デジタルバンキングに関する 消費者調査 - Deloitte …...Online banking service...
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デジタルバンキングに関する消費者調査国別詳細 - 日本
2018. 10
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
© 2018. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC.1
デロイトの「デジタルバンキングに関する世界的な消費者調査」について
2018年5月に行われたこの調査では、日本の1,000人を含め、17カ国で17,100人に質問を行った。17カ国のそれぞれでは、年齢と性別が適切な配分となるように設定している。
調査では、銀行利用および新商品購入における好ましいチャネル、銀行に対する親近感、メインバンクに対するその他の姿勢や認識をはじめとして、消費者のデジタルエンゲージメントを重点的に取り扱った。
報告された調査データは加重されておらず、当社の解釈は調査に含まれるサンプルに限定される。
このプレゼンテーションでは日本の調査結果を考察し、世界平均(日本を含む)のいくつかの側面と比較する。
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エグゼクティブサマリー
顧客満足度は相対的:日本のリテールバンク顧客は、メインバンクに対する満足度、支持率、ロイヤルティが低い。また、テクノロジー業界の人気ブランドに対する親近感が銀行よりも高い。
消費者デジタル採用の割合は高い:オンラインおよびモバイルチャネルを利用する日本の回答者の割合は、支店およびATMを利用する割合よりも低い。ただし、デジタル開拓者の1カ月当たりのデジタルチャネルの利用頻度は、従来のチャネルよりもはるかに高い。
しかし、デジタルチャネルは主に基本サービスで利用されている:日本の回答者は、主に取引および情報サービスを目的としてオンラインバンキングとモバイルアプリを利用している。従来のチャネルは、融資や資産運用といった助言中心の複雑なサービスで多く利用されている。これは、銀行が適切なエクスペリエンスを創出し、より複雑な商品に対する顧客のニーズを満たす明確な機会である。
デジタルの利用は、消費者の親近感と相関する:当社のセグメント分析により、「従来型利用者」、「オンライン利用者」、「デジタル開拓者」の3種類の顧客セグメントが明らかになった。デジタルチャネルのヘビーユーザーは、デジタルの利用頻度が低い回答者よりも自分の銀行に対して強い親近感を持っている。
デジタルバンキングへの強い期待:銀行顧客は、「デジタルの現実化と現実のデジタル化」を望んでいる。銀行は、消費者に関するこうした新たな知識を利用して、デジタル変革戦略を加速できる。
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性別
日本の回答者のプロファイル概要(1/2)
男性50%
女性50%
Z世代6%
Y世代46%
X世代25%
ベビーブーマー21%
沈黙の世代2%
年齢別
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問1:性別を教えてください。N = 1,000(回答者数)、質問2:年齢を教えてください。N = 1,000(回答者数)[Z世代(18~21歳)、ミレニアル世代(22~36歳)、X世代(37~52歳)、ベビーブーマー(53~71歳)、沈黙の世代(71歳超)]
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収入
日本の回答者のプロファイル概要(2/2)
在職期間
2,000,000円未
満8%
2,000,000円~
2,999,999円…
3,000,000円~3,999,999円12%
4,000,000円~
4,999,999円15%
5,000,000円~
6,999,999円19%
7,000,000円~
9,999,999円22%
10,000,000円~
19,999,999円14%
20,000,000円以上2%
2年未満, 5%
2~5年, 17%
5~10年, 24%
10年超, 55%
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問5:統計を目的として質問します。昨年の家計収入は以下のどのカテゴリーに該当しますか?N = 1,000(回答者数)
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顧客満足度は相対的
5
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満足度
日本の消費者は、世界の消費者と比べて満足度、支持率、ロイヤルティが低い
41%
63%31%
62%
89%
90%
支持率 切り替え
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問11:全体として、自分の銀行にどの程度満足していますか?N = 1,000(回答者数)、質問12:ご家族やご友人に自分の銀行をどの程度勧めたいと思いますか?N = 1,000(回答者数)、質問45:過去12カ月で新しい銀行/金融機関への切り替えを行いましたか?N = 1,000
