Siebel Communications ガイド バージョン7 - Oracle目次 4 Siebel Communicationsガイド...

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Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 2004 6

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  • Siebel Communicationsガイド

    バージョン 7.72004 年 6 月

  • Siebel Systems, Inc., 2207 Bridgepointe Parkway, San Mateo, CA 94404

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    Systems ソフトウェアライセンスサービス契約書。(2)本書に含まれる、所

    有権および制限付き権利に関する通知。

  • 目次

    Siebel Communications ガイド 1

    第 1 章 : 新機能

    第 2 章 : Siebel Communications の概要Siebel Communications の主な機能 12

    Siebel Communications の製品のモジュールとオプション 15

    Siebel Communications の画面のビジネス機能 16

    第 3 章 : Siebel Communications の取引先Siebel Communications の取引先について 19

    Siebel Communications の取引先のシナリオ 23

    Siebel Communications の外部組織のセットアップ 25

    Siebel Communications での取引先の作成(エンドユーザー) 26

    Siebel Communications での取引先階層の作成(エンドユーザー) 27

    Siebel Communications での取引先階層のレビュー(エンドユーザー) 28

    Siebel Communications での取引先情報のアクセスまたは更新(エンドユーザー) 29

    Siebel Communications でのインフラストラクチャ、機器、使用量の監視(エンドユーザー) 30

    第 4 章 : Siebel Communications のプロファイルSiebel Communications のプロファイルについて 33

    Siebel Communications のプロファイルのシナリオ 35

    Siebel Communications でのプロファイルの作成および更新(エンドユーザー) 39

    Siebel Communications の請求プロファイルについて 39

    Siebel Communications の顧客プロファイルについて 40

    Siebel Communications の免除プロファイルについて 41

    Siebel Communications の財務プロファイルについて 41

    Siebel Communications の不正行為プロファイルについて 43

    Siebel Communications のロイヤリティプロファイルについて 43

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 3

  • 目次

    Siebel Communications のサイトプロファイルについて 44

    Siebel Communications の計算書プロファイルについて 44

    Siebel Communications での住所プロファイルの作成および更新(エンドユーザー) 44

    第 5 章 : Siebel Communications の担当者Siebel Communications の担当者のシナリオ 47

    Siebel Communications での担当者の追加(エンドユーザー) 48

    Siebel Communications での担当者プロファイルの変更(エンドユーザー) 49

    Siebel Communications での担当者に関連する活動の作成(エンドユーザー) 49

    Siebel Communications での顧客とトラブルチケットの関連付け(エンドユーザー) 49

    Siebel Communications での担当者の管理に関連するその他のエンドユーザータスク 50

    第 6 章 : Siebel Communications の契約とサービス内容Siebel Communications の契約とサービス内容について 51

    Siebel Communications の契約とサービス内容のシナリオ 53

    Siebel Communications の自動ドキュメント機能のテンプレートを設定する 55

    Siebel Communications での契約の追加(エンドユーザー) 56

    Siebel Communications での契約条件の追加と合計の作成(エンドユーザー) 57

    Siebel Communications での契約書類の作成と印刷(エンドユーザー) 57

    Siebel Communications での契約とオーダーの関連付け(エンドユーザー) 58

    Siebel Communications での契約とサービス項目の関連付け(エンドユーザー) 59

    Siebel Communications での契約の変更(エンドユーザー) 59

    Siebel Communications でのエクスプローラによる契約詳細の表示(エンドユーザー) 60

    第 7 章 : Siebel Communications の施設Siebel Communications の施設のシナリオ 62

    Siebel Communications での施設の設定(エンドユーザー) 64

    Siebel Communications での施設フックアップの登録(エンドユーザー) 65

    Siebel Communications の活動と施設の関連付け(エンドユーザー) 66

    Siebel Communications での施設の検証(エンドユーザー) 66

    Siebel Communications のサービスポイント情報の表示(エンドユーザー) 67

    Siebel Communications での使用量の履歴の表示(エンドユーザー) 67

    Siebel Communications での施設に対するサービスリクエストの表示(エンドユーザー) 68

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.74 ■

  • 目次

    Siebel Communications での施設に対するサービスリクエストの追加(エンドユーザー) 68

    Siebel Communications のインフラストラクチャ情報の追加(エンドユーザー) 69

    Siebel Communications での施設の管理に関連するその他のエンドユーザータスク 70

    第 8 章 : Siebel Communications の資産Siebel Communications の資産について 71

    Siebel Communications の資産のシナリオ 72

    Siebel Communications の資産の作成(エンドユーザー) 73

    Siebel Communications の関連資産とプライマリ資産の関連付け(エンドユーザー) 74

    Siebel Communications の資産に関する階層情報の表示(エンドユーザー) 74

    Siebel Communications の資産トランザクションの作成(エンドユーザー) 75

    Siebel Communications の資産に関連付けられたコンポーネントの表示(エンドユーザー) 75

    Siebel Communications の資産に関連付けられたサービスリクエストの追加(エンドユーザー) 76

    Siebel Communications の資産に関連付けられた変更リクエストの追加(エンドユーザー) 76

    Siebel Communications のサービスポイントおよびサービスの表示(エンドユーザー) 77

    第 9 章 : Siebel Communications の商談Siebel Communications の商談のシナリオ 79

    Siebel Communications の商談の作成(エンドユーザー) 81

    Siebel Communications の取引先と商談の関連付け(エンドユーザー) 82

    Siebel Communications の製品と商談の関連付け(エンドユーザー) 82

    Siebel Communications での商談に対する見積りの作成(エンドユーザー) 83

    Siebel Communications での商談に対するプロファイルの作成(エンドユーザー) 84

    Siebel Communications のサイトと商談の関連付け(エンドユーザー) 85

    Siebel Communications のパートナーと商談の関連付け(エンドユーザー) 85

    Siebel Communications での商談の管理に関連するその他のエンドユーザータスク 86

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 5

  • 目次

    第 10 章 : Siebel Communications の請求Siebel Communications の請求のシナリオ 87

    Siebel Communications でのクレジット、不正行為、および使用量情報の生成 89

    Siebel Communications での請求イメージ機能の設定 90

    Siebel Communications の請求情報のアクセスまたは更新(エンドユーザー) 91

    Siebel Communications での未払い料金の支払いの入力(エンドユーザー) 94

    Siebel Communications での使用量の詳細の表示(エンドユーザー) 96

    Siebel Communications での未請求の料金の表示(エンドユーザー) 97

    Siebel Communications での調整項目の作成手順(エンドユーザー) 97調整の要求 98調整リクエストの結果の表示 99調整結果の条件に関する顧客の決定の記録 99

    Siebel Communications での支払い協定の手順(エンドユーザー) 100支払い協定の要求(エンドユーザー) 100支払い協定リクエストの結果の表示(エンドユーザー) 101支払い協定の条件に関する顧客の決定の記録(エンドユーザー) 102

