ロシアCIS月報(2019年10月号ロシアCIS月報(2019年10月号) 2019年10 月 1 日 MUFG Bank...

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ロシアCIS月報(201910月号) 2019101MUFG Bank (Eurasia) 三菱UFJ銀行 国際業務部

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ロシアCIS月報(2019年10月号)

2019年10月1日 MUFG Bank (Eurasia) 三菱UFJ銀行 国際業務部

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経済

(出所)国家統計局・各種報道からMUFG Bank(Eurasia)作成

経済(1/4)

ロシア中銀: 2019~2022年のマクロ経済見通しを修正 (9月9日、Monetary Policy Report、表の赤字は 前回予測から変更された部分)

ベースシナリオで、2019年は、平均原油価格を60米 ドルから63米ドルに引き上げ、実質GDP成長率見通し は+1.0%~1.5%から+0.8~1.3%に引き下げ。消費は +1.0%~1.5%で変わらず、総資本形成は+0.0%~1.0 %に引き下げ。 年末のインフレ率は、4.2%~4.7%を 4.0%~4.5% に引き下げ。 貿易収支は1,840億米ドルから1,660億米ドルに、経 常収支は980億米ドルから830億米ドルに下方修正し、 民間純資本流失は500億米ドルから400億米ドルに引き 下げ。70米ドルの高油価の場合は、総資本形成が+0.5 %~1.5%に下方修正された以外は不変。 2020年は、平均原油格を60米ドルから55米ドルに引 き下げ、消費は+1.5%~2.3%から+1.5%~2.0%に下方 修正、総資本形成は+3.5%~4.5%で不変、GDP成長率 予測も+1.8%~2.3%から+1.5%~2.0%に下方修正。

政府は、2020~2022年の経済発展シナ リオを承認(9月19日)

2020年の予測は、GDP成長率を+2.0% から+1.7%に、鉱工業生産を+2.6%から +2.4%に、投資を+7.0%から+5.0%に、消 費を+2.1%から+0.6%に、インフレは+4% から+3%に下方修正。農業は+1.5%から +1.7%に上方修正。平均原油価格は59.7 米ドルから57米ドルに、ガス輸出価格も 218.7米ドルから199米ドルに下方修正し、 貿易収支、経常収支も下方修正。

実績

 項目 単位 2018 2019 4月予測 2020 4月予測 2021 4月予測 2022 4月予測 2023 4月予測 2024 4月予測

実質GDP成長率 % 2.3 1.3 1.3 1.7 2.0 3.1 3.1 3.2 3.2 3.3 3.3 3.3 3.3ウラル原油価格 米ドル 70.0 62.2 63.4 57.0 59.7 56.0 57.9 55.0 56.3 54.0 55.0 53.0 53.5ルーブル平均レート 対米ドル 62.5 65.4 65.1 65.7 64.9 66.1 65.4 66.5 66.2 66.9 67.0 67.4 68.6年末インフレ率 % 4.3 3.8 4.3 3.0 3.8 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0鉱工業生産 % 2.9 2.3 2.3 2.4 2.6 2.7 2.9 2.9 2.9 3.0 3.1 3.1 3.2投資 % 4.3 2.0 3.1 5.0 7.0 6.5 6.3 5.8 5.8 5.6 5.6 5.3 5.3 対GDP比 % 20.6 21.6 21.2 22.6 22.5 23.4 23.3 24.0 23.9 24.5 24.6 25.0 25.2実質賃金 % 6.8 1.5 1.1 2.3 2.0 2.3 2.7 2.5 2.7 2.5 2.7 2.6 2.7実質可処分所得 % 0.1 0.1 1.0 1.5 2.2 2.3 2.3 2.4消費 % 2.6 1.3 1.6 0.6 2.1 2.2 2.5 2.5 2.6 2.6 2.7 2.7 2.8失業率 % 4.8 4.6 4.7 4.5 4.7 4.5 4.6 4.5 4.6 4.4 4.6 4.3 4.5貿易収支 億米ドル 1,940 1,590 1,800 1,470 1,650 1,500 1,580 1,520 1,570 1,600 2,660 1,720 1,510輸出 億米ドル 4,430 4,070 4,380 4,060 4,390 4,260 4,510 4,480 4,700 4,780 4,910 5,160 5,120輸入 億米ドル 2,490 2,480 2,580 2,590 2,740 2,760 2,930 2,960 3,130 3,180 2,250 3,440 3,610経常収支 億米ドル 1,140 715 910 557 720 567 630 485 530 495 450 525 340

経済発展省予測 予測

実績

2022

 項目 単位 ベース 高油価6月 予測

ベース 高油価6月 予測

ベース 高油価6月 予測

ベース

ウラル原油価格 米ドル 69.8 63 70 65 55 75 60 50 75 55 50年末インフレ率 % 4.3 4.0-4.5 4.2-4.7 4.2-4.7 4 4 4 4 4 4 4

平均インフレ率 % 2.9 4.6-4.8 4.7-4.9 4.7-4.9 4 4 4 4 4 4 4

実質GDP成長率 % 2.3 0.8-1.3 1.0-1.5 1.0-1.5 1.5-2.0 2.0-2.5 1.8-2.3 1.5-2.0 2.0-3.0 2.0-3.0 2.0-3.0最終消費支出 % 1.8 1.0-1.5 1.0-1.5 1.0-1.5 1.5-2.0 2.0-2.5 1.8-2.3 1.5-2.0 2.0-2.5 2.0-2.5 1.8-2.3 家計支出 % 2.3 1.0-1.5 1.0-1.5 1.0-1.5 2.0-2.5 2.3-2.8 1.8-2.3 2.0-2.5 2.5-3.0 2.5-3.0 2.0-2.5総資本形成 % 0.8 0.0-1.0 0.5-1.5 0.5-1.5 3.5-4.5 3.5-4.5 3.5-4.5 3.5-4.5 3.5-4.5 3.5-4.5 2.5-3.5 総固定資本形成 % 2.9 0.0-1.0 1.0-2.0 1.0-2.0 3.5-4.5 3.5-4.5 3.5-4.5 3.5-4.5 3.5-4.5 3.5-4.5 2.5-3.5貿易収支 億米ドル 1,940 1,660 1,900 1,840 1,410 2,030 1,600 1,260 1,990 1,390 1200経常収支 億米ドル 1,130 830 1,060 980 560 1,120 720 390 1,030 500 280純資本流出 億米ドル -770 -200 -320 -320 -190 -290 -160 -140 -240 -70 -140 政府・中銀 億米ドル -90 200 180 180 60 60 60 60 60 60 60 民間資本 億米ドル -680 -400 -500 -500 -250 -350 -220 -200 -300 -130 -200銀行貸出伸び率 % 11.5 8-12 9-13 8-12 7-12 7-12 7-12 7-12 7-12 7-12 7-12外貨準備増減 億米ドル 380 600 740 660 370 830 560 250 790 430 140

ロシア中銀経済予測2019 2020 2021

2018

見通し

3

経済(続き)

(出所)国家統計局・各種報道からMUFG Bank(Eurasia)作成

経済(2/4)

GDP成長率: 経済発展省は8月の速報値を+1.6%と発表。7月の数値を+1.7%から+1.8%に上方修正。1-8月+1.1%(9月19日)。 国家統計局: 第2四半期GDP成長率改定値+0.9%(速報値と不変)と発表。GDPデフレーター104.6%、上期名目GDP金額50兆6,750億ルーブル(9月10日) ロシア中銀: 第3四半期、第4四半期のGDP成長率は、対前四半期比各+0.3%程度から各+0.2%程度の成長に下方修正(9月20日)。第3四半期は、年率+0.8-

1.3%の成長を見込む。固定資本投資は、第1、2四半期同様の+0.3-0.8%を見込む(9月26日)。 OECD: ロシアのGDP成長率見通しを2019年は+1.9%から+1.4%に、2020年は+2.1%から+1.6%に下方修正。 Fitch: ロシアのGDP成長率見通しを2019年は+1.2%で据え置き、2020-21年は各+1.9%。

PMI: 製造業は8月は49.1と7月の49.3比若干低下し、4ヶ月連続の50割れ。サービス業は8月は52.1と7月の50.4比上昇し、2ヶ月連続の上昇。8月の総合指数51.5は、7月の50.2比上昇し、2ヶ月連続で上昇。

ビジネス信頼感指数: 9月は、鉱業 0%で前月比不変、製造業も ▲2%で前月比不変。現在の経済状況 鉱業 good 13% satisfactory 74%、製造業good 11% satisfactory 74%、今後6ヶ月で経済状況は改善 鉱業 22%、 製造業 27%。

鉱工業生産: 8月は対前年同月比+2.9%と7月の+2.8%に比べ伸び率若干拡大、1-8月は対前年同期比+2.6%(国家統計局)。 採掘業は、8月前年同月比+3.1%(1-8月+3.8%)、 製造業は、同+2.7%(同+2.1%)、電気・ガス・蒸気は同+2.1%(同+0.4%)、水道・排水・廃棄物は、同+4.1%(同

+1.8%)。 製造業では、8月は24業種中14業種で対前年同月比生産増加(1-8月では15業種で増加)。食料品8月+4.1%(1-8月+4.2%)、飲料同▲7.0%(同▲0.1%)、タバコ同

▲14.3%(同▲16.0%)、繊維同+1.6%(同▲2.9%)、衣類同▲0.6%(同▲3.0%)、皮革同▲13.6%(同▲3.2%)、木材加工同+2.7%(同+7.7%)、紙パルプ同+1.2%(同+3.6%)、印刷同▲1.3%(同▲4.6%)、コークス・ 石油製品同+3.3%

(同+0.4%)、化学同+6.7%(同+3.4%)、医薬品同+20.3%(同+17.4%)、 ゴム・ プラスチック同+0.5%(同+1.2%)、非金属製品同+0.0%(同+5.7 %)、冶金同▲1.1%(同+1.3%)、金属製品同+12.2%(同+8.5%)、コン ピュータ・ 電子・ 光学同+12.2%(同+5.1%)、電気機器同▲5.8%(同 ▲0.7%)、その他機械同▲12.4%(同▲4.4%)、自動車・ トレーラー同 ▲3.4%(同+1.2%)、その他輸送機器同▲6.9%(同▲16.6%)、家具 同+14.4%(同+4.8%)、その他製品同+17.5%(同+0.2%)、機械装置 修理同+12.6%(同+10.8%)。 主要品目では、石油ガスコンデンセート 8月+1.1%(1-8月+2.1%)、 天然ガス同+0.4%(同+2.0%)、石炭同▲6.0%(同▲1.4%)、電力同 +0.8%(同+1.1%)、自動車同▲3.0%(同+1.3%)、農業同+2.8%(同 +2.6%)。

