プログラムの目的...プログラムの目的 目 次...

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Page 1: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成
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プログラムの目的

目 次

 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシの生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成しました。 捕獲は、防護柵の設置や生息地の環境管理と合わせて、獣害対策の重要なメニューのひとつです。

■プログラムについて

■はこわな・囲いわなの捕獲フロー

■くくりわなの捕獲フロー

■プログラムの実践

 1. わなの種類

 2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

 3. くくりわなの捕獲手順

■資 料

 イノシシのフィールドサイン

 今回のプログラムで使用したくくりわな

■注意事項・捕獲のマナー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・24p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25p

3日以上連続で完食したか?

わなの中だけにエサを置く

捕獲成功!!

場所を変える

わなの外に少しだけエサをまく

はい 2週間以上、食べなかったら…

はこわな、囲いわなの捕獲フロー

1 場所選び

2 事前の餌付け

3 わなの設置

5 捕獲開始

6 殺処分 7 継続して捕獲又は移設

4 エサによる誘引

チェックポイント

わなの外のエサを完食したか?チェックポイント

わなの奥のエサを完食したか?チェックポイント

扉のロックを解除する

稼働テストを忘れずに…チェックポイント

プログラムについて

2週間以上、食べなかったら…

2週間以上、食べなかったら…

はい

はい

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

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プログラムの目的

目 次

 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシの生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成しました。 捕獲は、防護柵の設置や生息地の環境管理と合わせて、獣害対策の重要なメニューのひとつです。

■プログラムについて

■はこわな・囲いわなの捕獲フロー

■くくりわなの捕獲フロー

■プログラムの実践

 1. わなの種類

 2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

 3. くくりわなの捕獲手順

■資 料

 イノシシのフィールドサイン

 今回のプログラムで使用したくくりわな

■注意事項・捕獲のマナー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・24p

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25p

3日以上連続で完食したか?

わなの中だけにエサを置く

捕獲成功!!

場所を変える

わなの外に少しだけエサをまく

はい 2週間以上、食べなかったら…

はこわな、囲いわなの捕獲フロー

1 場所選び

2 事前の餌付け

3 わなの設置

5 捕獲開始

6 殺処分 7 継続して捕獲又は移設

4 エサによる誘引

チェックポイント

わなの外のエサを完食したか?チェックポイント

わなの奥のエサを完食したか?チェックポイント

扉のロックを解除する

稼働テストを忘れずに…チェックポイント

プログラムについて

2週間以上、食べなかったら…

2週間以上、食べなかったら…

はい

はい

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

21

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捕獲成功!!

場所を変える

くくりわなの捕獲フロー

1 場所選び

2 わなの設置

4 殺処分

5 継続して捕獲又は移設

3 捕獲開始

この場所で捕れそうか?チェックポイント

いいえはい

プログラムの実践

捕獲できる可能性が低くなるケース

▼捕獲できずに2週間以上が経過した。▼わなは稼働したが、連続して 捕り逃がした。▼イノシシやタヌキに繰り返し 掘り起こされた。

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

43

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捕獲成功!!

場所を変える

くくりわなの捕獲フロー

1 場所選び

2 わなの設置

4 殺処分

5 継続して捕獲又は移設

3 捕獲開始

この場所で捕れそうか?チェックポイント

いいえはい

プログラムの実践

捕獲できる可能性が低くなるケース

▼捕獲できずに2週間以上が経過した。▼わなは稼働したが、連続して 捕り逃がした。▼イノシシやタヌキに繰り返し 掘り起こされた。

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

43

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1. わなの種類

●各わなの特徴

 イノシシを捕獲するわなには、(1)はこわな、(2)囲いわな、(3)くくりわながあります。 設置する場所の広さや管理の都合、捕獲体制などを考慮に入れて、どの種類のわなをどの場所で使用するか決めましょう。

(1)はこわな (例)

(1)はこわな

イメージ図

期待できる捕獲数 1~2頭

必要 不要

1~5頭程度 1頭

移動・運搬が容易面積が広いため、一度にたくさん捕獲できる

小型軽量で安価1人でも設置できる

設置や解体、移動、捕獲個体の

殺処分に労力がかかる

一度に捕獲できる頭数が少ない

一度に1頭しか捕獲できない

餌付け

利点

課題

(2)囲いわな (3)くくりわな設置環境 捕獲状況

(2)囲いわな (例)

設置環境 捕獲状況

(3)くくりわな (例)

設置環境 捕獲状況

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

65

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1. わなの種類

●各わなの特徴

 イノシシを捕獲するわなには、(1)はこわな、(2)囲いわな、(3)くくりわながあります。 設置する場所の広さや管理の都合、捕獲体制などを考慮に入れて、どの種類のわなをどの場所で使用するか決めましょう。

(1)はこわな (例)