    Siebel Communications での請求書再発行の要求(エンドユーザー) 102

    Siebel Communications での請求プロファイルの更新(エンドユーザー) 103

    請求の管理に関連するその他のエンドユーザータスク 103

    第 11 章 : Siebel Communications のワークオーダーSiebel Communications のワークオーダーのシナリオ 105

    Siebel Communications のワークオーダーの作成(エンドユーザー) 106

    Siebel Communications でのワークオーダーへの活動の追加(エンドユーザー) 107

    Siebel Communications のワークオーダー明細項目の作成(エンドユーザー) 108

    Siebel Communications でのワークオーダー条件の追加(エンドユーザー) 109

    Siebel Communications でのワークオーダーの管理に関連するその他のエンドユーザータスク 109

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.76 ■

  • 目次

    第 12 章 : Siebel Communications のサービスリクエストとトラブルチケット

    Siebel Communications のサービスリクエストとトラブルチケットについて 111

    Siebel Communications のサービスリクエストとトラブルチケットのシナリオ 112

    Siebel Communications でのサービスリクエストとトラブルチケットの設定 114

    Siebel Communications でのトラブルチケットレコードの作成(エンドユーザー) 115

    Siebel Communications でのトラブルチケットレコードの割り当て(エンドユーザー) 115

    Siebel Communications での親トラブルチケットと子トラブルチケットの関連付け(エンドユーザー) 116

    トラブルチケットの解決策について 117

    Siebel Communications でのトラブルチケットレコードの解決(エンドユーザー) 117

    Siebel Communications での顧客満足度調査の使用(エンドユーザー) 119

    Siebel Communications でのトラブルチケットの分析(エンドユーザー) 119

    Siebel Communications でのトラブルチケットの管理に関連するその他のエンドユーザータスク 120

    第 13 章 : Siebel Communications のクレジット管理Siebel Communications のクレジット管理について 121

    Siebel Communications でのクレジット管理のシナリオ 122

    Siebel Communications でのクレジット警告の検証と追加(エンドユーザー) 123

    Siebel Communications でのクレジット警告への活動の追加(エンドユーザー) 125

    クレジット警告についての顧客への連絡(エンドユーザー) 125

    Siebel Communications での支払い情報の入力(エンドユーザー) 125

    Siebel Communications での取引先調整または支払プランの作成プロセス(エンドユーザー) 126

    取引先調整または支払プランのリクエストの送信(エンドユーザー) 127取引先調整または支払プランのリクエスト結果の表示(エンドユーザー) 128取引先調整または支払プランに関する顧客の決定の記録(エンドユーザー) 130

    Siebel Communications でのクレジット警告のクローズ(エンドユーザー) 130

    Siebel Communications でのクレジットの管理に関連するその他のエンドユーザータスク 131

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 7

  • 目次

    第 14 章 : Siebel Communications の不正行為管理Siebel Communications の不正行為管理について 133

    Siebel Communications での不正行為管理のシナリオ(エンドユーザー) 134

    Siebel Communications での不正行為警告の表示(エンドユーザー) 135

    不正行為警告に関する顧客へのフォローアップ(エンドユーザー) 137

    Siebel Communications での不正行為しきい値の表示(エンドユーザー) 137

    Siebel Communications での不正行為警告の更新(エンドユーザー) 137

    Siebel Communications での不正行為の管理に関連するその他のエンドユーザータスク 138

    第 15 章 : Siebel Communications の統合ワークフローの定義Siebel Communications の統合ワークフローの用語 140

    Siebel Communications の統合ワークフローを定義するシナリオ 140

    Siebel Communications のサンプル統合ワークフロー 144

    サンプル統合ワークフロー: CUT Send Account Data 154

    サンプル統合ワークフロー: CUT Receive Account Data 155

    索引

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.78 ■

  • 1 新機能

    Siebel Communications ガイド、バージョン 7.7 の新機能編集上の小さな変更。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 9

  • 新機能 ■

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.710 ■

  • 2 Siebel Communications の概要

    Siebel Communications は、メディアサービスおよび通信サービスのプロバイダが顧客のインターネット、コールセンター、現地対応組織、および流通販路の要件を管理、同期、および調整することを可能にします。SiebelCommunications の設計では、メディアサービス、コンテンツ、ワイヤーライン、ワイヤレス、およびインターネットサービスの各プロバイダのニーズを満たすことが考慮されています。Siebel Communications は、一般消費者からグローバル企業に至るまで、広範な顧客に対応します。

    Siebel Communications により、ユーザーは他システムに存在する顧客データにアクセスできます。SiebelCommunications は、Siebel eBusiness Application Integration(eAI)機能を使用して、課金システム、Operations Support System(OSS)、および Enterprise Resource Planning(ERP)システムに統合します。

    Siebel eBusiness Applications は、相互に連携させることによって、統合された顧客関係管理(CRM)ソリューションを提供するように設計されています。Siebel Communications により、メディアおよび通信企業は、セールス、サービス、およびマーケティング機能を備えた Siebel モジュールを導入できます。これらのモジュールには、Siebel Sales、Siebel Service、Siebel Call Center、Siebel Field Service、Siebel Configurator などがあります。

    Siebel Anywhere を使用すると、Siebel システム管理者は、専用 Web クライアント、モバイル Web クライアント、および Siebel サーバーをアップグレードできます。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 11

  • Siebel Communications の概要 ■ Siebel Communications の主な機能

    Siebel Communications の主な機能表 1 に、ビジネスの主な問題に対する Siebel Communications および Siebel Media の解決策を示します。

    表 1 ビジネスの主な問題に対応する Siebel Communications および Siebel Media の解決策

    ビジネスの問題 Siebel Communications および Siebel Media の解決策

    取引先および施設管理 ■ 複雑な取引先関係に基づいた複数レベルの取引先階層による取引先の管理

    ■ サービス取引先と請求取引先の個別管理

    ■ 施設レコードによる実際の施設やネットワーク配送ポイントの追跡

    ■ サービスポイントにおけるメーターの追跡

    ■ プロファイルによる取引先情報と顧客情報の管理

    契約管理 ■ 見積りの承認による契約の自動作成

    ■ 価格設定情報の調整

    ■ 標準的な条項、条件、特徴の割り当て

    ■ 契約とサービスが確実に履行されていることを確認するための追跡

    監査証跡 ■ さまざまな種類の情報に対する変更内容全般の履歴の作成

    ■ アイテムにアクセスしたユーザー、実行した操作内容、実行日時、値の変更内容を表示するレコード

    ■ セキュリティの管理、特定のレコードの履歴の調査、将来の分析やレコード保守のために変更内容の詳細な記録を行う場合に有効

    請求管理 ■ バックオフィスの請求システムとの統合

    ■ 請求情報のクエリーと表示

    ■ 支払い情報、支払い計画、請求調整、請求プロファイルの管理

    コールセンターの最適化 ■ 顧客とのさまざまなタイプの対話手段を管理する単一のデスクトップ

    ■ 顧客を最も適切な担当者に接続するコンピュータテレフォニーインテグレーション(CTI)

    ■ 統合型の Web および対話型音声応答(IVR)セルフサービス機能

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.712 ■

  • Siebel Communications の概要 ■ Siebel Communications の主な機能

    クレジット管理 ■ バックオフィスのクレジットシステムとの統合

    ■ クレジット警告の管理

    ■ 支払いを滞納している顧客に対する通知

    顧客獲得 ■ 見込み顧客の分類と対象を絞ったキャンペーンの展開のための分析ツール

    ■ マルチチャネルキャンペーンの展開と実行のためのキャンペーン管理ツール

    ■ 構築済みのパフォーマンス分析ツール

    ■ コールスクリプト(従業員が対顧客の営業活動やセールストークで利用するテキストを提供)

    ■ テリトリー割り当て、リードスコアリング、ルーティング

    顧客およびパートナーア

    プリケーション

    ■ Siebel Partner Relationship Management。チャネルパートナーを、インターネット上に展開する仮想セールスおよびサービス組織にすることができます。

    ■ Siebel eService。顧客側で独自のトラブルチケットとサービスリクエストを作成および追跡し、よくある質問(FAQ)に対する回答をインターネットを通じて検索できます。

