Illuminea June 2011 in Japanese

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大学出版局のコンテンツ共有の未来 インタビュー:SARAH PEARSON, E-RESOURCES AND SERIALS CO-ORDINATOR, UNIVERSITY OF BIRMINGHAM & GROUP CHAIR, KBART WORKING GROUP NORTH CAROLINA SERIALS CONFERENCEの舞台裏 特集: 発見可能性駆動の ビジネスモデルは 最先端か CHRIS BENNETT, HEAD OF LIBRARY SALES AT OXFORD UNIVERSITY PRESS, LOOKS AT THE GLOBAL IMPACT OF DISCOVERABILITY 2011 年 6 月 OUP が発信するニュースと特集 ー 学術図書館と情報コミュニティのために

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Japanese translation of the June 2011 issue of Illuminea, Oxford University Press's academic librarian magazine

Transcript of Illuminea June 2011 in Japanese

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大学出版局のコンテンツ共有の未来インタビュー: Sarah PearSon, e-reSourceS and SerialS co-ordinator, univerSity of Birmingham & grouP chair, KBart WorKing grouPnorth carolina SerialS conferenceの舞台裏

特集:

発見可能性駆動の ビジネスモデルは 最先端かChris Bennett, head of LiBrary saLes at oxford University Press, Looks at the gLoBaL imPaCt of disCoveraBiLity

2011 年 6 月

OUP が発信するニュースと特集 ー 学術図書館と情報コミュニティのために

illuminea

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illuminea 論説 コメント | illuminea

号では、I llumineaは図書館と出版局の両方にさらなる柔軟性をもたらす、発見可能性に焦点を当てています。

また、コンテンツへのルート拡大と検索の道のり改善のためのオックスフォード大学出版局による取り組みの一部と、それらによる課題についても取り上げています。

OUP USAのDirector of Sales、Wholesale & OnlineであるLenny Allenは、その記事の中で、OUPのコンテンツと一緒に他の大学出版局のコンテンツを使用可能にする新しい取り組みについて述べ、OUPのHead of Library SalesであるChris Bennettは、向上した発見可能性に関連して現れつつあるビジネスモデルについて調査しています。第二十回目のアニバーサリーを迎えたNorth Carolina Serials Conferenceのレポートでは、このイベントで取り上げられた幅広いトピックが反映されています。トピックは、著作者の考えからオープンアクセスジャーナル、使用ごとのコストのデータ解析に関する調査にまで及びます。

そして、バーミンガム大学のE-Resources and Serials Co-Ordinator 兼Group Chair of the KBART Working GroupであるSarah Pearsonのインタビューを掲載しました。開発途上の発見可能性への取り組みについて、図書館員の見地から意見を述べています。

コンテンツ

大学出版局のコンテンツ共有の未来Lenny Allen、Director of Sales、Wholesale & Online、OUP USA

発見可能性駆動のビジネスモデルは最先端かChris Bennett、Head of Library Sales、OUP

Sarah PearsonインタビューSarah Pearson、E-Resources and Serials Co-Ordinator、University of Birmingham & Group Chair、KBART Working Group。

North Carolina Serials Conferenceの舞台裏Tricia Hudson、Senior Marketing Manager、Journals、OUP USA

ご案内会議および連絡先

ニュース

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ィリップ・K・ディックの古典的作品のタイトルに、「アンドロイ

ドは電気羊の夢を見るか」というものがある。この特異な質問への答えを私は知らないが、私たちは今まさにこの瞬間、眠っていようが起きていようが、デジタル論文プラットフォームの夢を見ているのである。目まぐるしくシフトする市場環境から見て経済的に実 行と存 続が可能な、直感的で、あらゆるレベルの学術的研究の短期的および長期的ニーズに十分に対応できるような。また、新しい図書館の入手モデルの開発も欲しいところだ。

そして、私たちが夢を見ていると同じ時に、学術出版は大きな問題の山に直面している。こういった問題への私たちの短期的対応(時間はもはや手放せるようなぜいたく品ではない)では、私たちの成功か失敗かだけではなく、将来の学生たちが入手できる情報の幅広さ、深さ、質すらも決定してしまうのだ。印刷を否定し、製造コストは増し、図書館学に次ぐ図書館学という様相は、印刷された論文が使用されなくなったことと予算が削減されたことなどをはっきりと表している。もっと例を挙げ続けることもできるが、読者はすでにこの長話には慣れっこになってしまったかもしれない。

ミッションと方法論

急速な技術の発展と激しい市場の変動にも関わらず、あることだけが一貫して変わらずにいる。学術的研

究の方法論の性質である。現在のやかましい議論からはたびたびこの概念は忘れられてしまう。私たちが何をしているのか、なぜそれをしているのかの中核がこの概念であることを時々思い返すのは価値あることであろう。

オックスフォードのような学術出版局のミッションと学術図書館のミッションには密接な関わりがある。しかし、これらのミッションを遂行しつつ、現在行われている学術的研究のニーズに適合する最適な方法とは何であろうか。単に学術的コンテンツを発行して、電子的フォーマットでも利用可能にするだけでは不十分だ。最初の検索結果でコンテンツが表示される順位からリンクの

品質、果ては研究者の調査ラインに関連する資料が見つかったときの横断検索性まで、発行方法がすべてを決定してしまう。そのため、「方法」にはファイル形式、プラットフォーム、アクセシビリティに関する主要な決定が含まれ、学術的研究のニーズを常に念頭に置かなければならない。

「方法」にはどのようなものがあるだろう。 OSO と Xml

Oxford Scholarship Online (OSO) が約10年前に考案されて立ち上げられたときは、電子書籍がおそらくまだ発展途上にすらなく、OSOは先駆者となり、近年やっと市場にフォロワーが現れ始めた。2003年に学術的ニーズと連動していたデジタルプラットフォームは、主に短期で消費されるコンテンツに注力していたか、EBSCOhostやProQuestなどのメジャーなデータベース製品を使用していた。私たちの出版や図書館が購入するものの中核は未だ印刷された論文で、電子フォーマットの採用は数年の間遠ざかっていた。

