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シリアルATA 1.0a コンプライアンス・ テスト手順

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シリアルATA 1.0a コンプライアンス・ テスト手順

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目次

1 はじめに 5

2 必要機器 6

2.1 機器のセットアップ 7 2.2 テストPCのオペレーティング・システム、ソフトウェア、ドライバ、セットアップ・ ファイル 7 2.2.1 オペレーティング・システム 7 2.3 アプリケーション・ソフトウェア 7 2.3.1 テスト機器のセットアップ・ファイル 7

3 テスト機器のセットアップ 8

3.1 LANのセットアップ 8 3.1.1 クロスオーバLAN接続 9 3.1.2 ローカルLANまたはDHCPルータ接続 9 3.2 オシロスコープのセットアップ 10 3.2.1 外部モニタ 10 3.2.2 アプリケーション・テスト・ソフトウェアのインストール 10 3.2.2.1 Intel®信号品質ソフトウェアのインストール 10 3.2.2.2 Agilentテスト・アプリケーション・ソフトウェアのインストール 10 3.2.3 シリアルATAテスト・アプリケーションの起動 10 3.2.3.1 オシロスコープの入力設定 11 3.2.4 チャネルのスキュー補正 12 3.2.5 差動プローブ 14 3.3 パルス・ジェネレータのセットアップ 15 3.3.1 IPアドレス 15 3.3.2 出力ミキシング 16

4 テスト・レコード 18

4.1 ベンダおよび製品情報 18

5 テスト手順 19

5.1 フィクスチャのテスト・セットアップ 19 5.1.1 ホストのフィクスチャのセットアップ手順 19 5.1.2 ドライブのフィクスチャのセットアップ手順 19 5.2 帯域外(OOB)シグナリング・テストの概要 23 5.2.1 帯域外シグナリング・テスト、DUTがホスト 27 5.2.1.1 ホストのCOMWAKEのバースト間タイミング 28 5.2.1.2 ホストのアダプティブTDRインピーダンス校正 28 5.2.1.3 ホストALIGNプリミティブ 28 5.2.1.4 仕様範囲内のCOMINITに対するホストの応答 28

3

5.2.1.5 仕様範囲外のCOMINITに対するホストの拒否 29 5.2.1.6 仕様範囲内のCOMWAKEに対するホストの応答 29 5.2.1.7 仕様範囲外のCOMWAKEに対するホストの拒否 29 5.2.1.8 ホストのCOMRESETのバースト間タイミング 29 5.2.2 帯域外シグナリング・テスト、DUTがドライブ 30 5.2.2.1 ドライブのCOMINITのバースト間タイミング 31 5.2.2.2 ドライブのCOMWAKEのバースト間タイミング 31 5.2.2.3 ドライブのアダプティブTDRインピーダンス校正 31 5.2.2.4 仕様範囲内のCOMRESETに対するドライブの応答 31 5.2.2.5 仕様範囲外のCOMRESETに対するドライブの拒否 32 5.2.2.6 仕様範囲内のCOMWAKEに対するドライブの応答 32 5.2.2.7 仕様範囲外のCOMWAKEに対するドライブの拒否 32 5.3 トランスミッタ信号品質テスト、トランスミッタ・テンプレート 33 5.3.1 トランスミッタ信号品質テスト、ホストがDUT(信号発生器を使用) 34 5.3.1.1 波形データを保存して後で解析 36 5.3.2 トランスミッタ信号品質テスト、ホストがDUT(ベンダ固有サポート) 38 5.3.2.1 波形データを保存して後で解析 40 5.3.3 トランスミッタ信号品質テスト、ドライブがDUT(ジェネレータを使用) 42 5.3.3.1 波形データを保存して後で解析 44 5.3.4 トランスミッタ信号品質テスト、ドライブがDUT(ベンダ固有サポート) 46 5.3.4.1 波形データを保存して後で解析 48 5.4 トランスミッタのファー・エンドでの信号品質テスト、レシーバ・テンプレート 50 5.4.1 テスト・セットアップ 50 5.5 コモン・モード信号 52 5.5.1 ACコモン・モード電圧 52 5.5.2 DCコモン・モード電圧 53 5.6 レシーバ・スケルチ 54

6 付録A シリアルATAコンプライアンス・テストのデータ 56

6.1 ベンダおよび製品情報 56 6.2 帯域外シグナリング 57 6.3 トランスミッタ信号品質アイ 57 6.4 コモン・モード信号 58

7 付録B1 AGILENT 81134Aパルス・ジェネレータに関する アプリケーション・ノート 59

7.1 ファイルの管理とパターンの作成 59 7.2 パルス・ジェネレータに関するその他のヒント 59 7.3 SATAセットアップ・ファイル 59 7.3.1 シーケンス・ファイル 59 7.3.2 シーケンス・ファイルの変更 59

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8 付録B2 AGILENT 54855Aオシロスコープに関するアプリケーション・ノート 60

8.1 ファームウェア・アップグレード 60 8.2 デュアル・モニタ 60 8.3 オシロスコープへのアクセス 60 8.4 オシロスコープのセットアップ・ファイル 60

9 付録B3 信号品質アイ・レンダリング・プログラムのデータ・ファイル・フォーマット 61

9.1 ファームウェア・アップグレード 61

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1 はじめに

このシリアルATAコンプライアンス・テストは、シリアルATAワーキング・グループから公表されている

従来のコンプライアンス・テストと機能的に同等です。さらに、このコンプライアンス・テストのテスト

手順およびセットアップは、シリアルATA plugfestで検証されています。

この手順は、保証されたシリアルATAシリコン・ソリューションを使って冗長なテストを除去することに

より簡素化されています。この手順の主な目的は、正しい動作を保証することです。この手順は、より詳

細な検証テストと組み合わせて、新規シリコン・デザインに対しても使用できます。

このシリアルATAコンプライアンス・テスト手順は、1.5 GbのSATAホスト・バス・アダプタ(HBA)、SATAシステムまたはマザーボード、SATAドライブの評価に用いられる一連のテストを記述しています。