鉱工業生産・固定資本投資推移

4

経済(続き)

(出所)国家統計局・各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

経済(3/4)

小売売上高: 8月は対前年同月比+0.8%の2兆8,860億ルーブルで、7月の +1.0%比伸び率低下、1-8月は同+1.5%の21兆3,830億ルーブル(国家統計局)

食料品は、8月+0.6%の1兆3,520億ルーブル(1-8月は+1.4%の10兆3,000 億ルーブル)、非食料品は、同+0.9%の1兆5,340億ルーブル(同+1.7%の11兆 830億ルーブル)。 実質可処分所得は、4-6月対前年同期比▲0.2%、上期同▲1.3%。1-3月同 ▲2.5%。貨幣所得は4-6月同+5.6%(実質+0.5%)、上期+4.7%(実質▲0.4%)。 名目平均賃金は、8月対前年同月比+7.4%の45,100ルーブル(1-8月+7.3 %の46,120ルーブル)で、実質では同+3.0%(同+2.3%)。7月は名目を+8.2% から+7.7%の46,509ルーブルに、実質は+3.5%から+3.0%に下方修正。 失業率は、8月は前月比▲0.2%の4.3%で史上最低、325.8万人。

輸送量: 8月は対前年同月比▲0.7%の4,704億トンキロ、1-8月は対前年同期比+1.1%の3兆7,632億トンキロ(国家統計局) うち鉄道は、8月▲2.0%の2,138億トンキロ(1-8月+0.9%の1兆7,347億トンキロ)、自動車同+1.0%の241億トンキロ(同+6.1%の1,763億トンキロ)、海上同▲31.4%

の35億トンキロ(同▲11.4%の242億トンキロ)、国内河川同+0.1%の90億トンキロ(同▲3.2%の444億トンキロ)、航空同▲7.8%の6億トンキロ(同▲6.4%の48億トンキロ)、パイプライン同+1.1%の2,194億トンキロ(同+1.2%の1兆6,789億トンキロ)。

建設: 8月は対前年同月比+0.3%の8,295億ルーブル、1-8月は対前年同期比+0.2%の5兆1,855億ルーブル、住宅建設は、8月は同+11.0%の580万㎡(7.53万戸)、1-8月は同+7.4%の4,210万㎡(55.56万戸)(国家統計局)

消費者物価指数: 8月は対前月比▲0.2%と7 月+0.2%比低下し、対前年同月 比でも+4.3%と7月の+4.6%比低下。1-8月対前年同期比+4.9%(国家統計局)

食料品は、8月対前月比▲0.9%(前年同月比+5.0%、1-8月前年同期比+5.7 %)、非食料品は、同+0.2%(同+3.5%、同+4.1%)、サービスは、同+0.2%(同 +4.4%、同+4.9%)。8月のコアインフレ率は、同+0.2%(同+4.3%、同+4.5%)。 ガソリン小売価格は、8月同+0.2%(同+2.2%、同+5.5%)。 9月23日現在の消費者物価指数は、対前月比▲0.2%、対前年同期比+4.1%。 8月の生産者物価指数は、対前月比▲0.6%、前年同月比では+0.3%、1-8月 対前年同期比+11.5%。ガソリン卸売価格は8月対前月比▲8.7%(対前年同月比▲8.0%)と下落。

企業収益: 2019年1-7月は、対前年同期比+18.0%の9兆1,110億ルーブル、33,900社が黒字で+13.8%の10兆3,520億ルーブル、15,100社(30.8%)が赤字で▲9.7%の1兆2,410ルーブル(国家統計局) 採掘▲12.3%の2兆2,590億ルーブル、製造+20.3%の2兆5,530億ルーブル、ユーティリティ+26.0%の5,125億ルーブル、卸小売+45.3%の1兆7,950億ルーブル、

建設+75.4%の873億ルーブル、運輸+50.6%の7,183億ルーブル、通信+14.5%の2,500億ルーブル、農林水産▲16.7%の1,341億ルーブル、不動産2.8倍の1,353億ルーブル、その他専門サービス+83.0%の3,108億ルーブル。

7月末延滞債務は、対前月比+2.8%の3兆5,240億ルーブル。延滞比率は+0.2%の6.9%。

消費者物価指数・生産者物価指数・通貨供給増加率推移

小売売上高・実質可処分所得・失業率推移

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経済(続き)

(出所)ロシア中銀資料・関税局・国家統計局・各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

経済(4/4)

貿易黒字: 1-7月は対前年同期比▲6.2%の1.048億米ドル、うち輸出は同▲3.2%の2,411億米ドル、輸入は同▲0.7%の1,362億米ドル(連邦関税局)

輸出構成比は、燃料エネルギー64.2%(前年同期64.3%、CIS外向けで68.8%(同68.2%)、CIS向けで32.4%(同36.7%)を占める)、金属9.5%(同10.4%)、化学品

6.4%(同6.2%)、設備機械5.8%(同5.7%)、食料品5.3%(同5.4%)、木材 ・ 紙パルプ3.1%(同3.2%)。

燃料エネルギー輸出は、数量ベース+3.5%、金額ベース▲3.2%の1,548億米ドル、原油は数量ベース+1.4%の1億4,956万トン(金額ベース▲2.9%の693億米ドル)、石油製品同▲8.8%の8,178万トン(同▲12.3%の393億米ドル)、天然ガス同▲2.5%の1,268億㎥(同▲5.3%の257億米ドル)、LNG同+62.1%の3,420万㎥(同+75.0%の50億米ドル)、石炭同+9.1%の1億1,837万トン(同+9.1%の98億米ドル)。金属輸出は、数量ベース▲8.5%、金額ベース▲11.8%の229億米ドル(鉄鋼

▲9.5%の2,484万トン、▲17.6%の114億米ドル、アルミ+20.6%の187万トン、+18.3%の32億米ドル、銅▲1.6%の37.4万トン、▲10.4%の23億米ドル、ニッケル

+8.3%の8.4万トン、▲2.4%の10億米ドル)。化学品輸出は、数量ベース+0.4%、金額ベース▲0.1%の154億米ドル。設備機械輸出は金額ベース▲1.2%の140億米

ドル。食料品輸出は数量ベース▲27.1%、金額ベース▲4.7%の128億米ドル。木材・ 紙パルプ輸出は、数量ベース▲0.4%、金額ベース▲5.4%の75億米ドル。

輸入構成比は、設備機械45.9%(同46.7%)、化学品19.2%(同18.6%)、食料品12.6%(同12.7%)、金属7.6%(同7.3%)、繊維靴6.3%(同6.2%)。

設備機械輸入は、金額ベース▲3.2%の625億米ドル。化学品輸入は、数量ベース+6.0%、金額ベース+1.5%の262億米ドル。食料品輸入は、数量ベース▲3.7%、

金額ベース▲2.3%の172億米ドル。金属輸入は、数量ベース+2.2%、金額ベース+5.7%の104億米ドル。繊維靴輸入は、数量ベース+4.7%、金額ベース▲0.2%の

86億米ドル。

貿易相手国は、EU42.1%(前年同期43.8%)、APEC31.7%(同30.0%)、CIS12.2%(同12.0%)、EEU8.4%(同8.5%)。国別貿易高は、CIS除き、中国対前年同期比

+1.2%の600億米ドル、独同▲10.1%の302億米ドル、蘭同+14.6%の300億米ドル、米同+13.4%の153億米ドル、韓国同+16.2%の146億米ドル、伊同▲4.4%の

143億米ドル、トルコ同▲6.4%の143億米ドル、日本同▲2.6%の114億米ドル、ポーランド同▲23.0%の93億米ドル、フィンランド同▲8.0%の80億米ドルの順。

1-8月のCIS外からの輸入: 対前年同期比▲1.3%の1,377億米ドル、うち8月対前年同月比+0.8%の188億米ドル、うち設備機械同▲4.8%の96.0億米ドル、化学

品同+12.2%の33.1億米ドル、食料品同+0.1%の17.0億米ドル、繊維靴同▲2.0%の14.9億米ドル。

経常収支黒字速報値: 1-8月は対前年同期比▲15.3%の544億米ドル(9月11日、ロシア中銀) 1-7月は514億米ドルの黒字であったので、8月単月では30億米ドルの黒字と推定。 民間純資本流出は、1-8月は対前年同期比+30%の261億米ドル。1-7月は対前年同期比 +60%の280億米ドルであったので、8月単月では19億米ドルの流入と推定。 国際収支ベースの貿易黒字は、1-8月は対前年同期比▲8.7%の1,081億ドル、うち1-7月は 対前年同期比▲6.3%の961億米ドル(輸出▲3.7%の2,355億米ドル、輸入▲1.8%の1,395 億米ドル)、うち7月貿易黒字▲14.5%の112億米ドル(輸出▲2.6%の334億米ドル、輸入 +4.2%の222億米ドル)であったので、8月単月では120億米ドルの黒字と推定。

貿易収支・経常収支・原油価格推移

6

金融・ 財政 金融・ 財政(1/3)

民間銀行貸出・預金の状況(ロシア中央銀行): 法人向け貸出は、8月対前月比+1.9%(対前年同月比+4.3%)の34兆930億ルーブル、個人向けは同+1.8%(同+21.1%)の16兆8,310億ルーブル、合計同

+1.9%(同+9.3%)の50兆9,240億ルーブル。8月の延滞比率は、法人は前月比▲0.1%の8.0%、個人は同▲0.1%の4.8%。預金は、法人は同+1.6%(同+4.8%)の27兆1,980億ルーブル、個人は同+1.4%(同+7.6%)の29兆4,630億ルーブル。

銀行収益は、1-8月対前年同期比+50.3%の1兆3,540億ルーブルの黒字(347行が黒字で合計1兆4,920億ルーブル、99行が赤字で合計1,380億ルーブル)。

ロシア中央銀行: 銀行の健全性強化のための措置 1銀行のライセンス剥奪: Greencombank(資産規模410位) Moscow Industrial Bankは、Volga-Oksky Commercial Bankを合併。 Zenit Bank(資産規模36位): 傘下のDevon-Credit(119位)、Lipetskcombank(151)を11月に合併を決定。ZenitSichiBank(236位)、Spiritbank(332位)は2020年に

合併の予定。

ロシア中銀は政策金利を0.25%引き下げ7.00%とすることを決定(9月6日)(以下は声明文骨子) インフレ率の減速は継続している。同時にインフレ期待の高止まりも続いている。 ロシア経済の成長率は依然としてロシア中銀の予測を下回っている。世界経済の減速リスクは高まった。年末までにインフレが加速するか減速するかのリスクは均

