MPPC 放射線耐性の評価測定
ILC Cal Meeting2007 年9月6日
筑波大学山崎 生野 須藤 高橋
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γ 線照射 to MPPC• GLD Calorimeter では MPPC は放射線環境下で
の使用が見込まれ、放射線耐性を評価する必要がある
• そのため、東工大久世研究室で γ 線を照射した MPPC の放射線耐性の評価をする
• 東工大での照射環境 - 照射サンプル→ ILC-11-025M , sample#6
- 1krad/h で 24 時間照射→累積 24Krad (MPPC 受光面に垂直に γ 線が入射するよ う設置 ) - 印加電圧は Vop= 77.86V をかけ、 25℃ で一定
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γ 線の照射の影響• Total dose 効果 : 照射量に比例して漏れ電流増加 - Bulk damage ( Si 層の格子欠陥) - Hole trap ( SiO2 層に正孔が捕獲される) - Surface damage (Si-SiO2 境界面に正孔が蓄
積 )
• 高波高ノイズ 効果 : ある照射量から大きく漏れ電流変化
局所的に高電圧状態→高波高ノイズ発生
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10krad/h*10h 照射後はphoton counting 出来ていない
(累積放射線量 122.2krad )
照射前
(累積放射線量 22.2krad )
SIPM 損傷試験: ADC distribution @ 東工大
MPPC Pulse Shape (Radiation )
23/04/20高波高ノイズと思われる信号が出ており、波高は 1 p.e. ( 約 35mv 1600pixel) よりも高い (>2 p.e. height)
セルフトリガーでの信号 ランダムトリガーでの信号
測定二回目 1 時間後
測定二回目 8 時間後
測定一回目 1 時間後
測定項目
Gain,NoiseRateGain,NoiseRate 測定測定照射前のものと比較し、放射線による影響をみる照射前のものと比較し、放射線による影響をみる
漏れ電流測定漏れ電流測定時間変化を測定し、回復をみる時間変化を測定し、回復をみる
今回はバイアス電圧を変えずに測定した 今回はバイアス電圧を変えずに測定した
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測定手順
Gain 測定NoiseRate 測定
○Gain,NoiseRate 測定は、前後変化をみるために、
できるだけ短い時間で終わらせる必要がある。
↓測定時間の短縮が必要
測定手順
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Gain 測定 (LED 電源の output を切って )NoiseRate 測定
同時進行( 測定時間 5時間 )
(バイアス電圧は 78.0V ) 漏れ電流測定
( 再度バイアスをかけて ) 漏れ電流測定
25度で 3 時間 保存
Gain(ADC Distribution)
23/04/20 8分解能が悪くなっており、 Photon Counting が出来ない
測定一回目バイアスをかけた直後全 event 数 10000
測定二回目バイアスをかけた直後全 event 数 10000
測定二回目バイアスをかけてから 14 時間全 event 数 100000
eA
dSGain
S :ADC 分解能 (0.25pc/Count)d: 1 p.e. mean – Pedstal meanA : Amp gain = 63e : electron charge = 1.6 x 10-19 C
Noise Rate(Threshould Curve)
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Threshould CurveNoise Rate: 熱電子によって起こる雪崩による signal
放射線をあててない MPPC のThreshold Curve (現行システム)
0.5 p.e. Threshold
1.5 p.e.Threshold
オーダーは 10MHz まで達している放射線をあててない MPPC では数十 KHz
バイアス電圧をかけた直後からのプロット
Noise Rate(Threshould Curve その2 )
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一度バイアス電圧を切ってから再度測定
この波高領域が効いている
Dark Noise の数が多すぎてCAMAC Discri の gate に入りきっていないのではと思われる
漏れ電流 (Leakage Current)
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MPPC に光をあてていない状態で回路内に流れる電流量をマルチメータで測定する
半導体検出器に逆電圧印加時、熱電子によって定常的な電流が発生
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Time Vs Leakage Current
1.00
2.00
3.00
4.00
5.00
6.00
7.00
8.00
9.00
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55Time(hour)
Leak
age
Cur
rent
(μA)
今回の測定では漏れ電流のピークは 8μA で東工大 松原さんの結果では 10μA まで達していることから、アニーリングは進んでしまっていることが分かる
今後の予定• MPPC の放射線損傷に関する物理がまだはっ
きり分かっていない • GLD Calorimeter ではある放射線量におい
ての MPPC の寿命がまだはっきり分かっていない– GLD dod(Detector outline document) や文献
等をたどって調査→今後の照射実験の実験計画を練るのに不可欠
• 照射実験– γ 線 東工大 – Proton 筑波大 ATLAS グループが東北大で
行っている照射実験に参加 ?? 23/04/20 12
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γ 線の照射の影響• Total dose 効果 : 照射量に比例して漏れ電流増加 - Bulk damage ( Si 層の格子欠陥) - Hole trap ( SiO2 層に正孔が捕獲される) - Surface damage (Si-SiO2 境界面に正孔が蓄
積 )
• 高波高ノイズ 効果 : ある照射量から大きく漏れ電流変化
局所的に高電圧状態→高波高ノイズ発生
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Al-conductorSi Resistor
p+ 106
p -epi-
n -substrate++
E(V/cm)
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MPPC の動作原理Al -conductor
Guard ring
光子
~ 1 mm
25~100 m光子
APD ( Avalanche Photo Diode )が 1pixel を構成しているMPPC 駆動回路
LEDMPPC
1pixel の断面構造
雪崩増幅
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Gain
eA
dSGain
S:ADC Sensitivity = 0.25pc/ADCcountA: Amp gain = 63e : electron charge = 1.6 x 10-19 C
Gain の算出式
d
)( oBias VVe
CGain Gain の理論式
C : Pixel Capacitance傾き C は温度によらないV0: Breakdown voltage
•30oC•25oC•20oC•15oC•10oC•0oC•-20oC
Gain はバイアス電圧に対して線形に増幅し、その値は 105 以上あり、 GLD Calorimeter の要求を満たしている
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Noise rate
0.5 p.e. Threshold
1.5 p.e.Threshold
• 30 oC• 25 oC• 20 oC• 15 oC• 10 oC• 0 oC• -20 oC
Noise Rate: 熱電子によって起こる雪崩による signal
温度、 ΔV を下げるとノイズは減少する。
最大でも 400kHz で、 1Mhz 以下の要求を満たす。
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