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水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象(1) 誌名 誌名 千葉県原種農場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Foundation Seed and Stock Farm ISSN ISSN 03875229 巻/号 巻/号 10 掲載ページ 掲載ページ p. 13-25 発行年月 発行年月 1988年3月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat

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水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象(1)

誌名誌名千葉県原種農場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Foundation Seedand Stock Farm

ISSNISSN 03875229

巻/号巻/号 10

掲載ページ掲載ページ p. 13-25

発行年月発行年月 1988年3月

農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターTsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research CouncilSecretariat

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千葉原農研報(Bull.Chiba Found. Seed & St. Farm) 10 : 13~25 (1988)

水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象

第1報発生機構と現在の対応

鎌形民子・長谷川理成・畠山富治・藤代 淳

Studies on the Reversion of Glutinous Seeds to Non-glutinous

Seeds in Seed Production Culture of Paddy Rice

I. Mechanism of the Reversion and Present Measures

Tamiko KAMAGATA, Risei HASEGAWA, Tomiji HATAKEYAMA and Jun FUJISHIRO

I 緒 i:::I

様子生産では奥様混入の回避は、最重要議題の一つで

ある。支嬰農作物種子法に係る生産物審査(以下、 「審

査」という)の合格碁準では、種子もみには、奥種穀粒

及び奨品種粒が混入していてはならないことになってい

る。

子葉県では、当農場が!京穣生産を行い、これを千葉米

改良協会を緩て、採種綴合へ配布し、指定穏子生産Ii場

(以下、 「主主種間」という)で生産された積もみは、県

内の生産農家に供給されている。

1980年に長南町・ E邸周回Iの2か所の採穏闘で生産され

た“ツキミモチ” 20,868kgにうるち粒が混入し、審査・

差是産物検査(昭和61年12月食管法施行規則等、農産物規

修規定の改正)で15,540kgが不合格となり大きな問題と

なった。試験開始後も’84年に長南町・爽隣町で生産され

た“ツキミモチ” 29,280kgのうち16,700kgが、また、’85

年に長南町で生産された“ツキミモチ” 14,480kgのうち

11, 480kgが不合格となった。当差是場では、これらの種子

についてかなりの日数と労力及び経費を紫し、逆塩水選

を実施し、もち穂子の需要;こ対処した。

もち種子でのうるち粒混入の原因は、生産管理上のミ

ス、自然交雑によるキセニア、自然突然変主要ーが考えられ

る。

前述の採種闘でのうるち粒浪人原因については、採稜

盟で用いた種子が、当農場のおおむね隔離状態にある関

場で採穫した原径を逆塩水選し、 lil:fうるち粒浪人がな

いことを確認、した種子であ!ったこと、また、うるち粒混

入が見られた生産者は、もち種子生産者全員ではなかっ

たことなどから、原種の人為的な混入以外の自然交雑・

自然突然変異による可能性が高いと推察された。審査・

幾産物検査で不合絡となった種子は、採穣栽縫されてい

る“オトメモチ”と“ツキミモチ”の 2品種のうち、後

者に限られていた。このことから、 “ツキミモチ”にう

るち粒混入の多い原因として、近年、 “ツキミモチ”と

開花燃が同じ“コシヒカリ”の作付が採種間周辺にふえ

たことが一国として考えられたが、その他に、品稜的な

差があるのではないかと思われた。

自然交雑によるもち種子へのうるち粒の混入について

は、既に、愛知幾試 I)2)羽群馬農試11)12)静岡差益試14)15) 16)

根本ら l宮)却)三重差益技詑)~幻)などの報告があるが、本県で、

採穫を行っている品種の調査はわずかである。そこで、

本県奨励もち 2品種を対象に、うるち粒混入の原闘につ

いて、自然交雑・自然突然変異の面から検討した。さら

に、自然交雑によるうるち粒(以下、 「交雑種子」とい

う)を栽培した場合の対策(自然交雑株の抜き取り、自

然交線株種子の選別徐去)の基礎資料とするために、交

雑種子由来株の特性及びその交雑稜子の収穫籾の比重選

特性について検討した。ヨド殺では 3年間にわたって検討

した結果をとりまとめて、報告する。

II 材料及び方法

f共試品種及び耕穫概要は第 1表に示した。供試品種の

もち品種l土、本県で採種栽培されている 2品種とし、う

るち品種はもち品種と出穂開花が照時期になるものを選

定した。育苗は箱育苗とした。うるち 4品種は籾播穣と

したが、もち 2品種は消毒・浸種前に目覚移し、玄米から

肉眼判定によってうるち粒を除いて播穫した。播稜震は

つdTBA

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第10号(1988)千葉県原種農場研究報告

耕種 概 要第1表

試験名試験区』巴施結付

本数

(本)

栽縞

~!'!雌(cm)

移植期播種期種口口口試t

、j

f 〉大

(kg /a) ( m)

もち:l 基肥 オトメモチ区

4/20 5/10 30×15 - 化成(1616日) '/t~x~;区ツキミモチコシヒカリコチヒピキ フるち:4 3. 75 5. 1 ×_6:~

1984 1979年産ツキミモチ原種を300g籾摺りし得たうるち粒及び残余のもち粒

試験 1.2

(月/日)(月/日)

ホウネンワセ

うるち(花粉毅)

ハヤヒカリオトメモチ

ちも

試験 3

試験 1.2

2×1. 5

オトメモチ区12×12

ツキミモチ区12×12

オトメモチ区18×18

Yキミモチ区18×18

’,

もち:l

,,

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’’ A

七一

ワ一キ

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ウ一千

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’, 5/15

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ヤ一シ

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cu 。。 試験 1.2 名シろ少5/14

)<"N 18 m

ハヤヒカリ

ホウネノワセ

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オトメモチ」一

I11

’13,,1ll

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lBElli--

111

ハヤヒカリ

ホウ不ンワセ

オトメモチ

Mmツキミモチ

Um

ぺ引J叶叶4叫J

(コンヒカリ}

12 m

オトメモチ 6.6mツキミモチ 6.3m

ハヤヒカリ

sl

・、Jyq

ノ門’bし

2

1

\ 〆\〆\ノ、ノ\ノ

オ、、ノ,( 、

トツ、‘ ノ〆

メ キ \〆/

モミ 〆‘チモ / \

チノ \ ) / 、/\ /、,、

,・ ' 〆 \〆\

c (1986年)B (1985年)

第 1図年次耳IJ試験区の設置

A (1984年)