衡している。 このような状況下で、実際のインフレ動向を考慮した上で、ロシア中銀は年末のインフレ予測を従来の4.2%~4.7%から4.0%~4.5%に下方修正した。 中銀の予測では金融政策を考慮すれば、その後のインフレ率は4%近辺に留まろう。 ベースラインシナリオ通りに状況が推移すれば、今後の会議の一つで追加利下げの必要性を検討する。 (ナビウリナ総裁記者会見) 2020年初数ヶ月のインフレ率は3.5%-4.0%。経済発展省の予測3%は非現実的。 消費者ローンは徐々に伸び率の低下が見込まれる。2019年は15-20%まで低下、2020年は10-15%(住宅ローン20%、消費者ローン10%)を見込む。消費者ローン

を抑制する措置は既に実施されており追加措置は不要。 法人向け貸出は+6-10%を見込む。 政策金利引き下げで国債の大量売却は見込まない。

独投資会社KGAL: 年金運用会社「トリンフィコ」の株式20%を取得。同社の 運用額は475億ルーブルで業界23位。

米Freedam Finance: 金融プローカーのZerich Capital Management(17 位)の買収をFASに申請。

9月の金利の動き 翌日物(ON)は、前月末比不変の7.38%で取引開始され、6日に政策金利が 引き下げられたことから低下し、月末は前月末比▲0.34%の7.04%で引けた。 1ヶ月物は前月末比不変の7.47%で取引が始まり、6日に政策金利が引き下げ られたことから低下し、月末は対前月末比▲0.32%の7.15%で引けた。

(出所)ロシア中銀資料・各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

KEY Rate/翌日物・1ヶ月物、モスプライムレート推移

7

金融・ 財政(続き) 金融・ 財政(2/3)

8月末外貨準備高は、前月比+1.8%、+93億米ドルの5,291億米ドル、前年末比では+12.9%、+606億米ドル(ロシア中央銀行) うち金は、8月末対前月比+7.4%、+76億米ドルの1,094億米ドル、対前年末比では+26.0%、+226億米ドル。 9月20日現在外貨準備高は5,326億米ドル。

8-9月の為替相場の動き 8月のルーブル平均レートは、対ドルで対前月比▲3.6%、対12月比+2.7%の65.53、対ユーロで同▲2.6%、同+5.2%の72.88、1-8月平均では、対ドルで対前年同

期比▲7.0%の65.08、対ユーロで同▲1.1%の73.34。 8月のウラル原油価格平均は対前年同月比▲17.2%の59.38米ドル。1-8月では対前年同期比▲7.4%の64.54米ドル。 財務省は9月6日~10月4日まで1日当り89億ルーブル(合計1,871億ルーブル)の外貨の購入を予定。8月の2,462億ルーブル比減少。(この他ロシア中銀は中断し

ていた期間の外貨購入を2月1日から3年間かけて購入中(1日当り28億ルーブル相当))。 非居住者のルーブル国債保有は、8月▲40億ルーブルの2兆5,800億ルーブルと8ヶ月振りに減少し、シェアも▲0.3%の29.7%に低下。 9月は、ルーブルは対米ドル66.78、対ユーロ73.34、対円1.59 強で取引を開始。月初、原油価格が軟調に推移し、57米ドル台ま で下落した3日に、ルーブルは対米ドル67.14、対ユーロ73.62、対 円1.57台後半の月間安値を付けた。その後は、原油価格も戻った ことからルーブルも買い戻されていたが、15日にサウジアラビアの 石油施設が攻撃されたとの報道に、原油価格が70米ドルまで急騰 すると、16日に対米ドルで63.58の月間高値を付けた。 その後もルーブルは堅調に推移し、20日に対円で1.69台半ば、24 日に対ユーロで69.92の月間高値を付けた。その後は、原油価格 が軟調に推移したことから、ルーブルも若干軟調に推移し、月末は 対米ドルで64.86、対ユーロ70.66、対円1.66台後半で取引を終えた。

(出所)ロシア中銀資料・各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

ルーブル為替レート・ウラル原油価格推移

ルーブル安

ルーブル高

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金融・ 財政(続き) 金融・ 財政(3/3)

国民福祉基金(NWF)残高: 9月1日現在残高は、前月比+3,028億ルーブルの8兆1,700億ルーブル(約1,229億米ドル)。

連邦予算: 1-8月は、2兆5,610億ルーブルの黒字(対GDP比3.7%)(財務省速報) 歳入13兆2,550億ルーブル(予算比65.7%)、うち、石油ガス歳入5兆4,080億ルーブル(同65.6%)、非石油ガス歳入7兆8,780億ルーブル(同65.8%)。うち、税金8兆

2,940億ルーブル(同65.3%)、関税+0.1%の3兆7,040億ルーブル(同63.5%)、その他1兆2,580億ルーブル(同76.4%)。 歳出10兆6,950億ルーブル(予算比58.5%)、うち、社会政策3兆2,400億ルーブル(同66.7%)、国防1兆8,290億ルーブル(同57.0%)、国家安全保障1兆1,820億

ルーブル(同53.0%)、経済1兆2,220億ルーブル(同42.2%)、教育5,170億ルーブル(同57.5%)、健康4,330億ルーブル(同58.6%)、住宅1,434億ルーブル(同58.6%)、一般7,786億ルーブル(同47.4%)、債務支払4,714億ルーブル(同57.7%)、地方予算へ振り替え5,908億ルーブル(同57.0%)。

1-8月連結ベース税収+10.9%の15兆3,750億ルーブル、うち連邦+10.6%の8.3兆ルーブル。利潤税+20%の3.3兆ルーブル、VAT+17.1%の2.6兆ルーブル、個人所得税+8.4%の2.5兆ルーブル、天然資源利用税4.2兆ルーブル、社会保障料4.5兆ルーブル、年金保険料+9%の3.5兆ルーブル。

政府は、2019年修正予算を議会に提出(9月30日): 歳入▲2,230億ルーブルの19兆9,520億ルーブルに下方修正し、歳出は+1兆160億ルーブルの19兆3,100億ルーブルで、黒字額は対GDP比0.6%の6,420億ルーブルに減少。

政府は月額最低賃金引き上げを承認、議会に法案提出(9月21日): 2020年1月1日 から+7.5%の12,130ルーブル。公務員は2019年10月1日から、+4.3%賃金引上げ。

政府は、2020年予算案、2021-2022年計画案を承認、議会へ提出(9月30日)。 歳入: 2020年20兆3,790億ルーブル(GDP比18.1%)、2021年 21兆2,460億ル

ーブル(同17.7%)、2022年 22兆580億ルーブル(同 17.2%)。

歳出: 2020年 19兆5,030億ルーブル(GDP比 17.3%)、2021年 20兆6,340億 ルーブル(GDP比)、2022年 21兆7,630 ルーブル。

財政黒字: 2020年対GDP比0.8%、2021年 同 0.5%、2022年 同 0.2%。

メドベージェフ首相: 今後3年間も財政ルールは維持される。2020年の原

油のカットオフ価格は42.40ドル/バレルになる。

国家プロジェクト: 今年度実行の為に計画されていた公的資金の現在までの拠出額は47%。未使用部分は来年に繰り越され、来年初に拠出されることになろう。 - 2020年度予算案では国家プロジェクトに対する拠出額は今年度比+10%の2兆ルーブル、以後2021年2.3兆ルーブル、2022年2.7兆ルーブルが計画されてい

る。

- 2020-22年の国家プロジェクトへの連邦予算からの拠出額は3.5兆ルーブル。全体では7兆ルーブルが拠出され、人口・健康分野へ2.7兆ルーブル、教育分野へ3,800億ルーブル、住宅分野へ4,000億ルーブル、インフラ整備に1.6兆ルーブルが拠出される。

農業支援: 2020年3,210億ルーブル、2021年3,100億ルーブル、2022年3,460億ルーブル。ソフトローン供与890億ルーブル、補助金、農業製品輸出支援。 議会は、2015年から導入されているガスプロム、石油採掘会社に対するサーチャージを恒久化することを決定(3,400億ルーブル)。 モスクワ・カザンの高速鉄道に関する予算は、2020-21年各8,800万ルーブル、2022年に7億ルーブル。 ロスアトム: 次世代原子力砕氷船開発に2020-22年605億ルーブル予算獲得。BNリアクター技術開発に321億ルーブル。 民営化(国営企業の一部株式売却)による歳入: 2020年113億ルーブル、2021-22年各36億ルーブルを計画。対象は、ロスギドロ、ソフコムフロート、トランスネフ

チ、ロステレコム、ロスセッティ(送電会社)、統一穀物会社。

(出所)財務省・各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

単位: 10億ルーブル 2019 修正 2020 2021 2022歳入 20,175 19,952 20,379 21,246 22,058(GDP比) 18.5% 18.4% 18.1% 17.7% 17.2%歳出 18,294 19,310 19,503 20,634 21,763(GDP比) 16.8% 17.8% 17.3% 17.1% 16.9%財政黒字・赤字 1,881 642 876 613 295(GDP比 ) 1.7% 0.6% 0.8% 0.5% 0.2%国民福祉基金へ振替額 2333 2234 2036名目GDP 109,086 108,414 112,860 120,364 128,508インフレ率 4.3% 3.0% 4.0% 4.0%

9

企業・ 産業 自動車(1/2)

新車販売台数(含む軽商用車): 8月は、対前年同月比▲1.3% の145,545台で5ヶ月連続対前年比減、1-8月対前年同期比▲2.3%の1,114,263台 (欧州ビジネス協会) グループ別売上は、AvtoVAZ(8月シェア20.6%): 8月販売+4.6%の30,012台、1-8月+2.5%の233,684台、KIA(同12.7%): 同▲1.7%の18,531台、同+0.2%の

