PowerEdge EqualLogic - Dell USA...• サーバ仮想化 • ストレージ仮想化•...

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サーバ仮想化 ストレージ仮想化 • iSCSIストレージ 「クラウドであれば早けれ ば翌日にも新たなシステム を立ち上げることができま す。 Webシステムから開始 し、最終的には基幹システ ムも含め、 2030 のシス テムをクラウド上で運用す る計画です」 導入効果 • VMware ESXi を用いたサーバ仮想化によ り、物理サーバの新規導入台数と運用工数を 大幅に抑制 • iSCSI ベースの仮想ストレージの選択により、 容易な運用性と拡張性を確保 • OpenManageと既存の統合運用管理ツー ルの連携により、管理の高度化も実現 PowerEdge EqualLogic による 仮想サーバ/ストレージ環境を構築 Web システムを皮切りに 学内クラウドの構築も視野に 学校法人 東京理科大学 総合情報システム部 情報開発課 主任 松田大氏 課題 ●現場から寄せられる要望を踏まえてシステムを整備するに当たって、物理サーバの増加 を抑制するとともに、柔軟かつ迅速に対応できるインフラが求められていた。 ソリューション ●デルのラックマウントサーバ「Power Edge R710」と「Power Edge R610」、仮想ス トレージ・システム「EqualLogic PS6000XV」、仮想化ソフトウェア「VMware ESXi を用いた学内クラウドを構築。物理サーバ数を抑制するとともに、新システムの追加も 容易に可能な柔軟性の高いシステム環境を実現した。 カスタマー・プロファイル 企業名 学校法人 東京理科大学 業種 教育機関 地域 東京都 設立 1881 Webサイト http://www.tus.ac.jp/

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• サーバ仮想化• ストレージ仮想化• iSCSIストレージ

「クラウドであれば早ければ翌日にも新たなシステムを立ち上げることができます。Webシステムから開始し、最終的には基幹システムも含め、20~30のシステムをクラウド上で運用する計画です」

導入効果• VMware ESXiを用いたサーバ仮想化により、物理サーバの新規導入台数と運用工数を大幅に抑制

• iSCSIベースの仮想ストレージの選択により、容易な運用性と拡張性を確保

• OpenManageと既存の統合運用管理ツールの連携により、管理の高度化も実現

PowerEdgeとEqualLogicによる仮想サーバ/ストレージ環境を構築Webシステムを皮切りに学内クラウドの構築も視野に

学校法人 東京理科大学総合情報システム部情報開発課主任松田大氏

ユーザ導入事例ウェブサイトにて、他にも多くの事例をご覧いただけます。 www.jp.dell.com/pubcase

課題●現場から寄せられる要望を踏まえてシステムを整備するに当たって、物理サーバの増加を抑制するとともに、柔軟かつ迅速に対応できるインフラが求められていた。

ソリューション●デルのラックマウントサーバ「Power Edge R710」と「Power Edge R610」、仮想ストレージ・システム「EqualLogic PS6000XV」、仮想化ソフトウェア「VMware ESXi」を用いた学内クラウドを構築。物理サーバ数を抑制するとともに、新システムの追加も容易に可能な柔軟性の高いシステム環境を実現した。

カスタマー・プロファイル

企業名 学校法人 東京理科大学

業種 教育機関

地域 東京都

設立 1881年

Webサイト http://www.tus.ac.jp/

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導入システム

ハードウェア

Power Edge R710×2台

Power Edge R610×1台

EqualLogic PS6000XV×1台

ソフトウェア

VMware ESXi

東京大学物理学科を卒業して間もない21人の青年理学士により、東京物理学講習所として1881年に創立された学校法人 東京理科大学(以下、東京理科大学)。創立より教育と研究をともに重視する教育研究機関を目指してきた同大学では、実力を備えた学生を卒業させる「実力主義」の伝統を教育面で受け継ぐとともに、研究面では、情報科学教育研究機構、総合研究機構および生命科学研究所などの整備・拡充にもたゆまぬ努カを払ってきた。そうした東京理科大学では、研究者や学生をサポートするために各種 ITシステムを早くから整備してきた。だがその一方で、利用者のニーズに都度応じたシステム構築はサーバの増加を招き、運用負荷やコスト増といった問題も浮上していた。これらの問題を解決するため、同大学では仮想サーバ/ストレージの導入を決断した。

