かかりつけ薬剤師・薬局に関する調査 報告書 別添1 アンケート調 … · 「かかりつけ薬剤師・薬局機能調査・検討一式」 かかりつけ薬剤師・薬局に関する調査
ヨード造影剤について 〜安全かつ有効な使用のため...
Transcript of ヨード造影剤について 〜安全かつ有効な使用のため...
医療機器共同利用枠で造影剤を用いたCTを行う
ヨード造影剤について
〜安全かつ有効な使用のために〜
CT
ご依頼医
共同利用で造影CT検査をオーダ頂けます。
脳、心血管系の特殊な3DCTや小児は対象外で、成人における通常の造影CTを対象としています。
成人における通常の造影CTを対象。
単純
造影
MRCT
▼小児や極度に全身状態が衰弱している方は、対象外
▼血管系の特殊な3DCT脳、心臓などは対象外
単純のCTおよびMRは、従来通り行います。
お申し込みにあたっては、以下のチェック項目を確認してください。
20歳以上の成人の方が対象です。
可能性を含め無いことを確認。
血清クレアチニン値から推算糸球体濾過率(eGFR)を算出し、45 mL/min/1.73m2以上であることを確認してください。
ビグアナイド系糖尿病薬服用中の方は、当日朝より休薬していただくよう案内してください。
年齢
妊娠の有無
クレアチニン値
服薬
申込み書は、造影CT専用のものをご使用ください
ヨード造影剤使用に際し、問診票への記入と、事前の血清クレアチニン値の確認をお願いします。eGFRは 45 mL/min/1.73m2以上です。
Q
A
☆そもそも事前に血清クレアチニン値(eGFR値)の確認を行うべき?
造影剤は主に尿から排泄されますが、腎機能が低下している患者さんにヨード造影剤が使用された場合、さらに腎機能を悪化させるという合併症、すなわち造影剤腎症(CIN)が報告されています。事前に腎機能を確認することは医療安全の見地からも必須の事項です。
eGFR (mL/min/1.73 m²)CT:ヨード造影剤
45以上○
45未満×
透析中○
(予約時にその旨、ご連絡ください)
クレアチニン値不明(採血なし)或いは測定値が1年以上も前
再度採血して確認頂くことが必要です。古い値では、造影を中止させて頂くことがあります。
Q
A
☆血清クレアチニン値からeGFR値の換算表(男性版)を教えて下さい。
白と水色以外では、造影剤を使用できません
Q
A
☆血清クレアチニン値からeGFR値の換算表(女性版)を教えて下さい。
白と水色以外では、造影剤を使用できません
Q
A
☆ビグアナイド系糖尿病薬を内服していますが、どうしたらいいのですか?
ビグアナイド系経口血糖降下薬とヨード造影剤の併用により、乳酸アシドーシスの合併が報告されており、造影前後の休薬が推奨されています。運用は下記の通りです。
eGFR (mL/min/1.73 m²)ヨード造影剤使用前 ヨード造影剤使用後
45以上検査当日の朝から休薬 48時間後まで休薬
45未満造影剤を用いたCT検査は、対象外です。
Q
A
☆ビグアナイド系糖尿病薬の薬剤見本一覧を教えてください。
Q
A
☆以前に造影剤副作用があったけれど大丈夫?
一次的な嘔気や局所的な蕁麻疹などの軽度なものであれば、造影剤の種類を変更するなどして対応可能です。
但し、中等度(全身性の蕁麻疹や一次的な血圧低下)や重度(アナフィラキシー・ショック)では次回の造影検査は行っておりません。
また、CTのヨード造影剤とMRIのガドリニウム造影剤は別のものですが、どちらかに中等度以上の副作用のあった方は、潜在的なアレルギー素因があると考えて、別検査でも慎重な適応判断と対応が望まれます。
申し込み~検査当日
依頼医
連携室
新患受付
連携室
患者さん
FAXにて申し込み
予約日を取得、案内用紙をFAXにて返送
患者情報を確認、ID発番
電子カルテにて検査オーダ紹介状, 複製依頼書, 同意書等の必要書類をCT室へ
新患受付にて受付(保険証・案内用紙等提出)
CT室へ
検査当日
検査当日(CT受付後)の流れ
確認と
同意書作成
造影実施
読影
副作用などの
発生時
患者確認、書類の確認。申込み用紙(FAXコピー)の確認、腎機能や問診、禁忌項目の有無の確認。説明と同意、同意書に署名を頂く。
造影CT実施、実施担当者署名後に同意書を電子カルテに取り込む。検査終了、副作用なければ帰宅。
報告書ならびに返書作成。
副作用があれば、放射線科医がまずは対応、症状により次項の通りの運用。造影剤の皮下漏れや穿刺部痛などが強い時は、血管外漏出事故に対する対応基準に基づいて運用、状況により皮膚科受診や医療安全推進室への連絡も検討。内容をカルテ記載し、依頼施設へのレポート或いは返書にその旨記載する。
造影CTが有用な例(1)単純CT(上段)では指摘困難な多発肝転移と膵体尾部癌が、造影剤使用後のCT(下段)では描出されています。
造影CTが有用な例(2)単純CT(上段)では指摘困難な右腎の腫瘍(腎癌)が、造影剤使用後のCT(下段)では描出されています。
造影CTが有用な例(3)単純CT(上段)では指摘困難な膵鉤部腫瘍(膵癌)が、造影剤使用後のCT(下段)では描出されています。