OSOは大きな成功を収めた。この成功の鍵は、前述した「方法」に要約することができる。論文を電子フォーマットで発行する方法である。まず挙げられるのはXMLフォーマットだ。XMLは印刷物の経験の真似事に過ぎないわけではなく、XMLでのタグ付けは、個々のデータを識別し、実行されている検索の文脈でデータを発見できるようにすることで、正確な検索と発見のしやすさを提供する。

Demand-Driven Acquisition (Patron-Driven Acquisitionとも呼ばれる)の時代の幕開けには、コンテンツの発見可能性が最も重要になった。X MLのタグ付けの質が高いほど、オンライン情報の絶え間ない猛攻の中から探しているコンテンツを発見しやすくなる。こういった情報は、良くて査読プロセスによって保証される信頼性を書いているか、悪ければまったく役に立たない。

UPSO と学術研究の未来 OSOは現在、University Press Scholarship Online (UPSO)として進化を遂げ、他大学のコンテンツをプラットフォームに取り込むプロセスを開始している (パイロット版パートナーのFordham Scholarship Online、www.fordhamscholarship.comを参照)。学術的コミュニケーションと学術的研究のニーズに応えるため、論文の生存性にこれまでにないほど注目している。繰り返しになるが、どのように発行するかが極めて重要である。その理由としては、同一のプラットフォーム内で複数のプレスを横断して検索できることが進歩であり、学術的研究を前進させるうえで大きな役割を果たす可能性があるからだ。

UPSOは全く異なる論文群をアクセス可能、発見可能にし、また単一のプラットフォームからの完全な横断検索を実現し、研究プロセスを合理化した。それと同時に、プラットフォーム上の全てのコンテンツを横断してより深い検索ができる、きわめて直感的なツールを提供している。従来ならば様々な書物の間を行き来する必要があった研究と、分断されたウェブサイト群は、今やひとつの検索エンジンに集約できるようになった。

将来に思いをはせると、University Press Scholarship Online のさらなる発展の想像は容易だ。学術的研究の将来的なニーズ、つまりプレスパートナーの追加、論文以外の学術コンテンツの追加、関連資料へのリンクなどそしておそらく、私たちがまだ夢にさえ見ていない機能も追加されるのだろう。

レニー ・ アレン、Director of Sales、Wholesale & Online、OUP USA

編集者:Claire Dowbekin

編集チーム:Damian Bird、Alison Bowker、Amanda Hirko、Patricia Hudson、Margaret Love、Colin Meddings、Cath Mundell、Caite Panzer、Lizzie Shannon-Little、Aviva Weinstein。

デザイン:Sequel Group Ltd(www.sequelgroup.co.uk)

読者のフィードバックはたいへん貴重です。 Illumineaへのご感想をお聞かせください。

今後の号へのご提案や、寄稿をご希望の場合は[email protected]まで電子メールをお寄せください。

www.oup.com/illuminea

University Pressコンテンツ共有の未来

demand-driven aCqUisition

(demand-driven aCqUisitionとも呼ばれる)の時代の 幕開けには、コンテンツの 発見可能性が最も 重要になった。

「検索と発見のツールは、図書館にとっては全ての後援者、出版局にとっては真にグローバルな利用者に影響を及ぼす可能性を初めて与える」現代の図書館の発見可能性のポテンシャルについて。

(Chris Bennett、head of LiBrary saLes、oUP)

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illuminea | 特集

選択によって購入が行われる場合にも成功するだろう。後援者ベースの取得モデルは、特に米国で市場によるけん引を得ている。良い例を挙げよう。予め定めておいたフルテキストアクセスの数だけ、関係業者との信用取引で文献を図書館向けに購入するのである。応用として、購入できるアクセス期間の設定、一括払いの販売の代わりに短期ローンを組むなどがある。このモデルは静的な電子書籍の入手方法から進化したもので、定期的にアップデートされるオンラインコンテンツには、印刷ベースの編集サイクルに対してほどうまくは対応できない。それでも、高機能プラットフォームを組み合わせれば、書籍とジャーナルのコンテンツの両方における発見可能性に障壁を設けず、使用量ベースの取得に対する最初の有効な解決策となる可能性はある。これは、より小規模で焦点を絞ったコレクションやカスタムコレクション、それに、時

とともに着実に価値が減じていく定期アップデートコンテンツを、長期間所有する代わりに購読する価値を図書館がより強く認識するという衰退の脅威の下で、コンテンツ取得の選択肢をより多く求める一般的なマーケットのトレンドの中での最も粒度の高い例だ。図書館は、予算の大部分を吸い取ってしまう巨大なジャーナルの真の価値に疑問を抱いているが、購読予算の入手可能性は一般的な問題である。これには、もはや図書館とは関係のない過去の印刷物保有者が拘束ヒモを握っている場合が多い。モデルが顧客とコレクションにとって適切な場 合は、モデルに柔軟かつ迅 速に、積極的に対応できる出版局は利益を得るだろう。

発見の促進

発見可能性を向上させる選択肢は、出版局と図書館の両方に数多く存 在する。ISBN、DOIMARCレコードと い っ た シ ン プ ル な 方 法 から、OpenURLのサポートや引用リンクを通した洗練されたデータ操作まで、いずれもメタデータの管理を怠らないことが不可欠である。タイトルベースで分類を作成すると、コンテンツの関連領域間に内部リンクが形成される可能性がある一方、テキストマイニングはこの原則をさらに進め、メタデータを抽出して本文レベルでコンテンツ間の深層リンクを形成することができる。これは費用がかかり技術的要求の厳しい仕事だが、場所を超越したコンテンツ間のルート発見の重要性と比較して、配信プラットフォームの重要性を低下させる可能性がある。また、この方法は図書館と 後援者の両方に大きな価値をもたらす。作成されたメタデータは、図書 館連合の検 索エンジン(Ser i a l s Solutions’ Summon など)にフィードするだけでなく、オープンなウェブの主要検索エンジンでも使用できる可能性があるのだ。検索エンジンで上位にランキングされることは、ユーザーを最も適切なコンテンツに素早く案内するため、また現在の研究者たちを悩ませている、質より量の問題への対処として不可欠である。