(1)はこわな

イメージ図

期待できる捕獲数 1~2頭

必要 不要

1~5頭程度 1頭

移動・運搬が容易面積が広いため、一度にたくさん捕獲できる

小型軽量で安価1人でも設置できる

設置や解体、移動、捕獲個体の

殺処分に労力がかかる

一度に捕獲できる頭数が少ない

一度に1頭しか捕獲できない

餌付け

利点

課題

(2)囲いわな (3)くくりわな設置環境 捕獲状況

(2)囲いわな (例)

設置環境 捕獲状況

(3)くくりわな (例)

設置環境 捕獲状況

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

65

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2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

●わなを設置する際の留意点●香川県内で高い誘引効果が確認されたエサ

●イノシシがたくさんいる場所を見つけることが目標です。

車でのアクセスが容易、人家から十分に離れている、設置に十分な面積の平地、人目につきにくい、山に近い、土地所有者から許可を得られるなどの条件を満たす場所を選ぶ。

1. 場所選び

① わなの設置場所を決める。

足跡、糞、泥こすりの跡、食べ痕、被害・目撃情報などをもとに場所を選ぶ。※足跡、糞、泥こすりの跡などのフィールドサインは資料p21~p23を参照

② 出没状況を把握する。

●周辺のイノシシにエサの味を覚えさせることが目標です。

エサの好みは、地域や季節によって異なります。まずは、誘引するイノシシのエサの好みを調べましよう。

2. 事前の餌付け

① わなの設置前に餌付けを始める。② 何種類かのエサを少しずつまく。

2週間以上エサが完食されない場合は、エサの種類や餌付け場所の変更を検討しましょう。

③ 毎日、食べられたエサの量や足跡を確認し、新鮮なエサを追加する。④ 3日以上連続してエサが完食されるまで継続する。

できるだけ平らな場所を選んで設置する

侵入防止柵

捕獲個体や資材の搬入・搬出がしやすい

わなは侵入防止柵の山側に設置する

 平成24年度のプログラムの現地検証では、「養豚用の配合飼料」が一番よくイノシシを誘引しました。 なお、「米ぬか」の誘引効果は、地域によって大きな差が出ました。

●その他、イノシシの捕獲によく使われるエササツマイモ、リンゴ、おから、酒かす、油かす、マメ類

養豚用配合飼料

圧片トウモロコシ

米ぬか

米ぬか

圧片トウモロコシ

米ぬか

くず米

屋島地区

琴平地区

土庄地区

0% 20% 40% 60% 80% 100%

■ 完食■ 半食■ 反応なし

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

87

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2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

●わなを設置する際の留意点●香川県内で高い誘引効果が確認されたエサ

●イノシシがたくさんいる場所を見つけることが目標です。

車でのアクセスが容易、人家から十分に離れている、設置に十分な面積の平地、人目につきにくい、山に近い、土地所有者から許可を得られるなどの条件を満たす場所を選ぶ。

1. 場所選び

① わなの設置場所を決める。

足跡、糞、泥こすりの跡、食べ痕、被害・目撃情報などをもとに場所を選ぶ。※足跡、糞、泥こすりの跡などのフィールドサインは資料p21~p23を参照

② 出没状況を把握する。

●周辺のイノシシにエサの味を覚えさせることが目標です。

エサの好みは、地域や季節によって異なります。まずは、誘引するイノシシのエサの好みを調べましよう。

2. 事前の餌付け

① わなの設置前に餌付けを始める。② 何種類かのエサを少しずつまく。

2週間以上エサが完食されない場合は、エサの種類や餌付け場所の変更を検討しましょう。

③ 毎日、食べられたエサの量や足跡を確認し、新鮮なエサを追加する。④ 3日以上連続してエサが完食されるまで継続する。

できるだけ平らな場所を選んで設置する

侵入防止柵

捕獲個体や資材の搬入・搬出がしやすい

わなは侵入防止柵の山側に設置する

 平成24年度のプログラムの現地検証では、「養豚用の配合飼料」が一番よくイノシシを誘引しました。 なお、「米ぬか」の誘引効果は、地域によって大きな差が出ました。

●その他、イノシシの捕獲によく使われるエササツマイモ、リンゴ、おから、酒かす、油かす、マメ類

養豚用配合飼料

圧片トウモロコシ

米ぬか

米ぬか

圧片トウモロコシ

米ぬか

くず米

屋島地区

琴平地区

土庄地区

0% 20% 40% 60% 80% 100%

■ 完食■ 半食■ 反応なし

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

87

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2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

●蹴り糸の奥行きと高さの設定について

●イノシシが入りやすいようにわなを置くことが目標です。

イノシシが完全に餌付く前にわなが閉まらないように、扉はしっかりと固定します。

3. わなの設置

① 毎日エサが完食されるようになったら、わなを設置する。② イノシシの目線に立ち、入りやすいと思えるような位置や向きで  わなを設置する。

繁殖力の強い大型の個体を捕獲するため、蹴り糸は、地面から40cm以上の高さで、わなの入り口から150㎝の位置に設定します。

③ センサーや蹴り糸をセットする。

●イノシシにわなをエサ場と認識させることが目標です。

毎日エサを追加することで、イノシシは、わなを魅力的なエサ場と認識するようになります。足跡を観察し、イノシシの寄り付き具合を想像することで、捕獲技術は向上します。

4. エサによる誘引

■イノシシをわなに近づける① 少し離れたけもの道から、徐々にわなへと誘導するようにエサをまく。② 毎日、食べられたエサの量や足跡を確認し、新鮮なエサを追加する。③ 完食されるようになったところにはエサを置かないようにするか、  追加するエサの量を少しずつ減らしていく。④ 最後には扉の下のエサだけを残し、確実にイノシシをおびき寄せる。

