高頻度売買取引(HFT)向け IT ソ リューション導入事例

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日産センチュリー証券株式会社 日産センチュリー証券は、昭和 23 年(1948 年)に創業された、預かり資産 1,500 億円を超える老 舗証券会社でありながら、TOCOM、TSE、OSE、TGE など日本のコモディティ、証券、金融の各 分野における主要な先物取引をカバーする、日系では唯一の証券会社です。デリバティブ分野で は、2012 年 5 月時点において月間の先物取引高は約 200 万枚に上り、OSE の日経 225 先物や TOCOM の金先物取引など、証券、コモディティの先物双方で、マーケットシェア 10~20%を有 する先進的なデリバティブブローカーです。 お客様の課題 日産センチュリー証券では 2011 年頃から HFT(High Frequency Trading:プログラム等の駆使に より高速に大量の売買を行う高頻度な取引の形態)へ主軸を移し、海外 10 カ国以上の顧客に対し、 HFT 環境を提供しています。これに伴い、デリバティブの取扱高が以前の 10 倍以上に増加する 中、海外ヘッジファンドやプロップファームなどのバイサイドが、誰よりも速く有利な条件で注文 を出せるよう、より速く、より安定したインフラが必要となりました。 KVH を選択した理由 KVH の採用に至った主な理由は 3 点あります。1 点目は、国内主要取引所の認定回線プロバイダー であり、実績に裏付けられた安心感があること、2 点目に低遅延の HFT 向けネットワークや堅牢な データセンターなど、金融機関による利用に耐えうるインフラを運用しているいわゆる金融向けイ ンフラのプロであること、そして 3 点目は、会社全体がグローバライズされていることにより、バ イリンガル対応や、シカゴ・シンガポール・香港などの拠点で現地顧客に対して IT サポートが提供 できることがあげられます。日産センチュリー証券も 24 時間の英語サポートを提供しています が、IT インフラの提供事業者も同様の機能を有し、金融向けの知識や経験を持った対応が出来る事 業者は多くありません。採用に際しては 5 年後、10 年後をイメージし、ビジネスエッジを求める 対象、集中すべきフィールド、日本の金融市場の位置づけや、将来的に必要となるリソースなどを 総合的に判断した結果、KVH であれば 10 年先も戦略的パートナーとして、日産センチュリー証券 の描く成長戦略を実現できるとの結論に達しました。 今後の展開 日産センチュリー証券では、デリバリティブの取扱高が増加するにつれ、取引あたりのコストがド ラスティックに削減されています。この影響は HFT クライアントだけでなく、その他の取引者に対 しても取引コストの削減という形で還元が進んでいます。これにより、投資家による取引ボリュー ムの増加や、追加設備投資が可能となるなど、良い循環を生んでいます。このような HFT クライア ントはその多くが海外の機関投資家ですが、今後は国内投資家向けにも HFT サービスを積極的に提 供していきます。 会社名 日産センチュリー証券株式会社 業種 証券 高頻度売買取引(HFT)向け IT ソ リューション導入事例 「海外 10 カ国以上のヘッジファンド、投資銀 行、プロップファームから、大量の HFT オーダー 処理を実現」 事業内容 金融商品取引業、金融商品取引業者が営むこと が出来る業務及びそれらに付帯または関連する 業務 商品先物取引業、商品先物取引業者が営むこと が出来る業務及びそれらに付帯または関連する 業務金融関連企業・団体向けのマーケットデー タ、ニュース、分析情報の配信 サマリー HFT 向け IT ソリューションとして、主要取引所 やバイサイドを接続するためのインフラ基盤と なる KVH 東京データセンター1(TDC1)、プロ キシミティサービス及び国内外へ向けた低遅延 ネットワークサービスを提供。HFT 開始後、10 倍以上に増加したデリバティブのオーダーにス ムーズに対応 “証券会社にとってデータセンターとはストラテジーそのもので す。弊社では、5 年後、10 年後を見据え、ビジネスエッジを求め る対象、集中すべきフィールド、日本の金融市場のアジアや世界で の位置付けや、描くイメージの中で足りないリソースなどを検討し た結果、成長戦略を実現するための戦略的パートナーとして KVH を選択しました。” - 平尾 友亮 氏 取締役 システムソリューション本部長 兼 商品企画部長