Oxford Bibliographies Onlineプログラムに、OUPはこの分野に対する学術的な厳しさを持って専用製品を追加した。テーマのスペクトラムが拡

見可能性」は流行語となり、それに応じて、学術出版産業ではここ2年ほどの間使用されすぎている言葉になっている。情報過剰時代において、図書館と出版局が各々のコンテンツを可能な限り目立たせるという課

題に取り組んでいるためだ。エンドユーザーにとっては、情報を発見することはかつてないほど容易になったが、正確な情報の入手はますます難しくなっている。カード式索引は忘れ去られ、図書館のOPACの優位性も失われた。取って替わったのは、Google世代の無料ウェブ検索で得られる数千、数万のヒットだ。学術的見地からは恐ろしく信頼性の低い結果もついてくるが。質は問題かもしれないが、情報の幅広さとアクセスのしやすさは一見したところ欠けていない。そのため、このモデルは地位のある研究資料配布者による抵抗よりも採用と改良を受けることとなった。

印刷された出版物は、電子的なそれと比べて宣伝、検索、研究目的での使用が大変難しかったに違いないが、それが当てはまらない場合も多い。サプライチェーンは技術的保守派に対処してきたが、情報に貪欲な学術的消費者層は、使いやすさ、相互運用性、発見可能性よりも量に重点を見出した。静的な(そして比較的安価な)PDFが長らく生き延びていることがそれを裏付けている。この独自フォーマットは、電子的レプリカ以上のユーザーエクスペリエンスは提供しない。その一方で、はるかに柔軟なXMLベースのフォーマットがこの数年間姿を現している。PDFは、最新版においてさえXMLのタグ付けがもた

「発

発見可能性駆動の ビジネスモデル は最先端か

らす優位性を模倣することはできなかった。XMLのタグは、情報のピースを識別し、検索の中で発見することを可能にする。新世代のエンドユーザーは、消費モデル的により洗練された要求を持って出現しており、馴染みと惰性によるPDFの生存を次第に矛盾したものにしている。

「圧倒された市場」

現在オンライン環境で一般的に利用できる検索および発見ツールは、図書館にとってはその後援者に、出版局にとっては真にグローバルな利用者に、それぞれアクセスできる可能性を初めてもたらした。これはこの業界における素晴らしい機会だが、皮肉なことに、それ自身の過去の成功の脅威にさらされている。情報は多すぎ、ほとんどの関連コンテンツへのルートは少なすぎ、成熟した市場では図書館の購買力はあまりに低すぎ、大規模なコレク

「ビジネスモデルと機能的なツールを提供して、私たちのコンテンツすべてにおいて最大限の発見性と自由をユーザーに保証するためには、私たちはクリエイティブに思考し、素早く行動しなければならない。」

ションの入手を延期せざるを得なくなっている。ビジネスモデルと機能的なツールを提供して、コンテンツのすべてにおいて最大限の発見性と自由をユーザーに保証するためには、はっきりとした形を持たない塊を困惑した市場に供給し続けるよりは、クリエイティブに思考し、素早く行動しなければならない。

後援者ベースの取得

品質が劣るロングテールや関連性があまりないコンテンツが存在しない場合、とりわけ横断検索やリンク機能によって使用を後押しする高機能プラットフォーム上においては、コレクションの販売は持ちこたえ、最良の価値をもたらすだろう。したがって、最も関連性の高い情報に至る研究者のルートを促進すると予想される。このアプローチは、すべての文献へのアクセスが提供されているが、顧客の

大する中で、図書目録には、国際的な評価を得ている研究者による主要なタイトル(OUPによる発行物とは限らない)についてのみ記載し、それから相互レビューの対象とする。権威ある個人による推薦を用いたこのシステムの発見プロセスの価値は自明である。

衰退と図書館の予算の危機という触媒を得て、この業界のビジネスモデルに真の改革を起こすために、オンラインに溢れかえる研究情報に投じられた。そして我々に、情報の発見可能性の重要性を重視させることになった。コレクションを積み上げた結果安く売る羽目になる現状よりも、品質と選択の自由を優先すれば、私たちには多くの機会が手に入る。顧客と協力して学術コミュニティのニーズを満たし、関連情報へのアクセスを提供し、衰退を超えて活気のあるビジネスを継続し、そしてそれ以上のことも可能になるだろう。

Chris BennettHead of Library Sales, OUP 情報は多すぎ、ほとんどの

関連コンテンツへのルートは少なすぎ、成熟した市場では図書館の購買力はあまりに低すぎ、大規模なコレクションの入手を延期せざるを得なくなっている。

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sarah Pearsonは、バーミンガム大学のe-resoUrCes and seriaLs Co-ordinatorであり、kBart Working groUPのGgroUP Chairを担当している。彼女はILLUmIneA とハロゲートで開催されたUksg ConferenCeで情報交換をした。ここで彼女はdriving Usageに関する2件の分科会セッションを統括していた。ここで彼女は、発見可能性と、図書館が直面している課題と機会について、 自身の見解を述べる。

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インタビュー | illumineailluminea | インタビュー

じめに、KBartの進歩に私たちがついていけるようにすることができるのかをお尋ねし

たいと思います。最近の進展、あるいは今後のエキサイティングな構想は何ですか。

質問の規模がとても大きいので、できる限りお答えします。2010年1月に、Peter McCracken と Charlie Rappleを責任者としてフェーズ1がリリースされました。彼らは素晴らしい仕事をしてくれました。私は2009年の終わりにグループに加入したのですが、それはちょうどプロジェクトが開 始 され たとき でした 。そ の 後CharlieとPeterはプロジェクトを去り、それ以来、私がコンテンツ提供者向けの承認フレームワークとベストプラクティス関連のリンクリゾルバを開発しています。NISOとUKSGのウ

