講講 演演 １１

　口腔悪性腫瘍の画像診断の展望　口腔悪性腫瘍の画像診断の展望

ーー 臨床腫瘍学臨床腫瘍学・・外科治療的見方を続けて外科治療的見方を続けて ーー

第第2020回　ＳＯＲＡ臨床放射線研究会　回　ＳＯＲＡ臨床放射線研究会　20032003年２月年２月1515日　東京日　東京

昭和大学歯学部歯科放射線学教室　昭和大学歯学部歯科放射線学教室　

　　　木村幸紀　　　木村幸紀

　本学における原発性口腔癌の頻度　本学における原発性口腔癌の頻度－－画像診断例画像診断例（（19901990年６月～年６月～20022002年年1212月）月） －－

・・ 舌　癌舌　癌 ２００例　（４２２００例　（４２..６％）６％）・・ 下顎歯肉癌下顎歯肉癌 ９１９１例　（１９例　（１９..１％）１％）・・ 上顎歯肉癌上顎歯肉癌 ６３６３例例 （１３（１３..２％）２％）　　・・ 口腔底癌口腔底癌 　　　　　　　　 ６３６３例例 （１３（１３..２％）２％）・・ 頬粘膜癌頬粘膜癌 ５１５１例例 （１０（１０..７％）７％）・・ 顎骨中心性癌顎骨中心性癌? ? 　　 ８例　８例　 （（ ２２..７％）７％）

合計　４７６合計　４７６ 例例

１．口腔扁平上皮癌原発巣の画像診断１．口腔扁平上皮癌原発巣の画像診断

　　　舌癌，下顎歯肉癌，上顎歯肉癌　　　舌癌，下顎歯肉癌，上顎歯肉癌

２．その他の口腔悪性腫瘍の画像診断２．その他の口腔悪性腫瘍の画像診断

　　　肉腫，転移癌（他臓器癌）　　　肉腫，転移癌（他臓器癌）

時間があれば・・・時間があれば・・・

３．口腔扁平上皮癌の所属リンパ節３．口腔扁平上皮癌の所属リンパ節　　　　　　　　（頸部リンパ節）転移の画像診断（頸部リンパ節）転移の画像診断

本日のコンテンツ本日のコンテンツ

舌癌の画像診断舌癌の画像診断

１．進展範囲の把握：治療範囲の設定１．進展範囲の把握：治療範囲の設定

２．舌癌の頸部リンパ節転移２．舌癌の頸部リンパ節転移

　　 ・・ 潜在性転移の早期発見潜在性転移の早期発見

３．深達度（浸潤の深さ）の分類３．深達度（浸潤の深さ）の分類

　　 ・・ 筋層浸潤の有無筋層浸潤の有無→転移の予測→転移の予測

４．局所再発の発見とその解釈　４．局所再発の発見とその解釈　

　　　　 ・・ 口底部再発口底部再発 or or 舌リンパ節転移舌リンパ節転移

舌癌の画像診断舌癌の画像診断 3232歳・男性，歳・男性，TT３３NN１１M0M0　　19991999年年1010月月

舌舌神経浸潤は？神経浸潤は？

舌癌の筋層浸潤とリンパ節転移舌癌の筋層浸潤とリンパ節転移

・・ 浸潤の深い大きな舌癌の予後の悪さは予測できる。浸潤の深い大きな舌癌の予後の悪さは予測できる。

　　 T1N0M0 T1N0M0 ののような小さな癌でも予後は楽観できない。ような小さな癌でも予後は楽観できない。

６ｍｍ

筋層浸潤あり

４０歳・男性，整形外科医　（癌研症例）４０歳・男性，整形外科医　（癌研症例）

9393年４月年４月

３ｍｍ

術後５か月で術後５か月でリンパ節転移，リンパ節転移，１１か月後に１１か月後に口底部再発，口底部再発，３か月後には３か月後には頸部再発す。頸部再発す。　合計７回の　合計７回の手術も空しく手術も空しく２年２年1010か月でか月で腫瘍死。腫瘍死。