148,947台、VWグループ(同12.0%): 同+1.3%の17,518台、同+4.4%の135,441台、ヒュンダイグループ(同9.8%): 同0.0%の14,207台、同+0.7%の117,296台、ルノー(同8.9%): 同+12.3%の12,957台、同▲4.0%の89,153台、トヨタグループ(同7.8%): 同▲6.0%の11,295台、同▲4.9%の78,326台、日産グループ(インフィニティ、ダットサン含む(同5.6%)): 同▲12.4%の8,114台、同▲10.1%の58,239台(日産のみではシェア4.1%、同▲16.5%の5,938台、同▲17.7%の41,257台)、GAZ LCV(同3.6%): 同+6.0%の5,293台、同▲2.1%の36,392台、BMWグループ(同2.6%): 同+16.5%の3,740台、同+15.9%の28,309台、ベンツ(同2.5%): 同▲0.8%の3,566台、同▲7.3%の27,352台、UAZ(同2.2%):同▲2.8%の3,221台、同▲3.4%の22,7765台、三菱(同2.1%): 同▲9.2%の3,095台、同▲7.3%の25,066台、マツダ(同1.9%):▲0.8%の2,812台、同▲4.2%の18,841台、GMグループ(同1.2%): 同▲28.6%の1,776台、同▲23.6%の14,993台、フォードLCV(同0.8%): 同+25.7%の1,237台、同+7.4%の7,267台、ハバル(同+0.8%): 同+457.8%の1,177台、同+259.9%の5,849台、その他日本勢は、スバル(同0.5%): 同+7.3%の695台、同▲5.0%の4,606台、スズキ(同0.4%): 同+9.1%の589台、同+14.3%の3,921台、ホンダ(同0.1%): 同▲63.8%の168台、同▲60.9%の1,206台、いすゞ(同0.1%): 同+86.7%の84台、同+21.3%の523台。

PwC: 2019年通期の乗用車の新車販売予測を▲2%の164万台で据え置き(楽観シナリオで+0.5%の167万台)。上期は▲1.9%の77.5万台で国内ブランド+2.7%、外国ブランド▲6%。価格+10%が要因。

中古車販売: 8月は、対前年同月比+1.7%の501,742台、1-8月対前年同期比▲0.1%の3,499,033台(AUTOSTAT) 8月は、LADAがシェア24.8%で対前年同月比▲0.9%の124,370台(1-8月対前年同期比▲3.4%の874,281台)、トヨタ同+0.3%の54,774台(同▲1.5%の387,908

台)、日産同▲0.3%の27,894台(同+1.5%の197,852台)、ヒュンダイ同+7.0%の26,480台(同+5.1%の181,524台)、KIA同+14.2%の25,293台(同+10.3%の168,699台)。

自動車市場: 7月1日現在5,240万台。うち乗用車84%の4,410万台、LCV8%の410万台、トラック7%の380万台、バス1%の40万台(AUTOSTAT) 乗用車のうち外国ブランドは62.4%の2,750万台。日本車22%の990万台、韓国11.4%の500万台、独10%の450万台、米7.4%、仏5.4%、チェコ1.9%、中国1.4%。

トヨタ: サンクトペテルブルグ工科大学、連邦生産性センター、サンクトペテルブルグ市と次世代を担うエンジニア育成のためのパイロットプロジェクトにかかる戦略的パートナーシップに関する合意を締結。大学とは、特別口座開設及びインターンシッププログラムにかかる戦略的パートナーシップ契約を締結。

LCV新車販売: 8月は、対前年同月比+6.9%の9,853台、1-8月対前年同期比▲3.8%の69,155台(AUTOSTAT) 8月は、GAZがシェア44.7%で対前年同期比+8.3%の4,405台(1-8月対前年同期比▲3.4%の31,106台)、、UAZ同+1.1%の1,435台(同▲1.3%の11,060台)、

フォード同+41.2%の1,336台(同+16.0%の7,628台)、LADA同▲9.0%の908台(同+0.7%の6,972台)、VW同+13.3%の477台(同+4.1%の3,522台)。 GAZ: 上期市場は▲7%、政府が8月にスクールバス2,200台、救急車1,200台の100億ルーブルの予算を決定したことから、下期も▲7%で留まる見込み。

トラック新車販売: 8月は、対前年同月比+5.6%の6,600台、1-8月対前年同期比▲3.3%の48,900台(AUTOSTAT) 8月は、KAMAZがシェア35%で対前年同期比+26.5%の2,300台、GAZ同+19.6%の825台、 MAN同+19.6%の446台、ボルボ同+14.5%の403台、スカニア同

▲26.3%の370台。 中古車は8月+3.5%の22,400台、KAMAZシェア27%の+10.8%の6,100台。GAZ▲1.3%の2,100台、MAZ▲4.9%の1,700台、ボルボ▲2.3%の1,300台、スカニア

+10.8%の1,300台。1-8月は+0.5%の173,700台。 バス新車販売: 8月は、対前年同月比+43.9%の1,200台、パブロフバスがシェア60%で+16.9%の713台、以下LIAZ113台、NEFAZ109台。1-8月は対前年同期比

+7%の8,570台。

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

10

企業・ 産業(続き) 自動車(2/2)

車輸出は、7月対前月比+1.4%の10,000台(+3.9%の1.5億米ドル)、1-7月は対前年同期比+21%の64,500台(+30.4%の9.2億米ドル)。 トラック輸入は、7月対前月比▲12.1%の2,500台(▲26.5%の1.5億米ドル)、1-7月は対前年同期比+23.7%の16,200台(+0.9%の11.8億米ドル)。トラック輸出は、7

月対前月比+14.8%の1,100台(+25.0%の3,350万米ドル)、1-7月は対前年同期比+2.8%の7,300台(+20.2%の1.9億米ドル)。パーツ輸入は、7月対前月比▲2.3%の115,000(▲5.6%の7.3億米ドル)、1-7月は対前年同期比+1.1%の787,700(▲2.5%の50.0億米ドル)。

自動車生産: 8月は、対前年同月比▲3.0%の118,000台、トラック▲0.2%の13,100台、バス5トン超▲49.8%の1,200台(国家統計局) 1-8月では、自動車+1.3%の1,010,000台、トラック▲0.8%の95,000台、バス(5トン超)▲42.5%の9,000台。車体生産▲1.4%の159,000(8月▲45.9%の9,200)、エ

ンジン生産▲7.7%の211,000基(8月▲11.2%の29,200基)。 産業貿易省は、2019年の乗用車・LCV生産は、+1.5%を見込む。 ヒュンダイ・ サンクト工場: 1-9月生産+0.6%の180,300台、輸出+39%の11,800台。

マツダ・ソラルス: ウラジオストクでのエンジン生産は、2019年は3,700基の見込み。2020年は20,000基生産を計画。 産業貿易省: VW Truck&BusがGAZグループの株主となることの検討の用意があると表明。 カマズ: 2019年の販売見通しを33,000台から30,000台に下方修正、輸出5,000台で不変。

ミシェランと戦略協力協定締結。BecemaとKAMAZ K5用シャーシ生産ライン設置で合意。 いすゞ: 2023年からピックアップトラックの生産を検討。 伊 Iveco: 新たなトラック工場を開設する意向。現在はチェリヤビンスク州のイベコAMT(イベコ33%出資)で主に大型トラックを生産している オートバイ新車販売: 8月は対前年同月比+33%の1,473台、1-8月は対前年同期比+39.4%の11,058台(AUTOSTAT)、8月はBMW197台、インドBajaj191台、中国

Racer182台。 中古車は、1-8月+12.4%の72,000台。ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキが62%を占める。BMWが5位。

ブリヂストン: ウリヤノフスク工場近くに物流センター建設に1,500万ユーロ投資。2020年上期建設開始で2021年完成。 仏ブラブラカー: ロシアの大手バスチケット販売サイト Busforを買収。

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

医薬品・医療

ミライ・ゲノミクス(日本): タタルスタン共和国で、ファルマ・メド・ポリスRTと感染症診断機器の生産で合意。投資額は25億ルーブル。2020年生産開始で、年100万バイオチップ、5年で2,000万バイオチップの生産を計画。90%現地化。

メディカルツーリズムジャパン(シップヘルスケアグループ): 国立放射線学医療研究センター(ゲルツェン癌センター)、International Medical Consulting Companyとロシア初の重粒子線による癌治療センター設立にかかる相互理解の覚書を締結。同センターは、カルーガ州オブミンスクにある保険省の放射線医療研究センター内に設置される予定。

医薬品産業支援: 市場はロシア製数量ベース65%、金額ベース35%。外国製は80社、360種類で1.3兆ルーブル。ロシアでは2018年6工場が設立され、過去7年の生産投資は2,000億ルーブル。2018年の輸出は+5%、2019年上期も+4%。300企業、700プロジェクトを支援(産業貿易省)。

MDMGグループ(マザー&チャイルド病院運営): 上期IFRS売上+10%の78億ルーブル、EBITDA+15%の22億ルーブル、純益横ばいの12億ルーブル、投資22億ルーブル。

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企業・ 産業(続き)

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

石油・ ガス・ エネルギー(1/2)

石油: 石油ガスコンデンセート生産は、8月+1.1%の4,790万トン(1-8月+2.1%の3億7,300万トン)、精製同+4.9%の2,590万トン(同▲1.1%の1億9,100万トン)(国家統計局)。9月の生産は、2018年10月比▲20万バレルで、減産約束比88%の遵守状況。2018年のリザーブ: +8.7%の98.3億トン(74.511兆ルーブル)(天然資源省) エネルギー省: インド石油ガス省と石油ガス分野、自動車燃料としてのガス利用に関する協力協定を締結。 インド・ Srei Infrasutructure Finance/Quippo Oil and Gas Infrastructure: ロスゲオと地質調査開発に関する協力協定締結。 ロスネフチ:

- 日本の資源エネルギー庁と戦略的協力、新規プロジェクト実施に向けた共同調整委員会設置の覚書を締結。 - ボストークオイルプロジェクトへの参加を日本、インド企業に打診。

ルクオイル: 北カスピ海の石油ガス開発に5,000億ルーブル投資を計画(過去10年間で2,500億ルーブルを投資済み)。 ガスプロムネフチ: ヤマル半島ノボポルトスカヤからオビ湾を経由してタゾススキー半島の統一ガス供給システムに繋げる容量205億㎥のパイプライン115キロの建

設開始。 タトネフチ: 1-8月原油生産+3.1%の1,933万トン。シブールから合成ゴム製造施設であるシブールトリアッチ、トリアッチシンテズの2社を買収する意向書に署名。 トランスネフチ: 国家独占庁は、2020年のパイプライン輸送料3.4%引き上げを承認。

ガス: 天然ガス生産は、8月+0.4%の477億㎥(1-8月+2.0%の4,260億㎥)、随伴ガス同+6.7%の79億㎥(同+6.7%の619億㎥)、LNG同+54.2%の240万トン(同+65.1%の1,930万トン)(国家統計局)。 ガスプロム: 生産は8月前年同月比不変の365億㎥(1-8月+1.7%の3,310億㎥)、CIS外輸出は8月▲2.7%の158億㎥(1-8月▲4.5%の1,273億㎥)。2019年の借入

2,980億ルーブルから7,250億ルーブルに増額。投資は1兆3,230億ルーブルで不変。 ノバテク: 2020年の生産はガス+9.5%、液体炭化水素+2%を計画。