ェブサイトにドキュメントを持っていますが、これは発行者がKBARTと協働し、ビジネス慣習を承認するために行う必要があります。これは、コンテンツの可視性を向上するために行う必要があることや、リンクリゾルバによるコンテンツの抽出の許可方法を発行者に通知するもので、私たちがKBARTの関与を公開する承認を与えるものです。このことは大変重要です。現在は良いフィードバックを頂いていますし、承認者も集まり始めています。良いことだと思います。フェーズ1には長い時間がかかりましたが、今は要求フェーズ2に集中しています。フェーズ1ではコアとなるメタデータに集中しましたが、このような基礎レベルのメタデータを提供することさえどんなに大変か、おそらく信じてはいただけないでしょう。それに、今は次に行わなくてはならないステ

ップに直面しています。私たちの主な焦点は、配信に関する2つの効率基準において、KBARTで何ができるかということです。その2つの基準というのは、図書館のサプライチェーン上で問題となっているコンソーシアルメタデータと、オープンアクセスメタデータです。データは表題レベルよりは本文レベルで利用可能でなければならないため、ずっと大きな粒度に耐えられる必要があります。ですので、オープンアクセスメタデータのほうがはるかに大きな挑戦であるといえます。

また、会議の議事録や電子書籍など、より具体的なデータを組み込む方法も検討しています。こういった種類の資料の提供状況に不備があると感じているからです。

現在学術図書館が直面している主な問題は何でしょうか。答えは簡単で、おそらく予想がつくものだと思います。UKの高等教育に対する資金調達状況は図書館に影響を与えます。予算の削減の影 響は人事やリソースに現れます。図書館はリソースに関する予算を見直していますが、これにはエビデンスに基づく意思決定と使用状況分析が大変重要になります。本当のところを言うと、個々の大学のレベルでどのような影響が出 る か は 確 証 が あ り ま せん。KBARTは意思決定者向けに

情報を整備する取り組みですが、現時点では彼らが必要としているものが不確定なのです。図書館は今まで通りに3年間の予算サイクルを回すと考えられますので、予算削減への影響も現時点では明らかではありません。私はKBARTへの資金提供の重要性をはっきりと認識していました。資金提供があれば、リンクレゾルバによる知識ベースの管理にかかる図書館員の時間を減らし、リソースの発見可能性を向上させることで図書館の運営をより効率的にできます。つまり、コンテンツの使用率の向上にもつながるのです。最も価値のあるコンテンツの正確な状況を提供する上で、これは重要なことです。ですから予算の削減から守らなくてはなりません。

現在、KBartプロジェクトのニーズが証明したように、情報へのアクセスはこれ以上は容易にならず、学生や研究者が入手できる情報量は絶え間なく増え続けています。今、図書館員が集中すべきスキルとは何だと思われますか。UKSG Conferenceで 紹介されたように、重点が置かれているのはコレクションの収集と保存です。これはバーミンガム大学のように、研究に主眼を置いた大学の図書館の伝統的な役割として見受けられます。しかし、ユーザーのニーズの変化に適応していくことも必要です。電子的環境は変化していますから、私たちも技術を進歩させて共に変化するべきです。そうすることで、現代のユーザーとの対話が可能になり、図書館のリソース検索サービスを通した、より優れた相互作用の方法を提供できるのです。しかし、ユーザーをサポートする方法についてのマインドセットを変えることも考慮しなくてはいけません。これはまさに現在の重要な鍵といえます。バーミンガムは、他の図書館と同様に変化の時期にあります。私たちは、コンテンツの発見可能性を制限せずに、ユーザーをサポートするツールや技術的インフラを提供したいのです。ですから、リソースを見つけるための特定のルートをユーザーに強制するよりは、外部サービスやウェブ2.0テ

クノロジーを併用して協調を深めることが重要です。これは図書館の役割を大きく変化させるでしょう。それに、私のような電子リソース図書館員にとっては、大変興味深い時期でもあります。

発見可能性が鍵となる世界において、図書館の未来はどのようなものになるでしょうか。今は大きな変化の時期なので、お答えするのがとても難しい質問です。今までは、ユーザーを他のプラットフォームに案内するよりも、コレクションを収集して図書館のサイトにつなぎとめておく試みがあったように思います。たとえば、UKSGの分科会のセッションでお話したことですが、ユーザーがコンテンツを発見する方法に私たちは適応しようとしているということがあります。現在私たちは、現在の環境を解析することで、新しいリソース検索サービスを使用するユーザーがどのようにしてコンテンツに辿り着くのかを調査しています。投資が必要な場所を決定するためと、私たちの慣例を変化させるためです。つまり、新しいテクノロジーやサービスを積極的に取り入れ、私たち自身をより効果的にマーケティングすることだと思います。図書館はそれ自体のブランドの確立に問題を抱えてきました。電子コンテンツの時代では、それは単なる問題以上のものになりつつあります。ユーザーが私たちの電子図書館ではなく他の場所から検索を開始できるように、Google ScholarやA&Iデータベースなどの外部サービスに図書館のサービスを組み込みます。そしてユーザーは、図書館が費用を負担しているコンテンツにアクセスしていることには気づかないのです。図書館員の仕事は、検索の補助と、コンテンツの財源確保のために図書館の役割をマーケティングすることを組み合わせたものになります。出版社にも同じ制限があると思います。私たちは、私たちが提供するサービスをより包括的にし、リソースの発見を制限しないように努めています。このバランスを取るのは困難なことです。現在の主要なファクターは使用量であり、使用量に基づ

いた決定に至ろうとしています。ブランディングはそれを大いに補助することでしょう。出版社もまた、購読の更新を確実にするには使用量が重要であり、ブランディングはそれほど重大ではないと認識しています。これがユーザーにとってコンテンツにアクセスする最良の方法なのです。

