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© 2015 IBM Corporation コンタクトセンターにおけるWatson技術の活用と将来像 201563日本アイ・ビー・エム株式会社 G-Summit Tokyo 2015

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コンタクトセンターにおけるWatson技術の活用と将来像

2015年 6月 3日 日本アイ・ビー・エム株式会社

G-Summit Tokyo 2015

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目次

1. IBM Watsonの概要と適用領域

2. コンタクトセンターの課題とWatsonによる解決方法

3. 日本および海外におけるIBM Watson導入事例

4. Watsonとオムニチャネル連携による顧客体験の向上

5. Watson技術を用いた顧客サービスの将来像

6. Watsonプロジェクトの進め方

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2011年2月14日に、IBM Watsonは、速さと正確さと確実性をもった自然言語での質問応答能力を必要とするクイズ番組において人間のチャンピョンに勝利し、歴史を変えました。

質問応答システムWatsonとは?

米国のクイズ番組 Jeopardy! に出場し、コンピュータの能力を立証

– オープンドメインの質問応答 – 複雑な問題文とカテゴリの解釈 – 高い正解率 (約89%) – 確信度の推定 (ボタンを押すか否かの判断) – 高速な応答 (2~3秒で回答)

Watsonが解いた問題と情報源

– 事実に基づく知識が問われる問題

• 歴史・文学・スポーツ・言葉遊び… – 百科事典・ニュース等の静的な情報源を利用

• 対戦中はインターネットには接続せず – キーワードの一致だけでなく、意味内容に基いて 問題文と情報源を関連づけて、正解率を向上させた

https://www.youtube.com/watch?v=Wq0XnBYC3nQ

1. IBM Watsonの概要と適用領域

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質問文+ カテゴリ

問われている 内容の解析

解答の候補の 生成

解答の 根拠探し スコアリング・

同義語の統合 解答の 根拠探し 解答の 根拠探し 解答の 根拠探し

解答+確信度の リスト

情報源 (例)百科事典・語彙体系・ニュース記事・ブログ・聖書・歌の歌詞・・・

検索 マッチング

学習データ (過去問)

統計モデル (根拠の重み付け)

順位付け

入力 出力

前処理で項目構造・関係抽出などのアノテーションを

付与する

コーパス

Watsonの学習機能 過去問題を学習データとして入力し、統計モデルに基づいて根拠の重み付けをすることで、より正確な解答を出力できるようになります。

1. IBM Watsonの概要と適用領域

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R&D Demonstration Validation

Research Project

2006 – 2010

Jeopardy! Grand Challenge

2011

Internal Startup Division

2011 – 2013

IBM Watson Group

2014 – present

Commercialization

クラウド・サービスで提供するコグニティブ・イノベーションの開発と商用化 - 1000億円を超える投資 - 約2,000人のプロフェッショナルを活用 - “Powered by IBM Watson” エコシステムの立ち上げと100億円のVenture Capital Fund - ニューヨーク市の技術集積地区である「シリコン・アレー」のAstor Place 51にHQ設立

Watson Project の進捗 クイズ番組での勝利以降、幾つかのパイロットプロジェクトでの開発と実ビジネスへの活用を行い、2014年から商用化に向けた体制作りを進めています。

1. IBM Watsonの概要と適用領域

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自然言語の“理解”

様々な言語情報の読解 自然言語を通した応答

“学習”するシステム

専門家やベストプラクティスによる訓練 実践とフィードバックによる向上

“根拠”の提示

思考・判断の背後にある根拠の提示 確信度の提示

Watson の特徴 Watsonは従来のコンピューターシステムと異なり、以下のような特徴を持っています。

1. IBM Watsonの概要と適用領域

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システム知能

1900 1950 2011

1 表計算

プログラミング方式

自己認識

パンチカード タイムカード読み取り機

発見 確率論的な ビッグデータ 自然言語 知的オプション

検索 決定論的な 企業内データ 機械言語 単純出力

IBM Watson はCognitive Computing(認識型コンピューター)の始まり Watsonはユーザーの言葉を理解し、大量の情報の中から新たな発見を行なうと同時に、自ら学習して進化して行く新世代の認識型コンピューターです。この技術を活用することにより、新しいオポチュニティや可能性が生まれて来ます。

1. IBM Watsonの概要と適用領域

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Watson Platform (Cognitiveサービス)

