国民公園・国立公園 ユニバーサルデザインプロジェ …- 5 - 多目的トイレ...

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国民公園・国立公園 ユニバーサルデザインプロジェクト 取りまとめ 平成 27年 6月 環 境 省 国民公園・国立公園 ユニバーサルデザインプロジェクトチーム

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国民公園・国立公園

ユニバーサルデザインプロジェクト

取りまとめ

平成 27 年 6 月

環 境 省

国民公園・国立公園

ユニバーサルデザインプロジェクトチーム

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目 次

はじめに

1.ユニバーサルデザインとは ................................................................................................ 3

(1)ユニバーサルデザインとは......................................................................................... 3

(2)自然公園におけるユニバーサルデザイン ......................................................... 3

(3)国民公園におけるユニバーサルデザイン ......................................................... 6

2.プロジェクトの目的 .................................................................................................................. 7

3.プロジェクトの経過 .................................................................................................................. 7

4.具体的なアイディア .............................................................................................................. 10

<ハード面> .............................................................................................................................. 10

(1)園路 .................................................................................................................................. 10

(2)トイレ .................................................................................................................................. 11

(3)サイン類 .......................................................................................................................... 12

(4)その他の設備 .............................................................................................................. 14

<ソフト面> ................................................................................................................................ 15

(1)情報提供 ....................................................................................................................... 15

(2)利用プログラム............................................................................................................ 16

(3)スタッフの教育 ............................................................................................................ 16

(4)車いすの貸出 .............................................................................................................. 18

(5)ビジターセンター等の展示等 .............................................................................. 18

5.アンケート調査の結果について ...................................................................................... 19

おわりに

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はじめに

政府の成長戦略である「日本再興戦略」において、観光については、その広範な波及効

果や意義に鑑み、インバウンドと国内観光を含めて、日本経済を牽引する基幹産業に飛躍

させることとされている。

具体的には、成長戦略における3つのアクションプランの一つである「戦略市場創造プラ

ン」のテーマとして、「世界を惹きつける地域資源で稼ぐ地域社会の実現」を掲げ、その中で、

「観光資源等のポテンシャルを活かし、世界の多くの人々を地域に呼び込む社会」として、

観光を地域経済の活性化や雇用機会の増大のカギとして取り上げているところである。

また、今年度、観光立国推進閣僚会議が決定した「観光立国実現に向けたアクション・プ

ログラム2015」(以下、「アクション・プログラム2015」)においては、2014 年に新たな目標と

なった「訪日外国人旅行者数2,000万人」の早期達成や、その「2000万人時代」を万全の

備えで迎えることが表明されている。

観光に関連し、我が国がこれから迎える大きなイベントとして、「2020 年オリンピック・パラ

リンピック東京大会」の開催が挙げられる。「アクション・プログラム 2015」においても、多くの

ページをオリンピック・パラリンピックの内容に割いているが、この「2020 年オリンピック・パラリ

ンピック東京大会」の項目の中で、「今回のパラリンピックの開催は、世界に類を見ない速さ

で少子高齢化に立ち向かう日本において、高齢者や年少者、障がい者等が「旅する喜び」

を味わい、活き活きと過ごせる社会環境の整備が進んでいることを世界に発信する千載一

遇の機会として捉え」ることが謳われ、ユニバーサルツーリズムに対応した環境整備の推進

ついて記述されている。また、オリンピック・パラリンピック開催による成果が一過性のものと

ならないよう、ハード・ソフト両面のレガシーを地域に遺し、発展させていくことについても言及

されている。

環境省が管理運営する国民公園(皇居外苑、京都御苑、新宿御苑)は、都市のオアシス

として、年間約 1,400 万人の利用者がある。特に、皇居外苑、新宿御苑については、都心

から至近にあり、2020 年のオリンピック・パラリンピック東京大会に際しては、来訪者の飛躍

的増加も予想される。

また、我が国を代表する自然の風景地として環境大臣が指定し、主管する国立公園は、

全国に 32 公園あり、年間 3.5 億人の利用者がある。訪日外国人の関心も高く、地方におけ

る重要な観光資源ともなっている。関東近郊には富士箱根伊豆国立公園などがある。また、

時間距離で換算すれば、その他の国立公園、例えば、千歳空港からのアクセスのよい支笏

洞爺国立公園や東京国際空港から直行便のある西表石垣国立公園なども、来訪者の選

択肢に入る可能性が十分ある。

国民公園や国立公園の美しい自然は、世界に通用する地域資源として、観光とそれによ

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る地域の活性化に期待される役割が大きい。

国内に目を移せば、国内の障がい者数は約 788 万人(H27 年版障害者白書)で国民の

約6%にあたる。65 歳以上の高齢者は約 3,300 万人(H27 年版高齢者白書)で高齢化率

は 26.0%となっている。国民の4人に1人が高齢者の時代であり、今後も増加の一途をたど

ることが予想されている。

国民の休養の場である国民公園や国立公園においても、2020 年を一つの目標とし、そ

れ以降も、今後迎える超高齢化社会において「旅する喜び」を与えるレガシーとなるよう、ユ

ニバーサルデザインの取組を推進することが求められている。

新宿御苑 富士箱根伊豆国立公園

1.ユニバーサルデザインとは

(1)ユニバーサルデザインとは

「ユニバーサルデザイン」は、バリアを除去することを主旨とするバリアフリーの概念に代わ

って提唱された、“改造を施したり特別なデザインとすることなく、最大限可能な限りすべて

の人々に利用しやすい製品や環境をデザインする”考え方のことである。

近年では、ユニバーサルデザインは、施設等ハード面のデザインだけでなくソフトでの対応

を含めたユニバーサルシステムとして捉えるとともに、変化するニーズに対し改善を継続し

ていくスパイラルアップの考え方が重要視されてきている。

(2)自然公園におけるユニバーサルデザイン

平成 25 年7月制定の「自然公園等施設技術指針(以下、「技術指針」という。)」では、

「自然公園におけるユニバーサルデザインでは、“優れた自然景観の魅力を利用者の誰も

が楽しめるようにすること”がねらいとなる。地形条件等の制約の中でこれを実現するに当

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たっては、利用施設の整備改善に加え、補助器具の貸し出し、介助サポート、適切な情