    ■ Siebel eSales。顧客側でインターネットを通じて企業の製品やサービスの内容を設定したり、製品やサービスを購入したりできます。

    顧客維持 ■ 企業全体で共有する顧客プロファイル

    ■ 顧客流動を予測するプロファイル分析

    ■ 取り戻し処理の生成

    ■ セールス効果を向上し、関係の構築に費やす時間を最大限に活用するセールスツール

    ■ マーケティング分析、キャンペーン展開、および実行のためのツール

    機器およびインフラスト

    ラクチャ

    ■ 顧客サイトで使用できる実資産の管理

    ■ 取引先への機器販売の追跡

    ■ メーターと資産の管理

    表 1 ビジネスの主な問題に対応する Siebel Communications および Siebel Media の解決策

    ビジネスの問題 Siebel Communications および Siebel Media の解決策

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 13

  • Siebel Communications の概要 ■ Siebel Communications の主な機能

    不正行為管理 ■ バックオフィスの不正行為管理システムとの統合

    ■ 不正行為警告の管理

    ■ 顧客の不正行為プロファイルに関連するしきい値の定義

    ■ 不正行為の可能性を示す顧客取引先の分類

    ■ 決済遅れまたは滞納状態の顧客取引先の管理

    オーダー設定および管理 ■ Siebel Configurator による見積りとセールスオーダーの自動生成

    ■ セールス、セールスオーダー、およびワークオーダー間の関係の追跡

    ■ プロセスルールの定義とオープンセールスオーダーの自動エスカレーション

    ■ セールスオーダー生成時の製品クラスおよび属性、製品バンドルの使用

    ■ ワークオーダーによるセールスオーダーの準備

    価格設定管理 ■ 価格設定の調整とその適用条件を定義するためのツールのセット

    ■ 条件文に基づいて適用する価格調整を決定するエンジン

    ■ 価格設定の調整を評価できるテスト用エリア

    ■ 見積り、オーダー、Siebel eSales、Siebel Partner Relationship Management、Siebel eConfigurator などのエンドユーザーインターフェイスとの統合

    Siebel Marketing ■ eIntelligence による顧客情報の分析とキャンペーン結果の評価

    ■ 対象を絞ったマーケティングキャンペーンの作成および実行

    ■ eMarketing によるインターネットマーケティング:電子メールによる統合キャンペーン、カスタマイズされた Web オファー、パーソナライズされた Web ページ、インターネットニュースレター、インターネット調査

    サードパーティと従来型

    アプリケーションの統合

    ■ 最先端の Operating System Software(OSS)および Enterprise ResourcePlanning(ERP)アプリケーションに対応する組み込み型の COM および CORBAインターフェイス

    ■ クロスアプリケーション型のプロセス統合のための統合マッピングツール

    ■ 双方向のデータ交換と同期が可能なSiebel Enterprise Integration Manager (EIM)

    ■ クレジット確認と住所確認の実行

    ■ 外部請求システムによる請求取引先の保守

    表 1 ビジネスの主な問題に対応する Siebel Communications および Siebel Media の解決策

    ビジネスの問題 Siebel Communications および Siebel Media の解決策

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.714 ■

  • Siebel Communications の概要 ■ Siebel Communications の製品のモジュールとオプション

    Siebel Communications の製品のモジュールとオプションSiebel eBusiness Applications のモジュールの多くは Siebel Communications および Siebel Media とともに購入して使用できます。さらに、Siebel Communications および Siebel Media 専用のオプションモジュールを購入することで、各種ビジネスプロセスの機能性を高めることができます。

    Siebel Communications および Siebel Media で使用可能なオプションモジュールについては、Siebel の営業員にお問い合わせください。

    備考: このマニュアルには、Siebel Communications にインストールされているすべてのオプションモジュールが掲載されています。また、サンプルデータベースには、オプションモジュールに関するデータが含まれています。

    インストール環境にこれらのモジュールが含まれていない場合、ソフトウェアインターフェイスがこのマニュアルに

    記載されている内容と異なる場合があります。

    Siebel Communications および Siebel Media の画面およびビューの正確な設定は、アプリケーションの設定によって決まります。Siebel Communications および Siebel Media のインターフェイスの基本的な操作方法については、『基本操作』を参照してください。

    トラブルチケットとサー

    ビスリクエストの管理

    ■ 顧客に影響を与えるネットワークの問題やシステム障害など、顧客の問題の記録、割り当て、管理、解決を行うための単一のプラットフォーム

    ■ 解決策のオンライン検索機能

    ■ 電子メール、ポケベル、ファックス、インターネットを通じた顧客に対する予防保守的な通知

    ■ 期限切れのトラブルチケットやサービスリクエストの自動エスカレーション

    ■ 外部障害管理システムとの統合

    アップセルおよびクロス

    セル

    ■ すべての顧客担当者とのアップセル商談およびクロスセル商談を識別するスクリプトエンジン

    ■ 高マージンサービスの提案を販売員に促す製品設定システム

    ■ 各サービス実施場所の設定情報を提供する統合型の資産管理システム

    使用量、請求、およびサー

    ビスの明細

    ■ 顧客の使用量やサービス情報へのアクセス

    ■ 取引先分析のための顧客データの要約

    表 1 ビジネスの主な問題に対応する Siebel Communications および Siebel Media の解決策

    ビジネスの問題 Siebel Communications および Siebel Media の解決策

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 15

  • Siebel Communications の概要 ■ Siebel Communications の画面のビジネス機能

    Siebel Communications の画面のビジネス機能Siebel Communications および Siebel Media のインターフェイスには、各手順に固有の画面が含まれています。一部の画面は管理者だけが使用します。表 2 に、使用頻度の高い Siebel Communications および Siebel Mediaの画面と、これらの画面のビューが持つ機能を示します。

    表 2 Siebel Communications および Siebel Media の画面とビュー

    画面 機能 詳細情報

    取引先 取引先の作成、表示、更新。取引先階層のセット

    アップおよび管理。取引先プロファイル情報の定

    義および管理。顧客請求のクエリー。請求支払い、

    返済計画、調整の記録。

    このマニュアルの第 3 章「Siebel Communications の取引先」、第 4 章「Siebel Communications のプロファイル」、および第 10 章「Siebel Communications の請求」を参照してください。

    活動 個人活動の追跡と、他のチームメンバーの活動の

    表示。取引先、トラブルチケット、サービスリク

    エスト、担当者との対話、および商談の進捗状況

    の追跡。

    『アプリケーション管理ガイド』を参照し

    てください。

    契約 契約の作成、生成、修正、承認、および追跡。 このマニュアルの第 6 章「Siebel Communications の契約とサービス内容」を参照してください。

    資産 取引先に販売した製品に関する情報の管理。 『Siebel Field Service ガイド』を参照してください。

    監査証跡 Siebel CommunicationsおよびSiebel Mediaで行った変更の履歴の作成。

    『アプリケーション管理ガイド』を参照し

    てください。

    ブリーフィング World Wide Web を含む社内外のさまざまな情報源からの情報の収集とフォーマット化。

    『Siebel eBriefings Administration Guide』を参照してください。

    カレンダー (予定を含む)活動の作成と表示、および同僚との

    カレンダー情報の共有。 『基本操作』を参照してください。

    キャンペーン 特定のマーケティング活動の対象となる見込み顧

    客への発信コミュニケーションの管理。

    『アプリケーション管理ガイド』を参照し

    てください。

    担当者 取引先、商談、トラブルチケット、またはサービ

    スリクエストに関連するビジネスおよび個人の担

    当者情報の記録および追跡。

    このマニュアルの第 5 章「Siebel Communications の担当者」を参照してください。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.716 ■

  • Siebel Communications の概要 ■ Siebel Communications の画面のビジネス機能

    クレジット管理 顧客のクレジットに関する問題の管理および監

    視。サードパーティのクレジット管理アプリケー

    ションとのデータの共有。

    このマニュアルの第 13 章「Siebel Communications のクレジット管理」を参照してください。

    サービス内容 サービス内容の取引先、担当者、および製品への

    関連付け。サービス内容に対する顧客の利用資格

    の確認。

    このマニュアルの第 6 章「Siebel Communications の契約とサービス内容」を参照してください。

    経費レポート 個人の経費またはチームの経費の経費レポート情

    報の管理。 『アプリケーション管理ガイド』を参照し

    てください。

    売上予想 商談または製品に基づいた売上予想の作成。 『アプリケーション管理ガイド』を参照し

    てください。

    不正行為管理 顧客の不正行為に関する問題の管理および監視。

    サードパーティの不正行為管理アプリケーション

    とのデータの共有。

    このマニュアルの第 14 章「Siebel Communications の不正行為管理」を参照してください。

    資料 Siebel 管理者がカタログ化した会社および業種に関連した資料の表示。

    『アプリケーション管理ガイド』を参照し

    てください。

    商談 ビジネス顧客および一般顧客の商談の管理。 このマニュアルの第 9 章「Siebel Communications の商談」を参照してください。

    オーダー セールスオーダーの作成とその状況の追跡。オー

    ダーの要約の生成。 『Siebel Order Management ガイド』および『Siebel Order Management Guide Addendum for Industry Applications』を参照してください。