エコシステム・パートナー

医療・ライフサイエンス 創薬R&D クリニカル・トライアル 癌診断支援 個別化・ゲノム医療 一般総合医療

金融サービス

インダストリー共通、他

代理店・店舗照会応答業務 医療保険承認審査 金融商品提案アドバイザー リスク・コンプライアンス判断支援

顧客体験の変革 - コールセンター・営業支援 - 顧客サポート・サービス - 市民サービス

R&Dイノベーション支援 公共安全

クラウド経由で外部のソフトウェア開発者に提供。スマートフォンやタブレット向けのアプリケーション開発が可能 Welltok社のCaféWell®サービス Fluid社の対話的ショッピング MD Buyline社のリテール・サービス Healthline社のヘルス・リファレンス・サービス Elance社のオンライン業務マーケットプレース運営

Watson ソリューション

医療 (カルテ、学術誌、症例DB,

治験データ、) 一般

(Wikipedia, 辞書, ..)

Engagement Advisor Discovery Advisor Policy Advisor

コーパス (言語知識ベース)

Watson 適用事業領域 Watsonの基盤系アーキテクチャーと現在展開している適用業務領域はこのようになっております。3種類のAdvisorについては、後程ご説明します。

1. IBM Watsonの概要と適用領域

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エンゲージメント (Engagement Advisor)

ディスカバリー (Discovery Advisor)

ポリシー (Policy Advisor)

答えの候補と確信度 根拠

答えの候補 根拠

根拠

質問

質問

質問(ポリシーに関する)

答え(Yes/No) と確信度

Q. 自転車で人に怪我させた場合にカバーしてくれる商品は?

A. 最適なのは○○保険(確信度90%)、他にもXX保険(確信度70%)や△△保険(確信度65%)も候補。

Q. 開発中の金融商品のリスクについて検討せよ。

A. 以下の根拠から次のような潜在的リスクが想定されます。

A. 90%の確信度で承認できます。根拠を以下にまとめました。

「商品やサービスなどについての 正確な情報を求める問いに対し、

確信度の高い答えを 根拠とあわせて返答する」

「正解が必ずしも存在しない問いに対し、 答えの候補(仮説などを含む)をリストし

それをサポートする根拠を 精査し、検証する」

「特定のケース(支払申請など)が 規定やガイドポリシーの要件に 適合しているかを判断する」

Watson質問応答の代表的なパターン

Q. この保険支払い申請を承認してよいか?

1. IBM Watsonの概要と適用領域

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PBX/CTI

Callログ 対応履歴

複雑化する商品、サービスに育成が追いつかない

質問

回答

Web検索で答えが見つからず電話をしてくる件数が減らない

キーワードによるFAQ検索システム

FAQ

正解が上位に来ない検索エンジン

コールセンター オペレータ

お客様

コンタクトセンターが抱える典型的な課題例として、以下のようなものがあります。

少ないFAQ

コストダウンのために十分な教育ができない

回答 ノウハウ

離職率が高く教育投資が嵩む

個々人のオペレーターが持つノウハウが共有できてない 対話

シナリオ Excel

ナレッジ DB

対話ナビゲーション、ナレッジ表示などが一元化されていない

典型的なコンタクトセンターの課題

Web 検索

回答

公開用 FAQ

キーワードによるFAQ検索システム

抽出

お客様 見たいページに辿り着けない

知りたい情報がFAQにない

2. コンタクトセンターの課題とWatsonによる解決方法

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Watson Platform (Q&A API, User Modelling API, Speech Service API …)

Watson Content Analytics + Watson Explorer (One Package) (日本語対応)

Other Analytics Software – Cognos, SPSS, … (日本語対応)

DeepFAQA on WEX

(日本語対応)

Watson Engagement

Advisor

Watson Discovery Advisor

Watson Policy

Advisor

Eco System Partner

Applications

Application Development & System Integration

Oncology Customer Care

Risk Compliance

Drug Discovery

Clinical Trial

Wealth Management

Watson Products

Watson Cognitive Services

Watson Interaction Models

Client Application Systems

SW Products

Watson Industry Solutions Financial Services Healthcare / Life Sciences X-Industry Watson

Solution Use Cases

Watsonの構成要素と製品ファミリー 現時点では、日本語対応されているDeepFAQAを用いてFAQ検索機能の効率化が実現可能です。

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2015年末に日本語版リリース予定

2. コンタクトセンターの課題とWatsonによる解決方法

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PBX/CTI

Web・スマホ 検索

コールログ・対応履歴 テキストマイニング

DeepFAQA システム

音声応答

音声 合成

音声 認識

回答 回答文 作成

コールログ

質問内容 解析 回答

データ (FAQ)