今までに見たことのある、あるいは今後見られそうな、最も効率的な発見性への取り組みはどのようなものでしたか。難しい質問ですね。次世代リソース検索サービスへのアクセスが可能な図書館を非常に多く見てきましたから。図書館のこういったサービスが、ユーザーの満足とリソースの発見のために本当に素晴らしい成果を挙げていることを見てきています。全体としては、コンテンツの使用率は上がってきています。サプライチェーン全体から見れば素晴らしいことです。後は、出版社のコンテンツをこれらのサービスのサイトにも移動させ、ユーザーをこのルートに送り出す取り組みに関わることで、出版社にもこのサービスの価値をしっかりと認識してもらう必要があります。究極的には、私たちは同質のものなのです。コンテンツのライセンスを与えるか購入するかに関わらず、コンテンツの使用率と発見性は上昇しています。図書館の未来のために重要な取り組みは他にもありますが、図書館部門としては、おそらくこれが最も重要な取り組みでしょう。

図書館コミュニティ内で起きる変化にはどのようについていっていますか。ひっきりなしに図書館のユーザーを案内するという大変な仕事を持ちながら、近い将来の新しい発展について学ぶ時間を見つけるのですから、大変なことです。また、10年後には開始されるサービスを確実に提供するために、将来を見据えることも大切です。バーミンガムがUKSG

Conferenceのような会議に参加することを許可してくれるのは幸運でした。知識を広げると同時に、実践者からのフィードバックに基づいてサービスを実装することができます。私にとっては、これが大変に重要 な こ と で す 。ト ピ ッ ク の 一部、UKSGの本会議で話題となったベストプラクティス、分科会のセッションを見て、バーミンガムでもこういったものを導入できたらどんなに素晴らしいだろうと思います。より大きなコミュニティに関わっていくことは、私のキャリアに絶対的に不可欠なものです。

究極的には、私たちは同質のものな のです。コンテンツの使用率と発見性は上昇しています

これがユーザーにとってコンテンツに アクセスする最良の方法なのです

インタビュー sarah Pearson

Knowledge Base and Related Tools(KBART)は、OpenURLサプライチェーン内のデータの問題を探索し、問題が知識ベースに供給されたデータにどのように関連するかを調べるツールだ。KBART Working Groupは、National Information Standards Organization(NISO)およびUnited Kingdom Serials Group (UKSG)により、2008年1月に正式に発足した。

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illuminea | 特集 インサイト | illuminea

の会議のアジェンダは、North American Serials Interest Group (NASIG) やUnited Kingdom Serials Group (UKSG) のような国際会議のそれをより大

きく、長くしたものに似ている。North Carolina Serials Conferenceは、国のトップレベルの連載執筆者が、図書館がこんにち直面している大きな課題について議論する場を地方の定期刊行物のコミュニティに設けた。大きな変革と厳しい予算の時代に、会議は図書館員、出版局、図書館学や情報学の学生、その他定期刊行物のプロフェッショナルからなるコミュニティ全体に、継続的な教育の機会を提供した。近年、この会議は登録費用を$35という驚愕すべき額にまで下げ、地方の参加者の金銭的な障壁を実質的に取り払った(そして記録的な参加者数を獲得した)。

この会議は毎年North Carolina Central University (NCCU)School of Library & Information Sciencesが主催し、チャペルヒル(写真)にあるUniversity of North Carolinaのキャンパスが会場となる。この大学では、国

のトップレベルの図書館情報科学のプログラムが提供されている。OUPのノースカロライナオフィス、Caryをはじめとする3つの大学出版局の付近あるこの大学は、多くの大規模な研究大学とその図書館の付近のほぼ中央にも位置している。デューク大学、ノースカロライナ州立大学、ノースカロライナ大学グリーンズバラキャンパス、ウェイクフォレスト大学などである。企業技術のキャンパスとバスケットボールの試合でよく知られるこの地域で、定期刊行物の大きなコミュニティが成長し、年次会議のホームとされた。

この会議は、図書館と情報のプロフェッショナル向けの継続的教育を熱烈に支持していた、NCCUのDean Benjamin Spellerによって1990年に設立された。Dean Spellerは、州全体の図書館員、図書館科学関係者、出版局、販売店から構成される委員会に、NCCU School of Library and Information Sciencesの継続的教育の一環としてのプログラムを企画および提供することを任命した。

連載執筆者の未来

今年の会議のタイトルは「光陰矢のごとし - 連載執筆者の未来を探る」で、ユタ大学のAssociate Director for Scholarly Resources and CollectionsであるRick Andersonによる基調講演で始まった。そのタイトルは、「図書館コレクションの未来 (または滅亡):定期刊行物の観点」で あ った 。デュー ク 大 学 図 書 館 のHead of Acquisitions、Nancy Gibbsは、Rickを「図書館の話題を作り、時に議論を巻き起こす」人物として紹介した。技術の未来と、現在の図書館が直面している経済的な現実に対する、新鮮で厳しい見方を提示した彼の話は、期待を裏切るものではなかった。

Andersonは過去の世紀における図書館の変化の概要と、20世紀の学術的コンテンツの爆 発について語

り、舞台を盛り上げた。当時は図書館には多くの予算があり、学術的ドキュメントの単価が大幅に下がった時であった。その後しばらくして21世紀になると、学生たちはオンラインのリソースを図書館のリソースとはもはや考えなくなった。ドキュメントはほとんど偶然で入手され、小規模な大学では手に入るとは決して思われなかった資料にアクセスできるようになった。Andersonはこう続けた。コレクションの予算が縮小し、購入のリスクがより大きくなっていくにつれ、「オンデマンド印刷」のおかげで絶版という概念はすたれていくだろう。また、オンライン環境によって後援者ベースの取得が初めて実現可能になるとも述べた。Andersonは図書館員たちに、「最も大切にしている中心的活動の一部に疑問を持つ」ように、また入手プロセスに後援者を含めるように要求した。彼はまた、図書館独自の特別なコレクションが、一般的な資料より将来的にはより重要になるという仮説を立てた。ローカルな性質を持つコレクションは、図書館がデジタル化して、それ以外の方法では資料にアクセスできなかった世界中の潜在的利用者と共有するのが今では図書館の義務であるという。