    施設 施設情報の作成および保守。サービスポイント、

    顧客施設の機器、施設に関連付けられたメーター

    の追跡。

    このマニュアルの第 7 章「Siebel Communications の施設」を参照してください。

    製品 製品、製品ライン、製品機能、および価格リスト

    の表示。 『Siebel Order Management ガイド』および『Siebel Order Management Guide Addendum for Industry Applications』を参照してください。

    品質 不正なイベントや製品に対する反応に関連した情

    報の管理。

    『アプリケーション管理ガイド』を参照し

    てください。

    見積り 見積りの作成、表示、更新。商談の更新と見積り

    の解決策の設定。 『Siebel Order Management ガイド』および『Siebel Order Management Guide Addendum for Industry Applications』を参照してください。

    表 2 Siebel Communications および Siebel Media の画面とビュー

    画面 機能 詳細情報

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 17

  • Siebel Communications の概要 ■ Siebel Communications の画面のビジネス機能

    サービスリク

    エスト

    製品やサービスに関連または付随する情報に関す

    る顧客からのリクエストの作成、表示、更新。 このマニュアルの第 12 章「Siebel Communications のサービスリクエストとトラブルチケット」を参照してく

    ださい。

    スマートスク

    リプト

    インタラクティブな状況に対応するアプリケー

    ションワークフローのスクリプト形式での定義。

    このインタラクティブな状況には、受信コミュニ

    ケーション(顧客サービスなど)や発信コミュニ

    ケーション(テレマーケティングなど)などが含

    まれます。

    『Siebel SmartScript 管理ガイド』を参照してください。

    解決策 サービスリクエストやトラブルチケットに対する

    回答の知識ベースでの検索、整理、および追加。 『Siebel Field Service ガイド』を参照してください。

    トラブルチケット 製品やサービスに関連または付随する情報に関す

    る顧客からのリクエストの作成、表示、更新。 このマニュアルの第 12 章「Siebel Communications のサービスリクエストとトラブルチケット」を参照して

    ください。

    ワークオーダー 顧客向けサービスの開始または停止に関連付けら

    れたワークコンポーネントの管理。 このマニュアルの第 11 章「Siebel Communications のワークオーダー」を参照してください。

    表 2 Siebel Communications および Siebel Media の画面とビュー

    画面 機能 詳細情報

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.718 ■

  • 3 Siebel Communications の取引先

    この章では、取引先に関する基本的な概念について定義します。また、取引先階層の設定手順や取引先情報の更新手

    順についても説明します。

    この章には、管理者(コールセンター管理者、セールス管理者、セールスマネージャなど)向けの有益な情報が記載

    されています。顧客情報がまとめられている取引先画面に顧客サービス担当者(エンドユーザー)が情報を入力する

    方法についても説明します。エンドユーザー手順に習熟すると、企業のニーズに合わせてソフトウェアをカスタマイ

    ズできます。

    Siebel Communications の取引先について「取引先」とは、企業のビジネスの対象となる外部の組織です。契約を取り交わし、サービスと請求を受け、トラブル

    チケットを提起します。Siebel CRM を実装する場合は、通常は取引先が中心的な構成要素となります。

    Siebel Communications に取引先を追加したら、企業のエンドユーザーが、顧客サービスの追跡、リクエストの処理、契約書の表示などに必要な情報を設定します。

    取引先階層顧客ごとに 1 つの取引先を設定することにより、一般顧客の取引先を追跡するための企業のニーズを満たすことができます。ただし、大規模な企業顧客については、エンドユーザーによる取引先階層の構築が必要になる場合がありま

    す。「取引先階層」は、組織内部の親子関係を反映した複数のレベルを持つ構造です。

    複雑な取引先階層内部では、取引先は通常は次のいずれかを表します。

    ■ 顧客、見込み顧客、世帯

    ■ 個別のサービスまたは請求取引先

    ■ 請求またはサービス取引先を集約した取引先

    ■ 組織内の部署

    ■ 組織全体

    世界的な企業組織の本社、複数の地域本社、および数多くの支店など、それぞれに独自のサービスおよび請求要件が

    ある子会社と複雑な組織にも階層を適用できます。

    この複数レベルの構造は、顧客のトップダウン表示をサポートしています。個別の子取引先を使用すると、組織内で

    どの子会社にどの情報が割り当てられているかを容易に把握できます。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 19

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications の取引先について

    さらに、階層には次の利点があります。

    ■ 階層の各ポイントで、住所や担当者名などの顧客情報を管理できます。

    ■ 使用量と請求のロールアップ関係の指定に役立ちます。

    ■ 集計ポイントの作成と保守が可能になり、複雑な割引方式に対応できます。

    合併、分割、および企業の再編成を完全にサポートするために、Siebel Communications では、取引先階層が変更された場合に、取引先レコードとその子取引先のマスター取引先や親取引先を自動的に更新します。特に、子会社

    が他の持ち株会社に売却された場合には、その子取引先の親取引先を変更できます。また、組織全体が他の事業者に

    買収された場合には、その組織の親取引先を変更する事も可能です。これらの変更内容は、取引先レコードの親取引

    先が変更された時点で有効になります。

    取引先クラス「取引先クラス」とは、取引先階層での位置付けや役割に従って取引先を分類する方法です。階層を設定する場合は、

    エンドユーザーが取引先の親子関係を定義します。次に、顧客の要件と組織の構造に従って、新しい取引先に適用す

    る取引先クラスを指定します。

    たとえば、通信企業では、サービスの提供先と請求書の送付先が別の子会社であることが一般的です。異なる役割に

    応じて、取引先クラスの「サービス」と取引先クラスの「請求」という子会社を取引先別に作成できます。取引先ク

    ラスの「サービス」が設定された取引先には、通常はサービス項目情報が保存され、エンドユーザーは顧客の使用量

    やオーダーを分析できます。取引先クラスの「請求」が設定された取引先には、通常は商取引や請求書に関する情報

    が保存されます。

    Siebel Communications には、取引先クラスに基づく親子の関連付けの制限はありません。任意のクラスを他のクラスの子にできます。たとえば、顧客取引先を階層の任意の場所に配置でき、請求取引先をサービス取引先の親ま

    たは子にできます。取引先クラスに基づいて階層ルールを指定するには、ステートモデルを通じてそのルールを設定

    する必要があります。ステートモデルについては、『Siebel Business Process Designer 管理ガイド』を参照してください。

    通常は、Siebel Communications では次の 5 つのクラスを取引先に設定できます。

    ■ Customer(顧客)クラス: このクラスが設定された取引先は、サービスの対象となる実際の顧客、ユーザー、組織となります。「顧客取引先」には、企業名や本社住所などの基本的な顧客情報が含まれています。このクラス

    は、サービスと請求の両方の対象になります。

    ■ Service Aggregator(サービス集合)クラス: このクラスが設定された取引先は、子会社取引先全体の使用量を集計した明細を受け取ります。このクラスは、取引先階層の任意の場所に設定できます。いくつかの定義

    を共有する複数のサービス取引先を生成し、表示できます。

    実装例: 異なる地域に 3 か所の営業所を持つ企業があり、各営業所で有線電話サービスとワイヤレス電話サービスを利用しています。各営業所では、両方のサービスを個別のサービス取引先として設定し、営業所自体をこれ

    らのサービスのサービス集約取引先として設定できます。

    ■ Service(サービス)クラス: このクラスが設定された取引先はサービスの対象になりますが、請求の対象にはなりません。この取引先階層の中で、これは実際にサービスや製品が配送される取引先レベルです。このクラス

    では、複数のサービスアドレスを持つユーザーや組織を表すことができます。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.720 ■