完全に満足または非常に満足している回答者
強く勧めたい/勧めたいと評価した回答者
過去12カ月で切り替えを行っていない回答者
グローバル 日本
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銀行の各種特性に対する顧客の期待および認識
銀行は、重要な特性において顧客の期待を下回っている
(きわめて重要/非常に重要な特性) (銀行が期待を大幅に/ある程度/若干上回るまたは満たす特性)
68%
67%
49%
44%
34%
28%
24%
31%
41%
32%
24%
25%
22%
21%
Importance Exceeding expectation
自分のIDと情報が安全であるという信頼感
支店およびATMが近い
支店、モバイルアプリ、オンライン、コールセンター、ATMでエクスペリエンスが一貫
価格競争力/低料金
商品の種類が豊富
助言/提案のカスタマイズ
魅力的なロイヤルティ/特典プログラム
重要性 期待を上回る
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問29~35:自分の銀行を選ぶ際に最も重要となる特性を評価してください。N = 1,000(回答者数)質問36~42:自分の銀行は、以下の点に関してどの程度期待を満たしていると思いますか?N = 1,000(回答者数)
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人気ブランドと銀行の認識ギャップ
また、顧客はメインバンクよりも人気ブランドに強い親近感を持っている
67%
63%
62%
61%
61%
58%
39%
38%
31%
32%
35%
31%
Favorite brand Primary Bank
商品とサービスが使いやすい
自分と自分のニーズを理解している
類似する商品やサービスよりも高い価値を提供している
エキサイティングな商品とサービスの質を提供している
商品/サービスの条件や料金が分かりやすい
利用者のエクスペリエンスを改善、または優れた価値の提供に向けて常に努力している
人気ブランド メインバンク
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問17~22:以下の文言は、自分が最も好きなブランド/会社にどの程度当てはまりますか?N = 1,000(回答者数)質問23~28:上と同じ評価方法を利用して、以下の文言は自分の銀行にどの程度当てはまりますか?N = 1,000(回答者数)
ブランドに完全に当てはまる/よく当てはまる
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デジタルチャネルは顧客の人気を獲得しつつある
9
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銀行にアクセスするチャネル
日本の回答者におけるデジタルチャネル採用は、世界の傾向よりはるかに少ない。しかし、オンラインおよびモバイルアプリは従来のチャネルより利用頻度が若干多い・・・
チャネルの利用頻度
86%
86%
78%
84%
72%
90%
91%
48%
61%
46%
Bank branch
ATM
Contact center
Online banking service
Mobile banking app
銀行支店
コールセンター
オンラインバンキングサービス
モバイルバンキングアプリ
■グローバル ■日本
10%
9%
52%
39%
54%
57%
33%
44%
31%
26%
29%
51%
3%
22%
14%
2%
5%
0%
2%
3%
2%
2%
1%
5%
3%
0%
0%
Never Less than once & once per month2-5 times per month 6-9 times per month10 or more times per month NA
0回
1か月に2~5回
1か月に10回以上
1か月に1回以下
1か月に6回~9回
該当なし
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問53:自分の銀行にアクセスする際に、以下のチャネルで使用したことがないものはありますか?N = 1,000(回答者数)
注記:質問54~59:銀行の支店はどのような頻度で訪問しますか?質問53:自分
の銀行にアクセスする際に、以下のチャネルで使用したことがないものはありますか?N = 1,000(回答者数)
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各種銀行利用で使用するチャネル
・・・ただし、取引および情報サービスを目的とするのが大半である
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問71~84:以下の活動のそれぞれについて、主にどこで行いますか?N = このサービスを使用した回答者
24%
11%
49%
18%
19%
34%
43%
53%
10%
33%
30%
35%
74%
58%
79%
50%
40%
42%
55%
2%
1%
4%
1%
1%
1%
29%
4%
0%
40%
37%
37%
4%
14%
7%
37%
25%
32%
19%
20%
35%
26%
19%
14%
20%
18%
3%
2%
11%
6%
7%
4%
8%
8%
9%
8%
19%