■イノシシをわなの中に誘い込む⑤ 扉の下のエサが完食されるように  なったら、わなに入らないと  エサが食べられないように、  わなの中だけにエサをまく。

 蹴り糸を40cm以上に設定することで、ウリ坊やタヌキなどの中型動物による誤作動を防ぐことができます。 ウリ坊だけ捕獲していると、繁殖力の強い大型の個体が警戒して、捕獲しにくいイノシシが増加します。

④ 餌付け期間中は、イノシシが蹴り糸に触れたら緩んで外れるように  軽く結んでおく。

標識

蹴り糸

※ 図は、奥行き2mのはこわなでの設置例です。150cm

有害鳥獣捕獲 等

許可証番号

捕獲期間  平成 年  月  日 ~ 平成 年  月  日

氏名

電話番号

捕獲目的 鳥獣による に係る被害防止

対象鳥獣

住所

許可権者

蹴り糸

40cm程度

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

109

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2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

●蹴り糸の奥行きと高さの設定について

●イノシシが入りやすいようにわなを置くことが目標です。

イノシシが完全に餌付く前にわなが閉まらないように、扉はしっかりと固定します。

3. わなの設置

① 毎日エサが完食されるようになったら、わなを設置する。② イノシシの目線に立ち、入りやすいと思えるような位置や向きで  わなを設置する。

繁殖力の強い大型の個体を捕獲するため、蹴り糸は、地面から40cm以上の高さで、わなの入り口から150㎝の位置に設定します。

③ センサーや蹴り糸をセットする。

●イノシシにわなをエサ場と認識させることが目標です。

毎日エサを追加することで、イノシシは、わなを魅力的なエサ場と認識するようになります。足跡を観察し、イノシシの寄り付き具合を想像することで、捕獲技術は向上します。

4. エサによる誘引

■イノシシをわなに近づける① 少し離れたけもの道から、徐々にわなへと誘導するようにエサをまく。② 毎日、食べられたエサの量や足跡を確認し、新鮮なエサを追加する。③ 完食されるようになったところにはエサを置かないようにするか、  追加するエサの量を少しずつ減らしていく。④ 最後には扉の下のエサだけを残し、確実にイノシシをおびき寄せる。

■イノシシをわなの中に誘い込む⑤ 扉の下のエサが完食されるように  なったら、わなに入らないと  エサが食べられないように、  わなの中だけにエサをまく。

 蹴り糸を40cm以上に設定することで、ウリ坊やタヌキなどの中型動物による誤作動を防ぐことができます。 ウリ坊だけ捕獲していると、繁殖力の強い大型の個体が警戒して、捕獲しにくいイノシシが増加します。

④ 餌付け期間中は、イノシシが蹴り糸に触れたら緩んで外れるように  軽く結んでおく。

標識

蹴り糸

※ 図は、奥行き2mのはこわなでの設置例です。150cm

有害鳥獣捕獲 等

許可証番号

捕獲期間  平成 年  月  日 ~ 平成 年  月  日

氏名

電話番号

捕獲目的 鳥獣による に係る被害防止

対象鳥獣

住所

許可権者

蹴り糸

40cm程度

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

109

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2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

●餌付けたイノシシを確実に捕獲することが目標です。

5. 捕獲開始

① 扉のロックを解除し、スムーズに扉が落ちることを確認する。  ※サビなどで動きが悪い時は、潤滑油を塗布する。② イノシシの進入に合わせて、正常にわなが作動するか、各部の稼働  状況を確認する。  ※センサーや蹴り糸の設定を確認する。③ わなの一番奥にエサを追加して、捕獲を開始する。

■イノシシをわなの奥まで誘い込む⑥ 毎日、わなの中のエサを食べるようになったら、わなの奥だけに  エサをまく。⑦ わなの奥のエサが毎日完食されるようになるまで、餌付けを続ける。