報提供などソフト面での補完を重視し、総合的なユニバーサルシステムとして対応すること

が必要である。」とされている。これに基づき、以下の基本的な考え方に沿って施設整備

を進めている。

① 魅力・資源を楽しんでもらう方法の実現

② 利用者の能力や興味に応じて行動範囲・内容が選択できること、またそのための安全

対策を講じる

③ 自然資源を損なわないハード整備、ハード整備が困難な場所では補助器具の貸し出

しなどのソフト対応で補完

④ 風雪や塩害などの厳しい自然条件に配慮した材料や工法の選択と適切な維持管理

⑤ 多様な利用者の特性やニーズに応じたソフト対応、不具合の継続的な改善

(「技術指針」に沿った各地の取組 )

■バリアフリー木道

車いす使用者同士がすれ違えるように、全線の幅員を確保するか拡幅部を設けてい

る。

知床五湖園地歩道 : 幅員 2.0m

(知床国立公園)

温根内園地歩道 : 幅員 1.8m

(釧路湿原国立公園)

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■多目的トイレ

車いすの転回スペース、手すり、ベビーベッド、オストメイト洗浄装置等を設置している。

河童橋公衆便所

(中部山岳国立公園)

草原学習館

(阿蘇くじゅう国立公園)

■建物入口のスロープ

入口にスロープを設け、車いす使用者、高齢者、子ども連れの入館を容易にしている。

上高地インフォメーションセンター

(中部山岳国立公園)

重富海岸自然ふれあい館

(霧島錦江湾国立公園)

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(ハードを補完するソフト対応に関する各地の取組)

■パンフレット等におけるユニバーサルデザインの紹介

鹿沢園地(上信越国立公園)自然学習歩道のリーフレットにおいて

車いす使用者が介護付きで通行できる歩道を記載 (リーフレットの画像を基に加工)

(「技術指針」と「取りまとめ」との関係性)

障がい者の意見を取り入れて策定された技術指針に基づき各種施設の整備を進めてき

たものの、障がい者に使いやすさを確認してもらうことは、ほとんど行っていなかった。この

ため、今回、障がいをもつ有識者に視察していただき、管理・運営面も含め、助言をいただ

いた。さらに施設管理者に対し実施したアンケート結果等も踏まえたものが、当該「取りまと

め」である。

(3)国民公園におけるユニバーサルデザイン

国民公園における基本的な考え方は、「技術指針」に準じている。

① 来苑者が苑内を円滑に移動でき、滞在中、安全に利用できる施設の整備を行う。

② 旧皇室苑地という由来から、現在のまま未来に引き継ぐことを基本に、文化財指定も考

慮しつつ、ハード面での対応と併せて、来苑者が快適に滞在できるよう、利用の案内や

補助等のソフト面での対応を充実する。

国立公園との違いは、比較的、地形勾配等の地形的条件が緩く、園内までの公共交通

機関が整備されていることである。

(国民公園の特徴的な取組)

■砂利園路の舗装

車いすでも走行できるよう、砂利園路の一部を景観に配慮した舗装にしている。

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※舗装部分がわかるよう-線で表示している。

車いす対応歩道:幅員 2.0m、3.0m 車いす対応歩道:幅員 2.0m

(皇居外苑) (京都御苑)

2.プロジェクトの目的

国民公園・国立公園において、高齢者、障がい者、ベビーカー利用者、外国人など、あら

ゆる人が快適に過ごすことのできるようなアイディア(ユニバーサルデザイン)をハード面、ソ

フト面、短期的取組、長期的取組等に分けてそれぞれ取りまとめ、今後の運営に生かす。

特に、ユニバーサルデザインの有識者の方々に、実際の施設を視察いただき、助言をいた

だくことで、より実態に即したアイディアを取りまとめる。

3.プロジェクトの経過

5月 13 日 プロジェクトチーム発足式

5月 18 日 高橋大臣政務官現地視察及び懇談(第1回)

視察先:WACCA IKEBUKURO 及び新宿御苑

有識者:山崎泰広氏 (株)アクセスインターナショナル代表取締役社長

WACCA IKEBUKURO 新宿御苑

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5月 20 日 高橋大臣政務官記者会見

5月 27 日 高橋大臣政務官現地視察及び懇談(第2回)

視察先:新宿御苑

有識者:松森果林氏 ユニバーサルデザインアドバイザー

川村正司氏 (公社)日本オストミー協会 理事

垣内俊哉氏 (株)ミライロ 代表取締役社長

新宿御苑

6 月 3 日 先進的な取組のヒアリング

東京国際空港ターミナル株式会社 須澤 信 常務取締役

久原 勇作 旅客サービス部長

坂下 健 企画部シニアマネージャー

ヒアリング

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6 月 15 日 高橋大臣政務官現地視察

視察先:東京国際空港国際線ターミナル

東京国際空港国際線ターミナル

6 月 19 日 高橋大臣政務官との懇談会

有識者:垣内俊哉氏 (株)ミライロ 代表取締役社長

懇談会

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4.具体的なアイディア

○<ハード面><ソフト面>に分けて整理した。

○有識者からの助言を記載した上で、助言に対する具体的なアイディアを対応の時期とと

もに記載した。

○対応の時期の考え方については、以下のとおり。

短期:できる限り速やかに対応

中長期:対応できる新たな予算を確保した時点、または、新設や更新のタイミングで対応

<ハード面>

ハード面のユニバーサルデザインについては、魅力の本質である自然環境や風致景観

を損ねないことを基本とするため、以下のような適用範囲を想定し、検討を行った。

○国民公園の適用範囲は、皇居外苑、京都御苑、新宿御苑の園内において、地形上の制

約がない区域、あるいは歴史的な経緯から形作られた雰囲気を阻害しない区域とする。

○国立公園の適用範囲は、集団施設地区や主要な利用拠点など、アクセスが容易な場

所及びその周辺で、景観の維持に支障がなく、地形上の制約がない区域とする。

(1) 園路

(有識者からの助言)

