NEDOプロジェクト...

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NEDO技術開発機構 研究評価広報部 NEDOプロジェクト 平成19年度事後評価結果について 平成20年5月27日

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  • NEDO技術開発機構研究評価広報部

    NEDOプロジェクト平成19年度事後評価結果について

    平成20年5月27日

  • 2

    独立した評価専門部門である「研究評価広報部」を設置し、

    各プロジェクト部を専門的知見から指導しつつ、評価を実施。

    本 部 支 部

    理 事 長

    副理事長

    研究評価広報部

    電子・情報技術開発部

    ナノテクノロジー・材料技術開発部

    バイオテクノロジー・医療技術開発部

    機械システム技術開発部

    燃料電池・水素技術開発部

    エネルギー・環境技術本部

    新エネルギー・技術開発部

    省エネルギー・技術開発部

    エネルギー対策推進部

    京都メカニズム事業推進部

    石炭事業部

    環境技術開発部

    海外事務所

    人事部

    総務部

    経理部

    企画調整部

    検査・業務管理部

    資産管理部

    情報システム部

    研究開発推進部

    (ジャカルタ・バンコク、

    北京、ワシントン、パリ)

    理 事

    監 事

    研究評価広報部の位置付け

  • 3

    平成12年10月 企画調整部技術評価課を設置

    平成13年 7月 プロジェクト評価の全面的な実施

    平成13年10月 技術評価部に改組

    平成15年10月 技術評価実施規程を定める。独立行政法人化に伴い、研究評価部に改組

    平成16年 4月 プロジェクト評価に加え、制度評価、追跡調査・評価を追加

    平成20年 4月 研究評価広報部に改組

    【参考】政府、経済産業省の動き*平成 9年 8月 「国の研究開発評価に関する大綱的指針」制定*平成13年 3月 第二期科学技術基本計画*平成13年11月 「国の研究開発評価に関する大綱的指針」改訂*平成14年 4月 「経済産業省技術評価指針」改正*平成17年 3月 「国の研究開発評価に関する大綱的指針」改訂*平成17年 4月 「経済産業省技術評価指針」改正

    NEDOにおける研究評価の歴史

  • 4

    成果を挙げる成果を挙げるNEDONEDO

    利用しやすい利用しやすいNEDONEDO

    分かりやすく情報発信する分かりやすく情報発信するNEDONEDO Plan(企画・査定)

    企画

    See(評価)

    技術評価

    Do(運営)

    プロジェクトマネジメント

    最適な最適なプロジェクト運営プロジェクト運営

    (NEDO技術評価実施規程第5条)

    -業務の高度化等の自己改革の推進-社会に対する説明責任を履行するとともに、

    経済・社会ニーズを取り込む

    -評価結果を資源配分に反映させ、資源の重点化及び業務の効率化を促進する

    プロジェクトマネジメントのプロとしてPlan-Do-Seeサイクルによる最適なプロジェクト運営を考える中で、研究評価広報部は「See」の役割を担っている。

    研究評価の目的

  • 5

    NEDOにおける研究評価の流れについて

    企画立案 / 公募・選定 プロジェクト実施中 プロジェクト終了後

    事前評価(狭義)

    ・事前評価の強化

    ・技術動向等の調査

    ・基本計画の策定

    ・必要性や目標設定の評価

    事後評価 追跡調査・評価中間評価

    プロジェクト実施部が実施 研究評価広報部が実施

    ・プロジェクトの加速・重点化、縮小・中止等の計画見直しに反映

    研究開発マネジメントガイドライン研究開発マネジメントガイドライン※評価結果から得られる多くの研究開発マネジメント上の知見・教訓を体系的に整理し、とりまとめた(平成20年4月改訂)。今後のプロジェクトマネジメントへフィードバックさせてマネジメントへフィードバックさせている。いる。なお、マネジメントガイドラインは毎年度更新。なお、マネジメントガイドラインは毎年度更新。

    ・外部有識者から成る審査委員による審査

    ・産学官の最適なプレーヤーによるプロジェクトフォーメーションの構築

    事前評価(広義)