このテスト手順は、以下の項目に関する知識のある方を前提として記述されています。

• シリアルATA信号の電気的動作と仕様 • Agilent 54855Aオシロスコープの操作 • Agilent 81134A信号発生器の操作 • Windows®のネットワークおよび表示設定

これらのコンプライアンス・テストを実行する際には、必要に応じてシリアルATAやテスト機器に関する

適切なドキュメントを参照してください。

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2 必要機器

ここで記述するすべてのテストを実行するには、下記のテスト機器が必要です。ただし、テストの一部だ

けを実行する場合には、Agilent 81134Aパルス・ジェネレータは必要でない場合があります。

• リアルタイム6 GHz帯域幅ディジタル・ストレージ・オシロスコープ: Agilentモデル54855Aおよびオ

プション001(1 Mポイント・メモリ)、数量1 • SVGAモニタ(オプションですが使用することをお勧めします)、数量1 • BNC-APC 3.5アダプタ: Agilentパーツ番号54855-67604、数量2(54855Aに標準で2個付属) • 7 GHz差動オシロスコープ・プローブ: Agilentモデル1134Aプローブ・アンプおよびE2699Aコネクティ

ビティ・キット、各数量1 • 注記: レシーバ感度テストを行わない場合は、差動プローブは必ずしも必要ではありませんが、使

用をお勧めします。 • パルス・ジェネレータ: Agilentモデル81134A(または同等品)、ファームウェア2.5以上、数量1 • パワー・ディバイダ( 低6 GHz): Agilentモデル11636Bまたは同等品、数量2 • SMA(オス)コネクタ付き50 Ω、30.5cm同軸RG316/Uケーブル: Pomonaモデル4846-BB-12または同等品、

数量6 • SMA(オス)コネクタ付き50 Ω、61cm同軸RG316/Uケーブル: Pomonaモデル4846-BB-24または同等品、

数量2 • DCブロッキング・キャパシタ: Agilentパーツ番号11742または同等品、数量2 • 50 Ω、1 m BNCケーブル、数量1 • BNC(オス)-SMA(オス)アダプタ、数量1 • シリアルATAテスト・フィクスチャ: Intel®製または同等品 • クロスオーバLANケーブル、数量1(スタンドアロン動作の場合) • LANケーブル、数量2(LAN動作の場合)

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2.1 機器のセットアップ

2.2 テストPCのオペレーティング・システム、ソフトウェア、ドライバ、セットアップ・ ファイル

2.2.1 オペレーティング・システム AgilentシリアルATAテスト・アプリケーションは、Microsoft Windows® XP Professionalを搭載したAgilent 54855Aオシロスコープ上で動作します。

別のPCを使って信号品質テストを実行する場合、Microsoft Windows® XP ProfessionalまたはWindows® 2000 Professionalオペレーティング・システムを推奨します。

2.3 アプリケーション・ソフトウェア

以下のアプリケーション・ソフトウェアを54855Aオシロスコープにインストールする必要があります。

• Intel®信号品質アイ・レンダリング・ソフトウェア(sigtest) • AgilentシリアルATAテスト・アプリケーション

2.3.1 テスト機器のセットアップ・ファイル テスト機器のセットアップ・ファイルは、シリアルATAテスト・アプリケーションに組み込まれています。

これらのファイルを表示または変更する方法については、付録を参照してください。

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3 テスト機器のセットアップ

推奨セットアップは、下に示すように54855Aオシロスコープを81134Aジェネレータの上に設置する方法

です。

機器のセットアップの例

54855Aオシロスコープにキーボードとマウスを接続します。

注記: SATAアプリケーション・ソフトウェアのこのバージョン(1.1)を使用するには、54855Aのファーム

ウェア・リビジョンは3.1以上が必要です。また、81134Aのファームウェア・リビジョンは2.5以上が必要

です。 新ファームウェアはWebサイトから入手可能です。詳細は付録を参照してください。

3.1 LANのセットアップ

ジェネレータの設定はオシロスコープ上のソフトウェアによって制御されます。このために、54855Aオシ

ロスコープと81134Aジェネレータとの間に通信を確立する必要があります。これには以下に示す3つの方

法があります。

• クロスオーバLANケーブルで機器同士を直接接続する。 • 両方の機器をローカルLANに接続する。 • 両方の機器をDHCPサーバを内蔵した標準的なルータ/ゲートウェイに接続する。

設定方法については、以下の2つのセクションのどちらかを参照してください。

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3.1.1 クロスオーバLAN接続 以下の手順で、オシロスコープとジェネレータの間にスタンドアロンのポイント・ツー・ポイント接続を

確立します。

ジェネレータとオシロスコープをクロスオーバLANケーブルで接続します。 ジェネレータとオシロスコープの電源を入れます。 ジェネレータのIPアドレスを調べるため、→ボタン(ノブの下)を押してConfigメニューを表示します。 ジェネレータのIPアドレスを後で使用するために記録しておきます。 オシロスコープのネットワーク接続を、ジェネレータのIPアドレスと適合するスタティックIPアドレスに

設定します。 ネットワーク設定の方法がわからない場合、あるいは問題が発生した場合は、機器のネットワーク設定を

以下のようにします。

• 81134A: IPアドレス = 192.168.1.101、サブネット・マスク = 255.255.254.0 • 54855A: IPアドレス = 192.168.1.102、サブネット・マスク = 255.255.254.0

3.1.2 ローカルLANまたはDHCPルータ接続 以下の手順でLANまたはルータ経由での通信を確立します。

ジェネレータとオシロスコープをLANまたはルータに接続します。スタンドアロンのルータを使用する場

合、ルータのDHCPサーバを有効にしておきます。 ジェネレータとオシロスコープの電源を入れます。 ジェネレータのIPアドレスを調べるため、→ボタン(ノブの下)を押してConfigメニューを表示します。

DHCPが無効になっている場合、有効にしてからジェネレータの電源を入れ直します。 ジェネレータのIPアドレスを後で使用するために記録しておきます。 オシロスコープがDHCPを使用していることを確認します。DHCPを使用していなければ、使用するよう

