール、ロ

ゴの管理、スローガン、棚のデザイン管理、広告のイメージ管理などを一貫して行なっている。

また、中国市場ではクレーマーも多く、質量監督局、工商局などからの品質やパッケージ表示

に対する指摘がかなり多い。これは商品に対する法規定の整備が不完全なことから発生する場

合が多いといえる。それに対応するため、２社の大手弁護士事務所＇時間当たり２，４００元（と顧

問契約を締結している。社内では２００８年から、司法試験に合格した人材を採用し、法務部を作

っており、法務案件、知財関係の案件を一括管理している。

加えて、中国ではパテントや商標の審査が甘く、他国で既成の案件でも登録になってしまうケ

ースが多いため問題は多い。当社は模造品対策のためほとんどの商品形状、パッケージデザイ

ンを意匠登録している他実用新案、パテント登録可能なものは総て申請している。

特に、ブランドイメージの毀損に繋がる模倣品への対策は継続的に取り組んできており、直近

ではインターネット上の模倣品対策も強化している。インターネットでの購入者が、商品の真偽を

相談室に尋ねてきた場合は、本社まで商品を送ってもらった上で鑑定を行い、店舗からの撤去要

求・生産工場の探索などまで徹底して行っている。また現在では、新たな模倣品対策として、イン

ターネット通販を行なうことができる販売代理店を選別し、許可証を与える取組みを始めている。

このように、中国で事業を行う際には、こういったリスク面に対する投資はどうしても必要とな

ることを注意して頂きたい。

24


第３章都市別の消費特性

前章でも述べたとおり、中国市場を「中国」という一塊で見た場合、成長の著しさと同時に競争の

激しさが目に付き、市場機会が見当たらないように考えがちである。

しかし、中国は国土面積だけで見ても約 960 平方キロメートル、EU＇約 430 万平方キロメートル（

の約 2 倍はある広大な国である。人口で見ても、人口 100 万人以上の都市が 118 都市あり＇2009

年（、東京 23 区も入れて 12 都市のみの日本と比較すると 10 倍近くの差がある。このような広大な

エリアを一つの国として一塊でとらえると、あたかもヨーロッパ諸国を EU として市場探索をすること

と同じような荒い認識になりがちであり、その結果市場機会を見落としてしまう可能性が高い。

本章では、市場機会を見出す一つの手法として、「国」というレベルから「都市」というレベルまで

解像度を高める「エリアマーケティング」の視点を提示する。これにより、上海や広州・北京などの

沿岸部大都市以外にも魅力的な都市が点在していることを示し、更に各都市によって市場競争環

境が異なることを示す。具体的には、統計情報を元に有望都市を 10 都市選定した上で、約 500 サ

ンプルに対するアンケートの実施を通じて、各都市の消費特性の概要を示す。限られたデータで

はあるものの、これを通じて、漠然と「中国」ととらえたり、沿岸部の大都市のみを対象としたりする

よりも、地方都市へ目を向けた方が、中国市場における活路を見出す可能性が高いことを示す。

【地方都市のポテンシャル：統計データ分析より】

ここでは、統計情報を通じて、有望な都市を 10 都市選定する。ただし、ベビー用品市場の都市

別データというものは存在しないため、現状手に入るデータにて、有望度の推定を行う。ここで示

す都市の評価が必ずしもすべてのベビー用品企業に当てはまるとはいえないものの、都市の有

望度の測り方として、参考にして頂ければ幸いである。

まず、評価対象都市について、中国の 1 級都市と 2 級都市とした。1 級都市とは、直轄市および

省都級の都市であり、中でも経済発展を遂げている都市を指す。具体的には、北京、天津、瀋陽、

大連、ハルビン、済南、青島、南京、上海、杭州、武漢、広州、深セン、香港、マカオ、重慶、成都、

西安の 18 都市を指す。

25


一方、2 級都市とは、1 級都市に含まれない省都級の都市であり、こちらも経済発展が 1 級都市

に次ぎ著しいとされる。具体的には、石家庄、長春、フフホト、太原、鄭州、合肥、無錫、蘇州、寧

波、福州、アモイ、南昌、長沙、汕頭、珠海、海口、三亜、南寧、貴陽、昆明、ラサ、蘭州、西寧、銀

川、ウルムチの 25 都市を指す。

【1級都市】

ハルビン

瀋陽

北京

大連天津

青島済南

西安

成都

重慶

武漢

広州

マカオ香港

深圳

上海

杭州

南京

【2級都市】

石家庄

長春

フフホト

太原

蘭州鄭州蘇州

無錫

寧波南昌

福州

厦門汕頭

長沙

珠海

海口

三亜

貴陽

南寧

昆明

ラサ

西寧

銀川

ウルムチ

26


次に、評価指標としては、市場規模と成長率とし、市場のポテンシャル＇今後成長可能性（を評価

することとした。

そして、それらを評価するための数値であるが、直接的に当てはまるデータが存在しないため、

間接的に関連すると考えられる数値をそれぞれ利用した。

実際にこの指標にて 1 級都市・2 級都市合計 41 都市を評価した結果は、下表＇次ページ（の通

りである。

各都市の市場ポテンシャル

各都市の市場ポテンシャル

市場規模市場規模

市場成長率市場成長率

購買力・消費者水準

購買力・消費者水準

消費者数消費者数

都市の評価指標都市の評価指標

評価ウェイト

凡例

1

1

1

統計数値統計数値

一人当たり社会消費小売総額＇市轄区、10年（

社会消費小売総額成長率＇09年～10年、都市全体（

出生率＇省別（

人口＇市轄区、10年（×

0歳人口＇推計（

【評価指標及び利用した統計数値】

27


対象都市

都市名順位

一人当たり社会消費小売総額＇市轄区、元（

順位

0歳児数＇市轄区、推計、万人（

人口＇市轄区、万人（

出生率

広州 1 52,752 5 73 650 11% 1北京 5 44,757 4 87 1,165 7% 2上海 8 38,696 3 94 1,327 7% 3深セン 22 29,048 2 99 884 11% 4天津 23 28,542 6 65 798 8% 5武漢 11 37,155 9 53 515 10% 6南京 16 32,986 10 53 544 10% 7杭州 13 36,308 12 44 427 10% 8成都 20 30,890 11 46 516 9% 9済南 12 37,008 14 41 349 12% 10西安 29 22,392 8 54 558 10% 11重慶 37 13,805 1 131 1,426 9% 12長沙 3 49,297 22 31 240 13% 13昆明 30 22,242 13 44 333 13% 14瀋陽 18 31,929 18 34 511 7% 15青島 14 35,954 21 32 276 12% 16南寧 27 23,347 15 38 266 14% 17鄭州 19 31,826 20 32 281 12% 18ハルビン 24 25,793 17 35 475 7% 19南昌 28 23,196 23 31 223 14% 20太原 26 23,667 25 30 283 11% 21汕頭 38 13,008 7 56 501 11% 22合肥 21 30,013 27 26 206 13% 23無錫 6 41,386 30 23 238 10% 24蘇州 10 37,207 29 23 239 10% 25福州 2 51,934 33 21 187 11% 26長春 25 23,687 26 29 362 8% 27寧波 15 34,478 32 23 221 10% 28貴陽 34 16,803 24 30 218 14% 29蘭州 31 21,293 28 25 210 12% 30大連 9 38,208 34 20 300 7% 31石家庄 39 12,371 19 32 245 13% 32海口 33 17,652 31 23 157 15% 33西寧 35 16,406 36 17 113 15% 34フフホト 4 47,976 39 11 118 9% 35珠海 7 40,017 38 11 101 11% 36アモイ 17 32,289 35 20 175 11% 37三亜 40 9,231 40 8 55 15% 38ウルムチ 32 20,365 16 37 229 16% データなし銀川 36 16,352 37 13 90 14% データなしラサデータなしデータなしデータなし 16% データなし