示唆に富むセッション

会議では様々なセッションが続い た。「目的の再設定:確立したスタッ

フの新しい活動」、「電子リソースのメンテナンスの共同アプローチ」、「図書館目録の未来」などである。

イーストカロライナ大学のジョイナー図書館から来たBryna Cooninは、オープンアクセスに対する著作者の考えに関する、近年のアメリカと国際的な研究の概要を発表し、オープンアクセスの定義とモデルの多さが様々な分野の研究者を戸惑わせているという考えを支持した。それから彼女は、オープンアクセス教育とその擁護にあたり図書館と大学が演じる役割について、バランスの取れたパネルディスカッションを指揮した。

午後のセッションには、「拡張電子リソース」、「電子リソースへの投資のリターンの評価:使用に対するコストデータの機関連携分析」が含まれていた。最後のセッションでは、イーストカロライナ大学のHead of Electronic and Continuing Resource Acqui- sitionsであるPatrick Carrが、ノースカロライナの4大学における定期刊行物の使用ごとのコストを調査し、そのデータの共有と分析を行うことですべての大学が利益を得るにはどうすればよいかを問いかけた。

チェスナット図書館のAssociate Director for Collection DevelopmentであるEvelyn Council、フェーエットビル州立大学とAssociate Director for Technical ServicesであるCarol Avery Nicholson、ノースカロライナ大学チャペルヒルキャンパスの法律図書館から来たKathrine R. Everettは、いずれも以前の19回の定期刊行物会議に対し、ユーモアに富んだ心温まる視線を送っていた。長年にわたり、OUPの代表者はこの素晴らしい地域のイベントに喜んで参加、発言し、スポンサーの援助をしてきた。North Carolina Serials Conferenceが幸福な20周年を迎えること、今後も新しい定期刊行物のスペシャリストたちに学習とインスピレーションを与え続けることを願おう。

Tricia Hudson, Senior marketing manager, Journals, OUP USA

定期刊行物出版の 概歴

ここ20年の定期刊行物出版の歴史を知るには、各年の会議のアジェンダを見るだけで十分だ。会議のウェブサイト、 www.nccuslis.org/conted/conted.php では多くのプレゼンテーションのアーカイブが見つけられるだろう。

最初のNorth Carolina Serials Conferenceのアジェンダ、「定期刊行物:公正なシェアに向けて」は、重要なパラダイムシフトの口火を切った、定期刊行物の仮想タイムカプセルのようなものである。「クレーム処理と装丁」に関するセッションの中では、見慣れた問題が繰り返されている。「統計学:保存すべき統計とその理由、定期刊行物コレクションの評価および管理の改善」とはリードセッションのタイトルだ。定期刊行物の管理に「マイクロコンピュータ」を使用することに焦点を当てたセッション、図書目録データの課題、「自動カタログの中の定期刊行物」。最も興味をそそられるセッションは、Colorado Alliance of Research Libraries(CARL)のRebecca Lenziniによるもので、当時としては画期的なUncoverの自動化プロジェクトで、10,000を超える定期刊行物の完全なテキストファイルが提供されていた。

1992年には、第三回会議で「電子ジャーナル ー エーテルの時代の図書館」とCD-ROM製品に取り組んだ。2000年の第九回では、ラトガーズ大学のMary Pageによる基調講演「触媒的転換 ー 変化への推進力とは」で、「重要な点:顧客ベースのニーズに応える」ことを訴え、その一方で「渋滞のイライラ:除外の再来」、および「災害への備え:整備士の準備」と題するセッションもあった。2003年には、ノースカロライナ大学グリーンズバラキャンパスのBeth Bernhardtが、使用量に基づく定期刊行物の価格設定に関する図書館での経験を共有し、州全体で行われた図書館の予算削減にパネリストの定期刊行物販売店と出版局が応じた。2007年には、セッション「箸を持った?スシを食べよう」が開かれ、Library of CongressのRegina Romano Reynoldsが「力強く進む:変化する目録作成とユーザーニーズにマッチする目録」で図書館員を励ました。

the north CaroLina

seriaLs ConferenCe

の舞台裏

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2011年3月10日、オックスフォード大学出版局は、第二十回

north CaroLina seriaLs ConferenCeのスポンサーの一人となる栄誉に浴した。このユニークな地方での会議は、アメリカ南東部

の多くの定期刊行物の プロフェッショナルにとって

楽しみとなる年次集会に成長した。

north CaroLina seriaLs ConferenCe が幸福な20周年を迎えること、今後も新しい定期刊行物のスペシャリストたちに学習とインスピレーションを与え続けることを願おう。

ノースカロライナ大学チャペルヒルキャンパスのWilliam and Ida Friday Center for Continuing educationのアトリウム。ここで会議が開催された。(写真:Jim Sink)

写真:William and Ida Friday Center for Continuing educationのエクステリア。(写真:Jim Sink)

会議で議論する図書館員。(写真左から) Christie Degener(ノースカロライナ大学チャペルヒルヘルスサイエンス図書館)、Carol Avery nicholson、Kathrine R. everett Law Library、(ノースカロライナ大学チャペルヒルキャンパス)、会議共同司会者、evelyn P. Council(フェーエットビル州立大学チェスナット図書館)、Virginia Purefoy Jones(後ろから)(ノースカロライナ中央大学、図書館情報科学学科)、Takiyah Jemison(フェーエットビル州立大学チェスナット図書館)。