8%
4%
Bank branch ATM Contact centre Online banking Mobile banking appオンラインバンキング
預金
引き出し
他の人への送金
銀行内の口座間振替
請求への支払い
商品の問い合わせ
口座詳細の更新
残高照会
苦情の申し立て
取引の異議申し立て
デビット/クレジットカードの紛失または盗難の報告
ローン申請
海外送金
取引
情報
問題解決
商品
購入
銀行支店 コールセンター モバイルバンキングアプリ
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オンラインバンキングを利用しない理由
デジタルプラットフォームに関するニーズとノウハウの欠如によりデジタルチャネルが使用されていない
モバイルバンキングを利用しない理由
53%
29%
27%
10%
10%
9%
50%
24%
21%
11%
10%
8%
3%
オンラインバンキングが必要ない
オンラインバンキングがユーザーフレンドリーでない
オンラインバンキングのセキュリティに懸念がある
オンラインバンキングサービスの利用方法が分からない
オンラインで利用できるサービスが限られている
メインバンクがオンラインバンキングサービスを提供していない
モバイルバンキングが必要ない
モバイルアプリの利用方法が分からない
モバイルバンキングのセキュリティに懸念がある
メインバンクがモバイルアプリを提供していない
モバイルアプリがユーザーフレンドリーでない
携帯電話を持っていない
モバイルアプリで利用できるサービスが限られている
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問60:メインバンクのオンラインバンキングサービスを使用したことがないのはなぜですか?N = 392(複数回答の質問)
質問61:メインバンクのモバイルバンキングサービスを使用したことがないのはなぜですか?N = 540(複数回答の質問)
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消費者の親近感は、デジタルチャネル利用と相関
13
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当社は、クラスター分析により消費者のデジタルバンキング行動を理解した。当社のクラスター分析では、消費者に関して3つのセグメントが示唆されている
従来型利用者は、デジタルの利用頻度が低く、支店およびATMで多くのニーズを満たしている。
オンライン利用者は、デジタルを利用し、モバイルアプリよりもオンラインを明確に選好する。
デジタル開拓者はデジタルチャネルを頻繁に利用する。一部のサービスでは、オンラインと同等、またはそれ以上にモバイルアプリを利用する。
チャネル利用の頻度
利用する銀行サービス
高い
多い
低い
少ない
詳細な手法については付録セクションを参照。
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クラスター構成-全世界と日本
日本のサンプルでは、世界のサンプルよりも従来型利用者の割合が高い
75%
17%
8%
日本
全世界
28%
43%
29%
Traditionalists
Online embracers
Digital adventurers
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問54~59:銀行の支店はどのような頻度で訪問しますか?N = 各チャネルのユーザー(質問53から)質問71~83:以下の活動のそれぞれについて、主にどこで行いますか?N = サンプル数は、列挙されたサービスを使用したと答えた回答者によって異なる。
従来型
オンライン利用者
デジタル開拓者
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従来型利用者
従来型利用者は物理的チャネルを好むが・・・
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:以下の活動のそれぞれについて、主にどこで行いますか?N = サンプル数は、列挙されたサービスを使用したと答えた回答者によって異なる。
27%
14%
64%
25%
29%
42%
68%
77%
12%
64%
82%
68%
66%
73%
3%
1%
0%
0%
24%
3%
0%
15%
4%
35%
36%
31%
53%
81%
45%
5%
11%
10%
31%
10%
5%
26%
55%
4%
32%
オンライン利用者 デジタル開拓者
預金
引き出し
海外送金
他の人への送金
銀行内の口座間振替
請求への支払い
商品の問い合わせ
口座詳細の更新
残高照会
取引
情報
銀行支援 ATM コールセンター
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・・・オンライン利用者とデジタル開拓者は従来型利用者よりもデジタルチャネルを好む
従来型利用者 オンライン利用者 デジタル開拓者
6%
4%
28%
5%
5%
2%
3%
17%
10%
1%
1%
6%
1%
1%
0%
5%
3%
4%
27%
11%
61%
64%
66%
52%
18%
56%
64%
5%
4%
4%
14%
14%
5%
8%
19%
51%
22%
54%
59%
63%
60%
49%
79%
