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まえがき
世界の富は著しく偏在しており、先進国では食糧を大量に廃棄している一方、栄養不良の状態に
ある人は開発途上国を中心に二十億人にのぼるとも言われる。また、気候変動をはじめとするあら
ゆる地球規模の環境問題が顕在化しており、地球全体が持続不可能な状態にある。このような状況
を受けて、教育の場では、ユネスコ(国連教育科学文化機関)によりユネスコスクールとして認定
された学校を中心に、持続可能な発展の担い手を育む教育、つまりESD(持続発展教育)を実践
しようという動きが広がっている。
本書は、ユネスコスクールの一つである秋田商業高校によるESDの実践例を紹介するととも
に、ESDとユネスコスクールに関する大学等研究者の専門的知見を集め、日本におけるESDの
深化と発展に寄与しようとするものである。この試みは、「国連持続可能な開発のための教育の10年」
(二〇〇五〜二〇一四年)の最終年を来年に控え、一定の意義を持つことが期待される。
まえがき
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本書はさらに、ESDに関連した新しい教育の潮流であるホリスティック教育と、持続可能な社
会を築こうとする人間の育成においては欠かせない要素であると思われる「教育におけるスピリチュ
アリティ」も取り上げる。世界情勢や人間そのものを多面的、総合的、全体的(ホリスティック)
にとらえ、すべての人間や動植物とのいのちのつながりを認識し、そうしたいのちの実リアリティ相
を反映し
た社会の実現に向けて行動する、精神的な深さと実務能力を兼ね備えた人材が求められている。
ユネスコスクールの世界的なネットワークでは、その活動目的の一つとして「地球規模の諸問題
に若者が対処できるような新しい教育内容や手法の開発、発展を目指すこと」を掲げている。本書は、
この活動目的に沿って編集されたものでもある。貧困問題や環境問題などの地球的課題は巨大で複
雑であるが、「アラブの春」のように世界中の大勢の民衆が目覚めて行動を起こせば、解決できない
ものではない。持続可能な社会を実際に構築する必要に迫られている現在、本書が間接的な形なが
らも、その担い手となる若者の育成に寄与することができれば幸いである。
二〇一三年一月
秋田商業高等学校教諭
大堤
直人
目
次
まえがき
第一章
ESDとは何か
Ⅰ
日本からのESDの提案
立教大学社会学部教授/ESD研究所長
阿部
治
Ⅱ
国際理解教育と持続発展教育(ESD)
宮城教育大学附属国際理解教育研究センター教授
市瀬智紀
Ⅲ
環境教育とESD
東京都市大学環境学部准教授
佐藤真久
第二章
ユネスコスクールによるESDの推進
Ⅰ
ユネスコの起源とその理念
岩間教育文化科学研究所主宰
岩間
浩
Ⅱ
ユネスコにおけるESDの国際的取組と展望
東京都市大学環境学部准教授
佐藤真久
Ⅲ
民間ユネスコ活動とESD
日本ユネスコ協会連盟事務局次長兼教育文化部長
寺尾明人
Ⅳ
ESD推進のためのユネスコスクールの役割
元帝塚山学院大学国際理解研究所所長
米田伸次
第三章
学校におけるESDの実践
Ⅰ
ESDの視点に立った学習指導
国立教育政策研究所総括研究官
五島政一
Ⅱ
学校における持続可能な発展のための教育の推進
目白大学人間学部教授
多田孝志
Ⅲ
為せばなる
秋田商業高校ユネスコスクール班担当教員
太田
直
第四章
ホリスティック教育とESD
Ⅰ
ホリスティック・アプローチとは何か
同志社大学社会学部教授
中川吉晴
Ⅱ
ESDにおけるホリスティックなアプローチの可能性
東京学芸大学大学院教育学研究科教授
成田喜一郎
Ⅲ
サステイナビリティと教育
大阪府立大学大学院人間社会学研究科教授
吉田敦彦
第五章
教育におけるスピリチュアリティ
Ⅰ
クリシュナムルティの教育思想
大妻女子大学家政学部教授
金田卓也
Ⅱ
アリス・ベイリーが伝えた情報とその教育思想