- 西部ガスと合弁会社設立に向けた協議を開始するための基本合意書を締結。LNG・天然ガスの販売、日本・アジアでのバンカリング、ガス発電所の発展、ひびきLNGターミナルでの新LNG貯蔵施設建設を目指す。

- 三井物産・JOGMEC: Arctic LNG2プロジェクトの10%株式取得の最終投資決定。50億米ドル。JBICが三井物産に1.25億ユーロを融資。Arctic LNG2は第1トレイン2023年第3四半期、第2トレイン2024年、第3トレイン2026年生産開始。SPOT売り50%以下。80%はアジアへの輸出目指す。投資家からは、外部借り入れ30%から40%へ増大要請。

- 商船三井・JBLCとカムチャッカ、ムルマンスクのLNG積み替えターミナル建設への資本参加・ファイナンスに関する協力協定を締結。カムチャッカは取扱量2,170万トン、総投資額1,002億ルーブル(うち国によるインフラ整備305億ルーブル)、ムルマンスクは取扱量2,090万トン、投資額は701億ルーブル(うち国によるインフラ整備6億ルーブル)、2023年稼動を計画。シンガポールのテマセクもLNGトランスシップターミナルへの投資に興味。

- McDermott Wuchuan Offshore Engineering(米McDermottと中国China Shipbuilding Industry CorporationのJV): Arctic LNG2の3モジュール受注。 - インド・PetronetとLNG販売に関する協力覚書締結。 - H-Energyとインドへの長期LNG供給、H-Energyのターミナル建設、ノバテクのLNGプロジェクトへの共同投資、インド・バングラデッシュ他へのLNG、天然ガス

販売マーケティングJV設立協力覚書締結。 - Arctic LNG1プロジェクト: Arctic LNG2と同じオビ湾のウトレニーターミナルに設置し、3系統各660万トンの合計1,980万トンで、200-210億米ドルを投資。 - ソフコムフロートとJV SMART(Modan Maritime Arctic Transport)を設立。17隻のLNGタンカーを建造保有しYamal LNG、Arctic LNG2のLNGを運搬。ムルマン

スクのオビ湾からカムチャッカまで運搬。その後は中国COSCOとのJV MARTが運搬。北極海航路は2024年通年運用開始。 - ガスプロムネフチとの共同プロジェクトは、JV設立しチュクチ自治管区のSevero-Vrangelevsky開発を2020年開始を予定。7ライセンスで全てJV形式を想定。

12

企業・ 産業(続き) 石油・ ガス・ エネルギー(2/2)

原子力: TVEL(ロスアトム傘下): 原子力分野以外の化学・素材製造2030年までに売上1,600億ルーブルを計画。モスクワのロスアトムポリメタル工場でチタン外科インプラントを来年から生産開始。ノボシビルスクの化学工場でリチウムイオンバッテリーの部材生産を2年以内に開始。

石炭: 生産は8月▲6.0%の3,520万トン(1-8月▲1.4%の2億8,300万トン)(国家統計局)。

電力: 生産は、8月対前年同月比+0.8%の849億kWh、うち火力+1.1%の491億kWh、原子力▲4.3%の168kWh、水力+4.1%の189億kWh(1-8月+1.1%の7,300億 kWh、うち火力+2.3%の4,670億kWh、原子力+2.3%の1,370億kWh、水力▲4.6%の1,250億kWh)。消費は8月+0.5%の812億kWh。輸出は、1-7月数量ベース同+24.7%の109億kWh、金額ベース同+42.2%の5.1億米ドル(国家統計局)。 2019年通期の電力発電見込み+0.5%の1兆1,890万kWh、消費見込み+0.5%の1兆1,029億kWh(経済発展省、9月30日)。 電力各社は、25プロジェクト4GWの競争力強化プログラムを申請。インターラオ1.13GW、ユニプロ830MW、ガスプロムエネルゴ3件650MW、エネル3件320MW、

シベリアエネルギー4件385MW、イルクーツクエネルゴ2件260MW、ユーロシブエネルゴ60MW、OTEK(ロスアトム)60MW。 スウェーデン・ Midsummer AB: ロシア・CISで非シリコン高効率軽量柔軟性光起電性セル、モジュールの開発でフレームワーク協定締結。 伊・ エネル: ムルマンスク州で北極圏で世界最大のコリスカヤ風力発電所の定礎式。出力20.1万kWで、57基設置。2021年初稼動の予定。投資額2.7億ユーロ。 インターラオ: ロ中政府間会議でYerkovetskaya CHPの建設プロジェクト再開を承認。1GW。 ロスギドロ: 国家独占庁は、子会社FaeEastGenerarting CompanyのプリモルスクGRESのDonalinkへの売却を承認。

- ウラジオストクで電気自動車用充電ステーション稼動(10ヶ所、ウラジオ、ウスリスク、アルチョム)。 - マガダン州ウスチ・スレドネンスカヤ水力発電所第3系統は3月稼動で出力142.5MW、第4系統は2020年末完成。

T Plus: 2019年の投資は近代化投資を含み+49%の224億ルーブル。2032年までの総投資額は3,200億ルーブル。EBITDAは2019年580億ルーブルから2032年750億ルーブルに増大を計画。

ノバウインド(ロスアトム): ボルガドンスク風力発電所が稼動。9.6億ルーブル投資。タービンは蘭LagerweyとのJV Red Wind BVが供給。

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

化学・ 石油化学

東洋エンジニアリング: イルクーツク石油子会社のイルクーツク・ポリマ-・プラントとエチレン・ポリエチレンプラントの工事管理サポート契約を締結。2023年稼動で年65万トン生産。

日立キャピタル: アクロンと肥料工場向け設備納入に関する契約を締結。日立インダストリアルプロダクツの尿素プラント向け遠心圧縮機及びモーター等付帯設備を納入。5年間の長期延払い。NEXIが付保。

双日: オムスク州でTitanと有機合成製品生産で合意。オムスクゴムの工場内に生産拠点を設置。 シブール: ユーロ債5億米ドル、期間5年、3.45%で発行、需要は10億米ドル。

シノペックとロシアでの水添スチレン系熱可塑性エストラマー(SEBS)製造の協力フレームワークを締結。折半出資JV設立し年2万トンのSEBSを生産。ニトリルブタジエンゴム(NBR)製造工場建設で協力覚書も締結、中国でJV(シノペック60%)設立し年5万トン製造。

伊BOPPフィルムメーカーManucorの株式50%買収。 ガスプロムのアムールガス加工プラントからLPG、エタンの供給協定締結。ポリエチレン150-230万トン、ポリプロピレン40万トンを生産。

フォスアグロ: 2025年までに30億米ドルを投資。うち、生産能力増強に11億米ドル(Metachemでの新MAP生産4.3億米ドル、チェレボペッツ3.9億米ドル、バラコボNPK2.4億米ドル)。

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企業・ 産業(続き)

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

鉄鋼・ 非鉄金属

鉄鋼: 2019年の鉄鋼生産予測+0.7%の6,200万トン、輸出▲7.6%の2,750万トン、パイプ生産+1.1%の1.170万トン、輸出▲30%の170万トン(経済発展省、9月30日) セベルスターリ: ユーロ債8億米ドル、5年、3.15%で発行。需要は22億米ドル。

- 米国の革新的な鋼鉄ベース合金技術を保有するArcanum Alloysに600万米ドルを投資。今後3年でロシアステンレス鋼市場でシェア10%を目指す。 メタロインベスト: 銀行12行と輸出前貸3億ユーロ、期間4.25年、据え置き3.75年締結。MUFG Bankも参加。 チェルパイプ: ユーロ債3億米ドル、5年、4.5%で発行。需要は10億米ドル。

金: 金生産は、8月対前年同月比+23.4%(1-8月対前年同期比+21.8%)(国家統計局)。 AEON: 金採掘プロジェクトへ2年間で500億ルーブル投資を表明。最近はぺトロパブロフスクの株式22.4%、GroProMiningの株式48%を取得済み。 ポリュス: ハバロフスク地方セベル・ポニスカヤ鉱区のライセンス取得。 ポリメタル: 6ヶ月以内にレアアースプロジェクトへの参入を計画。当初は2,000万米ドル投資。 ノルドゴールド: 上期IFRS売上+5%の6.2億米ドル、EBITDA+6%の2.6億米ドル、純益+9%の6,100万米ドル、生産+5%の47万oz、投資▲10%の2.2億米ドル。 ペトロパブロフスク: 上期IFRS売上+13%の3.1億米ドル、EBITDA+37%の8,300万米ドル、純益1,350万米ドル(前年赤字)。 ハイランドゴールド: 上期IFRS売上+18.9%の1.7億米ドル、販売量+17.7%の14.3万oz、EBITDA+21.2%の8,650万米ドル、純益+59.5%の4,570万米ドル、投資

+18%の3,133万米ドル。2019年通期で+7%の1.2億米ドル計画。

アルロサ(ダイヤモンド): 8月売上対前月比+7%(対前年同月比▲38%)の1.8億米ドル。 政府は、ダイヤモンド研磨工場Kristallのアルロサへの売却を19億ルーブルで決定。

資材・不動産

パナソニック: 配線器具部門を新設して販売を強化。電源ソケット、スイッチ、照明器具部品、分電盤など5,000品目で、LED照明やKNX器具(スマートハウス用器具)も検討。2014年に買収したトルコの配電器具大手ViKOも活用。

フィンランド UPM: ノブゴロド州の工場で合板製造の新ラインが稼動。5,000万ユーロの投資で、年4.5万㎡増大し、年15.5万㎡に生産能力を拡大。 独ヘンケル: レニングラード州で建設用ドライミックスの生産工場が稼動。1,000万ユーロの投資で、25種類の製品を年8万トン生産。10番目の工場。

オーストリア Doka: リペツク州でフレームワーク生産工場が稼動。10億ルーブルを投資し、年67,000㎥生産。

アゼルバイジャンAF Holdings: モスクワの不動産会社ルスインコムを買収。

ITC

中国 通信機器メーカーH3C: 子会社を設立し、社内ネットワーク・データセンタービジネス(クラスタ・ルータ、スイッチングハブ、アクセスポイント、クラウド演算サービス)を展開。

独 Exolanch(小衛星): GlarKosmosと2020年から衛星打ち上げサービス協定締結。 ヤンデックス: ITプロ10万人育成に50億ルーブルを投資。

