易観国際中国Itマンスリーニュース2013年10月号

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目次 タクシー配車アプリ 大都市中心に 2000 万人が利用 ................................................................................... 2 クライアント型ゲーム市場規模 140 億元突破.............................................................................................. 3 クライアント型ゲーム 騰訊がシェア 50%目前 ............................................................................................ 3 ネットバンキング取引高が 300 兆元突破........................................................................................................ 4 インターネットバンキング 工商銀行が首位維持.......................................................................................... 4 3 四半期 B2B 市場 売上 40 億元突破 ........................................................................................................ 5 B2B 市場シェア 阿里巴巴が 46.6%で形勢変わらず ..................................................................................... 6 インターネット広告 3 四半期の売上 287.7 億元に .................................................................................. 6 インターネット広告 売上トップ 3 が市場の半数握る .................................................................................. 7 検索エンジン市場の売上 100 億元突破 ........................................................................................................... 8 易観国際 中国 IT マンスリーニュースは易観国際のアナリストによる中国の IT 業界に関するレポートを日本 語化して配信しています。易観国際は中国における IT 業界の最大規模の専門家チームとして、多くの中国企 業・外資企業のコンサルティングや調査プロジェクトに携わっており、中国の IT 動向について幅広く研究・ 分析を続けています。クララオンラインは日本における易観国際の独占的なパートナーとして、日本語での 最新の中国の情報をご提供し、皆様の中国における活動をサポートします。 本レポートは、易観国際及び易観国際グループ各社(以下「易観国際」といいます)発行のニュースを、易観国際からの許諾に基づき、 易観国際の日本における独占的な総代理店である株式会社クララオンライン(以下「クララオンライン」といいます)が日本語に翻訳 したものです。本レポートに掲載された内容は発行時における易観国際の見解や予測を紹介するもので、予告なしに変更すること があります。易観国際及びクララオンラインはここに記載された情報が十分信頼に足るものと考えていますが、その正確性・完全 性を保証するものではありません。 日本語版の本レポートのいかなる部分について、クララオンラインの書面による事前の了解なく複製、再生、再発行、販売、配布、 送信、回付、修正、表示したり、またいかなる目的でも使用したりすることはできません。これには二次的著作物を作成する際に 本レポートを利用する場合も含まれますが、これに限定されるものではありません。クララオンラインの許可を事前に申請する際 には https://www.eguan.jp/contact からご連絡ください。 本レポートでは中国とは中華人民共和国を指しており、台湾、香港特別行政区、マカオ特別行政区は含んでいません。 本レポートに含まれる情報は一般的なご案内であり、包括的な内容であることを目的としておりません。また法律・条令の適用と 影響は、具体的な状況によって大きく変化いたします。具体的な事業展開にあたってはクララオンラインコンサルティングサービ スチームより御社の状況に特化したアドバイスをお求めになることをおすすめいたします 本レポートはクララオンラインコンサルティングサービスチームにより翻訳されたものです。クララオンラインの中国インターネットコ ンサルティングサービスに関するお問い合わせは以下の連絡先までお気軽にご連絡ください。 [email protected] または +81(3)6704-0776 易観国 IT マンスリーニュース 2013 年 10 月

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Page 1: 易観国際中国Itマンスリーニュース2013年10月号

目次

タクシー配車アプリ 大都市中心に 2000万人が利用 ................................................................................... 2

クライアント型ゲーム市場規模 140億元突破 .............................................................................................. 3

クライアント型ゲーム 騰訊がシェア 50%目前 ............................................................................................ 3

ネットバンキング取引高が 300兆元突破 ........................................................................................................ 4

インターネットバンキング 工商銀行が首位維持 .......................................................................................... 4

第 3四半期 B2B市場 売上 40億元突破 ........................................................................................................ 5

B2B市場シェア 阿里巴巴が 46.6%で形勢変わらず ..................................................................................... 6

インターネット広告 第 3四半期の売上 287.7億元に .................................................................................. 6

インターネット広告 売上トップ 3が市場の半数握る .................................................................................. 7

検索エンジン市場の売上 100億元突破 ........................................................................................................... 8