・段差の解消やスロープの設置は、車いす使用者だけでなく、高齢者の歩きやすさにもつな

がる。段差解消の敷板が複数枚ある場合は、落下を防ぐため、隙間なく設置する。

・舗装の凸凹は、車いす使用者の転倒防止、快適性を大きく左右する。

・グレーチングは、車いすの前輪がはまってしまわない網目の大きさがよい。

(具体的なアイディア)

短期

・段差の解消(敷板などの簡便なものの設置、敷板の敷き方の改善)

中長期

・凸凹の解消(舗装路の全幅ではなく、一部改修でも構わない)

・段差の解消、スロープの設置

・グレーチングの改良(細かい目、斜めの目等)

(特に通行量の多い主要動線上のものについては、なるべく速やかに改良する)

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(2) トイレ

A.共通

(有識者からの助言)

・非常通報ボタンの設置は重要であり、かつ、座った時に押せる位置だけでなく、中で倒れ

た際に手が届く位置にも必要。

・トイレの入口や各便房の扉などに、和洋の別、手すりの有無などが表示されているとよい

(便房を覗かなくても分かるサインが必要)。

・聴覚障がい者は、音やサイレンでの非常時案内では認識できない。

(具体的なアイディア)

短期

・非常通報ボタンの引き紐の延長等

・サイン表示の徹底(和・洋の別、手すり・オストメイト機能の有無など)

中長期

・非常通報ボタンの低位置への設置等

・聴覚障がい者への情報伝達装置(フラッシュライトや文字情報板等)

・サイン表示の追加(使用方法の解説等)

B.多目的トイレ

(有識者からの助言)

・ゴミ箱は、足踏みで開閉するタイプだと車いす使用者はたいてい使えない。

・便座に背もたれがないと、座位を保ちづらい方、高齢者とも使いづらい。

・手すりの位置・長さ等と便器の位置関係の点検が必要(便器からの位置が遠いなど)。

・車いす用に下向きの鏡が設置されることがあるが、低い位置まで見えれば直立で設置して

も問題はない(車いす使用者も健常者も使いやすい)。

・折りたたみベッドは、子ども用だけでなく、大人のおむつ換えにも必要なことがある。

(具体的なアイディア)

短期

・ゴミ箱を車いす使用者が使えるものに入替え

・便座の背もたれの設置

・鏡の設置高さを点検し、調整可能であれば、低い位置から見えるように設置

中長期

・手すりの改善(位置・長さ・動き等を点検し改善)

・低い位置まで見えるように大きめの鏡を設置

・成人用の折りたたみベッドの設置

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C.一般トイレ

(有識者からの助言)

・和式のトイレばかり。早急に洋式化する必要がある。

・多目的トイレは、障がい者、高齢者、子ども連れなど、利用者が集中して並ぶことが多い。

一般トイレのちょっとした改修で高齢者、体の不自由な方は、一般トイレを使ってくれる。

(具体的なアイディア)

中長期

・和式トイレの洋式化に向けた取組を早急に開始。温水洗浄便座の設置。

(一部、和式のニーズがあることにも配慮)

・手すり、ベビーチェア、ベビーベッド等の設置、入口やトイレ内の段差の解消

D.オストミー対応

(有識者からの助言)

・多目的トイレは利用者が集中し、並んでいることもある。衣服が汚れてしまうと着替えに 20

~30 分要することもあるので、穴数の多い一般トイレに装具洗浄装置があると、時間がか

かっても心理的負担が少ない。

・装具を装着する際に屈むと適正に装具を装着できない、屈まずに正面を向いたまま装着

できるような鏡があるとよい。

・便は油分が多いので、温水で洗えるとスムーズ。シャワータイプの吐出口は使えない。

(具体的なアイディア)

短期

・着替えをするための台、荷物置場・フックの設置

中長期

・一般ブースへの装具洗浄装置の設置

・装具洗浄装置の仕様の改良(40℃程度が適温(温度は固定でよい)、吐出口はシャワ

ー型ではなく、一口型がよい)

(3) サイン類

A.情報の内容

(有識者からの助言)

・入口の標識等でトイレやバリアフリー設備がどこにあるか一目で分かるとよい。例えば、オス

トメイト対応トイレの場所が入口で把握できると安心して散策できる。

・入口(ゲート付近)では、必要な情報がひとまとまりになっていると分かりやすい(身障者の

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入園料免除、筆談の可否、開園時間等)。

・子ども向けの案内板(情報)がない。

・車いす使用者は水分補給が必要なことが多い。水飲み場に飲用可の表示をしてほしい。

・これから先に急な勾配の園路があるのか、ないのか掲示がほしい(車いすでも戻れるかどう

かの判断に必要)。

・広い園内の場合、現在地の把握が容易にできるとよい。

(具体的なアイディア)

中長期

・標識類、園入口の情報案内板などの更新

・水飲み場のサイン、勾配を示す標識等の設置

・現在地把握に必要な位置番号を園路沿いの標識に記し、対応したマップも作成する

・子ども向け、あるいは、子どもも対象とした情報提供

B.位置・高さ

(有識者からの助言)