    事前評価へ反映事前評価へ反映

    5年以上のプロジェクトについて、3年目程度に実施

    ・プロジェクトの進捗評価

    ※中間目標の達成度の把握、

    周辺技術動向等の変化を踏ま

    えた改善・見直しの提言

    ※マネジメントの質の向上

    ※プロジェクト成果の最大化

    ・中間評価の効率化

    ・標準化活動の評価を追加

    プロジェクトの終了直後(終了年の翌年)に実施

    プロジェクト終了から5年間実施

    ・成果の実用化・市場化状況の評価(終了後5年間)→アウトカム

    ※研究成果の社会への貢献について評価

    ・産業競争力強化への貢献を把握・エビデンス・ベースのアウトカム

    調査の実施

    ・PR

    ・説明責任の向上

    ・マネジメントに反映

    ・知見、教訓を以後のプロジェクトの企画、運営に反映

    視点の提示

    ・プロジェクトの成果や実用化見通しの評価→アウトプット

    ※研究成果の客観的評価(達成度、成果の意義等)※中期計画の指標・事後評価の活用促進

  • 6

    NEDOにおける評価の運営について

    ◆NEDO研究評価委員会

    ・評価案件ごとに分科会を設置

    ・審議により評価報告書を確定し、

    理事長へ報告

    ◆分科会

    ・外部の専門家、有識者で構成

    ・プロジェクトの研究評価を実施

    (評価コメントを作成、評点付け)

    (実質的な評価の場)

    ・ 評価報告書(案)を作成

    ◆評価報告書の取扱い

    ・国民に公開

    評価委員 研究開発成果の技術的、経済的、社会的意義について評価できるNEDO外部の専門家、有識者

    プロジェクト推進・実施部門

    NEDOプロジェクト担当部、

    プロジェクトの実施機関

    事務局 NEDO研究評価広報部

    NEDO

    評価報告書(案)審議・確定

    理事長

    評価書報告

    評価報告書(案)作成

    実施者プロジェクトの説明

    国 民

    評価結果公開

    推進部署

    分科会B 分科会D

    分科会A 分科会C評価事務局

    技術評価委員会

    推進部署

    評価結果の事業等への反映

    NEDO

    評価報告書(案)審議・確定

    理事長

    評価書報告

    評価報告書(案)作成

    実施者プロジェクトの説明

    国 民

    評価結果公開

    推進部署

    分科会B 分科会D

    分科会A 分科会C評価事務局

    研究評価委員会

    推進部署評価結果の事業等への反映

    NEDO

    評価報告書(案)審議・確定

    理事長

    評価書報告

    評価報告書(案)作成

    実施者プロジェクトの説明

    国 民

    評価結果公開

    推進部署

    分科会B 分科会D

    分科会A 分科会C評価事務局

    技術評価委員会

    推進部署

    評価結果の事業等への反映

    NEDO

    評価報告書(案)審議・確定

    理事長

    評価書報告

    評価報告書(案)作成

    実施者プロジェクトの説明

    国 民

    評価結果公開

    推進部署

    分科会B 分科会D

    分科会A 分科会C評価事務局

    研究評価委員会

    推進部署評価結果の事業等への反映

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    基本原則

    1.透明性の確保評価結果のみならず評価方法及び評価結果の反映状況を可能な限り被評価者及び社会に公表する。なお、評価結果については可能な限り計量的な指標で示すものとする。

    2.明示性の確保可能な限り被評価者と評価者の討議を奨励する。

    3.実効性の確保資源配分及び自己改革に反映しやすい評価方法を採用する。

    4.中立性の確保可能な限り外部評価又は第三者評価のいずれかによって行う。

    5.効率性に留意研究開発等の必要な書類の整備及び不必要な評価作業の重複の排除等に努める。

    その他の留意事項

    1.機密保持評価委員の職務にあったものは、審議の内容やその他、その職務において知り得た情報を漏らし、または盗用してはならない。

    2.柔軟性の確保社会情勢の変化やプロジェクトの特性によって、適正な評価手法を採るべきであり、プロジェクトごとに評価項目・評価基準等を設定することができる。

    3.コスト合理性の確保評価用資料作成の作業負担を軽減し、評価にかかる作業を効率化するために、被評価者があらかじめ事業原簿を整理しておくことにより、評価に伴う負担の集中を回避する。

    (NEDO技術評価実施規程第6条)

    (技術評価実施規程に、下記の5つの基本原則を定めている)

    評価の基本原則と留意事項

  • 8

    ●評価の連続性の観点から新規委員※2だけでなく、以前の評価(「事前評価(採択審査を含む)」、「中間評価」)委員からも選定

    ●「国の研究開発評価に関する大綱的指針」の通り、原則として利害関係者が評価者に加わらないよう人選

    利害範囲を明確に定める利害範囲を明確に定めることにより、利害関係者かどうかの判断を適正化

    ・審査を受ける者又は被評価者と大学・研究機関において同一の学科・研究室等又は同一の企業に所属している者・審査を受ける者又は被評価者の課題の中で研究分担者若しくは共同研究者となっている者又はその者に所属している者・・・等