に設定します。

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3.2 オシロスコープのセットアップ

3.2.1 外部モニタ オシロスコープに外部モニタを接続することをお勧めします(必須ではありません)。外部モニタは、オシ

ロスコープ背面のVGA出力に接続します。アダプタ・カード上のVGAコネクタではなく、LANポートの

隣にあるVGAコネクタを使用します。オシロスコープをデュアル・モニタ動作に設定します。これは、

Windows®コントロール・パネルのDisplay項目から実行します。

3.2.2 アプリケーション・テスト・ソフトウェアのインストール 54855Aオシロスコープに2つのソフトウェア・アプリケーションをインストールする必要があります。以

下の2つのセクションの手順を注意深く実行して、それぞれのアプリケーションをインストールしてくだ

さい。

3.2.2.1 Intel®信号品質ソフトウェアのインストール アイ・マスク・テストの実行に必要なIntel®信号品質アイ・レンダリング・ソフトウェアは、以下の手順

で54855Aにインストールします。

• http://204.253.142.36からIntel® SATAテスト・ソフトウェアをダウンロードし、CD-ROMに書き込むか、

54855A上のファイルに直接保存します。 • Intel® SATAテスト・ソフトウェアを54855Aにインストールします。Adminエラー・メッセージが表示

されても無視してかまいません。 • Start → Run...をクリックし、"C:\Program Files\SATA Compliance Toolset\SigTest\setup.exe"を実行してイ

ンストールを開始します。 • インストール・プロセス中にIntel®信号品質アイ・レンダリング・ソフトウェアをインストールする

ディレクトリを尋ねられた場合、必ずデフォルト・ディレクトリにインストールします。

3.2.2.2 Agilentテスト・アプリケーション・ソフトウェアのインストール AgilentシリアルATAテスト・アプリケーションは、テストの制御とシーケンス管理の機能を提供します。

このソフトウェアは下記のウェブサイトからダウンロードできます。

http://www.cos.agilent.com/scope-apps/sata.html

このウェブサイトの指示に従って、ダウンロードとインストールを行ってください。このソフトウェアの

インストールには数分間かかります。

3.2.3 シリアルATAテスト・アプリケーションの起動 ソフトウェアのインストールが終了すると、オシロスコープの画面上にSATAアイコンが浮かんで現れる

はずです。このような浮かんでいるアイコンのことをフロートアイコンと呼びます。

SATAのフロートアイコンが見つからない場合、Windows®スタート・メニューでStart→All Program→

Agilent Infiniium→Show Infiniium Appsを選択することにより復元できます。

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SATAフロートアイコンをクリックすると、下のサンプル画面のようにシリアルATAアプリケーションが

起動されます。アプリケーションがすでに動作している場合、SATAフロートアイコンをクリックすると

アプリケーションが前面に現れます。これはオシロスコープ表示とシリアルATAテスト・アプリケーショ

ンとを切り替える際に便利です。

シリアルATAテスト・アプリケーションとSATAフロートアイコン

3.2.3.1 オシロスコープの入力設定 シリアルATAテストを実行するには、SMAケーブルまたはAgilent 1134A差動プローブを使って、DUT(被試験デバイス)からの送信信号を測定します。以下の手順ではSMAケーブルを使用します。

次に示すように、メニューでConfigure→Scope Connection→SMA (Chan1 - Chan2)をクリックして、シリア

ルATAテスト・アプリケーションをSMAコネクタ用に設定します。

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入力接続の設定

3.2.4 チャネルのスキュー補正 オシロスコープを30分間ウォームアップします。このあとの図を見て、以下の手順を実行します。

SMAケーブルをDCブロッキング・キャパシタとともにチャネル1と2に接続します。 ケーブルのもう一方の端を、パワー・ディバイダとアダプタを使ってAux Outに接続します。 ファイル"c:\scope\apps\SATA\scope\setups\deskew.set"からオシロスコープ・セットアップをロードします

(メニュー・バーのFile→Load→Setup...をクリックします)。 チャネル・セットアップに入ります(メニュー・バーのSetup→Channel 2をクリックします)。 チャネル2のスキューを調整して、次のサンプル図のようにチャネル1とチャネル2の波形が画面の垂直軸

の中央で重なるようにします。 Channel Setupウィンドウをクローズします。 パワー・ディバイダからケーブルを外し、パワー・ディバイダをAux Outから取り外します。

注記: これでSMAケーブルのスキュー補正が完了しました。電気テストの間はケーブルを取り換えないで

ください。ケーブルを変更した場合、スキュー補正をもう一度実行する必要があります。

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入力のスキュー補正のためのオシロスコープのセットアップ

14

チャネルのスキュー補正

3.2.5 差動プローブ 1134A差動プローブは、DUTでのレシーバ信号をモニタするために用います。これは、DUTがテスト信号

にどのように応答するかを観察するためです。以下の手順でスケルチ・レベル・テストを実行します。

1134A差動プローブをオシロスコープのチャネル4に接続します。 プローブの測定側は後で接続します。

スケルチ・レベル・テストが不要で、差動プローブが使用できない場合、残りのテストを実行するには、

プローブの代わりに81134Aのトリガ出力をオシロスコープのチャネル4に接続します。

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3.3 パルス・ジェネレータのセットアップ

3.3.1 IPアドレス パルス・ジェネレータは、オシロスコープ上のシリアルATAテスト・アプリケーションから設定され、制

御されます。以下の手順でジェネレータのIPアドレスをシリアルATAテスト・アプリケーションに設定す

る必要があります。

SATAフロートアイコンをクリックして、シリアルATAテスト・アプリケーションを起動します。 メニュー項目Configure→81134A LAN Addressをクリックします。 ジェネレータのIPアドレスを入力します(LAN設定の手順を参照)。 Get IDN...をクリックして、オシロスコープとジェネレータとの間の通信をテストします。 下に示すように、81134Aから応答が返ることと、81134Aのバージョンが2.5以上であることを確認します。 OKをクリックしてIP Settingsウィンドウをクローズします。