・案内板などは園路から離れすぎない。近づいて見るため見上げることが困難な身障者に

配慮してほしい。また、立ち止まる位置ではできるだけフラットな地面としてほしい。

・建物の陰に隠れたりしないように。

(具体的なアイディア)

中長期

・車いすでも近づける位置に設置するとともに、立って見る人、車いす使用者や子どもの視

線が自然になる高さとする。標識の周辺は、立ち止まるためフラットな地面にする

・標識やサインが建物に隠れないように前面に出したり、設置位置を工夫する

C.意匠・フォント

(有識者からの助言)

・図柄、文字のコントラストがあまりない(背景と図・文字が似たような色)。

・文字が小さくて読みづらい(樹名板等)。

・字体は、ゴシック体が判読しやすい。ピクトグラム・絵は誰でも理解できるもので。

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(具体的なアイディア)

中長期

・文字や図柄の色彩は、背景に対してコントラストが明確なものにする

・標識の板面と利用者の距離から適切な文字の大きさで表記(最低 14 ポイント以上)

・ピクトグラムはJIS規格等に準拠し、それ以外の場合は、誰でも理解できるものとする

D.聴覚障がいへの対応

(有識者からの助言)

・閉園時間、落とし物、迷子や非常時のアナウンスが音声で放送されても全く認識できない。

(具体的なアイディア)

中長期

・文字情報表示板や電光表示板付き自販機等に文字情報を表示するなど、健常者と同じ

情報が得られる装置を設ける

E.視覚障がいへの対応

(有識者からの助言)

・折角、花や木が近くにあっても解説がないと楽しめない。

(具体的なアイディア)

中長期

・音声による解説を聞ける装置の設置(スマートフォンの活用など)

(4) その他の設備

(有識者からの助言)

・ゆっくり散策するにはベンチの数が不足。高齢者は、ある程度の間隔であるとよい。

・手すり端部の長さ不足、角や途切れがあると手が離れて転倒の原因となる。

・券売機、カウンター、その他の設備で車いす使用者がアプローチしにくい箇所がある。

(具体的なアイディア)

中長期

・ベンチの増設、手すりの改修

・機械、設備、カウンターなど、車いす使用者がアプローチできる構造、高さとする

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<ソフト面>

(1) 情報提供

A.ICT

(有識者からの助言)

・障がい者は、訪問前に、ユニバーサルデザインに関する情報を調べ、行けるか行けないか

を判断する人が多い。情報がないと行けないと思ってしまう。

・現状の環境省のホームページには、ユニバーサルデザインに関する情報がほとんどない。

・障がい者が利用できる場所や園路の勾配、トイレ(車いす用、オストミー対応等)等の情報

を WEB 等で発信すると多くの方々が利用できる。また、利用できない場所もあらかじめ知

らせておく方がよい。

・最寄り駅のエレベーターのある出口からのアクセスについて情報があるとよい。

・持ち運びや修正のしやすさなどの面から、情報提供の媒体は、パンフレット等の紙よりは、

デジタルの方がユニバーサルと言える。

(具体的なアイディア)

短期

・国立公園のホームページ上に、ユニバーサルデザインに関する情報を記載する。 (多目

的トイレ、障がい者用駐車場、貸出用車いすの有無 等)

・国民公園については、最寄り駅のエレベーターのある出口からのアクセス情報を記載す

る。

・そのほか、ICT による情報提供を検討する。

中長期

・障がい者用駐車場から利用拠点までの距離や路面の舗装、勾配、段差の有無等を国民

公園・国立公園のホームページ上に記載する。

・ICT を用いた情報提供について、効果的な取組を推進する。

B.パンフレット 等

(有識者からの助言)

・パンフレット等のマップに園路の勾配、距離表示、路面状況等の表示がされているとよい。

また、いくつかのモデルルートを提示するとおもしろい。

・写真を表示するなど、わかりやすくコミュニケーションが取りやすくしてほしい。

・利用マナーや施設の使い方について、分かりやすく多言語で提供するとよい。

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(具体的なアイディア)

短期

・多言語によるマナーブック「ようこそ国立公園へ」をビジターセンター等で掲出する。

中長期

・パンフレット等について、障がい者向けのものを作成するか、更新のタイミング等に当たり、

障がい者向けの情報(車いす用トイレの位置、園路の勾配や距離等)を盛りこむ検討を行

う。

・ビジターセンター等施設の周辺や園地等において、車いす等で散策できるコースを検討し、

パンフレット等に掲載する。

・外国人向けに、利用のマナーや施設の使い方等を解説するパンフレットを作成する。

(2) 利用プログラム

(有識者からの助言)

・目が不自由な方々も利用できるようなガイド付きのプログラムがあるとよい。

・筆談での対応や手話ができる説明員の導入など、耳の不自由な人が参加できるようにし

てほしい。

・障がい者向けのプログラムは、非常時の想定が重要。非常時の参集の方法など、事前の

検討が必要。

・聴覚障害の方は子どもが迷子になったときもわからない。非常時に聞こえる人と同じ情報

を見える形で欲しい。

(具体的なアイディア)

短期

・利用プログラムの実施に際し、障がい者に参加いただけるよう、検討を始める。

中長期

・障がい者向けの利用プログラムを作成する。作成にあたっては、非常時の対応等、安全

面での配慮を十分に行う。

(3) スタッフの教育

A.窓口等での対応

(有識者からの助言)

・人が集まる所には、必ず筆談の用意が必要。筆談具の用意があることも、見えやすく掲示

することが必要。最初の一声がかけづらい場合もある。また、分かりやすい筆談の工夫や

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研修も必要。言語のひとつである手話で対応できるスタッフも必要。