類似FAQ 候補検索

FAQ ランキング

スコアリング

回答データ 作成処理

学習結果

回答データ

質問

オペレータ

お客様

辞書

学習処理

学習結果

バッチ処理

オンライン処理

対応履歴

追加FAQ 候補

FAQ 検索

検索ログ 対応履歴

辞書追加 候補

FAQ分析

VoCレポート

問合せ 分析

FAQ/辞書 作成支援

クリックログ

質問回答リアル処理

バッチ処理

データ連携

FAQ更新

電話

音声

テキスト

・音声入力

PC

スマホ

お客様

FAQ 管理者

VoC レポート

音声検索

検索 フロント システム

FAQ データ

コンタクトセンターのFAQを効率的に検索する日本語対応ソリューションとして、下図のようなDeepFAQAがあります。 利用パターンとして考えられる、①から⑤の処理シーケンスについて、次ページに記載します。

分析者

テキスト

DeepFAQA活用パターン構成図

ユーザー管理

購買履歴 ユーザー 属性

リコメンドシステム お勧め ルール 分析

対話制御

音声認識

① ①

② ②

④ ④

② ②

Watson Explorer (WEX)

2. コンタクトセンターの課題とWatsonによる解決方法

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コンタクトセンターにおけるWatson活用パターン

① お客様と会話したオペレータが質問をテキスト入力してWatsonに渡すと、回答が画面に表示される

③ Webからお客様がチャットで質問すると、Watsonがチャットで回答する

DeepFAQAとWEXによりFAQ検索の基本機能を実装する

FAQ検索の基本機能+Web対話制御を追加する

② お客様の質問をオペレータが復唱した音声をテキスト化してWatsonに渡すと、回答が画面に表示される

④ お客様の質問を音声応答が受信し、音声認識でテキスト化してWatsonに渡すと、回答のテキストを音声合成で伝える

FAQ検索の基本機能+音声認識機能を追加する

FAQ検索の基本機能+音声応答+音声認識+音声合成機能を追加する

⑤ 顧客DBを参照して、分析することにより、レコメンデーションエンジンが推奨する内容を基に顧客へのアプローチを実施する

Watson Engagement Advisorの日本語版、または、NBA Optimizerを使用する

実現パターン 実現方法

Watson(DeepFAQA)の活用方法として以下の5パターンが考えられ、それぞれの実現方法と期待される効果の関係を示します。

応対時間短縮によるオペレータ人件費の削減

オペレータスキルの平準化

セルフサービス活用による オペレータコール数の削減

マーケティング力強化による売り上げ向上

期待効果

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2. コンタクトセンターの課題とWatsonによる解決方法

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DeepFAQAを利用して業務を継続する中で新たに増えた対応履歴やコールログをとWEX(テキストマイニング)で分析してFAQの整備を行い、その結果をFAQに反映することにより、回答精度の向上を図ることができます。

テキストマイニング (WEX)

問合わせ 分析

FAQ 分析

改善された FAQ

DeepFAQAシステム

質問内容 解析 回答

データ (FAQ)

類似FAQ 候補検索

FAQ ランキング スコアリング

辞書

問合せと整合性の あるFAQの整備

高精度の検索エンジンにより適切なFAQを

迅速に発見

問合わせと FAQの分析

お客様 オペレータ

分析者

FAQ 管理者

学習結果

学習機能 実績データによる機械学習で回答精度向上

問合わせと 正解データの 実績データ蓄積

コールログ FAQ

対応履歴 検索ログ

学習機能によるFAQ検索精度の向上 2. コンタクトセンターの課題とWatsonによる解決方法

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IBM Watson音声認識サービス • サービス提供形態

– 日本語版の音声認識は、Watson Developer Cloud上でのSaaSとして近日中に提供予定です。(英語β版は公開済み。デモがChromeブラウザから利用可能)

– 保存済みのファイルの単位での処理を行うバッチ・モードと、会話が行われている最中からリアルタイムで処理をするストリーミング・モードがサポートされています。

– 主な処理をクラウド上で行うため、クライアント・マシン上での処理は軽微で済み、ウェブ・ブラウザ上のJavaアプレットから音声認識を利用することも可能です。

• 運用 – IBM Watson Speech to Text Serviceでは、基本辞書および基本モデルをベースとしてそこにお客様の追加単語と追加学習データを追加して、辞書およびモデルをカスタマイズしてお客様の用途の音声認識に利用するという運用を予定しております。