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illuminea | ご案内

欧州

eBSco open day ー パリ5月20日、フランス、パリVictoria Lopez, [email protected]

eBSco open day ー ローマ 5月23日~26日、イタリア、ローマVictoria Lopez, [email protected]

inforum 2011 5月24日~26日、チェコ共和国、プラハAdina Teusan, Online & Journals [email protected]

feSaBid5月25日~27日、スペイン、マラガVictoria Lopez, [email protected]

iatul-international association of Scientific and technological university libraries5月29日~6月2日、ポーランド、ワルシャワAdina Teusan, Online & [email protected] medical libraries conference6月7日~9日、ポーランド、シュチェチンAdina Teusan, Online & [email protected] Madzio, Online [email protected]

deutscher Bibliothekartag 20116月7日~10日、ドイツ、ベルリンWolfgang Steinmetz, [email protected] Baier, Academic [email protected]

umbrella 2011 6月12日~13日、英国、ハットフィールドHannah Clark, [email protected]

eifl general assembly 6月26日~28日、ベラルーシ、ミンスクAdina Teusan, Online & [email protected]

6th international evidence Based library & information Practice conference6月27日~30日、英国、ソルフォードMary Robson, [email protected]

中東・アフリカ

Info 20105月16~18日 イスラエル、テルアビブMatthew [email protected]

北米

medical library association annual conference5月13~18日 米国、ミネソタ州ミネアポリスChloe Hennin, [email protected]

canadian library association annual conference5月25日~28日、カナダ、 ノヴァスコシア州ハリファクスGreg Goss, [email protected]

canadian health libraries association annual conference5月26日~30日、カナダ、アルバータ州カルガリーChloe Hennin, [email protected]

naSig annual conference6月2日~5日、米国、ミズーリ州セントルイスJenifer Maloney, [email protected]

Special libraries association annual conference6月12日~15日、米国、ペンシルベニア州フィラデルフィアChloe Hennin, [email protected]

american library association annual conference6月23~29日、米国、 ルイジアナ州ニューオーリンズJenifer Maloney, [email protected]

american association of law libraries annual conference6月23日~26日、米国、 ペンシルベニア州フィラデルフィアChloe Hennin, [email protected]

アジア

caliS annual meeting5月17~20日、中国、珠海Liu Liping, Online [email protected]

Janul annual meeting6月16日、日本、大阪大池 一則、Online [email protected]

Sunmedia Seminar - osaka6月21日、日本、大阪大池 一則、Online [email protected] Sunmedia Seminar - tokyo6月30日、日本、東京大池 一則、Online [email protected]

28th meeting of medical information Service7月23日~24日、日本、滋賀大池 一則、Online [email protected]

ジャーナル連絡先当出版局では250を超える学術ジャーナルを発行しており、図書館(シングルサイトおよびマルチサイト)、および全パッケージ(Oxford Journals Collection) としてコンソーシアムでご利用いただけます。特定の主題に沿ったサブセットや、図書館のユーザーのニーズに合わせたセレクションもご提供いたします。ジャーナルのバックナンバーもOxford Journals Archiveからご利用いただけます。

販売についてのお問い合わせ

製品情報、試用版のご用命、お見積もりは、以下のE メ ー ル ア ド レ ス に ご 連 絡 く だ さ い 。 [email protected]営業チームのメンバーに個別にご連絡する場合は、www.oxfordjournals.org/for_librarians/quote.htmlをご覧ください。

マーケティングについての お問い合わせ

お 手 元 の 蔵 書 の 図 書 館 利 用 者 へ の 販 売 に 関 す る 宣 伝 用 資 料 お よ び アド バ イ ス は 、 [email protected]まで電子メールでお問い合せください。

カスタマーサービスについて

オンラインアクセス、技術的なお問い合わせ、印刷物についてのご意見、お支払い、請求書についてのお問い合わせを含む、カスタマーサービスについてのお問い合わせは、当出版局のサポートチームにご連絡ください。

アメリカ大陸:[email protected]+1 800 852 7323(米国およびカナダのフリーダイヤル)

日本および韓国[email protected]+81 3 5444 5858その他の地域

コンソーシアムのお客様[email protected]+44 (0)1865 354949

コンソーシアム以外のお客様[email protected]+44 (0)1865 353907

オンライン製品連絡先評価の高い多数のオンライン製品も発行しております。Oxford english Dictionary、Oxford Dictionary of

national Biography、Oxford Reference Online、Oxford

Bibliographies Online、Oxford Scholarship Onlineなどをご用意しております。

販売についてのお問い合わせ

製品情報、体験版のリクエスト、お見積もりは、電子メールで営業チームまでお問い合わせください。

アメリカ大陸:[email protected]+1 800 624 0153

その他の地域[email protected]+44 (0)1865 353705

マーケティングについての お問い合わせ

お客様のユーザー様向けのリソース販促資料を幅広く提供しております。詳しくはマーケティングチームまでお問い合わせください。

アメリカ大陸:[email protected]

その他の地域[email protected]

オンラインサポートについての

お問い合わせ

オンラインアクセス、技術的なお問い合わせ、お支払い、または請求書についてのお問い合わせを含む、カスタマーサービスについてのお問い合わせは、当局のオンラインサポートチームにご連絡ください。知識豊富な担当者が親身になって対応いたします。

その他の地域[email protected]+1 800 334 4249 (内線 6484)

その他の地域[email protected]+44 (0)1865 353705

トレーニングのリクエスト

オンライン製品のご利用方法に関するトレーニングのご希望は、オンライン製品スペシャリストにお問い合わせください。

その他の地域Jessica [email protected]

その他の地域Mark [email protected]

会議 オックスフォード大学出版局の 主要連絡先オックスフォード大学出版局の広範囲な情報源にアクセスできる 主な連絡先リストは以下の通りです。

オックスフォード大学出版局が最近参加した、または近い将来に参加する予定の 主要な会議です。

ご案内 | illuminea

会議のスケジュール、その他の情報の請求には、担当連絡先へ電子メールをお送りください。

Page 7: Illuminea June 2011 in Japanese

2011年4月、OUPは3シリーズの最後となる、eSC Textbooks of Cardiology

Online: The eAe Textbook of

echocardiographyを発売しました。このリソースは、高い評 価を得ているeSC Textbook of Cardiovascular

med i c i n eと、最 近 発 売された e S C

Textbook of Intensive and Acute

Cardiac Care が付属しています。心臓学の実務に携わるスペシャリストの主要なリファレンスツールとして、また心臓学の研修中の方やCont i nu i ng