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications の取引先について

    ■ Billing Aggregator(請求集合)クラス: このクラスが設定された取引先は、子会社取引先全体の請求を集計した明細を受け取ります。このクラスは、取引先階層の任意の場所に設定できます。同じ定義の一部を共有す

    る複数の請求取引先を生成し、表示できます。特定のリクエスト(サービス別の請求書の作成や、個別の請求書

    の請求集合取引先への集約など)に基づいて、顧客に対する請求を設定できます。また、請求集計ポイントの作

    成と管理もでき、複雑な割引方式に対応できます。このクラスは、請求を受け取り、集約します。

    実装例: 地域ごとに営業所を持つ企業があり、各営業所で 2 つの異なるサービス(ブロードバンド TV およびブロードバンドインターネット)を利用しています。各営業所では、両方のサービスを個別の請求取引先として設

    定し、営業所自体をサービスの請求集約取引先として設定できます。さらに、企業本社を各営業所の請求集約取

    引先として設定することで、サービスへの支払い口座を統括できます。

    ■ Billing(請求)クラス: このクラスが設定された取引先は、製品およびサービスの顧客に対して請求書を送る場合に使用されます。この取引先階層の中で、これは実際にサービスや製品の商取引が行われる取引先レベルで

    す。このクラスは、顧客の支払い期限に応じて、指定の期間内で顧客に対する請求を集約した結果を表示します。

    Siebel Communications では、取引先クラスに基づいて特定の情報が表示されます。

    ■ サービス取引先および請求取引先エクスプローラでは、取引先クラスに基づいてフィルタリングが行われます。

    ■ [見積り]ビューと[オーダーエントリ]ビューでは、適切な取引先クラスが設定された取引先だけが、関連するダイアログボックスに表示されます。

    備考: その他の取引先クラスを設定したり、デフォルトのクラスの名前を変更したりできます。ただし、クラスの名

    前を変更する場合は、エクスプローラでも同じ名前に変更してください。これは、エクスプローラではクラス名に基

    づいて取引先がフィルターされるからです。取引先クラスの変更については、『アプリケーション管理ガイド』を参照

    してください。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 21

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications の取引先について

    図1 に、サービス取引先クラスおよび請求取引先クラスに従って親子関係を確立した場合の取引先階層の例を示します。

    取引先の役割と権限通常は、セールス管理者とセールスマネージャが、チームによる取引先の作成と保守を監視します。すべてのチーム

    メンバー(エンドユーザー)は、取引先を作成し、取引先情報を更新できます。

    図 1 取引先階層の例

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.722 ■

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications の取引先のシナリオ

    表 3 に、取引先手順に関連する役割と権限を示します。

    Siebel Communications の取引先のシナリオこのシナリオでは、エンドユーザーが実行する一連の手順を示します。企業によっては、ビジネス要件に応じて、異

    なる順序に従う場合があります。

    顧客サービス担当者(CSR)が見込み顧客からの電話を受けます。IVR(対話型音声応答)や CTI(コンピュータテレフォニーインテグレーション)で取引先として識別できないので、着信した電話は任意の CSR に転送されます。

    表 3 取引先の役割と権限

    役割 説明

    管理者 セールス管理者またはセールスマネージャ

    ■ 取引先に必要な情報を決定

    ■ セールスチームの各メンバーに表示する取引先情報を決定

    ■ 取引先活動のレビューおよび分析を行い、実績を評価して、セールスの効果を改善

    ■ セールス担当者が作成した取引先階層をレビュー

    エンドユーザー 顧客サービス担当者

    ■ コールセンター活動を実行し、主に顧客からの質問やセールスオーダーリクエストに対応

    ■ 取引先で必要なキー情報を含む新規顧客の取引先を作成

    ■ 既存の顧客の取引先を更新

    ■ 取引先と関連する担当者間の関係を把握

    ■ 取引先階層を作成

    ■ 取引先階層と階層内部の取引先の関係を把握

    営業員

    ■ 外部セールスと顧客関係の管理に注力

    ■ 取引先に必要なキー情報を含む新規顧客の取引先を作成

    ■ 取引先の更新(商談の作成など)、セールスオーダーの作成、サービスリクエストまたはトラブルチケットの追跡を実行

    ■ 取引先階層を作成し、組織の取引先における親子関係を指定

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 23

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications の取引先のシナリオ

    通話者は、自分自身がハイテク産業向けの特殊なソフトウェアを開発する小企業のオーナー兼 CEO であることを説明しました。通話者は、CSR の企業だけをプロバイダとして使用することを希望しています。

    CSR は、現時点で通話者に対する取引先がないことを最初に確認してから、通話者の企業に関する次の情報を収集します。

    ■ この企業には次の 3 つのサービス拠点があります。

    ■ 本社または管理部門オフィス(イギリスのニューカッスル)

    ■ 開発部門オフィス(ヨーク)

    ■ 営業部門オフィス(バーミンガム)

    ■ 北イングランドのオフィス(ニューカッスルおよびヨーク)に対するサービス全般は、1 つの請求書でまとめて請求が行われていますが、オフィスごとに計算書を受領しています。

    ■ バーミンガムオフィスでは、独自の請求書を受領しています。

    ■ 通話者は、3 つのすべてのオフィスでのサービス全般に基づく割引を希望しており、さらに、すべてのサービスについての計算書を受領することを望んでいます。

    この会話に基づいて、CSR は図 2 に示す取引先階層を作成します。

    図 2 ビジネスシナリオの取引先階層

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.724 ■

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications の外部組織のセットアップ

    この階層に基づき、CSR は、通話者のサービスを確立するために次のように設定する必要があります。

    ■ 企業全体で 1 つの顧客取引先

    ■ 2 つの請求書取引先(北イングランドとバーミンガムに 1 つずつ)

    ■ 3 つのサービス取引先(ニューカッスル、ヨーク、バーミンガムに 1 つずつ)

    ■ 両方の請求取引先について 1 つの請求集約取引先(単一の計算書で請求)

    次に CSR は、ブロードバンドインターネットサービスを取引先に追加することを望む顧客から電話を受けます。CSRは、この顧客の取引先にアクセスし、情報を更新します。CSR は顧客との電話の間に、顧客の地域でこのサービスが利用できることを確認するために、既存のインフラストラクチャをチェックします。

    図 3 に、エンドユーザーが取引先を管理する際に実行する一連の手順を示します。

    Siebel Communications の外部組織のセットアップ管理者は、外部組織を設定して、Siebel アプリケーションの外部組織フィールドに表示される選択ボックスに入力しなければなりません。

    外部組織については、『Siebel eBusiness Applications セキュリティガイド』を参照してください。

    図 3 取引先の手順の例

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 25

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications での取引先の作成(エンドユーザー)

    エンドユーザーが外部組織フィールドに入力したときに表示される選択ボックスに外部組織が表示されます。外部組

    織フィールドに含まれる内容の一部を表 4 に示します。

    Siebel Communications での取引先の作成エンドユーザー)

    取引先は、顧客に関する詳細情報を入力するための主要なリンクを構成します。Siebel Communications に取引先を追加したら、エンドユーザーは、顧客サービスの追跡、リクエストの処理、契約書の表示などに必要な情報を設

    定できます。

    取引先を作成するには 1 [取引先]画面に移動します。

    2 リンクバーで、[取引先]リストをクリックします。

    3 [取引先]リストに新規レコードを追加し、取引先レコードと[追加情報]フォームの必要なフィールドに情報を入力します。それ以外のフィールドにアクセスするには、フォームの[詳細表示]ボタンをクリックします。次の表に一部のフィールドを示します。