・筆談アプリなどもあり、タブレットやスマートフォンがあれば、特別な筆談具がなくても対応で

きる。

・羽田空港のコミュニケーション支援ボードのような、よく使う言葉をイラストや多言語で示し

たものがあるとよい。

・有料施設に関し、「障害者手帳」の提示による割引があるような場合は、券売機の近傍等、

分かりやすい場所と文字で掲示する必要がある。

(具体的なアイディア)

短期

・ビジターセンター、インフォメーションセンター等の窓口

に、筆談具(紙とペン、小型のホワイトボード、タブレット

など)を準備し、車いす使用者でも見やすい位置に、

「筆談できます」、「筆談具あります」等の掲示を行う。

・有料施設に関し、「障害者手帳」の提示による割引が

あるような場合は、券売機の近傍等に、分かり

やすい場所と文字で掲示する。

中長期

・ビジターセンター、インフォメーションセンター等

の職員等に対する、筆談、要約筆記、手話等の

勉強会や研修を実施する。

・それぞれの国民公園・国立公園の利用状況等

に即した「コミュニケーション支援ボード」の内容

や設置等について検討する。

B.ユニバーサルマナー

(有識者からの助言)

・「ハードを変えることができなかったとしても、ハートは今すぐ変えられる。」段差があったとし

ても、誰か一人がサポートの方法を十分に知っていれば対応できる。

・障がい者や高齢者が困っているとき、周囲の人は、「無関心」と「過剰」のどちらかの態度を

とることが多い。

・声がけする際の注意点。誰でも「ご自身で移動できますか」「椅子に移ることができますか」

などの「できる」「できない」を聞かれれば「できる」と答えがちなので、コミュニケーションの

基本的なフレーズは「何かお手伝いできることはありますか。」とした方が良い。

東京国際空港 国際線ターミナル

における筆談用具の表示

大雪山国立公園(層雲峡)で作成した

コミュニケーション支援ツール

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・障がい者がいたときに、周囲の不安そうな空気感が、本人にとって心理的負担になる。迷

わずすぐ声がけをしてほしい

・一方で、手助けを断られた場合には、見守ることも一つのサポートとなる。まず何よりも本

人の意思を尊重することが大切。

(具体的なアイディア)

短期

・ビジターセンター、インフォメーションセンター等の窓口に、「何かあればご相談ください」とい

った掲示を行う。

・環境省の職員研修に、ユニバーサルマナーに関する内容を含める。

中長期

・ビジターセンター、インフォメーションセンター等の職員等に対する、障がい者への対応に

関する研修等を行う。

(4) 車いすの貸出

(有識者からの助言)

・貸出用の車いすは、タイヤの空気圧や摩耗、レッグレスト等の部品等、定期的な点検が必

要。整備不良の車いすを貸し出した場合、思わぬ事故を招くことがある。空気圧の点検は、

2週間に1回程度は必要。それが難しい場合は、全てがゴムのソフトタイヤのものにする。

・電動車いすや車いすに装着できる電動ユニットを貸出すと園路の勾配が多少きつくても移

動ができる。

(具体的なアイディア)

短期

・貸出用の車いすがある場合は、車いすの仕様に沿って、定期的な点検整備を行う。

中長期

・貸出用の車いすがない場合は、必要に応じて新たに備え付ける。車いすについては、定期

的な点検整備を行う。

(5) ビジターセンター等の展示等

(有識者からの助言)

・建物内の節電は重要であるが、暗いと老眼の方々は見にくい。展示を見せたいなら明るく

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すべき。

・展示や券売機の配置など、車いす使用者でも利用できるようにして欲しい。

・掲出するサイン類は、老眼や弱視の方に見やすいよう、コントラストをはっきりすべき。

(具体的なアイディア)

短期

・省エネ型の照明を使用するなどし、省エネにも留意しつつ、展示スペースでは高齢者など

の見やすさに鑑みた照度が保たれるよう配慮する。

・展示物等の配置は、車いす使用者の移動に配慮して検討する。

・掲出するサイン類は、老眼や弱視の方に見やすいよう、文字の大きさや色合いのコントラス

トに配慮する。

5.アンケート調査の結果について

環境省の直轄施設において、ユニバーサルデザイン対応のニーズを把握するため、国立

公園のビジターセンター等と国民公園の利用施設の管理者に対して、利用者から寄せられ

た意見や要望をアンケートにより調査した。

調査期間:平成 27 年 5 月 29 日~6 月 12 日

対象施設:国立公園/博物展示施設及び類似施設、集団施設地区の直轄施設

国民公園/皇居外苑、京都御苑、新宿御苑

施設に関する意見や要望の主なものは以下のとおりであった。また、情報提供などのソフ

ト面についての状況は、別表「国立公園・国民公園内の施設のユニバーサルデザイン対応

<暫定版>」のとおりであった。

■建物内の施設

(建物について)

・建物入口やテラスに出る箇所に段差がある

・出入口の扉が押す・引くタイプなので、車いす使用者が開閉しにくい

・点字ブロックが破損している、あるいは設置されていない

・必要な時に設置できるスロープの用意

(展示について)

・映像展示について英中韓の字幕があるが日本語の字幕がない(聴覚障がい者から)

・日本語しかない展示について、何が書いてあるか分からない

・点字による解説がない

(トイレについて)

・洋式トイレがない、増やしてほしい

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・ベビーチェア、洋式用の赤ちゃん便座、おむつ換え用の台がない

・多目的トイレの鍵がユニバーサルデザインでないため、開け閉めしにくい

・多目的トイレのベビーチェアを展開すると入口ドアに引っかかりドアが閉められなかった

・多目的トイレの非常ボタンと洗浄ボタンが間違えやすい

■屋外施設

(駐車場や段差について)

・駐車場と建物の間の段差、階段があると不便

・車いす用や優先駐車場の位置が施設から遠い、駐車場からの案内標識が不足

(園路について)