総合評価

評価指標市場規模購買力・消費者水準消費者数

28


上位 10 都市は、広州、北京、上海、深セン＇土偏に川（、天津、武漢、南京、杭州、成都、済南で

ある。

ただし、さまざまな地方都市の現状を見ることを通じて中国の多様性をご理解頂くという本調査

の目的を考慮すると、出来る限り地理的に離れた都市を選定した方が目的に適っていると考えら

れる。そこで、対象都市を、広州、北京、上海、天津、武漢、南京、成都、済南、西安、重慶とす

る。

広州

北京

天津

上海武漢

南京

成都

重慶

済南

西安

【調査対象都市】

29


【都市別の消費特性分析：10 都市 500 サンプルへのアンケートより】

ここでは、前節で選定した 10 都市に対して実施した、合計 500 サンプルの消費者アンケートの

結果を分析する。

各都市約 50 サンプルという数値は、アンケートとしては若干少ないといえる。ただし、本章では、

あくまで概観を示すことを目的としているため、概観を理解する上では十分なサンプル数と認識し

ている。ただし、実際の参入時には更に多くのサンプルに対する詳細なアンケートが求められるの

で、あくまで参考としてご利用頂きたい。

なお、対象者の所得分布の状況であるが、仮に月収 15,000 元以上を高所得者とすると、広州

＇48.1%（・北京＇46.1%（・上海＇48.0%（の沿岸部大都市と、南京＇42.4%（は比較的多く高所得者のサ

ンプルが集まっている。

実施手法ウェブアンケート実施時期 2012年2月対象者数 520名（各都市52名）

性別女性

居住地域広州・北京・上海・天津・武漢・南京・成都・済南・西安・重慶の市轄区

子どもの年齢 0歳～3歳家庭収入 8,000元以上

対象者条件

【アンケートの概要】

【都市別の家庭所得額構成＇N＝520（】＇Q：平均的な月額の家庭所得額をお選びください。（

15.4 17.39.6

38.528.8

21.232.7

42.3 38.5

26.9 27.1

36.5 36.542.3

30.8 50.0

36.5

28.8

34.632.7

42.337.1

21.2 17.3 23.1

7.7

15.4

21.221.2

19.221.2 21.2

18.87.7 9.6

11.515.4

0.0

9.6

15.4

1.91.9 9.6

8.39.6 11.5 3.80.0

5.8

5.8

1.9 1.93.8

0.0

4.49.6 7.7 9.6 7.70.0

5.80.0 0.0 1.9 0.0 4.2

0%

20%

40%

60%

80%

100%

広州北京上海天津武漢南京成都済南西安重慶合計

構成比＇％（

30,000元以上

25,000元～30,000元未満

20,000元～25,000元未満

15,000元～20,000元未満

10,000元～15,000元未満

8,000元～10,000元未満」

30


また、対象者の年齢構成、子どもの年齢構成に関しても、若干の偏りがあることをご留意頂き

たい。

【都市別の年齢構成＇N=520（】

28 6 4 2

82 0 2 2 3

4831

25 29

48 3858

35

42

63

42

3548

58 54

44 48

33

42

44

31

44

15 13 12 136 6 8

23

124

11

0%

25%

50%

75%

100%


構成比＇％（

35-40歳

30-34歳

25-29歳

20-24歳

【都市別の子どもの年齢構成＇N=520（】

6 6

15

613

4 8 12

25

12 11

35 3523

35

42

42

48 40

2950

38

2735

2531

2738

2927

31

29

30

3325

3729

17 15 1521

1510

22

0%

25%

50%

75%

100%


構成比＇％（

3歳

2歳

1歳

0歳

31


＜都市別の消費特性分析＞

まず、ベビー用品に対する消費金額であるが、月間消費額 2,000 元以上消費者の割合で見ると、

広州＇33%（・北京＇40%（・上海＇40%（などの沿岸部大都市は高い消費力を持つ一方、天津＇35%（・

済南＇29%（なども、家庭所得や可処分所得に対して考えればベビー用品に対し大きく消費してい

る。

なお、参考までに、月間家庭収入別のベビー用品月額消費金額の構成比を示す。

【都市別のベビー用品に対する消費金額（N＝520）】（Q：直近一年間の、ベビー用品に対する月額消費金額をお選びください。）

2 2 0 2 2 0 0 06

0 1

23

12 13 13 1221

2919 12 25

18

27

2938

21

38

37 25

3129

38

31

15

178

29

25 15 1921

4015

21

3340 40

35

23 27 27 29

1321

29

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%


構成比（％）

2,000以上

1,500-2,000未満

1,000～1500未満

500～1,000元未満

500元以下

【家族収入・都市別のベビー用品消費額構成＇8,000元～10,000元未満層（】＇Q：直近一年間の、ベビー用品に対する月額消費金額をお選びください。（

0.0 0.0 0.0 0.06.7

0.0 0.0 0.0

15.0

0.0 2.80.0 0.0 0.0 0.0

0.0

0.0

11.8 13.6

5.028.6

7.1

25.0 22.2 20.0 20.00.0

36.4

29.4

13.6

10.0

7.1

17.0

12.522.2

20.015.0

13.3

27.3 17.6

13.6

20.0 7.1

16.3

12.5

22.2

0.015.0

20.0

18.2

17.6

13.6

25.035.7

19.112.5

0.0

20.0

35.0

40.0

18.2

11.8

22.7

25.0 14.3

22.0

37.533.3

40.0

15.020.0

0.0

11.8

22.7

0.07.1

15.6

0%

25%

50%

75%

100%

広州＇N=8（

北京＇N=9（

上海＇N=5（

天津＇N=20（

武漢＇N=15（

南京＇N=11（

成都＇N=17（

済南＇N=22（

西安＇N=20（

重慶＇N=14（

Total＇N=141（

構成比＇％（

2,000元以上

1,500元～2,000元未満

1,250元～1,500元未満

1,000元～1,250元未満

750元～1,000元未満

500元～750元未満

500元以下s

32


【家族収入・都市別のベビー用品消費額構成＇10,000元以上～15,000元未満層（】＇Q：直近一年間の、ベビー用品に対する月額消費金額をお選びください。（

5.30.0 0.0

6.30.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.0

15.8

0.0 0.0

6.3

0.0

10.5

20.0

0.05.9 4.5

5.7

21.1

15.8 18.2

12.5

19.2

15.8

6.7

16.7 5.9

27.316.6

26.3

21.1

27.3 12.530.8

10.5

0.0

38.9

11.8

31.8

22.3

5.3

5.3

18.2

0.0

15.4

21.1

13.3

5.6

5.9

4.5

9.8

10.5

21.1

4.5

25.0

11.5

15.8

20.0

16.7

47.1

13.6

17.6

15.8

36.831.8

37.5

23.126.3

40.0

22.2 23.518.2

26.9

0%

25%

50%

75%

100%

広州＇N=19（

北京＇N=19（

上海＇N=22（

天津＇N=16（

武漢＇N=26（

南京＇N=19（

成都＇N=15（

済南＇N=18（

西安＇N=17（

重慶＇N=22（

Total＇N=193（

構成比＇％（

2,000元以上

1,500元～2,000元未満

1,250元～1,500元未満

1,000元～1,250元未満

750元～1,000元未満

500元～750元未満

500元以下

【家族収入・都市別のベビー用品消費額構成＇15,000元以上層（＇N＝520（】＇Q：直近一年間の、ベビー用品に対する月額消費金額をお選びください。（

0.04.2

0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.58.0 0.0

4.00.0

9.1

0.0

10.0 8.3

0.0 0.03.8

4.04.2 4.0

0.0

0.0

9.1

10.0

0.0

6.7 6.34.8

8.0 16.7

32.0

6.3

18.2 18.2

10.0

0.06.7

0.0

12.9

16.0 8.3

4.0

12.5

9.1

18.2 15.0

16.713.3

37.5

14.5

20.020.8

8.0

25.0

36.413.6

25.0

25.0

53.3 18.8

22.6

44.0 45.8 48.0

56.3

27.3

40.9

30.0

50.0

20.0

37.5 40.9

0%

25%

50%

75%

100%

広州＇N=25（

北京＇N=24（

上海＇N=25（

天津＇N=16（

武漢＇N=11（

南京＇N=22（

成都＇N=20（

済南＇N=12（

西安＇N=15（

重慶＇N=16（

Total＇N=186（

構成比＇％（

2,000元以上

1,500元～2,000元未満

1,250元～1,500元未満

1,000元～1,250元未満

750元～1,000元未満

500元～750元未満

500元以下

33


次に、商品カテゴリー別の消費状況については、いずれの都市においても大差ないという結果と

なった。

一方、利用アイテム数に関しては、広州・上海だけでなく、天津＇21（・武漢＇19（・南京＇19（・西安

＇19（も比較的多いという結果となった。

【都市別の商品カテゴリー構成＇数字入力回答、N＝520（】＇Q：直近一年間の、ベビー用品に対する商品カテゴリー別消費割合をお答えください。（

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

24 25 24 25 24 2722

26 27 26 25

32 29 2831 33 29

3329 30 32 30

1516 18

16 17 17 17 15 14 15 16

1212

1311 10 11 11 10 10 11 11

4 7 4 3 3 3 5 4 6 5 4

0%

20%

40%

60%

80%

100%


構成比＇％（

その他

ベビー用玩具


ベビーフード

ベビー雑貨


【都市別の利用アイテム数＇複数回答、N＝520（】＇Q：これまで2回以上購入したことがある商品アイテムをお選びください。（

3 3 4 3 3 3 3 3 3 3 3

76

8 7 8 7 6 67 7 7

22

2 2 2 22 2

22

2

22

2 2 2 22 2

22

2

6

5

66

5 55 5

54

5

21

19

2221

19 1918 18

19

17

19

0

5

10

15

20

25


商品アイテム数＇個（



ベビーフード

ベビー用品


34


最後に、商品アイテム別の価格帯を、ベビー用品の中でも代表的な商品について示す。哺乳瓶

はどの都市においても大差ないが、紙おむつ、ベビーカーに関してはそれぞれ武漢＇440 元（、上

海＇667 元（が比較的高いという結果となった。

注（紙おむつは、1 箱約 100 枚入りのものについて価格を伺った

また、マタニティウェアおよびベビー向け衣朋は、広州・上海が比較的高い。また、マタニティウェ

アとベビー向け衣朋の購買価格帯は、若干相関しているように見える。

【都市別の商品アイテム価格（数字入力回答、N＝520）】（Q：購入している商品アイテムごとの価格をお答えください。）

353

275314

178

440

217 229 206

323

234280

83115 112 106 83 74 87 105 101 92 95

459 479

677

560

409

537

460

533 516

376

505

0

100

200

300

400

500

600

700

800


価格（元）

紙おむつ

哺乳瓶

ベビーカー

【都市別の商品アイテム価格＇数字入力、N＝520（】＇Q：購入している商品アイテムごとの価格をご入力ください。（

328

266

330

404

362336

225

278

214

267

227

275223

318 324

273

238

230

195

266

206

262

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450


価格＇元（


衣朋

35


一方、粉ミルクに関しては、武漢・済南がそれぞれ 309 元と、他の都市よりも高い結果となった。

ベビー用品の情報収集

都市別にブランド認知に利用している媒体を見てみると、都市別に大きな差は無いことが分かる。

いずれもネット・友人の口コミ、育児サイトが中心となっている。

興味深いのは、企業 HP も比較的上位にランクインしていることである。どの都市の消費者であ

っても、企業の HP まで検索して商品の研究をしていることがうかがわれる。

【都市別の商品アイテム価格＇数字入力、N＝520（】＇Q：購入している商品アイテムごとの価格をご入力ください。（

205

246

216

283309

238 236

309

245263 255

0

50

100

150

200

250

300

350


価格＇元（

粉ミルクし

1位口コミ 94%ネット上のコメント

88% 口コミ 94%ネット上のコメント


92% 口コミ 87% 口コミ 88%育児ウェブサイト

87%ネット上のコメント


87%

2位育児ウェブサイト

88%育児ウェブサイト





87% TVCM 83% TVCM 87% 口コミ 87%

3位ネット上のコメント

88% 口コミ 77% TVCM 85%育児ウェブサイト



79% TVCM 83% TVCM 79% 口コミ 79% 口コミ 85%育児ウェブサイト

81%

4位 TVCM 88% TVCM 67%育児ウェブサイト

81% 企業HP 87% 企業HP 73% 企業HP 73% 企業HP 79%育児ウェブサイト


79% 企業HP 83% TVCM 79%

5位企業HP 81% 企業HP 65% 街頭広告 77% TVCM 77% TVCM 69% TVCM 69%育児ウェブサイト

77% 企業HP 73% 企業HP 73%育児ウェブサイト

81% 企業HP 76%

6位交通広告 65% 街頭広告 62% 企業HP 77% 街頭広告 69% 交通広告 60% 交通広告 62% 街頭広告 71% 交通広告 65%月子センターの情報

60% 街頭広告 67% 街頭広告 64%

7位街頭広告 65% 交通広告 50% 交通広告 75% 交通広告 69% 街頭広告 58% 街頭広告 58% 交通広告 60% 街頭広告 60% 街頭広告 54% 交通広告 63% 交通広告 62%

8位子ども早期教育機関の情報

56% ラジオCM 44%月子センターの情報



44%月子センターの情報



51%

9位産後回復センターの情報




46%病院の情報

44% ラジオCM 46% 交通広告 46% ラジオCM 46% ラジオCM 47%

10位月子センターの情報

48%病院の情報

31%産後回復センターの情報

46%子ども早期教育機関の情報



40% ラジオCM 42%産後回復センターの情報




42%

11位ラジオCM 44%産後回復センターの情報







37%病院の情報



39%

12位病院の情報


27%病院の情報

35%病院の情報

31%病院の情報

21%病院の情報


40%病院の情報


29%病院の情報

33%病院の情報

33%

13位参考にしない

21%参考にしない










18%

西安重慶合計武漢南京成都済南広州北京上海天津

36


ベビー用品の購買チャネル

ここでは、ベビー用品のうち、8 種＇マタニティウェア・ランジェリー、哺乳瓶、紙おむつ、ベビー

カー、粉ミルク、ベビーアパレル、ベビー向け玩具（について、最も良く利用している購買チャネル

について伺った。商品別に見ると、都市別に違いがある商品と、大差ない商品があることが分か

る。自社商品の商品カテゴリーに合わせて、都市によってチャネルを変えるべきか否かを考える

必要があるといえる。

以下、ブランド別に順位を示す。自社に関係する表を参照して頂きたい。

マタニティウェア・ランジェリーについては、基本的には専門店ではあるものの、エリアによっ

て、ネット購買が増えている。

哺乳瓶に関しては、百貨店・スーパー・専門店の実店舗が中心となっている。

1位


31ベビー用品専門店

34 スーパー 26ベビー用品専門店





27 百貨店 33ベビー用品専門店


33

2位

百貨店 18 スーパー 23 百貨店 23 百貨店 27 スーパー 22 スーパー 23 百貨店 31ベビー用品専門通販サイト（


33 百貨店 20 百貨店 21

3位

スーパー 18ベビー用品専門通販サイト（


23ベビー用品専門通販サイト（

13 百貨店 17一般通販サイト

21一般通販サイト


17 スーパー 16 スーパー 18 スーパー 17

4位

ベビー用品専門通販サイト（





15 百貨店 19 薬局 8 スーパー 15一般通販サイト



14

5位

一般通販サイト

13 百貨店 9ベビー用品専門通販サイト（

6 スーパー 9ベビー用品専門通販サイト（




9 薬局 5ベビー用品専門通販サイト（

12

6位

薬局 3 薬局 3 薬局 2 薬局 0 薬局 0 薬局 0 スーパー 5 薬局 7 薬局 0一般通販サイト

5 薬局 3

7位

その他 0 その他 3 その他 2 その他 0 その他 0 その他 0 その他 0 その他 0 その他 0 その他 0 その他 0


1位

スーパー 50 スーパー 40ベビー用品専門店

36 スーパー 28 スーパー 45ベビー用品専門店

33 スーパー 33 スーパー 30 スーパー 38 スーパー 29 スーパー 34

2位





23 スーパー 31 百貨店 31ベビー用品専門店



26

3位




16 百貨店 21 百貨店 17 百貨店 21ベビー用品専門店



19 百貨店 18 百貨店 16

4位

薬局 9一般通販サイト









13

5位


9 薬局 3 百貨店 9 薬局 6一般通販サイト





4 薬局 4一般通販サイト

7

6位

百貨店 7 百貨店 0 薬局 4一般通販サイト

6 薬局 0 薬局 0 薬局 0 薬局 5 薬局 0一般通販サイト

4 薬局 3

7位



37


紙おむつに関しては、基本的にはスーパー・専門店などの実店舗での購買が多い。

ベビーカーに関しては、スーパーが最も多い都市と＇広州・北京・武漢（、専門店が多い都市＇上

海・天津・南京・済南・西安（がある。また、上海は一般の通販サイトでの購買も多い。

粉ミルクは基本的にスーパーが中心であるものの、上海はネットが比較的多いといえる。

1位

スーパー 47 スーパー 44 スーパー 38 スーパー 63 スーパー 44 スーパー 43 スーパー 49 スーパー 53 スーパー 46 スーパー 49 スーパー 47

2位




22 百貨店 14 百貨店 25一般通販サイト


18 百貨店 20 百貨店 15 百貨店 14

3位

百貨店 13ベビー用品専門店








13

4位












13

5位


9 百貨店 2 百貨店 4ベビー用品専門店








10

6位

薬局 2 薬局 0 薬局 4 薬局 0 薬局 0 薬局 2 薬局 2 薬局 5 薬局 0 薬局 5 薬局 2

7位



1位

スーパー 44 スーパー 29ベビー用品専門店





29 百貨店 31 スーパー 27

2位

百貨店 25ベビー用品専門通販サイト（


21 スーパー 19 百貨店 19ベビー用品専門通販サイト（




24

3位



25 スーパー 18一般通販サイト



24 百貨店 19 スーパー 24 スーパー 28 百貨店 20

4位








13

5位











13

6位

薬局 0 薬局 0 薬局 8 薬局 6 薬局 0 薬局 3 薬局 3 薬局 4 その他 3 薬局 0 薬局 3

7位

その他 0 その他 0 その他 3 その他 0 その他 0 その他 0 その他 0 その他 0 薬局 0 その他 0 その他 1


1位

スーパー 41 スーパー 58 スーパー 34 スーパー 41 スーパー 47 スーパー 37 スーパー 38 スーパー 41 スーパー 42 スーパー 38 スーパー 42