応、で確認した。

また、発生要因を推定するため、もち品種 ・うるち品

種の出穂、始 ・出穂期 ・穂揃期、出穏!日寺の天気 ・気温・湿

度 ・風向 ・風速等も調査した。天気は午前 9時の観測、

風向は自然交雑に影響を与えると思われる午前9時から

午後 l時までの観測、平均気温・平均湿度・平均風速は

午前9時から午後 1日寺までの 1時間ごと 5回調査の平均

値で示した。

試験 2 自然突然変異によるうるち粒混入

試験 lの3年間の各々の調査株の l穏に出穂前に袋掛

けし、その袋をかけた秘で、自然突然変異によるうるち

粒混入についての調査を行った。う るち粒混入調査は、

試験 lと閉じ方法で行った。

試験 3 交雑種子由来株の特性

交雑種子由来株と対照もち品種 “ツキミモチ”の生育

中の持性調査と収益調査を実施した。また、収穫籾につ

いては10段階に区分した比重1.00~1. 13の塩水選を行い

比重分布を調べた。

脊苗箱当たり 150gとした。試験区は第 l図に示したよう

に、中心にもち品種、外周に 3畦ずつうるち品種を移植

し、その他は一般栽培に準じた。各試験の調査方法は、

次のとおりである。

試験 l 自然交雑によるうるち粒混入

1984年は第 1図Aのように、等間隔に試験区の南北か

ら“オトメモチ” 15株、 “ツキミモチ”14株、東西から

“オトメモチ” 14株、 “ツキミモチ” 14株を選ぴ、自然

交雑によるもち品種へのうるち粒混入を調査した。 ’85年

’86年は第 1図B・Cのように点線部分のほぼ正方形の一

辺につき等間隔に10株を選び、同じくうるち粒混入を調

査した。 ’85年調査の近距離のうるち粒混入については、

うるち品種より0.3m、0.6m、0.9m離れた “オ トメモチ”

“ツキミモチ”園場の南東 ・南西 ・北西 ・北東部から各

々2株をとり、うるち粒の混入を調査した。 3年間と も

収穫乾燥後、穂の位置別(上位・中位・下位)に試験用

籾摺器で脱稗し、うるち粒の混入をまず肉眼で選別し、

選別粒のうち明瞭でないものは、ヨード ・ヨードカリ反

-14一

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鎌形他 3名:;水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象

第2表 自然交雑によるうるち粒混入状況

調査 稔実総 うるち混入 うるち粒 』朱ljiJうるち粒 うるち粒 うるち粒

株数 約. 数 粒 数 混入率 混入率範閥 混入株数 混入株主存

(株) (粒) (%) (%) (株) (%)

29 33,219 21 0.063 0~0.40 15 51. 7

98 109, 105 336 0.308 O~1. 08 90 91. 8

167 148,914 147 0.099 0~l. 63 79 47.3

294 291,838 504 0.173 。~1.63 184 62.6

28 36, 011 232 0.644 0. 12~1. 80 28 100

104 119, 945 425 0.354 O~1. 59 92 88.5

182 193,238 497 0.257 0~1. 25 156 85. 7

314 349,194 1, 154 0.330 0~1. 80 276 87.9

農水省の穏種苗分類基準に基づいて、出穏期、秤長、

穂長、穂数、芭の多少・長短を調査したO また、全重、

初重、総線数、一穂籾数、もち・うるち粒数歩合につい

ても調査した。

国結 果

試験! 自然交雑によるうるち粒混入

(1)花粉親との出穏期差とうるち粒混入の年次差

自然交雑によるうるち絞混入状況・株別うるち粒混入

率・出穂状況は、第2~4表に示した。

1984年:“オトメモチ”と花粉親の出穏期は、 “オト

メモチ”が“ハヤヒカリ”より lB遅く、 “ホウネンワ

セ”とは向時期であった。 “オトメモチ”の株別うるち

粒混入率の範囲は O~0.4%で、調査俗体29株のうち混入

率0%の株が14株と多かった。 “オトメモチ”のうるち

粒混入率の平均はo.063%であった。

品 種年次

1984

オトメモチ’85

’86

4A

F十l

…00

三何一ハ汐

11A

ツキミモチ’85

“ツキミモチ”と花粉親の出穏期は、 “ツキミモチ”

が“コシヒカリ”より 2臼、 “コチヒピキ”より 48早

かった。 “ツキミモチ”調査個体の全株に混入が認めら

れ、 “ツキミモチ”の株別うるち粒混入率の範聞は0.12

~1.80%であった。 “ツキミモチ”のうるち粒混入率の

平均は0.644%であった。“ツキミモチ”は花粉殺との出

穂、のずれが大きかったにもかかわらず、 “オトメモチ”

の10倍程度混入率が高かった。

1985年:“オトメモチ”と花粉殺の出穏期は、 “オト

メモチ”が“ハヤヒカリ”より 2日選く、 “ホウネンワ

七夕とは同時期であった。 “オトメモチ”の株別うるち

粒混入率の範閣は、。~1.08%で0.21~0.3%混入の株が

多かった。 “オトメモチ”のうるち粒混入E手の平均は、

0.308%であった。

“ツキミモチ”と花粉毅の出穏期は、 “ツキミモチ”

と“コシヒカリ”は向時期、 “コチヒビキ”は“ツキミ

モチ”より 4日選かった。 “ツキミモチ”の4朱別うるち

’86

うるち混入粒数 , うるち粒混入株数注 うるち絞混入主幹= ×100(%) 7るち粒浪人株率ヱヱ ×100(%)

稔実総粒数 総資株数

第3表株別うるち粒混入率

うるち粒混入率区分(%)

誠王室 0. 01 0.11 0. 21 o. 31 o. 41 o. 51 o. 61 o. 71 仏81o. 91 1. 01 1. 11 1. 21 1. 31 1. 41 1. 51 1. 61 1. 71

品 種年次株数 O

(単位:株)

(株) 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.CO 1.10 1.20 1.30 1.40 1.50 1.60 1.70 1.80

1984 29 14 11 2

オトメモチ ’85 98 8 10 16 19 18 10 7 6 2

’86 167 88 25 31 12 8

1984 28 3 6 2 6 3 2

ツキミモチ ’85 104 13 10 21 14 8 11 9 5 5 2 2 2

’86 182 26 28 42 29 20 14 10 5 2 2

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千葉県原種農場研究報告第10号(1988)

第4表出穂状況

1 9 8 4 ’8 5 ’8 6 ロ仁3ロ 穣

出穂、始 出穏期 穏;前期 出穂始 出穏期 穏指i期 出稼始 出穏期 穏揃期

(月/日) (月/日) (月/日) (月/日) (月/日) (月/日) (月/日) (月/日) (月/臼)