ホリスティック・リーディング研究所代表
神尾
学
Ⅲ
スピリチュアリティとESD
秋田商業高校ユネスコスクール班担当教員
大堤直人
あとがき
執筆者紹介
第四章
ホリスティック教育とESD
Ⅱ
ESDにおけるホリスティックなアプローチの可能性
成田
喜一郎
一
ホリスティックなアプローチとは何か
まず、筆者の主たる研究フィールドである「学校教育」の文脈に沿って、全人・全連関的な概念
としてのホリスティックなアプローチの定義について述べておきたい。
ホリスティックなアプローチとは、子どもたちがあらゆる人じんかん間・
時間・空間・事物・情報・精神と「つ
ながり(関係性)」「つりあい(均衡性)」、そして、それらを「つつみこみ(包括性)」「つづく/つ
づける(持続性)」ことによって、知性と心性・身体性を拡張・深化させ、自他の「生/死」への問
いと有意味性を引き出す営みのことである(1)。(
図1・図2・図3を参照(2))
これまで学校教育で行われてきた、あるいは今行われている教科教育を中心とする基礎学力保障
のための教育、人権教育、平和教育、国際理解教育・開発教育、環境教育、学校図書館活用教育・
NIE、道徳教育、市民性(シティズンシップ)教育、キャリア教育、情報教育、食育・体つくり
運動、特別支援教育、安全教育・防災教育、資源・エネルギー教育などは、あれやこれやの古くて
新しい教育課題ではなく、このホリスティックなアプローチによって一つに「つながり」「つりあい」
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図 1 子どもたちをめぐるホリスティックな教育・学習の世界
図 2 子ども(人間)の外的世界の構造
図 3 子ども(人間)の内的世界
183
第四章 ホリスティック教育とESD
「つつみこみ」「つづく/つづける」教育活動となる。今ここにある個別の教育・活動は、まさにE
SDに質的変化をしてゆく可能性を秘めている。
二
ESDにおけるホリスティックなアプローチ
ESDの実践に不可欠なものは、まさに、「つながり(関係性)」「つりあい(均衡性)」「つつみこ
み(包括性)」、そして「つづく/つづける(持続性)」ことである。しかも、認知レベルの学びだけ
ではなく、情動レベルや感覚運動レベルの学びに届く深く意味のある実践が求められる。
しかし、環境教育に熱心に取り組んできたある小学校教諭が、「総合的な学習の時間」に子どもた
ちは水をめぐる総合的なテーマに一所懸命に取り組み、課題解決のための調べ学習を行い、話し合
いまとめ、発表し合う授業を行ってきた。その発表には、目を見張るものがあったと感慨深い思い
を抱いたという。ところが、しばらくすると、子どもたちは校舎の水飲み場の水を流しっぱなしに
していることもしばしばだったと言う。認知レベルの学びの深まりが日常生活の中の行動にまで結
びついていないことを嘆いていた。
この実践をESDとしての実践に拡張・深化させていくためには、価値観や行動の変容に結びつ
く仕掛けが不可欠である。果たして、認知レベルの学びが情動レベルや感覚運動レベルの学びと結
びついていくためには、如何なる方法・方略があるのだろうか。
184
それは、まず、これまで学校教育でしばしば題目として額縁に入れられてきた知(知性)・徳(心
性)・体(身体性)など、教育目標の科学的有機的なつながりを呼び覚ますことである。そのために
は、知性・心性・身体性を並列するのではなく、脳科学的知見を援用しながら、階層性のある概念
に組み替えていく必要がある。
爬虫類脳と呼ばれる脳幹が司るのは、「生得的行動の知:原始的生存にかかわる基本的な本能行動
と習慣」(感覚運動)であると言われる。古哺乳類脳と呼ばれる大脳辺縁系は、「感情の知:世界の
出来事に対する主観的感情と情動的反応」(情動)を司っているとされる。そして、新哺乳類脳たる
大脳新皮質が司るのは、「叙述の知:世界に対する命題的情報」(認知)であると言われている(3)。
こ