2位











22

3位






14 百貨店 22 百貨店 10 百貨店 20ベビー用品専門通販サイト（

16 百貨店 12

4位










11

5位




8 薬局 6ベビー用品専門通販サイト（


8 薬局 2 百貨店 11一般通販サイト

10

6位

薬局 2 薬局 0 薬局 4 薬局 2 薬局 2ベビー用品専門通販サイト（

6 薬局 2 薬局 6一般通販サイト

2 薬局 0 薬局 3

7位


広州北京上海天津武漢南京成都済南合計西安重慶

38


ベビーアパレルは基本的専門店だが、成都や西安など一部の都市は百貨店が主要購買チャネ

ルである。

最後に、ベビー向け玩具については、北京や上海、南京などで一般通販サイトでの購入が多い。

これは、玩具が品質よりも見た目などが重視されているためと推測される。

なお、都市別に見ると、ベビー用品を購入する場所が異なることが分かる。例えば、ネットをよく

利用する上海、に対し、スーパーをよく利用する広州、といった具合である。また、実店舗重視の

地方都市＇特に西安は百貨店（、ともいえる。

1位

スーパー 32ベビー用品専門店








30

2位



22 百貨店 23 百貨店 22 百貨店 22ベビー用品専門店


27 百貨店 20 百貨店 22

3位

百貨店 17一般通販サイト


17 スーパー 20 スーパー 18一般通販サイト

19 百貨店 17 スーパー 14 スーパー 18 スーパー 19

4位











15

5位









12

6位

薬局 6 薬局 0 薬局 2 薬局 2 薬局 2 薬局 0 薬局 0 薬局 0 薬局 0 薬局 5 薬局 2

7位


武漢南京成都済南広州北京上海天津合計西安重慶

1位

スーパー 32一般通販サイト


27 百貨店 27 スーパー 43一般通販サイト


26 スーパー 28 スーパー 29 スーパー 27 スーパー 26

2位


20 スーパー 29 スーパー 22一般通販サイト






24

3位



14 百貨店 18 スーパー 19 百貨店 15 スーパー 22 百貨店 24一般通販サイト




18

4位


14 薬局 6ベビー用品専門店



11 百貨店 16 スーパー 13ベビー用品専門通販サイト（



18 百貨店 17

5位










11

6位

薬局 6 百貨店 4 薬局 4 薬局 4 薬局 0 薬局 2 薬局 2 その他 2 薬局 2 薬局 4 薬局 3

7位

その他 0 その他 2 その他 0 その他 0 その他 0 その他 0 その他 0 薬局 0 その他 2 その他 2 その他 1

武漢南京成都済南広州北京上海天津合計西安重慶

39


ベビー用品の利用ブランド

購買チャネルと同じく、ベビー用品のうち 8 種＇マタニティウェア・ランジェリー、哺乳瓶、紙おむつ、

ベビーカー、粉ミルク、ベビーアパレル、ベビー向け玩具（について、現在利用しているブランドに

ついて伺った。結果としては、エリアによって少なくないばらつきが見られた。＇こちらについても、

以下、ブランド別に順位を示す。同様に、自社に関係する表を参照して頂きたい。（

マタニティウェア・ランジェリーに関しては、十月マミ＇マは女偏に馬、ミは口偏にコメ（が一人勝ち

している。ただし、重慶や西安などは弱い 2 位以下は混戦状態。エリア別に強いプレイヤーが異な

る。

哺乳瓶に関しては、全体的にはピジョンが強い。ただし天津や済南など、1 位を明け渡している

都市も存在する。なお、2 位は台湾系企業の愛得利。3 位以下は混戦といえる。

1位今生宝貝 15 十月媽咪 12 十月媽咪 19 十月媽咪 33 十月媽咪 21 十月媽咪 19 十月媽咪 21 十月媽咪 19 十月媽咪 13 十月媽咪 12

2位十月媽咪 13 添香 10 添香 13Lovesmam＇漂亮媽咪（

15Lovesmam＇漂亮媽咪（




13 楽孕 12Lovesmam＇漂亮媽咪（

12

3位Lovesmam＇漂亮媽咪（

13 楽孕 10Lovesmam＇漂亮媽咪（

12 優貝喜 8 喜満 10 楽孕 10 今生宝貝 8 楽孕 8 優貝喜 10 孕之彩 10

4位楽孕 10 優貝喜 8 優貝喜 6 楽孕 8 今生宝貝 8 添香 8 六甲村 8 今生宝貝 8Lovesmam＇漂亮媽咪（

8 今生宝貝 8

5位添香 8Lovesmam＇漂亮媽咪（

6 楽孕 6 今生宝貝 6 孕之彩 8 女之御 8 添香 4 優貝喜 6 添香 6 添香 6

広州北京上海天津武漢南京成都済南西安重慶

1位貝親 37 貝親 27 貝親 38 愛得利 29 貝親 25 貝親 35 貝親 33 愛得利 29 貝親 38 貝親 19

2位愛得利 29 NUK 12AVENT(新安怡)

25 貝親 25 愛得利 13 愛得利 17 愛得利 21 貝親 23 愛得利 19 愛得利 17

3位AVENT(新安怡)

19 愛得利 12 喜多 15 喜多 19 布朗博士 12AVENT(新安怡)

13PIYOPIYO (黄色小鴨)

15 喜多 12 喜多 17AVENT(新安怡)

12

4位PIYOPIYO (黄色小鴨)

12 布朗博士 10 布朗博士 13 貝児訴 13 貝児訴 12 喜多 12 喜多 8 布朗博士 8 日康 10 楽児宝 12

5位喜多 10 楽児宝 10 日康 10 楽児宝 12 日康 10 貝児訴 12 楽児宝 8 貝児訴 6 楽児宝 10 日康 10


40


紙おむつに関しては、全体的には、パンパース、マミーポコ、ハギーズの 3 強である。ただし、地

方都市に行くと、安児楽のような中国国内系プレイヤーが強くなる。

ベビーカーに関しては、好孩子が一人勝ちの状態である。しかし、二位以下はばらついている。

特に、コンビはエリアによって強弱がある。

粉ミルクに関しても、都市によって強いブランドが異なる。なお、明治は上海と広州で比較的強

い状況にある。

1位Pampers(幫宝適)

38HUGGIES(好奇)

21Pampers(幫宝適)

42 媽咪宝貝 33Pampers(幫宝適)



50 媽咪宝貝 25Pampers(幫宝適)


42

2位媽咪宝貝 27 媽咪宝貝 19 媽咪宝貝 23Pampers(幫宝適)

27 媽咪宝貝 25 媽咪宝貝 21 媽咪宝貝 21Pampers(幫宝適)

23 媽咪宝貝 23 媽咪宝貝 31

3位HUGGIES(好奇)


15HUGGIES(好奇)

19 安児楽 23HUGGIES(好奇)

13HUGGIES(好奇)

19HUGGIES(好奇)

12 安児楽 13 安児楽 15 安児楽 15

4位安児楽 12KAO(花王)

6KAO(花王)

12HUGGIES(好奇)

19CHIAUS(雀氏)

8CHIAUS(雀氏)

17 安児楽 10KAO(花王)

12HUGGIES(好奇)

12HUGGIES(好奇)

8

5位KAO(花王)

8CHIAUS(雀氏)

6 安児楽 8CHIAUS(雀氏)

15 安児楽 8 安児楽 17CHIAUS(雀氏)

8CHIAUS(雀氏)

12KAO(花王)

12CHIAUS(雀氏)

8


1位Goodbaby(好孩子)

29Goodbaby(好孩子)









25

2位宝宝好 13Combi(康貝)

12小小恐龍(小龍哈彼)


12 宝宝好 12小天使(Angle)

12小天使(Angle)

12小天使(Angle)

10 宝宝好 15小小恐龍(小龍哈彼)

15

3位小小恐龍(小龍哈彼)

8小天使(Angle)

10SEEBABY(聖得貝)

8 宝宝好 10 你我他 12小小恐龍(小龍哈彼)


6Combi(康貝)


10小天使(Angle)

12

4位Combi(康貝)

8SEEBABY(聖得貝)

4Combi(康貝)

8小天使(Angle)


8Combi(康貝)

8 威凯 6小小恐龍(小龍哈彼)

6SEEBABY(聖得貝)

8 威凯 6

5位小天使(Angle)


2小天使(Angle)

6SEEBABY(聖得貝)

6愛音(Aing)

6 宝宝好 4Combi(康貝)

6 威凯 4Combi(康貝)

