RPD工法 -...
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遠心振動実験載荷装置
遠心振動実験の模型地盤
現場施工実験
プラスチックボードドレーンを用いた液状化対策工法
平成 22 年 2 月
建設技術審査証明事業(土木系材料・製品・技術)概要書
RPD工法
プラスチックボードドレーンを用いた液状化対策工法 RPD工法審査証明の結果
平成22年2月15日~平成27年2月14日
審査証明有効期間
株式会社淺沼組 〒569-0034 大阪府高槻市大塚町3-24-1 技術研究所 TEL:072-661-1620 FAX:072-661-1730 株式会社不動テトラ 〒103-0016 東京都中央区日本橋小網町7-2 地盤事業部 地盤技術部 TEL:03-5644-8534 FAX:03-5644-8537 錦城護謨株式会社 〒581-0068 大阪府八尾市跡部北の町1-4-25 土木事業本部 技術部 TEL:072-992-6630 FAX:072-922-4175
技術保有会社/お問合せ先
本概要書は、財団法人土木研究センター(PWRC)が行った「建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術)」の結果を、広く関係各位に紹介する目的で作成したものであります。財団法人 土木研究センター(PWRC)企画・審査部 TEL03-3835-3609 http://www.pwrc.or.jp/shinsa.html
建技審証第0904号
審査証明の範囲
適用地盤は相対密度40%~50%、透水係数1×10-1cm/s ~ 1×10-3cm/s の砂質地盤で、レベル1地震動相当を対象とします。また、改良深度は 10m 以内、改良幅は改良深度の 2 倍以上を適用範囲とし、PBD の打設間隔は60cm~100cmとします。
「RPD工法」は、以下に示す性能を有していることが確認されました。
(1)地盤の改良効果 振動台実験において、地震時における地盤変形の発生抑制の効果を有していること、また、過剰間隙水圧の発生抑制と消散の効果を有していることを確認し、それらの効果により地盤の液状化強度を高めることを確認しました。
(2)耐久性 室内目詰まり試験および耐薬品性の確認試験において、PBDは地盤内で目詰まりによる機能低下が少なく、耐薬品性を有していることを確認しました。
(3)施工性 現場施工実験において、狭隘な作業スペースでも施工可能であり、PBDの運搬・打設作業が容易で迅速に行えるため、施工能力が高いことを確認しました。
(4)周辺環境への影響 現場施工実験において、PBD打設時の騒音・振動が少なく、掘削残土が発生しないことを確認しました。
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液状化対策工法「RPD工法」は、以下のような特徴を有しています。(1)液状化の防止機能 PBDの排水効果に加え、地盤をPBDとジオグリッドとで囲まれた領域に分割し、領域内の土粒子の移動を抑
えることで地盤の変形を抑制し、液状化強度を高め、地盤が液状化するのを防ぐ特徴を有しています。(2)耐久性 PBDは地盤内での劣化が少なく、長期間安定した性能が保持されます。(3)施工性 PBDは比較的軽く運搬が容易で連続打設が可能であるため、施工時間が短縮されます。また、小さなスペー
スで施工できるため、既設構造物への近接施工が可能です。さらに、PBDは工場製品のため品質にばらつきがありません。
(4)環境特性 PBDはウォータージェットを併用しながらケーシングによる圧入方式で打設され、騒音・振動が少ない。ま
た、PBD打設時に掘削残土が発生しません。
プラスチックボードドレーンを用いた液状化対策工法「RPD工法」(Reinforcing Plastic-Board Drains)は、プラスチックボードドレーン(以下、PBD)の先端をアンカーで非液状化層に定着し、PBD頭部をジオグリッドと固定治具で連結した液状化対策工法です。PBDの打設は千鳥配置を基本とします。 PBDは目詰まりがしにくく、PBD自体も劣化しにくいため半永久的に排水機能を確保することができ、地震時に発生する過剰間隙水圧を速やかに消散することができます。また、PBD頭部をジオグリッドで連結することによって、地盤をPBDとジオグリッドとで囲まれた領域に分割し、領域内の土粒子の移動を抑えることで、地盤の変形が抑制されます。それらの効果によって液状化強度が高められ、液状化対策として有効に機能します。
プラスチックボードドレーンを用いた液状化対策工法 RPD工法技術の概要 技術の特徴
振動台実験より地盤の改良効果を確認しています。(1)盛土(直下型改良あるいは両脇型改良) 無対策地盤の場合、加速度130galで基礎地盤が液状化すると、盛土の沈下・崩壊が生じます。一方、改良地盤の場合、加速度250galでも改良域内の液状化を防ぎ、盛土部分の変形を抑えることで盛土の形状を維持し液状化被害が少なくなります。
(2)地中構造物 基礎地盤が加速度120galで液状化すると、無対策地盤の場合、人孔が浮上しながら転倒します。一方、改良地盤の場合、人孔の浮上が抑制されます。
適用例
PBD打設状況 表層部処理完了状況
無対策地盤(加速度130gal)
改良地盤(加速度250gal)
使用材料の仕様
PBD
定着アンカージオグリッド
固定治具
寸法 幅 200mm×厚さ10mm 材質 芯材:ポリエチレン樹脂、フィルター:ポリエステル系特殊合成繊維材質 高張力ポリエステル繊維製のネット型シート 材質 SS400 材質 再生ポリプロピレン製の角材 左:改良地盤、右:無対策地盤(加速度120gal)