– 基本辞書および基本モデルは性能向上のアップデートを随時行っていく予定です。 – ウェブインターフェースを利用してお客様ご自身で単語の追加したりテキストデータを追加することができるようになる予定です。

クライアント・マシン Watson Developer Cloud

Bluemix アプリ

IBM Watson Speech to Text (音声認識)

Service クライアント・プログラム

Web socket

REST API

サンプリングレート 8kHz or 16kHz 標準辞書サイズ 20万語以上

対応フォーマット PCM (WAV),FLAC, ほか対応予定

※予定は変更される可能性があります。 15

2. コンタクトセンターの課題とWatsonによる解決方法

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オペレータ用クライアントPC

Watson Developer Cloud

Bluemix アプリ

IBM Watson Speech to Text (音声認識)

Service

REST API

リアルタイム音声認識を使った応対中のエージェント支援 コンバージャー

エージェント

音声

顧客音声

FAQや マニュアル

音声取得・前処理

音声圧縮

クライアント・ プログラム

音声認識 送受信

検索 送受信

Display Watson

(DeepFAQA)

(Java applet)

音声認識結果表示、 関連FAQ文書表示

リアルタイム

• 音声認識結果から言い淀みを除去する機能が実装済み。

• 認識結果は要約しなくてもそのままFAQ検索に入力すれば、関連するFAQ文書の検索が可能。

• テクノロジー・リンク社の「コンバージャー」を利用することでリアルタイムで電話会話を音声認識することが可能。 • ほぼリアルタイムで得られる音声認識結果をFAQ検索に入力すれば、進行中の会話に関連したFAQやマニュアルを自動的にエージェント画面に表示し、効率的な応対が支援可能。

• 不要な言い淀みを自動的に除去した音声認識結果は、コールメモの作成に利用できます。

ストリーミング・モード

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2. コンタクトセンターの課題とWatsonによる解決方法

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メガバンクのコールセンターでIBM Watsonの導入計画を発表

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人間の話し言葉を分析でき、データを蓄積することで自ら“学習”するIBMのスーパーコンピュータシステム「Watson」。日本でもこのWatsonの英知をビジネスに生かそうとする動きが広がっている。 2014年11月に三井住友銀行とみずほ銀行が相次いでWatsonをコールセンター業務に導入することを発表した。米国などではすでにWatsonを病院や金融業務などで活用している例はあるが、日本では珍しい試みといえる。特にみずほ銀行は音声データをテキスト化する音声認識技術を活用した新システムをIBMと協力して構築するなど、新たな接客サービスの姿を模索しているようだ。 みずほ銀行は、2013年に発表した中期経営計画をもとに、10年後の金融サービスを考える若手を中心としたプロジェクトチーム「次世代リテールPT」を発足。2014年4月には新ビジネス創出を目的とした「インキュベーション室」も設置している。 「未来のサービスを考えようとする素地がある中で、人工知能を使った新たな取り組みができないか、ということでIBMとの話がまとまりました」(広報部) 新システムでは問い合わせをしてきた顧客とオペレーターの会話をWatsonが分析し、回答のヒントとなるキーワードをオペレーターの端末にリアルタイムで表示する。それに加えて、過去の問い合わせの内容などから、オペレーターが顧客に尋ねたり確認したりすべき事柄も表示されるという。オペレーターがいちいち聞くべき内容や回答例を検索しないで済むようにすることで、顧客を待たせることなく対応できるようにするのが狙いだ。 「問い合わせへの回答はスムーズに行えることがほとんどですが、お客様自身が起きている問題の全容や原因を把握できていない場合は、解決に時間がかかってしまうケースもあります。そういうときに、Watsonの分析で正しい回答にすばやく近づけることが期待できます。弊社コールセンターの対応時間の平均は約9~10分ですが、Watsonを導入することで、7~8分に短縮できると考えています」(広報部) Watsonは言語をデータとして蓄積していくことで分析精度を自律的に高めていく学習型のスーパーコンピュータである。会話例などが蓄積されていけば、時間短縮だけでなく、コールセンターを利用した顧客の満足度も上がっていくだろう。 みずほ銀行は、年明けにも新システムを試験的に導入し、フィードバックなどを得ながら夏までには、数百台あるすべての端末に適用する予定だ。新システムの導入に伴う、オペレーターへの教育コストもほとんどかからないという。 今後はコールセンターだけではなく、営業店舗の入口で来店者の用事を聞いたり、窓口業務のサポートなどで活用する構想もあるが、これで従業員の需要がなくなるというわけではない。「サービスの中心はあくまで人間です。人間をサポートし、付加価値を上げるという役割でWatsonを活用できればと思っています。蓄積されたデータは業務の効率化だけでなく、新たな企画の立案や次の提案などにもつながるでしょう」(広報部)