●安全に作業を行うことが目標です。

6. 殺処分

① 捕獲個体の止めさしは、作業者の安全を確保した上で、  決められた方法で行う。② 殺処分後の捕獲個体の処理は、決められた方法で行う。

  ※止めさし・捕獲個体の処理は、関係法令及び有害鳥獣捕獲許可の   内容と許可条件に基づいて適切に行うこと。

わなに入るようになったら、手前にエサをまくのはやめましょう。わなに対する警戒心が戻ってしまいます。

■足跡を見て、大型の個体がわなに 入るようになったことを確認した ら、もう一息!  警戒を解く餌付けを続けて、一気 に奥まで誘い込みましょう。

■わなをエサ場と認識すると、毎日、奥のエサ まで完食するようになります。

●エサによる誘引が必要な理由

理由① 群れで行動するイノシシを誘引する場合、警戒心の低いウリ坊は、すぐにわなに入ってエサを食べるようになりますが、成獣がわなに入るには時間がかかります。十分に餌付く前に扉を落としてしまうと、成獣を捕獲することは難しくなります。

理由② 周辺のイノシシにエサの味をしっかりと覚えさせておくことで、同じ場所で続けて捕獲できる可能性が高くなります。

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

1211

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2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

●餌付けたイノシシを確実に捕獲することが目標です。

5. 捕獲開始

① 扉のロックを解除し、スムーズに扉が落ちることを確認する。  ※サビなどで動きが悪い時は、潤滑油を塗布する。② イノシシの進入に合わせて、正常にわなが作動するか、各部の稼働  状況を確認する。  ※センサーや蹴り糸の設定を確認する。③ わなの一番奥にエサを追加して、捕獲を開始する。

■イノシシをわなの奥まで誘い込む⑥ 毎日、わなの中のエサを食べるようになったら、わなの奥だけに  エサをまく。⑦ わなの奥のエサが毎日完食されるようになるまで、餌付けを続ける。

●安全に作業を行うことが目標です。

6. 殺処分

① 捕獲個体の止めさしは、作業者の安全を確保した上で、  決められた方法で行う。② 殺処分後の捕獲個体の処理は、決められた方法で行う。

  ※止めさし・捕獲個体の処理は、関係法令及び有害鳥獣捕獲許可の   内容と許可条件に基づいて適切に行うこと。

わなに入るようになったら、手前にエサをまくのはやめましょう。わなに対する警戒心が戻ってしまいます。

■足跡を見て、大型の個体がわなに 入るようになったことを確認した ら、もう一息!  警戒を解く餌付けを続けて、一気 に奥まで誘い込みましょう。

■わなをエサ場と認識すると、毎日、奥のエサ まで完食するようになります。

●エサによる誘引が必要な理由

理由① 群れで行動するイノシシを誘引する場合、警戒心の低いウリ坊は、すぐにわなに入ってエサを食べるようになりますが、成獣がわなに入るには時間がかかります。十分に餌付く前に扉を落としてしまうと、成獣を捕獲することは難しくなります。

理由② 周辺のイノシシにエサの味をしっかりと覚えさせておくことで、同じ場所で続けて捕獲できる可能性が高くなります。

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

1211

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2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

■捕獲後は、わなの外と入口付近に 少量ずつエサをまき、他のイノシシ の存在を確認します。

■わなの外のエサが完食されるようになったら

■3日間たってもわな外のエサが食べられなかったら

3. くくりわなの捕獲手順

●イノシシがたくさんいる場所を見つけることが目標です。

1. 場所選び

① イノシシの新鮮なフィールドサイン(足跡、糞、泥こすりの跡、  食べ痕など)を見つける。  ※イノシシのフィールドサインの特徴は、資料p21~p23を参照。② イノシシが頻繁に利用しているけもの道を探す。③ わなの設置条件に合った場所を探す。

●効率よく捕獲を続けることが目標です。

7. 継続して捕獲又は移設

① 周囲に捕獲可能なイノシシが残っていないか確認する。

② エサの食べ方をみて、継続して捕獲をするか、わなを移動させるかを  決める。

1. 場所選び

4. エサによる誘引 の③(p10)へ

(p7)へ

●くくりわなの設置場所の選び方

次の条件に合った場所を選びましょう。

● イノシシが頻繁に利用していて、くっきりと目立つ  けもの道がある場所● けもの道が細くなっていて、わなを置く位置が絞りやすい場所● けもの道の傾斜が緩くなった場所● ワイヤーの届く範囲にしっかりした根付けがとれる場所● 穴を掘りやすく、環境を復元しやすい乾いた土質の場所● 人があまり立ち入らない場所● 離れた安全な場所から、イノシシが捕獲されたかどうか、  ワイヤーの状態などを確認できる場所

次のような場所での設置は避けましょう。

● イノシシがエサを探して土を掘り起こしている場所  ※わなが掘り起こされたり、誤作動することが多くなります● 水はけの悪い場所や、砂利や木の根などの障害物が  多い場所  ※わなが正常に作動しなくなります● けもの道の幅が広く、わなを置く位置を絞りづらい場所● 斜面の傾斜が急な場所  ※足場が悪く作業時の安全が確保できません。けもの道が崩れやす   く、わなが埋もれたり、誤作動が起きやすくなります● 人がよく利用する場所  ※事故が発生する可能性が高くなります