通信サービス市場(通信・マスメディア省):上期 +1.5%の8,916億ルーブル、電子書類+8.4%の3,149億ルーブル、携帯▲6.9%の2,123億ルーブル、郵便+0.8%の765億ルーブル、ラジオTV衛星+9.6%の646億ルーブル、電話▲10.1%の468億ルーブル、地域間電話▲2.3%の291億ルーブル。利用者は、ブロードバンド3,190万人、携帯1億3,510万人、固定電話3,210万人。

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企業・ 産業(続き)

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia) 作成

運輸・ 物流

ロシア鉄道 : スイスフラン債、期間6年、3.5億フラン、0,898%(swap+155bp)、期間8年、1.5億フラン、1.195%(同+170bp)で発行。 2019年の投資を6,819億ルーブルから6,900億ルーブルに増加。サハリン近代化含む地方路線の近代化や車両・機関車の購入増。 貨物: 積載量は8月対前年同月比+0.2%の1億900万トンと2ヶ月連続プラス(1-8月▲1.1%の8億5,050万トン)、取扱高は同▲2.1%の2,136億トンキロ(同+0.9%の

1兆7,341億トンキロ)。1-8月の積載量は、石炭▲1.3%の2億4,600万トン、コークス▲0.9%の720万トン、石油・ 石油製品▲1.7%の1億5,410万トン、鉄鉱石・ マンガン石+2.9%の7,960万トン、鉄鋼▲4.6%の5,010万トン、鉄スクラップ▲0.5%の1,000万トン、化学・ 鉱物肥料+2.7%の4,060万トン、セメント+5.7%の1,820万トン、木材▲6.1%の2,930万トン、穀物▲29.4%の1,260万トン、建設資材▲1.3%の8,410万トン、非鉄鉱石・ 原料▲3.3%の1,310万トン、化学品・ソーダ▲1.1%の1,750万トン、工業原材料中間品▲1.4%の2,350万トン。2019年通期の見通しは、+0.2%の12億9,400万トン、+2.1%の2兆6,520億トンキロ。2024年は、対2018年比+14.7%の14億8,100万トン、+17.5%の3兆5,020億トンキロ(経済発展省、9月30日)。

旅客: 利用者数は8月+9.1%の1億830万人(1-8月+5.1%の7億9,160万人)、うち近距離同+9.9%の9,430万人(同+5.1%の7億1,110万人)、長距離同+4.3%の1,400万人(同+5.6%の8,050万人)。取扱高は同+3.2%の173億人キロ(同+3.5%の926億人キロ)、うち近距離同+8.5%の31億人キロ(同+5.4%の226億人キロ)、長距離同+2.1%の142億人キロ(同+3.0%の700億人キロ)。

シベリア鉄道経由コンテナ輸送は1-8月+25%の72.7万TEU(2018年+23%の95万TEU)。

グローバルトランス(鉄道貨物輸送会社、貨車リース): 上期IFRS売上9%の472億ルーブル(数量+3.6%、非石油+3%、石油製品+4%)、EBITDA+22%の202億ルーブル、純益+22%の120億ルーブル。

グローバルポート(コンテナ輸送会社): 上期IFRS売上+6.5%の1.8億米ドル、EBITDA+6.7%の伊1.2億米ドル、純益3,620万米ドル(前年赤字)。コンテナ市場+4.7%(輸出+7.7%、輸入+2.7%の254万TEU)、1-8月+4.9%の71.4万TEU。

港湾取扱高: 1-8月対前年同期比+2.9%の5億5,630万トン、うちドライ▲4.2%の2億4,800万トン、タンカー+9.5%の3億829万トン。 2019年通期の見通しは、+3.3%の8億4,340万トン、2024年は対2018年比+30%。港湾サービスフィーは2020年+3%、2021年+3.7%、2022-24年各+4%引き上げ(経済発展省、9月30日) ノボロシイスク商業港(NCSP): 1-7月取扱高+6.7%の8,516万トン、うち液体+13.4%の4,714万トン、バルク▲21.4%の610万トン(穀物ターミナル会社売却によるも

の)、一般▲7.5%の798万トン、コンテナ+6.0%の40.4万TEU。

仏 FM Logistics: ロストフ州の物流センター(倉庫12億ルーブル、冷蔵庫13億ルーブル)が稼動。7ヶ所目。モスクワ州にも2ヶ所建設中。

State Transport Leasing Company: ユーロ債、6.5年、5.5億米ドル、4.95%で発行。需要は12.5億米ドル。

航空: 利用者数8月+11.0%の1,440万人、うち国内+5.8%の810万人、国際+18.3%の630万人。1-8月+11.7%の8,630万人、アエロフロート+7.3%の2,520万人、S7+15.6%の898万人、ロシア航空+4.7%の810万人、ポベダ航空+46.7%の660万人、ウラル航空+6.4%の640万人。 JAL: 2020年夏ダイヤからモスクワのドモジェドボ空港からシェレメチェボ空港発着に変更。アエロフロートとコードシェアも開始。 ノバポルト(AEON50%、Meridian Capital50%) : ボロネジ空港の買収完了。50億ルーブルを投資。 航空会社別旅客: アエロフロートGr: 8月+7.1%の640万人、1-8月+11.4%の4,100万人。S 7グループ: 8月+10.9%の196万人。

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企業・ 産業(続き)・ 投資ファンド

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia) 作成

食品・ 小売

農業・ 食品: 農業生産は、8月対前年同月比+2.8%の6,552億ルーブル、1-8月対前年同期比+2.6%の2兆8,380億ルーブル(国家統計局)。上期魚介類養殖+59%の14.3万トン(うち極東3.7倍の2.8万トン(シェア21%)、北西管区27%、南管区34%) 、1-8月の魚介類加工+1.3%、キャビア+10.4%、イクラ+8.2%、輸出+0.9%(+11%の34億米ドル)(水産庁)。 インドUPL: RDIFと農業分野への共同投資協定に署名。UPLは、ロシアで作物保護、食物栄養商品を販売中。 フィンランド・Valio: モスクワ州の工場でプロセスチーズの新生産ライン9本目が稼動。7,000万ユーロを投資。 伊 Barilla: モスクワ州のパスタ工場で2つの新生産ラインが稼動。1,900万ユーロを投資し、生産能力は年3.7万トン増加し、年7,4万トン製造可能。 英 Halewood Wines & Spirits: サンクトペテルブルグ市中心部にバーをオープン。同社は、8月にレニングラード州のウオッカ製造工場を買収済み。 マクドナルド: ズベルバンクと顧客サービス・革新的技術導入に関する戦略パートナーシップ協定を締結。 スイス Eastern Property Holdings: カルーガ州の花温室栽培「 バラ庭園」の50%を約2.7億ルーブルで落札。 仏 Euralis Semences: ボロネジ州の先進発展地区で23億ルーブルを投資し、種子工場を建設。年間62万袋のヒマワリ、とうもろこし、もろこし、菜種等の種子

を生産。 2022年完成。(当社はロストフ州で2017年からヒマワリ種子を生産中。) アルコール市場(ビール含まず): 1-8月+1.6%の1億3,540万デカリットル。ウオッカ+0.4%、コニャック+5.2%、ワイン+2.2%、シャンパン+0.9%。 アクアカルチャー: アトランティックサーモン、レインボウトラウトの養殖に2025年までに80-100億ルーブル投資し、生産を2万トンから3-3.5万トンに増加を計画。 AEON: ボロネジ州で冷凍食品(バゲット、シアバター、ロール、ペストリー)製造工場に45億ルーブル投資。年8万トン生産、2020年生産開始を予定。 アブラムードゥルソ: 2020年ワインヤード拡張に10億ルーブルを投資。

小売 株式会社いつも.: ロシア郵便が11月に立ち上げるオンラインショップ「 kupi japan」を通じ日本商品のEコマース実施で協力覚書を締結。 マレーシア・ ポニーグループ: フランチャイズ方式でロシアでの出店を計画。 ハイアール: タタールスタン共和国で洗濯機工場が稼動。年間50万台生産で、投資額は5,000万米ドル。2016年の冷蔵庫工場に次ぐ2番目の工場で、合計12の

家電工場や金属・プラスチック部品工場の建設を予定。

スーパーマーケット X5(1位) : スタブロポリ地方でRomex Groupが同社用物流センターの建設を開始。9.8万㎥で16億ルーブルを投資し、2020年第4四半期完成。

- ハイパーマーケット形態のカルーセルを2020年に20店閉店、2021年までに34店をスーパーマーケット形態のペレクレストクに移行、37店は見極め。50-60億ルーブルのマイナスインパクトの見込み。

マグニト(2位): クラスノダール地方のキャンディ工場稼動。35億ルーブルを投資し、年5.5万トン生産。同工業団地には、既に2018年にベーカリー工場が稼働中で、年7.6万トンを生産し、既に合計105億ルーブルを投資。今後、マッシュルーム、パスタ、冷凍食品、アイス、ジュース工場等400億ルーブルを投資予定。同州では、温室野菜栽培も85ヘクタールで実施中で、11月にも26ヘクタールの新たな温室野菜栽培場が稼動。

ディクシー: アルコール飲料小売「 赤と白」、「 ブリストル」との統合を完了(DKBR Mega Retail Group)。1万3,000店舗、合計売上高約8,000億ルーブルで、小売第3位。

投資ファンド

韓国 Deaedeok Ventures Partner(DVP): VEB Venturesと戦略協力協定締結。2億ドルのロシア・ 韓国投資基金設立。スマートシティ、ヘルスケア、高付加価値製造業。

RDIF: モンゴル開発銀行子会社DBM Asset Managementとロシア・モンゴル協力投資基金設立で合意。

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極東

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia) 作成

極東(1/2)

第5回東方経済フォーラム(9月4-6日): 65カ国から8,500人が参加。270件、3.5兆ルーブルの契約が締結された。日本(588人)、中国(395人)、韓国(285人)、インド(204人)、モンゴル、米国、英国、マレーシアから多数参加。プーチン大統領は、ゲスト国のインド・モヴィ首相、安倍首相、マハティール・マレーシア首相、バトルンガ・モンゴル大統領と共に全体会合に参加。プーチン大統領は、今後の極東開発の重点課題は、若年層の支援(2%の住宅ローン)、医療の拡充、文化施設・イベントリニューアル、ハイテク企業やスタートアップの支援、観光業の発展と表明。政府に極東ベンチャーファンド創設を指示。ズベズダ造船所、MC-21飛行機、コスモドローム等への外国投資歓迎を表明。

サハリン1(ロスネフチ20%、エクソン30%、SODECO30%、印ONGC20%): De-KastriにLNG工場建設を決定。年620万トン生産。42億米ドルの投資。