下顎歯肉癌の画像診断下顎歯肉癌の画像診断

１．下顎歯肉癌の分類１．下顎歯肉癌の分類

　・　・ 下顎管分類下顎管分類 ：： 深さの目安，旁神経浸潤は？深さの目安，旁神経浸潤は？

　・　・ 軟組織進展の分類軟組織進展の分類←← 軟組織再発が多い軟組織再発が多い

　　　　 ・・ 骨内進展範囲の把握骨内進展範囲の把握→→ dental CTdental CT，，MRIMRI

２．２．下顎歯肉癌の性質を捉えた診断下顎歯肉癌の性質を捉えた診断

　　 ・・ 舟底型（皿型）舟底型（皿型） : : 緩慢な発育緩慢な発育→→ シンプルな治療シンプルな治療　　 ・・ 浸潤型浸潤型

　　 ・・ 虫喰い型虫喰い型 ：： 悪玉である悪玉である →→ アグレッシヴな治療アグレッシヴな治療

オトガイ孔オトガイ孔 オトガイ孔オトガイ孔

オトガイ孔オトガイ孔

歯肉癌の中では歯肉癌の中では境界明瞭な辺縁境界明瞭な辺縁下顎歯肉癌の下顎歯肉癌の

舟底型（皿型）浸潤舟底型（皿型）浸潤

5555歳・女性，歳・女性，TT２２N0M0N0M0，，19931993年年1212月月

下顎管下顎管 下顎管下顎管

下顎管下顎管下顎管下顎管

下顎管下顎管

境界不明瞭境界不明瞭

　57歳・女性，女性，T3N0M0T3N0M0　　93年8月下顎歯肉癌の浸潤型浸潤下顎歯肉癌の浸潤型浸潤

小骨片残存小骨片残存（喰い残し像）（喰い残し像）

下顎管浸潤？下顎管浸潤？

５５歳・男性，５５歳・男性，T1N0M0T1N0M0　　　　　　19891989年年1212月月

19901990年８月年８月

上眼窩裂で上眼窩裂で再発した後，再発した後，頭蓋内進展頭蓋内進展

19901990年８月年８月

下顎歯肉癌の虫喰い型浸潤下顎歯肉癌の虫喰い型浸潤

上顎歯肉癌の画像診断上顎歯肉癌の画像診断

１．上顎歯肉癌の分類１．上顎歯肉癌の分類

　　 ・・ 洞底分類洞底分類（（9999年　独協医大口外）年　独協医大口外）：：ＴＴ4 4 は洞内進展は洞内進展

　　　　・　　　　・ 洞内チョロでも洞内チョロでもT4T4？？→　→　軟組織進展の分類も軟組織進展の分類も

　　 ・・ 上顎洞癌との鑑別：上顎洞癌との鑑別：T4 v.s.T2,3 T4 v.s.T2,3 では予後に大差では予後に大差??