(出典:ITmedia エンタープライズ 2014年11月14日)

3. 日本および海外におけるIBM Watson導入事例

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三井住友銀行で人工知能が銀行員に「内定」 IBMワトソン君

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人の言葉を理解する米IBMの認知型コンピューター「ワトソン」。米国生まれで母国語は英語だが猛勉強によって日本語を習得し、三井住友銀行から「内定」を得た。クイズ番組に興じていたワトソン君が、年内にも銀行マンとして日本で働き始める。 ■ビッグデータ分析などで質問の答えを導き出す 「ATMの手数料を知りたいのですが」。銀行のコールセンターには日々、あいまいな質問が寄せられる。引き出しの手数料か振り込みのことか。キャッシュカードは自行と他行どちらのものか。あるいは他行のATMを使う場合か。条件によって答えは変わる。 こうしたあいまいな質問にすらすらと答える次世代型のコールセンターが近々誕生する。三井住友銀がオペレーターの応対業務にIBMのワトソンを導入するのだ。 ワトソンは利用者が入力した文章を自然言語処理の技術で解釈し、ビッグデータ分析などの技術によって質問の答えを導き出す。三井住友銀のオペレーターが顧客から受けた質問をキーボードで入力すると、ワトソンは5つの回答候補を瞬時に出す。回答は確からしい順に、その確率を付けて表示する。オペレーターは候補と確率を参考に、顧客に応答する。 質問から回答を導くために必要な業務は、ワトソンにあらかじめ読み込ませる。1500項目の質問応答集、表計算ソフトで800シート分の業務マニュアル、過去の質問応答履歴などだ。 さらに正答率を高めるための工夫を盛り込む。最たる例が「役立ったボタン」。顧客への応答が正しかった場合に該当する回答のボタンを押すと、ワトソンが「この質問に対する答えとしてはこれが正解だった」と学習する。この繰り返しで正答率がさらに高まる。 回答を絞り込むためのキーワードも設定できるようにした。外貨預金や両替、小切手などを用意。「手数料」という質問にも対象を絞ることで正答率を高められる。 三井住友銀は2014年9月から12月末までに技術検証を済ませ、実用化の手応えをつかんだ。検証はワトソン君からすれば、いわば入社試験。まず応対ス ピードをストップウオッチで測定したところ「人間と五分五分だった」(システム統括部の江藤敏宏副部長)。未経験の人よりは早いが、熟練の人には負けるこ ともあった。 正答率はどうか。ワトソンが選んだ5つの回答の中に正答が含まれていた確率は当初70%未満だった。その後「SMBCダイレクト」と「ネットバンク」、 「インターネットバンキング」は同じ意味を示すなど専門用語を数千項目ほど読み込ませ、検索時にキーワードを指定できるようにしたら正答率は80%を超えた。「7割がいいところかと思っていたが正直に言って驚いた」と岡知博システム統括部部長代理は振り返る。導入後の学習効果を考えると90%も超えられるのではとの手応えを得た。ワトソン君が銀行の内定をつかんだ瞬間だった。

出典:日本経済新聞 2015/3/20付

3. 日本および海外におけるIBM Watson導入事例

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オペレータによるDeepFAQAシステムの活用

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PBX ①質問

オペレータ

お客様

音声認識

⑧回答

②質問音声 ⑤質問テキスト

⑥回答表示

③復唱音声 ④テキスト

⑦回答音声

CRMアプリ

回答データ (FAQ)

Watson(DeepFAQAシステム)

質問内容 解析

類似FAQ 候補検索

FAQ ランキング スコアリング

辞書

学習結果

学習処理

応対履歴分析(WEX) FAQ分析

VoCレポート

問合せ 分析

FAQ/辞書 作成支援

FAQ 管理者

FAQ作成

FAQ更新

FAQ 分析者

⑩応対履歴

お客様からの質問をオペレータが復唱する時の音声をテキスト化し、Watson(DeepFAQAシステム)に渡すと、FAQを検索して、最適な回答を見つけ出し、画面に表示することが可能になります。その結果として、応対スキルの平準化と通話時間の短縮を実現しました。