    表 4 外部組織フィールドの例

    画面 ビュー フィールド

    取引先 機器 > その他の機器 メーカー

    取引先 インフラ 所有者

    施設 インフラ > 取引先詳細 所有者

    ワークオーダー 追加情報 プロバイダー

    フィールド コメント

    取引先クラス 取引先を請求取引先またはサービス取引先に分類する際に、取引先階層に含まれる取引

    先を識別します。請求取引先およびサービス取引先エクスプローラでは、このフィール

    ドがフィルターされます。また、[見積り]ビューと[エントリ]ビューでの関連付けに

    使用できる取引先は、取引先クラスによって決まります。

    取引先クラスでは、一般顧客の取引先を作成する場合は[顧客]を選択します。

    取引先クラスについては、19 ページの「Siebel Communications の取引先について」を参照してください。

    取引先チーム 取引先に関する情報にアクセスできるユーザーを決定します。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.726 ■

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications での取引先階層の作成(エンドユーザー)

    Siebel Communications での取引先階層の作成(エンドユーザー)取引先階層の作成は、子取引先の作成と、その子取引先と親取引先との関連付けで構成されています。子取引先を追

    加する前に、親取引先を作成する必要があります。取引先の作成については、26 ページの「取引先を作成するには」を参照してください。

    備考: 合併や買収では、エンドユーザーが新規の取引先の下にある階層全体を移動しなければならないことがありま

    す。移動するには、28 ページの「親子関係を変更するには」で説明する手順に従ってください。新規の親取引先は、必ず最上位レベルで関連付けてください。新規の親 ID は、変更内容を反映するように、その子取引先に自動的にカスケードされます。

    取引先階層を作成するには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 リンクバーで、[取引先]リストをクリックします。

    3 [取引先]リストで各子取引先のレコードを追加し、必要なフィールドに情報を入力します。

    4 [親]フィールドで、ダイアログボックスから親取引先を選択します。

    住所 取引先の住所です。新しい住所を入力するか、既存の住所を関連付けます。住所を関連

    付けるダイアログボックスでは、[施設]チェックボックスで、住所が施設かどうかを示

    します。

    優良な資産状態 取引先が中央でブロックされているかどうかを決定します。ブロックされていると、特

    定の活動が実行されません。このフィールドが取引先の状況とは異なることに注意して

    ください。

    割り当てをロック アサイメントマネージャを実行しない場合は、このフィールドをオンにします。[割り当

    てをロック]をオンにしない場合、そのテリトリーに従って別のチームにこの取引先を

    再割り当てできます。たとえば、3 つの異なる拠点を持つ商用取引先を同じ取引先マネージャで処理する場合は(1 つまたは 2 つの拠点が別の取引先マネージャのテリトリーに入る場合でも)、[割り当てをロック]をオンにしないでください。

    サイト 「本社」、「企業」、「サンフランシスコ」など、取引先の場所や機能の説明です。

    略称 取引先(およびその部署)に任意の略称を付けることができます。たとえば、A/BProducts, Inc. という名称の取引先に、AB、A/B、AB Products などの略称を設定できます。

    Siebel Communications の他の部分で取引先を検索または入力する場合に、実際の名前の代わりに略称を使用できます。

    フィールド コメント

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 27

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications での取引先階層のレビュー(エンドユーザー)

    親子関係を変更するには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 [取引先]リストで、子取引先を選択します。

    3 [親]フィールドで、ダイアログボックスから別の親取引先を選択します。

    Siebel Communications での取引先階層のレビュー(エンドユーザー)エンドユーザーは、取引先階層全体をレビューして、その構造を確認できます。

    取引先の階層をレビューするには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 リンクバーで、次のいずれかのオプションをクリックします。

    ■ 請求取引先およびサービス取引先の階層をレビューするには、[請求取引先エクスプローラ]または[サービ

    ス取引先エクスプローラ]をクリックし、エクスプローラツリーのサブフォルダを展開します。

    エクスプローラビューには、対応する集合取引先を含む、指定した取引先クラスの取引先だけが表示されます。

    ■ すべての取引先階層をレビューするには、[取引先管理]をクリックし、エクスプローラツリーのサブフォル

    ダを展開します。

    エクスプローラビューには、[取引先](クラスにかかわらずすべての子取引先を表示)、[請求口座]、および

    [サービス取引先]のサブフォルダに含まれる取引先が表示されます。

    組織チャートとして取引先階層を表示するには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 [取引先]リストで、取引先の名前をクリックします。

    3 [取引先階層]タブをクリックします。

    4 下にスクロールして、取引先階層を示す組織チャートを表示します。

    子取引先のリストを表示するには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 [取引先]リストで、取引先の名前をクリックします。

    3 [取引先階層]タブをクリックします。

    4 下にスクロールし、下部の[表示]ドロップダウンリストから[取引先組織階層]を選択します。

    子取引先のリストが表示されます。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.728 ■

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications での取引先情報のアクセスまたは更新(エンドユーザー)

    Siebel Communications での取引先情報のアクセスまたは更新(エンドユーザー)Siebel Communications では、エンドユーザーは異なるビューから同じ取引先情報にアクセスできます。特定のビューでは、エンドユーザーは、その時点で実行する必要がある手順に応じて、最も関連のある情報を検索できます。

    ほとんどのビューでは、エンドユーザーは、システム設定やエンドユーザーのアクセス権に応じて、顧客とのやり取

    りを記録し、顧客の情報を更新できます。

    エンドユーザーは、すべてのビューから、請求、サービス、見積り、契約、担当者などに関する情報にアクセスできます。

    エンドユーザービューには次のものがあります。

    ■ [顧客ポータル]ビュー(コールセンターエージェント): 顧客と会話する場合、コールセンターエージェントには、通常は顧客の取引先に関する概要が必要になります。[顧客ポータル]ビューを使用すると、簡潔な表示で最

    も頻繁に必要となる情報にアクセスできます。

    ■ [取引先]ビュー(営業員): 営業員は、コールセンターエージェントと同じ取引先情報にアクセスしますが、その情報には取引先ビューを通じてアクセスします。各ビューには、取引先情報の特定の部分が表示されます。た

    とえば、レポートを作成する場合は、営業員は、使用量の詳細や取引先のオーダー履歴をレビューする必要があ

    ります。営業員は、通常は電話で顧客と会話しながらレポートをレビューしないので、顧客ポータルで入手でき

    る取引先の概要情報は必要ありません。

    顧客ポータルビューにアクセスするには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 [取引先]リストで、[名前]フィールドをクリックします。

    取引先情報を要約したリストとフォームが含まれる[顧客ポータル]ビューが表示されます。

    取引先ビューにアクセスするには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 [取引先]リストで、取引先の名前をクリックします。

    3 タブをクリックし、その取引先の特定の情報にアクセスします。

    取引先の契約を表示するには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 取引先を選択します。

    3 リンクバーで、[契約取引先エクスプローラ]をクリックします。

    4 エクスプローラツリーで、取引先のフォルダを展開します。

    選択したアカウントの契約のサブフォルダが表示されます。

    5 フォルダを展開し、表示する特定の契約やサブ契約を選択します。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 29

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications でのインフラストラクチャ、機器、使用量の監視(エンドユーザー)

    Siebel Communications でのインフラストラクチャ、機器、使用量の監視(エンドユーザー)エンドユーザーは、サービス顧客のインフラストラクチャ、機器、使用量に関する情報を記録し、監視できます。

    備考: エンドユーザーは、[施設]画面を使用して、使用量の詳細情報を表示したり、電気通信に関連したインフラ

    ストラクチャ情報を追加したりできます。

    使用量の詳細情報を表示するには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 [取引先]リストで、取引先の名前をクリックします。

    3 [使用量詳細]タブをクリックします。

    サービスのリストと、その下に使用履歴が表示されます。履歴には、選択した取引先やサービスに関する一定期

    間または月単位の使用量の情報が表示されます。

    4 [使用量詳細]リストでサービスを選択します。

    5 [使用履歴]リストで、表示する使用量情報のタイプをドロップダウンリストから選択します。

    [使用履歴]と[使用情報]以外のすべてのオプションでは、情報がチャート形式で表示されます。

    設置済みまたは計画済みの機器を追加するには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 [取引先]リストで、取引先の名前をクリックします。