オトメモチ 7 /2,6 7/28 7/30 7/28 7/31 8/3 7/28 7/31 8/4

ノ、ヤヒカリ 7 /24(-2) 7 /27(-1) 7/29(-1) 7/26(-2) 7/29(一2) 8/1 (-2) 7/25(-3) 7/29(-2) 8/1 (-3)

ホウネンワセ 7/27(十1) 7/28( 0) 7/30(0) 7/27(-1) 7/31( 0) 8/3 ( 0) 7/26(-2) 7/30(-1) 8/2 (-2)

ツキミモチ 8/2 8/4 8/6 8/2 8/8 8/12 8/4 8/9 8/12

コシヒカリ 8/4 ( +2) 8/6 (十2) 8/8 (+2) 8/2 ( 0) 8/8 ( 0) 8/12( 0) 8/4 ( 0) 8/9 ( 0) 8/13( + 1)

コチヒピキ 8/6 (十4) 8/8 ( +4) 8/10 (十4) 8/6 ( +4) 8/12 (十4) 8/16(+4) 8/6 ( +2) 8/11 (十2) 8/15( +3)

注( )内は出秘差:ーはうるち品種が卒く、十はうるち品種が遅い。

第 5表 もち品種出穂時の気象

うるち粒混入に景~~専を与える 天気 平均 平均 平均 風向 長音 5ノV,

品 種 年次 1沼 間及び臼数 快暗礁 雨ぷ主ヨLご皿自 湿度 風速 の )亘L 前}

(月/!ヨ) (日) (日)(日) (日) (℃) (%) (mi蹴) 範閥

1ヨ84 7 /2,6~8/4 10 。 7 3 。 26.3 83.3 3. 1 N~S w E. SE.S

オトメモチ ’85 7/28~8/8 12 3 7 2 。 26.6 86. 7 4.1 NE~SW SE. S. SW

’86 7/28~8/9 13 3 5 4 1 25.3 85.8 3.4 N~S w SE. S. SW

1984 8/2~8/11 10 2 6 2 。 27.0 78.4 2.8 E~NW SE. S. SW

ツキミモチ ’85 8/2~8/17 16 。 9 6 1 26.5 89.9 4. 7 E~S w SE. S. SW

’86 8/4~8/17 14 7 5 1 25.5 86.9 3.8 N~NW SE. S. SW

波 風情lの範[怨・最多]到し向: N;Jt、NE北京、 E束、 SE南京、 S潟、 SW南西、 NW~t凶

粒混入率の範i裁は O~1.59%で、 0.11~0.2%混入の株が

多かった。“ツキミモチ”のうるち粒混入率の平均は

0.354%で、あったO’85年は’84年ほどではなかったが、“ツキ

ミモチ”は“オトメモチ”に比べて混入が多かった。

1986年:“オトメモチ”と花粉殺の出穏期は、 “オト

メモチ”が“ハヤヒカリ”より 2日、 “ホウネンワセ”

より 1日遅かった。 “オトメモチ”の株別うるち粒混入

来の範囲は O~1.63%で、調査個体 167株のうち混入率

。%の株が88株と多かった。 “オトメモチ”のうるち粒

混入塁手の平均は0.099%であった。

“ツキミモチ”と花粉裁の出穏期は、 “ツキミモチ”

と“コシヒカリ”は同時期、 “コチヒピキ”が“ツキミ

モチ”より 28遅かった。 “ツキミモチ”の株別うるち

粒混入率の範飽はO~1.25%で、 0.11~0.2%混入の株が

多かった。“ツキミモチ”のうるち粒混入率の平均は0.2

57%であった0 '86年の調査でも過去2年間同様、 “ツ

キミモチ”が“オトメモチ”より混入が多かった。

3年間の試験を返してf共試品種間の出穏期の関係は、

“オトメモチ”の試験区で見ると、花粉殺である“ホウ

ネンワセ”は’86年を徐き、出穏期は問時期で、あったが、

“ハヤヒカリ”は“オトメモチ”より出穏期が1~ 2日

早かった。 “ツキミモチ”の試験区で見ると、花粉親で

ある“コシヒカリ”は’84年を除き、 出穏期は同時期で

あったが、“コチヒピキ”は“ツキミモチ”より出穏期が

2~ 4 B遅れた。

うるち粒混入にはま手次内三主:が見られたが、 3年間の平

均は、“オトメモチ”の0.173%、“ツキミモチ”の0.330

%で、 “ツキミモチ”が“オトメモチ”より多かった。

株別うるち粒混入来の範間は、 “オトメモチ”は最低0

%、最高1.63%、 “ツキミモチ”は最低 0%、最高1.80

%であった。

また、もち品種出穂時の天気は第 5表に示したが、 3

年開通して雨の日は少なく、ほとんど快跨・暗及び奨で

あった。’86年の気温は’84年・’85年に比べて低めに推移

したが、 3年間ともすべて夏臼であった。湿度は、 “オ

トメモチ”の試験期間中大きな差はみられなかったが、

“ツキミモチ”の場合には、’84年が’85年・’86年に比べ

て低かった。全般に出穂開花にとって順調な天候であっ

た。

(2) うるち株からの距離とうるち粒混入

CU

1BA

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鎌形{也3名:水稲採穏栽培におけるもち品種のうるち化現象