6 宝宝好 6


1位惠氏 40 美讃臣 21 雅培 25 美讃臣 35 美讃臣 40 惠氏 27 美讃臣 27 貝因美 25 美讃臣 29 貝因美 27

2位美讃臣 40 貝因美 17 貝因美 19 貝因美 23 惠氏 29 美讃臣 21 貝因美 23 雅培 17 貝因美 23 美讃臣 27

3位雅培 19 雅培 17 惠氏 15 惠氏 23 雅培 19 貝因美 19 雅培 23 惠氏 13 惠氏 19 惠氏 23

4位雀巣 13 雀巣 15 美素佳児 13 雅培 19 貝因美 13 雅培 13 惠氏 19 美讃臣 13 雅培 17 雅培 12

5位貝因美 12 美素佳児 10 美讃臣 10 雀巣 15 雀巣 13 明治 10 雀巣 13 雀巣 13 雀巣 12 雀巣 10


41


ベビーアパレルに関しては、ディズニーが非常に強い。しかし、天津や武漢、済南、重慶では、

中国系のブランドが首位となっている。

最後に、ベビー向け玩具については、こちらもディズニーの一人勝ちである。

以上、都市別にブランドのランキングを見てきたが、商材によって多少の差はあるものの、都市

によって強いブランドが異なることがお分かりいただけたかと思う。自社の競合に当たりそうなブラ

ンドに注目し、そのブランドが弱い都市を選ぶことで、更に市場機会を捕まえやすくなると考えられ

る。

1位Disney＇迪士尼（

29Disney＇迪士尼（


44 巴拉巴拉 33 巴拉巴拉 33Disney＇迪士尼（


35 巴拉巴拉 17Disney＇迪士尼（

35 小猪班納 33

2位小猪班納 29 巴拉巴拉 19 巴拉巴拉 29Disney＇迪士尼（


25 巴拉巴拉 19 巴拉巴拉 25Disney＇迪士尼（

15 巴拉巴拉 29Disney＇迪士尼（

29

3位巴拉巴拉 29 嬰之谷 12UNIQLO＇優衣庫（

25 小猪班納 23 小猪班納 15 孩児宝貝 13 小猪班納 23 嬰姿坊 13 小猪班納 21 巴拉巴拉 27

4位嬰之谷 15 GAP 10 小猪班納 19UNIQLO＇優衣庫（

17 孩児宝貝 13 嬰姿坊 12 波波龍 13 孩児宝貝 12 嬰姿坊 10HELLOKITTY

17

5位童泰 12 孩児宝貝 8 英氏 15 波波龍 13 童泰 13UNIQLO＇優衣庫（

12 孩児宝貝 13 嬰之谷 10 小数点 10 孩児宝貝 13


1位迪士尼 50 迪士尼 29 迪士尼 44 迪士尼 48 迪士尼 38 迪士尼 33 迪士尼 44 迪士尼 31 迪士尼 44 迪士尼 35

2位楽高 31 海綿宝宝 21 楽高 37 芭比 31 海綿宝宝 21 楽高 23 楽高 27 海綿宝宝 29 海綿宝宝 21 海綿宝宝 21

3位海綿宝宝 25 智高 15 貴雪 15 海綿宝宝 23 花園宝宝 15 海綿宝宝 13 貴雪 17 楽高 13 楽高 21 楽高 17

4位智高 21 貴雪 12 海綿宝宝 15 楽高 19 芭比 15 智高 13 海綿宝宝 15 貴雪 12 孩之宝 17 貴雪 15

5位花園宝宝 15 木馬智慧 12 花園宝宝 15 花園宝宝 15 貴雪 13 花園宝宝 10 智高 15 智高 12 花園宝宝 15 智高 15

武漢南京成都済南広州北京上海天津西安重慶

42


【都市別の消費特性分析からの示唆】

地方都市には、沿岸部大都市に勝るとも务らない消費力を持つ顧客が少なからず存在する。

また、地方都市に目を向けることによって、競争が激しい中国市場における「隙間」を突くという

選択肢が生まれる。投資余力が無い日系企業が、グローバルで展開する総合メーカーや、地域

に根付いて展開する中国系企業と正面衝突するのは得策ではない。自社が「フォロワー」である

ことを認識し、先行参入者の状況と市場のニーズをつぶさに観察すれば、自社が勝てるポイント

を探しだせる可能性は確実に上昇すると考えられる。

その意味で、投資余力の無い企業にとってこそ、地方都市への視点は重要であるといえる。

43


第 4 章：参入・展開方法の検討

第 3 章では、市場を都市別に見ることによって、中国を一塊と見ていたときには目に入らなかっ

た市場機会が見えてくることを示した。

本章では、その市場機会を掴むために、どのような参入方法が必要かを検討する。具体的には、

まず実際に市場機会を掴んだ企業の事例として、ピジョン中国を取り上げる。次に、特に資金に

限りがある日系企業にとって求められる現地パートナーの事例として、流通企業を 2 社取り上げ

る。

【先行日系企業の事例：ピジョン中国】

ピジョン中国の概要

ピジョン株式会社は、1996 年から中国市場に進出、2002 年には上海に貝親嬰儿用品＇上海（有

限公司＇以下、ピジョン中国と記載（を設立し、中国市場での展開を進めてきた。現在では、流通

チャネル別に一次代理店 3 社、地域別に二次代理店 34 社と契約、中国全土 14,000 店舗にて商

品を販売している。

ピジョン中国が紹介される際に、必ず取り上げられるのが、その全国に張り巡らされた代理店網

とその管理手法である。しかし、これから事業を展開したいと考えている企業にとって関心が高い

のは、そこに至る経緯や、そもそもの動機ではないだろうか。そこで、現状の代理店に関する事項

は他紙に譲り、中国法人設立当初より中国事業を進めていらっしゃった北澤憲政中国区総裁＇ピ

ジョン株式会社常務執行役員（に、代理店活用に至るまでの経緯を伺った。その上で、これまでの

10 年の経験を元に、日系企業の現状の課題や進出する際の方針についても伺った。

ピジョンの中国進出時の取り組み

ピジョン中国と他の多くの日系企業との大きな違いは、当初より、上海や北京の沿岸部だけでは

なく、中国全土への大規模展開を目指した施策を取ってきたことにある。例えば、自社の中国拠

44


点を構えた理由は、中国ベビー用品市場への進出当初より、中国市場に将来の市場としてのポ

テンシャルを感じていたためであり、製造拠点ではなく消費市場としてみなしていたためである。

しかし、中国市場という大市場に取り組む際に、初めから中国全土への展開を考えることは、通

常の感覚からは離れているように感じる。むしろ「千里の道も一歩から」とまず上海や北京などの

沿岸部大都市から参入するのが通常であるように思われる。その通常の方法を取らなかったの

は、北澤中国区総裁の、海外における経験にあった。

「シンガポール、東南アジア、オーストラリア、アフリカ、中近東などの他国での経験から、

ある程度の規模に達しなければ、やっていけないと考えていた。例えば、製造一つとっ

ても、下請け工場に対して発注する際に、販売量が小さくては「MOQ＇Minimum of

Quantity：最小限の量（」に達せず発注すらできない。中国でビジネスをする際には、そう

いったことだけは避けたいと決めていた」

このように、海外市場においては、ある程度の規模に達しなければデメリットが大きく、逆に達す

ればメリットが大きいということを、これまでの海外経験より痛感していらっしゃったことが、中国全

土への展開と繋がったとのことである。

実際、中国全土へ展開し、ある程度の規模に達した近年では、中国政府と現地パートナーとの

関係も更に良好となっており、規模のメリットを享受できている。例えば、政府と正式な契約を結ん

だ上で母乳の啓蒙活動を行なっていることは、ピジョンの知名度向上につながっている。

さて、「まずは『裾野』を広げることを意識してやってきた。これが、ピジョンの中国市場における

成功の秘訣だと考えている」とおっしゃっているように、中国全土の展開をする上で、ピジョン中国

が当初最も力を入れたことは、中国全土での販路の確保であった。

「販路の拡大」は、単に流通量を増やすという意味合いではない。販路を確保して中国市場で広

範囲にピジョン商品を流通させない限り、ピジョン商品の販売だけでなく、消費者のピジョン商品に

対する認知度向上、ピジョン商品の良し悪しの判断さえできないため、力を入れたということであ

る。

「ピジョン商品を販売している店舗数を増やすことで、消費者の目に触れる機会を増やさ

ないと、ピジョンブランドの認知度を高めることもできない。中国のベビー用品市場へ進

出した当初は、ピジョンの中国市場におけるネームバリューはわずかばかりあった。ま

45


た、一度ピジョンの商品を使ってもらえれば、ピジョンの商品の良さが伝わり、購入者が

ピジョンの『広告塔』『オピニオンリーダー』となってくれるのではないかとも思っていた。」

しかし、多くの日系企業がそうであるように、当時のピジョン中国も、投入できる資金は限られて

いた。そこで、中国現地の販売代理店を積極的に活用するに至ったとのことである。

それでは、当時知名度も投資金額も大きくなかったピジョンは、どのように代理店と協業を進め

たのか。まず、販売代理店に対しリベートなどの利益供与によって協業していくのではなく、代理

店のインセンティブとピジョンのインセンティブが揃うような取引条件を設けた。例えば、販売代理

店へのリベートは、進出当初から現在まで渡したことがないとのことである。

次に、流通チャネルに関しては、中国市場への進出当初は百貨店しか存在しなかったため、ベ

ビー用品専門店の育成から取り組んだ。

また、広告・宣伝に関しては、現地パートナーの後押しによりピジョンの知名度は飛躍的に向上

した。例えば、ベビー用品専門雑誌との提携により、ベビー用品専門雑誌が積極的にピジョン商

品を押ししてくれた。

こういった販売代理店への取り組みにより、中国全土に強固な店舗ネットワークを張り巡らせる

ことに成功した結果、中国で設立した２つの自社製造会社は、初年度で黒字化を達成し、ある程

度の規模を越えることができた。「資金を抑えつつ中国全土に販路を拡大するためには、販売代

理店の活用以外方法がなかった。それが逆に良かったのかもしれない。」とのことである。

ピジョン中国の取り組みが示しているのは、パートナーに対してこちらから提供可能なものは、

お金以外にもありうる、ということである。地道な小売店育成・開拓など、代理店の売上増をサポ

ートするような施策を通じ、実際に代理店に儲けさせることで、更に次の代理店を呼ぶというモデ

ルは、他の日系企業にとっても大いに参考にする点があると思われる。

今後進出する日系企業にとっての課題

最後に、中国で 10 年以上の経験を持つ北澤中国区総裁に、日系企業にとっての課題を伺った。

まず北澤総裁が指摘するのは、中国市場への進出の難しさである。確かに、中国のベビー用品

市場では、以前よりも多くの商品が売れ始めており、市場規模が拡大している。ベビー用品は、金

46


銭的余裕がないと購入しない便利用品であるものの、経済成長に伴う世帯・個人収入の増加によ

ってお金を出して購入する人が増えてきている。

しかし、現在の中国ベビー用品市場は、新規進出が難しい市場である。というのも、中国ベビー

用品市場には、すでにブランドを確立した大手企業が存在する。加えて、無名のブランドであれば

あるほど、優良な販売代理店を見つけることが難しい。実際、中国には、ピンからキリまでさまざ

まな代理店があふれている。また、中国ベビー用品市場への新規進出には、ピジョンが本格進出

した 10 年前と比較すると多額の投資金額を要すると想定される。無名の企業であればあるほど、

販売代理店にリベートやディスカウントを要求されるであろう。

それでは、このような厳しい市場に対し、どのような参入方法が有りうるのだろうか。ここで、多く

の日系企業が予定していると考えられる「まずは上海・香港市場において１店舗 1店舗展開してい

き、ある程度知名度が高まったところで地方都市に進出する」という考え方について、ご意見を伺

ったが、その答えは、そう簡単ではなく、「上海・北京は、新しいブランドがどんどん進出してきてお

り、内陸の地方都市と比較して競争が激しいように感じている。実際、自社としても、上海は一番

難しい市場と認識している」とのことであった。

また、更に、1店舗1店舗展開していっても、ある程度の規模を超えた際のメリットを享受すること

は難しい。政府との関係、代理店との関係、百貨店など流通チャネルとの関係、工場との関係、

顧客からのブランドイメージなどなど、多数のメリットが享受できない状態では、競合企業に勝つこ

とは覚束ない。

逆に、北澤総裁が指摘したのは、地方都市から攻めていくという考え方である。「大手ブランドに

よっても、各エリアへの力の入れ具合にはばらつきがあるように思われる。競争が激しい沿岸部

都市から進出するよりも、むしろ、武漢などから進出し始めた方がよいのではないかと考えてい

る。」とおっしゃるように、地方都市からの参入の可能性もあるという。ただし、今から進出を始める

のであれば、先に指摘したような代理店探索などの問題は発生するので、それをどのように超え

るかは難しいと思われる。このようなハードルを越える方法を模索した上で、地方都市にも目を向

けて見るのもまた一案と考えられる。

47


【現地パートナーの探索：流通企業へのインタビュー】

ピジョン中国の北澤総裁の指摘するとおり、市場機会があったとしても、それを掴むための代理

店などのパートナーが探索できなければ、参入は難しい。しかし、現地パートナーといっても、パー

トナーの期待や要望、それを元にした組み方も含めてなかなかイメージが湧きにくいのではない

だろうか。そこで、本章では現地パートナーの一例として、ベビー用品の流通企業 2 社にインタビ

ューを行い、日系企業に対する印象や課題、それを乗り越えるためのパートナーリングの有り方

についておうかがいした。

＜インタビュー1：上海愛嬰室商務朋務股フン有限公司＞

上海愛嬰室商務朋務股フン＇人偏に分（有限公司＇以下、愛嬰室と記載（は、ベビー用品専業の

卸売企業である。1997 年に上海にて設立、当初はベビー用品のカタログ販売を行っていたが、そ

の後実店舗およびインターネットでの販売＇ http://www.aiyingshi.com/ （も開始、事業領域を拡

大させてきた。現在では上海本社に加え無錫・南京・蘇州・寧波・杭州・アモイ・福州の 7 箇所に分

公司を持ち、華東地域を中心に約 60 店舗の直営店を展開している。中国においても有数のベビ

ー用品専業卸売企業であるといえる。

【店舗概観】【ベビーカーコーナー】

http://www.aiyingshi.com/

48


今回は、愛嬰室を起業した創業社長である施チョン＇王偏に京（董事長総経理＇以下、施董事

長とする（に、主に日系企業の現状に対するご認識と、日系企業に対する流通企業からのアドバ

イスをおうかがいした。

日系企業の現状に対する認識

「商品の品質は間違いなく良い。従って、配架さえすれば必ず売れると考えている。」

これが、施董事長の日系企業に対するご認識である。商品を見れば、日系企業の商品の品

質が良いのは、業界共通の認識だという。

しかし、実質的には中国市場で成功している日系企業は少ないという現状に対し、施董事長

は、「極めてもったいない状況」と見ている。なぜなら、日系企業は企業内部の課題により、中国で

【紙おむつの大量陳列】【ベビーアパレルコーナー】

【店内ベビー向け水泳コーナー】【店内遊具施設】

49


の成長が遅れているように見えるからだ。

企業内部の課題とは、中国市場に対する理解が進んでいないことである。「日系企業の市場

部＇マーケティング部門（の人間は、上海に駐在しているためか、上海のことしか知らないことが多

い。また、特に未進出企業については、市場の可能性をこちらが幾ら主張しても、のってこないこ

とが多い」という。また、リスクを取らない姿勢も課題の一つと指摘する。「リスクを恐れるあまり、

少し商品を流したいといわれても、流通業者としては困ってしまう。何故なら、中国では少ししか流

さないのであれば消費者に利用してもらうことはできず、従って知名度は上がらない。それでは、

売上を上げることはできない」と施董事長は言う。加えて、意思決定スピードの遅さも問題点の一

つである。「ある企業とは、2 年間ほど議論を続けたが、結局最後にはフェードアウトしてしまった。

今の中国は成長市場。2 年立てば市場競争環境は随分変わる。こういった状況の中では、すばや

い意思決定が求められる」というのが施董事長の考えである。日系企業の商品の品質の良さを知

るだけに、「流通させれば売れるのに・・・」という思いが強いとのことである。

今後参入する日系企業が取るべき方針

それでは、こういった課題を抱える日系企業は、今後どのように中国市場で展開すべきなの

か。施董事長は、自社を初め多くの中国系流通企業が、日系企業との提携により上記の課題を

解決する手助けができると主張する。「たとえば、マーケティング一つとっても、中国の消費者につ

いては、中国の流通業者が一番詳しい。弊社でも、顧客の購買ログをすべてデータベース化して

おり、その分析に基づきエリアごとにカタログの内容やウェブページの内容を変えている。同じ華

東地域であっても、南京と上海では売れ筋商品が異なるため、弊社ではそれに合わせてカタログ

の商品ラインナップを変えている」と施董事長は述べる。こういったことは技術の問題というよりは、

生活の拠点がどこにあるのか、といった問題である。「技術的には日系企業にもできることではあ

るものの、中国人のどんな情報を集めればよいかについては中国人の方が理解している。それに、

自身でこれだけ膨大なデータを集めるのは難しい。従って、マーケティングについては任せてほし

い」とのことである。また、マーケティング面で中国系流通企業から日系企業に対し情報提供を行

えば、その分日系企業は意思決定がしやすくなり、リスクもとりやすくなるのではないか、とのこと

である。

更に、愛嬰室は、特に華東地域における知名度が高いだけでなく、「中国人の消費者は、まだ

50


まだ育児の方法やベビー用品の利用方法について知識が不足している。そういった消費者を助

けるために、店員のレベルを上げていきたい。将来的には、母の相談相手になれると良いと考え

ている」という施董事長の持論の元、近年では直営店の店員教育にも力を入れている。機能性な

どに優れている日系企業の商品であっても、しっかりと説明できるように準備を進めているという。

51


＜インタビュー2：上海艾克訊営シャオ管理諮詢有限公司＞

上海艾克訊営シャオ＇金偏に肖（管理諮詢有限公司＇以下、アイクションと記載（は、ユニチャ

ーム中国の営業出身者で設立した企業であり、業務内容としては、日系消費財企業に対する営

業関連のコンサルティングや研修を主としている。ただし、アイクションの特徴的な点は、コンサル

ティングや研修に留まらず、自ら流通業を営んでいる点である。たとえばベビー用品に関しては、”