・園路が未舗装の区間は利用が困難(園路のいたるところに凸凹・段差が多い)

・園路が砂利のため動きにくい

・夜間の照明が暗い、街灯がない

・ウッドデッキの階段部の段差が分かりにくい(視力が弱い方から)

(トイレについて)

・和式トイレの利用が困難、洋式トイレがない

(標識類について)

・標識が日本語直訳で伝わりにくい

・注意看板や避難誘導看板が日本語のみのため、外国人への案内ができていない

・案内表示が少ない

おわりに

5月 13 日の発足より、2か月足らずのうちに、集中的に視察や懇談を行い、ユニバーサ

ルデザインの考え方を「具体的なアイディア」として、取りまとめることができた。

「国民公園」と「国立公園」の美しい自然は、我が国の重要な観光資源であることから、

オリンピック・パラリンピック東京大会開催の「2020 年」をひとつの目標年とおき、環境省と

して、これらの施設のユニバーサルデザイン化に取り組んでいくことを改めて宣言する。

この中で、ソフトとハードの連携は、最も重要なポイントとなる。特に国立公園については、

地形的、景観的制約がある。その中で、魅力の本質である自然環境や風致景観を損ね

ないためには、施設整備で対応できない部分はソフトの工夫で対応することが基本となる。

また、障がいも多様であり、設計時の想定を超える事態も往々にして発生する。このこと

から、今回のプロジェクトにおいて行ったように、障がい者やユニバーサルデザインの専門

家に、実際に施設を利用いただきながら意見をいただき、更なる使いやすさについて検討

することが重要である。この場合、複数の障がい者や高齢者など、多様な観点から、「あら

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ゆる人に使いやすい公園」を検討することが適切である。

「4.具体的なアイディア」として取りまとめたもののうち、短期に掲げたものについては、

可能な限りすみやかに、遅くとも年度内に、順次実施していきたい。

中長期に掲げたものについては、予算措置や人的措置、また、施設の更新等の時期な

ど、実施に際しては様々な要素をクリアする必要があることから、それぞれの持分において、

機会を捉えて実施できるよう、常に意識を持つこととする。

むすびに、プロジェクトに際し、助言を下さった有識者の方々、先進的な取組をご紹介くだ

さった皆様方には、改めて御礼を申し上げます。

国民公園・国立公園ユニバーサルデザインプロジェクトチーム

高橋 ひなこ 環境大臣政務官

(本部長)

塚本 瑞天 自然環境局長

(事務局長)

中尾 文子 自然環境局国立公園利用推進室長

(事務局次長)

野口 竹志 自然環境局総務課 課長補佐

野村 環 自然環境局自然環境整備担当参事官室 参事官補佐

(事務局員)

蓜島 宏美 自然環境局総務課 国民公園専門官

井上由美子 自然環境局総務課 国民公園係長

中島 治美 自然環境局国立公園利用推進室 室長補佐

丸之内美恵子 自然環境局国立公園利用推進室 エコツーリズム推進係長

二戸 治 自然環境局自然環境整備担当参事官室 参事官補佐

栗林 重和 自然環境局自然環境整備担当参事官室 施設専門官

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<国立公園>

1 サロベツ湿原センター 利尻礼文サロベツ 北海道天塩郡豊富町 平成22年度 52,210 ○ ○ ○ ○ ○

・老眼鏡の貸し出し・授乳室の準備・積極的な声かけと補助・英語のパンフレット配布

2 幌延ビジターセンター 利尻礼文サロベツ 北海道天塩郡幌延町 昭和63年度 6,849 ○ ○ ○ ○ ○

3 羅臼ビジターセンター 知床 北海道目梨郡羅臼町 平成18年度 34,503 ○

4 川湯エコミュージアムセンター 阿寒 北海道川上郡弟子屈町 平成10年度 14,296 ○ ○ ・外国語対応の手作り解説資料作成

5 阿寒湖畔エコミュージアムセンター 阿寒 北海道釧路市 平成13年度 57,043 ○・英語標記の手作りマップ作成・ベビーベッドの設置・館内の案内補助

6 温根内ビジターセンター 釧路湿原 北海道阿寒郡鶴居村 平成3年度 38,464 ○ ○・視覚障がい者用館内ガイドの提供・英・中・韓対応タブレット貸し出し

7 塘路湖エコミュージアムセンター 釧路湿原 北海道川上郡標茶町 平成9年度 13,496 ○ ○・車いす利用可能エリアの分かる地図を作成・配布・段差にスロープ設置

8 層雲峡ビジターセンター 大雪山 北海道上川郡上川町 平成11年度 36,151 ○ ○ ○

・外国語対応スタッフの配置・英・中・韓の展示物解説表記・日・英・中・韓・泰対応タブレット貸し出し・ホームページの多言語対応・指差し会話集の作成・管理スペースを授乳室として提供・4カ国語(日・英・中(繁、簡)・韓)パンフレットの配布

9ぬかびら源泉郷ビジターセンター(合築名称:ひがし大雪自然館)

大雪山 北海道河東郡上士幌町 平成24年度 71,663 ○ ○ ○ ○

・英語でのトイレ誘導や注意喚起等利用案内の作成・手作りの周辺地図や登山・散策パネルを利用して案内・施設と駐車場間にスロープ整備・英語パンフレットの配布・英・中(繁、簡)・韓の展示物解説ファイルの設置

10 支笏湖ビジターセンター 支笏洞爺 北海道千歳市 平成14年度 198,680 ○ ○ ○

・和室を授乳スペースとして貸し出し・手荷物の一時預かり・展示物の映像字幕の英・中・韓・泰語対応・シアターでの英・中・韓・泰語対応音声イヤホン貸出し・英・中・韓の展示物解説ファイルの設置・英・中・韓パンフレットの配布