うるち粒混入率は横付け距離によってどのように変化

するか、第 6表に示した。

1984年は供試関場面積が狭いこともあって、距離と混

入率の関係は“オトメモチ”・“ツキミモチ”とも明確

にならなかったc

“オトメモチ”は’85年・'86年とも、うるち品種から距

離が離れても混入率に変化はなかった。年次別に見

ると、’85年はうるち品穣からの距離l.2'mで0.32%、3.6

mても.32%、’86年はl.2mで0.13%、6.0mでも0.13%で

あった。

“ツキミモチ”は鼠場の中心を除き、うるち品種から

距離が離れるほど混入率は低くなった。’85年はうるち品

種からの距離1.2mで0.44%、3.6mで0.27%、’86年は

1. 2mで0.35%、6.Omで0.2%であった。

第7表にうるち品種から1.2m以内の混入率の状況を示

した。“オトメモチ”では浪人本は0.9mで0.37%、0.6m

で0.33%、0.3mで、0.46%とばらつきがあったが、 1.2m以

上の距離の後より混入率は高かった。 “ツキミモチ”で

は0.9mで0.62%、0.6mで0.66%、0.3mで0.93%とうる

ち株に近くなるほど混入率は高くなっており、0.3m程度

の近距隣では、かなりの交維が起っていた。

(3) J武とうるち粒混入

出稼開花期の風とうるち粒混入との関係を調べた。第

2図と第 5表に示したが、 “オトメモチ”関場では1985

年.'86年とも、南東・南西を中心に時計図りに北から

南西の成が吹いていた。嵐迷l土’85王手平均4.lm/sec、’86

年平均3.4m/secであった。一方、 “ツキミモチ”図場の

嵐向を見ると、’85年は東から南西、’86年は南東を中心

に時計回りに北から北西の範図に四方から瓜が吹いてお

り、 }!¥J去は’85年4.7m/sec、’86年3.8m/secであった。

関場の方{立とうるち粒浪人率の状況を、言語8表に示し

た。’85年の“オトメモチ”のうるち粒混入率は、北東

部で0.2%、北西部で0.27%に対し、南東部で0.34%、南

西部で0.43%で、南東部・南西部にうるち粒混入が多く

認められた。また、 “ツキミモチ”のうるち粒混入事は、

北東部で0.19%、北西部でo.25%に対し、南東部で0.55

%、南西部で0.47%で、南東部・南西部にうるち粒混入

が多く認められた。

’86年のデータは省略したが、’85年と同様に、 “オト

メモチ”-“ツキミモチ”とも、溜場の風上にあたる南

東部・南西部に、うるち粒混入が多く認められた。

持lこ、南東又は南西からの風があった’85年の“ツキミ

モチ”関場1.2mの地点では、うるち粒混入が異常に高

第6表 E巨毅別うるち粒混入主義 (%)

品種 年次うるち品種からの距離

1. 2m 2. 4m 3. 6m 4. Sm 6. Om 6.宮m

ト 1985 0. 32 o. 28 0. 32 o. 2自(園喝の中心)オ メモチ (麟の中必)

’86 o. 13 0. 07 o. 08 0. 07 0. 13 o. 09

キ 1985 o. 44 0. 29 0. 27 o. 321圏喝の中山ツ ミモチ (菌培の中心)

’86 0. 35 o. 28 0. 26 o. 22 o. 20 o. 24

第 7表近距離うるち粒混入率(1985年) {%)

品種うる ち 品 種 か ら の 距 離

0.3m 0.6m 0.9m 平均

オトメモチ 0.46 0.33 0.37 0.39

ツキミモチ 0.93 0.66 0.62 0. 74

第8表方位とうるち粒混入率(1985年) (%)

品種箇JJ易の うるち品種からの距離

l.2m 2.4m 3.6m

北東部 0.18 0.21 0.26 0.2

オトメモチ南京都 0.41 0.27 0.32 0.34

南西部 0.51 0.29 0.45 0.43

0.23 0.34 0.27

北東部 0.13 0.28 0.21 o. 19

ツキミモチ南東部 o. 72 0.40 0.48 0.55

南間部 0.69 0.28 0.22 0.47

北西部 0.29 0.23 0.15 0.25

第9表穂内位鐙とうるち粒浪人率 (%)

品種 年次秘、内位霊堂

上位 中位 下位

オトメモチ1985 0.20 0.31 0.42

’86 0.10 0.11 0.09

ツキミモチ1985 0.36 0.39 0.3

’86 0.27 0.28 0.22

く、南東部で0.72%、南西部で0.69%であった。

(4)穂、内佼賓とうるち粒混入

1株の穏の何%の穏にうるち粒浪人が認められるかを、

第3図に示した。調査株の穏数に対してのうるち粒が混

入した穂、の割合(うるち粒混入穏率)は、“オトメモチ”

が平均22.7%で、 20.1~30.0%の株が多かった。 “ツキ

ミモチ”の混入穏E容は平均23.7%で、 20.1~30.0%の株

が多かった。

また、穏内の位置別による混入率の穏度を、第 9表に

示した。 “オトメモチ”での混入は、 1985年は下位>中

位>上位の順であり、’86$fl立中位>上位>下伎の!頓で

ウt

12ム

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千葉県原種農場研究報告第10号(1988)

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NW NE 、、、、、ノ

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/ \ 、

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SE

オトメモチ阻f品 注←ゅ内の数字はその風向を示した月/日 ツキミモチ困J易

第2図出穂開花期の風向(1985年)

(株数

30

20

10

0 0. OJ JO. J 20. l 30. J 40. J 50. J 60. J 70. 1 8止l卯 l(%) I I I I I I I I I I

10. 0 20. 0 30. 0 40. 0 50. 0 60. 0 70. 0 80 0 90. 0 100

オトメモチうるち粒j昆人税率

第3図 うるち粒混入穂率(1985年)

t~ 数

30

20

JO

0 0. 01 10. 1 20. I 30. I 40. 1 50. J 60. 1 70. 1 80. 1 90. l

I I I I I I I I I I (%)

10. 0 20. 0 30. 0 40. 0 50. 0 60. 0 70. 0 80. 0叩.0100

ツキミモチうるち粒浪人秘率うるち松混入穂数注 うるち粒混入穂率=←一一一一一一一 ×100(%)調 査 穂 数

~o巳'e'O(Jに3るち粒混入率 うるち粒混入率 うるち粒混入率 うるち粒混入事 うるち粒混入率 うるち粒混入率。% o.o~0. 20% 0. 21~0. 40% 0. 41~0 60% 0.61~0.80% 0.81%~

/ N /N 〆N 〆N 〆N 〆N y N

;川巳日三t:JtJ/三フるち粒混入率 うるち粒混入率 うるち粒混入率 うるち粒混入率 うるち粒混入率 うるち粒混入率 うるち粒混入率

0% 0.0~0 20% 0 21~0.40% 0.41~0 60% 0. 61~o. 80% 0 81~1.00%

注 ・は当核うるち位混入株の戟揃位置を示す。

第 4図圃場内うるち粒混入株のうるち粒混入率程度別分布(1985年)

1.01%~

あったが、ほとんど数値に差がなく、 2年間の結果から

穂のどの位置に混入が多いかは、明確ではなかった。 “ツ

キミモチ”での混入は、’85年は中位>上位>下位の順

で混入が見られた。 ’86年も 同 じ傾向で、中位 ・上位に

混入が多かった。

(5)圃場内のう るち粒混入株の分布

圃場内のう るち粒混入株の分布状況を調べた。結果に

よると供試面積が狭いという関係もあったが、 3年間、

“オトメモチ” -“ツキミモチ”とも、うるち粒混入株

は圃場内全体に分布していた。岡場内の調査株に対する

。。

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鎌形{也3名:水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象