マミーズタッチ”というブランドで、実店舗を百貨店などに展開している。

【店舗概観】

【各コーナーの様子】

52


ここでは、アイクションの王総経理、およびアイクションの関連会社であり、マミーズタッチの運営

を行っている上海健貝生活用品有限公司＇以下、健貝と記載（の夏営業部部長にお話をうかがっ

た。

日系企業の現状に対するご認識

現状でも、「日本ブランド」は中国の消費者に求められているというのが、王総経理のご意見で

ある。特に、高付加価値のものについては、中国企業の商品よりも、信頼できる日系企業の商品

が求められているという。加えて、代理店からしても、高付加価値商品の方が、価格競争に陥らず、

また少数で多くの利益が獲得できるため、歓迎されるという側面もある。

しかし、日系企業は、日本での経験を前提とした進出を行うため、失敗しているように見受けら

れる、というのが王総経理の見解だ。例えば、単品で参入したり、その後日本市場の前提を元に

細かな新商品投入を行うことで、非効率が発生している。というのも、中国市場の前提として、一

般的にプロダクトブランドによる単品販売を行うのが難しい。なぜなら、中国人消費者は基本的に

商品に対する信頼が無く、無名ブランドを買いたがらない。一方で、第2章で指摘した通り、SKUを

増やそうとすると、その分流通コストが跳ね上がる。ということは、単品で複数のラインナップを持

って販売する方法は、極めて高コストとなってしまう。

更に、「卸に流したら終わり」というスタンスの日系企業が多いことが、もったいない状況を生み

【出店先の子ども用品店モール】＇上海：南京東路（

【周辺店舗】

53


出しているという。日本と中国の代理店の考え方は異なる。日本の代理店は、自社で取り扱うから

には、どの商品もしっかりと販売しようと考え、「売る努力」を怠らない。しかし、中国の代理店は違

う。そもそも、今中国市場にモノを売りたい企業は国籍を問わず多数存在する。そのため、代理店

にとっては「買い手市場」の状況である。従って、商品を置くことは問題ないものの、どの商品を推

薦するかは、メーカーの協力次第である。また、多数の商品があるため、代理店の商品知識が追

いつかないというのも実情である。一方で、代理店自体も厳しい競争環境におかれている。その

ため、売るためのサポートをしてくれる企業を優遇することとなる。売るためのサポートとは、広告

宣伝などの商品の認知度向上から、販売員への商品知識・販売方法の教育や、POP などの販売

促進への協力である。

中国では、日本の常識に囚われたやり方では上手くいかないことが多い。このことを日系企業に

伝えていくことが、王総経理が日系企業とビジネスを始める際にまず取り組むことであるという。

日系企業が参入時に気をつけるべきポイント

それでは、そういった日系企業が参入時に気をつけるべきポイントは何だろうか。王総経理によ

れば、まず、準備を怠らないことであるという。具体的には、自社の商品が、中国においてどのよ

うなポジションにあるのかを理解する。その上で、誰に対してどのような戦略で販売していくのかを

計画しておくということである。また、先ほどの店舗への出店料などの、「中国の常識」も理解して

おく必要がある。

次に、王総経理が指摘するのは、参入時の収益の考え方だ。「「少しだけ入る」というのは百害

あって一利無し。決心して参入し、長期でのプランを考えること。3年間程度の赤字は覚悟すること」

と王総経理は言う。知名度を上げるための初期投資が必要なことや、代理店との関係を構築する

など、地道な作業を行うことを考えると、どうしても黒字化までには時間がかかる。しかし、それを

避けてまず黒字化を目指すと、事業規模が小さくなってしまう。もし仮に中国での成功を目指して

いるのであれば、3 年程度の赤字は覚悟して欲しい、とのことである。

最後に王総経理が指摘するのは、良いパートナーを探すことである。消費者の嗜好も商習慣も

異なる中国において、日系企業単独で事業を行うことは、特に中堅・中小企業のようにリソースの

限られている企業であれば極めて難しい。そこで、信用できる中国系企業のパートナーを探すこと

54


が重要となる。

例えば、アイクションは、ベビー用品販売に関するコンサルティングに留まらず、流通・小売業務

まで行っている。なかでも、近年取り組みを開始した「マミーズタッチ」は、SKU が少ないがために

売り場を確保できない日系企業のために開始したものである。マミーズタッチは、日系企業のベビ

ー用品を、商品が重ならないように複数の企業から卸した上で、「マミーズタッチ」として確保した

売り場に商品を並べる、というものである。これにより、自社のみでは百貨店に出店できなかった

企業が、ピジョンや NUK の隣に売り場を出すことができる。また、弊社は、これまでの経験の蓄積

から、良好な関係が築かれている代理店・小売店が中国全土に存在する。アイクションを利用す

ることによって、日系企業は中国の地方都市へも参入することが可能であるという。

「日本の商品は品質も高く付加価値が高いので、代理店としてはこれからもっと取り扱いたいと

考えている。さまざまな組み方があるので、是非相談して欲しい」というのが、王総経理の現在の

日系企業に対する姿勢である。

以上が、流通企業の方々へのインタビューである。両者のインタビューからうかがわれた共通点

としては、まず「日本の商品は競争力がある」ということだ。安心・安全を願う中国人消費者からす

ると、日本の商品への憧れは、まだまだ存在する。また、実際に日系企業の商品の品質の高さに

関しても、定評があることが明らかとなった。

しかし、その一方で、日系企業の進出を阻むのは、外部要因ではなく、日系企業内部に多く存在

していることも示唆された。両者ともに、日系企業の取り組みに対して不満を感じていた。中国市

場で事業をする際に、少しだけ参入するということは困難である。腰をすえての取り組みが求めら

れているといえよう。

また、その際に、自社のみでリスクを取るのが困難であれば、ここで紹介させて頂いたような中

国系の流通業者の方々との提携という手段も考えられる。特に、アイクションのような日系企業向

けサービスを行っている企業は、日系企業の陥りやすい問題点を熟知している。このようなパート

ナー企業を如何に探し出すかが、中国市場に参入するための一歩であるといえる。

55


第 5 章：おわりに

これまで、日系企業が中国市場に参入する際に検討すべき事項にそって調査を進めてきた。そ

の結果、中国市場は都市単位で見た場合に市場機会が存在し、それを獲得するためにはまず消

費者の手に商品が渡るように配架を進めること、その際、自社のみでできない場合には現地パー

トナーを活用するという方法もあることが示された。

本章では、そういった参入方法を取り実際に参入する日系企業にとっての課題をまとめ、これま

での総括とする。

【中国市場への「解像度」をあげること】

日本とは異なる市場であることは、強調しすぎても強調しすぎなことはない。自社の商品の日本

での評価を前提としたり、「日本ブランドだから売れる」という考え方では進出は難しい。中国人消

費者からの評価を知ることが第一歩である

また、第 3 章の都市別の消費特性で明らかになったとおり、各都市によっても嗜好は異なる「中

国市場」と漠然ととらえると、第 2 章のようにほぼチャンスがないように見えてしまいがちである。し

かし、都市別に見れば、特に地方都市においてまだまだ参入のチャンスはあると思われる。その

ようなチャンスを探すためにも、「解像度」を上げることは重要である。

加えて、どの企業でも莫大な投資ができるわけではない。多くはない投資額をどこに使うかを定

める上でも、「解像度」は重要である中国で事業を行う際の土台作りと考えて、時間と労力を投入

する必要がある。

【顧客接点を重視すること】

ベビー用品は、第 2 章で見たとおり、顧客の商品知識が不足している＇説明が必要な（商品であ

るため、店頭で実際に手にとってもらうことが重要な商材である。しかし、中国市場では、この「手

にとって貰う」ことが難しいことが第 2 章・第 4 章から見えてきた。中国の消費者も代理店も、日々

数多くの商品と接している。そのため、良い商品を作るのと同じかそれ以上、「手にとって貰うこと」

が難しい。

加えて、商品は口コミによって広まっていくことを考えると、手にとって貰うとしても、一人に手に

56


とって貰うのか、それとも 10 人か、100 人かというのでは影響力の大きさは異なる。競合他社を上

回るためにも、出来る限り多くの顧客に触れてもらえるように、流通チャネル展開を考えるべきで

ある。

ただし、闇雲に流通チャネルを広げればよい、というわけではない。例えば中国全土に広げよう

とすれば、その分広告・販促にかけられる費用は分散する。第 3 章のような視点で自社に合う都

市を絞り込むことが必要である。

【自社のみで行うのか、現地パートナーと行うのかを考えること】

このような施策は、多くの企業にとっては、自社のみでは難しいと考えられる。そこで求められる

のが、現地パートナーとの提携である。必ずしも同業者との提携が求められるのではく、ベビー用

品カテゴリーだが異なる商材を扱っている企業や、流通業者や小売業者との提携も考えられる。

第 4 章で指摘したとおり、流通業者からの、日本の商品に対する評価は高い。彼らにとっても、品

質が良く、また価格が高く利益率が高い日本の商品は魅力的である。そのようなパートナー企業

を探しだし、自社に欠けている部分を補ってもらうことが、中国市場においては求められている

【ある程度の投資を覚悟した上で、どの程度中国市場に対して期待するかを考えること】

ただし、仮に現地パートナー探しをする際、パートナー企業から日系企業に対して求められるの

は、中国市場に対して取り組む姿勢である。抽象的な「心構え」といったものももちろんだが、具体

的には、中国事業への投資金額であり、人員の張り方であり、代理店であればその後の販売サ

ポートの量と質である。テスト販売であれば、どこの代理店であっても対応可能かと思われる。そ

の後の本格展開を行うのであれば、少しずつというよりも、大きく張ることも時には求められると考

えられる。

以上が、日系企業が中国市場に進出する際の課題である。いずれも基本的で当たり前のものと

思われるかもしれないが、実際に中国市場に進出してみると、なかなか出来ないことばかりである。

進出を検討されている方々においては、是非注意していただきたい。

57


補章 1：今後の中国市場参入のステップ

本調査資料に目を通した後に、仮に中国市場に関心を持たれた場合、次にどのような行動が求

められるのか。目指す事業規模にもよるが、もし数億円単位でのビジネスを考えていらっしゃるの

であれば、「第 1 章はじめに」に示したようなプロセスが求められると考える。

【ステップ 1：ビジョン＇目標（の確認】

まず、自社がどの程度中国市場で事業拡大したいのかについて、ビジョンを明確にする。ビジョ

ンと言っても大げさなものではなく、売上高目標や所用期間、投資金額などについて、大まかに考

えておくのである。例えば、中国事業を自社の第二の柱にしたい、という企業と、まずは進出した

い、という企業では、その後の取り組みや、担当者の役割も異なってくる。市場・競争調査などの

手段が目的化するのを防ぐためにも、まずは目標を定めておくことが先決である。

【ステップ 2：外部環境の把握】

次に、集められる無料情報は出来る限り集め、中国について知る。書店に行けばたくさんの中

国関連の書籍があるが、偏ったものが多いのも事実である。そのため、出来る限り客観的な数値

参入戦略立案

実務的参入手続

販路開拓

中国市場の参入オプション検討参入判断・実務的参入

参入後活動中国市場の参入オプション検討参入判断・実務的参入

参入後活動








の検討


の検討






等


等





Step1

Step2

Step3

Step4 Step5

実務作業

58


や調査資料を選んで情報収集することが求められる。

更に、そこでできた仮説を検証するために、実際に中国に出向くことが必要である。その際、言

葉が通じ、気心が知れた日系企業コミュニティでの情報収集に偏りがちになりやすいと思われるも

のの、そこで獲得できる情報は、上海沿岸部のみのものであったり、日本人特有のバイアスが掛

かったものであることに注意すべきである。できることなら、通訳を用意してでも、中国人の代理店

に直接コンタクトを取り、中国人から見た自社製品の評価や、市場・競争環境に関する現状を知る

のが望ましい。

ベビー用品であれば、実際に代表的なベビー用品専門店に出向いたり、産婦人科や近所の公

園など、子どもと親が居る場所を見に行くのも良いだろう。また、通訳をつれて、そういった顧客に

インタビューをするのも望ましい。こういったプロセスを通じて、日本市場を前提とした自らの考え

を相対化し、中国市場に合った進出戦略を立案することができるようになる。特に、競争企業の情

報については、店頭の商品の価格や品質などの確認だけでも行うことが望ましい。

また、このプロセスを怠り、各都道府県の駐在事務所や銀行の情報のみを頼りにするのも危険

である。何故なら、自社の商品の良さや問題点は、自らの目や耳で確かめるしか方法がないから

である。

【ステップ 3：自社の「強み」の評価】

ステップ 2 を実施しつつ、自社の中国市場での「強み」を探る。日本の消費者と中国の消費者で

は生活習慣や嗜好が異なるので、日本で評価されていたことが必ずしも中国で評価されるとは限

らない。そのため、ステップ 2 でヒアリングを実施する際に、自社商品についての忌憚ない意見も

集めておく

【ステップ 4：参入余地の検討・参入オプションの検討】

実際に自社製品に可能性がありそうだと感じた場合、実際にどのような戦略をとるのかを考える。

ターゲット顧客と提供付加価値を明確にした上で、具体的な商品・価格・流通チャネル・プロモーシ

ョン手段を検討する。また、一方で、その戦略を実現するためにはどのような参入オプションを取

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るべきかも検討する。参入オプションとは、輸出で行くのか、現地生産で行くのか。法人を設立す