    ●評価の偏りを防ぐため、プロジェクトの内容により、合理的と考えられる委員を構成

    「「民間事業者民間事業者」」「「学識経験者学識経験者」」 「「一般有識者」一般有識者」

    大学教員、研究者等 ベンチャーキャピタル、ユーザー企業等

    雑誌・新聞記者、評論家等

    多面的視野で適切な評価を実施多面的視野で適切な評価を実施

    ( ※2 新規評価人材の発掘・確保につなげている )

    事前評価(採択審査を含む) 中間評価評価者の連続性を確保評価者の連続性を確保※※22

    事後評価

    ※2 評価者の連続性は、評価者のインセンティブにもつながる

    評価者※1の選定方法について(※1 広義の事前評価における採択審査委員を含む )

  • 9

    ≪プロジェクト評価における標準的な評価項目・評価基準≫◆4つの評価軸に対して、標準的な評価項目・評価基準を設定◆標準的評価項目に対し、外部の専門家、有識者により構成される評価委員が

    優(優(A=A=33点)点),,良(良(B=B=22点)点),,可(可(C=C=11点)点),,不可(不可(D=D=0点)0点)の4段階の評点付けをする。

    NEDOにおける評価手法について

    1.事業の位置付け・必要性1.事業の位置付け・必要性

    (1)NEDOの事業としての妥当性

    (2)事業目的の妥当性

    2.研究開発マネジメント2.研究開発マネジメント

    (1)研究開発目標の妥当性

    (2)研究開発計画の妥当性

    (3)研究開発実施の

    事業体制の妥当性

    (4)情勢変化への対応等

    3.研究開発成果3.研究開発成果

    (1)目標の達成度

    (2)成果の意義

    (3)知的財産権等の取得及び標準化の取組

    (4)成果の普及

    4.実用化、事業化の見通し4.実用化、事業化の見通し

    (1)成果の実用化可能性

    (2)事業化までのシナリオ

    (3)波及効果

    ((※※成果は、世界初あるいは世界最高水準か)成果は、世界初あるいは世界最高水準か)

  • 10

    1.事業の位置付け・必要性について1.事業の位置付け・必要性について

    (1)NEDOの事業としての妥当性•特定の施策(プログラム)、制度の下で実施する事業の場合、当該施策・制度の目標達成のために寄与しているか。

    •民間活動のみでは改善できないものであること、又は公共性が高いことにより、NEDOの関与が必要とされる事業か。

    •当該事業を実施することによりもたらされる効果が、投じた予算との比較において十分であるか。

    (2)事業目的の妥当性•内外の技術開発動向、国際競争力の状況、エネルギー需給動向、市場動向、政策動向、国際貢献の可能性等から見て、事業の目的は妥当か。

    ≪プロジェクト評価における標準的な評価項目・評価基準≫

  • 11

    2.研究開発マネジメントについて2.研究開発マネジメントについて

    (1)研究開発目標の妥当性•内外の技術動向、市場動向等を踏まえて、戦略的な目標が設定されているか。•具体的かつ明確な開発目標を可能な限り定量的に設定しているか。•目標達成度を測定・判断するための適切な指標が設定されているか。

    (2)研究開発計画の妥当性•目標達成のために妥当なスケジュール、予算(各個別研究テーマ毎の配分を含む)となっているか。•目標達成に必要な要素技術を取り上げているか。•研究開発フローにおける要素技術間の関係、順序は適切か。•継続プロジェクトや長期プロジェクトの場合、技術蓄積を、実用化の観点から絞り込んだうえで活用が図られているか。

    (3)研究開発実施の事業体制の妥当性•適切な研究開発チーム構成での実施体制になっているか。•真に技術力と事業化能力を有する企業を実施者として選定しているか。•研究管理法人を経由する場合、研究管理法人が真に必要な役割を担っているか。•全体を統括するプロジェクトリーダー等が選任され、十分に活躍できる環境が整備されているか。•目標達成及び効率的実施のために必要な実施者間の連携and/or競争が十分に行われる体制となっているか。•実用化シナリオに基づき、成果の受け取り手(ユーザー、活用・実用化の想定者等)に対して、関与を求める体制を整えているか。

    (4)情勢変化への対応等•進捗状況を常に把握し、社会・経済の情勢の変化及び政策・技術動向に機敏かつ適切に対応しているか。計画見直しの方針は一貫しているか(中途半端な計画見直しが研究方針の揺らぎとなっていないか)。計画見直しを適切に実施しているか。