サーバ導入に要する時間とコストが迅速な新システム整備の壁に 「理学の普及を以って国運発展の基礎となす」との建学の理念を掲げる学校法人 東京理科大学(以下、東京理科大学)。創立125周年を迎えた2006

年には「Conscience(良心)」との新たなスローガンを提唱するなど、論理教育に力を入れている大学として知られている。科学技術が環境技術やエネルギー問題などと深く関わるようになる中、研究に欠かせない存在となった ITを、ツールとして適切に使いこなすための倫理観が、科学者に強く求められているからだ。 そんな同大学では、研究者や学生をサポートするために、ITの活用を積極的に推進してきた。インターネットで研究者が情報発信するための仕組みを他大学に先駆けて整備したほか、学習教材の配信、さらに学生と教員のコミュニケーションを促すための仕組みもITを用いて整えてきたのである。 ただし、ITの活用をいち早く進めてきたゆえの悩みも抱えていた。現場のニーズに応えるかたちでシステムを追加・拡張してきたことでサーバが増加、管理負荷や運用コストが増大する事態に見舞われていたのである。 東京理科大学 総合情報システム部 情報開発課主任の松田大氏は、近年になり新たな要求への対応が急務となっていたと打ち明ける。 「例えば、東京理科大学の公式ホームページは学部・学科・研究センター、様々な部門が作成したコンテンツを表示しています。これらのホームページは単にHTMLファイルを使った静的なページからWebアプリケーションを使った動的なページまで、システムの異なる種々のホームページが混在しています。ホームページ毎に専用のWebアプリケーションが必要となる場合は、運用の都合で既存サーバとは別に新しいサーバを設置することもあります。しかし、新規にサーバを設置するためには予算の申請から機器の設置、その管理まで考慮しなければなりません。そうした手続きの関係から、場合によっては予算の申請からサービスインまで1年以上を要するケースもあります。また、ホームページ毎に様々なサーバ機器が混在していたことから、私たち管理者の負担も増大していました。このような新規ホームページの展開や従来型のシステム開発にあたり、サーバ台数増加に伴う運用コスト、管理負担の増加、サービスインまでの長期間化といった問題が浮上していたのです」

学内の情報共通基盤として仮想化によるクラウド構築を決断 東京理科大学はこれらの課題解決に向けた方策を見極めるべく検討を開始。そこで着目したのが、仮想化技術を活用したクラウド・コンピューティング基盤の構築であった。総合情報システム部部長の後藤邦夫氏は、「これまでは、入試の合格発表用システムなど、季節によって負荷が高まるシステムのために、一時的にサーバ・リソースを有償で調達してきました。しかし、仮想化技術を用いたクラウド・コンピューティングであれば自前のリソースを柔軟に拡充させることで、負荷の上昇に際しても容易に対応できると見込まれます。また、仮想化であれば物理サーバの台数を抑えられるメリットもあります。ここにきて IT予算の削減や IT投資の効率化が大学でも強く求められるようになっており、その実現に向け仮想化、クラウド・コンピューティングは無視できない存在と言えました」と語る。 こうした検討の後、2009年8月には「学内クラウド構築プロジェクト」を発足。クラウド・コンピューティング基盤構築のための要件を新たに策定するとともに、ベンダー各社に対して提案を募った。 もっとも、東京理科大学にとってクラウド・コンピューティングの構築は初めてのこと。そのために、学内のあらゆるシステムをクラウド上に移行させることには、業務継続性の観点からも不安の声があったという。そこで今回のクラウド・コンピューティング基盤構築では、「全学的なクラウド展開のためのノウハウ蓄積」を主目的として掲げ、まずはIAサーバ上で稼働するWebポータル系システムのみを移行させることを決定した。総合情報システ