の三層知見を援用しESDが価値観や行
動の変容につながる実践に不可欠の要素
を抽出してみたい。
①感覚運動レベル:実践の入口であり、
また出口である学びにおける体験・行動
の有意味性
②情動レベル:感性(共感・違和感・
自己肯定感)、主観性(直観・想像力)
認知(大脳新皮質:新哺乳類脳)
情動(大脳辺縁系:古哺乳類脳)
感覚運動(脳幹:爬虫類脳)図 4 階層的情報処理の三層構造 パット・オクデンら(2012)
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第四章 ホリスティック教育とESD
等への寛容・忍耐
③認知レベル:論理性と実証性の担保、メタ認知、間主観性(4)の構築
確かに、ESDの実践の多くが、①の感覚運動レベルにつながる参加・体験型の授業を行っており、
また、②の情動レベルに包摂される共感性や自己有用感を重視し、さらに、③の認知レベルではシ
ステムズ・シンキングやクリティカル・シンキング、メディア・リテラシーなどが重視されている。
しかし、それらが相互に関連性と有意味性が担保されたものになっているのかと言えば、はなは
だ心許ないのが現状ではないだろうか。
そこで、ESD実践の質を保証していくために、①感覚運動レベル、②情動レベルと、③認知レ
ベルの関係性・均衡性・包括性を科学的有機的に担保するためのホリスティックなアプローチが不
可欠である。
(一)①②③を貫く本質的で根源的な問いを探し出す
一般的に「問い」には、「世の中にはどんな仕事があるのか」などすぐに応答できるような問い(内
容質問content question
)があり、「ニートとはいったい何か」など人に尋ねたり文献等で調べたり
しなければならない問い(単元質問unit question
)がある。それらは、ある授業の本時や単元の中
で学び応答することのできる問いである。しかし、「人はなぜ働くのか」などはその教科・領域の本
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時や単元を超えて永続的な思考や理解を促す問い(本質的で根源的な問いessential question
)である。
この問いは、正解はひとつではなく、子どもたちも教師もともに抱き続けられる問いである。
こうした本質的で根源的な問いがESDにとって、なぜ、必要なアプローチになるのか。
それは、一教科・領域等を超えてその問いを抱え応答し続けることによって、異なる教科・領域
はもちろん、異なる見方・考え方・感じ方をする人々や世代間・地域間をつなげ、学びを深め持続
継承していくことができる問いであるからである。
ポスト三・一一の教育・社会において、正解が見えず、対立する複数解が存在するような時代にお
いて、世代を超えて本質的で根源的な問いを探し、愛し抱え、応答し続けることはESD実践にとっ
て極めて重要な営みである。
(二)「認知」「情動」「感覚運動」の三層をつなぐホリスティックなパフォーマンス実践
【実践事例モデル「科学コミュニケーションって何?」―
大学生一年生対象「特別講義」―
】
①本日のゴール:なぜ、今、科学コミュニケーションなのか、他者に説明できる。
②本質的で根源的な問い:科学と私たちとをつなぐためにはいったい何が必要なのか。
③本日のゴール及び本質的で根源的な問い設定の理由
・ポスト三・一一の教育・社会にあって、地震・津波・原発をめぐる科学的知見と子どもたちや
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第四章 ホリスティック教育とESD
市民の日常性との間にとても深い離隔が存在していたことが発覚した。
・ほとんどの子どもたちや市民は、科学者と行政・企業・マスコミなどで構成される「原子力村」
の創り出した安全神話という「物語」を享受する存在でしかなく、その「物語」の創作・発
信者との間に相互に作用するコミュニケーション回路は皆無であった。
