分配法 )法(モーメントsakai/stm12-10.pdf固定 (モーメント)法(モーメント 分配法 ) ・図上 で簡単 に計算 (節点移動 がない 場合 ) ⇔たわみ
慣性モーメントの計測と 宇宙機のスピン安定 - Shizuoka...
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慣性モーメントの計測と宇宙機のスピン安定
機械工学実験II Ma1
静岡大学工学部機械工学科 准教授 松井信
居室:総合研究棟R503 内線:1064
本実験のねらい• 慣性モーメントの物理的意味と計算・測定の方法の理解• 航空機でも宇宙機でも,一般的な工業製品でも,慣性モーメントは「質量特性」の一つとして,計算,計測する.
• スピン安定の理解• スピン安定は,宇宙機の形式の一つでもある.安定性が保証される条件やその値の求め方を学習する.
• 剛体の回転の運動方程式の理解• スピン剛体のプリセッションを例にとり,振動学における運動方程式の取り扱いとの比較,課題を通して,運動方程式の実用的な取り扱いを経験する.
©JAXA
©NASA
©三菱航空機
©ダッソー・アビアシオン
慣性モーメントとは?(補5章)•慣性一次モーメントというのが,j*
•慣性テンソルJの,
対角成分=慣性モーメント
非対角成分=慣性乗積
慣性乗積が全て0の時の慣性モーメント=慣性主軸
•定性的に言うと,物体の回転しにくさ.並進における質量とのアナロジー.
1
( )
ex
G
ex
G
M
−
=
+ =
x F
J J m
A
w w w
f = w
1 1 2 3
*
1 2 3 2 1 2 3
3 1 2 3
d d d
d d d d d d
d d d
r x x x x
r x x x r x x x x
r x x x x
j x
B
B B
B
=
*( ) ( )T ex
G G+ + =J J j R x mw w w
2 * *ˆˆ ex
GM + + =x R j R j Fw w
1 2 3
2 2
2 3 1 2 1 3
2 2
1 2 3 1 2 3 1 2 3
2 2
1 3 2 3 1 2
11 12 13
21 22 23
31 32 33
( ) ( )
( )
( )
( )
T d d d
d d d
J J J
J J J
J J J
r x x x
r x x r x x r x x
r x x r x x r x x x x x
r x x r x x r x x
J Ix x xxB
B
−
+ − −
= − + − − − +
=
慣性モーメントの計測法
• 計算:Jの定義式と,直交軸の定理,平行軸の定理,和の定理を使って計算.
• 測定:n点吊り方または計測台を用いる.復元モーメントを外力とした運動方程式による,振動数とJの関係の定式化.
©レゾニック・ジャパン
©日本大学・宮崎研究室
NAL TM641より抜粋
スピン安定,回転運動の現象•動画の現象や問題に,数式で説明が付けられるようになってもらいたいと思います.補足資料5,6章に記載されています.ジャイロ効果については様々な参考資料に書かれているので,補足資料と指導書には書いていません.
実験手順✓慣性モーメントの計測(グループ)
キャリブレ用・3軸それぞれの計測で,4種×3回
✓コマの形状計測(グループ)
ノギスを使って3回
✓慣性モーメントの計算(各自・宿題)
✓すりこぎ運動の周期を計測(グループ)
回す→計測のセットを3回
a=0.28[m], b=0.055[m], h=0.0745[m],
冶具:0.0426[kg], コマ:0.112[kg]
注意事項:レーザーは指定の机のみで使い,その際は全員保護眼鏡を着用する.レーザーを学生机側に向けない.
要メモ!
◆CSVのグラフの一つを例示し,どこをどう読み取ったか説明(間違った読み取り方をしていないかの確認).
◆横軸に各試行ケース,縦軸に周期⊿tをとったグラフを作り,エラーバーも付ける.
◆横軸に各試行ケース,縦軸に慣性モーメントをとったグラフを作り,エラーバーも付け,計算値も同じグラフ中に入れる.
※エラーバーは標準偏差または不偏標準偏差
試行ケース [-]
キ x y z
⊿t
[s]
試行ケース [-]
キ x y z
慣性モーメント
[kg・
m2]
※グラフには凡例でプロット点の説明を記し,軸は,名称・記号・単位を記すこと.また,本グラフでは,テキストボックスで名称を軸の目盛りとして記すこと(横軸を1,2,3,4などとして文中に「1がキャリブレ,2がx軸・・・」などと説明するのではダメ.グラフの読み方の情報は,全てグラフ中に記されていなければならない).
結果と考察についての注意(1/2)
計算値
実験値
実験値
結果と考察についての注意(2/2)
◆スピンレートの算出については,k=a+b=2+3=5 のように,文字式とそこに値を代入した式と結果の値を明示すること.また,使用した値の説明(計算値なのか計測値なのか,計測値に何か処理を与えた値なのか,など)とその根拠を記すこと.※この計算を間違って再レポートになる人が多いです.