  • 12

    3.研究開発成果について3.研究開発成果について

    (1)目標の達成度•成果は目標値をクリアしているか。•全体としての目標達成はどの程度か。•目標未達成の場合、目標達成までの課題を把握し、課題解決の方針が明確になっているか。

    (2)成果の意義•成果は市場の拡大或いは市場の創造につながることが期待できるか。•成果は、世界初あるいは世界最高水準か。•成果は、新たな技術領域を開拓することが期待できるか。•成果は汎用性があるか。•投入された予算に見合った成果が得られているか。•成果は、他の競合技術と比較して優位性があるか。

    (3)知的財産権等の取得及び標準化の取組•知的財産権等の取扱(特許や意匠登録出願、著作権や回路配置利用権の登録、品種登録出願、営業機密の管理等)は事業戦略、または実用化計画に沿って国内外に適切に行われているか。•国際標準化に関する事項が計画されている場合、得られた研究開発の成果に基づく国際標準化に向けた提案等の取組が適切に行われているか。

    (4)成果の普及•論文の発表は、研究内容を踏まえ適切に行われているか。•成果の受取手(ユーザー、活用・実用化の想定者等)に対して、適切に成果を普及しているか。また、普及の見通しは立っているか。

    •一般に向けて広く情報発信をしているか。

  • 13

    4.実用化、事業化の見通しについて4.実用化、事業化の見通しについて

    (1)成果の実用化可能性•産業技術としての見極め(適用可能性の明確化)ができているか。•実用化に向けて課題が明確になっているか。課題解決の方針が明確になっているか。•国際標準化に関する事項が計画されている場合、国際規格化等、標準整備に向けた見通しが得られているか。

    (2)事業化までのシナリオ•NEDO後継プロジェクト、NEDO実用化助成、企業内研究等、プロジェクト終了後の事業化までの道筋は明確か。

    •コストダウン、競合技術との比較、導入普及、事業化までの期間、事業化とそれに伴う経済効果等の見通しは立っているか。

    (3)波及効果•成果は関連分野への波及効果(技術的・経済的・社会的)を期待できるものか。•プロジェクトの実施自体が当該分野の研究開発や人材育成等を促進するなどの波及効果を生じているか。

  • 14

    NEDOのプロジェクト評価の実績

    年度 総数 中間評価 事後評価

    平成19年度 47件 10件 37件

    平成18年度 62件 6件 56件

    平成17年度 21件 6件 15件

    平成16年度 59件 29件 30件

    平成15年度 58件 29件 29件

    平成14年度 40件 13件 27件

    平成13年度 39件 30件 9件

  • 15

    ① 4つの評価項目の評点がいずれも1点以上② ①を満たすもので、「研究開発成果」及び「実用化見通し」の評点の合計

    3.0以上であればそのプロジェクトは「合格」、4.0以上であれば「優良」

    *中期計画で定める合否等の基準

    1199年度年度16年度~19年度

    中期計画上の目標

    合合 格格*100100%%(37/37)

    96%(132/138)

    80%

    優優 良良*8989%%

    (33/37)72%

    (99/138)60%

    平成19年度評価結果(対象:18年度終了プロジェクト)

    年 度

    判 定

  • 16

    (大容量光ストレージ、MEMS用設計・解析支援システム、生体高分子構造解析をはじめとする17プロジェクト)

    (低消費電力型高周波デバイス、ナノ医療デバイス、金属ガラス加工技術をはじめとする26プロジェクト)

    世界初世界初、または、または世界最高水準世界最高水準のの成果が認められた成果が認められたものもの

    2626プロジェクトプロジェクト

    平成19年度 事後評価結果から

    /37プロジェクト

    実用化・事業化の実用化・事業化の見通し見通しがが特に特に明確である明確であるものもの

    1717プロジェクトプロジェクト/37プロジェクト

  • 17

    実施部署:環境技術開発部

    高純度COF2,及びCF3Iの連続製造技術を世界で初めて開発

    プロジェクト名:「省エネルギーフロン代替物質合成技術開発」

    事業期間:平成14年度~平成18年度

    従来のフロン系物質

    特定フロン

    CFC HCFC PFC SF6

    -141b PFC

    C2F6C3F8

    電気絶縁ガス SF6 CF3I (1)

    SF6

    SF6

    -11-113

    代替フロ類(3ガス)

    用途

    HFC

    本プロジェクトで合成技術を開発した代替物質 (GWP)