うるち粒混入株率は、第 2表に示した。 “オトメモチ” (1) うるち粒混入の年次差

で見ると、 1984年51.7%、’85年91.8%、’86:¥47.3%、 3年間の自然突然変異によるうるち粒混入状況を、第

“ツキミモチ”で見ると、’84年100%、’85年88.5%、 10表に示した。

’86年85.7%であり、 “ツキミモチ”の混入株率は 3年 1984年は“オトメモチ” 27穏・“ツキミモチ” 28穏に

開高かった。 ついて調査したが、自然突然変異によるうるち粒混入は

’85年の調査株について、株ごとのうるち粒滋入斡呈 認められなかった。

度J.JiJの関場内分布を、第4図に示した。うるち粒滋入率 ’85年は“オトメモチ”で93穂、中 3穏に各々 1粒ずつ

の程度により、闘場分布にやや差が見られた。 “オトメ うるち粒混入が認められた。うるち粒は穂、の中位・下位

モチ”・“ツキミモチ”関場も同じく、混入率の高い0.61 に混入し、うるち粒混入率は0.035%であった。“ツキミ

%以上のうるち手立混入株は、主に南東・南西に分布して そチ”では101穏中 2穏に各々 1粒ずつ混入が認められ

いた。 た。うるち粒は穏の下位に混入し、うるち粒混入率は0.0

データは省略したが’86年も|司様に、南東・南西部に 26%であった。

うるち粒混入率の高い株が分布していた。 ’86年は“オトメモチ”では149穏中 1穏に 3粒混入

’85年・'86年とも、もち品種の出稼開花期に南東・ が認められた。うるち粒は穂の上位に混入し、うるち粒

南西部から風が吹いており、混入株分布に風の影響が見 混入率はo.027%で、あった。一方、“ツキミモチ”には混

られた。 入は言恋められなかった。

試験 2 自然突然変異によるうるち粒浪人 以上のように、自然突然変異によるうるち殺混入には

第10表 自然突然変異によるうるち粒混入状況

謁査 上 位粒数 中位粒数 下位粒数 会粒数 うるち投

品禄 年次轍もちうるち不訟ぷ詐もちうるち不稔 もち うるち 不稔 もち うるち 不捻 混入慈

(本)(粒){校)(粒) (%) (粒)(粒)(粒) (%) (粒)(粒)(粒) (%) (粒) (粒) (粒) (%) (慈)

i銘4 27 - 4,5お 。1,499 。。’85 93 2, 588 0 395 0 3,初4 2 部8 o.侃0 2,639 1 618 -0.侭S 8,531 1,581 o. 035 3

オトメモチ’86 149 3,お73 512 o. 093 4, 446 0 889 。3,483 0 980 11,166 3 2,381 o. 027

3 907 0. 051 7. 750 2 1.457 0目026 6,122 1 1.598 o. 016 24,220 6 5,461 0. 025 4

ツキミモチ

2,640 0 690

’85 101 2,560 0 641 0 3,214 0 1,243 0 ],お4 2 1,159 0.1日7 7,俗8 2 3,似3

'86 199 5,112 0 908 0 7,057 0 1,483 0 5,960 0 2,057 0 18,129 0 4,448

~t 328 7,672 0 1,549 0 10,271 0 2,726 0 7,824 2 3,幻6 0. 026 28,4(7 2 8,181

うるち革主 × 100 iを うるち粒混入率== ー γ (%)

稔'.;Ii;校数(もち粒十うるち粒)

第II表 自然突然変異によるうるち粒混入株におけるうるち粒混入状況

0 0

o. 026 2

0 0

o. 007 2

自然突然変異でうる

品種 年次 自然交雑によるうるち粒混入 自然交雑による

稔実粒 うるち粒 滋うる入ち手率立 稔実粒 うるち粒 平均うるち粒混入率

(校) (%) (粒) (%)

1985 992 2 0.20 97 1 0.308

φ 923 3 0.33 91 0.308 オトメモチ

’, l,209 。 。 91 1 0.308

’86 1,166 19 1. 63 53 3 0.099

’85 833 9 1. 08 79 0.354 ツキミモチ

広> l,779 10 0.56 88 0.354

Qd

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千葉県原種農場研究報告第10号(1988)

第12表 もち品種の幼穏形成期から出穂始までの気象

最高綾{氏自平均湿度 目照

品 種年次気浪気温気温 時間

(℃) (℃) (℃) (%) (時間)

1984 26. 6 20. 2 23. 4 87.1 9. 0

オトメモチ ’85 27. 4 20. 7 24. 0 88. 3 8. 0

’86 25. 2 19. 4 22. 3 91. 9 5. 0

1984 28. 3 21. 6 25. 0 8三2 10. 0

ツキミモチ ’85 28. 6 21. 3 24. 9 87. 4 9. 2

’86 27.2 20.5 23.9 90.4 6.8

年次差があったが、 3年間の平均では、 “オトメモチ”

は0.025%、 “ツキミモチ”は0.007%であった。穂、のど

の位設に混入が多いかは、明確で、なかった。

(2)株とうるち粒浪人

自然突然変異は 1粒に偶然組るものか、あるいは、伊1

;~*内に連鎖的に起っているか知る目的で、袋掛けした 1

穏でうるち粒混入が認められた株内の残りの無袋穏のう

るち粒混入状況を調べた。その結果を第11表に示した。

3年間の試験で、自然突然変異を見たのは、 “オトメモ

チ”・“ツキミモチ”あわせて597調査株のうち 6株で

あった。この 6株の自然交雑によるうるち粒混入来には

差異が克られ、 0~1.63%にわたった。この株の中には、

金調査株の自然交雑による平均うるち粒混入率と比べて

も、自然交雑によるうるち粒混入率の高い株があったが、

自然交雑によるうるち粒を含まない株も見られた。

(3)気象とうるち粒混入

自然突然変異発生に影響を与えると思われる“オトメ

モチ”-“ツキミモチ”の幼穏形成期から出穂までの期

簡の気象を、第12表に示した。

3年間の気温は最高・最低・日平均気温とも、 1986年

がやや低かったが、大きな差は見られなかった。湿度も

’84年がやや低かったが、 3年間に大きな差は見られな

かった。日照時間は’86年カ"' 84年・'85年に比べて少なか

った。しかし、 3年簡の気象状況から、気象と自然突然

変異の関係は、明らかにならなかった。

試験3 交雑種子由来株の特性

(1) 関場でのさ巨育特性

“ツキミモチ”種子に混入していたうるち粒より得ら

れた稲株の生育特性の調査結果を、第13表に示した。

この稲株は“ツキミモチ”に比べ、出穏期は 4~ 7日

選く、梓長は平均 7c田長かった。穂長は“ツキミモチ”