ジェネレータIPアドレスの設定

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3.3.2 出力ミキシング 81134Aの出力は、パワー・ディバイダによってミキシングされ、スケルチ(アイドル)信号を生成します。

下のサンプル図を参考に、以下の手順を実行します。

• 長さが同じセミリジッド同軸ケーブルを使って、81134Aとパワー・ディバイダとを接続します。 • チャネル1の非反転出力とチャネル2の反転出力をミキシングします。これがTX+出力になります。 • チャネル2の非反転出力とチャネル1の反転出力をミキシングします。これがTX-出力になります。

この接続例を下に示します。

ショート・ケーブルを使った81134A出力のミキシング

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セミリジッド同軸ケーブルを使った81134A出力のミキシング

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4 テスト・レコード

付録Aに、テスト結果の入力項目が記載されています。テスト・ドキュメントを作成する際には付録Aを

コピーしてください。

4.1 ベンダおよび製品情報

テストを実行する前に、以下の情報を集め、付録Aのテスト記録のコピーに記入してください。

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5 テスト手順

5.1 フィクスチャのテスト・セットアップ

SATA信号品質テスト・フィクスチャには2組のSMAコネクタがあります(次の図を参照)。1つのペアは送

信差動ペアに対応します。もう1つのペアはDUTの受信差動ペアに対応します。正しい接続は、DUTがホ

スト・コントローラとドライブのどちらなのかによって異なります。ホスト・コントローラからの受信ペ

アは、SATAコネクタの隣です。ドライブ・デバイスの場合にはこれが逆になります。送信および受信ペ

アの正のチャネルは、フィクスチャの外側のSMAコネクタです。次の図を参照してください。

1134A差動プローブは、テスト・フィクスチャでのDUTレシーバ・レベルをモニタするために用いられま

す。このためには、ソケットまたははんだ付けプローブ・ヘッドをテスト・フィクスチャに接続します

(次のサンプル図を参照)。物理的な耐久性を高めるため、エポキシ樹脂を使ってプローブ・ヘッドをフィ

クスチャに固定することもできます。

スケルチ・テストが不要な場合、1134A差動プローブは使用しなくてもかまいません(セクション3.2.5を参

照)。

5.1.1 ホストのフィクスチャのセットアップ手順 ホスト・テストの場合、以下の手順でフィクスチャに接続します。

ジェネレータのチャネル1出力/チャネル2反転出力をミキシングしたものをJ5に接続します。 ジェネレータのチャネル2出力/チャネル1反転出力をミキシングしたものをJ4に接続します。 オシロスコープ・チャネル1をJ2に接続します。 オシロスコープ・チャネル2をJ3に接続します。 1134A差動プローブの入力をJ5とJ6に接続します(+入力がJ5、-入力がJ6)。

5.1.2 ドライブのフィクスチャのセットアップ手順 ドライブ・テストの場合、以下の手順でフィクスチャに接続します。

ジェネレータのチャネル1出力/チャネル2反転出力をミキシングしたものをJ2に接続します。 ジェネレータのチャネル2出力/チャネル1反転出力をミキシングしたものをJ3に接続します。 オシロスコープ・チャネル1をJ5に接続します。 オシロスコープ・チャネル2をJ4に接続します。 1134A差動プローブの入力をJ2とJ3に接続します(+入力がJ2、-入力がJ3)。

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SATA信号品質テストのフィクスチャ

注意: このフィクスチャのSATAコネクタはあまり丈夫ではありません。フィクスチャを被試験ポートに差

し込んだり取り外したりする際には、ベース( も厚い部分)の黒いプラスチック成形部分を持ってコネク

タ本体に力を加えてください。プリント基板やSMAを押したり引っぱったりすると、やがてコネクタ・

ケースにひびが入ったり、コネクタがプリント基板から分離したりする可能性があります。

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完成した接続例(ドライブ・テスト)

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ソケット・プローブ・ヘッドを使った差動プローブ接続(ドライブ・テスト)

注意: このフィクスチャのSATAコネクタはあまり丈夫ではありません。フィクスチャを被試験ポートに差

し込んだり取り外したりする際には、ベース( も厚い部分)の黒いプラスチック成形部分を持ってコネク

タ本体に力を加えてください。プリント基板やSMAを押したり引っぱったりすると、やがてコネクタ・

ケースにひびが入ったり、コネクタがプリント基板から分離したりする可能性があります。

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5.2 帯域外(OOB)シグナリング・テストの概要

これらのテストは、シリアルATAテスト・アプリケーションからセットアップされ、管理されます。テス

ト・アプリケーションには、各テストの概要と、テスト実行のための具体的な手順も示されます。以下の

手順でテストを実行します。

SATAフロートアイコンをクリックしてテスト・アプリケーションを起動します。 Test Groupリストで、Out Of Band Signalingを選択します(下の図を参照)。

個々のOOBテストはTestリストで選択します。各テストに対して、Test Overviewにそのテストの説明が表

示されます(下の図を参照)。

シリアルATAテスト・アプリケーションでの帯域外テスト

テストを選択したら、Run Testボタンをクリックすることでテストを開始できます。テストを実行するた

めの新しいウィンドウ(次のサンプル図を参照)がオープンします。このウィンドウには、テストの状態と、

オシロスコープで実行する測定に関する指示が表示されます。

24

帯域外テストの結果:指示を実行

テストを実行すると、次の図のような画面が表示されます。いちばん上のトレースはDUTへのレシーバ入

力を表します。いちばん下のトレースはDUTからの送信信号を表します。OOB測定はDUTが送信した信号

に対して行なわれます。

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OOBシーケンス

オシロスコープの水平スケールおよび遅延ノブを使って、バースト間を拡大表示します。次の図のように、

マーカをつかんでドラッグすることにより、測定を実行できます。

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ズーム・インとマーカによる測定

テストが終了したら、SATAフロートアイコンをクリックしてテスト・アプリケーションを選択してFinishをクリックします。Next Testボタンをクリックすると、シーケンス内の次のテストが自動的に実行されま