易観国際 中国 IT マンスリーニュースは易観国際のアナリストによる中国の IT 業界に関するレポートを日本語化して配信しています。易観国際は中国における IT 業界の最大規模の専門家チームとして、多くの中国企業・外資企業のコンサルティングや調査プロジェクトに携わっており、中国の IT 動向について幅広く研究・分析を続けています。クララオンラインは日本における易観国際の独占的なパートナーとして、日本語での最新の中国の情報をご提供し、皆様の中国における活動をサポートします。

本レポートは、易観国際及び易観国際グループ各社(以下「易観国際」といいます)発行のニュースを、易観国際からの許諾に基づき、

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日本語版の本レポートのいかなる部分について、クララオンラインの書面による事前の了解なく複製、再生、再発行、販売、配布、送信、回付、修正、表示したり、またいかなる目的でも使用したりすることはできません。これには二次的著作物を作成する際に本レポートを利用する場合も含まれますが、これに限定されるものではありません。クララオンラインの許可を事前に申請する際には https://www.eguan.jp/contact からご連絡ください。

本レポートでは中国とは中華人民共和国を指しており、台湾、香港特別行政区、マカオ特別行政区は含んでいません。 本レポートに含まれる情報は一般的なご案内であり、包括的な内容であることを目的としておりません。また法律・条令の適用と

影響は、具体的な状況によって大きく変化いたします。具体的な事業展開にあたってはクララオンラインコンサルティングサービスチームより御社の状況に特化したアドバイスをお求めになることをおすすめいたします

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易観国際 中国 IT マンスリーニュース2013年 10月

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News Flash – Analysys International Monthly News 2

タクシー配車アプリ 大都市中心に 2000 万人が利用

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)中国タクシー配車アプリ市場監測報告」によれば、累計ユーザー数は約 2000万人に達し、ユーザー数からみた市場シェアは「快的打車」、「嘀嘀打車」、「揺揺招車」がそれぞれ 41.8%、39.2%、9.0%だった。トップ3だけで市場の約 90%を占めている。

各アプリの対応都市数は、「快的打車」が 31都市、「嘀嘀打車」が 15都市、「揺揺招車」が 4都市となっている。易観智庫の分析によれば、「快的打車」と「嘀嘀打車」はいずれも北京、上海、広東、浙江、江蘇で利用が多いが、特に前者は北京を除いた地域で、後者は北京市内での利用が多くなっている。またアプリの累計利用時間は「快的打車」が 36.23

万時間、「嘀嘀打車」が 31.08万時間、「揺揺招車」が 6.18万時間、「大黄蜂打車」が 3.4

万時間、「打車小秘」が 2.93万時間だった。

タクシー配車アプリを利用する人は増えているが、タクシー業界は当局の政策に左右されやすく、ある日突然アプリが利用禁止になる可能性は否定できない。さらにアプリの同質化は深刻で、ポイントによる会員ランクを設けて優待したり、ホテルや映画館などの異業種と提携してクーポンを発行するなどの試みが行われている。また「快的打車」は積極的に海外展開を進めており、10月初めに香港でのサービス提供を発表したばかりだ。タクシー配車アプリはニーズも多く市場は大きく成長する可能性を秘めているが、まだ利益モデルが確立されておらず、今後の動向が注目される。

(易観国際アナリスト:王健)

31

15

4 2 4

0

10

20

30

40

快的打車 嘀嘀打車 揺揺招車 大黄蜂打車 打車小秘

13Q3 配車アプリ対応都市数

(都市)

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

快的打車41.8%

嘀嘀打車

39.2%

揺揺招車9.0%

快的打車 41.8%

嘀嘀打車 39.2%

揺揺招車 9.0%

大黄蜂打車 3.9%

打車小秘 2.5%

その他 3.6%

13Q3 配車アプリ累計ユーザー数シェア

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

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News Flash – Analysys International Monthly News 3

クライアント型ゲーム市場規模 140 億元突破

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)中国クライアント型ゲーム市場季度監測」によれば、市場規模は 141.64億元に達し、前期に比べ 5.3%、前年同期に比べ21.4%増加した。