るのか、駐在事務所にとどめるのかなどの実務的な参入の方法を指す。

【ステップ 5：フィージビリティスタディの実施＇事業計画の立案（】

戦略と参入オプションを検討し終えたなら、フィージビリティスタディの実施＇事業計画の立案（へ

と移る。ここでは、毎年の行動計画と、それに合わせた PL、BS、CF などの数値計画とを作成する。

この作業を通じて、どの程度の収益を得るためにどの程度の投資が必要なのかが明らかになる。

このような作業が終わったあと、初めて実務的な参入作業に取り掛かることが可能となる。会社

設立の作業は極めて煩雑であり、実際に開始すると、その作業にばかり時間がとられ、最も重要

な事業展開の戦略について時間を割くことが困難となる。「会社を設立したものの、どのように事

業を進めるかは分からない」というのは笑い話ではなく、中国においても頻繁に起きている。そう

いった事例を他山の石として、読者の皆様にはくれぐれもそのようなことがないように注意して頂

きたい。

また、この作業を通じて、自社にとっての、等身大の中国市場の魅力度が明確になることも重要

である。「13 億人の市場」「富裕層は 1.3 億人」と言われていても、実際は競争が極めて激しい市

場でもある。また、模倣品リスクや、クレーム対応など、数字に表れないリスクは枚挙に暇がない。

そのような中で、自社がリスクを取るに値するだけのリターンがあるのかどうかが、この作業を通

じて明らかになる。もしそこで仮にリターンが小さいと思われれば、中国市場に参入せずに、他の

新興国、例えばベトナムやタイなどの東南アジア諸国への進出検討に切り替えるというオプション

も有りうる。中国市場は誰にとっても有望市場ではなく、特に比較的低付加価値の商品では競争

に勝てない分野も存在すると思われる。そのため、参入前にリスクとリターンを明確にしておくこと

は、参入後後悔しないために重要であると考える。

なお、ここで紹介したアクションは、人的リソースが不足しているために出来ないとおっしゃる企

業の方もいらっしゃると思われる。しかし、その際には、どの程度のリターンをイメージして中国市

場に対し興味を持っているのかを再度考えて頂きたい。少しだけでよいから販売したいのか。それ

とも、自社の屋台骨となるほどの事業に成長させたいのか。もし仮に後者だとしたら、それなりの

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投資が必要であることはお分かり頂けると思われる。また、前者の方に対しては、本調査資料で

も各所において指摘させて頂いた「少し参入すること」のリスクを再度提示させて頂きたい。例えば、

タオバオに少し流すということは、多くのクレームと模倣品との価格競争に巻き込まれることを意

味する。その無意識のうちにとってしまうリスクを避けるためにも、事前の綿密な準備は必須であ

る。

いずれにせよ、中国市場は、「13 億人の市場」とは言うものの、競争は厳しい場所である。その

なかで勝ち抜くためにも、周到な準備を実施して望むことをお勧めしたい。

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補章 2：法規制の現状

ベビー用品とは、幅広いカテゴリーであり、それに対する特定の法規制があるということはない。

そこで、本調査の対象範囲としている、「アパレル＇ベビー・マタニティ（」「ベビーフード」「ベビー雑

貨」各カテゴリーに関して一般的な規制の現状の概要を述べるに留める。

なお、本章の作成において、ジェトロでのこれまでの調査結果を参考にした。

【ベビーフード＇粉ミルク（】

中国における粉ミルクおよび乳製品の輸入販売は、主に中国「食品安全法」、「食品安全法実施

条例」、「輸出入食品ラベル管理弁法」、食品ラベル国家基準およびその他検査検疫、税関監督

管理、製品流通などの関連法令で規制され、主に国家質量監督検験検疫総局、税関総署、衛生

部と国家工商行政管理総局などの監督管理を受ける。

＜1．中国の輸入食品に関する規定＞

＇１（輸入食品の国外輸出業者又は代理業者の届出、輸入食品の国外生産企業の登録

a. 中国に食品を輸出する輸出業者又は代理業者は中国出入国検査検疫部門に届け出な

ければならない。

b. 中国国内に食品を輸出する国外食品生産企業は中国出入国検査検疫部門で登録しな

ければならない。

＇２（輸入食品は食品安全の国家基準に適合しなければならない。

＇３（食品安全国家基準のない食品、又は新たな食品添加物や新たな食品関連製品を初めて輸

入する場合、輸入業者は中国衛生行政部門へ安全性評価書類などを提出し、認可されなければ

ならない。

＇４（輸出国で口蹄疫が発生した場合、当該国の粉ミルクや乳製品の輸入は禁止される。日本で

の口蹄疫の発生により中国向け乳製品の輸出が禁止されていたが、2010 年 9 月に「口蹄疫発生

国家から一部関連製品の輸入を認めることに関する公告」＇9 月 19 日掲載（が出され、OIE＇国際

62


獣疫事務局（の基準に基づいて加熱処理＇132℃以上 1 秒以上の加熱殺菌など（されている乳製

品の輸出が可能となった。今後、両国の家畜衛生当局における輸出証明書の様式の取り決めな

どの手続きが整い次第、動物検疫所のホームページに掲載される。なお、これに先立って、粉ミ

ルクについては携帯品および郵便による輸出が可能となっている。

＜2．輸入手続きの留意点＞

＇１（証明書の発給

2010 年 1 月 1 日から中国に乳および乳製品を輸出する場合、輸出国が発行する衛生証明書の提

出が義務付けられている。輸出する製品の製造施設を管轄する都道府県などの衛生主管部門へ

衛生証明書の発給を申請し、同証明書を得た上で、動物検疫所に輸出検疫証明書の発給を申請

する。

＇２（輸入検査申請、通関手続き

中国国内の輸入業者は輸入通関に際し、税関・通関地の出入国検査検疫機関に下記の書類を

提出する。

a. 契約書、信用状、貨物引換証、インボイス、パッキング・リスト、原産地証明書、中国語

ラベル検査届出関連資料、元のラベルと中国語翻訳など。

b. 動物検疫所が発行する「輸出検疫証明書」

c. 検査検疫機関又は税関が要求するその他証憑。

入国検査検疫の際、出入国検査検疫機関が書類の審査を行い、必要に応じて実物検査を行い、

合格の場合、合格の「衛生証明書」を発行し、不合格の場合、「検査検疫処理通知書」を発行す

る。

また、出入国検査検疫機関の検査に合格した後、税関は出入国検査検疫機関が発行した「入国

貨物通関書」に基づいて通関を許可する。

63


なお、乳製品および粉ミルクの HS4 桁コードは下記の通りである。

乳製品＇クリーム、チーズなど（：0401、0402、0403、0404、0405、0406

粉ミルク：1901

その他＇例えば濃縮タンパク質粉末など（：2106

対中国輸出入および乳製品の取扱概要やフォームについては厚生労働省医薬食品局食品安

全部公表の［食安発 1210 第 1 号文］を参照して頂きたい。

＜3．販売時の留意点＞

＇１（食品表示

輸入食品の表示は、基本的に中国国内で販売する国産加工食品と同じであり、｢食品安全法｣お

よびその「実施条例」、「食品表示管理規定」などの法令で規制されている。

なお、包装済食品については「食品安全法」の規定に従い、中国語ラベルと中国語の説明書が必

要となる。また、食品ラベルは「包装済食品ラベル通則」＇GB7718-2011、国家強制基準（の要求

を満たさなければならない。

a. 中国語ラベル

製品名、原材料＇主な添加物を含む（、正味内容量、製造日、賞味期限、保存方法など国内

加工食品が表示すべき内容のほか、原産地、国内代理業者の名称、所在地および連絡方

法などを明記する必要がある。

なお、乳幼児用に供給する主食・補助食品は、主な栄養成分とその含有量も明示しなければ

ならない。

b. 中国語説明書

現在では法令違反時の罰則に関する規定がない。

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実務においては、一部の製品は上述の中国語ラベルの内容の表示のみで中国語の説明書

がない場合でも通関が許可されるケースもある様である。しかし、「食品安全法」には規定さ

れているので、今後の運用規定を見守る必要がある。

＇２（輸入業者の義務

｢食品安全法｣に基づき、輸入業者は、食品の名称、規格、数量、製造日、製造ロット番号又は輸

入ロット番号、賞味期限、輸出業者と輸入業者の名称、連絡方法、納品日などの内容を記録、保

存しなければならない。

４．乳製品の品質安全国家基準

食品安全基準には、国家基準＇GB：強制国家基準であり、企業として執行しなければならない、

GB/T：推薦国家基準であり、企業は選択使用することができるが、一旦使用と明示したら、強制

的に執行しなければならない（、地方基準＇DB（、業界基準＇NY（や企業基準＇QB（などのレベルが

ある。

中国に輸出される粉ミルクや乳製品は、中国政府が定める食品関係規則に適合した製品でなけ

ればならない。中国政府が定める乳製品標準＇GB（の主なものは、

＇１（ヨーグルト：GB 19302-2010

＇２（粉乳：GB 19644-2010

＇３（クリーム、バター：GB 19646-2010

＇４（チーズ：GB 5420-2010

＇５（プロセスチーズ：GB13102-2010

＇６（練乳：GB 5417-1999

＇７（乳児用調整粉乳：GB 10765-2010

＇８（後期乳幼児用調製粉乳：GB 10767-2010

などに分類され、GB 番号により多少の違いはあるものの、それぞれ適用範囲、製品分類、定義、

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理化学的指標、衛生指標などが規定されている。またソフトチーズは業界基準 NY478-2002 が、