す。または、Testリストから特定のテストを選択することもできます。

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5.2.1 帯域外シグナリング・テスト、DUTがホスト セクション5.1.1の説明の通りにケーブルとフィクスチャを接続します。以下の手順でテスト・アプリケー

ションをホスト・テスト用に設定します。

下のように、メニューのConfigure→Device Under Test→Hostをクリックします。

ホスト・テストの設定

次の図は、ホストOOBテストのためのハンドシェークの説明です。

28

COMINIT DUT COMWAKE COMWAKED10.2 ALIGN

DUT D10.2 DUT ALIGN

DUTがホストのときのOOBシーケンス

5.2.1.1 ホストのCOMWAKEのバースト間タイミング COMWAKEのバースト間タイミング・テストを実行して、指示に従います。

5.2.1.2 ホストのアダプティブTDRインピーダンス校正 これは、TDR校正を実装しているホストだけに当てはまります。SATAホストのオプションのアダプ

ティブ・インピーダンス校正は、ジェネレータからのCOMINITのあと、ホストのCOMWAKEの前に行

われます。

オプションのアダプティブ・インピーダンス校正TDRパルスを探します。 見つかった場合、仕様違反の動作がないことを確認します。1.0仕様を参照してください。

5.2.1.3 ホストALIGNプリミティブ このテストでは、Run the Host ALIGN PrimitivesテストからALIGNシンボルを起動して、表示される指示に

従って操作します。

5.2.1.4 仕様範囲内のCOMINITに対するホストの応答 Host Responds to max In-Spec COMINITテストを実行し、表示される指示に従います。 Host Response to min In-Spec COMINITテストを実行し、表示される指示に従います。

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5.2.1.5 仕様範囲外のCOMINITに対するホストの拒否 Host Rejects to max Out-Of-Spec COMINITテストを実行し、表示される指示に従います。 Host Rejects to min Out-Of-Spec COMINITテストを実行し、表示される指示に従います。

5.2.1.6 仕様範囲内のCOMWAKEに対するホストの応答 Host Responds to max In-Spec COMWAKEテストを実行し、表示される指示に従います。 Host Responds to min In-Spec COMWAKEテストを実行し、表示される指示に従います。

5.2.1.7 仕様範囲外のCOMWAKEに対するホストの拒否 Host Rejects to max Out-Of-Spec COMWAKEテストを実行し、表示される指示に従います。 Host Rejects to min Out-Of-Spec COMEAKEテストを実行し、表示される指示に従います。

5.2.1.8 ホストのCOMRESETのバースト間タイミング Host COMRESET Inter-burst Timingテストを実行し、表示される指示に従います。

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5.2.2 帯域外シグナリング・テスト、DUTがドライブ セクション5.1.2の説明の通りにケーブルとフィクスチャを接続します。以下の手順でテスト・アプリケー

ションをドライブ・テスト用に設定します。

下のように、メニューでConfigure→Device Under Test→Driveをクリックします。

ドライブ・テストの設定

次の図は、ドライブOOBテストのためのハンドシェークの説明です。

31

COMRESET DUT COMINIT COMWAKE DUT COMWAKE

OOBハンドシェーク-DUTがドライブ

5.2.2.1 ドライブのCOMINITのバースト間タイミング COMINIT Inter-burst Timingテストを実行し、表示される指示に従います。

5.2.2.2 ドライブのCOMWAKEのバースト間タイミング COMWAKE Inter-burst Timingテストを実行し、表示される指示に従います。

5.2.2.3 ドライブのアダプティブTDRインピーダンス校正 これは、TDR校正を実装しているドライブだけに当てはまります。SATAドライブのオプションのアダプ

ティブ・インピーダンス校正は、ジェネレータからのCOMWAKEのあと、ドライブのCOMWAKEの前に

行われます。

オプションのアダプティブ・インピーダンス校正TDRパルスを探します。 見つかった場合、仕様違反の動作がないことを確認します。仕様を参照してください。

5.2.2.4 仕様範囲内のCOMRESETに対するドライブの応答 Drive Responds to max In-Spec COMRESETテストを実行し、表示される指示に従います。 Drive Responds to min In-Spec COMRESETテストを実行し、表示される指示に従います。

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5.2.2.5 仕様範囲外のCOMRESETに対するドライブの拒否 Drive Rejects to max Out-Of-Spec COMRESETテストを実行し、表示される指示に従います。 Drive Rejects to min Out-Of-Spec COMRESETテストを実行し、表示される指示に従います。

5.2.2.6 仕様範囲内のCOMWAKEに対するドライブの応答 Drive Responds to max In-Spec COMWAKEテストを実行し、表示される指示に従います。 Drive Responds to min In-Spec COMWAKEテストを実行し、表示される指示に従います。

5.2.2.7 仕様範囲外のCOMWAKEに対するドライブの拒否 Drive Rejects to max Out-Of-Spec COMWAKEテストを実行し、表示される指示に従います。 Drive Rejects to min Out-Of-Spec COMWAKEテストを実行し、表示される指示に従います。

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5.3 トランスミッタ信号品質テスト、トランスミッタ・テンプレート

トランスミッタからの信号の品質を正確に評価するために、トランスミッタ・コネクタでの測定をお勧め

します。ただし、レシーバ・コネクタで測定を行わなければならない状況も存在します。トランスミッタ

に実装されたプリエンファシスによって、レシーバ・コネクタでの測定が可能な場合があります。このセ

クションでは、トランスミッタ・アイ・テンプレートを使ってトランスミッタ・コネクタで測定する方法

を説明します。レシーバ・テンプレートを使ってレシーバ・コネクタで測定する方法については、セク

ション5.4を参照してください。シリアルATAテスト・アプリケーションをこのテスト用に設定します。

テスト・アプリケーションで、下に示すようにTest GroupリストからSignal Quality Eyeを選択します。

信号品質アイ・テストのセットアップ

34

5.3.1 トランスミッタ信号品質テスト、ホストがDUT(信号発生器を使用) この方法では、信号発生器からホストに信号を送ってウェークアップし、ALIGN Dwordを送信します。