２．上顎歯肉癌の頸部リンパ節転移２．上顎歯肉癌の頸部リンパ節転移

　　 ・・ 対側転移が高頻度対側転移が高頻度 ：： 下顎歯肉癌との違い下顎歯肉癌との違い

　　 ・・ 咽頭後リンパ節転移咽頭後リンパ節転移

上顎歯肉癌の対側リンパ節転上顎歯肉癌の対側リンパ節転移移

9191歳・男性，歳・男性，T2N0M0, 1990T2N0M0, 1990年８月年８月

6464歳・女性，歳・女性，T2N0M0, 1990T2N0M0, 1990年５月年５月

治療後２か月治療後２か月

術後４か月術後４か月

7373歳・女性，歳・女性，T3N0M0, 1992T3N0M0, 1992年８月年８月

洞底線の淡化洞底線の淡化 洞底線の淡化洞底線の淡化

上顎歯肉癌の洞底分類上顎歯肉癌の洞底分類 洞洞癌癌((T3N0M0T3N0M0))7575歳・女性歳・女性19911991年年1111月月

顎骨中心性扁平上皮癌の画像診断顎骨中心性扁平上皮癌の画像診断

１．顎骨内潜在癌の発見１．顎骨内潜在癌の発見

　・　・ 下（口）唇の麻痺→下（口）唇の麻痺→下顎神経の旁神経浸潤は？下顎神経の旁神経浸潤は？

　・　・ う蝕のない歯痛う蝕のない歯痛→→上下顎神経の旁神経浸潤は？上下顎神経の旁神経浸潤は？

　　　　 ・・ 歯槽歯肉の麻痺歯槽歯肉の麻痺→→上下顎神経の旁神経浸潤は？上下顎神経の旁神経浸潤は？

２．歯肉癌・顎骨骨髄炎との鑑別２．歯肉癌・顎骨骨髄炎との鑑別

　　 ・・ 歯肉癌とは予後に差？　歯肉癌とは予後に差？　 ・他の組織型の予測・他の組織型の予測

　　 ・・ 無意味な消炎療法の防止無意味な消炎療法の防止

３．３． Ｔ分類Ｔ分類，，Origin Origin を考慮した分類を考慮した分類　　　　 ・・ de de nuvo nuvo typetype, , 良性病変の癌化型，良性病変の癌化型， 予後の予測予後の予測

8686歳・女性，歳・女性，20002000年年99月，膿瘍合併例月，膿瘍合併例6060歳・男性，歳・男性，19931993年３月年３月

6767歳・女性，歳・女性，20022002年３月年３月 4242歳・女性，歳・女性，19971997年２月年２月

6565歳・男性，歳・男性，20002000年４月年４月

顎骨中心性扁平上皮癌の画像診断顎骨中心性扁平上皮癌の画像診断

顎骨骨髄炎との鑑別点は？　Ｔ分類は？顎骨骨髄炎との鑑別点は？　Ｔ分類は？

5454歳・男性，歳・男性，19941994年８月年８月

1 1 1 2 2 3 6565歳・男性，歳・男性，19901990年５月年５月

顎骨嚢胞の癌化型？顎骨嚢胞の癌化型？顎骨中心性扁平上皮癌の画像診断顎骨中心性扁平上皮癌の画像診断

　　小　括　（１）　　小　括　（１）

　　 　　 口腔扁平上皮癌原発巣の画像診断口腔扁平上皮癌原発巣の画像診断　　　　　　　　　　　　　　 －－ 将来に向けて将来に向けて －－

・・ 舌舌 癌癌 ：： 筋層浸潤のマイクロ的構造の描出筋層浸潤のマイクロ的構造の描出・・ 下顎歯肉癌下顎歯肉癌 　　　　・・ 上顎歯肉癌上顎歯肉癌 　　　　 　　　　・・ 顎骨中心性癌顎骨中心性癌