    電子部品洗浄 HFC HFE-347pc-f (540)

    半導体製造・液晶製造

    -23

    Mgカバーガス

    COF2 (1)CF3I (1)

    CF3I (1)OHFC-1234ze (9)

    基本物性を含む易乾燥性、高浸透性、洗浄性を確認し、市場受容性が高いことを確認

    ・HFE-347pc-f

    CO+F2の直接製造法での高純度(99.9%)COF2の連続製造技術を世界で初めて開発

    ・CF3I

    テトラフルオロエチレン+トリフルオロエタノールのプロセスでの工業的合成技術を確立

    ・COF2

    CHF3+I2→CF3I プロセスによるCF3I連続製造技術を世界に先駆けて確立

    主要な成果 今後への展開及び社会貢献等

    デバイスメーカーでの評価により、従来のクリーニング剤(PFC)と同等以上の性能を確認

    実機エッチング装置により、液浸露光した45nmノードのLow-k膜の加工でLERが大幅に改善され加工形状が世界トップ性能であることを確認

    主要フロン系物質のGWP: -11/4000, -113/5000, -141b/630-23/11700, C3F8/7000, SF6/23900

    [その他波及効果]

    精密機器や光学機器などを中心に

    既に実用化済み。

    (サンプル例:右写真(ダイキン工業(株))

    HFE-347pc-f

    実用化の見通し開発対象

    液浸露光で形成したlow-k膜

    のエッチングにおいて、配線幅の

    ばらつきが大幅に改善され、

    その加工性能が世界トップレベ

    ルであることを確認。

    デバイスの特性を確認して実用

    化に繋げる見通し。

    (加工後の形状:右写真((株)半導体先端テクノロジーズ))

    メーカーによる実機評価結果は良好。半導体グレードのCOF2生産技術は確立したため、製造コストが下がれば実用化の見通し。

    CF3I

    COF2

    ・CF3Iの絶縁/遮断特性を中心とした研究により、SF6に代わる電気絶縁媒体に適用できる可能性が示された。この用途研究を平成18~19年度に実施。(種々の開発要素が残されており実用化の見通しは未定)

    ・SF6ガスに代わるマグネシウム鋳造用カバーガスの調査研究の結果、CF3IおよびOHFC-1234ze(GWP:9)が、実機レベルでSF6と同等の防燃効果を持つことが明らかとなった。事業化に向けて性能PR中(日本マグネシウム協会主催講習会など)。

  • 18

    実施部署:環境技術開発部

    Ca含有Mg合金の工業的な製造・加工技術は世界的初の技術的成果

    事業期間:平成16年度~平成18年度

    引抜用押出素材

    チップ用素材

    圧延用素材

    溶解、連続鋳造 押出加工 押出形材

    引抜材(線、パイプ)引抜加工

    薄板材圧延加工

    再溶解再溶解

    チップ化チップ化

    複合加工成形 3次元異形材

    新たな高性能マグネシウム合金展伸材の実現新たな高性能マグネシウム合金展伸材の実現

    SF6ガスを使用しない、Ca添加によるMg溶湯の難燃化と溶解~ビレット連続鋳造技術を工業レベルで確立・実用化

    Ca含有Mg合金の塑性加工を実現し、なおかつ高機能化を発現するプロセス技術を確立・実用化

    Mg溶解~展伸加工用素材(ビレット)製造プロセス

    Ca含有Mg合金の塑性加工プロセス(押出、引抜き、圧延、鍛造など)

    プロジェクト説明図

    プロジェクト後の商品イメージ

    主要な成果 今後への展開及び社会貢献等

    ・Ca含有Mg合金ビレット : 押出,鋳造等の加工用素材として既に需要があり、実用段階にある。

    ・引抜材 : 溶接線,ネジ,鍛造部品への適用を図る・圧延材 : 筐体への置き換え、二輪車用構造部材への適用を図る・複合成型体 : 製造技術は確立しており、幅広い実用化に繋げていく

    [実用化の見通し]

    軽量かつ難燃性の構造用部材として、下図への適用拡大を図る。現在、鉄道車輌メーカーに対し提案中。((社)日本鉄道車両機械技術協会の燃焼試験,発熱試験にて不燃性との評価済)