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Page 1: 高頻度売買取引(HFT)向け IT ソ リューション導入事例

日産センチュリー証券株式会社 日産センチュリー証券は、昭和 23 年(1948 年)に創業された、預かり資産 1,500 億円を超える老舗証券会社でありながら、TOCOM、TSE、OSE、TGE など日本のコモディティ、証券、金融の各分野における主要な先物取引をカバーする、日系では唯一の証券会社です。デリバティブ分野では、2012 年 5 月時点において月間の先物取引高は約 200 万枚に上り、OSE の日経 225 先物やTOCOM の金先物取引など、証券、コモディティの先物双方で、マーケットシェア 10~20%を有する先進的なデリバティブブローカーです。

お客様の課題 日産センチュリー証券では 2011 年頃から HFT(High Frequency Trading:プログラム等の駆使により高速に大量の売買を行う高頻度な取引の形態)へ主軸を移し、海外 10 カ国以上の顧客に対し、HFT 環境を提供しています。これに伴い、デリバティブの取扱高が以前の 10 倍以上に増加する中、海外ヘッジファンドやプロップファームなどのバイサイドが、誰よりも速く有利な条件で注文を出せるよう、より速く、より安定したインフラが必要となりました。

KVHを選択した理由 KVH の採用に至った主な理由は 3 点あります。1 点目は、国内主要取引所の認定回線プロバイダーであり、実績に裏付けられた安心感があること、2 点目に低遅延の HFT 向けネットワークや堅牢なデータセンターなど、金融機関による利用に耐えうるインフラを運用しているいわゆる金融向けインフラのプロであること、そして 3 点目は、会社全体がグローバライズされていることにより、バイリンガル対応や、シカゴ・シンガポール・香港などの拠点で現地顧客に対して IT サポートが提供できることがあげられます。日産センチュリー証券も 24 時間の英語サポートを提供していますが、IT インフラの提供事業者も同様の機能を有し、金融向けの知識や経験を持った対応が出来る事業者は多くありません。採用に際しては 5 年後、10 年後をイメージし、ビジネスエッジを求める対象、集中すべきフィールド、日本の金融市場の位置づけや、将来的に必要となるリソースなどを総合的に判断した結果、KVH であれば 10 年先も戦略的パートナーとして、日産センチュリー証券の描く成長戦略を実現できるとの結論に達しました。

今後の展開 日産センチュリー証券では、デリバリティブの取扱高が増加するにつれ、取引あたりのコストがドラスティックに削減されています。この影響は HFT クライアントだけでなく、その他の取引者に対しても取引コストの削減という形で還元が進んでいます。これにより、投資家による取引ボリュームの増加や、追加設備投資が可能となるなど、良い循環を生んでいます。このような HFT クライアントはその多くが海外の機関投資家ですが、今後は国内投資家向けにも HFT サービスを積極的に提供していきます。

会社名 日産センチュリー証券株式会社

業種 証券

高頻度売買取引(HFT)向け IT ソリューション導入事例 「海外 10カ国以上のヘッジファンド、投資銀行、プロップファームから、大量のHFTオーダー処理を実現」

事業内容 金融商品取引業、金融商品取引業者が営むことが出来る業務及びそれらに付帯または関連する業務

商品先物取引業、商品先物取引業者が営むことが出来る業務及びそれらに付帯または関連する業務金融関連企業・団体向けのマーケットデータ、ニュース、分析情報の配信

サマリー HFT 向け IT ソリューションとして、主要取引所やバイサイドを接続するためのインフラ基盤となる KVH東京データセンター1(TDC1)、プロキシミティサービス及び国内外へ向けた低遅延ネットワークサービスを提供。HFT 開始後、10倍以上に増加したデリバティブのオーダーにスムーズに対応