ＴＴ分類の画像学的再考分類の画像学的再考

口腔原発扁平上皮癌以外の口腔原発扁平上皮癌以外の　　　　 悪性腫瘍の画像診断悪性腫瘍の画像診断

１．腺様嚢胞癌１．腺様嚢胞癌

２．顎骨骨肉腫２．顎骨骨肉腫

３．転移癌（他臓器癌）３．転移癌（他臓器癌）

４．悪性リンパ腫など４．悪性リンパ腫など

下顎骨内腺様嚢胞癌下顎骨内腺様嚢胞癌の画像診断の画像診断

骨内広範性びまん性浸潤骨内広範性びまん性浸潤

下顎歯槽部粘膜に異常なし下顎歯槽部粘膜に異常なし4949歳・女性，歳・女性，19991999年９月年９月

下顎骨内腺様嚢胞癌下顎骨内腺様嚢胞癌

下顎管内旁神経浸潤下顎管内旁神経浸潤

骨内広範性びまん性浸潤骨内広範性びまん性浸潤

旁神経浸潤旁神経浸潤

骨内広範性骨内広範性びまん性浸潤びまん性浸潤

頸神経周囲浸潤頸神経周囲浸潤

下顎骨内腺様嚢胞癌下顎骨内腺様嚢胞癌の画像診断の画像診断卵円孔浸潤は？卵円孔浸潤は？

骨肉腫骨肉腫の画像診断の画像診断

①骨造成型②骨融解型③混合型・骨膜反応検出, 骨髄炎と鑑別を要する

2828歳・男性，歳・男性，9393年４月年４月

2828歳・女性，歳・女性，9999年３月年３月

2828歳・女性，歳・女性，9696年１月年１月

①

②

③

肺癌肺癌の転移の転移

甲状腺癌甲状腺癌の転移の転移

7070歳・男性，歳・男性，8989年９月年９月7070歳・女性，歳・女性，0202年年1111月月

転移性癌転移性癌　　の　　の画像診断画像診断

子宮癌子宮癌の転移の転移

転移性癌の転移性癌の　画像診断　画像診断

5252歳・女性，歳・女性，　　　　19911991年３月年３月

5959歳・女性，歳・女性，20002000年１月年１月

乳癌乳癌の転移の転移

3939歳・女性，歳・女性，19951995年１月年１月

広汎性転移広汎性転移

骨内浸透性浸潤骨内浸透性浸潤

悪性リンパ腫悪性リンパ腫の画像診断の画像診断

1010歳・男児，歳・男児，9494年１月年１月

・・ 浸透性発育浸透性発育・・ 広汎性転移広汎性転移

髄外性形質細胞腫の転移髄外性形質細胞腫の転移

多発性骨髄腫の両側性下顎骨転移多発性骨髄腫の両側性下顎骨転移

8181歳・男性，歳・男性，9090年年1212月月転移性転移性悪性腫瘍の悪性腫瘍の画像診断画像診断

6464歳・男性，歳・男性，9292年年1212月月

　小　括　（２）　小　括　（２）

口腔扁平上皮癌以外の悪性腫瘍の画像診断口腔扁平上皮癌以外の悪性腫瘍の画像診断　　　　　　　－　　　　　　　－ 将来に向けて将来に向けて －－

・・ 口腔内や顎骨内に原発する扁平上皮癌口腔内や顎骨内に原発する扁平上皮癌

以外の悪性腫瘍の発生頻度は，極めて　以外の悪性腫瘍の発生頻度は，極めて　

　稀れであるため困難ではあるが，　稀れであるため困難ではあるが，

　画像所見の特徴を見極めようと努力する　　画像所見の特徴を見極めようと努力する　

　ことが重要。　ことが重要。

口腔扁平上皮癌の所属リンパ節転移口腔扁平上皮癌の所属リンパ節転移－－画像診断の意義と画像診断の意義と modality modality －－

・・ 頸部リンパ節転移の有無は，口腔癌の予後に頸部リンパ節転移の有無は，口腔癌の予後に

　大きく関わる最も重要な予後因子である。　大きく関わる最も重要な予後因子である。

・・ 造影造影CTCT，， MRIMRI，， ＵＳＵＳ

・・ 色素法色素法

・・ アイソトープアイソトープ （（ ＰＥＴＰＥＴ など）など）

口腔癌の頸部リンパ節後発転移部位と頻度口腔癌の頸部リンパ節後発転移部位と頻度

T １，２口腔癌（昭和大学症例）

5/25（20％）7/25

（28％）

7/25（28％）

2/25（8％）

1/25（4％）

0/25（0％）

1/25（4％）

3/25（12％）

3/25（12％）

5/25（20％）

