Product...

44
http://www.flickr.com/photos/ranh/270486786/ Product Ownership NTTデータと楽天それぞれの文脈での サービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み NTTDATA 2013/1/16

Transcript of Product...

Page 1: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

http://www.flickr.com/photos/ranh/270486786/

Product Ownership NTTデータと楽天それぞれの文脈での

サービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

NTTDATA 2013/1/16

Page 2: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

自己紹介 柴山 洋徳 (Twitter:shibao800)

株式会社NTTデータ 認定プロジェクトマネージャ

仕事

CCPM/TOC コンサルティング

組織変革コンサルティング

NTTデータグループのアジャイル開発組織運営

社内システム開発のプロダクトオーナー

社内アジャイルコーチ Copyright © 2013 NTT DATA CORPORATION

Page 3: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

Copyright © 2013 NTT DATA CORPORATION

Page 4: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

Agile Professional Center

Scrumの

プロフェッショナル

育成

組織的な

開発サポート

オンデマンドな

Scrum開発体制

http://www.flickr.com/photos/conchur/3358169824/ http://www.flickr.com/photos/zzpza/3269784239

Page 5: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

http://www.flickr.com/photos/ranh/270486786/

とある主人公が プロダクトオーナーシップで

仲間を作る物語

NTTDATA 2013/1/16

Page 6: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

主人公(PO)のプロフィール

名前:菅原 康友

所属:株式会社NTTデータ 技術開発本部 プロアクティブ・テスティングCOE

経歴: 汎用機での方式系開発 OSS Java FW(web/batch)開発 テスト自動化支援ソリューション開発

現在、新規テストソリューションの プロダクトオーナー

Page 7: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

物語の登場人物 POチームメンバ:

ユーザー:

主人公の上司:

長年、主人公と共にテスト自動化 支援ソリューションを開発。 過去開発したソリューションの価値に不満あり。

ソリューションに興味を示してくれた 社内のファーストユーザ。 良いものは使う、悪いものは使わない。

生粋のプロジェクトマネージャ。 長年、従来型開発での成功を体験。 Agile開発に懐疑的。

Page 8: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

研究開発ソリューション

主人公のつくりたいもの

全社のテストに関する 問題を解決

Page 9: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

従来型の企画手法

企画開始

数ヶ月かけて 要求機能一覧まで完成

Page 10: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

作成する機能は本当にユーザーが求めている機能なのか?

既存の 業務フロー

ユーザ ヒアリング結果

上司アドバイス

機能一覧

主人公の悩み

Page 11: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

既存の 業務フロー

ユーザ ヒアリング結果

上司アドバイス

機能一覧

主人公の悩み

作成する機能は本当にユーザーが求めている機能なのか?

Page 12: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

Agile Professional Centerへようこそ!

http://www.flickr.com/photos/usnationalarchives/6124109059 Copyright © 2012 NTT DATA CORPORATION

Page 13: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

Agile Professional Centerの支援

Scrumのプロ(?)が仲間になった

Page 14: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

冒険の準備 Step0

事前準備

Page 15: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

プロダクトオーナーシップの権威 Jeff Patton研修受講

Jeff Pattonが仲間になった

こころのなかで

認定スクラムプロダクトオーナー研修

Page 16: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

Step1: POチームメンバーを仲間にしよう!

Page 17: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

物語の登場人物 POチームメンバ:

ユーザー:

主人公の上司:

長年、主人公と共にテスト自動化 支援ソリューションを開発。 過去開発したソリューションの価値に不満あり。

ソリューションに興味を示してくれた 社内のファーストユーザ。 良いものは使う、悪いものは使わない。

生粋のプロジェクトマネージャ。 長年、従来型開発での成功を体験。 Agile開発に懐疑的。

Page 18: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

Before 主人公は、 誰のためにどのような機能を提供し、どのようなメリットをもたらすかを説明できなかった

その結果として、POチームメンバの協力を得られていなかった

リーンキャンバスを活用

Page 19: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

19

リーンキャンバス

プロダクトのアイディアを“一枚の紙で”仮説として

まとめることができるツール

軽量かつ必要最低限な要素に絞られているため、

短時間で作成できる

関係者全員で簡単にアイディアを共有することがで

き、また、共同で簡単に修正することができる

Page 20: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

20

リーンキャンバス

Page 21: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

「顧客」「問題」「アイデア」「価値」を中心にリーンキャンバスの作成をメンバと一緒に繰り返し

初版 第3版

第2版 完成!

Page 22: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

ユーザーと一緒に作成した ①

ユーザーのことをもっと知りたい・・・ので、

Before 付箋は主人公の意見のみ。付箋をはれない 項目もあった… After 顧客や価値に関する主人公の悩みを共有しつつ、 POチームメンバから意見が積極的にでてきた

Page 23: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

プロダクトオーナの考えを チームで共有理解することができた!

