卒論の書き方講座 2013
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阿部版 卒論の書き方
2013.4.23
授業実践開発研究室の場合
2013年度版
論文執筆という受難
→阿部さんに相談
締め切り間近、ギリギリの戦いになる傾向
じゃあ、いつやるか?
かたち は まねる
なかみ は ずらす○○○
○○○
かたち の話
論文のかたち(構造)
1. 問題
2. 目的
3. 方法
4. 結果
5. 考察
1. 問題• 間違ってるよ! 足りないよ! ショボっ!
• 誰かの話にツッコミを。
• このままだと自分だけじゃなく、
みんな困るんじゃ…
Q 阿部論文の「問題」は?
2. 目的• 問題を解くために、私はこれをやります! 宣言!
• 「本研究の目的は○○です」と端的に
• あれもこれもはやれない、期間で検証できるもの
• 注意! 授業の目的でなく、研究の目的
• これでスタートとゴールが宣言されました
Q 阿部論文の「目的」は?
3. 方法• 具体的な謎の解き方、その手順。レシピ?
• 授業をやってみた、アンケートをとってみた、インタビューしてみた、観察してみた、実験してみた、文献を整理してみた…何かやる
• 評価の仕方も決めておく
Q 阿部論文の「方法」は?
4. 結果 と 5.考察• 明らかになったことと、それを見て自分で考えたことを 分けて書く!
• この研究で明らかになっていないことは書かない
• 残された課題も書く
• 課題が残ることは悪いことではない
Q 阿部論文の「課題」は?
ずれ の話
問題はどこにあるか?• 先行研究にあたり、評価する Q 阿部論文では?
• 0点か100点かではなく、惜しいところを探す
• 先行研究間のズレを意識し、ストーリーをつくる
• とりあえず膨大に集め、捨てていく
• 似てること言ってるけど、ちょっと違うな…
卒論あるある 先行研究がない?
• ない訳はない
• 問題は捏造する 、天から降ってはこない
• 数学の授業開発→数学の論文・・だけではないかも
• あるいは 詳しい人に聞く
卒論あるある テーマが広すぎる• 広いテーマにはズレがない
• おそらく、ズレができるほど先行研究にあたっていない
• とりあえずweb検索、論文20本ダウンロード
• とりあえず新書10冊読む
• 目を通す ことが大事
深い考察のために
心地よくズレるために
• 二項対立に注意! 授業の奥深さ いい-わるい
• 言葉を吟味する! 主体的、自由、○○力、○○性
• 結局、文章で表現するしかない。
日本語、書けますか?• 本研究の目的は、アニメーション教材を活用した数学の授業を開発・実施し、子どもたちの数学学習への興味を喚起できたかを明らかにする。???
• 私は小林が中村が鈴木が死んだ現場にいたと証言したのかと思った。(本多勝一『日本語の作文技術』より) ???
• 一文一義、500円玉を稼ぐ
• 書きながら整理。ばーっと書いて、直していく
• 段落はどこで区切るか? いい文章は早く読める
おわりの言葉• かたちはまねる、なかみはずらす
• 読みまくって動きまわって書きまくる
• 論文作成は不断の努力
じゃあ、いつやるか?
3年生へのおすすめ本• 戸田山和久『新版 論文の教室』NHK出版
• 宇佐美寛『論理的思考』メヂカフレンド社
• 本多勝一『中学生からの作文技術』朝日新聞出版
• 佐伯胖『「学ぶ」ということの意味』岩波書店
• 永井均『〈子ども〉のための哲学』講談社現代新書
• 古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』講談社
• 宇野常寛『日本文化の論点』ちくま新書
• 平田オリザ『わかりあえないことから』講談社