「IT予算の削減や IT投資の効率化が大学でも強く求められるようになっており、その実現に向け仮想化は決して無視できない存在と言えました」

学校法人 東京理科大学総合情報システム部 部長後藤邦夫氏

「iSCSIで接続するEqualLogicであれば、専門的な知識は必要ありません。加えてシンプルな設計が行える点を高く評価しました」

学校法人 東京理科大学総合情報システム部次長篠原篤氏

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フォーマンスを制御することが可能だ。 このような優れた電力効率と性能を両立させるカギは、インテルの新しい32nmプロセス技術に基づく拡張版インテル® マイクロアーキテクチャー

Nehalem にある。この最新のアーキテクチャーを採用したインテル® Xeon® プロセッサー5600

番台は、必要な性能を確保しながらプロセッサーとメモリを最小限の電力ステートに自動的に移行させる、インテル® インテリジェント・パワー・テクノロジーを搭載している。 また、仮想化支援機能のVT-xにより、仮想マシン上のOSからハイパーバイザへ移行する待ち時間の短縮も実現し、仮想化環境でのさらなるパフォーマンスの向上も図られている。加えて、インテルの仮想化技術「FlexMigration」により、異なる世代のプロセッサーを搭載したサーバが同一のサーバプールに共存でき、仮想マシンのフェイルオーバーや負荷分散、災害復旧などの機能強化も実現している。

手厚い導入サポートも選定の鍵に運用負荷軽減のため作り込みも実施

 一方で、手厚い導入サポートも東京理科大学がデルを選定した理由の1つであったと松田氏は話す。 「クラウド・コンピューティングに関する私たちの疑問に対して、仮想化技術に精通したエンジニアを派遣してもらえるなど、必要に応じて親身に情報を提供してもらうことができました。他社よりも細やかにサポートを受けることができたことから、安心してデルに構築を依頼することができました」 導入作業が開始されたのは2010年11月のこと。以降、11月中には作業が完了、12月のトレーニングを経て、現在、東京理科大では仮想OSの作成などに関して検証を行っている最中だ。2011年4月には、クラウドは本番稼働を開始する計画である。 導入にあたっては、運用負荷を軽減するための工夫も施した。例えば、Power Edge R610上で稼働する「VMware vCenter」とUPSを連携させ、停電発生時にPower Edge R610だけでなく、その上で稼働している仮想サーバもシャットダウンできる仕組みを用意したこともその1つ。また、オープンソースの統合管理ツールとデルの管理ソフトウェア「OpenManage」とを連携させ、システムの状態を一元的に把握できる仕組みも整えた。今後はハードウェアの基礎情報まで収集し、管理の

ム部情報開発課の阿南尚人氏は、「小規模でのクラウドの構築と運用を通じ、まずはノウハウを蓄積しようと考えました。今回はクラウド化から基幹システムを除いていますが、構築、運用ノウハウを蓄積した暁には、全学的な展開も視野に入れています」と説明する。

EqualLogicによる設計のシンプルさと導入コストの優位性でデルを選定 東京理科大学はベンダーの選定を開始。そして、2010年10月に最終的に導入パートナーとして白羽の矢を立てたのがデルであった。 デルを選定した理由の1つが、他社に対する圧倒的なコスト・パフォーマンスの高さだ。総合情報誌システム部担当課長のナラヤン デベンドラ氏は、「東京理科大学では教室に設置するクライアントPCにもデル製品を採用しており、そのコスト・パフォーマンスの高さは十分に認知していました。今回の仮想化サーバの選定にあたっても、デルが提示したシステムは性能、コストともに私たちの期待をさらに超えるほどでした」と話す。 加えて、同時に採用した iSCSIによる仮想ストレージ・システム「EqualLogic PS6000XV」の機能の高さも決め手になった。一般的なストレージ製品は機能を追加するごとにオプション費用が発生する。しかし、EqualLogicにはディスク・アレイの割当ての動的変更や自動ロードバランシングなどの機能が標準で搭載されている。総合情報システム部 次長の篠原篤氏は、「ストレージにFC-SAN

(Fibre Channel-Storage Area Network)を選択する案もありましたが、FC-SANはSANスイッチとファイバ・チャネル、HBA(Host Bus

Adaptor)から構成されるために、運用が煩雑となり、障害が発生するポイントが増えてしまいます。その点、iSCSIで接続するEqualLogicであれば、専門的な知識を必要とせず、シンプルな運用が行える点を高く評価しました」と強調する。 サーバ仮想化のプラットフォームには過去の豊富な導入実績を踏まえVMware ESXiを採用、そのハードウェア基盤として、大容量メモリと大規模な I