    プロジェクト名:「SF6フリー高機能発現マグネシウム合金組織制御技術開発」

  • 19

    実施部署:ナノテクノロジー・材料技術開発部

    世界最小のギヤードモータや高感度の圧力センサを開発し実用化へ展開

    プロジェクト名:「金属ガラスの成形加工技術」

    事業期間:平成14年度~平成18年度

    主要な成果 今後の展開及び社会貢献等

    3~4年後の量産販売を目指し、NEDO産業技術実用化開発助成事業を実施。内視鏡やカテーテルに搭載し、これら精密医療機器をさらに小型かつ高度化(並木精密宝石)

    金属ガラスでセンサ素子を作製し、感度4倍(従来比)の圧力センサを試作

    金属ガラスで超精密ギヤを作製し、世界最小のギヤードモータ(直径1.5mm)を試作

    0.5mm

    超精密ギヤ 世界最小ギヤードモータ

    圧力センサ

    0.5mm

    センサ素子

    5mm

    3~4年後の量産販売を目指し、NEDO産業技術実用化開発助成事業を実施。自動車に搭載し、さらなる低燃費化や安全性の向上を実現(長野計器)

    内視鏡

    自動車への搭載イメージ

    http://images.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.orh.go.jp/radiograph/vs.jpg&imgrefurl=http://www.orh.go.jp/radiograph/fs.htm&h=275&w=453&sz=9&hl=ja&start=1&sig2=uaXqcwVs_z8Cih0pd1trYg&tbnid=W_yD2r6C4cSGYM:&tbnh=77&tbnw=127&ei=cLEjSPybNIieswLNneCWCg&prev=/images%3Fq%3D%25E5%2586%2585%25E8%25A6%2596%25E9%258F%25A1%26gbv%3D2%26hl%3Dja%26sa%3DG

  • 20

    実施部署:ナノテクノロジー・材料技術開発部

    新プラズマスプレー、電子ビーム高速PVD、レーザーCVDは、目標値を大幅にクリアーし世界最高水準に達した

    プロジェクト名:「ナノコーティング技術」事業期間:平成13年度~平成18年度

    今後への展開及び社会貢献等主要な成果

    ①航空機用エンジン①航空機用エンジン

    動翼、静翼等への熱遮蔽コーティング

    ③精密工作機械③精密工作機械

    切削工具用の硬質コーティング

    ②発電用ガスタービン②発電用ガスタービン

    動翼、静翼等への熱遮蔽コーティング

    推進力、燃費、寿命等の向上

    発電効率、寿命等の向上

    切削効率、寿命等の向上

    ハイブリッド(直流・高周波)プラズマトーチを2基搭載した高出力プラズマスプレー装置により、ジルコニア粒子の完全溶融と完全蒸発を同時に実現し各種YSZ皮膜の超高速成膜を実現。

    予備加熱室

    基材準備室

    スティング(基材運動制御機構)

    成膜室

    高出力電子銃(150kW)

    EB-PVD(電子ビーム物理蒸着)によるナノ構造制御と酸化物セラミックスコーティングの高性能化・多機能化技術を開発。

    高出力レーザーを用いた化学気相析出法による高品質YSZコーティングの高速成膜技術を開発。

    100μm

    2層セラミック遮熱層

    金属結合層

    基材

    4YSZ

    Zr-H

    f-Y-L

    a

    電子ビームPVD 法によって新規開発した熱遮蔽コーティングシステムの構造。

    ①ナノコーティング①ナノコーティングにおけるにおけるプロセッシングプロセッシング、、材料機能・構造の設計・制御材料機能・構造の設計・制御、、パフォーマンスパフォーマンス の解析・評価の解析・評価、、の各の各技術技術を開発を開発

    ②エンジンやガスタービン用の熱遮蔽コーティング、高温電極や工具等に適用しうる②エンジンやガスタービン用の熱遮蔽コーティング、高温電極や工具等に適用しうるナノコーナノコー ティング技術の基盤を確立ティング技術の基盤を確立

  • 21

    実施部署:バイオテクノロジー・医療技術開発部

    極低温電子顕微鏡による原子レベルに近い分解能(1.9Å)の解析を可能にした成果は世界でも類がない!!