99年10月　歯科放射線学会総会

頸部リンパ節転移の画像診断頸部リンパ節転移の画像診断

上頸部リンパ節転移とＵＳ診断上頸部リンパ節転移とＵＳ診断　　

上頸部リンパ節転移上頸部リンパ節転移　　　と　　　とCTCT診断　診断　

6161歳・男性，口底癌（歳・男性，口底癌（T2N1M0T2N1M0），），術後９年経過後に発症術後９年経過後に発症

口腔扁平上皮癌の稀なリンパ節転移口腔扁平上皮癌の稀なリンパ節転移

１．舌リンパ節転移（外側，正中）１．舌リンパ節転移（外側，正中）

２．頬リンパ節転移（前方群，後方群）２．頬リンパ節転移（前方群，後方群）

３．下顎リンパ節転移３．下顎リンパ節転移

４．耳下腺リンパ節転移４．耳下腺リンパ節転移

　　　深耳下腺リンパ節　　　深耳下腺リンパ節

　　　耳下腺下極リンパ節　　　耳下腺下極リンパ節

５．外側咽頭後リンパ節転移５．外側咽頭後リンパ節転移

舌癌の舌リンパ節転移舌癌の舌リンパ節転移

199199１年９月１年９月199199１年１月１年１月

4141歳・女性，歳・女性，T3N2bM0T3N2bM0 外側舌リンパ節転移外側舌リンパ節転移ととCTCT診断診断

頬粘膜癌（頬粘膜癌（T2N0M0T2N0M0））のの　　 頬リンパ節転移頬リンパ節転移

上顎洞癌（上顎洞癌（T4N0M0)T4N0M0)のの　　 頬リンパ節転移頬リンパ節転移

Case 2 Case 1 初診時初診時 初診時初診時

8484歳・女性，歳・女性，19931993年５月 5151歳・男性，歳・男性，19941994年３月年５月 年３月

上顎歯肉癌上顎歯肉癌((T2N0M0)T2N0M0)にみられた異時性のにみられた異時性の　　 頬リンパ節転移頬リンパ節転移 とと 下顎リンパ節転移下顎リンパ節転移

Case 3

7575歳・女性，歳・女性，19981998年３月 19981998年６月（３か月後）年３月 年６月（３か月後）

頬粘膜癌の下顎リンパ節転移頬粘膜癌の下顎リンパ節転移

（（TT２２N1M0N1M0），），初診時初診時 （（T3N2T3N2ｂｂM0M0），），術後３か月術後３か月Case 2 Case 3

5858歳・女性，歳・女性，19961996年２月年２月6565歳・男性，歳・男性，19961996年５月年５月

耳下腺リンパ節転移の画像診断耳下腺リンパ節転移の画像診断

深耳下腺リンパ節転移深耳下腺リンパ節転移

6666歳・女性，頬粘膜癌（歳・女性，頬粘膜癌（T2N2bM0T2N2bM0） 5959歳・女性，頬粘膜癌（歳・女性，頬粘膜癌（T3N2bM0T3N2bM0）） ）

原発巣切除＋原発巣切除＋RNDRND後５か月後５か月　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　（9090年年1212月）

６１６１GyGy＋＋原発巣切除＋原発巣切除＋RNDRND後後　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　（ 9797年７月）月） 年７月）

耳下腺下極耳下腺下極リンパ節転移リンパ節転移

耳下腺リンパ節転移の画像診断耳下腺リンパ節転移の画像診断

5252歳・女性，左側口底癌（歳・女性，左側口底癌（T1N0M0T1N0M0））

5959歳・女性，口底癌（歳・女性，口底癌（T1N2bM0T1N2bM0））

8686歳・女性，下顎歯肉癌（歳・女性，下顎歯肉癌（T2N2cM0T2N2cM0））原発巣と対側頸部に照射後（原発巣と対側頸部に照射後（9292年年88月）月）

口底癌切除＋両側頸部郭清後に口底癌切除＋両側頸部郭清後に対側頸部再発，照射中（対側頸部再発，照射中（9393年年99月）月）

口底癌切除術＋頸部郭清後に口底癌切除術＋頸部郭清後に対側頸部転移。対側頸部郭清対側頸部転移。対側頸部郭清の後に左口底部再発の後に左口底部再発 （（9494年１月）年１月）