11 洞爺財田自然体験ハウス 支笏洞爺 北海道虻田郡洞爺湖町 平成15年度 5,305 ○ ○ ○ ・日、英、中(繁、簡)、韓、仏、独、露、伊の8ヶ国語のパンフレット

12 洞爺湖ビジターセンター 支笏洞爺 北海道虻田郡洞爺湖町 平成17.18年度 67,535 ○ ○ ○ ○・展示物の英語表記解説・英・中・韓の展示物解説ファイルの設置・日、英、中(繁、簡)、韓、仏、独、露、伊の8ヶ国語のパンフレット

13 火山科学館 支笏洞爺 北海道虻田郡洞爺湖町 平成18年度 44,573 ○ ○ ○ ○・英・中・韓の展示物解説表記・シアターでの英・中・韓対応音声イヤホン貸し出し・日、英、中(繁、簡)、韓、泰語の5ヶ国語のパンフレット配布

14 十和田ビジターセンター 十和田八幡平 青森県十和田市 平成25年度 27,117 ○ ○ ○ ○ ・押しボタン式の自動ドアはスタッフが介助

15 蔦温泉園地ビジターセンター 十和田八幡平 青森県十和田市 平成11年度 18,494 ○ ・スタッフが常駐していない

16 酸ヶ湯インフォメーションセンター 十和田八幡平 青森県青森市 平成15年度 9,800 ○ ○・スタッフが常駐していない・館内にトイレは設置されていない・館外に公衆トイレ有

17 八幡平ビジターセンター 十和田八幡平 秋田県鹿角市 平成13年度 44,769 ○ ○ ○

18 網張ビジターセンター 十和田八幡平 岩手県岩手郡雫石町 平成16年度 20,017 ○ ○

19 種差海岸インフォメーションセンター 三陸復興 青森県八戸市 平成26年度 ○ ○ ○ ○

・長時間の映像を見る場合には椅子を勧めている・押しボタン式の自動ドアはスタッフが介助・オフロード用車椅子の貸し出し・視覚障がい者を介助

20 宮古姉ヶ崎フィールドハウス 三陸復興 岩手県宮古市 昭和49年度 5,006 ○ ・スタッフが常駐していない

21 浄土ヶ浜ビジターセンター 三陸復興 岩手県宮古市日立浜町 平成21年度 270,415 ○ ○ ○ ○・景勝地へは車やバスを利用するルートを紹介・施設内エレベーター利用の案内・英、中、韓のパンフレット配布

22 月山ビジターセンター 磐梯朝日 山形県鶴岡市 昭和61年度 14,881 ○ ○ ○ ・英語パンフレットの配布

23 浄土平ビジターセンター 磐梯朝日 福島県福島市 平成3年度 99,257 ○ ○ ・館内にトイレは設置されていない

24 裏磐梯ビジターセンター 磐梯朝日 福島県耶麻郡北塩原村 平成14年度 66,438 ○ ○ ○ ○・積極的な声かけ、手助け・視覚障がい者を介助

25 日光湯元ビジターセンター 日光 栃木県日光市 平成4年度 62,852・段差がある箇所での車いす等の補助・幼児連れの方へおむつ替え等の場所提供・除雪等転倒防止に配慮

26 那須平成の森フィールドセンター 日光 栃木県那須郡那須町 平成22年度 80,268 ○ ○ ○ ○・急坂の少ないガイドコースの設定・身体障がい者が実際に自然に触れるガイドウォークを提供・iPad、イラスト、携帯用ホワイトボードなどを使用して解説

27 那須高原ビジターセンター 日光 栃木県那須郡那須町 平成23年度 25,978 ○ ○ ○ ○

28 尾瀬沼ビジターセンター 尾瀬 福島県南会津郡檜枝岐村 昭和60年度 56,739

29 鹿沢インフォメーションセンター 上信越高原 群馬県吾妻郡嬬恋村 平成14年度 9,458 ○

・展示の文字、コントラストに配慮・園地内の散策コースの高低差、距離、所要時間、注意すべきポイントについて情報提供・ゆっくりしたペース(5km/3H)で歩くガイドウォークを提供・センター内トイレは、すべて多目的トイレ(ただし、オストメイト対応なし)

30 笹ヶ峰ミニビジターセンター 妙高戸隠連山 新潟県妙高市 平成11年度 3,700 ○ ○

31 毛木場ミニビジターセンター 秩父多摩甲斐 長野県南佐久郡川上村 平成13年度 - ○

32 箱根ビジターセンター 富士箱根伊豆 神奈川県足柄下郡箱根町 平成7年度 63,144 ○ ○ ○ ○・展示の文字を見やすくしている・必要に応じて補助・イメージし易いような解説

33 田貫湖ふれあい自然塾 富士箱根伊豆 静岡県富士宮市 平成12年度 107,490 ○ ○・車いすの車輪を拭く雑巾を貸し出し、そのまま見学できるように配慮・参加者が少人数の場合、積極的に体験プログラムへの受入

34 上高地ビジターセンター 中部山岳 長野県松本市 平成13年度 139,855 ○・外国語対応スタッフの配置・英語のガイドウォークの企画、展示物の英語表記

35 上高地インフォメーションセンター 中部山岳 長野県松本市 平成15年度 243,515 ○ ○・ベビーキャリー(ザック)の貸し出し・外国語対応スタッフの配置・多目的室を授乳室として利用