/O帯域幅を備えたラックマウント・サーバ「Power Edge R710」「Power Edge R610」が選択された。 両サーバに搭載されたインテル® Xeon® プロセッサー 5600番台は、アプリケーションの要求に応じて自動的に消費電力を調整し、サーバのパ

「デル製品のコスト・パフォーマンスの高さは十分に認知していたものの、今回、デルから提示されたシステムは私たちの期待をさらに超えるものでした」

「クラウドにまつわる私たちの疑問に対して、精通したエンジニアを派遣してもらえるなど、親身に情報を提供してもらえ、安心してデルに構築を依頼することができました」

学校法人 東京理科大学総合情報誌システム部担当課長ナラヤン デベンドラ氏

学校法人 東京理科大学総合情報システム部情報開発課主任松田大氏

UTM

UPS

Server1、2PowerEdge R710

vSphere4 ESXi Standard

Server3PowerEdge R610

vCenterDMZ LANVMotion LANServer Console LAN

PowerConnect 6248 PowerConnect 6248

EqualLogic PS6000XVStorage PoolRAID50

実行容量約6.2TB

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高度化につなげることも視野に入れている。 今回構築された仮想サーバ上では東京理科大学が所有する近代科学資料館のライブラリを紹介するWebポータルや、生涯学習のためのセミナー向けWebポータルなどのシステムが運用されている。そこでの運用ノウハウの蓄積を通じ、今後は各種システムを仮想化、クラウド・コンピューティング基盤上に移行させる考えだ。 「クラウド・コンピューティング基盤を利用し始めてまず驚いたことは、仮想サーバの作成にかかる時間の短さです。テンプレートさえあれば、新システムを翌日にも稼働させることができます」(松田氏) 東京理科大学では今後、学内の業務全体を見直したうえで、必要に応じてシステムのクラウド・コンピューティング基盤への移行を図っていくことを検討しているという。 「学内では研究者が利用するサーバのほか、各種のパッケージ・システムも利用され、それらを一気にクラウド・コンピューティング基盤上に移行させることは現実的には困難です。そこで、まずは業務を改めて把握しその上で、システムの負荷などに応じて、パブリック・クラウド、オンプレミスのシステムを適切に使い分け、学内のあらゆる要求に迅速に応えられるIT基盤を整備する計画です」(後藤氏) 今回の仮想サーバ、クラウド・コンピューティング基盤導入を支援してきたデル。東京理科大学の様々なシステムを支えるパートナーとして、デルの存在感は今後、ますます増すことになりそうだ。

ユーザ導入事例ウェブサイトにて、他にも多くの事例をご覧いただけます。 www.jp.dell.com/pubcase

●Precision、DELLロゴは、米国Dell Inc. の商標または登録商標です。●Intel、インテル、Intel ロゴ、Intel Inside、Intel Inside ロゴ、Xeon、Xeon Inside は、アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporationの商標です。●その他の社名及び製品名は各社の商標または登録商標です。●取材 2010年12月デル株式会社 〒212-8589 川崎市幸区堀川町 580 番地ソリッドスクエア東館 20FTel. 044-542-4047 www.dell.com/jp

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「まずは小規模のクラウドを構築してノウハウを蓄積し、問題が無いことを確認された暁には全学的な展開も視野に入れています」学校法人 東京理科大学総合情報システム部情報開発課阿南尚人氏

今回導入された、PowerEdge R710/R610、EqualLogic PS6000XV

東京理科大学のシステム構築をサポートしたデルのスタッフ

(後列左より)ソリューション・サービス・デリバリー本部コンサルティング第1部システム・インテグレーションシニア・アナリスト畝髙孝雄ソリューション・サービス・デリバリー本部マルチベンダー・フィールド・サービス部エンタープライズ・フィールド・テクニカル・サービスシニア・アナリスト黒須美月(前列左より)ソリューション・サービス・デリバリー本部プロジェクト・マネジメント部プロジェクト・マネージャ渡邉英孝公共営業本部 東日本営業部アカウント・エクゼクティブ永井信行