検索ログ 評価結果

応対履歴 DB

⑨回答評価

オンライン処理

バッチ処理

3. 日本および海外におけるIBM Watson導入事例

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米IBMと三菱東京UFJ銀行、Watsonを活用した銀行・金融サービス業務で合意

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IBMコーポレーション(以下IBM)と株式会社三菱東京UFJ銀行(以下三菱東京UFJ銀行)は「IBM Watson」を活用した銀行・金融サービス業務の変革を検討することについて、新たに合意したことを発表します。 日本最大級の銀行・金融サービス企業である三菱東京UFJ銀行は、音声認識、画像分析、自然言語処理など銀行業務を変革する新しいコグニティブ・コン ピューティング技術の可能性を探求する先進研究プロジェクトに投資をしています。本合意の一環として、IBMと三菱東京UFJ銀行は共同で「IBM Watson」の能力を評価し、コールセンター、支店、ウェブサイト・バンキング・サービス、お客様向けコンサルティング・サービスなど、オムニ・チャネ ルにおけるお客様とのエンゲージメントの向上を目指します。 本合意により、三菱東京UFJ銀行は、「IBM Watson」を応用する 複数の利用シナリオを検討し、新しい銀行サービスのより迅速な提供、お客様対応業務の変革、コールセンター業務のさらなる効率化の推進、コンプライアンス およびリスク管理の強化、総合的なビジネスの意思決定を改善することなど、銀行業界やその業務がかかえる課題に取り組みます。本合意は、ソフトウェアと サービスを新たなクラウド基盤で展開するIBMと三菱東京UFJ銀行の昨今の取り組みとともに、両社の長期にわたる関係の上に築かれています。 (出典:日本アイ・ビー・エム株式会社 プレスリリース 2015年2月2日)

3. 日本および海外におけるIBM Watson導入事例

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Watsonによる問い合わせ対応と投資相談

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PBX

Web

Watson 問合せ対応

Watson 投資相談

営業店

仮想アシスタント

店舗内行員 お客様

PBX

インバウンド オペレータ

アウトバウンド オペレータ

電話

電話

チャット

来店

Watson 対話制御

回答データ (FAQ)

コールセンター スクリプト

投資相談 マニュアル

商品情報

顧客情報

Waton on Bluemix Waton参照データ

Watson 音声認識

Watsonの活用方法に関する構想策定を実施し、Web上でお客様からのチャットによる問合せに対して回答したり、最適な投資先の相談に回答したりするために、Watsonを利用して行く計画を立案しました。

お客様

お客様

お客様

3. 日本および海外におけるIBM Watson導入事例

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Watsonによるチャット問合せ対応:ASK USAA

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USAA(ユー・エス・エイ・エイ、United Services Automobile Association)はテキサス州サンアントニオにあるアメリカ軍の軍人、軍属およびその家族(1030万人)を対象とした金融業、保険業を専門とする会社。

背景 USAAは、1,030 万の米国軍人とその家族を会員とし、保険や銀行、投資、退職関連商品を提供する企業である 軍人生活の中で最も経済的な影響が大きい出来事は退役と考えられるが、軍隊を離れるときのために経済的な準備をしているケースはほとんど見られない

Watsonの適用範囲: 会員の経済的安定の支援というUSAAの使命に合わせる形で、Watson対応のテクノロジーにより、アドバイスや教育、ガイダンスおよび意志決定サポートを提供し、経済的な決断や退役時の計画を支援します 使用事例と利点: IBM Watsonは、軍の(退役などの)異動に限定した、何千もの文書を分析、理解、アクセスするようプログラムされています 会員は、Watsonのインターフェースを介して、異動経験に関連する質問をすることができます。USAA会員は、企業のWebサイトで質問を入力でき、Watsonは"該当するフィードバック"を返します Watsonは、今後、年間155,000 人の現役軍人の社会復帰を支援するものと期待されています

3. 日本および海外におけるIBM Watson導入事例

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仮想アシスタントとは?