60%
7%
7%
12%
10%
16%
7%
14%
16%
25%
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:以下の活動のそれぞれについて、主にどこで行いますか?N = サンプル数は、列挙されたサービスを使用したと答えた回答者によって異なる。
オンラインバ
ンキング
モバイルバンキ
ングアプリ
預金
引き出し
海外送金
他の人への送金
銀行内の口座間振替
請求への支払い
商品の問い合わせ
口座紹介の更新
残高照会
取引
情報
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支店で新商品を購入する傾向
しかし、新商品の購入については、3つのセグメントが支店を利用
71% 71%
60%
52%
76%79% 79%
69%
37% 39%
24%21%
54%
63%66%
42%
21%17% 17%
14%
32%
48% 48%
33%
当座預金
貯蓄口座/
預金口座
デビットカード
クレジットカード
個人向け融資
住宅ローン/住宅
ローンの借り換え
住宅担保融資/
住宅ローン追加
資産運用/
証券口座
従来型利用者 オンライン利用者 デジタル開拓者
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問62~69:当座預金を開設する際、どこに行きますか?N = 841(回答者数)
取引商品 融資商品 助言商品
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新商品をオンラインで購入する傾向
デジタル開拓者は、新商品の購入に関して、オンライン利用者と従来型利用者よりもオンラインチャネルに抵抗がない
23% 23%
34%
40%
17%15% 15%
25%
57%53%
64%
72%
40%
34%
30%
53%
68%70%
68%
73%
56%
38%
33%
57%
当座預金
貯蓄口座/
預金口座
デビットカード
クレジットカード
個人向け融資
住宅ローン/
住宅ローンの
借り換え
住宅担保融資/
住宅ローン追加
資産運用/
証券口座
取引商品 融資商品 助言商品
従来型利用者 オンライン利用者 デジタル開拓者
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問62~69:当座預金を開設する際、どこに行きますか?N = 841(回答者数)
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オンラインバンキング
デジタル開拓者は、オンライン利用者および従来型利用者よりも、オンラインおよびモバイルバンキングチャネルの利用頻度が高い
モバイルバンキング
2%
8%
35%
Never Less than once& once per
month
2-5 times permonth
6-9 times permonth
10 or moretimes per
month
Traditionalists Online embracers Digital adventurers
1%4%
25%
Never Less than once& once per
month
2-5 times permonth
6-9 times permonth
10 or moretimes per
month
Traditionalists Online embracers Digital adventurers従来型利用者 オンライン利用者 デジタル開拓者従来型利用者 オンライン利用者 デジタル開拓者
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問54~59:銀行の支店はどのような頻度で訪問しますか?N = 各チャネルのユーザー(質問53から)
0回 1カ月に
1回以下
1カ月に2~
5回
1カ月に6~
9回
1カ月に
10回以上
0回 1カ月に
1回以下
1カ月に2~
5回
1カ月に6~
9回
1カ月に
10回以上
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デジタルチャネルの利用は、満足度にプラスの影響を与える。デジタル開拓者は、満足度が高く、他のクラスターよりもメインバンクを推薦する可能性が高い
従来型利用者 オンライン利用者 デジタル開拓者
満足度
支持率
39%41% 51%
26%
36%
52%
完全に満足または非常に満足している回答者 強く勧めたい/勧めたいと評価した回答者
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:クラスター分析、質問11:全体として、メインバンクにどの程度満足していますか?N = 841(回答者数)、質問12:ご家族やご友人にメインバンクをどの程度勧めたいと思いますか?N = 841(回答者数)
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メインバンクに完全に当てはまる/よく当てはまる説明
ただし、デジタル開拓者は、メインバンクに対する親近感がオンライン利用者および従来型利用者よりも高い
64%
71%
64%
66%
63%
59%
71%
78%
72%
73%
71%
67%
87%
85%
85%
85%
79%
87%利用者のエクスペリエンスを改善、または優れた価値の提供に向け