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液状化対策工法「RPD工法」は、以下のような特徴を有しています。(1)液状化の防止機能 PBDの排水効果に加え、地盤をPBDとジオグリッドとで囲まれた領域に分割し、領域内の土粒子の移動を抑
えることで地盤の変形を抑制し、液状化強度を高め、地盤が液状化するのを防ぐ特徴を有しています。(2)耐久性 PBDは地盤内での劣化が少なく、長期間安定した性能が保持されます。(3)施工性 PBDは比較的軽く運搬が容易で連続打設が可能であるため、施工時間が短縮されます。また、小さなスペー
スで施工できるため、既設構造物への近接施工が可能です。さらに、PBDは工場製品のため品質にばらつきがありません。
(4)環境特性 PBDはウォータージェットを併用しながらケーシングによる圧入方式で打設され、騒音・振動が少ない。ま
た、PBD打設時に掘削残土が発生しません。
プラスチックボードドレーンを用いた液状化対策工法「RPD工法」(Reinforcing Plastic-Board Drains)は、プラスチックボードドレーン(以下、PBD)の先端をアンカーで非液状化層に定着し、PBD頭部をジオグリッドと固定治具で連結した液状化対策工法です。PBDの打設は千鳥配置を基本とします。 PBDは目詰まりがしにくく、PBD自体も劣化しにくいため半永久的に排水機能を確保することができ、地震時に発生する過剰間隙水圧を速やかに消散することができます。また、PBD頭部をジオグリッドで連結することによって、地盤をPBDとジオグリッドとで囲まれた領域に分割し、領域内の土粒子の移動を抑えることで、地盤の変形が抑制されます。それらの効果によって液状化強度が高められ、液状化対策として有効に機能します。
プラスチックボードドレーンを用いた液状化対策工法 RPD工法技術の概要 技術の特徴
振動台実験より地盤の改良効果を確認しています。(1)盛土(直下型改良あるいは両脇型改良) 無対策地盤の場合、加速度130galで基礎地盤が液状化すると、盛土の沈下・崩壊が生じます。一方、改良地盤の場合、加速度250galでも改良域内の液状化を防ぎ、盛土部分の変形を抑えることで盛土の形状を維持し液状化被害が少なくなります。
(2)地中構造物 基礎地盤が加速度120galで液状化すると、無対策地盤の場合、人孔が浮上しながら転倒します。一方、改良地盤の場合、人孔の浮上が抑制されます。
適用例
PBD打設状況 表層部処理完了状況
無対策地盤(加速度130gal)
改良地盤(加速度250gal)
使用材料の仕様
PBD
定着アンカージオグリッド
固定治具
寸法 幅 200mm×厚さ10mm 材質 芯材:ポリエチレン樹脂、フィルター:ポリエステル系特殊合成繊維材質 高張力ポリエステル繊維製のネット型シート 材質 SS400 材質 再生ポリプロピレン製の角材 左:改良地盤、右:無対策地盤(加速度120gal)
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遠心振動実験載荷装置
遠心振動実験の模型地盤
現場施工実験
プラスチックボードドレーンを用いた液状化対策工法
平成 22 年 2 月
建設技術審査証明事業(土木系材料・製品・技術)概要書
RPD工法
プラスチックボードドレーンを用いた液状化対策工法 RPD工法審査証明の結果
平成22年2月15日~平成27年2月14日
審査証明有効期間
株式会社淺沼組 〒569-0034 大阪府高槻市大塚町3-24-1 技術研究所 TEL:072-661-1620 FAX:072-661-1730 株式会社不動テトラ 〒103-0016 東京都中央区日本橋小網町7-2 地盤事業部 地盤技術部 TEL:03-5644-8534 FAX:03-5644-8537 錦城護謨株式会社 〒581-0068 大阪府八尾市跡部北の町1-4-25 土木事業本部 技術部 TEL:072-992-6630 FAX:072-922-4175
技術保有会社/お問合せ先
本概要書は、財団法人土木研究センター(PWRC)が行った「建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術)」の結果を、広く関係各位に紹介する目的で作成したものであります。財団法人 土木研究センター(PWRC)企画・審査部 TEL03-3835-3609 http://www.pwrc.or.jp/shinsa.html
建技審証第0904号
審査証明の範囲
適用地盤は相対密度40%~50%、透水係数1×10-1cm/s ~ 1×10-3cm/s の砂質地盤で、レベル1地震動相当を対象とします。また、改良深度は 10m 以内、改良幅は改良深度の 2 倍以上を適用範囲とし、PBD の打設間隔は60cm~100cmとします。
「RPD工法」は、以下に示す性能を有していることが確認されました。
(1)地盤の改良効果 振動台実験において、地震時における地盤変形の発生抑制の効果を有していること、また、過剰間隙水圧の発生抑制と消散の効果を有していることを確認し、それらの効果により地盤の液状化強度を高めることを確認しました。
(2)耐久性 室内目詰まり試験および耐薬品性の確認試験において、PBDは地盤内で目詰まりによる機能低下が少なく、耐薬品性を有していることを確認しました。
(3)施工性 現場施工実験において、狭隘な作業スペースでも施工可能であり、PBDの運搬・打設作業が容易で迅速に行えるため、施工能力が高いことを確認しました。
(4)周辺環境への影響 現場施工実験において、PBD打設時の騒音・振動が少なく、掘削残土が発生しないことを確認しました。