例年第 3四半期はゲーム業界にとってオンシーズンにあたり、夏休みがあったことや新タイトルがリリースされたことから、市場規模は小幅ながら増加した。一方で、中国のクライアント型ゲーム市場はすでに成熟期に入っており、ユーザー数も飽和状態で目新しい新作がなかなか出ないことから、市場の将来は楽観視できない状況だ。

易観智庫の分析では、今年第 4四半期(10-12月)は新タイトルのリリースが少ないことが影響し、市場の成長幅は大きく落ち込む見通しだ。また多くのゲーム会社がモバイルゲームの開発をより重視するようになることが予想される。

(易観国際アナリスト:薛永鋒)

クライアント型ゲーム 騰訊がシェア 50%目前

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)中国クライアント型ゲーム市場季度監測」によれば、市場規模は 141.64億元に達したが、市場シェアの序列に変化はないことが明らかになった。市場の約半分を騰訊遊戯が握っており、網易遊戯、盛大遊戯、捜狐暢遊、完美世界、巨人網絡が後を追う展開が続いている。

9,507 10,291

11,268 11,422 11,667 12,248 12,788 13,457 14,164

0

4,000

8,000

12,000

16,000

11Q3 11Q4 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3

11Q3‐13Q3クライアント型ゲーム市場規模

(百万元)

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

騰訊遊戯49.2%

網易遊戯16.3%

盛大遊戯7.1%

騰訊遊戯 49.2%網易遊戯 16.3%盛大遊戯 7.1%捜狐暢遊 6.2%完美世界 5.4%巨人網絡 4.1%金山遊戯 2.1%世紀天成 1.7%網龍公司 1.6%光宇遊戯 1.4%空中網 1.1%久遊遊戯 0.6%遊戯蝸牛 0.5%麒麟遊戯 0.4%その他 2.3%

13Q3中国クライアント型ゲーム市場シェア(売上ベース)

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

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News Flash – Analysys International Monthly News 4

騰訊は前年同期の 40.9%から今期は 49.2%までシェアを伸ばしたが、追随する上位 6社は軒並みシェアを落としている。網易の「夢幻西遊」は初リリースから 10年を超えるが、このほど過去最大のバージョンアップを行い「夢幻西遊 2」として登場した。盛大は新タイトルをリリースしていないものの、以前からの人気タイトルが売上を支えている。

易観智庫の分析では、今年第 4四半期(10-12月)もクライアント型ゲーム市場は引き続き安定した成長を続けると予測する。完美のシェア拡大が見込めるほか、騰訊のシェアが 50%

を突破するだろう。

ネットバンキング取引高が 300 兆元突破

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)中国インターネットバンキング市場データベース」によると、同期間中のインターネットバンキングの取引高は 317.19兆元で、前期に比べ 5.9%、前年同期に比べ 21.7%それぞれ増加した。

インターネットバンキングの新規利用者の増加スピードは徐々に落ち込んでいるが、今年第 3四半期の取引高は引き続き好調に推移した。市場はすでに発展の成熟期に入っており、多くの銀行で利用者の 8割ほどがインターネットバンキングを契約している。アクティブユーザーの割合も高まっており、1口座あたりの取引額も増加の一途をたどっている。特に中高年の利用が増えているようだ。

各銀行は引き続きアクティブユーザーの比率を引き上げ、取引額を増やすために様々なキャンペーンやイベントを展開している。普通口座の預金残高を活用した財テク商品の販売、ファンド会社と提携した金融付加価値サービスの提供といったインターネットバンキングを利用した新たなサービスも注目を集めている。

インターネットバンキング 工商銀行が首位維持

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)中国インターネットバンキング市場データベース」によれば、今年第 3四半期の取引高からみたシェアは、中国工商銀行が 36.95%でトップだった。2位は中国建設銀行で 18.28%、3位は中国銀行で 10.31%と続いた。

249.5273.1 269.3

299.5 317.2

0

100

200

300

400

12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3

12Q3‐13Q3 インターネットバンキング取引高

(兆元)

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

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News Flash – Analysys International Monthly News 5