て常に努力している
商品/サービスの条件や料金が分かりやすい
自分と自分のニーズを理解している
類似する商品やサービスよりも高い価値を提供している
商品とサービスが使いやすい
エキサイティングな商品とサービスの質を提供している
従来型利用者オンライン利用者デジタル開拓者
出所:デロイト金融サービスセンターの分析質問23~28:上と同じ評価方法を利用して、以下の文言はメインバンクにどの程度当てはまりますか?N = 841(回答者数)
© 2018. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC.23
セグメントごとの商品利用パターン
デジタル開拓者は、他の消費者セグメントよりも多くの銀行商品を利用している
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
従来型利用者 オンライン利用者 デジタル開拓者
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:クラスター分析および質問13:以下の銀行商品で、ご自分またはご家族が利用しているのはどれですか?N = 841(回答者数、複数回答の質問)
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デジタルの現実化と現実のデジタル化
24
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今後のオンラインバンキングおよびモバイルバンキングアプリの利用頻度を高める機能
デジタル環境と物理的環境を戦略的に統合することで、銀行は将来、支店、オンラインポータル、モバイルアプリで消費者に対するエンゲージメントを深めることができる
今後、支店の利用頻度を高める機能
34%
33%
27%
27%
31%
24%
23%
21%
21%
21%
19%
15%
データセキュリティの強化
通常の銀行取引を行う機能
リアルタイムでの問題解決の
強化
電子署名の提出および申し込み
がすべて可能になる
バーチャル遠隔サービ
スによる営業時間の延
長(担当者が対応)
接続、滞在、仕事が可能
なカフェスタイルの支店
デジタル画面によるセル
フサービス(担当者への
相談も可能)
担当者とのバーチャルビ
デオ会議による個人面会
を設定する機能
オンラインバンキング モバイルバンキングアプリ
出所:デロイト金融サービスセンターの分析注記:質問84~92:以下の機能が提供または改善された場合、オンラインバンキングの利用頻度は増えますか?N = 1,000(回答者数)
質問93~101:以下の機能が提供または改善された場合、モバイルバンキングアプリの利用頻度は増えますか?N = 1,000(回答者数)質問101~105:以下の機能が提供された場合、メインバンクの支店の利用頻度は増えますか?N = 1,000(回答者数)
上位4つの機能
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デジタル変革の取り組みを加速させるための提言
すべての消費者のセキュリティを強化:3つのすべてのセグメントにおいて、セキュリティの強化により、顧客が将来デジタルチャネルを利
用する可能性が高まる。セキュリティの懸念は従来型利用者にとって特に深刻であり、実際に一部の従来型利用者がオンラインまたはモ
バイルバンキングを利用しないのはこれが理由となっている。バイオメトリクスなどの利用によるセキュリティ強化が有益である。
デジタルの利便性を従来型利用者にアピールする:従来型利用者がデジタルチャネルを利用しない大きな理由として、彼らがこのチャネ
ルに利点を見出しておらず、デジタルプラットフォームを使いこなせないことが指摘できる。そのため、携帯(モバイル)または場所を問わな
い銀行サービス(オンライン)のノウハウと利便性を周知することがきわめて重要となる。
モバイルアプリの機能を拡大することで、ユーザーインターフェイスを簡素化し、オンライン利用者を取り込む:オンライン利用者は、モバイ
ルバンキングアプリよりも、オンラインバンキングに対してはるかに抵抗がない。銀行は、モバイルアプリに対するこのセグメントの親近感
を高めるよう努力する必要がある。オンライン利用者のモバイルバンキング利用を制限する要因として、オンラインバンキングポータルよ
りもアプリの機能が限定されていることが挙げられる。オンライン利用者のモバイルバンキング利用を促進するには、銀行がモバイルアプ
リを直感的に利用できるようにし、より総合的なサービスを提供する必要がある。
モバイルの変革により、デジタル開拓者のエクスペリエンスチャネルを構築する:デジタル開拓者は、銀行のデジタルチャネルをすでに熱
心に利用しているが、基本的な取引および情報サービスを目的とするのが大半である。銀行は、このセグメントにおいて、モバイルを差別
化要因として活用し、密接な関係を構築する必要がある。モバイルアプリにおいて頼りになるヘルプツールとしてチャットボットを利用した
り、消費者を銀行の担当者と直接つなぐことで、リアルタイムの問題解決が促進されるだろう。
最後に、チャネルの垣根を取り払うこと:Google HomeやAmazon Alexaなどのサードパーティー製デジタルサービスとともに、支店、ATM、
オンライン、モバイル、コールセンターをすべて接続する必要がある。消費者は、オムニチャネル型のエクスペリエンスを心から希望してい