36 ナショナルパークゲート 中部山岳 長野県松本市 平成24年度 - ○ ○ ○ ○ ○

・荷車の貸出、スタッフによる重い荷物の運搬・英、中の日常会話のできるスタッフの配置・積極的な声かけと補助

37 欅平ビジターセンター 中部山岳 富山県黒部市宇奈月町黒部奥山 平成24年度 50,000・イス式階段昇降機の設置・英、中、韓での展示表示

38 市ノ瀬ビジターセンター 白山 石川県白山市 平成12年度 18,916 ○ ○ ○ ○・展示物を外国語表記・身体障がい者用駐車場は石川県が管理

39 中宮温泉ビジターセンター 白山 石川県白山市 平成11年度 27,130 ○ ○ ○ ○ ・英語での展示表示

40 野呂川広河原インフォメーションセンター 南アルプス 山梨県南アルプス市 平成21年度 41,788 ○

41 横山ビジターセンター 伊勢志摩 三重県志摩市 平成10年度 13,308 ○ ○ ○ ○ ・多言語表記の取り入れ

42 大台ヶ原ビジターセンター 吉野熊野 奈良県吉野郡上北山村 平成3年度 90,154 ○ ・西大台利用調整地区の立入りに関し、聴覚障がい者向けレクチャーの試行

43 宇久井ビジターセンター 吉野熊野 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町 平成18年度 9,394 ○ ○ ○・人的な補助(入館に邪魔になる泥除けマットの移動等)・筆談の用意

44 竹野スノーケルセンター 山陰海岸 兵庫県豊岡市 平成4年度 11,919 ○ ○

45 大久野島ビジターセンター 瀬戸内海 広島県竹原市 平成13年度 36,377 ○

46 五色台ビジターセンター 瀬戸内海 香川県坂出市 平成12年度 10,470 ・授乳室の整備

47 大山情報館 大山隠岐 鳥取県西伯郡大山町 平成14年度 148,013 ○ ○・授乳室の整備・展示物の多言語化の実施

48 九十九島ビジターセンター 西海 長崎県佐世保市鹿子前町平成21年度

・平成22年度

159,591 ○ ○ ○ ○ ○

・特別支援学級の受入には事前に個別障がいを把握・老眼鏡の貸し出し・認知症来館者対応について、社会福祉士・保健師による講習実施・身体障害者福祉法に定められる視覚障害者対応の研修受講・障害に応じた介助や展示解説などこまめな対応・常設以外の展示は触れるものなど視覚以外の感覚で楽しめるものを設置・英語のマナーブック作成・配布、米海軍佐世保基地へのデータ提供とマナー徹底申し入れ・英語・中国語の語学研修実施

49 雲仙お山の情報館 雲仙天草 長崎県雲仙市 平成16年度 50,305 ○ ○ ○ ○ ○ ・外国語対応スタッフの配置

50 平成新山ネイチャーセンター 雲仙天草 長崎県島原市 平成14年度 26,578 ○ ○ ○ ○ ・外国語対応スタッフの配置

51 雲仙諏訪の池ビジターセンター 雲仙天草 長崎県雲仙市 平成11年度 18,543 ○ ○ ○

52 南阿蘇ビジターセンター 阿蘇くじゅう 熊本県阿蘇郡高森町 昭和57年度 28,040 ○ ○ ○ ○ ・介助や展示解説などこまめな対応

53 長者原ビジターセンター 阿蘇くじゅう 大分県玖珠郡九重町 平成8年度 123,755 ○ ○ ○ ○

・車いす対応ルート記載のマップ作成・取り外し可能スロープの設置、段差での補助・英、韓での山のルール・マナーパンフの作成・英・中・韓での展示、映像の提供

54 阿蘇草原学習センター 阿蘇くじゅう 熊本県阿蘇市 平成26年度 ○ ○・くつを履き替える際の補助・英語を話せるスタッフによる展示説明

55 えびのエコミュージアムセンター 霧島錦江湾 宮崎県えびの市 平成11年度 115,959 ○ ○ ○ ○ ・施設出入り口に近い・高低差の少ない駐車場への誘導

56重富海岸自然ふれあい館(なぎさミュージアム)

霧島錦江湾 鹿児島県姶良市 平成26年度 ○ ○ ○・浜辺用車いすの貸し出し・移動にかかる介助

57 竹富島ゆがふ館 西表石垣 沖縄県八重山郡竹富町 平成16年度 161,588 ○・外国人向けにトイレのピクトグラムを掲示・英・中・韓での展示、映像の提供・英・中・韓でのウェブサイトによる情報発信

58 黒島ビジターセンター 西表石垣 沖縄県八重山郡竹富町 昭和57年度 5,153 ○

<国民公園>

1 - 皇居外苑 東京都千代田区 昭和24年4月1日 7,010,177 ○ ○ ○ ○ ○ ・砂利園路のバリアフリー歩道整備

2 - 京都御苑 京都府京都市上京区 昭和24年4月1日 4,015,000 ○ ○ ○ ○ ○・点字版案内図を用意・トイレ内に緊急ボタンや和式便器の使い方等のピクトグラムを掲示・砂利園路のバリアフリー歩道整備(園内の一部)

3 - 新宿御苑 東京都新宿区 昭和24年5月21日 1,195,831 ○ ○ ○ ○ ○・英語版の施設周辺マップの作成・外国語対応スタッフの配置

番号 通称名 国立公園名 所在地整備年度元号

年間利用者数

(平成25年度)

多目的トイレ

身体障害者用駐車場

車いすの貸し出し

多言語対応パンフレットの配布

筆談・手話対応

年間利用者数

(平成25年度)※暫定値

一般公開日

備考

番号 通称名 国民公園名 所在地

多言語対応パンフレットの配布

筆談・手話対応

車いすの貸し出し

備考多目的トイレ

身体障害者用駐車場

国立公園・国民公園内の施設のユニバーサルデザイン対応<暫定版>※施設によりスタッフが不在の時期もありますので、ご利用にあたってはあらかじめご確認ください。

※混雑等状況により対応が難しい場合があります。