易観智庫の分析によれば、工商銀行と建設銀行は安定したシェアを維持したが、今期は中国銀行が農業銀行を抜いてシェア 3位となった。工商銀行や建設銀行の行った大々的なキャンペーンがシェア維持につながったものとみられ、なかでも工商銀行は Appleと提携した iPhone5Sの購入支援サービスが好評だった。分割払いにも対応したことから、利用者の評判は上々だったようだ。また農業銀行は微博を使った旅行写真のコンテストなどで話題となった。

第 3 四半期 B2B 市場 売上 40 億元突破

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)B2B市場季度監測報告」によれば、同期間中の B2B市場全体の売上は 42.4億元で、前期比 7.8%、前年同期比 23.3%それぞれ増加した。

今年第 3四半期は、世界経済の回復と中国のマクロ経済政策の見直しによって B2B市場も小幅ながら成長した。B2Bサイトは各社とも楽観的見方は示していないが、新たなチャンスを狙って戦略転換を進めている。

B2B市場が成長を続けている理由として、世界経済の回復、内需拡大政策による国内貿易の成長、B2Bサイトの柔軟な発展戦略の 3点が挙げられる。特に金融サービスに関する B2B

は、今後大きく成長する分野の一つになりそうだ。

(易観国際アナリスト:喬玉)

工商銀行36.95%

建設銀行18.28%

中国銀行10.31%

工商銀行 36.95%

建設銀行 18.28%

中国銀行 10.31%

農業銀行 9.98%

交通銀行 6.41%

招商銀行 5.43%

中信銀行 2.66%

民生銀行 2.49%

光大銀行 2.01%

華夏銀行 1.04%

その他 4.44%

13Q3 インターネットバンキング取引額シェア

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

30.0 35.5

31.1 30.433.7 34.4

37.2 36.8 39.342.4

0

10

20

30

40

50

11Q2 11Q3 11Q4 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3

11Q2‐13Q3 中国B2B市場売上高

(億元)

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

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News Flash – Analysys International Monthly News 6

B2B 市場シェア 阿里巴巴が 46.6%で形勢変わらず

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)B2B市場季度監測報告」によれば、売上に基づく市場シェアトップは阿里巴巴で 46.6%、続いて環球資源が 7.0%、慧聡網が 4.3%だった。上位 9つの B2Bサイトが市場全体の 69.2%を占めている。

易観智庫の分析によれば、今年第 3四半期の B2B市場はおおむね好調に推移し、阿里巴巴が引き続き市場の約半分を握る形となっている。2位の環球資源、3位の慧聡網はシェアが縮小しており、トップの阿里巴巴との差は開くばかりだ。

一方で、金銀島に代表される B2B+O2O、馬可波羅を代表とする P4P、科通芯城や商康医薬といった専門 B2B、金泉網のような垂直ビジネス検索サイトなど、様々なモデルが誕生している。またインターネット金融が発展するにつれ、B2Bサイト運営会社が少額融資やオンライン融資にも手を広げ始めた。2013年の中国 B2B市場は、ビジネスモデルの多様化に注目したい。

(易観国際アナリスト:喬玉)

インターネット広告 第 3 四半期の売上 287.7 億元に

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)中国インターネット広告市場季度監測」によれば、同期間中のインターネット広告市場の市場規模は 287.7億元で、前年同期に比べて 24.2%の増加となった。

阿里巴巴46.6%

環球資源7.0%

慧聡網4.3%

阿里巴巴 46.6%

環球資源 7.0%

慧聡網 4.3%

中国製造網 3.1%

網盛生意宝 2.2%

敦煌網 1.8%

海虹医薬網 1.6%

国聯資源網 1.4%

銘万網 1.2%

その他 30.8%

13Q3中国B2B市場 売上額シェア

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

139.8 148.7 140.3 176.0

204.2 210.5 180.0

231.7

287.7

0

50

100

150

200

250

300

350

11Q3 11Q4 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3

11Q3‐13Q3 インターネット広告市場規模

(億元)