丸紅: テフノリージング(ESNグループ傘下)のアムール州スコボロジノに建設予定のメタノール工場から年間100万トンを買い付ける契約を締結。 RDIF・AEONとバイオ化学プラント開発会社「 ギプロビオシンテズ」に共同出資することで合意。同社は天然ガス由来のバイオプロテインを開発しており、畜産飼料用

添加物や肥料、医療。化粧品分野での需要が見込まれる。 RDIF・AEONと共にモスクワ州政府と北西部に日ロ技術センター「 Shere Expo」の建設を検討することで合意。同施設には、展示会場、商業スペース、ホテル、会

議場等が入居し、投資額は500億ルーブル以上が見込まれている。 ロシア鉄道とハバロフスクにおける日ロ予防医療診断センター設立にかかる協力に関し合意。

北海道総合商事: 極東投資誘致・輸出支援局と8件の合意文書締結。サハ共和国での野菜温室「 サユリ」の第3フェーズ(JBICは機器購入資金をVEBを通じ融資)、ゴミ処理事業、ヤクーツク空港ターミナル改修事業、日本の寒冷地技術を用いたホテルの改修事業、沿海地方での野菜加工事業、サハリン州でのサケマスの孵化・放流センター建設事業、アムール州でのとうもろこし、大豆、米、小麦等の加工事業、農機の運用におけるGPS導入事業を計画。10月にウラジオストクに旅行会社設立。

三光ホールディング: サハ共和国、北海道総合商事とヤクーツク市廃棄物処理プロジェクトにおける技術協力覚書を締結。 駒井ハルテック: サハ共和国政府とレナ川横断橋の事業化調査の共同実施に関する覚書を締結。 三井物産・野村総合研究所: サハ共和国政府とヤクーツク市におけるスマートシティ事業への協力に関する覚書を締結。 イーレックス: 極東投資誘致・輸出支援局と木質燃料ペレット生産プロジェクト実施にかかる協力について合意。プロジェクト総額は60億ルーブル。 オプティム: 東京農業大学、日立トリプルウィンが実施しているイチゴ生産実証実験で現場管理支援サービス「 スマートフィールド」を提供。 ダイセーホールディングス: 沿海地方政府を訪問し協力について協議。 加Silver Bear Resources: 子会社プログノズが開発するサハ共和国の銀鉱石加工工場が稼動。年間11万トンの鉱石を処理して75トンの銀を生産。投資額は70億

ルーブル(プーチン大統領が中継で参加)。 中国シリウス: サハ共和国のトゥイマーダネフチガス、レンクスガスの天然ガスをパイプラインでハバロフスク地方に送り、メタノールに加工する計画を発表。第1段階は

3,000億ルーブルを投資して、年間720万トンのメタノールを生産する計画。 中国 Mengniu Dairy Group/Zhongdng Dairy Farming Co: システマ子会社Stepp kh Molokoと沿海地方で年50万トンの牛乳生産が可能な畜産施設建設で合意。

投資額は450億ルーブル。 中国 Sinomec(China State Energy Engineering Corp): 沿海地方発展公社とガス発電所建設で合意。中国90%、ロシア10%のJVを設立し、100億ルーブルを投

資し、出力100MW。2023年までの第1期は、出力25MW。 中国 COFCO: アムール州のアムールアグロコンプレックスから大豆1,200万米ドル(30万トン)の供給に関する協力協定を締結。 中国開発銀行(CDB): VEB、VTBとナホトカ肥料プロジェクトで戦略パートナーシップ協定締結。CDBが17億米ドル、ロシア勢は25億米ドルファイナンス。 中国 China Telecom: ウラジオストクに事務所開設。

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極東(続き)

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia) 作成

極東(2/2)

香港 Sun Group: 子会社Arctic Ocean Holding Groupがカムチャッカの先進発展地区に572億ルーブルを投資して、観光クラスタ「 アジア村」を建設。 韓国 サムスン重工業: ズベズダ造船所とArctic LNG2向けLNGタンカーの設計に関する契約を締結。また、4.2~12万トンのシャトルタンカーの設計でも協力。 韓国海運会社 Sinokor、韓国海運技術研究所: ロスアトムカーゴと北極海航路の活用に関する協力覚書を締結。 韓国 UNICO: FESCOと日本・韓国からシベリア鉄道を利用したロシア・欧州への高速貨物輸送サービス開発で合意。 韓国浦項市テクノパーク: ウラジオストク市のテクノパーク「 ルースキー」と相互理解覚書を締結。 韓国 Korea Land & Housing Corporation: 沿海地方に韓国企業の工業団地を建設する意向を表明。 韓国道路舗装技術開発会社Rosign: 沿海地方に舗装材の生産拠点を開設することを検討。同社はスコルコボ構内に試験用の舗装道路を建設する予定。 インド・タタパワー: Far East Natural Resourcesが極東発展公社とカムチャッカのクルトゴロフスコエ石炭鉱床の開発に関する合意書を締結。第1段階の投資は4.2

億ルーブルで、4年後始動、年150万トン生産。 インド・コールインディア: 極東投資誘致・輸出支援局と石炭分野への投資に関する合意書を締結。 インド・ KGKグループ: ウラジオストクの既存ダイヤモンド研磨工場をベースにダイヤモンド加工施設拡張に15億ルーブルを投資。原石カットワークショップ、アルロサ

や貴金属保管公社ゴフランの事務所、通関事務所、取引所を想定。

インド・ SUN : マガダン州政府とKolyma金。銀、銅、石炭採掘プロジェクトに関する協力協定締結。同社はChina National Goldとトランスバイカル地方のKlychevskoye金鉱山を保有。

インド・ Star Overseas Ltd: ブリヤート共和国政府と点滴用輸液の生産工場建設に関する合意書を締結。投資額は4億ルーブルで、同社は50%を出資し、残りはロシアのパートナー企業が出資。

インド: ロシア製兵器や軍事機器の部品の共同生産に関する協力協定に署名。

マクドナルド: 2020年にウラジオストクに極東1号店をオープンすることを発表。10億ルーブル以上を投資して、今後2-3年で5-10店舗を出店の予定。

FESCO: 中国LNG輸送会社Zhe Jiang Rui Neng Ocean Shipping、Best Ship Energy ManagementとLNG輸送サービスに関する合意書を締結。 モンゴル石炭公社と沿海地方ザルビノ港に石炭ターミナル建設で合意。JVを設立し、ターミナルを共同運営。第1期は、2022年稼動で600万トン、投資額2.15億米ド

ル、2024年には1,000万トンで総額2.6億米ドル投資。 ポーランドのPCC IntermodalとEUと日本、韓国、中国間のシベリア鉄道経由の貨物輸送における協力合意書を締結。

フィンランド Honkaのロシア総代理店「 ロッサ・ラケンネSPb」: カムチャッカの観光クラスタ「 ゼレノフスキエ・オゼルキ」内に高級温泉ホテルを建設。

トルコ・ルネッサンス重工業: ザバイカル地方のウドカンスコエ銅鉱床開発会社「 バイカル鉱山会社」と選鉱工場、冶金工場、粉砕・コンベア施設建設の元請契約を締結。

ボストーチヌィ港: 新設した第3石炭ターミナルから石炭の出荷を開始。丸紅が三井三池製作所の設備を納入。年間積み替え能力は2,500万トンから5,000万トンに増加。

ガスプロム: ウラジオストクLNGプラント2020年に建設開始。20億米ドルを投資し、年150万トン生産。

Pavik: ロスギドロ、ガスプロムバンク、極東発展省、マガダン州政府と金鉱石生産2倍の1,000万トンに拡大するための3億米ドル投資の覚書を締結。ロスギドロは、マガダン水力発電所第2期65MWからの電力供給を約束。

トランスシベリアゴールド(英、UFG Asset Management): 極東発展基金とカムチャッカの金生産加工場に2024年までに12億ルーブル投資する覚書を締結。

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政治・外交 政治・外交

ウクライナ情勢・対ロ制裁 2015年2月12日、ウクライナ、ロシア、仏独首脳が会談し、ウクライナ、親ロシア派、ロシア、OSCE(コンタクトグループ)は以下の13項目に合意。 ①15日0時停戦、②安全地帯の設置のため停戦から2日後14日以内(3月1日)の重火器50-140Km撤退(ウクライナは現時点の前線から、新ロシア派は9月のミンスク合意の線から)、③OSCEによる停戦・重火器撤退モニタリング、④ウクライナの法律「ドネツク・ルガンスク州の地方自治臨時手続」を議会は30日以内に採択。停戦後即日地方選挙実施に関する対話開始。⑤恩赦、赦免の実施、⑥5日以内の捕虜交換、⑦人道援助アクセス確保、⑧年金など社会的機能復帰、⑨ウクライナによる国境管理回復(地方選挙後2015年末までに完了)、⑩外国武力勢力撤退、⑪地方分権化の憲法改正及びドネツク・ルハンスク州の特別な地位法を2015年末までに採択、⑫地方選挙実施要綱はコンタクトグループの枠内で合意。⑬コンタクトグループの作業部会創設、活動強化。 「ドネツク・ルガンスク州の地方自治臨時手続」に含まれるべき内容①処罰・追訴免除、②言語の選択の自由、③検察庁、裁判所長の任命権、④中央と当該地域の経済・社会・文化的発展に合意、⑤これに対する国家支援、⑥ロシア連邦各地域との協力主権、⑦人民警察創設、⑧地方選挙で選出された者を中央が任期前に解任できないこと。 10月2日、ロシア、ウクライナ、独仏首脳会談で、2月のミンスク合意を履行することを確認。ドネツク・ルガンスク自治共和国は独自選挙を延期。(ミンスク合意2) 2019年9月6日、EUはクリミア違法併合に関する対ロ資産凍結・渡航禁止措置を6ヶ月間、2020年3月15日まで延長。 9月7日、ロシア、ウクライナは、捕虜、拘束者各35名を交換。昨年11月に拿捕されたウクライナ艦船の乗組員も含まれる。2014年のマレーシア航空機撃墜事件の

ロシア側重要証人もウクライナを出国。 9月8日、日仏首脳電話会談。マクロン大統領は、ウクライナ問題に関し、4カ国での協議を提案。 9月8日、ロシア統一地方選挙。16地方の知事選では、全て現職が当選。13地方の地方議会選では、ハバロフスク地方を以外では全て与党「 統一ロシア」が過半

数を獲得(但し、モスクワ市、クリミア、マリ・エル共和国では獲得議席数が大きく減少)。ハバロフスクは知事所属の自由民主党が36議席中32議席を獲得。 9月10日、米国務省がスルグートの審理委員会の職員2名を制裁対象に追加。 9月24日、米下院議長は、トランプ大統領が7月下旬とゼレノフスキー・ウクライナ大統領との電話協議で、軍事支援の見返りに、2020年の米大統領選挙で対抗が