    プロジェクト名:「生体高分子立体構造情報解析」

    事業期間:平成14年度~平成18年度

    主要な成果 今後への展開及び社会貢献等

    極低温電子顕微鏡

    の作製

    Aquaporin-0

    解析された膜タンパク質

    の構造(一例)

    極低温電子顕微鏡、核磁気共鳴、計算科学を駆使して、

    医薬品のターゲットとなりうる膜タンパク質の構造と機能を解明

    立体構造情報に基づいた創薬の実現

    ガンなどに対する新薬の創出により安全・安心な国民生活を推進

    「創薬加速に向けたタンパク質構造解析基盤技術開発(平成19~23年度)」

    NEDO特別講座にて人材育成

  • 22

    実施部署:バイオテクノロジー・医療技術開発部

    プロジェクト名:「ナノ医療デバイス開発」

    事業期間:平成16年度~平成18年度

    粘膜内部にとどまっている大きさ2mm以下の超早期がんの発見のために、がんに関連する分子と反応する複数の蛍光プローブ*1 を選択的に検出することを目的とした分子イメージング用「分光ビデオ内視鏡システム」技術を開発しました。

    同システムは、先端部外径10mmのビデオスコープの先端部に直径6.9mmの世界最小*2 の「小型分光素子」を搭載し、通常の内視鏡画像に加え、600~800nmの波長帯域でがんに関連する複数の分子情報を検出することが可能です。

    小型分光素子

    今後、2013年度に市場評価開始を目指して、信頼性試験等を行い品質改良を進めます。本内視鏡システム(オリンパス)によって、2mm以下の超早期がんの検出が可能となれば、他臓器やリンパ節への転移リスクの少ない段階での低侵襲な治療につながり、患者さんのQOL*3 向上に大きく貢献できるものと考えられます。

    ※3: Quality of life = 生活の質

    ※1: 生体内の物質を可視化するための蛍光色素

    ※2: 画像取得可能な分光素子として、2007年10月15日現在 内視鏡の先端部

    小型分光素子を実装した世界初の実用的な分光内視鏡の開発に成功

  • 23

    実施部署:電子・情報技術開発部

    近接場光技術とナノパターンドメディア技術で大容量ストレージ基盤技術を確立(世界最高レベル)

    プロジェクト名:「大容量光ストレージ技術の開発」事業期間:平成14年度~平成18年度

    主要な成果 今後への展開及び社会貢献等

    近接場光技術

    記録媒体

    ナノパターンドメディア技術

    自己組織化磁気粒子

    記録密度 1Tbit/inch2実現に向けた基盤技術の確立・近接場光によるハイブリット(熱アシスト磁気)記録の検証・パターンドメディアのためのナノマスタリング技術を確立

    ・成果の一部は既に実用化(実施企業にて販売中)・NEDO特別講座「ナノフォトニクス総合的展開」への展開・パターンドメディア用原盤の実用化研究を推進

    記録密度1Tbit/inch2

    に相当

    実用化の例:(a)電磁界・熱解析ソフトウエア、(b)半導体インライン計測用原子間力顕微鏡

    電子ビーム微細加工

    ナノマスタリング装置

    ◆ NEDO特別講座「ナノフォトニクス総合的展開」

    → ナノフォトニクスに関わる産学連携、及び、人材育成

    ・成果の社会還元を強力に推進。

    今後、近接場光分野からの派生技術を広く展開。

    (a) (b)

    シミュレーション 高効率微小開口形成に成功(世界最高)

    近接場光ヘッド搭載低浮上スライダ

    ◆ エネルギー使用合理化技術戦略的開発

    → 「大容量ストレージのためのナノマスタリング技術の

    研究開発」において、記録密度1Tb/inch2

    に対応したパターンドメディア向け

    原盤作製技術の実用化研究を推進中。

  • 24

    実施部署:電子・情報技術開発部

    窒化ガリウム半導体で高出力・高周波デバイスを実現(世界最高)

    プロジェクト名:「窒化物半導体を用いた低消費電力型高周波デバイスの開発」

    事業期間:平成14年度~平成18年度

    主要な成果 今後への展開及び社会貢献等

    ・窒化ガリウムの結晶成長、ウエハ評価・解析技術の確立・高出力動作に有効なヘテロ接合電界効果トランジスタ開発

    ゲート電極ソース電極 ドレイン電極

    高抵抗SiC基板

    SiN

    AlGaNGaN

    0.2μmLFP

    26GHz帯 20W級 増幅器世界最高の20.7W

    注2を

    実現

    注1:1パッケージ(2チップシングルエンド)増幅器におけるCW出力値

    ローパス回路FETチップ

    λ/4インピーダンス変換器

    分配器 合成器

    53mm

    Wilkinson

    53mm

    Wilkinson

    40m

    m

    世界最高の208W注1を

    実現

    5GHz帯 200W級 増幅器 第4世代携帯電話基地局WiMAX基地局(5GHz帯)へ

    第4世代携帯電話基地局に

    応用することにより、従来比

    約10倍の10Mbps~1Gbps

    高速通信が小型・低電力基

    地局で行えるようになる。

    また、電力合成損失が大幅

    に低減するため、省エネ効

    果も同時に達成。

    準ミリ波帯加入者系無線アクセス(26GHz帯)へ

    光ファイバー敷設よりも導入コストが安い利点が期待されるため、数km内のビル間通信網の構築に有効で、従来比10倍以上の1~10Gbpsの高速通信が行えるようになる。また、GaAsデバイスの10倍の高出力化に伴い、電力合成損が大幅に低減し、省エネにも貢献。