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お客様

Webサイト

情報検索、閲覧

探している情報が 見つからないため電話を掛けてくる

FAQ検索しても回答が見つからない

PBX

コールセンター

FAQ検索エンジン FAQ

お客様

チャットで質問

Webで解決する確率が高まり、コール数が削減する

FAQ検索エンジン FAQ

仮想アシスタント on Webサイト

PBX

コールセンター

チャットで回答

質問

回答

従来型Webサイトの課題

Web上の情報検索精度が低く、お客様の必要としている情報が見つからないため、コールセンターに電話をして来る頻度が高くなります。

Web上の仮想アシスタントがお客様とチャットで会話しながら、必要としている情報をFAQ検索エンジンを利用して取り出し、お客様にチャットで回答します。

仮想アシスタントによるWebサイトの改善

Web上でお客様とチャットで会話しながら、FAQ検索エンジンを効率的に活用して、問合せに対する最適な回答を返すと同時に、関連するページにお客様を誘導する役割を実現するソリューションを仮想アシスタントと呼びます。

3. 日本および海外におけるIBM Watson導入事例

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IBM WatsonとGenesys社の協業発表

米ニューヨーク州アーモンク&カリフォルニア州デイリーシティー – 2014年6月11日 – IBM(NYSE: IBM)とカスタマーエクスペリエンスおよびコンタクトセンターソリューションのリーディングプロバイダーであるジェネシス社(Genesys Telecommunications Laboratories, Inc.)は本日、カスタマーエクスペリエンスの分野で提携することを発表しました。この提携により、今後、あらゆる規模の企業は、IBM Watsonのパワーを活用してカスタマーエクスペリエンスを差別化できるようになります。具体的には、顧客サービス、マーケティング、および営業の各部門が、データと自動化アクションを駆使し、従来とは異なる手法で顧客を企業へと導きます。 提携内容には、IBM Watsonの「Watson Engagement Advisor」とジェネシス社の「カスタマーエクスペリエンス・プラットフォーム」を組み合わせた学習システムを共同開発することが含まれます。この共同ソリューションにより、世界中の企業は、カスタマーエクスペリエンスの各接点およびコミュニケーションチャネルにおいて顧客エンゲージメントの手法を変革し、セルフサービスアプリケーションやコンタクトセンターでの消費者への対応を改善できます。Watsonに対応した自然言語ソリューションでは、迅速かつ容易に市場や組織のデータを学習し、適応し理解することが可能になり、使用、結果の確認、新情報の収集を繰り返しながら徐々に知識を構築していきます。 IBM Watsonとジェネシス社のソリューションにより、企業の顧客サービスエージェントは、消費者にデータ主導型の回答を迅速に提供し、またモバイル機器、チャットセッション、またはオンラインインタラクションを通して消費者に直接対応することが可能になります。1回クリックするだけで、このソリューションの「Ask Watson」機能が顧客の質問に対処し、購買の意志決定に導くフィードバックを提供し、また顧客が抱えている問題を解決できるように支援してくれます。

4. Watsonとオムニチャネル連携による顧客体験の向上

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商品説明ビデオ

お客様

商品1 商品2 商品3 商品1

商品説明ビデオ再生

メニュー選択

ビデオ再生 ご不明な点がありましたらテキスト欄に入力して送信するか、接続ボタンを押して下さい。 実エージェント

質問・応答

実エージェントに転送 着信 +コンテキストデータ

応答

仮想アシスタントに切り替え 再接続

見積り作成

切断

仮想アシスタントはWatsonの指示に従いながらお客様対応を行い、実エージェントに切り替わるタイミングもWatsonの指示に従い、最適なエージェントに転送することが可能になります。

接続

仮想アシスタント(Webアプリ)

メニュー表示

送信

質問送信

回答送信 Watsonに相談 チャットで質疑応答

再接続 再接続

見積り作成

見積り要求

見積り回答

IBM Watsonとオムニチャネル連携による顧客体験の向上

ログイン

IBM Watson

顧客属性やアクセス履歴から判断しお奨めの商品を表示

FAQ 顧客が見ていた商品説明 ビデオの内容やFAQ 検索結果から最適 回答を送信

顧客からの 要求がなくても、 実エージェントに

代わるべきタイミング を判断して最適任者に転送

商品DB

Genesys Conversation Manager

金融デモ

担当の者に代わりますので、お待ち下さい。

4. Watsonとオムニチャネル連携による顧客体験の向上

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オムニチャネル間データ連携の実現例

Webサーバー

ログイン 1 2 3 4

IVRサーバー

購入プロセス

Context Services

CRM

サービス再開 3 4

RESTful

セッション情報などが “Post”され保持される

HTTPプロトコルで “Get”

