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東京医科大学茨城医療センター 720136月発行 肝臓病教室ニュース 茨城県肝疾患診療連携拠点病院 東京医大茨城医療センター 肝臓病教室で取り上げたテーマについて、教室での内容や 質問に対する回答を掲載しています。 第7回肝臓病教室を開催しました 第7回肝臓病教室が2013年3月16日(土)に、医療福祉研究センターで開 催されました。 テーマは、「薬物性肝障害について」で、当院消化器内科の池上先生か らお話し頂きました。さらに、「クリニカルパスについて」というタイト ルで、病棟看護師の菅藤さんからお話しして頂きました。 テーマとしては難しい内容ではありましたが、今回は12名の参加があり、 皆さん最後まで熱心に参加していただきました。 薬物性肝障害のお話しでは、薬の服用についての話もあり、皆さんが興 味深く聞いている姿が見られました。さらにクリニカルパスについては、 治療の流れについてご理解頂けたのではないかと思います。 講演の後は、恒例の質問コーナーで、これまでの教室と同様に、休憩時 間に用紙に記入して頂く方法とし、テーマ以外の質問も寄せて頂きました。 今回の教室で聞いたことをご自身の日常生活に活かして頂き、また、次 回の教室へもご参加頂きたいと思います。 肝疾患相談支援センター担当 井坂 次回、第8回肝臓病教室は7月6日(土)開講予定です。 多数の皆様の参加をお待ちしています。

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東京医科大学茨城医療センター 第7号 2013年6月発行

肝臓病教室ニュース茨城県肝疾患診療連携拠点病院 東京医大茨城医療センター

肝臓病教室で取り上げたテーマについて、教室での内容や

質問に対する回答を掲載しています。

第7回肝臓病教室を開催しました

第7回肝臓病教室が2013年3月16日(土)に、医療福祉研究センターで開催されました。テーマは、「薬物性肝障害について」で、当院消化器内科の池上先生か

らお話し頂きました。さらに、「クリニカルパスについて」というタイトルで、病棟看護師の菅藤さんからお話しして頂きました。テーマとしては難しい内容ではありましたが、今回は12名の参加があり、

皆さん最後まで熱心に参加していただきました。

薬物性肝障害のお話しでは、薬の服用についての話もあり、皆さんが興味深く聞いている姿が見られました。さらにクリニカルパスについては、治療の流れについてご理解頂けたのではないかと思います。

講演の後は、恒例の質問コーナーで、これまでの教室と同様に、休憩時間に用紙に記入して頂く方法とし、テーマ以外の質問も寄せて頂きました。

今回の教室で聞いたことをご自身の日常生活に活かして頂き、また、次回の教室へもご参加頂きたいと思います。

肝疾患相談支援センター担当 井坂 梓

次回、第8回肝臓病教室は7月6日(土)開講予定です。多数の皆様の参加をお待ちしています。

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薬物性肝障害について

薬物性肝障害の症状は?

すでに述べたように、ほとんどの人は症状がなく、軽度の肝機能障害のみですが、肝機能障害が強かったり、長引いたりすると、倦怠感や発熱、黄疸、発疹、吐き気、嘔吐、かゆみなどの症状が出現することがあります。先に述べたように、軽症で終わる人がほとんどですが、放っておくと重症化して、命にかかわる肝炎(劇症肝炎)に至ることがあり、注意が必要です。

薬物性肝障害とは?

肝臓は腸管から吸収した成分を加工して、胆汁の形で排泄したり、全身に配達をしている、いってみれば人体最大の化学工場であるといえます。食物だけでなく、みなさんが日常的に服用している薬剤の代謝(化学変化)も主として肝臓で行われており、この結果薬物のさまざまな代謝産物が肝臓に出現します。これらの化学物質がさまざまな反応をもたらし、肝臓そのものに影響を及ぼすことがあり、一般的に薬物性肝障害といわれています。図に示すように、2007年から2012年の5年間に、原因不明の肝機能障害として当院消化器内科に紹介され入院した患者さんのうち、約30%が薬物性肝障害と最終的に診断されています(図1)。実際の臨床現場では、薬物性肝障害のほとんどは軽度(ALTが正常上限の3倍未満程度の上昇でおわるもの)ですが、次に述べるような症状を伴ったり、あるいは急性肝不全として重症化するかたもいます(図2)。われわれ消化器専門医にとっては、肝機能障害をみたときは必ず鑑別診断として考えなくてはならない病気といえます。

図1 図2

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薬物性肝障害はなぜ起きるのか?