    3 [機器]タブをクリックします。

    4 [機器]または[その他の機器]リストでレコードを追加し、必要なフィールドに情報を入力します。

    [機器]リストを使用して、企業から提供されている項目を記録および表示します。また、[その他の機器]リス

    トを使用して、競合会社や提携パートナーを含む、他の企業から提供されている項目を記録および表示します。

    また、これらのリストを使用して、顧客が所有している、または購入を予定している機器に関する情報を記録でき

    ます。たとえば、企業がハイエンドデジタルセットトップボックスにデジタルサービスを提供する場合、大規模な

    集合住宅で現在設置されている施設内機器や開発業者が将来に必要とする配線に関する情報を記録できます。

    複数の拠点を持つ顧客に対して個別のサービス取引先を作成する場合は、その拠点の設置済みおよび計画済みの

    機器を、対応するサービス取引先に関連付けることができます。単一の取引先を使用して、複数の拠点を持つ顧

    客を表す場合は、顧客の各拠点に存在する設置済みまたは計画済みの機器を、その顧客の 1 つの取引先に関連付ける必要があります。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.730 ■

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications でのインフラストラクチャ、機器、使用量の監視(エンドユーザー)

    次の表に一部のフィールドを示します。

    電気通信関連のインフラストラクチャを追加するには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 [取引先]リストで、取引先の名前をクリックします。

    3 [インフラ]タブをクリックします。

    4 このリストにレコードを追加し、必要なフィールドに情報を入力します。

    このリストを使用して、サービスを提供するサイトに設置されている電気通信関連のインフラストラクチャの情

    報または属性を記録します。これは、工場、倉庫、オフィスビルなどの大規模な工業または商業サイトで特に重

    要です。

    複数の拠点を持つ顧客を表すために複数のサービス取引先を使用している場合は、各拠点のインフラストラク

    チャ項目を、それに対応するサービス取引先に関連付けることができます。複数の拠点を持つ顧客を表すために

    単一の取引先を使用する場合は、顧客のすべての拠点のインフラストラクチャ項目をその顧客の 1 つの取引先に関連付ける必要があります。

    次の表に一部のフィールドを示します。

    フィールド コメント

    インストール日 機器が設置された日付、または顧客が機器の購入を計画している日付。

    製品 選択肢は、選択した機器のタイプに応じて動的に変化します。その他のほとんどのフィー

    ルドには、選択した製品に関するデータが自動的に入力されます。

    タイプ 機器を、その機器で利用できるサービスのタイプにリンクします。

    フィールド コメント

    属性 値は、[サービスタイプ]フィールドでの選択に応じて動的に変化します。

    所有者 インフラストラクチャ項目の所有者。

    値 [属性]フィールドのデータに関する特定の情報。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 31

  • Siebel Communications の取引先 ■ Siebel Communications でのインフラストラクチャ、機器、使用量の監視(エンドユーザー)

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.732 ■

  • 4 Siebel Communications のプロファイル

    この章では、プロファイルに関連するいくつかの基本的な概念を説明し、プロファイルの作成手順を順を追って説明

    します。また、プロファイル、ビジネス機能、およびバックオフィスシステム間の相互関係についても説明します。

    この章には、管理者(コールセンター管理者、セールス管理者、セールスマネージャなど)向けの有益な情報が記載

    されています。また、この章では、顧客サービス担当者(エンドユーザー)が、これらのプロファイルの情報を入力

    する場所や、バックオフィスシステムとのスムーズな統合に不可欠な情報についても説明します。

    エンドユーザー手順に習熟すると、企業のニーズに合わせてソフトウェアをカスタマイズできます。

    Siebel Communications のプロファイルについて

    「プロファイル」には、ビジネス機能の実行に必要な情報が格納されています。たとえば、請求プロファイルには、製

    品やサービスの顧客に請求を行う際に必要な情報が含まれています。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 33

  • Siebel Communications のプロファイル ■ Siebel Communications のプロファイルについて

    プロファイルタイプ表 5 に、Siebel Communications で使用できる取引先プロファイルを示します。

    備考: オーダー管理モジュールでは、[サービスプロファイル]ビューを使用しなくなりました。SiebelCommunications の 6.x 以前のバージョンで[サービスプロファイル]ビューを使用していた場合は、代わりに新しい[MSAG プロファイル]ビューを使用してください。

    表 5 取引先プロファイル

    プロファイル コメント

    住 所 プ ロ フ ァ イ ル と

    MSAG プロファイルMaster Street Address Guide(MSAG)データソースやその他の外部データベースに照らし合わせて住所を確認できます。Emergency 911 データベースなどの外部アプリケーションで必要なフォーマットで正確な住所を入力するために役立ちます。

    MSAG プロファイルを、企業に関連するその他のプロファイルを作成するための例として使用することもできます。

    請求プロファイル 製品やサービスの顧客に対して請求を行う際に必要な情報が含まれています。通常は、

    このプロファイルは請求取引先に関連付けられています。1 つの取引先には 1 つの請求プロファイルがあり、これを複数の請求システムで使用して、取引先の請求書を作成

    できます。

    顧客プロファイル 顧客が一般取引先ではなく組織の場合には、その取引先に関する情報が含まれます。

    企業が、請求ソフトウェアまたは顧客情報システムからこのデータを Siebel Communications にインポートすると、多くのプロファイル情報を自動的に追加できます。

    免除プロファイル 顧客が資格を有することが考えられるすべての補助金および免除に関連する特定情報

    を含みます。また、補助金または免除の発生時を追跡し、サポート情報の受取について

    記録します。

    財務プロファイル 顧客のクレジットチェックに使用する情報が含まれています。

    不正行為プロファイル 取引先の不正行為の状況に関する情報が含まれています。このプロファイルを使用する

    と、エンドユーザーは不正行為しきい値を設定し、そのしきい値を超えたときに不正行

    為警告を発行できます。

    ロイヤルティプロファ

    イル

    顧客流動の予測、債務リスクの評価、アップセルおよびクロスセル商談の識別に必要な

    情報が含まれています。サードパーティの予測モデリングパッケージと統合すると、そ

    のソフトウェアで生成されたスコアが表示されます。

    サイトプロファイル 取引先の拠点に関する情報が含まれています。

    計算書プロファイル 部数、メディア、計算書を必要とする担当者など、請求計算書の設定を記録します。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.734 ■

  • Siebel Communications のプロファイル ■ Siebel Communications のプロファイルのシナリオ

    プロファイルの役割と権限表 6 に、プロファイルに関連する手順を一般に実行する従業員を示します。

    Siebel Communications のプロファイルのシナリオこのシナリオでは、顧客サービス担当者(エンドユーザー)が実行する一連の手順を示します。企業によっては、ビ

    ジネス要件に応じて、異なる順序に従う場合があります。

    このシナリオは、23 ページの「Siebel Communications の取引先のシナリオ」の続きです。顧客サービス担当者(CSR)は、新規顧客について取引先階層をすでに作成しており、取引先の担当者を追加し、取引先の住所を入力しています。

    ここで、階層の各サービス取引先について、CSR は、MSAG(Master Street Address Guide)データベースまたは同様の外部データベースで取引先の住所を確認します。これにより、サービスの供給時に、Emergency 911データベースに適切なアドレス形式が送信されることが保証されます。

    新規の各住所を確認用に送信した後、CSR は、データベースから送り返されるリストから一致するものを選択できます。CSR は、確認したフィールドが自動的に更新されて、手順の完了を示していることを確認します。

    次に、CSR は、個別の取引先に関連する固有のプロファイルを作成します。各プロファイルには、ビジネス機能の実行に必要な情報が格納されています。

    CSR は、最上位レベルの親取引先から開始して、財務プロファイルと計算書プロファイルを作成します。

    ■ CSR は、最上位レベルの親取引先の財務プロファイルを作成します。これは、顧客の企業に対して、その取引先全体の財務権限を設定するためです。財務プロファイルには、企業のクレジットチェックに必要なすべての情報

    が含まれています。

    ■ CSR は、最上位レベルの取引先の計算書プロファイルも作成します。これは、製品とサービスのすべての料金をまとめた企業レベルの計算書を受け取ることを顧客が希望するためです。