◆考察で,ずれの原因を装置や手順のせいにするのみというのは×.問題を指摘するなら,定量的に分析した結果と,具体的な改善案および精度管理方法を示すこと.※考察は何を書いても構いませんので,誤差要因などにこだわる必要はありません.
レポート評価および諮問• 合格基準(60点)
• 学習目標を理解して説明できること
• レポートが指導書やスライドの最低限の指示を満たしていて,適切な章立てと内容で書かれていること
• 図の書式,エラーバーが正しく作られていること
• プラス評価基準• レポート全体に対し,写真やオリジナルの図などを用いた分かりやすい説明になっていること
• 理論に基づき定量的に考察できていること
• 課題(共通課題はマスト,コース別課題は任意)
• 諮問場所
総合研究棟5階R503(松井教員室)
本資料と補足資料
“松井信”で検索or機械科HPにリンクありパスワード:arita504
計測の不確かさとエラーバー
計測の不確かさ
データの評価において、誤差の大小は非常に重要である
誤差:大値は上昇傾向にある
とは言えない
誤差:小値は上昇傾向にある
と言える
かたより(正確度)とばらつき(精度)
高精度・低正確度高精度・高正確度
低精度・高正確度 低精度・低正確度
系統誤差偶然誤差
原理的に除去可能!
誤差:不偏平均二乗偏差(不偏標準偏差)
x3
x1
x2
平均値 x
xxk −
平均値からのずれの二乗を足し合わせ、n-1で割る
nで割るのではない
n=1のときにおかしなことになる
x
( )2
1
1
n
iix x
sn
=−
=−
( )2
1
n
iix x
n =
−=nが十分大きい場合,
標準偏差と同じ
エラーバー
エラーバーで何を示すかについては明確な規定はない
・一般的には標準偏差
+S
正規分布を仮定すると
N=∞のとき±Sの中に68%のサンプルが存在
±2Sの中に95%のサンプルが存在
必ず明記すること!
-S
分野によっては標準誤差をよく使う場合もあるので気をつけること!
オシロスコープの注意事項
オシロスコープ
オシロスコープの機能・電圧の時間履歴を計測する装置・デジタルデータとして保存できる・入力は基本同軸ケーブル(50Ω)・電子回路などはプローブを使用・熱電対(温度計測)対応品あり・フィルタリングなどリアルタイム演算なども可能
YOKOGAWA DL850
同軸ケーブル©アスクル
©Yokogawa
プローブ©秋月
デジタル化
電圧
時間
画面上ではなめらかな曲線に見えるが横軸(時間)縦軸(電圧)ともにデジタル化して記録する(方眼紙と同じ)
垂直分解能,時間分解能,サンプル数
・単位:bit・通常8bit
(=28=256)
例FS=10Vの場合[email protected]@12bit
垂直分解能
フルスケール(FS)電圧
測定時間
時間分解能・最小時間分解能はオシロのサンプル周波数で決まるただし実効的にはバンド幅が最小時間分解能例:200MHz, 500MS/sデータの最小分解能:2ns, 実際の時間分解能5ns
=時間分解能×サンプル数
サンプル数はオシロのメモリにより決まる
垂直分解能、時間分解能が不適切だと・・・
電圧
時間
正しいデータが得られない!
•以下のスライドは,前期と同じスライドの再掲で,レポートの書き方のポイントの部分です.ポイントを押さえてレポートを書いてきてください.
1.概要10行程度、改行無し、文章のみ、2~8章までの要約。
2.背景本実験に用いられる技術や社会的背景、目的として取得するデータが設計・開発や研究などでどのように使われているのか(実験データを取る意義)などを説明する。「学習する」「理解する」などの自分の都合は書かないこと。
3.目的背景で述べたことに関連するように、具体的に取得するデータを挙げる。
4.理論と実験原理この実験装置で得たいデータが取れるということ(原理)を、図や式を使って説明する。基本的にテキストに基づいて書けばよいが、式変形過程など参考書などをもとに加筆し、試問等で説明できる程度には理解して記述する。※テキストの式は修正願います。
5.実験装置と実験手順装置は写真や型番(表にまとめる)を記述。手順は作業写真なども使って、操作順や各機器の操作方法、ノイズ対策などの細かいコツまで、詳細に書くと良い。「見たこともやったこともない人が手順書を読むだけで同じ実験が再現できる」という書き方がベスト。
6.計算結果、実験結果実験で取得したデータの表やグラフのみ。グラフはプロットが複数あるや近似線を用いる場合にはその説明を書く。
7.考察定量的・力学的・独創的考察は大きく加点。
8.結論結果・考察から得られたことを、目的に対応するように短くまとめる。
参考文献文中の引用を忘れずに。図を用いる場合は、キャプションに引用番号を記載。
引用やテキストの写しも含め、分かって書いていないと試問で聞かれたときに答えられずに再試問になるので注意。考察や結論、それに対応する概要の部分などは、ネガティブな終わらせ方をしない。