JSON形式でコンテクスト情報を入手 「ステップ2まで終了」

・・・・・・

お客様

お客様がWebでの購入手続きを途中で終了し、電話でIVRにアクセスして来た場合に、Webで途中まで入力していた情報がコンテクスト情報としてIVR側に引き継がれるため、継続したプロセスから再開が可能になります。

・・・・・・

Genesys Conversation Managerで実現

4. Watsonとオムニチャネル連携による顧客体験の向上

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深いテキスト分析 事実についてのQ&Aサービス

画像や動画の認識 話し言葉・会話 表情や行動の理解 感情の評価

対話を通して質問内容の絞込み ユーザー・モデルの生成・利用 多国語対応(含む日本語)

ディベート 機械学習の進化 数理解析 モデル・概念の理解

質問のタイプの多様化 コグニティブ・サービスの拡張

技術の進化

エコシステムの醸成

適用領域の拡大

機能の拡張

Watson技術の課題と今後 5. Watson技術を用いた顧客サービスの将来像

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コグニティブ・コンピューティングを活用した意思決定支援(未来像)

コグニティブ・コンピューティングを活用した未来像として、レストランに来店したお客様にお奨めのメニューをウェイトレスが選択するサポートをしたり、投資先を相談しているビジネスマンがお奨めの銘柄を選択するサポートをすることが可能になると予測しています。

出典 https://www.youtube.com/watch?v=tKE4Mxsg2y0 参考 http://www.ibm.com/smarterplanet/jp/ja/ibmwatson/cognitive-computing-movies/

5. Watson技術を用いた顧客サービスの将来像

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5. Watson技術を用いた顧客サービスの将来像 Watson要素技術の進歩と顧客サービスの将来像

前頁のビデオで想定しているWatson要素技術と、それを活用した顧客サービス将来像の関連を下表に示します。

Watsonの要素技術 意思決定支援の未来像 コンタクトセンターへの活用方法 スマートコンタクトレンズによる画像認識

女性客のまばたき回数から疲労度を予測し、前回来店時の情報と合わせて、お奨めメニューを選択

顧客とWatsonの間でビデオ会議を設立し、顧客から送信されて来る画像から使用製品/商品を特定する

相手の話し言葉から感情分析 女性客の「それって辛いんですか?」という質問から、「辛いものが苦手」と理解し、別のメニューを推奨

顧客の会話音声から感情を分析し、発言の真意を理解したり、満足度を把握したりするのに活用する

ユーザーの好みや傾向を学習 「一度に沢山の情報を出されてもイライラしてしまう」という山下さんに合わせて、いつもベストだと想定される情報を3つに絞って提示する

同じ質問に対する回答であっても、ユーザーの好みや傾向により、回答方法をカスタマイズすることを可能にする

ユーザーが過去数週間に会話した内容、調べた内容などを記憶

山下さんの「あれあれ、何だっけ?」という問い掛けに対して、推定される回答候補を提示する

過去の会話履歴を蓄積しておき、ユーザーのヒントから推定される回答候補を提示する

大量データの比較を瞬時に実施 持ち主から依頼された決算書(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー)の比較を瞬時に提示

ユーザーからの依頼により、大量データの比較計算を瞬時に実行し、その結果を表示することで、意思決定を支援する

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ユースケース、オポチュニティ検討

どのようなメリットがあるか

ロードマップ策定

ワトソン・システムへのアクセス

ビジネス要件定義 (resource & data)

構築・構成 学習・訓練 テスト 本番システム開発

SaaS での展開 価値の実現

Continuous Improvement 4 Months ~ 9 Months 4~6 Weeks 4~8 Weeks

Cognitive Value Assessment Pilot Configure & Train Deploy and Manage

Watsonプロジェクトの進め方

戦略・企画立案 データ検証

特定の適用領域での Watson訓練 アプリ開発・試行

本番稼動 適用業務領域の拡大

Watson技術を活用したプロジェクトによるシステム構築を実施する場合、以下のようなステップとスケジュール感で進めて行くことになります。

6. Watsonプロジェクトの進め方

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Watson Experience Manager (ご参考としてWatson Engagement Advisorでの例)

質問応答による 機械学習の実施

学習・訓練のフェーズでの作業を簡易化するツールを用意します

6. Watsonプロジェクトの進め方

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ご清聴頂き有難うございました。

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弊社担当営業までお問合せ下さい。

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