Medical Education(CME)の認定が必要なスペシャリストの学習補助として必携です。

これら3種のリソースはEuropean

Society of Cardiology(ESC)の協力

の下で出 版され 、その主要カリキュ ラム、シラバス、現在の慣行のガイドラインに沿って記述されています。OUP

とE S C には 強 いつな がりがあります。OUPは、専用のESC Journals Portal

(http://escjnls.oxfordjournals.org/) で見ることができる計7種のジャーナルを出版しており、これらのオンラインリソースの出版により、私たちの関係はより強 固なものとなりました。また、OUPではオンラインの心臓学リソースの統括パッケージをご提供できるようになりました。

各オンラインリソースは同印刷版と同時に出版され、各印刷版のテキストを完全に収め、検索やブラウズ機能もついています。すべての画像や表は

PowerPointでダウンロードでき、テキストからの参照はウェブ上の主要ソースにリンクされています。ただし、オンライン版には印刷版にない資料が含まれています。手順と技術をユーザーに紹介する独占動画です。一方、3冊セットには複数選択肢問題が付属し、各分野の理解をテストするために使用できます。また、EBAC(European Board

of Accreditation in Cardiology)の認 定 を 受 け た 、継 続 的 医 療 学 習 (CME)ポイントも獲得できます。

心臓医学、心エコー検査、心疾患治療の必需品、オンラインリソースの決定版

2011年1月、カリフォルニア州サンディエゴでAmerican Library Association

(ALA) のMidwinter Meetingを開催中に、オックスフォード大学出版局が2年連 続 、2 0 0 1 年 以 来 5 回 目と な るDartmouth Medal for Outstanding

Referenceアワードを受賞することが発表されました。ALAのReference

and User Services Association

(RUSA) のダートマス委員会が、毎年出版物を審査し、品質と意義が最も際立っていると判断された参考文献に賞が与えられます。

今年のDartmouth Medalは、印刷リソースとオンラインリソースの両方に与えられました。encyclopedia of World

Dress and Fashionの第十巻は、Oxford

University Press USAとBerg Publishers

の共同出版です。Berg Fashion Library (www.bergfashionlibrary.com) はBerg Publishersが出版し、オックスフォード大学出版局が世界への流通を担当しました。

この賞は、米国のこの種の出版に与えられる賞としては、おそらく最も高名な賞であると考えられています。オックスフォードは、メダルに相応しいと判断された作品の出版に関われたことを誇りに思います。

今年のDartmouth Committeeの委員長は、カリフォルニア州オークランドのオークランド公共図書館代表のBarbara Bibelでした。Encyclopedia

of World Dress and Fashionとウェブサイトの選考に際し、Barbaraはこのように述べています。「encyclopedia

of World Dress and Fashion は、ファッションと文化の間にあるつながりを検証することによって、参考コレクション間の溝を埋めました。Berg Fashion Library は美しいカラーイラストとジャーナル のコンテンツをencyclopedia of World

Dress and Fashionの 記事に添えています。今年のDartmouth Medalの受賞者の選考は簡単でした!」

Dartmouth Medalは、2011年6月26日(日)、ルイジアナ州ニューオーリンズの American Library Association’s

Annual Conference内のセレモニーでOUPとBergに授与されます。

すべての図書館で無料試用が可能です。試用をお考えの場合は、以下までご連絡ください。アメリカ大陸: [email protected]

その他の地域 [email protected]

dartmoUth medaLがoUPに授与

Journal of Social History:Societies &

Culturesは、2月にオックスフォード大学出版に参加し、2011年9月号から当出版局からの発行となります。

この著名な季刊ジャーナルは、1967年にPeter Stearnsによって創刊され、今もジョージ・メイスン大学のジャーナルの編集を手掛けています。社会歴史学分野の最高峰のジャーナルとして、品質の高さと革新的な研究で広く認知されており、刊行初期から歴史分野における多くの重要な進展の触媒となってきました。

創刊者兼編集者のPeter Stearnsはこのように述べています。「OUPに加入したことは、私たちのジャーナルにとって重要で理に適ったステップです。国際的な注目を高め、新しい読者の間口を広げることができます。出版の展望が目まぐるしく変化する時代において、積極的な関心、経験、革新への意欲を持つ出版スポンサーに出会えたことを光栄に思います。このことは、オックスフォードとの会談を始めたときから明らかでした。新しい出版パートナーでジャーナルの編集を続けることを楽しみにしています。」

オックスフォード大学出版局USAの代表、Niko Pfundも同様に熱意を示しています。「Peterは、学問的な歴史グループでは伝説的な人物です。彼と彼の同僚たち、特にCarol Sturzがジャーナルで成し遂げたことの素晴らしさに、私たち全員が驚きました。輝かしい未来に向けて JSH のパートナーとして選ばれたことは大変名誉なことであり、Peterの持つ起業家精神が発揮されるのを楽しみにしています。」

2011年6月以降に購読期限が切れる個人、または団体の定期購読者には、OUPから更新通知が届きます。現在のオンライン購読、または電子アクセスを含む組み合わせ購読は、すべて19 9 6 年まで 遡ってアクセスできます。Journal of Social History:

Societies & Culturesは、2012年以降のOxford Journals Digital Archive

に含まれます。Archiveのお客様には、創刊号、第一巻まで遡ったすべての発行物をご利用いただけます。

図 書 館からのお問い 合わ せは、 各地域のカスタマーサービスオフィス ま で お 寄 せ く だ さ い 。 http://www.oxfordjournals.org/

contact_us.html.

JOURnAL OF SOCIAL HISTORy、OUPに加入

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