薬の説明書を読んでいただくとわかりますが、ほとんどすべての薬物は肝障害を起こすことがある、と考えてよいと思います。これは、薬剤が市販されてから問題があると考えられる副作用については届け出をすることが義務づけられているからで、ある薬物を開始してから、他の原因があるとは考えにくい肝機能障害が出現したときには、薬物との因果関係が否定できないため、薬物による肝障害であると判断されることが多いからです。実際になぜ薬物で肝障害が起きるのか、その仕組みは十分わかっているとはいえませんが、一般的には①ある薬を大量に飲んだときに初めて副作用がでる場合(中毒性肝障害)と、②服用した量に関係なく副作用がでる場合(アレルギー性肝障害)の二つに大きく分類できます。②のアレルギー性肝障害の方が圧倒的に多いわけですが、最近の遺伝子検査を通した研究結果では、ある種の遺伝子変化をもった人に特定の薬による肝障害があらわれることがわかってきましたが、すべてを網羅するにはまだまだ時間が必要であり、完全な解明にはまだ時間がかかると思われます。

中毒性の薬物性肝障害を起こす薬剤の代表例はアセトアミノフェンとよばれる解熱鎮痛剤です。この薬は腎臓や消化管に対する副作用が少ないため、病院でもよく処方されますし、街の薬局で市販している風邪薬や頭痛薬の中にも多く含まれています。アセトアミノフェンは内服後、肝臓で代謝され、刺激の強い代謝産物に変換されます。この代謝産物は肝臓が独自にもつ解毒機構により時間経過とともに毒性の少ない形にかわっていきますが、この解毒機構で処理しきれない量の薬剤をいっぺんに投与した場合、肝障害を起こすと考えられています。

アレルギー性肝障害は薬物の代謝産物に対する体の反応の結果起きると考えられていますが、現在のところこれを予測するのは難しいとされています。ただし、もともと喘息やじんま疹などの病気をもつ、いわゆるアレルギー体質の方に出やすい傾向はあるようです。その他、特定の薬を代謝したり、肝臓の外に排出するときの仕組みに個人差があり、この差によって肝障害がでやすくなる場合があることがわかってきています。

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どうやって薬物性肝障害を診断するのか?

薬物性肝障害の診断に役立つ特定の指標はなく、他の肝機能障害を起こす原因(ウイルス性肝炎や胆道疾患など)を否定し、怪しいと思われる薬を中止した後に比較的速やかに肝機能障害が改善する、というパターンを確認することで診断されています。一般的にはほとんどの薬物性肝障害は薬剤内服開始後2ヶ月くらいまでの間におきることが多いのですが、1年程度継続した後に肝障害を発症するような場合もあることも知られており、現在服用している薬すべてを一応疑ってみる必要があります。また、サプリメントや健康食品などで肝障害を起こす事があるため、利用しているものがある場合は医師に伝えた方が良いと思います。薬の種類に関しては、すべての薬について可能性がありますが、肝障害を起こしやすい薬があることもわかっており、これらの薬の内服を開始した場合はより注意が必要です。また、数種類の薬を飲んでいる場合は、それらの薬の相互作用で肝障害が出現することがあり、複数の医療機関を受診している人は、できるだけ処方薬を出してもらう調剤薬局を統一しておき、処方されているすべての薬について薬局薬剤師がよく把握できる状態にしておくことが重要です。

まとめ

薬物を服用するすべての人に薬物性肝障害が起きる可能性があります。通常は軽度の検査値異常で軽快するため、必要以上に心配する必要はありませんが、以下の点については注意しておくと良いでしょう。

① 飲んだ薬がどのような作用をもつか、どのような副作用が予想されるか、医師や薬剤師から説明をうけておくこと

② 薬を飲み始めたら、予想される副作用に気をつけ、疑問を感じたら、症状が起こった日時や状態をメモしておくこと

③ 指示されている内服方法を守ること④ 肝臓病、腎臓病がある場合は処方をする医師にその旨伝えること⑤ 他の病院から出されているお薬、あるいは自分でのんでいるサプリメント

について、医師や薬剤師に伝えること⑥ 新しい薬剤の服用を始めたら定期的に血液検査をしてもらうこと

(文責:東京医科大学茨城医療センター 消化器内科 池上正)

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クリニカルパスについて

下の図1が実際のクリニカルパスになります。治療や処置、検査、食事などがスケジュール表のようにまとめてあるため、医師による指示の違いや検査漏れなどがなくなり、患者さんも入院中の経過がわかりやすくなります。また、入院前の外来で行うこと、入院中に行なうことなどが全てわかるようになっています。ここでは示しませんが、退院後の外来で行うこともまとめたものを作成しています。

クリニカルパスとは?