上顎歯肉癌の外側咽頭後リンパ節転移上顎歯肉癌の外側咽頭後リンパ節転移

Case 2 （（rT2N0M0rT2N0M0））

Case 1 （（T2N0M0T2N0M0））

9191歳・男性，歳・男性，19911991年１月 7272歳・女性，歳・女性，19911991年５月年１月 年５月

上顎洞癌（上顎洞癌（T3N0M0)T3N0M0)の外側咽頭後リンパ節転移の外側咽頭後リンパ節転移

Case 3

6060歳・女性，歳・女性，19911991年年1111月月 化学療法１クール後（化学療法１クール後（19921992年１月）年１月）

上顎歯肉癌（ｒ上顎歯肉癌（ｒT1N2T1N2ｃｃM0) M0) のの両側性外側咽頭後リンパ節転移両側性外側咽頭後リンパ節転移

Case 4

5252歳・男性，歳・男性，19931993年７月 化学療法１クール後（化学療法１クール後（19941994年１月）年７月 年１月）

Case 4

多発性肝転移多発性肝転移　　　→１か月後に肝転移死　　　→１か月後に肝転移死

外照射１８外照射１８GyGy後（後（19941994年２月）年２月）　局所の効果はみられた。しかし，　局所の効果はみられた。しかし，

上顎歯肉癌（ｒ上顎歯肉癌（ｒT1N2T1N2ｃｃM0) M0) のの両側性外側咽頭後リンパ節転移両側性外側咽頭後リンパ節転移

上顎洞癌（上顎洞癌（T3N2bM0T3N2bM0））のの　　 両側性外側咽頭後リンパ節転移両側性外側咽頭後リンパ節転移

Case 5

化学療法２クール後（化学療法２クール後（19941994年３月）年３月）→１か月後に全身転移にて腫瘍死→１か月後に全身転移にて腫瘍死

6666歳・男性，歳・男性，19941994年２月年２月

Case 6

口底癌（口底癌（T1N0M0)T1N0M0)，， 6666歳・男性歳・男性　　 外側咽頭後リンパ節転移外側咽頭後リンパ節転移

術後６か月で頸部再発（術後６か月で頸部再発（19931993年年1212月）月）

頸部郭清頸部郭清++化療１クール後（化療１クール後（19941994年９月） 癌性胸膜炎？（癌性胸膜炎？（9595年２月）→９日後に腫瘍死年９月） 年２月）→９日後に腫瘍死

頬粘膜癌頬粘膜癌((T2N2bM0)T2N2bM0)のの外側咽頭後リンパ節転移

下顎歯肉癌再発例の下顎歯肉癌再発例の外側咽頭後リンパ節転移外側咽頭後リンパ節転移 外側咽頭後リンパ節転移

Case 7 Case 8

6464歳・男性，再術後歳・男性，再術後1010か月（か月（0000年５月）年５月）　　　　　　　→　　　　　　　　→　55か月後に肺転移死か月後に肺転移死　　　　　　　→　６か月後に肺転移死　　　　　　　→　６か月後に肺転移死