不適

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

1413

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2. はこわな、囲いわなの捕獲手順

■捕獲後は、わなの外と入口付近に 少量ずつエサをまき、他のイノシシ の存在を確認します。

■わなの外のエサが完食されるようになったら

■3日間たってもわな外のエサが食べられなかったら

3. くくりわなの捕獲手順

●イノシシがたくさんいる場所を見つけることが目標です。

1. 場所選び

① イノシシの新鮮なフィールドサイン(足跡、糞、泥こすりの跡、  食べ痕など)を見つける。  ※イノシシのフィールドサインの特徴は、資料p21~p23を参照。② イノシシが頻繁に利用しているけもの道を探す。③ わなの設置条件に合った場所を探す。

●効率よく捕獲を続けることが目標です。

7. 継続して捕獲又は移設

① 周囲に捕獲可能なイノシシが残っていないか確認する。

② エサの食べ方をみて、継続して捕獲をするか、わなを移動させるかを  決める。

1. 場所選び

4. エサによる誘引 の③(p10)へ

(p7)へ

●くくりわなの設置場所の選び方

次の条件に合った場所を選びましょう。

● イノシシが頻繁に利用していて、くっきりと目立つ  けもの道がある場所● けもの道が細くなっていて、わなを置く位置が絞りやすい場所● けもの道の傾斜が緩くなった場所● ワイヤーの届く範囲にしっかりした根付けがとれる場所● 穴を掘りやすく、環境を復元しやすい乾いた土質の場所● 人があまり立ち入らない場所● 離れた安全な場所から、イノシシが捕獲されたかどうか、  ワイヤーの状態などを確認できる場所

次のような場所での設置は避けましょう。

● イノシシがエサを探して土を掘り起こしている場所  ※わなが掘り起こされたり、誤作動することが多くなります● 水はけの悪い場所や、砂利や木の根などの障害物が  多い場所  ※わなが正常に作動しなくなります● けもの道の幅が広く、わなを置く位置を絞りづらい場所● 斜面の傾斜が急な場所  ※足場が悪く作業時の安全が確保できません。けもの道が崩れやす   く、わなが埋もれたり、誤作動が起きやすくなります● 人がよく利用する場所  ※事故が発生する可能性が高くなります

不適

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

1413

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3. くくりわなの捕獲手順

●イノシシに気づかれないようにわなを設置することが目標です。

2. わなの設置くくりわな設置場所の選び方

■くくりわなの設置手順(踏み板式くくりわなの例)① わなをセットする。② けもの道と平行に、わなが隠れるだけの穴を掘る。

③ 穴の底に板を敷き、その上にわなの本体を置く。

※このプログラムでは、踏み板式くくりわな(資料p24参照)を例にとって設置手順 を紹介しています。わなの設置方法や留意点は製品ごとに異なるため、使用する 製品のマニュアルに従ってください。

①近くに丈夫な根付けがとれること ▼イノシシが暴れても折れない、  しっかりした樹木を選びましょう。

②けもの道がくっきりしている ▼イノシシが頻繁に利用するので、  捕獲できる可能性が高くなります。③けもの道が細い ▼わなを置く場所を絞りやすくなります。④傾斜が緩い ▼足場を確保しやすく、安全な  作業ができます。

⑥水はけが悪い ▼わなが露出したり、正常に作動しない  原因になります。

⑦イノシシのエサ場 ▼わなが掘り起こされたり、  誤作動することが多くなります。

⑧石や木の根が多い ▼穴を掘りにくかったり、正常に  作動しない原因になります。

⑤けもの道の幅が広い ▼イノシシが自由にコース取りできるため、  わなの中心を踏ませるのが困難です。

⑨急傾斜地である ▼けもの道が崩れやすく、わなが露出  したり、土砂で埋もれてしまいます。

▼掘る穴の深さは、上に薄く土をかけた時に地面と同じ高さになるくらいが目安です。

平面図

断面図

断面図

地面

地面

約18cm

約14cm

約7~ 8cm

足跡がわなの中心にくるように配置します。

板とわな本体の間に石や土、枝などが入らないようにします。

わなの下に板を敷く

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

1615

Page 17: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成

3. くくりわなの捕獲手順

●イノシシに気づかれないようにわなを設置することが目標です。

2. わなの設置くくりわな設置場所の選び方

■くくりわなの設置手順(踏み板式くくりわなの例)① わなをセットする。② けもの道と平行に、わなが隠れるだけの穴を掘る。

③ 穴の底に板を敷き、その上にわなの本体を置く。

※このプログラムでは、踏み板式くくりわな(資料p24参照)を例にとって設置手順 を紹介しています。わなの設置方法や留意点は製品ごとに異なるため、使用する 製品のマニュアルに従ってください。

①近くに丈夫な根付けがとれること ▼イノシシが暴れても折れない、  しっかりした樹木を選びましょう。

②けもの道がくっきりしている ▼イノシシが頻繁に利用するので、  捕獲できる可能性が高くなります。③けもの道が細い ▼わなを置く場所を絞りやすくなります。④傾斜が緩い ▼足場を確保しやすく、安全な  作業ができます。