入院指導、患者のオリエンテーション、ケア処置検査項目、退院指導などをスケジュール表のようにまとめてあるものとなります。医療の標準化、チーム医療の展開、経営改善、リスク管理、患者満足度の向上といった“医療の質を高める”ためのツールとして浸透してきています。クリニカルパスとは一つの疾患に対して治療の道筋を規定する方法のことです。一つの疾患(群)などについての入院を主とした医療計画について、医療の質の向上を目的として期待される成果(アウトカム)=達成目標を設定し、それに向けての一連の治療・処置などの介入内容を時系列で一覧表などで書式化した総合治療計画・実施書およびその標準化された計画介入の評価・改善システムのことです。

図1 実際のクリニカルパス

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図2 クリニカルパスの詳細

パスの細かい内容は、上の図2のように日付、目標、治療・処置、薬剤、活動・安静度、清潔、排泄、食事、教育指導説明、と項目を院内で統一し、スケジュールをわかりやすくまとめています。患者用には患者さんにわかりやすい文章で説明するようにしています。

クリニカルパスの効果とは?クリニカルパスの効果として様々なことが言われていますが大きなものは次のようなことです。

①計画性のある標準的な医療が提供でき医療の質が向上する②標準的・効果的な医療が提供できる③患者さんを中心に考えた医療による満足度の向上④クリニカルパスの導入によって各職種の協調性が向上し、役割分担が

明確になることでチーム医療の推進につながる⑤在院期間が短縮する⑥地域医療機関との連携⑦医療費の削減

肝臓病でひとりで悩んでいませんか?当センターでは、肝疾患診療連携拠点病院として、地域の肝疾患診療のシステム作りに取り組んでいます。肝疾患は長期にわたる治療、療養が必要となり、病気を抱える患者さん、ご家族のみなさんは、さまざまな悩みを抱いています。医療者とだけではなく、同じ病気をもつ仲間、あるいは病気を克服した先輩たちから話を聞けば病気と立ち向かう勇気がでてくるかもしれません。当センターでは、茨城県肝臓病友の会(ひばりの会)にご協力いただき、月に1回、同じ病気を持った仲間、あるいはその家族のかたとお話しいただく機会を設けています。詳しくは、当院消化器センター、または肝疾患相談支援センター(10時〜16時、月〜金)にお問い合わせください。

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教室で寄せられた質問

Q1:ターメリック(春・秋ウコン)が、肝臓に良いと言われ服用していますが、主治医にやめたほうがいいと言われました。現在の医療では、どのような扱いですか?

A1:ウコンのクルクミン成分が、コレステロールを低下させたり、肝臓を保護する作用があります。しかし、鉄分が問題となる為、摂りすぎには注意しましょう。

Q2:薬の説明書をみると副作用がたくさん書いてありますが、全ての症状は出ますか?

A2:全てが出るわけではありませんが、現在の法律では、可能性が低い副作用でも記載しなくてはならないことになっています。従って、実際の数はさほど多くありませんので、過度に心配する必要はありません。

①入院中の治療予定がわかり、患者の自己健康管理意識を高めることができる②詳細な情報により、入院・治療に対する不安の緩和につながる③クリニカルパスの説明を通して、患者と医療職者とのコミュニケーションの機会が増し信頼関係が向上する④退院の予定が立てられるなどがあげられます。

クリニカルパスのメリットとは?

クリニカルパスの用語について

アウトカム:患者の到達目標、ゴール、期待さ

れる成果のことで 患者を主語として書かれたものです。クリニカルパスのアウトカムは主に病気のアウトカム、障害のアウトカム、安楽のアウトカム、ならびに患者と家族の満足のアウトカムに焦点を当てて1日ごとに設定します。

バリアンス:パスから外れた全ての出来事、標

準スケールからのはみ出しや、差異やばらつきのこと、予測されたパスとの相違 異なっている、例外である、予期せぬ変化であるという事実、記載された時間枠内に計画された介入やアウトカムと実際に発生したこととの差異などです。

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地域連携クリニカルパスについて

地域連携クリニカルパスとは?