8181歳・男性，術後８か月（歳・男性，術後８か月（0101年１月）年１月）

下咽頭癌下咽頭癌ののリンパ節転移リンパ節転移

　　7070歳・男性，歳・男性，9999年６月年６月

食道癌食道癌の食道旁リンパ節転移の食道旁リンパ節転移

舌癌（舌癌（T2N0M0)T2N0M0)　　5252歳・男性，歳・男性，19951995年２月年２月

食道癌食道癌の鎖骨上リンパ節転移の鎖骨上リンパ節転移

鎖骨鎖骨

原発不明原発不明ののリンパ節転移リンパ節転移

右側下顎歯肉癌（右側下顎歯肉癌（T2N0M0)T2N0M0)　　4848歳・男性，　歳・男性，　19971997年８月年８月

　　小　括　（３）　　小　括　（３）

口腔扁平上皮癌リンパ転移の画像診断口腔扁平上皮癌リンパ転移の画像診断　　　　　　－将来に向けて　　　　　　－将来に向けて －－

１１. . センチネルリンパ節の概念を口腔癌では　センチネルリンパ節の概念を口腔癌では　　　 どう扱うか。また，どのリンパ節までを　どう扱うか。また，どのリンパ節までを　　　 みるのか？みるのか？

２２. . 診断技術の向上：撮像や診断基準の追求診断技術の向上：撮像や診断基準の追求..３３. . 扁平上皮癌以外の転移の診断基準の確立扁平上皮癌以外の転移の診断基準の確立..４４. . 他臓器悪性腫瘍からの転移の診断他臓器悪性腫瘍からの転移の診断..５５. . 画像ガイド下による針生検や治療のトライ画像ガイド下による針生検や治療のトライ..

甲状腺乳頭癌リンパ節転移を甲状腺乳頭癌リンパ節転移を合併した下顎歯肉癌症例の合併した下顎歯肉癌症例の後咽頭間隙内嚢胞様病変後咽頭間隙内嚢胞様病変

6464歳・女性，歳・女性，19921992年年1010月月

耳下腺 　97年11月

扁桃部　扁桃部　5959歳・男性，歳・男性，舌癌術後舌癌術後（（9999年７月）年７月）

後咽頭隙後咽頭隙8181歳・男性，歳・男性，頬粘膜癌頬粘膜癌術後８か月術後８か月（（0101年２月）年２月）

Fine Needle Aspiration BiopsyFine Needle Aspiration Biopsy

側頭下窩側頭下窩7575歳・男性，歳・男性，下顎歯肉癌下顎歯肉癌術後６か月術後６か月（（0202年１月）年１月）

　ま　ま とと め　（１）め　（１）

１）既診断例のレビュー：過去の反省無くして展望もなし１）既診断例のレビュー：過去の反省無くして展望もなし

　・　・ 病変を良く知る，病変を良く知る，誤診の原因追求，マニアックでない誤診の原因追求，マニアックでない

２）治療への積極的参入：治療法を支援しうる診断を下す２）治療への積極的参入：治療法を支援しうる診断を下す

　・放射線治療の計画と実行，外科治療のナビゲ－ション　・放射線治療の計画と実行，外科治療のナビゲ－ション

３）医科技術の取り入れ：医療の進歩の流れに合わせて３）医科技術の取り入れ：医療の進歩の流れに合わせて

　・　・ＦＮＡ，ＰＥＴなどＦＮＡ，ＰＥＴなど

４）検査法の継承と改善：従来型の検査法の長所を再確認４）検査法の継承と改善：従来型の検査法の長所を再確認

　・デンタル，パノラマからの機能的診断　・デンタル，パノラマからの機能的診断：：虫食い＝高悪性虫食い＝高悪性

５）画像診断方針の確立：将来の課題５）画像診断方針の確立：将来の課題

　・　・検査法の継承と改善：唾液腺造影の意義は？　検査法の継承と改善：唾液腺造影の意義は？　

　ま　ま とと め　（２）め　（２）

　　口腔悪性腫瘍の画像診断　　口腔悪性腫瘍の画像診断－－将来に向けて将来に向けて のの Key Word Key Word －－

１．機能からみた診断１．機能からみた診断

２．マイクロ的診断２．マイクロ的診断

３．遺伝子診断とのリンク３．遺伝子診断とのリンク

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講演を は じ め る前に一言