⑥水はけが悪い ▼わなが露出したり、正常に作動しない  原因になります。

⑦イノシシのエサ場 ▼わなが掘り起こされたり、  誤作動することが多くなります。

⑧石や木の根が多い ▼穴を掘りにくかったり、正常に  作動しない原因になります。

⑤けもの道の幅が広い ▼イノシシが自由にコース取りできるため、  わなの中心を踏ませるのが困難です。

⑨急傾斜地である ▼けもの道が崩れやすく、わなが露出  したり、土砂で埋もれてしまいます。

▼掘る穴の深さは、上に薄く土をかけた時に地面と同じ高さになるくらいが目安です。

平面図

断面図

断面図

地面

地面

約18cm

約14cm

約7~ 8cm

足跡がわなの中心にくるように配置します。

板とわな本体の間に石や土、枝などが入らないようにします。

わなの下に板を敷く

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

1615

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3. くくりわなの捕獲手順

④ 乾いた土や落ち葉でわなを完全に覆い隠す。⑤ シャックルを利用して、ワイヤーの根元を根付け木の根や幹に固定する。⑥ バネやワイヤーなども見えないように埋め隠す。⑦ 環境を元通りに復元する。⑧ 木の枝や石(跨ぎ棒)を利用して、イノシシが足を置く場所を  誘導する。  ※イノシシやシカは、木の枝や石を避けて歩く習性があります。

●常に捕獲できる状態を保つことが目標です。

足跡のつき方を観察し、イノシシの行動を知ることで、捕獲技術は向上します。

3. 捕獲開始

① 原則として1日1回は必ず見回りをする。② わなの状態やイノシシの足跡、足の運び方などを確認する。③ わなやワイヤーが露出していたら必ず埋め戻す。④ 誤作動したわなは放置せず、すぐに再設置するか撤去する。

▼わなの覆いにバネの稼働を妨げるようなものは使用しない。 ※枝、土のかたまり、長い丈の草、小石などは取り除いておく。▼根付けに使う木や根は、捕獲したイノシシが暴れても折れない、丈夫なもの を選ぶ。

環境復元をしてできるだけ自然な見た目に戻す

わな跨ぎ棒また

けもの道

●わな移設のタイミング

次のような状況になった場合は、わなの移設を検討しましょう。

▼わな設置後、2週間以上イノシシが捕獲されなかった場合

▼わなは稼働したが、連続して捕り逃がした場合

▼イノシシやタヌキにわなが繰り返し掘り起こされた場合

▼降雨による水没などで、わなが機能しなくなった場合

▼明らかにイノシシに回避されたような痕跡を確認した場合

▼シカやイノシシを捕獲した場合(設置環境がひどく荒れた場合)

また

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

1817

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3. くくりわなの捕獲手順

④ 乾いた土や落ち葉でわなを完全に覆い隠す。⑤ シャックルを利用して、ワイヤーの根元を根付け木の根や幹に固定する。⑥ バネやワイヤーなども見えないように埋め隠す。⑦ 環境を元通りに復元する。⑧ 木の枝や石(跨ぎ棒)を利用して、イノシシが足を置く場所を  誘導する。  ※イノシシやシカは、木の枝や石を避けて歩く習性があります。

●常に捕獲できる状態を保つことが目標です。

足跡のつき方を観察し、イノシシの行動を知ることで、捕獲技術は向上します。

3. 捕獲開始

① 原則として1日1回は必ず見回りをする。② わなの状態やイノシシの足跡、足の運び方などを確認する。③ わなやワイヤーが露出していたら必ず埋め戻す。④ 誤作動したわなは放置せず、すぐに再設置するか撤去する。

▼わなの覆いにバネの稼働を妨げるようなものは使用しない。 ※枝、土のかたまり、長い丈の草、小石などは取り除いておく。▼根付けに使う木や根は、捕獲したイノシシが暴れても折れない、丈夫なもの を選ぶ。

環境復元をしてできるだけ自然な見た目に戻す

わな跨ぎ棒また

けもの道

●わな移設のタイミング

次のような状況になった場合は、わなの移設を検討しましょう。

▼わな設置後、2週間以上イノシシが捕獲されなかった場合

▼わなは稼働したが、連続して捕り逃がした場合

▼イノシシやタヌキにわなが繰り返し掘り起こされた場合

▼降雨による水没などで、わなが機能しなくなった場合

▼明らかにイノシシに回避されたような痕跡を確認した場合

▼シカやイノシシを捕獲した場合(設置環境がひどく荒れた場合)

また

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

1817

Page 20: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成

3. くくりわなの捕獲手順

●安全に作業を行うことが目標です。

4. 殺処分

① 捕獲されたイノシシは、人に向かってくる性質があるため、不用意に  近づかず、イノシシの興奮状態や、くくられている足の状態、ワイヤー  のかかり具合、捕獲場所の環境などを確認し、最適な殺処分方法を   選択する。② 捕獲個体の保定や殺処分を行う際は、イノシシの行動可能な範囲を  確かめて必ず斜面の上側から近づく。

●効率よく捕獲を続けることが目標です。

5. 継続して捕獲又は移設

① 捕獲後の環境を見て、わなを埋め戻すか、移設するか判断する。  ※わなを移設する際には、捕獲場所の環境を復元しておきましょう。② 事故防止のため、ワイヤー、締付防止金具、よりもどしなどの消耗品に  ついては、捕獲のたびに新しいものと交換する。

きけん!!