と間程度、芭の多少と長短は“ツキミモチ”に比べ、株

ごとにやや差異があるが、多芭・長さであった。穂、数は

“ツキミモチ” lこ比べ150%、会主主は173%、籾重は166%、

総籾数は161%と増加し、一穂籾数も“ツキミモチ”に

比べやや多く、日月らかなヘテロシスが認められた。収穫

籾は各株とも、うるち粒・もち粒に分離し、その比系は

第13表キセニア株の特性(1984年)

芭の 一穂粒数歩合出穏期 科長 穏長 穏数一一一一一一ーさを霊 籾愛 総籾数 一一一一一一一

多少 長 短 線数もちうるち

(月/B) (c冊) (cm) (本紙) (g/株) 句/株) (粒/株) (粒) (%) (%)

f共試

材料

8/8 86 20. 6 18 7 4A

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本来

対照

平均 93 20. 8 21. 6 5. 0 4. 9 136. 0 62. 7 2, 363 109 27. 9 72. 1

ツキミモチ 8/3 86 20. 5 14. 4 1. 2 2. 0 78. 4 37. 7 l, 472 100 98. 5 1.5

i主11)芝の多少:無0, 手話 1' 緩少2, 少3' やや少4' 中5' やや多 6' 多7,極多 8' 甚 9' (少 10%, 中 25%, 多 40%)

(2)芭の長短:援短2' 短3, やや短4' 中5' やや長 6, 長7, 様長8(短 2cm,中 4cm,長 6cm)

ハUワム

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鎌形{也3名:水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象

平均2.58: 1であった。自然突然変異によるうるち粒混

入は極めて少ないと推定されたため、前述の調査結果か

ら、 “ツキミモチ”に混入したうるち粒は、出穂期が

“ツキミモチ”に近い悶場周辺のうるち品種との自然交

雑により生じたものと考えられた。そのため、このうる

ち粒から得られた稲株を、キセニア株と推定した。

(2)収樺籾の比重分布

キセニア株及び“ツキミモチ”の収穫籾のうるち粒・

もち粒別の比重分布を、第 5図に示した。キセニ7株の

うるち粒は、比重1.12~1. 13にわずかに認められ、比重

1. 13以上のものがほとんどを占めた。もち粒は比重1.08

から増え始め、比重1.13以上が最も多かった。

“ツキミモチ”では、もち粒は比重1.11~1. 12が最も

多く、うるち粒はほとんどが比重1.13以上であった。

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60

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キセニア株

。ーーーィコ も ち

・一一一『・ うるち

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企一一一ー企 7るちZλ 口 ~

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1.00 1.00 1.03 1.侃 1.08 1. 09 1. 10 1. 11 1. 12 1. 13

未 1 I I I I I I 1 以

渦 1.03 1. 06 l. 08 1. 09 1.10 l. 11 1. 12 1.13 上

比重

注比重の区分 ー1.00 1.03は1.00以上 lC3未満を意味する

他的比重区分も同じ

第5図収穫籾の比重分布(1984年)

N 考 察

I.自然交雑:稲は自家受精作物といわれているが、

実際にはO~ 4%ほどの自然交雑が起り、品種と環境条

件によって大きな差が見られることが、明らかにされて

いる6)。

明峯等5)によると、稲の自然交雑は0.209~2.319%起

り、品種的な差があり、天候の影響を受け閉約のまま開

花する場合に発生すると報告している。

以上のほかにも、稲の自然交雑については、数々の研

究がなされてきた。しかし、本県奨励もち品種の自然交

雑によるうるち粒混入は、 “オトメモチ”についてのみ

検討されているにすぎない。

自然交雑によるうるち粒混入の原因としては、稲の生

理・形態的な品種特性、もちとうるち品種間の出穂期差・

植付距離、環境条件等が考えられている。これらの点に

ついて、以下、 考察を加えた。

品種聞の出穂期差、気象状況、{共試圃場面積の影響を

受けたと思われるが、 3年間のうるち粒混入率には年次

差が見られた。 “オトメモチ”で年平均値0.063~0.308

%、 “ツキミモチ”で年平均値0.257~0.644%の自然交

維が起っており、毎年“ツキミモチ”が“オトメモチ”

よりうるち粒混入率が高かった。この品種間差については、

両品種とも出穂開花期はやや異なるが、受ける気象条件

は3年間大きな差が見られないことから、稲の生理的・

形態的要因によるものではないかと考えられた。 山形農

試の原因・鈴木21)は、自然交雑によるうるち粒混入の発

生要因として、開穎と蔚の裂開との関係、自家不和合金

等が想定されると述べている。自然交雑によるうるち粒

混入の品種問差については、明峯等5)、根本等20)、 三重

県農技22) 23) 25)が報告している。今後、うるち粒混入の

少ない特性をもったもち品種の選抜が必要になるのでは

ないかと考えられた。

出穂差と自然交雑について、愛知炭試3)は、うるちと

もち品種の出穂差を10日以上おくこ とで、自然交雑は回

避できるとしている。千葉県は早期栽培でほとんど早生

品種であり、早い品種と遅い品種の出穂、差が10日前後で

ある。 回避のために出穂差を広げようとすると、栽培時

期の大幅な拡大が必要となる。また、栽培時期を遅らせ

た場合、出穂期をずらすことは可能であるが、千葉県で

は水の確保等栽培管理上の問題が生じる。そのため出穂

差の拡大はかなり難しい問題である。 1986年の“オトメ

モチ”試験区では、両花粉親の出穂がもち品種と少しず

れた。わずかな出穂差であったが、平均の自然交雑率は

低くなった。従来の結果と同様、自然交雑を完全に防ぐ

ことは困難であるが、出穂差を利用すれば、ある程度の

自然交雑を防げるのではないかと考えられた。

距雌と自然交雑について、愛知農試ではもちとうるち

品種の出穂の重なる場合、もちとうるち品種を20m離せ

ば、自然交雑は防げると報告している。本試験では、回

場面積が限られているため、距離によるうるち粒混入の

21-

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千葉県原穣農場研究報告第10号(1988)