・科学コミュニケーションとは何か、具体的なパフォーマンスを通して、感覚運動レベル・情
動レベル・認知レベルでつながるホリスティックな学びを体験する。
④展開過程(□序・□破・□急各三十分、計九十分)
□序:科学という言葉を聴いて連想することは何か、問い、応答し合う。
絵本・ロバート・フローマン作『このよで
いちばん
はやいのは』(福音館書店)を読む。
学生の一人に「読み聞かせ」をしてもらう。
カメやうさぎに始まり、人間の作ったロケット・人工衛星、そして、光の話まで読む。
作者は、光よりはやいものがあると語るが、そこまでで止め、予想させる。時間は三分。
予想をシェアする。
予想は多様である。大別して4つの類型ができた。
A:最新の科学的知見系
B:やはり光系
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C:(空欄)系
D:文学的表現系
Dとしては、「ひらめき」「思考」「一目惚れ」「人生」等があがった。
作者の想定したものは「想像力」であることを知る。
□破:「『理科離れ』は、子どもではなく大人に起きている―
大人にこそ必要な科学コミュニケー
ション―」(科学コミュニケーター・難波美帆氏提供)を読む。資料を読んでもっとも印象に
残ったり想起したりしたキーワードを一つ挙げ、その理由や根拠を書き、みんなでシェアする。
□急:科学コミュニケーションとは何か他者に伝えるために、本日学んだ事実+あなたの想像力
↓「創作叙事詩」(自由詩・定型詩、キャッチフレーズ・標語、漢字一字等)を書く。
なぜその「創作叙事詩」を書いたのか、その理由や根拠を「解題」に書く(5)。
できた「創作叙事詩」と「解題」をシェアする。
○「創作叙事詩」作品例
「科学コミュニケーションが身にしみてきた」(T・M)
この世で一番はやいもの、光よりはやいもの、
ボクにはわからなかった、想像もつかなかった。
頭の中には「?」マークが点滅しっぱなし、
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第四章 ホリスティック教育とESD
時計を見ながら、ただただ気持ちがあせるばかりだった。
これほど三分間がはやいとは思いも寄らなかった。
終わったあと、みんなの予想を聞いた。その予想は実に多様だった。
ニュートリノだって?
光にこだわり続ける人もいた。
一目惚れだって?
そう、あの瞬間か。
ボクと同じ空欄の人も結構いて、ちょっと安心。
そして、科学コミュニケーションとは何か、考え合った。
今ここで得たボクの結論。
〈科学の知+多様な想像力との対話↓科学コミュニケーション〉
あの震災・原発事故のあと、今、その大切さが身にしみてきた。
○「解題」例
なぜ、この詩を書いたのか。きょうの講義は地上のカメの歩みから宇宙を飛び交う光の速さ
まで広がったと思ったら、話は自分や友人たちの脳内に舞い戻ってくるようなダイナミック
かつミクロな授業だった。そして、初めて聞いた「科学コミュニケーション」という言葉や
「科学コミュニケーター」という人が存在する意味を実感することができた。と同時に、あの
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二〇一一年三月十一日の東日本大震災による津波や原発事故の被害とその後の報道そのものが
天災であり人災であったことを考えると、科学知が私たちの社会の中でしっかり共有されなけ
ればならないと強く思った。科学知と私たちの多様な想像力との間には世代や専門を超えた対
話=コミュニケーションが不可欠だと思った。
これがこの詩を書いた理由だ。もしかすると、この詩を書いたボクも科学コミュニケーター
の端くれになったのかもしれない。
これは、大学生対象の実践で学んだ事実をもとに「創作叙事詩・解題」を書く実践事例モデルで
あるが、小・中学生、高校生、社会人対象の実践においても、「本質的で根源的な問い」を引き出し、
「認知」「情動」「感覚運動」三層の関係性・均衡性・包括性を担保しうるホリスティックなアプロー