乳酸菌飲料には企業基準 QB 1554-1992 などがありそれぞれ適用範囲、製品分類、理化学的指

標、および衛生指標が規定されている。

＜５．「食品安全法」など新たな規定の施行についての留意点＞

2008 年 9 月にメラミン混入事件を正式に発表後、中国政府は、総力を上げて、食品の安全管理に

力を注いでいる。2009 年の「食品安全法」およびその「実施条例」公布、施行を筆頭に、中国政府

の係る部門はさらに一部の規定を公布した。

a. 「輸入食品および相応の適用基準目録」、「中国が使用を許可する食品添加物および相応の

適用基準目録」、「中国が使用を許可する食用香料および相応の適用基準目録」

b. 「食品安全国家基準を有しない輸入食品許可管理規定」

c. 「食品市場主体参入登記管理制度」など流通段階食品安全監督管理 8 項の制度など

66


【ベビー向け玩具】

１．玩具の輸入規制および輸入手続

＇１（玩具を輸入する際の規則

本件での玩具とは、主に児童用車の玩具、人形・ぬいぐるみ、電気玩具、プラスチック玩具、弾

発射玩具、金属製玩具など 87 類と 95 類の一部＇下記「強制認証実施玩具製品目録」参照（となる。

中国へ輸入された玩具一般については、上記目録製品で事前検査を受けたもの以外は、ロットご

とに抜き取り検査が実施されて、検査に合格した玩具のみが販売され、または使用することがで

きる。国家品質監督検査検疫総局が、2009 年 9 月 15 日に施行の「出入国玩具検査検疫監督管

理弁法」は、輸出入玩具を管理する主要な法規であり、検査手続や検査内容を明確に定めてい

る。

＇２（玩具の輸入手続

a. 最初に、輸入通関手続に際し、輸入玩具の荷受人＇または代理人（は「出入国検査検疫報告

規定」に基づき、輸入貨物検査報告票に記入し、関係証明書とともに提出する。上記の強制

製品認証該当製品の場合は、強制製品認証書のコピーも提出する。

b. 検査機関は、強制認証製品については「輸入許可制度民用商品入国検査管理弁法」の規定

に基づき検査を実施管理します。強制認証製品に該当しない輸入玩具については、検査報

告があった輸入玩具検査実査室発行の事前検測合格通知と貨物との実物検査を国家品質

監督検査検疫総局が行う。検測通知書が提出されなかった場合や、実物検査で不一致が発

見された場合には、現物検査として、抜き取りの後、実査室で検査が行われる。

c. 検査に合格した輸入玩具には、国家品質監督検査検疫総局から検査証明がなされる。不

合格となった場合、検査検疫処理通知書を出し、特に、人身や財産の安全、健康、環境保護

に係る項目での不合格の場合には、国家品質監督検査検疫総局が命じて、返品または廃棄

処分とする。その他の項目での不合格の場合には、国家品質監督検査検疫総局の監督の

下にあって、技術的な改善処理などを施して、再検査を受け、合格した後、販売または使用

が許可される。

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＜2．玩具に対する中国強制認証＇CCC（制度について＞

国家品質監督検査検疫総局と国家認証許可監督管理委員会は、2005 年 12 月 30 日公布・施行

の国家品質監督検査検疫総局公告第 198 号により一部玩具を強制性製品認証の実施対象とす

ることを決定し、児童用車の玩具、人形・ぬいぐるみ、電気玩具、プラスチック玩具、弾発射玩具、

金属製玩具を中国強制認証品目に追加した。輸出をしようとする玩具がこの強制認証の対象とな

る場合は、売買契約前に中国側の輸入者と協力して、当該玩具の事前検測合格認証を取得して

おく必要がある。それにより、所定の CCC マークを商品に付けることが許可され、CCC マークを付

した玩具を日本から輸出できる。CCC マーク無しの玩具に対しては、国家品質監督検査検疫総局

の下部機関である出入国検査検疫機関から「輸入通関票」の発給が受けられず、税関への輸入

申告もできない。結局、CCC マーク無しの玩具は、輸入のみならず、出荷、販売、その他営業活

動を行うことはできない。また、国家認証許可監督管理委員会が 2010 年 12 月 1 日公布・施行し

た「玩具製品強制性認証実施規則の改定に関する公告」は、6 種類の玩具製品の実施規則の改

定を発表するとともに、2011 年 1 月 1 日以降の新規申請から執行するとしている。

＜3．製品の表示および認定＞

玩具の使用説明には、各種の子供用玩具の安全性能について規定があり、玩具の説明書のフォ

ントや使用している材料の名称について、詳細な強制規定を定めている。製品の包装、使用説明

書およびラベルには必ず玩具使用の対象年齢を明示し、警告を必要とする玩具には、「危険」、

「警告」などの文言を中国語で明示することが必要である。

＜4．児童玩具のリコール規定＞

2007 年 8 月 27 日公布・施行の「玩具リコール管理規定」は、中国国内で生産・販売される玩具が

対象とされ、輸入品にも適用される。規定では生産者が第一の責任を負うことを明確にしているｍ、

ものの、中国向け玩具の輸出者は、その商品の安全性を十分に認識してから輸出することが肝

要である。これと同時に、児童玩具のリコール規定の運用はかなり複雑であるため、中国側の輸

入者とも充分に連絡を取り合い、協調して業務を進めることが極めて重要である。

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関係機関

中華人民共和国駐日本国大使館経済商務参賛処: http://jp2.mofcom.gov.cn/

国家品質監督検査検疫総局: http://www.aqsiq.gov.cn/

国家工商行政管理総局: http://www.saic.gov.cn/

国家認証認可監督管理委員会: http://www.cnca.gov.cn/cnca/default.shtml

関係法令

「輸出入玩具検査監督管理弁法」国家品質監督検査検疫総局令第 111 号＇2009 年 3 月 2 日公布、

9 月 15 日施行（：

http://www.aqsiq.gov.cn/zwgk/jlgg/zjl/2009/200903/t20090319_109196.htm

「輸入許可制度民用商品入国検査管理弁法」国家品質監督検査検疫総局令 2001 年第 6 号

＇2001 年 12 月 4 日公布、2002 年 1 月 1 日施行（：

http://bgt.aqsiq.gov.cn/jlgg/zjl/zjl20012002/200610/t20061027_12100.htm

「一部玩具を強制性産品認証の実施対象とする決定の公告＇強制認証実施玩具製品目録（」国家

品質監督検査検疫総局令第 198 号＇2005 年 12 月 30 日公布、2007 年 6 月 1 日施行（：

http://www.aqsiq.gov.cn/zwgk/jlgg/zjgg/zjgg2005/200610/t20061027_10918.htm

「児童玩具リコール管理規定」国家品質監督検査検疫総局令第 101 号＇2007 年 8 月 27 日公布、

施行（： http://www.gov.cn/ziliao/flfg/2007-09/03/content_735585.htm

「玩具製品強制性認証実施規則の改定に関する公告」国家認証許可監督管理委員会 2010 年第

40 号公告＇2010 年 12 月 1 日公布、施行（：

http://www.cnca.gov.cn/cnca/zwxx/ggxx/346837.shtml

http://jp2.mofcom.gov.cn/

http://www.aqsiq.gov.cn/

http://www.saic.gov.cn/

http://www.cnca.gov.cn/cnca/default.shtml

http://www.aqsiq.gov.cn/zwgk/jlgg/zjl/2009/200903/t20090319_109196.htm

http://bgt.aqsiq.gov.cn/jlgg/zjl/zjl20012002/200610/t20061027_12100.htm

http://www.aqsiq.gov.cn/zwgk/jlgg/zjgg/zjgg2005/200610/t20061027_10918.htm

http://www.gov.cn/ziliao/flfg/2007-09/03/content_735585.htm

http://www.cnca.gov.cn/cnca/zwxx/ggxx/346837.shtml

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【ベビーアパレル】

＜1．輸入規制＞

衣料品は輸入自由品目で特に輸入規制はない。ただし、環境保護と安全上の要求により、「輸入

廃棄物管理目録の調整に関する公告」に基づき、中古衣料品＇古着、HS コード：6309（の輸入は

禁止されている。

＜2．輸入手続き＞

衣料品の品目は HS コード 61 類、62 類に属し多いため、HS コード分類により輸入手続がそれぞ

れ異なっている。実務において、輸出する衣料品のHSコードに基づき、その具体的な入国監督管

理要求を確認し、中国側の輸入業者又はその代理人が、相応する入国貨物監督管理要求に照ら

して係る手続きを行う。おおよその状況は、以下のとおりである。

＇１（法定検査に該当しない輸入衣料品

大部分の衣料品は、法定検査商品に該当せず、「入国貨物通関書」の提出が必要ではない。

＇２（法定検査に該当する輸入衣料品

法定検査に該当する輸入衣料品については、輸入前に輸入港所在地の出入国検査検疫局に要

求される資料を添付して「入国貨物通関書」の申請を行わなければならない。税関は、「入国貨物

通関書」に基づいて通関を許可する。

＜3．関税と輸入増値税＞

2011 年版「中華人民共和国税関輸出入税則」に基づくと、衣料品の関税最恵国税率は 10%—25%、

輸入増値税税率は 17%である。

※税率は毎年変わる可能性がある。World Tariff にて最新値をご確認頂きたい。

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＜4．その他留意点＞

＇１（品質標準に関する規定

原則上、輸入する衣料品は、中国「製品品質法」およびその関連法令による安全技術要求、製品

仕様説明、およびその他の必要事項に関する要求に適合しなければならない。

衣料品のラベルについては、国家標準「GB5296.4-1998 消費品の使用説明紡績品と衣料品の

使用説明」の強制的規定に適合しなければならず、製品名、生産者および住所、銘柄など 10 項

目の内容を表示する必要がある。なお、現在、当該国家標準は改正中であるため、企業は今後

の運用規定を見守る必要がある。

品質については、「GB18401-2010 基本安全技術要求」の強制的規定に適合しなければならず、

ホルムアルデヒド、PH値、染色堅牢度、臭気および可分解性芳香族アミン染料＇発ガン性染料（な

ど 5 項目に合格しなければならないとされている。

その他、「GB/T8685-2008 繊維製品取扱いラベル規範表示記号法」など国家推薦標準に適合

する必要がある。

＇２（中国における衣料品販売に関する留意点

従来、輸入品に対しては通関時に品質合格証明の提示は求められなかったが、国質検検函

〔2010〕1009 号により、2011 年 1 月 1 日から新たに法定検査目録に追加された繊維製品について

は、中国の強制性技術規範に適合しているという合格声明を輸入者が提供すべきことが求めら

れている。

関係機関

中国商務部： http://www.mofcom.gov.cn/

中国国家品質監督検査検疫総局： http://www.aqsiq.gov.cn/

中国税関総署： http://www.customs.gov.cn/

中国アパレル協会： http://www.cnga.org.cn/

http://www.mofcom.gov.cn/

http://www.aqsiq.gov.cn/

http://www.customs.gov.cn/

http://www.cnga.org.cn/

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関係法令

「輸入廃棄物管理目録の調整に関する公告」環境保護部、商務部、国家発展改革委員会、税関

総署、国家品質監督検査検疫総局公告 2009 年第 36 号＇2009 年 8 月 1 日施行（：

http://www.zhb.gov.cn/info/bgw/bgg/200907/t20090716_156257.htm

「輸出入商品検査法」主席令第 67 号＇2002 年 10 月 1 日施行（：

http://fgs.aqsiq.gov.cn/flfgsjk/jyjg/jckspjy/200711/t20071106_52211.htm

「輸出入商品検査法実施条例」国務院令 447 号＇2005 年 12 月 1 日施行（：

http://www.gov.cn/zwgk/2005-09/15/content_63637.htm

「新たに法定検査目録に追加された紡織朋装品の検査検疫の監督管理業務に関する通知」国質

検検函〔2010〕1009 号＇2011 年 1 月 1 日施行（：

http://www.jxciq.gov.cn/pic/201101/7/20111794526556.doc

「法定検査目録の調整に関する通知」質検通函〔2008〕422 号＇質検通函〔2010〕492 号により

2011 年 1 月 1 日施行（：

http://www.jiq.gov.cn/jxsj/portal/articletemplate/showmsg.jsp?article_id=20081222000024

http://www.zhb.gov.cn/info/bgw/bgg/200907/t20090716_156257.htm

http://fgs.aqsiq.gov.cn/flfgsjk/jyjg/jckspjy/200711/t20071106_52211.htm

http://www.gov.cn/zwgk/2005-09/15/content_63637.htm

http://www.jxciq.gov.cn/pic/201101/7/20111794526556.doc

http://www.jiq.gov.cn/jxsj/portal/articletemplate/showmsg.jsp?article_id=20081222000024

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補章 3：バイヤー・展示会リスト

本章では、実際に中国市場に参入するにあたって、代表的な代理店や小売店、展示会の概

要および連絡先を示した。広大な中国市場において、ここに挙げられている企業・展示会がすべ

てということはないものの、参入検討時の取っ掛かりとしてのヒアリング先リストとしては少なくとも

活用可能と考えられる。具体的参入検討時の参考にして頂ければ幸いである。

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【小売店一覧】

販売形態企業名所在地電話番号主要商品主要ブランド店舗数備考

母嬰之家＇上海好麗家電子商務有限公司の傘下（

普陀区澳門路519号華生大廈1号楼7楼

6233-0929全国で約600店舗を展開

「母嬰之家」＇BtoCのベビー用品関連のインターネット通販（

東莞市愛児楽孕嬰童用品有限公司

広東省東莞市南城区第一国際財富中心B座1402

0769-897708102010年時点で100強の店舗を展開

「楽友網」＇BtoCのベビー用品関連のインターネット通販（

上海愛嬰室商務朋務股份有限公司

浦東新区浦建路620号双季花苑北2門3楼

021-68470177-847

2011年6月時点で、60店舗以上の直営店を展開

インターネット通販と実店舗の両方

広州市益智玩具批髪有限公司

広州市黄浦区黄埔東路1623号

186-8022-5658

沿岸部の北京、上海、珠江三角州地帯から内陸部の南京、山東、雲南、浙江、四川、河南などまで100店舗以上を展開

n.a.

陜西小飛象母嬰用品公司

中国西安含光路9号 029-87616525西安を中心に店舗を展開

「小飛象母嬰網上商城」＇BtoCのベビー用品関連のインターネット通販（

英国可愛可親母嬰用品国際連鎖机構

中国公司＇CN CO（：広州天河北路233号中信広場4201室

020-38772996 n.a. n.a.

北京紅孩子互聯科技有限公司

北京市海淀区閔庄路3号清華科技園玉泉慧谷1棟二層

8849-6666 n.a.

「紅孩子」＇BtoCのベビー用品関連のインターネット通販（2010年10月時点で300万人の会員数。

南京母嬰坊嬰童用品有限公司

江蘇省南京市大橋北路1号

025-58577601 n.a.「母嬰坊」＇BtoCのベビー用品関連のインターネット通販（

宏安醫藥股份有限公司

台湾 03-4519773 n.a.「維美康」＇BtoCのベビー用品関連のインターネット通販（

好媽咪母嬰用品公司

中国山東聊城市山東淄博張店体壇小区24号楼

0533-8324946 n.a.