・急性期病院から回復期病院を経て早期に自宅に帰れるような診療計画を作成し、治療を受ける全ての医療機関で共有して用いるもの。

・診療にあたる複数の医療機関が役割分担を含め、あらかじめ診療内容を患者に提示・説明することにより、患者が安心して医療を受けることができるようにするもの。

・回復期病院では、患者がどのような状態で転院してくるかを把握できるため、改めて状態を観察することなく、転院早々からリハビリを開始できるようになります。

・これにより、医療連携体制に基づく地域完結型医療を具体的に実現することに繋がります。

図3 当センターで使用している地域連携クリニカルパスの詳細

下の図3が当センターの消化器内科で池上先生が作成した地域連携パスの一例です。このようにかかりつけ医と当センターでの役割を明確に示しています。

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消化器で使用している地域連携クリニカルパスについて

・肝疾患診断連携パス・慢性肝炎連携パス・肝硬変連携パス・脂肪性肝炎連携パス・C型慢性肝炎インターフェロン療法連携パス

上記の5つの地域連携パスを作成し、地域の開業医の先生と連携を図りながら肝疾患の治療に取り組んでいます。

インターフェロン治療の流れについて

入院して肝生検を施行し、そのままインターフェロンを導入するケースとインターフェロンのみの導入のケースがあります。通常、入院中に2回インターフェロンを施行し、外来通院となります。その際、ウイルス量とウイルスのタイプにより、投与回数は、患者により異なりますが、24回48回と設定されています。外来通院になりますと、週1回の注射に通院してきます。1~2ヶ月間は、血液データチェックと副作用の確認を行いながらインターフェロンの量の調節をしていきます。そして、患者のニーズに合わせて、かかりつけ医にもどしていきます。

インターフェロン治療の医療連携について

かかりつけ医と当病院の専門医との間では、肝炎パスとこれから充実させていく肝炎手帳を活用し情報交換を行います。また、かかりつけ医と患者の間では、採血と週1回のインターフェロンの注射と内服薬の処方に通院します。そして、専門医と患者の間では、1ヵ月に1回定期的受診をし、定期的画像検査、腫瘍マーカー・ウイルス量を含む採血を実施していきます。ここで看護師の役割として、副作用に対しての指導、生活・食事指導の充実を図っていく必要があります。

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肝炎手帳について

助成金の申請により、肝炎手帳が配布されます。手帳を活用する目的として、専門医とかかりつけ医との間で検査データの情報交換ができます。また、当院で実施した、ウイルス量のデータや、内服変更、実施した検査の情報が提供でき、病院間での継続指導に生かすことができると考えます。肝炎手帳の中は、自覚症状の記載欄、データ記載欄があり、当院に来院した時は、かかりつけ医の情報の確認に使用していきたいと思います。また、当院では、副作用の確認をして記載し、検査データの記載とデータ用紙の提供、HCV-DNA値・腫瘍マーカー等の情報提供をします。また、注射部位(LRの記載)の確認、検査名を記載し、患者さんへ、副作用対策や生活指導・食事指導など患者指導の充実に努めていきたいと考えます。

今後の課題

肝炎手帳の活用をし、医療連携の強化に努めていきたいと思います。さらに、当センターの看護師の役割として患者指導の充実をはかり、知識向上のための教育をしていく必要があります。

(文責:東京医科大学茨城医療センター消化器内科病棟看護主任 菅藤泰子)

第8回肝臓病教室 次回の肝臓病教室は、7月6日(土)、13時30分

より、医療福祉センター2階会議室にて開催し

ます。事前登録の必要や、入場料は不要です。

第7回目の教室のテーマは「薬物性肝障害につ

いて」と「クリニカルパスについて」です。当

院医師と看護師がお話しします。好評のQ&A

コーナーもありますので、活発なご質問、ご討

議をお待ちしています。ご不明な点については、

下記までご連絡ください。

東京医科大学茨城医療センター

総務課 担当 杉本

電話:代表(029)—887-1161

肝臓病教室は、患者さんやそのご家族に、肝臓病についての理解を深めていただくことを目的として開催しています。また、肝臓病診療に関わるさまざまな職種の医療者との話し合いの機会と考えています。みなさんお誘い合わせてご参加ください。