    計算書プロファイルには、住所、必要な計算書の部数、計算書のメディアタイプ、発行頻度、担当者などの情報

    が含まれています。各計算書プロファイルには、CSR の企業の請求システムで固有の識別子が指定されます。計算書を処理できるように、請求システムにはすべてのプロファイル情報が必要です。

    表 6 エンドユーザーの役割と権限

    役割 説明

    顧客サービス担

    当者

    ■ コールセンター活動を担当し、主に顧客からの質問やセールスオーダーリクエストに対応する

    ■ プロファイルに必要なキー情報を含む取引先階層を把握する

    ■ 新規顧客のプロファイルを作成し、既存の顧客のプロファイルを追加および修正する

    営業員 ■ 外部セールスと顧客関係の管理に注力する

    ■ プロファイルに必要な情報を含む取引先階層を把握する

    ■ 新規顧客のプロファイルを作成し、既存の顧客のプロファイルを追加および修正する

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 35

  • Siebel Communications のプロファイル ■ Siebel Communications のプロファイルのシナリオ

    次に、CSR は階層の請求サブ取引先に移動して、これらのサブ取引先について個別の請求プロファイルを作成します。各請求プロファイルには、その取引先の発送住所、担当者、請求頻度、デビットカードまたはクレジットカード

    データなどの情報が格納されています。

    次に、複数のサブ取引先の計算書プロファイルを作成し、利用したサービス量の計算書を各オフィスで受領するよう

    にします。

    次に、補助金や免税情報を適用する場合は、必ず免除プロファイルを作成します。たとえば、慈善事業の組織は免税

    条件に該当します。免除プロファイルは、取引先階層の任意のレベルに作成できます。通常は、取引先の初期設定の

    一部になります。このプロファイルには、請求システムに渡すこともできる情報が含まれます。

    次に、各サービス取引先のサイトプロファイルを作成します。このプロファイルは、サイトのフロア数や、装置の設

    置場所などを指定します。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.736 ■

  • Siebel Communications のプロファイル ■ Siebel Communications のプロファイルのシナリオ

    図 4 に、ビジネスシナリオで説明した顧客の取引先階層に必要な取引先とプロファイルを示します。

    備考: Siebel Communications では、エンドユーザーが階層を作成する方法に制限はありません。特定のルールを設定する場合は、Siebel eBusiness Applications の内部でルールを設定する必要があります。この図は、特定の取引先クラスのプロファイルを使用する際の推奨方法を示したものです。

    図 4 取引先階層とプロファイルのビジネスシナリオ

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 37

  • Siebel Communications のプロファイル ■ Siebel Communications のプロファイルのシナリオ

    38 ページの図 5 に、取引先、プロファイル、バックオフィスシステム間の相互関係をまとめます。

    備考: 請求取引先とサービス取引先に分割されていない単純な一般顧客の場合は、すべてのプロファイルは、

    38 ページの図 5 に示すように、サブ取引先ではなく顧客取引先に直接関連付けられています。

    図 5 取引先、プロファイル、およびバックオフィスシステム間の相互関係

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.738 ■

  • Siebel Communications のプロファイル ■ Siebel Communications でのプロファイルの作成および更新(エンドユーザー)

    Siebel Communications でのプロファイルの作成および更新(エンドユーザー) 取引先階層の各レベルで、エンドユーザーは 1 つまたは複数の取引先プロファイルを作成できます。ただし、エンドユーザーに保守を依頼する特定のタイプのプロファイルがアプリケーションでサポートされているかどうかを管理者

    が確認する必要があります。たとえば、請求アプリケーションが免除プランをサポートしていない場合は、免除プロ

    ファイルを設定する必要はありません。

    備考: この項は、住所(MSAG)プロファイルを除くすべてのプロファイルに関連しています。MSAG プロファイルの処理については、44 ページの「Siebel Communications での住所プロファイルの作成および更新(エンドユーザー)」を参照してください。

    プロファイルを作成または更新するには

    1 [取引先]画面に移動します。

    2 [取引先]リストで、取引先の名前をクリックします。

    3 [プロファイル]タブをクリックします。

    4 [プロファイル]ビューのリンクバーで、プロファイルタイプをクリックします。

    5 特定のプロファイルについて表示されるフォームまたはリストで、次の項に示す順を追った手順に従って情報を更新します。

    次の項では、この手順を使用して作成できるさまざまなプロファイルと、それぞれに必要な固有のフィールドについ

    て説明します。

    Siebel Communications の請求プロファイルについてエンドユーザーは「請求プロファイル」を作成し、顧客に対して製品やサービスについての請求を行います。請求プ

    ロファイルには、請求頻度、支払いタイプ、請求メディア、請求タイプ、請求書を電子メールで送信する場合の顧客

    の電子メールアドレスなどの情報が含まれています。この情報は、この情報のマスターレポジトリにできるバックオ

    フィスシステムに送信できます。

    通常は、請求プロファイルは請求取引先に関連付けられており、顧客とサービス提供会社の間の法的拘束力のある契

    約を表すこともあります。このプロファイルは、外部請求システムからの情報も反映しています。

    [請求プロファイル]フォームの一部のフィールドについて表 7 で説明します。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.7 ■ 39

  • Siebel Communications のプロファイル ■ Siebel Communications の顧客プロファイルについて

    請求プロファイルに支払い方法の情報を追加するには

    ■ 支払い方法に応じて、さらに情報を追加したり、既存の情報を更新したりします。

    ■ 自動借方、小切手、または毎月の計算書については、[自動振替]フォームに情報を入力します。

    ■ クレジットカードについては、[クレジットカード支払い]フォームに情報を入力します。

    次の表は、一部のフィールドを示しています。

    Siebel Communications の顧客プロファイルについて顧客が一般取引先でなく組織の場合は、エンドユーザーは取引先の「顧客プロファイル」を作成します。企業が、請

    求ソフトウェアまたは顧客情報システムからこのデータを Siebel Communications にインポートすると、多くのプロファイル情報を自動的に追加できます。

    顧客プロファイルを使用すると、エンドユーザーは、顧客の財務情報やセールス情報などの関連する顧客情報を取り

    込み、顧客のパートナーや競合会社に関する情報を記録できます。

    表 7 請求プロファイルのフィールド

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    予算請求 予算請求の収集が必要かどうかを示します。

    電子メールによる請求書

    の送信先

    顧客の請求書を電子的に送信できる電子メールアドレス。

    外部請求取引先番号 Siebel Communications がバックオフィスシステムに事前設定コールを実行し、取引先番号を要求すると自動的に入力されます。請求システムによって生成される取引

    先番号は、請求システムのその取引先の主要な参考情報として使用されます。

    支払い方法 支払い方法によって、更新する必要があるその他のフィールドが決まります。

    フィールド コメント

    カテゴリー [デビット]、[調達]、[クレジットカード]など、支払いカードのカードカテゴ

    リー。

    ブロック カードがブロックされているかどうかを示します。これは、外部システムを使

    用してクレジットカードを確認する場合に決定されます。

    ブロックの理由 支払いカードがブロックされている理由。このブロックは、1 つの特定の支払いカードだけに適用されます。顧客に複数の支払いカードがある場合は、これ

    以外のカードは使用できます。

    Siebel Communications ガイド バージョン 7.740 ■

  • Siebel Communications のプロファイル ■ Siebel Communications の免除プロファイルについて

    Siebel Communications の免除プロファイルについて

    エンドユーザーは、顧客が資格を有することが考えられる補助金および免除情報のリストを含む免除プロファイルを

    作成します。免除プロファイルは、補助金または免除の発生時を追跡するフィールドを含み、サポート情報の受取に

    ついて記録します。

    [免除プロファイル]フォームの一部のフィールドについて表 8 で説明します。

    Siebel Communications の財務プロファイルについてエンドユーザーは、財務プロファイルを作成して顧客のクレジットチェックを実行します。顧客のクレジットを確認

    するために、Siebel Communications はバックオフ