防止効果は、明稼にならなかった。品種的には、 “ツキ

ミモチ”はうるち品種から離れるほどうるち粒混入率が

低くなるのに、 “オトメモチ”はうるち品穣から離れて

もうるち粒混入率は低下しなかった。これは、うるち品

種の花粉の寿命と発芽能力、花粉の飛来量、花粉飛散時

の風向・風速、もち品種の受精能力、うるち品種ともち

品種の貌和性等の違いが影響しあっているのではないか

と恩われるが明らかではない。前述の品種特性と考え合

わせ、もち品種・うるち品種の生理・形態的要閣の研究

が必要で、ある。

栽培穏F1採種闘において、加藤・生ヂt-JO)は、他家受粉

による自然交雑率に、風速ときを中花粉量が大きく係わっ

ていることを認めており、中国では、総をヲ|いて鰯穎時

の穏をゆり動かし、花粉の飛散を図り、結実率を高めて

いる。また、アメリカでは、花粉を飛散させる一つの方

法として、ヘリコプタ一等によって起るj瓜を利用してい

ることカf知られている。本試験でも、もち品種溺場の嵐

上にあたる部分l土、もち品種問13'誌の風下にあたる部分に

比べてうるち校混入が多く、§然)(維はE誌の影響を受け

ていると推察された。本試験での風迷は、 3£手間平均し

て3~4m/secであった。花粉の寿命が5分間と想定する

と、自00~l,200m花粉がJll!ぷ計算になる。このことは、

一般採種協ではごく普通に自然交雑が起っていることを

暗示させる。そして、これまで、のデータ及び本試験結架

から、花粉の飛来をおさえるための防風措援をとれば、

自然交雑はかなり防げることを示している。

次に穏内f立言まから検討すると、愛知差益試1)では、穂、の

中伎にうるち粒混入が多いと報告している。本試験では、

“ツキミモチ” lこ穏の仁科立・ーと伎にうるち粒浪人が多く

認められたが、 “オトメモチ”ははっきりした傾向は認

められなかった。穏の特別な部位にうるち絞混入の多い

際凶l土、もち品種とうるち品緩の出穂、差と花粉の飛来設

が影響するであろうことは、既存データからも推定でき

る。しかし、穏の特別な部位に浪人の多いことについて

は、さらに、データの積み重ねと生理・形態約機構から

;食言すしなけれ{よならない。

採穣栽培の場合、他品種との境、 3~5越は番外とし

て種子用にはしない。本試験では供試証言積が狭いという

影響もあり、うるち粒混入株は、翻場全域にわたった。

しかも、通常、種子用から除去する番外距離の範囲を越

えて、自然交雑が起っていた。自然交雑という点だけか

ら考えた番外取りは、 3~5経では適当でないことにな

る。これまで、我々は採種の品種別集団化を指導してき

ているが、もち品種のような小面積栽培の品種では、現

実に図場を集団化するのは、なかなか悶難である。有効

な交雑防止方法を検討し、うるち粒の混入を防止してい

かねばならない。

一般に冷害年等の天候不良年は、自然交維が起りやす

いといわれているが、本試験実施期間中は好天に恵まれ

た。冷害等不良天候と自然交雑の関係は、今後検討する

必要がある。

2. 自然突然変奨:援本8)は、水稲もち品稜“愛関橋”

でもちから突然変異によって発生したうるち(以ド、「突

変うるち」という)の発現歩合を認ベ、 3年間に0.29~

0.67%、平均0.44%あったことを報告している。

静岡農試14)が隔隊磁場で行った試験では、もち品種か

らの突然変異によるうるち粒出現頻度は、。~0.01%と

している。また、もち品種の花粉の中にうるち花粉が認

められ、その出現主容はO~0.037%であり、品種間差が見ら

れ、潟}~佐閥均でのうるち校出現は、花粉の突然変奨によ

るものではないかと報告している。静岡で、調べた品極に

は、本県が供試したぷ稜は含まれていなかった。本試験

の結果では、“オトメモチ”突変うるち校出現塁手0.025%

“ツキミモチ”突変うるち粒出現率o.007%で、静向の他

品種の試験と類似した結果となっている。また、結泉{土、

“ツキミモチ”より“オトメモチ” lこ突変うるち粒が多

く発生したが、調査個体数が限られ、突変うるち校数も

少ないため、品種的傾向は日月ll奈でなかった。

緩本8)は、 “愛国総”におけるうるち校の発生を、う

るち・もち性を支配する逃伝l澄子(桜木8)はうるちをG、

もちをgと君主、している)がg-+Gなることによって発生

するとしている。この場合、 g→ Gの移行は、配偶子形

成のときに起るであろうとしている。その理由として出

現した突変うるちが、総!内でモザイク状分布を示さなか

ったことをあifている。

本試験の突変うるち粒は、 1986年の“オトメモチ” 1

穏に 3粒が発生したことを除き、 1総に l粒ずつ出現し

た。そのため、ほとんどのもちからうるちへの突然変異

は、配偶子形成の段階で、起っていたと考えられる。また、

1986年の“オトメモチ”は、 l穏に 3粒うるち粒が混入

し、同株の残穂の自然交雑によるうるち粒混入も他の株

に比パて高かった。この場合も、 l穂、全部.1小枝梗全

部にうるち粒が混入していたものではないため、援本自)

の結果と同様、配偶子形成の段階で自然突然変異が起っ

ていたと考えられる。突変うるちの出現した穏の株の残

穏に、うるち粒混入率の高い株が見られたことについて

は、調査株の全部の穏に、袋掛けしていないので断言で

きないが、うるち粒混入率から推測すると、当然、この

22-

Page 12: 水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象(1)水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象(1) 誌名 千葉県原種農場研究報告 = Bulletin

