Post on 18-Oct-2020
秦観
「淮海集」
~漢文の論理構造を
理解する~
本日の目標①
筆者(秦観)の
主張を正確に
捉えましょう。
臣聞、「草食之獣、不疾易藪。
水生之虫、不疾易水。
。」
知此者可以用兵矣。何則、夫
兵之法、有所‐謂常。有所‐謂変。
什則囲之、伍則攻之、不敵則
逃之、兵之所‐謂常也。以寡覆
衆、兵之所‐謂変也。」
古之善用兵者、雖能以寡覆衆、
而什囲伍攻之道未嘗忽焉。
所-
謂
而不失其大常也
行小変
行小変而不失其大常也。」
行
小変而不失其
大常也。
フモ
ヲ
ル
ハ
ノ
ヲ一
二
一
レ
二
~一段落~
~四段落~
所-
謂
行
小変
而
不失其大常也。
フモ
ヲ
ル
ハ
ノ
ヲ
二
一
レ
二
一筆者の
主張
1
筆者の主張を本
文中から抜き出し
ましょう。
行小変而不失
其大常也。
「小変(小さな変更)」を
行っても、「大常(根本的
な在り方)」を失うわけ
ではないのである。
本日の目標②
自分の意図を相手
に正しく伝えるに
は、論理構造や
「
伝え方」の技法が
重要であることを
学びましょう。
2
主張を支える説明の
方法を学びましょう
。①
具体例
事実に基づき、あるいは現実
の物事に即して示される例。
③
同義反復
重要な内容を表現を変えて
繰り返すこと。
②
対比
相互の違いを明らかにする
ために二つ(以上)の物を比べ
ること。
一
臣聞、「草食之獣、
不疾
易
藪。水生
之虫、不疾易
水。
行
而不失其
也。」
ク
ハ
マ
フルヲ
ヲ
ハ
マ
フルヲ
ヲ
フモ
ヲ
ハ
ノ
ヲ
ト
レ
レ
レ
レ
二
一
二
一
小変
大常
対比
二
知
此
者
可
以
用
兵
矣。何
則、
夫
用
兵
之
法、
有
所‐謂
。
有
所‐謂
。
ル
レヲ
ハ
シ
テ
フ
ヲ
トナレバ
チ
レ
フル
ヲ
ハ
リリ レ
二
レ
二
一
二
一
常変
一レ
対比+同義反復
三
什
則囲之、伍
則攻之、不
敵則
逃
之、兵之所‐謂
也。以寡覆
衆、
兵之所‐謂
也。」
ナレバ
チ
ミ
ヲ
ナレバ
チ
メ
ヲ
レバ
セ
チ
ルルハ
ヲ
テ
ヲ
スハ
ヲ
レ
レ
レ
レ
レ
レ
常
変
対比+同義反復
四
古之善用
兵
者、
雖能以寡覆
衆、
而什囲伍攻之道
未
嘗
忽
焉。
所‐謂行
而
不失
其
也。」
ク
フル
ヲ
ハ
レ
モ
ク
テ
ヲ
スト
ヲ
二
レ
一レ
ハ
ダ
テ
セニセ
二
一
フモ
ヲ
二
一
ル
ハ
ノ
ヲ
レ
二
一
小変
大常
対比+同義反復
3
各段落の役割を
確認しましょう。
一段落ー
①具体例を挙げる
②主張を述べる
③「変」と「常」の対比
二段落ー
の繰り返し
三段落ー
①
の繰り返し
四段落ー
の繰り返し
*「常」の重要性の主張
対比
対比
対比
②「変」と「常」の定義
4
自分の主張を伝え
るためにはどのような
ことが大切でしょうか。
・「これを伝えたい!」という
明確な内容が必要なこと
は言うまでもない。
それだけではなく、
・「どのように伝えるか?」と
考えること、そして、
伝え方や語り方といった技
法を身に付けることが重
要なのである。