「好媽咪母嬰用品網」＇BtoCのベビー用品関連のインターネット通販（

棉花宝宝＇北京（科技有限公司

北京市海淀区永定路88号長銀大廈B座10B21

950-1330-0058ベビー朋子供朋マタニティ朋

n.a.

「棉花宝宝」＇BtoCのベビー朋・子供朋・マタニティ朋専門のインターネット通販（

*店舗販売が主ではあるものの、インターネット販売も行なっている企業も多い。

AventFisher-PriceFrisoGerbeHeinzNUKPigeonPampersePigeonWyethrなど

インターネット販売

店舗販売*

マタニティ用品粉ミルク・補助食品・保健食品哺乳瓶・乳首紙おむつスキンケア関連商品ベビー朋・ベビーシューズベビーベッド・子供用寝具ベビーカー玩具・知育乳幼児玩具など

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【代理店一覧】

業種企業名所在地電話番号売上高＇万元（

店舗数＇店（

主要商品流通チャネル別構成比主要ブランド主要展開地域

大連聚祥貿易有限公司遼寧省大連市高新園区黄浦路541号網絡産業大廈1207室

0411-62935652 19,400 400 ベビーフードスーパー＇20%（、百貨店＇20%（、その他＇60%（

西班牙LAGAR DE QUIRÓS、海王、方広、安琪紐特等

遼寧省、山東省等北方城市

無錫貝澳諾商貿有限公司江蘇省無錫市湖浜路623号蘇豪国際A座915号


海王、方広、安琪紐特、維塔卡尼、開智等

江蘇、山東、河北、河南、四川、重慶、雲南地区主要城市

湖南倍思特食品有限公司湖南省長沙市雤花区環保中路188号長沙国際企業中心2棟D単元504


能羊、貝貝羊湖南省内

杭州貝豪嬰童用品有限公司浙江省杭州市浜江区江陵路1535号

0571-86612171 4,500 120 ベビー関連用品直営店＇100%（

貝楽堡、seebaby、可優比、hauck、英吉麗娜、芙児憂、viki 、第一站、楽奇等

浙江省内

南京嬰佳貝母嬰用品有限公司

江蘇省南京市大橋北路22号

025-85631586 28,600 430 ベビー関連用品直営店＇50%（、チェーン店＇50%（

花王、好奇、帮宝適、艾蒙、愛児可、貝親、澳貝等

江蘇、浙江、安徽等地

深圳恒泰達商貿有限公司広東省深圳市宝安区民旺路民治第一工業区16棟2楼

0755-83113631 2,100 95 ベビー関連用品スーパー＇40%（、百貨店＇10%（、その他＇50%（

郁美浄、易簡、舒氏、塔塔、婷妃、為生、彩田、小王子等

広東地区主要城市

山西華聖鼎貿易有限公司山西太原朋装城朝陽街39号

0351-4558166 11,300 70 ベビー朋スーパー＇5%（、百貨店＇60%（、その他＇35%（

博士蛙、 Baby2、NBA、哈利波特、網球王子、托馬斯、巴布工程師、欧冠

山西地区主要城市

成都城市宝宝朋装有限公司四川省成都市荷花池金荷花美博城B3棟6楼

028-83211173 9,000 20 ベビー朋直営店＇5%（、チェーン店＇95%（

高巴、小積木、一卡通、黒白熊、子Q佳、蒙帝羅莎

重慶及四川、雲南、陜西、西藏地区主要城市

杭州吉多小屋孕嬰童用品有限公司

浙江省杭州市蕭山区南陽経済開髪区

0571-82188564 1,900 10 ベビー朋直営店＇100%（

浩娃、添祥貝比、米老鼠、舒珀、貝因美、迪士尼、魔筆小良、拉拉布書等

杭州地区

広州宝錳源商貿有限公司広州市天河区上社荷光路星辉大楼301号

020-38075251 6,700 90 玩具スーパー＇20%（、百貨店＇15%（、その他＇65%（

米菲、洪恩、卡楽淘、果宝特攻、心語娃娃、迪士尼等

広東地区主要城市

北京小小螺号商貿有限公司北京市朝陽区酒仙橋4号七九八艺術区南門

010-64318617 5,400 40 玩具直営店＇5%（、チェーン店＇95%（

NEW CLASSIC TOYS、TOYSLINK、TEIFOC、EITECH

華北地区為主

昆明童謡商貿有限公司雲南省昆明市塘双路235号

0871-4281082 1,000 70 玩具スーパー＇10%（、百貨店＇10%（、その他＇80%（

思創、螞蟻工坊、4D、飛輪、雅德、榮駿、孩之梦、奮銘等

雲南地区主要城市

北京華恩投資有限公司北京市宣武区平原里21号亜泰中心B1205

010-59790629 13,800 230

ベビー用品全般＇ベビー関連商品、ベビーフード、ベビー朋、玩具（

直営店＇15%（、チェーン店＇85%（

英氏、聖宝度論、花王、大王、帮宝適、方広、依威、百楽麦、好孩子、小天使等

上海、北京及山東、陜西、内蒙、河南、広州地区主要城市

広東愛嬰島児童百貨股份有限公司

広東省珠海市吉大九洲大道物資大廈9-11楼

0756-3342233 12,500 220


直営店＇100%（雅培、帮宝適、貝親、美讚臣、惠氏、NUK、亨氏等

広東、福建、広西、安徽、江蘇、浙江地区主要城市

北京市親親宝貝科技管理有限公司

北京市昌平区天通苑北一区36号楼

010-80781078 9,600 160


直営店＇100%（多美滋、美讚臣、雅培、思宝、貝拉米、特福芬、能力多等

華北地区為主

東莞市愛児楽孕嬰童用品有限公司

広東省東莞市南城区第一国際財富中心B座1402室

0769-21683495 2,400 110


スーパー＇30%（、百貨店＇200%（、その他＇50%（

惠氏、美讚臣、美素佳児、喜多、優生、布朗博士、多比兔、可娃、心喜小鴨等

珠江三角地区主要城市

深圳市藍精靈投資髪展有限公司

広東省深圳市南山区南海大道西海岸大廈3層

0755-86193599 5,100 90



嬰姿坊、丑丑、米奇、維尼小熊、比卡諾、貝親、NUK、黄色小鴨、好孩子等

珠三角地区主要覆盖深圳

北京麗家麗嬰嬰童用品有限公司

北京市大興区西紅門工業開髪区北区広興大街10号

010-51578855 4,400 80


直営店＇100%（花王、好奇、帮宝適、艾蒙、愛児可、貝親、澳貝等

北京、天津、深圳

上海愛嬰室商務朋務股份有限公司

上海市浦東新区浦建路620号双季花艺3楼

021-68470177 3,200 60



惠氏、雅培、美讚臣、美素、合生元、金佰利、宝潔、尤妮佳、康貝、費雪等

上海及広州、福建、江蘇、浙江地区主要城市

邢台龍鳳工貿有限公司河北省邢台市橋西区育英街浜河大廈三層

0319-2020790 2,500 50



好奇、帮宝適、艾蒙、美讚臣、美素、合生元、好孩子、小天使等

河北地区主要城市

ベビーフード代

理店

ベビー関連用品代理店

ベビー朋代理店

玩具代理店

ベビー用品総合代理店

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【展示会一覧】

展示エリア展示会名展示場所電話番号 URL 期間主催企業

2012年香港嬰児用品展

香港会議展覧中心 135-09338563 http://www.baobei360.com/Articles/Html/2011-12-26/57397.html2012年1月9日～12日

香港貿易髪展局

2012年第3届広州国際嬰童用品展

広州保利世貿博覧館挙行

020-83587037 http://www.chinababyfair.com/2012年4月8日～10日

広東省玩具協会広東玩具文化経済髪展研究会

2012CBME孕嬰童展·童装展

新国際展覧中心 0571-88393239 http://www.cbmexpo.com/2012年7月18日～ 20日

博聞中国

2012中国＇北京（国際婦女児童産業博覧会

北京•奥林匹克公園•国家会議中心

010-62670441 http://www.cwexpo.cn/cn/index.asp2012年7月19日～22日

中国玩具和嬰童用品協会、北京市婦女聯合会、国家会議中心、中国国際貿易促進委員会北京市分会

2012中国(深圳)孕嬰童用品展覧会

深圳会展中心1号館 0755-33331166 http://www.reedhuabo.com/szmbc/index.aspx2012年9月21日～ 23日

中国嬰幼児小商品専業委員会、励展華博展覧＇深圳（有限公司

2012第十一届中国国際玩具模型展、品牌授権展及嬰児用品展

中国上海新国際博覧中心

136-41602917 http://www.vooec.com/exhibition/73869.html2012年10月11日～13日

中国玩具協会中工美国際展覧有限公司

2012中国＇合肥（国際孕嬰童用品

安徽国際会展中心 024-31881724 http://www.hfyyt.com/2012年5月11日～13日

安徽省婦嬰児童用品協会

2012第六届東北孕嬰童産品展覧会

遼寧工業展覧館 024-31881724 http://www.bfexpo.com.cn/jbh/yyt.asp2012年5月25日～ 28日

中国国際貿易促進委員会遼寧省分会、北方工商業展覧有限公司

2012第六届中国＇青島（国際児童産業博覧会

青島国際会展中心 0532-82995619 http://www.bfexpo.com.cn/jbh/yyt.asp2012年5月25日～27日

青島国際会展中心青島新聞網青島国展商務展覧有限公司

2012蘇寧＇南京（国際孕嬰童用品博覧会

南京国際展覧中心 025-8471-8820 http://www.baobei360.com/Exhi/Detail/128.html2012年6月1日～ 3日

南京蘇寧展覧有限公司

2012年第2届成都孕嬰童産品暨児童産業博覧会

成都世紀城新国際会展中心

028-84757858 http://www.cipbe.com/2012年8月15日～17日

中華全国婦女児童用品協会

沿岸部主要都市

内陸部地方都市

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補章 4：参考情報リスト

本章では、中国ベビー用品市場に関して情報収集するにあたって、有用な情報源をリストアップ

して示す。本資料に掲載しきれなかった情報も多数あるので、本格的な参入を検討される方、更

に研究を進めたい方の参考になれば幸いである。

【参考情報リスト】

分類タイトル著者 URL 概要

Packaged Food Euromonitor

ベビーフードに関するレポート。日本貿易振興機構のビジネスライブラリーにて無料でレポートの閲覧可能有料でレポートの印刷も可能

Toys and Games Euromonitor

玩具に関するレポート。日本貿易振興機構のビジネスライブラリーにて無料でレポートの閲覧可能有料でレポートの印刷も可能

Childerenswear Euromonitor

ベビー朋に関するレポート。日本貿易振興機構のビジネスライブラリーにて無料でレポートの閲覧可能有料でレポートの印刷も可能

Nielsen母嬰用品専題研究報告

Nielsen http://doc.mbalib.com/view/96d994d3f74e1c4244990e02d5ce2a79.html主要都市別のアンケート調査報告書

拡大する中国子供朋市場と日系企業の事業展開

みずほ銀行国際営業部外資系企業チーム

http://www.mizuhobank.co.jp/corporate/world/china_headline/backnumber/pdf/mizuhovol4-4.pdf中国のベビー朋市場・競争環境と日系企業の課題に関するレポート

愛嬰室母嬰商城上海愛嬰室商務朋務股份有限公司

http://www.aiyingshi.com/BtoCのインターネットベビー用品専門通販サイト

紅孩子母嬰商城北京紅孩子互聯科技有限公司

http://www.redbaby.com.cn/BtoCのインターネットベビー用品専門通販サイト

好媽咪母嬰用品網

好媽咪母嬰用品公司

http://www.haomamy.com/BtoCのインターネットベビー用品専門通販サイト

凡客誠品凡客誠品公司 http://www.vancl.com/BtoCのインターネット通販サイト

日本食品の輸入動向 ‐ 一般消費者向け商品の輸入はこれから

日本貿易振興機構　大連事務所

http://www.jetro.go.jp/world/asia/cn/foods/trends/1102001.html 中国の食品の輸入規制

食品に関連する制度の変更の動き

日本貿易振興機構上海事務所

http://www.jetro.go.jp/world/asia/cn/foods/trends/1010001.pdf 中国の食品の輸入規制

中国の「食品安全法」施行後の食品安全体制の構築状況

日本貿易振興機構北京センター

http://www.jetro.go.jp/world/asia/cn/foods/trends/1003004.html 中国の食品の輸入規制

中国の輸入食品に関する品質安全、食品安全管理制度

日本貿易振興機構農林水産部

http://www.jetro.go.jp/world/asia/cn/foods/trends/0909001.pdf 中国の食品の輸入規制

報道等にみられる食に関する消費動向・トレンド

日本貿易振興機構広州事務所

http://www.jetro.go.jp/world/asia/cn/foods/trends/1102007.html中国の食に関するトレンドと食品の輸入規制

中国化粧品の市場・競争環境に関する

レポート

販売チャネルとしての

「インターネット通販サイト」

法規制

中国ベビー用品市場調査報告書...2-1：市場環境概要...

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