斜面の上側から近づく

イノシシの行動可能な範囲

資 料 捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

2019

Page 21: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成

3. くくりわなの捕獲手順

●安全に作業を行うことが目標です。

4. 殺処分

① 捕獲されたイノシシは、人に向かってくる性質があるため、不用意に  近づかず、イノシシの興奮状態や、くくられている足の状態、ワイヤー  のかかり具合、捕獲場所の環境などを確認し、最適な殺処分方法を   選択する。② 捕獲個体の保定や殺処分を行う際は、イノシシの行動可能な範囲を  確かめて必ず斜面の上側から近づく。

●効率よく捕獲を続けることが目標です。

5. 継続して捕獲又は移設

① 捕獲後の環境を見て、わなを埋め戻すか、移設するか判断する。  ※わなを移設する際には、捕獲場所の環境を復元しておきましょう。② 事故防止のため、ワイヤー、締付防止金具、よりもどしなどの消耗品に  ついては、捕獲のたびに新しいものと交換する。

きけん!!

斜面の上側から近づく

イノシシの行動可能な範囲

資 料 捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

2019

Page 22: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成

足 跡

イノシシの足跡 シカの足跡 木の幹についた泥の跡 ヌタ場

 糞

イノシシの糞(新鮮なもの)

参考:シカの糞

イノシシの糞(古く乾燥したもの)

イノシシのフィールドサイン

新鮮な糞は固まっていますが、時間が経つと乾燥してシカの糞のようにバラバラに崩れます。

イノシシが歩くと下草に泥がつきます。

泥こすりの跡

けもの道

草地についたけもの道のようす 林内についたけもの道のようす

イノシシは、ヌタ場で泥浴びをする習性があります。泥浴びの時に体にこすりつけた泥が、移動時や泥こすりの際に立木や下草に付きます。

シカの足跡に比べ、全体に丸みがかかっているのが特徴です。副蹄の跡は深く踏み込んでいないと残りません。

副蹄

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

2221

Page 23: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成

足 跡

イノシシの足跡 シカの足跡 木の幹についた泥の跡 ヌタ場

 糞

イノシシの糞(新鮮なもの)

参考:シカの糞

イノシシの糞(古く乾燥したもの)

イノシシのフィールドサイン

新鮮な糞は固まっていますが、時間が経つと乾燥してシカの糞のようにバラバラに崩れます。

イノシシが歩くと下草に泥がつきます。

泥こすりの跡

けもの道

草地についたけもの道のようす 林内についたけもの道のようす

イノシシは、ヌタ場で泥浴びをする習性があります。泥浴びの時に体にこすりつけた泥が、移動時や泥こすりの際に立木や下草に付きます。

シカの足跡に比べ、全体に丸みがかかっているのが特徴です。副蹄の跡は深く踏み込んでいないと残りません。

副蹄

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

2221

Page 24: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成

農業被害

掘り起し被害 水稲の食害

食べ痕

植物の根の掘り起し跡

クリの食べ痕 タケノコの食べ痕

ドングリの食べ痕

今回のプログラムで使用したくくりわな

踏み板式くくりわなのセット時の様子 仕掛け

イノシシのフィールドサイン

■仕掛けの部品一覧

ワイヤーロープ

押しバネ締付防止金具 よりもどし蝶ネジアルミスリーブ

4mm径、7×24(寄り合わせ本数7、ストランド素線数24)、長さ2m4mm径、7×24(寄り合わせ本数7、ストランド素線数24)、長さ2.5m外径12mm、全圧荷重15kg、全長1,300mmストッパー1個+ワイヤーロック1個

2本タイプダブル

1本1本1本1式1個1個4個

■踏み板式くくりわなの特徴長所 ・設置が簡単(7~8㎝程度の深さの穴が掘ることができれば埋設可能)。 ・足をくくる位置が高い(捕り逃がしが少ない)。 ・タヌキなどの小・中型動物の混獲が少ない(最低稼働重量:約15kg)。短所 ・本体が露出しやすい。 ・水はけの悪い場所や雨で土が湿っている所に設置した場合、覆いの  土が固まり、正常にわなが作動しなくなることがある。