当初、POチームメンバーは、POから提示された機能一覧ではユーザのためになるものができると思えず、半ば諦めぎみ

POと一緒にリーンキャンバスを作成する中でユーザにとって価値あるものを作るための活動に参加していることへの実感を持つように

Page 24: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

POチームメンバーが仲間になった

Page 25: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

Step2: ユーザを仲間にしよう!

Page 26: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

物語の登場人物 POチームメンバ:

ユーザー:

主人公の上司:

長年、主人公と共にテスト自動化 支援ソリューションを開発。 過去開発したソリューションの価値に不満あり。

ソリューションに興味を示してくれた 社内のファーストユーザ。 良いものは使う、悪いものは使わない。

生粋のプロジェクトマネージャ。 長年、従来型開発での成功を体験。 Agile開発に懐疑的。

Page 27: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

エクスペリエンスマップ

ユーザがソリューションを利用する際のExperienceを可視化するツール

ユーザが体験するワークフローに伴う感情の起伏も表現する

Page 28: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

ユーザーと一緒に作成①

ユーザーのことを深く知る

ユーザに現在の仕事で苦労しているところや、問題を追加してもらった。

Page 29: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

ユーザーのことを深く知る

ユーザーと一緒に作成②

ユーザが強く共感した付箋に印をつけてもらった

Page 30: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

http://www.flickr.com/photos/flissphil/52158537/

ユーザーからの信頼が得られた!

ユーザから積極的に問題を共有してもらえるようになった

ソリューションの試行適用を約束してくれた

ユーザーが積極的に 問題をまとめてくれた!

Page 31: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

ユーザが仲間になった

Page 32: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

Step3: 上司を仲間にしよう!

Page 33: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

物語の登場人物 POチームメンバ:

ユーザー:

主人公の上司:

長年、主人公と共にテスト自動化 支援ソリューションを開発。 過去開発したソリューションの価値に不満あり。

ソリューションに興味を示してくれた 社内のファーストユーザ。 良いものは使う、悪いものは使わない。

生粋のプロジェクトマネージャ。 長年、従来型開発での成功を体験。 Agile開発に懐疑的。

Page 34: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

ソリューションが持つ機能はいえる どの機能から優先的に提供し、誰にどのような価値をもたらすべきかを考えていない

Before

・機能に根拠のある 優先順位がない ・ソリューションの スコープがあいまい

機能一覧 があるだけ…

しかも・・・

Page 35: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

その結果、こんなやり取りも…

はい。わかりました・・・。

社内ソリューションXは、社内の多くのプロジェクトで使われているため、連携機能は必須である。

本ソリューションと社内ソリューションXには、深い連携は必要ありません。 また、連携機能は開発コストが高く・・・。

本ソリューションと同じ領域をカバーする 社内ソリューションXと連携する機能を追加せよ

Page 36: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

ユーザーと一緒に作成した ①

ユーザーのことをもっと知りたい・・・ので、

Before 機能一覧ではユーザの人物像が イメージできていなかった・・・ After ユーザ像が具体的になり、 優先的に解決すべき問題や 価値の決定を行えるように

ユーザー像を明確に

Page 37: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

http://www.flickr.com/photos/ranh/270489541/

ユーザーストーリーマッピング

Jeff Patton が開発した

製品の設計 ユーザーワークフロー リリース計画

全部一発で見える化する手法

Page 38: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

優先順位

誰のために

どのような機能で

どのような価値を

提供するか

ユーザーの体験するワークフロー

Page 39: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

After ユーザへの価値が明確になり、価値創出に必要な最小機能セットをリリース計画とした

リリース2

リリース4

リリース3

リリース1 リリースごとに創出する価値を明確に記載

Page 40: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

リリース優先順位 最後となった

社内ソリューションXとの連携は…

ユーザ像と社内ソリューションXとの関係を明確にしたことにより、連携機能の開発は必要なく、運用対処でよいこととなった。

Page 41: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

http://www.flickr.com/photos/flissphil/52158537/

プロダクトオーナーとしての方針を共有することができた!

ハッキリとしたユーザー像を持ち、どの機能から提供すべきで、その機能によりどのような価値をもたらすかが説明できるようになった。

After

Page 42: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

上司が仲間になった

Page 43: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

次の企画があれば次もこのやり方で! (主人公)

やってみた感想を聞いてみた 機能がユーザーの価値と結びついて、すっきりした (POチームメンバ)

作られるものが自分たちの課題を解決してくれるものだと期待できる (ユーザ)

シーズ指向に陥りがちな研究開発において、 ユーザの価値をとことんまで追求することは、我々にとって価値がある。期待しています。 (主人公の上司)

Page 44: Product Ownership~NTTデータと楽天それぞれの文脈でのサービスづくり、人づくり、チームづくりの取り組み

プロダクトオーナーシップ http://www.flickr.com/photos/tenz1225/6217529904