見込まれるバイデン前副大統領の息子(当時ウクライナガス企業幹部)の調査を行なうよう要請した疑惑を受け、大統領弾劾調査に着手を宣言。 9月26日、米OFACは、シリアで活動しているロシア軍に航空燃料を供給したとしてSovfracht、Maritome Assitance LLC、個人3名、船舶5隻を制裁対象に追加。 9月30日、米OFACは、昨年11月の米中間選挙に介入しようとしたとしてロシアのビジネスマンであるエフゲニー・プリコジン氏とInternet Research Agency社、関

連する3社(Autolex Transport Ltd, Beratex Group Limited, Linburg Industries Ltd.)と2個人(Denis Kuzmin, Igor Nesterov)、自家用飛行機3機、ヨット1艇を制裁

対象に追加。

日ロ関係 9月2日、岐阜かがみはら航空宇宙博物館がサンクトペテルブルグ歴史博物館と連携協定締結。 9月5日、安倍首相がウラジオストクの東方経済フォーラムに参加。プーチン大統領と会談。平和条約締結に向け共同作業を続けることを再確認。日露ビジネスラ

ウンドテーブルにも参加。世耕経済産業相は、「 第四次産業革命関連ハイテク分野における協力協定」、「 ロシアにおける生産性向上モデル工場創設のための相互理解に関する覚書」を署名した他、オレシュキン経済発展相、ノバクエネルギー相、サハ共和国首長と会談。

9月9日、外務省次官級協議。両国の安全保障上の課題を意見交換。 9月14-16日、日本のゴミ処理専門家らが国後島のゴミ集積場、処理場を視察。 9月17日、安倍首相が来日中のパトルシェフ安全保障会議議長と会談。 9月25日、国連総会の機会に日ロ外相会談。平和条約締結問題を含む問題を協議。

(出所)各種報道からMUFG Bank (Eurasia) 作成

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CIS諸国関連情報

ウクライナ 経済指標: 鉱工業8月▲1.7%(1-8月+0.1%、うち採掘8月+2.7%(1-8月+2.6%)、製造同▲4.1%(同▲0.6%)、電気ガス熱同+2.0%(同▲1.4%)、農業同▲11.8%(同+4.4%)、小売同+6.7%(同+9.9%)、建設同+8.9%(同+20.8%)、貨物取扱量1-8月+2.0%、消費者物価指数

同8.8% (同+9.0%)。 外貨準備: 8月末対前月比+0.8%の220億米ドル。1-7月貿易赤字49.4億米ドル(輸出+7.0%の287.5億米ドル、輸入+8.5%の336.8億米ド

ル)。 中銀: Key Policy Rateを17.0%から16.5%に引き下げ(9月5日)。 自動車新車販売: 8月は+19.3%の8,519台、うちルノー+38%の1,486台、トヨタ+27%の1,186台、KIA+74%の821台、シュコダ+48%の

595台、日産+0.8%の493台。1-8月では+10%の56,100台。 カーギル: ウクライナMV CargoとのJVの穀物ターミナル稼動、取扱量年 500万トンで1.5億米ドルを投資。

ベラルーシ 経済指標 : 1-8月のGDP成長率+1.1%、鉱工業+0.7%(採掘+0.8%、製造+0.9%、電気ガス熱▲0.7%、水+1.3%)、農業+2.8%、小売

+5.0%、貨物取扱高▲6.6%、消費者物価指数+5.9%。 外貨準備: 8月末対前月比+3.0%の88.9億米ドル。貿易赤字は1-7月31.2億米ドル(輸出▲3.5%の187.4億米ドル、輸入▲0.8%の218.5

億米ドル)。 上期経常赤字+6%の7.7億米ドル(第1四半期10.7億米ドルの赤字、第2四半期3億米ドルの黒字)。 上期末対外債務年初比

+2.0%の400.7億米ドル。 トルコ Guris: 風力発電所建設に4,000万ドルを投資。2020年建設開始。

カザフスタン 経済指標: 1-7月GDP成長率+4.2%、鉱工業8月+6.9%(1-8月+3.2%、うち採掘同+8.3%(1-8月+3.1%)、製造同+4.3%(同+3.3%)、電気

ガス熱同+4.4%(同+2.7%))、固定資本投資同+8.0%(同+10.7%)、小売同+6.3%(同+5.5%)、消費者物価指数同+5.5%(同+5.2%)。ADBは、GDP成長率見通しを、2019年+3.5%から+3.7%に、2020年+3.3%から+3.4%に引き上げ。

外貨準備: 8月末対前月比+1.9%(年初来▲8.8%)の282億米ドル、石油基金同▲0.5%(同+2.7%)の596億米ドル。 自動車新車販売: 8月は+15.3%の6,070台、うちLADA+14%の1,377台、ヒュンダイ+72%の1,269台、トヨタ▲1%の1,254台、Ravon323

台、ルノー+15%の241台。1-8月では+19.5%の43,289台。 ルクオイルの潤滑油生産工場の拡張(年10万トン)、9,400万米ドル投資が稼動。

アゼルバイジャン 経済指標 : 1-8月のGDP成長率+2.4%(うち非石油ガス+3.0%)、鉱工業+2.0%(うち非石油ガス+15.2%)、固定資本投資▲5.4%(非石油

ガス+5.7%)、農業+6.2%、貨物+1.7%、小売+2.9%、消費者物価指数+2.6%、貿易黒字1-7月30.7億米ドル(輸出▲1.7%の115.0億米ド

ル、輸入+46.0%の84.3億米ドル)。

アルメニア ユーロ債、期間10年、5億米ドル、4.2%で発行。

ジョージア 中銀は、リファイナンスレートを9月4日に6.5%から7.0%に、9月24日に再度7.5%に引き上げ。

(出所)各国中央銀行・統計委員会資料、各種報道からMUFG Bank (Eurasia)作成

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ロシア主要経済指標 ロシア主要経済指標

2015

2016

2017

2018 2019

実質GDP成長率 % -2.5 -0.3 +1.6 +1.9 +2.2

+2.1

+2.2 +2.7 +2.3 +0.5 +1.8 +0.1 +0.7 +0.9 +0.7 +1.8 +1.6

鉱工業生産 % -0.8 +1.3 +2.1 +2.8 +3.2 +3.0 +2.9 +3.7 +2.4 +2.0 +2.7 +2.9 +1.1 +4.1 +1.2 +2.1 +4.6 +0.9 +3.3 +3.0 +2.6 +2.8 +2.9

固定資本投資 % -10.1 -0.2 +4.8 +3.6 +2.8 +3.2 +5.2 +5.6 +4.3 +0.5 +0.7 +0.6

小売売上高 % -10.0 -4.8 +1.3 +2.4 +3.1 +2.9 +2.7 +2.2 +3.3 +2.7 +2.8 +2.8 +2.0 +2.1 +1.7 +1.9 +1.6 +1.4 +1.4 +1.5 +1.7 +1.0 +0.8

実質可処分所得 % -3.2 -5.8 -1.2 +1.4 +1.1 +1.3 +0.2 -1.9 +0.1 -2.5 -0.2 -1.3

実質賃金 % -9.0 0.8 +2.9 +10.2 +7.6 +8.7 +6.3 +5.2 +4.2 +2.9 +4.1 +8.5 +1.1 +0.7 +2.3 +1.3 +3.1 +1.6 +2.9 +2.6 +1.9 +3.0 +3.0

消費者物価 % +15.5 +7.1 +3.7 +2.2 +2.4 +2.3 +3.0 +3.5 +3.8 +4.3 +3.9 +2.9 +5.0 +5.2 +5.3 +5.2 +5.2 +5.1 +4.7 +5.0 +5.1 +4.6 +4.3

失業率(月末) % 5.7 5.3 5.2 5.1 4.7 4.7 4.5 4.7 4.8 4.8 4.8 4.8 4.9 4.9 4.7 4.7 4.7 4.5 4.4 4.4 4.4 4.5 4.3

貿易収支 億

米ドル 1,484 903 1,150 441 454 895 480 197 190 189 575 1,950 144 165 159 468 137 118 125 380 848 112 120

輸出 億

米ドル 3,414 2,819 3,530 1,015 1,087 2,102 1,106 413 405 414 1,231 4,440 308 348 368 1.024 357 316 325 997 2,021 334

輸入 億

米ドル 1,930 1,916 2,380 574 634 1,208 627 216 215 225 656 2,491 164 182 209 556 220 198 200 617 1,173 222

経常収支 億

米ドル 677 244 352 300 184 484 277 388 1,149 337 127 32 -38 121 458 56 19

ウラル原油価格 ドル 平均51.23

平均41.9

平均53.03

平均65.22

平均72.44

平均68.83

平均 71.57

平均 79.26

平均64.8

平均 57.59

平均 67.22

平均 70.01

平均 59.85

平均63.85

平均65.98

平均63.17

平均71.54

平均 70.93

平均 61.93

平均68.13

平均 65.63

平均63.34

平均59.38

平均61.06

平均為替レート (対米ドル)

ルーブル 60.66 66.90 58.33 56.87 61.77 59.27 65.51 65.89 66.24 67.30 66.47 62.54 67.33 65.84 65.14 66.11 64.62 64.82 64.22 64.55 65.32 63.20 65.53

平均為替レート (対ユーロ)

ルーブル 67.43 67.43 65.78 69.88 73.73 71.78 76.17 73.46 75.33 76.64 75.91 73.88 76.92 74.78 73.75 75.14 72.61 72.51 72.43 72.52 73.82 70.99 72.88

外貨準備高 億

米ドル 3,648 3,777 4,327 4,580 4,567 4,567 4,592 4,596 4,621 4,685 4,685 4,685 4,759 4,826 4,878 4,878 4,911 4,952 5,184 5,184 5,184 5,198 5,291

貸付金利1ヶ月物 %月末 11.71 10.43 7.84 7.31 7.43 7.43 7.86 7.92 7.99 8.22 8.22 8.22 8.26 8.24 8.17 8.17 8.12 8.08 7.87 7.87 7.87 7.56 7.47 7.15

株価指数RTS ドル 月末

757 1,152 1,154 1,249 1,154 1,154 1,192 1,126 1,126 1,069 1,069 1,069 1,214 1,188 1,198 1,198 1,248 1,287 1,380 1,380 1,380 1,360 1,293 1,334

(出所)国家統計局、ロシア中銀資料等からMUFG Bank (Eurasia)作成

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