■仕組み

前後に開かれたアームが立ち上がる

ワイヤーが跳ね上がり、バネの力で輪がしまる

部 品 名 規       格 数量

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

2423

Page 25: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成

農業被害

掘り起し被害 水稲の食害

食べ痕

植物の根の掘り起し跡

クリの食べ痕 タケノコの食べ痕

ドングリの食べ痕

今回のプログラムで使用したくくりわな

踏み板式くくりわなのセット時の様子 仕掛け

イノシシのフィールドサイン

■仕掛けの部品一覧

ワイヤーロープ

押しバネ締付防止金具 よりもどし蝶ネジアルミスリーブ

4mm径、7×24(寄り合わせ本数7、ストランド素線数24)、長さ2m4mm径、7×24(寄り合わせ本数7、ストランド素線数24)、長さ2.5m外径12mm、全圧荷重15kg、全長1,300mmストッパー1個+ワイヤーロック1個

2本タイプダブル

1本1本1本1式1個1個4個

■踏み板式くくりわなの特徴長所 ・設置が簡単(7~8㎝程度の深さの穴が掘ることができれば埋設可能)。 ・足をくくる位置が高い(捕り逃がしが少ない)。 ・タヌキなどの小・中型動物の混獲が少ない(最低稼働重量:約15kg)。短所 ・本体が露出しやすい。 ・水はけの悪い場所や雨で土が湿っている所に設置した場合、覆いの  土が固まり、正常にわなが作動しなくなることがある。

■仕組み

前後に開かれたアームが立ち上がる

ワイヤーが跳ね上がり、バネの力で輪がしまる

部 品 名 規       格 数量

捕獲フロー

プログラムの実践

資   料

2423

Page 26: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成

注意事項

●野生動物の捕獲には許可等が必要です。 このプログラムは、法令に基づいた捕獲許可等を受けた方を対象に作成 しています。 法令やマナーを守って、安全に捕獲を行ってください。●わなの特徴をよく知り、環境や状況にあったわなを、効果的に配置しましょう。

捕獲のマナー

●捕獲時の対応は迅速に! 捕獲したイノシシを長時間放置すると、事故の発生や捕獲効率の低下につ ながります。

●わなのメンテナンスはこまめに! 切れかかったワイヤーや、接合部が傷んだわなを使い続けると、深刻な事 故につながるおそれがあります。

●エサのやりすぎに注意! 過剰なエサやりは、余ったエサが腐敗して悪臭や害虫の発生などによるト ラブルの原因となります。

●餌付けたイノシシは確実に捕る! 捕獲せずに放置しておくと、周辺の農業被害を助長するおそれがあります。

●仕掛けのセットは最短で! 捕獲待機状態のまま長時間放置すると、思わぬ事故につながるおそれが あります。

■監修・写真提供 阿部 豪(兵庫県立大学自然・環境科学研究所/兵庫県森林動物研究センター)

■調査(プログラムの現地検証)・協力 社団法人 香川県猟友会

■協力 高松市農林水産課 土庄町農林水産課 琴平町農政課

イノシシ捕獲技術プログラム Ver.1

平成25年5月 初版■編集・発行/香川県環境森林部みどり保全課■制作/株式会社 一成 兵庫県加古川市上荘町薬栗416

25

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注意事項

●野生動物の捕獲には許可等が必要です。 このプログラムは、法令に基づいた捕獲許可等を受けた方を対象に作成 しています。 法令やマナーを守って、安全に捕獲を行ってください。●わなの特徴をよく知り、環境や状況にあったわなを、効果的に配置しましょう。

捕獲のマナー

●捕獲時の対応は迅速に! 捕獲したイノシシを長時間放置すると、事故の発生や捕獲効率の低下につ ながります。

●わなのメンテナンスはこまめに! 切れかかったワイヤーや、接合部が傷んだわなを使い続けると、深刻な事 故につながるおそれがあります。

●エサのやりすぎに注意! 過剰なエサやりは、余ったエサが腐敗して悪臭や害虫の発生などによるト ラブルの原因となります。

●餌付けたイノシシは確実に捕る! 捕獲せずに放置しておくと、周辺の農業被害を助長するおそれがあります。

●仕掛けのセットは最短で! 捕獲待機状態のまま長時間放置すると、思わぬ事故につながるおそれが あります。

■監修・写真提供 阿部 豪(兵庫県立大学自然・環境科学研究所/兵庫県森林動物研究センター)

■調査(プログラムの現地検証)・協力 社団法人 香川県猟友会

■協力 高松市農林水産課 土庄町農林水産課 琴平町農政課

イノシシ捕獲技術プログラム Ver.1

平成25年5月 初版■編集・発行/香川県環境森林部みどり保全課■制作/株式会社 一成 兵庫県加古川市上荘町薬栗416

25

Page 28: プログラムの目的...プログラムの目的 目 次 本プログラムは、わなによる捕獲技術の向上を図り、イノシシ の生息数の低減や市街地への出没を予防することを目的に作成

イノシシ捕獲技術プログラム

この印刷物は、環境を守るために、きちんと管理された森林から作る原料を使った紙【FSC認証用紙】と、有害な物質が出ず、紙のリサイクルがしやすいインキ【植物油インキ】、廃液の出ない、地球にやさしい【水なし印刷】で印刷しています。

Ver.1