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

Page 7: 易観国際中国Itマンスリーニュース2013年10月号

News Flash – Analysys International Monthly News 7

易観智庫の分析によると、インターネット広告に関する新技術が市場の変化を後押ししている。インターネット広告はすでに十年以上の発展を経ており、広告主は出稿先のメディアの価値や広告の効果をよく理解している。最近では広告主が広告在庫の買い付けから配信、ターゲティングまで一括して管理できる広告配信プラットフォーム「DSP(Demand

Side Platform)」が注目を集めているほか、広告の売買をリアルタイムで行う「RTB(Real

Time Bidding)」が登場し、市場の成長をけん引している。

またマルチメディア化も進んでおり、動画配信、不動産、自動車といった分野で広告効果の検証が進んでいる。総合メディアが安定した成長を続けるほか、2013年はゲーム、医療、教育といった特定の一分野で新たな広告のチャンスが生まれそうだ。

インターネット広告 売上トップ 3 が市場の半数握る

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)中国インターネット広告市場季度監測」によれば、インターネット広告を手掛ける企業の市場シェアは百度が 30.8%でトップだった。続いて阿里巴巴が 15.9%、谷歌中国(グーグル中国)が 5.5%だった。

易観智庫の分析によれば、同期間中はマクロ経済の回復に加え、一部の分野がシーズンを迎えたことから、広告投入を強化する企業が増加した。また百度は引き続きトップを独走しているが、売上の面ではキーワード広告が最も人気が高く、特に中小企業が選択する傾向にある。

騰訊、捜狐、新浪、鳳凰新媒体、網易の五大ポータルグループの市場シェアは 14.7%で、シェアは伸び続けている。現在のポータルサイトは従来の定義を打ち破り、バナー広告などの従来からある広告だけでなく、動画視聴、ソーシャルネットワーク、娯楽、生活サービスといった領域で様々なタイプの広告を打ち出している。なかでも騰訊はグループ傘下のソーシャルネットワークのリソースを活用した広告サービスを始めている。また特定の分野に特化した広告も好調に伸びており、動画、自動車、ゲームといったサイトはインターネット広告の新たな掲載先として注目されている。

百度30.8%

阿里巴巴15.9%

谷歌中国5.5%

その他23.6%

百度 30.8%阿里巴巴 15.9%谷歌中国 5.5%騰訊 5.2%捜狐 4.4%新浪 3.2%優酷土豆 2.7%捜房 2.7%奇虎360 2.4%愛奇芸+PPS 1.3%網易 1.2%汽車之家 1.1%その他 23.6%

13Q3インターネット広告 売上シェア

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

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News Flash – Analysys International Monthly News 8

検索エンジン市場の売上 100 億元突破

易観智庫がこのほど発表した「2013年第 3四半期(7-9月)中国検索エンジン市場季度監測」によれば、検索エンジン市場の売上は 112.8億元で、前期に比べ 20.3%増加した。

また検索エンジン運営会社の直販売上を元にした市場シェアは、百度が 78.5%でトップだった。続いて谷歌(Google)中国が 14.0%、捜狗(捜狗+捜捜)が 5.1%だった。

易観智庫の分析によれば、今年第 3四半期は中小企業の広告主によるブランド広告が市場の成長をけん引した。検索エンジン市場は大手への集中が進むにつれて更に拡大する見通しで、今年第 3四半期には捜狗と捜捜が業務の統合を発表したほか、360捜索も戦略を変更しており、市場は大きな転換期を迎えている。メディアリソースの一極集中は、より効果の高い広告を求める広告主にとっても魅力的で、検索エンジン市場全体の売上は今後もさらに増えることが予想される。

53.8 58.0 55.3 70.0

81.3 81.4 72.8

93.8

112.8

0

20

40

60

80

100

120

11Q3 11Q4 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3

11Q3‐13Q3 中国検索エンジン市場売上高

(億元)

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com

百度78.5%

谷歌中国14.0%

百度 78.5%

谷歌中国 14.0%

捜狗+捜捜 5.1%

その他 2.4%

13Q3 中国検索エンジン運営会社 売上シェア(代理店を除く)

Source: Enfodesk, Analysys International ‐www.eguan.cn / www.enfodesk.com