セクション5.1.1の説明の通りにケーブルとフィクスチャを設定します。以下の手順でテスト・アプリケー

ションを設定します。

下のように、メニューでConfigure→Device Under Test→Hostをクリックします。 Drive as DUT(Signal Generator Method)テストを実行し、表示される指示に従います。

デバイス・テストの設定

テストが終了すると、次のように信号テスト品質アプリケーションが起動します。

35

信号品質アイ・アプリケーション

アイ・テストを実行するには、信号テスト・アプリケーションのTestボタンをクリックします。次のよう

なアイ・ダイアグラムが作成されます。

36

信号品質アイ・テスト

レポートを作成するには、View HTML Reportをクリックします。レポートをフロッピー・ディスクに直接

保存することもできます。

後に、信号テストのメイン・ウィンドウでExitボタンをクリックして信号品質アプリケーションをク

ローズします。

5.3.1.1 波形データを保存して後で解析 データを適切なフォーマットで保存することにより、後で信号品質アプリケーションを使って解析するこ

とができます。これにはテスト・アプリケーションから以下のように操作します。

メニューのFile→Save OnScreen Scope Data Asをクリックします(次の図を参照)。

37

信号テスト・アプリケーションを使って後で解析するためのデータの保存

38

5.3.2 トランスミッタ信号品質テスト、ホストがDUT(ベンダ固有サポート) この方法には信号発生器は不要です。ベンダ固有のテスト・サポートを起動して、トランスミッタを

ファー・エンド送信モードにします。データ・パターンを、ランレングス1、2、3、4を含むか、または5を含むように設定します。

セクション5.1.1の説明の通りにケーブルとフィクスチャを接続します。以下の手順でテスト・アプリケー

ションをホスト・テスト用に設定します。

下のように、メニューでConfigure→Device Under Test→Hostをクリックします。 Host as DUT (Vendor Specific Method)テストを実行し、表示される指示に従います。

ホスト・テストの設定

テストが終了すると、次のように信号テスト品質アイ・アプリケーションが起動します。

39

信号品質アイ・アプリケーション

アイ・テストを実行するには、信号テスト・アプリケーションのTestボタンをクリックします。次のよう

なアイが作成されます。

40

信号品質アイ・テスト

レポートを作成するには、View HTML Reportをクリックします。レポートをフロッピー・ディスクに直接

保存し、テストの記録としてベンダに配布することもできます。

終わったら、信号テストのメイン・ウィンドウでExitボタンをクリックして信号品質アプリケーションを

クローズします。

5.3.2.1 波形データを保存して後で解析 データを適切なフォーマットで保存することにより、後で信号テスト・アプリケーションを使って解析す

ることができます。これはシリアルATAテスト・アプリケーションから以下のように行います。

メニューのFile→Save OnScreen Scope Data Asをクリックします(次の例を参照)。

41

信号テスト・アプリケーションを使って後で解析するためのデータの保存

42

5.3.3 トランスミッタ信号品質テスト、ドライブがDUT(ジェネレータを使用) この方法では、ジェネレータからドライブに信号を送ってウェークアップし、ALIGN Dwordを送信します。

セクション5.1.2の説明の通りにケーブルとフィクスチャを接続します。以下の手順でテスト・アプリケー

ションをホスト・テスト用に設定します。

下のように、メニューでConfigure→Device Under Test→Driveをクリックします。 Drive as DUT(Signal Generator Method)テストを実行し、表示される指示に従います。

デバイス・テストの設定

注記: COMWAKEの後、ドライブがALIGNSの送信を始める前に、トランスミッタのPLLをロックするため

に 大880µsの間、D10.2を送信する場合があります。信号品質テストはALIGNSに対して実行してくださ

い。ALIGNSシンボルを捕捉するために、以下のステップを実行する必要がある場合もあります。

• 50µsのステップでオシロスコープの遅延を増加させる。 • Runボタンを押してオシロスコープをリアームする。 • Localボタンを押して81134をトリガし、Runを2回押してジェネレータ出力をスタート/ストップす

る。 • ALIGNSが捕捉されるまで上記のステップを繰り返す。

テストが終了すると、次のように信号テスト品質アプリケーションが起動します。

43

信号品質アイ・アプリケーション

アイ・テストを実行するには、信号テスト・アプリケーションのTestボタンをクリックします。次のよう

なアイが作成されます。

44

信号品質アイ・テスト

レポートを作成するには、View HTML Reportをクリックします。レポートをフロッピー・ディスクに直接

保存することもできます。

終わったら、信号テストのメイン・ウィンドウでExitボタンをクリックして信号品質アプリケーションを

クローズします。

5.3.3.1 波形データを保存して後で解析 データを適切なフォーマットで保存することにより、後で信号品質アプリケーションを使って解析するこ

とができます。これはテスト・アプリケーションから以下のように行います。

メニューのFile→Save OnScreen Scope Data Asをクリックします(次の図を参照)。

45

信号テスト・アプリケーションを使って後で解析するためのデータの保存

46

5.3.4 トランスミッタ信号品質テスト、ドライブがDUT(ベンダ固有サポート) この方法では信号発生器は不要です。ベンダ固有のテスト・サポートを起動して、トランスミッタを

ファー・エンド送信モードにします。データ・パターンを、ランレングス1、2、3、4を含むか、または5を含むように設定します。

セクション5.1.2の説明の通りにケーブルとフィクスチャを接続します。以下の手順でテスト・アプリケー

ションをホスト・テスト用に設定します。

メニューでConfigure→Device Under Test→Driveをクリックします(下の図を参照)。 Drive as DUT(Vendor Specific Method)テストを実行し、表示される指示に従います。