る。チャネル、商品、システム間で消費者への360度の視点を得ることで、親近感を高め、十分な成果を上げることができる。
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付録
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クラスター分析の手法
全世界のサンプルにおいて特性の違いが存在するか理解するため、当社は13,912件の有効回答のチャネル利用データに対してクラスター
分析を行った。1 その結果、1つのアルゴリズムにおいて、統計的に最も有意な結果が得られることが確認された。クラスター分析における入
力データは以下のとおりである。
回答者が銀行チャネルを使用する頻度:銀行支店、ATM、コールセンター、オンラインバンキングサービス、モバイルバンキングアプリ。
各種サービスを利用する際のチャネル:取引(引き出し、請求への支払い)、情報(残高照会、銀行商品の問い合わせ、口座詳細の更新)、
問題解決(取引の異議申し立て、デビット/クレジットカードの紛失または盗難の報告)、および商品の申し込み(ローン申請)。
調査結果では、デジタルに対する姿勢と行動が顧客によって明確に異なることが明らかとなった。全世界の消費者は、「従来型利用者」、「オンライン利用者」、または「デジタル開拓者」のいずれかに分類できる。
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連絡先
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連絡先
Jim Eckenrode
マネージングディレクター
デロイト金融サービスセンター
デロイト・サービシズLP
+1 617 585 4877
Val Srinivas, Ph.D.
銀行・資本市場部門調査リーダー
デロイト金融サービスセンター
デロイト・サービシズLP
+1 212 436 3384
デロイト トーマツ グループは日本におけるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(英国の法令に基づく保証有限責任会社)のメンバーファームであるデロイト トーマツ合
同会社およびそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会
社、デロイト トーマツ税理士法人、DT弁護士法人およびデロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは日本
で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファ
イナンシャルアドバイザリー、税務、法務等を提供しています。また、国内約40都市に約11,000名の専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとして
います。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト( www.deloitte.com/jp )をご覧ください。
Deloitte(デロイト)は、監査・保証業務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリーサービス、リスクアドバイザリー、税務およびこれらに関連するサービスを、
さまざまな業種にわたる上場・非上場のクライアントに提供しています。全世界150を超える国・地域のメンバーファームのネットワークを通じ、デロイトは、高度に複合
化されたビジネスに取り組むクライアントに向けて、深い洞察に基づき、世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスをFortune Global 500® の8割の企業に提供
しています。“Making an impact that matters”を自らの使命とするデロイトの約245,000名の専門家については、Facebook、LinkedIn、Twitterもご覧ください。
Deloitte(デロイト)とは、英国の法令に基づく保証有限責任会社であるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)ならびにそのネットワーク組織を構成するメン
バーファームおよびその関係会社のひとつまたは複数を指します。DTTLおよび各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個の組織体です。DTTL(または
“Deloitte Global”)はクライアントへのサービス提供を行いません。Deloitteのメンバーファームによるグローバルネットワークの詳細は www.deloitte.com/jp/about
をご覧ください。
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りません。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあります。個別の事案に適用するため
には、当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本資料の記載のみに依拠して意思決定・行動をされることなく、適用
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