鎌形他3名:水稲採穏栽培におけるもち品種のうるち化現象

中に発現したうるち粒の中に、自然突然変異によるもの

が含まれていると思われる。このことは、多発株の配偶

子形成時に突然突奨が起りやすい環境に遭遇したか、あ

るいは、起りやすい内的変化が起っていたことになる。

一般に、自然突然変異が起る婆悶として、まず、外的

条件として、栄養条件、温度条件、自然放射線、変異誘

発化合物、種子の長期貯蔵、内的条件として、遺伝子型、

減数分裂効果等が考えられている 13)。自然突然変異の頻

度についての品種間差・年次問遣をは、上記の点を考慮す

ると、当然現われてくると怒われる。突変うるちも上記

の要因の影響をうけて出現してくるものと思われるが、

どの婆図によるものかは、本試験では明らかにならなか

った。

本試験・静岡差益試の報告のように、自然突然変主導によ

るうるち絞混入が認められるならば、毛筆主主ではもち穂子

にうるち粒の浪人が認められていないため、自然突然変

異によるうるち校の混入は防ぎょうがなく、審査の取り

抜いを検討する必要がある。

3.交雑種子:キセニア殺が除去されず、播種された場

合、主毛型株として出現する。採務では、 lilll.t易での契j_¥Q株

の除去は、 Z重要な作業である。

本試験のキセニア株は、対照もち品種とぎ;築を;if,し、

明らかに呉型株と判別できるものであった。このような

キセニア株はもちろん、一般自然交線系統においても、

明らかな差の見られるものは判別しやすく、閥均での除

去は容易となる。しかし、キセニアでも、一般自然交雑

系統で、も、安維を起させた品種の組合せにより交雑系統

の特性が決まるが、級品穏と類似し、異裂株の徐去が図

難な場合もでてくる。そのため、自然交維を配慮した異

型株除去には、次のような対策が考えられる。ここでは、

キセニアを取り上げて述べる。まず、1)もち品種と他のう

るち品機のF1・F2世代の特伎をは援し、主亀裂株除去の

参考にする。 Z)Jlli山等18)が報告しているように、もち品

穏は、科長、ふ色、 iお穏期、稲の形態等、うるち品種と

明らかに異なる特性をもっ品種にする。 3)主亀裂株が容易

に平防rjできるよう少数績にする等が対策としてあげられ

るが、現実問題として、播種前に玄米にし、キセニア宇立

を完全に除去する事が重要な作業となる。

もち性はうるち性に対して単純劣性を示すため、キセ

ニアを起した種子のF2種子の怪乳は、うるち:もち口3

: 1の分離を示すが、本調査では、キセニア株のうるち

.もち口2.58 : 1を示した。株によってやや変異はある

が、 3: 1の分離比に近い値であった。自然交雑が起っ

た場合にキセニア粒をとり除かないと、かなりの量のう

るち粒が浪人してくる。しかし、キセニア粒の判定は、

玄米にしない限り困難であり、一般の栽絡で玄米による

除去と播種は大変な作業であるから、このキセニア粒を

除去するため、逆塩水選を実施している。本調査では、

比重1.12~1. 13で、キセニア株のうるち粒・ “ツキミモ

チ”のうるち粒の分離はできるものと考えられる。しか

し、キセニア株上のもち粒は、比重が1.08~1.13まで広

く分布した。すなわち、キセニア株上に着生したもち粒

は、もち性についてはl認定しているものの、その他の形

質については後代に分離することが考えられるので、こ

れらを比重1.12~1. 13の逆塩水選で除くことは、不可能

と考えられた。

試験 1・2・3から、もち品種へのうるち粒混入は、

大部分自然交維によるキセニアであったが、自然突然変

異による混入もわずかに認められた。自然突然変異によ

るうるち校滋入は現状では防ぎょうがないし、混入率も

板めて少設であった。したがって、当面ある程度妨げる

自然交雑によるうるち粒浪人の有効な防止方法を確立す

る必~占ずあるの

V 摘 要

本県の採稜闘において、 1980・'84・’85if-にもち種子

にうるち粒が混入し、審査等で、不合格となる事例が発生

した。そのため、臼然交雑及び自然突然変異の弱から、

うるち校浪人の実態を調査した。また、自然交雑によっ

てキセニアが発生してしまった場合、臨場での巽製株抜

き取り、あるいは、比重選によるうるち粒徐去の募総資

料を得るため、キセニア株の特性を調査した。

1. 自然交雑によるうるち粒混入は、試験を実施した

3年間平均で、 “オトメモチ” 0.173%、 “ツキミモチ”

0. 330%で、各試験とも“オトメモチ”より“ツキミモチ”

に浪人が多く認められた。

2. 自然突然変奨によるうるち粒混入は、 3年間平均

で、 “オトメモチ” o.025%、 “ツキミモチ” 0.007%で

あった。

3. 自然交雑は、もち・うるち品稜出穂E寺の風の影響

をかなり受けると推察された。

4. 自然交雑と距離との関係は、供試面積が狭小であ

ったため、十分解明できなかったが、うるち品種に近い

距離では、もち品穫にかなりの高率で鳴然交雑が起って

いた。

5.本試験のキセニア株はヘテロシスを示し、対照も

ち株と外形的に区別できた。

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Page 13: 水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象(1)水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象(1) 誌名 千葉県原種農場研究報告 = Bulletin

千葉県原種差是場研究報告 第10号(1988)

6.比重1.12~1. 13の逆塩水選を行えば、キセニア株、

ツキミモチ株に浪人したうるち粒は、およそ除去できた。

7. もち原採種固でのうるち粒混入の原因は、自然交

雑と自然突然変異があり、主凶は、自然交雑によること

が明らかになった。そのため、今後採穏に当たっては、

品穏配置・作期のほかに、うるち粒混入紡止のための有

効な自然交雑防止方法の確立が必要である。

VI 引用文献

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差による交雑事について.昭和51年度関東東山東海地域

Page 14: 水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象(1)水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象(1) 誌名 千葉県原種農場研究報告 = Bulletin

鎌形f也3名:水稲採種栽培におけるもち品種のうるち化現象

水田作品種関係試験成績摘録集農林省農事試験場, N -72 (1977)

Summary

Contamination of non-glutinous seeds to glutinous seeds has occurred at rice seed farms in Chiba Prefecture.

A large amounts of the contaminated seeds was rejected by seed inspection.

The occurence of the contamination was investigated from two points, namely, outcrossing and natural mutation.

Agronomic traits of the outcrossed plants were also investigated for the purpose to rogue them in the field or to

eliminate the non-glutinous seeds by salt solution with specific gravity.

ll The ratio of contamination of non・‘glutinous seeds to glutinous seeds due to outcrossing was 0.173% in Otome-

mochi and 0.330% in Tsukimimochi at the average value from 1984 to 1986.

2) The ratio of contamination of non-glutinous seeds to glutinous seeds due to natural mutation was 0.025% in

Otomemochi and 0.007% in Tsukimimochi at the average value from 1984 to 1986.

3) The wind at the flowering time seemed to have a pretty influence on outcrossing.

4lγhe relation between outcrossing and planting distance was not clear because the experimental field was small.

5l The outcrossed plants showed heterosis and were easily distinguished by their plant type.

6J By selection in the salt solution with specific gravity from 1.12 to 1.13, the non-glutinous seeds were eliminaゅ

ted almost completely.

7) The contamination of non-glutinous seeds to glutinous seeds was caused by outcrossing and natural mutation

at rice seed farms. It was elucidated that the contamination was mainly caused by outcrossing. Therefore, it

is necessary to develope an effective method which controls the outcrossing in the seed farms.

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