ドライブ・テストの設定

テストが終了すると、次のように信号品質アイ・アプリケーションが起動します。

47

信号品質アイ・アプリケーション

アイ・テストを実行するには、信号テスト・アプリケーションのTestボタンをクリックします。次のよう

なアイが作成されます。

48

信号品質アイ・テスト

レポートを作成するには、View HTML Reportをクリックします。レポートをフロッピー・ディスクに直接

保存することもできます。

終わったら、信号テストのメイン・ウィンドウでExitボタンをクリックして信号品質アプリケーションを

クローズします。

5.3.4.1 波形データを保存して後で解析 データを適切なフォーマットで保存することにより、後で信号品質アプリケーションを使って解析するこ

とができます。これはテスト・アプリケーションから以下のように行います。

メニューのFile→Save OnScreen Scope Data Asをクリックします(次の図を参照)。

49

信号テスト・アプリケーションを使って後で解析するためのデータの保存

50

5.4 トランスミッタのファー・エンドでの信号品質テスト、レシーバ・テンプレート

このテストはオプションです。

このテストは、1 mケーブルの末端で測定される信号品質を調べます。このテストが必須でないのは、

ケーブルの品質が結果に影響する可能性があるからです。ただし、デバッグの目的で、デバイスがある程

度の長さのインターコネクトを通して送信する能力を確認するためには有効なテストです。

トランスミッタでの信号品質を検証するためには、トランスミッタ・コネクタでの測定をお勧めします。

このセクションでは、レシーバ・アイ・テンプレートを使ってレシーバ・コネクタで測定する方法を説明

します。トランスミッタ・テンプレートを使ってトランスミッタ・コネクタで測定する方法については、

セクション5.3を参照してください。

レシーバ・テンプレートを使ったトランスミッタ信号品質テストのテスト方法は、セクション5.3で詳しく

説明したトランスミッタ・テンプレートを使う方法とよく似ています。ここでは異なる部分だけを説明し

ます。

5.4.1 テスト・セットアップ トランスミッタ信号品質テスト・フィクスチャの代わりに、ファー・エンド・トランスミッタ信号品質テ

スト・フィクスチャを用います。このフィクスチャは、SMAケーブルとシリアルATAケーブルとを接続す

る役割を果たします。この種のフィクスチャのベンダとして以下があります。

• MolexモデルCTV-2(www.molex.com)

注記: 上記の会社の製品の入手可能性、品質、適用可能性については、明示、暗黙に関わらずいっさい保

証致しかねます。

ファー・エンド・トランスミッタ信号品質テスト・フィクスチャを、品質保証済みの1 mのSATAケーブル

でDUTに接続します。 2組のSMAコネクタを、セクション5.3で説明したとおりにオシロスコープとジェネレータに接続します。 DUTの特性(DUTがドライブかホストか、ジェネレータとベンダ固有のテスト方法のどちらを使用するか)に該当するセクション5.3のサブセクションの手順を実行します。 テスト・アプリケーションでTransmitter Far-End Signal Quality Testを選択し、セクション5.3の手順を実行

します。

51

ファー・エンド信号品質テストの設定

52

5.5 コモン・モード信号

5.5.1 ACコモン・モード電圧 以下の手順で、ACコモン・モード電圧を測定します。

テスト・アプリケーションで、Test GroupからCommon Mode Signalを選択します(下の図を参照)。

コモン・モード信号テストの設定

テストを実行し、表示される指示に従います。ACコモン・モード電圧がオシロスコープ画面の左下に自

動的に測定されるので、仕様(≦100 mVpp)と比較します。

注記: ドライブは、TX PLLをロックし、ALIGNSを送出し始めるまで 大880µsの遅延が許容されます。コ

モン・モード測定のためのALIGNSを捕捉するために以下の手順を実行する必要がある場合もあります。

• 50µsのステップでオシロスコープの遅延を増加させる。 • Runボタンを押してオシロスコープをリアームする。 • Localボタンを押して81134をマニュアル・モードにし、Runを2回押して信号発生器の出力をスター

ト/ストップする。 • ALIGNSが捕捉されるまで上記のステップを繰り返す。

53

コモン・モードAC電圧の測定

5.5.2 DCコモン・モード電圧 これは、AC結合を採用していないデバイスだけに使用可能です。

DUTトランスミッタ出力を50 Ωパワー・スプリッタの出力で終端します。パワー・スプリッタの入力で

のDC電圧を電圧計で測定し、仕様と比較します。

別の方法として、信号をDC結合でオシロスコープに入力して、DCコモン・モード電圧を測定することも

できますが、この方法ではTX+およびTX-信号が相互に終端されるのではなくグランドに終端されます。

このため、コモン・モード電圧は実効的に1/2に減少します。また、トランスミッタ・デバイスの動作領

域も変化する可能性があるので、この方法はお勧めできません。

AC Common Mode Voltage (pk-pk)

54

5.6 レシーバ・スケルチ

以下の手順で、DUTレシーバの感度を測定します。

テスト・アプリケーションで、Test GroupからReceiver Squelch Testを選択します(下の図を参照)。

レシーバ・テストのセットアップ

テストを実行します。テストが完了したら、81134AのLocalソフトキーを押します。

81134Aのチャネル1とチャネル2の信号振幅を、DUTが応答しなくなるまで下げていきます。次にDUTが応答するようになるまで81134Aの信号振幅を上げていきます。

レシーバ入力信号レベルがオシロスコープ画面の左下に表示されます。仕様(≧200mVpp)と比較します。

別の方法として、マーカを使用して入力信号レベルを測定します。

55

スケルチ・テストの設定

56

6 付録A シリアルATAコンプライアンス・テストのデータ

6.1 ベンダおよび製品情報

すべてのフィールドに記入してください。シリコン情報が不明な場合はシリ

コンのサプライヤに問い合わせてください。 テスト日付

会社名

会社所在地

会社電話番号

会社担当者

製品名

製品モデル

製品リビジョン

テスト担当者

備考

57

6.2 帯域外シグナリング

6.3 トランスミッタ信号品質アイ

58

6.4 コモン・モード信号

総合結果:

合格 不合格 N/A

備考:

59

7 付録B1 Agilent 81134Aパルス・ジェネレータに関する アプリケーション・ノート

7.1 ファイルの管理とパターンの作成

81134Aのパターンはオシロスコープに保存され、オシロスコープ上で動作するシリアルATAテスト・ア

プリケーションによって81134Aに送信されます。セットアップ・ファイルは、オシロスコープ上のディレ

クトリ"C:\scope\apps\SATA\8134\setups"にあります。

7.2 パルス・ジェネレータに関するその他のヒント

ジェネレータは、オシロスコープ上で動作するシリアルATAテスト・アプリケーションから自動制御され

ます。ジェネレータを手動で制御するには、Localソフトキーを押します。

7.3 SATAセットアップ・ファイル

COMRESET/COMINITおよびCOMWAKEシーケンスのためのOOBセットアップ・ファイルが用意されて

います。各セットアップ・ファイルは、バースト間隔がそれぞれ異なり、公称値、仕様内ロング、仕様内

ショート、仕様外ロング、仕様外ショートのセットアップが含まれています。

7.3.1 シーケンス・ファイル セットアップ・ファイルは、81134A用のSCPIコマンドで作成されています。コマンドの詳細については

81134Aプログラミング・マニュアルを参照してください。

7.3.2 シーケンス・ファイルの変更 セットアップ・ファイルを変更する場合、ファイルはオシロスコープの"C:\scope\apps\SATA\81134\setups"ディレクトリにあります。セットアップを変更する場合はバックアップを作成しておくことをお勧めし

ます。

60

8 付録B2 Agilent 54855Aオシロスコープに関するアプリケーション・ノート

8.1 ファームウェア・アップグレード

互換性のために、54855Aのファームウェア・バージョンが3.1以上であることを確認してください。 新

のアップデートは下記のAgilentウェブサイトにあります。

http://software.cos.agilent.com/Infiniium/

8.2 デュアル・モニタ

オシロスコープ画面とは別にテストを実行するために、外部モニタを使用することをお勧めします。外

部モニタは、オシロスコープ背面のVGA出力に接続します。アダプタ・カード上のVGAコネクタではな

く、LANポートの隣にあるVGAコネクタを使用します。オシロスコープをデュアル・モニタ動作に設定

します。

8.3 オシロスコープへのアクセス

オシロスコープ上のファイルに簡単にアクセスするには、"C:\scope\"ディレクトリを共有設定にします。

8.4 オシロスコープのセットアップ・ファイル

オシロスコープのセットアップ・ファイルは、オシロスコープ上の"C:\scope\apps\SATA\scope\setups"ディ

レクトリにあります。セットアップ・ファイルを変更する場合はバックアップを作成しておくことをお勧

めします。

61

9 付録B3 信号品質アイ・レンダリング・プログラムのデータ・ファイル・

フォーマット

9.1 ファームウェア・アップグレード

このアプリケーションは、81134Aのファームウェア・バージョン2.5以上が必要です。 新バージョンは、

以下のAgilentのWebサイトにあります。

http://www.agilent.co.jp/find/81134A

アイ・レンダリング・プログラムのデータと結果は、オシロスコープの"C:\scope\data"ディレクトリにあ

ります。

アイ・レンダリング・プログラムのデータ・ファイルは、先頭に6行のヘッダがあり、その後にデータ・

サンプル1個につき1行のデータがあります。Agilent SATAアプリケーションは、アイ・レンダリング・プ

ログラムで使用するために、データを自動で変換します。下に実際のデータ・ファイルの例を示します。

"Record Length",50000,"Points",-3.66560005e-008, -0.2638437 "Sample Interval",1.60000002e-011,s,-3.66400005e-008, -0.2625 "Trigger Point",2291,"Samples",-3.66240005e-008, -0.2620312 "Trigger Time",1.31197045e-011,s,-3.66080005e-008, -0.2650625 "",,,-3.65920005e-008, -0.2715 "Horizontal Offset",-3.66560005e-008,s,-3.65760005e-008, -0.278125 ,,,-3.65600005e-008, -0.2798437 ,,,-3.65440005e-008, -0.2750625 ,,,-3.65280005e-008, -0.2679687 ,,,-3.65120005e-008, -0.264 ,,,-3.64960005e-008, -0.2660312 ,,,-3.64800005e-008, -0.2725625 ,,,-3.64640005e-008, -0.279375 ,,,-3.64480005e-008, -0.2820312 ,,,-3.64320005e-008, -0.2810937 ,,,-3.64160005e-008, -0.2799375 ,,,-3.64000005e-008, -0.2800938 ,,,-3.63840005e-008, -0.282375 ,,,-3.63680005e-008, -0.2864062 ,,,-3.63520005e-008, -0.2889375

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スクを 小限に抑え、さまざまな問題の解決を図りながら、お客様の利益を 大限に高めることに

あります。アジレント・テクノロジーは、お客様が納得できる計測機能の提供、お客様のニーズに

応じたサポート体制の確立に努めています。アジレント・テクノロジーの多種多様なサポート・リ

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ス」と「お客様のアドバンテージ」です。 アジレント・テクノロジーのプロミス お客様が新たに製品の購入をお考えの時、アジレント・テクノロジーの経験豊富なテスト・エンジ

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揮することを保証します。それらは以下のようなことです。 ● 機器が正しく動作するか動作確認を行います。 ● 機器操作のサポートを行います。 ● データシートに載っている基本的な測定に係わるアシストを提供します。 ● セルフヘルプ・ツールの提供。 ● 世界中のアジレント・テクノロジー・サービス・センタでサービスが受けられるグローバル保証。 お客様のアドバンテージ お客様は、アジレント・テクノロジーが提供する多様な専門的テストおよび測定サービスを利用す

ることができます。こうしたサービスは、お客様それぞれの技術的ニーズおよびビジネス・ニーズ

に応じて購入することが可能です。お客様は、設計、システム統合、プロジェクト管理、その他の

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January 19, 20045988-9668JA

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