チとなる。
三
むすびにかえて
ESDは、矢継ぎ早に「襲来」してくる○○教育の一つではない。
ESDは、教科・領域・専門性を超えてつながる「本質的で根源的な問い」を探し、愛し抱え、
応答し続ける教育であり、ESDは、子どもや教師の「認知」「情動」「感覚運動」三層の関係性・
均衡性・包括性を担保していくホリスティックな教育となる。
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第四章 ホリスティック教育とESD
そして、ESDは、今、まさに混迷するポスト三・一一の教育・社会において、持続可能な未来へ
の希望を創り出す教育となる可能性を秘めていると言ってよい。
注
(1)ジョン・P・ミラー『ホリスティック教育―
―
いのちのちながりを求めて』春秋社、一九九四年をもとに、
筆者の予察・実践・省察という研究のプロセスの中で生まれてきた創成的・生成的定義(二〇一二年十二
月十四日)である。
(2)図1・図2・図3は筆者が作成したもので、出典は、成田喜一郎「ホリスティック・カリキュラム
論序説」『ホリスティック教育ガイドブック』せせらぎ出版、二〇〇三年、七六頁。この三つの図の初出は、
成田喜一郎「わたしの中のホリスティック教育―
―
宮澤賢治と井上陽水、そして子どもたちとのつながり」
『ホリスティック教育研究』第一号、一九九八年、六六頁。
(3)パット・オクデン、ケクニ・ミントン、クレア・ペイン(日本ハコミ研究所訳)『トラウマと身体
――
センサリーモーター・サイコセラピー(SP)の理論と実践』二〇一二年、六頁を参照。
(4)間主観性とは、学習の意味は「我思うゆえに我あり」(個人の主観性ゆえの構築物)ではなく、また、
主観か客観かの二項対立を超えて、他者との対話による複数の主観の協同・協働化による高次の主観にお
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◆編者
秋田市立秋田商業高等学校 ビジネス実践・ユネスコスクール班 総合的な学習の時間の校内組織の一つで、生徒 20 名と教員 3名から構成されている(2012 年度)。2007 年に国際協力課として発足後、『高校生のための国際協力入門』(2008 年)を編集、2009 年に本校がユネスコスクールに加盟して以降はユネスコスクール班として、『高校生のための国際連合入門』(2009 年)、『高校生のためのアフリカ理解入門』(2010 年)、『高校生のための地球環境問題入門』(2012 年)を編集した(いずれもアルテ刊)。 本校ユネスコスクール班は、「小中学生・市民対象の講座実施と書籍の出版による啓発活動」が評価され、2012 年に平成 24 年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰(環境教育・普及啓発部門)を受賞した。また、本校は 2011 年に、NPO法人日本持続発展教育(ESD)推進フォーラムが主催する第 2回 ESD大賞において高等学校賞を受賞している。
ユネスコスクールによるESDの実践 ――教育の新たな可能性を探る
2013 年 2 月 25 日 第 1刷発行
編 者 秋田市立秋田商業高等学校 ビジネス実践・ユネスコスクール班 発 行 者 市村 敏明 発 行 株式会社 アルテ 〒 170-0013 東京都豊島区東池袋 2-62-8 BIG オフィスプラザ池袋 11F TEL.03(6868)6812 FAX.03(6730)1379 http://www2.plala.or.jp/arte-pub/発 売 株式会社 星雲社 〒 112-0012 東京都文京区大塚 3-21-10 TEL.03(3947)1021 FAX.03(3947)1617装 丁 Malpu Design(清水良洋+大胡田友紀)印刷製本 シナノ書籍印刷株式会社©AKISHO 2013, Printed in Japan ISBN978-4-434-16387-6 C0037