“証券会社にとってデータセンターとはストラテジーそのものです。弊社では、5年後、10 年後を見据え、ビジネスエッジを求める対象、集中すべきフィールド、日本の金融市場のアジアや世界での位置付けや、描くイメージの中で足りないリソースなどを検討した結果、成長戦略を実現するための戦略的パートナーとして KVHを選択しました。”

- 平尾 友亮 氏 取締役 システムソリューション本部長 兼 商品企画部長

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高頻度売買取引(HFT)向け IT ソリューション導入事例 海外 10 カ国以上のヘッジファンド、投資銀行、プロップファームから大量のHFT オーダー処理を実現

KVHのソリューション KVH プロキシミティソリューションにより、低遅延の高速ネットワーク経由でグローバルなトレーディングコミュニティへの接続を実現しました。KVH プロキシミティソリューションは TDC1 におけるコロケーション、国内取引所やアジア、北米の金融中核都市を接続する低遅延ネットワーク、及びネットワーク・マネジメント・サービスで構成され、トータルパッケージ・ソリューションとして提供されています。

• コロケーションサービス(KVH TDC1) KVH TDC1 は最低遅延で最大の流動性にアクセスするための最適なコロケーションスペースです。KVH TDC1 は TOCOM、OSE 及び TFX へのプロキシミティサイトに指定されています。KVH TDC1 ではフィナンシャルシステムの集積でエコシステムを形成しており、日産センチュリー証券及びバイサイドやその他の市場参加者を x-connect 接続することで、エコシステム全体にわたるエンド・ツー・エンドの低遅延アクセスを実現します。

• Ether-MAN Plus サービス Ether-MAN Plus は、超低遅延で帯域保証型の信頼性の高いイーサネットベースのネットワークサービスです。専用サービスの信頼性と広域イーサネットサービスの柔軟性を同時に実現する、企業ネットワークの構築に最適な、革新的なサービスです。帯域保証による信頼性の高い低遅延ネットワークは、高頻度取引や e-コマースなどミッションクリティカルなシステムニーズに適しています。

• Global Ether-WAN(国際回線)サービス KVH の超低遅延ネットワーク、Global Ether-WAN は、自社の POP(Point of Presence:ネットワーク接続設備)により、シカゴ、香港、シンガポール、シドニー、釜山まで拡張しています。

• マネージド・サービス 経験豊富な KVH のコンサルタントが、お客様の要件にきめ細かく対応したソリューションを設計、提案します。また、KVH のエンジニアが信頼性と安全性の高い環境でお客様の IT 資産を運用管理します。

お客様のニーズ • マイクロセカンドの世界で約定を競うヘッ

ジファンドやプロップファームへ向けた、セキュアで信頼性の高い、低遅延の高速ネットワーク

• 金融機関や証券会社のニーズを理解する業界のエキスパート

• 信頼できる日英バイリンガルサポート及びアジア、北米を中心とした海外におけるローカルサポート

日産センチュリー証券株式会社 会社所在地

〒103-0026 東京都中央区日本橋蛎殻町 1-38-11

設立年月日 1948 年

事業内容 金融商品取引業、金融商品取引業者が営むことが出来る業務及びそれらに付帯または関連する業務

商品先物取引業、商品先物取引業者が営むことが出来る業務及びそれらに付帯または関連する業務金融関連企業・団体向けのマーケットデータ、ニュース、分析情報の配信

個人投資家・法人投資家へ向け、それぞれが求めるリーズナブルかつクオリティの高い最新鋭のブローキングサービスを多彩に展開

ウェブサイト http://www.nc-sec.co.jp/

KVH Co., Ltd. Tamachi Ekimae Building, 3-1-35 Shibaura, Minato-Ku, Tokyo 108-0023

[email protected] 03-4560-7100

www.kvh.co.jp/en

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