    注2:1チップ増幅器におけるCW出力値

    ・フィールドプレート構造・リセスゲート構造・ゲート電極の微細化・熱設計技術・低損失整合回路 などの採用

    ・次世代高速ワイヤレス通信システムにおける送信増幅器として・DC-DCコンバータ(電圧変換器)などパワーデバイスにも波及

  • 25

    焼かなくてもセラミックス膜ができるAD法、電子セラミックスに新たな可能性を開拓

    プロジェクト名:「ナノレベル電子セラミックス材料低温成形・集積化技術」

    主要な成果 今後への展開及び社会貢献等

    事業期間:平成14年度~平成18年度

    この事業は、焼かなくてもセラミックス膜を作ることができるエアロゾルデポジション(AD)法を用い、電子セラミックスの高度集積化をはかることにより、画期的な圧電・高周波・光応用デバイスの開発をめざすものである。

    ●AD法で高性能圧電膜の形成し、高速MEMS光スキャナーやインクジェットヘッドで世界最高レベルの性能を実現。

    PZT膜

    圧力室

    ノズル

    上部電極

    インク液滴

    振動板

    ディセンダ

    PZT膜

    圧力室

    ノズル

    上部電極

    インク液滴

    振動板

    ディセンダ

    ●世界最高性能の容量密度をもつ、キャパシター埋め込みプリント基板を作成

    ●従来比6-10倍の感度のPZT/PLZT材料を開発し、30ミクロンサイズの超小型光変調器(光のスイッチ)を試作

    超高速ラインヘッド型インクジェットプリンター

    耐ノイズ車載機器LSIチップ上光変調器

    高性能スーパーコンピュータ

    ライン型ではヘッドが動かず、用紙幅を一気に印刷できる

    携帯機器用GHz帯回路素子・ナノコンポジット電磁シールド厚膜(EMI対策)・キャパシター、フィルター素子

    高性能光スキャナの開発

    携帯プロジェクターレーザーTV

    受動素子内蔵プリント配線基板

    会社

    容量密度(nF/cm2)

    M社 (海外) 1.7

    D社 (海外) 40

    H社 (国内) 20

    本事業 100~300

    網膜走査型ディスプレイ(網膜上に直接画像を走査する方式)

    超薄型携帯電話

    燃料電池、Li電池などエネルギー技術開発

    高性能小型通信機器

    2008年2月

    反射ミラー上部電極

    歪みのないレーザービーム歪みのないレーザービーム

    圧電カンチレバー

    (容量密度の比較)

    実施部署:機械システム技術開発部

  • 26

    プロジェクト名:「MEMS用設計・解析支援システム開発プロジェクト」

    実施部署:機械システム技術開発部

    ナノインプリント解析、プロセス逆問題解析、知識データベースの開発などは世界初の技術

    事業期間:平成16年度~平成18年度

    主要な成果 今後への展開及び社会貢献等

    平成20年度より、プロジェクトに参画したソフトベ

    ンダーが一般企業向け製品を、また(財)マイクロ

    マシンセンターが大学等公的機関向け製品をそ

    れぞれ販売開始。

    製品版のパンフレット

    フレームワークソフトユーザ・フレンドリ・インターフェース

    外部プラグインソフト プラグインDB

    プロセス解析ツール 知識DB

    デバイス構造作成 マスク作成

    自動格子作成

    解析結果表示解析条件設定

    プロセスレシピプラグイン機能

    データコンバータデータベース

    インターフェース

    機構解析シミュレータ

    材料・プロセスDB

    精度向上のための材料・プロセス物性データベース

    力学解析例異方性エッチング形状解析例

    機能拡張ソフト

    ナノインプリント解析例

    ・MEMS初心者でもストレスなく利用できるよう日本語によるユー

    ザインターフェースを開発

    ・ニーズが高まるナノインプリント解析機能を世界に先駆けて搭載

    ・技術者養成にも活用できる充実した知識データベースを構築

    開発ソフト(MemsONEの機能と構成)

    NEDOプロジェクト�平成19年度事後評価結果について