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G P C G P C 1 G P C G e l P e r m e a t i o n C h r o m a t o g r a p h y G P C S E C S i z e - e x c l u s i o n c h r o m a t o g r a p h y U V / R I 2 G P C H L C - 8 3 2 0 G P C R I U V 3 0 6 0 2 3 g 3 G P C No.HRM-1624-1 Technical Report お問合せはこちら 技術のお問合せ先:広畑事業所 材料営業部 TEL:079-236-0041 FAX:079-236-1501

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No.Technical Report

GPCGPCによる分子量分布測定による分子量分布測定

HRM-1624

高分子の物理的性質に影響を与えるパラメーターとして、分子量および分子量分布があります。性質に影響

する重要な値であり、その測定は高分子材料の品質管理,材料特性評価などに広く利用されます。

1.原理

弊社では、GPC( Gel Permeation Chromatography ゲル浸透クロマトグラフィー)を用いた分子量分布測定

や各種平均分子量算出が可能です。

GPCは、SEC( Size-exclusion chromatography サイズ排除クロマトグラフィー)とも呼ばれ、高分子の分子量

分布、平均分子量を測定する液体クロマトグラフィーの一種です。

カラム内の充填ゲルには細孔が数多く存在しており、大小の溶質分子が流れていく際に、分子量の大きい分

子(分子サイズの大きいもの)は、ゲル表面の細孔への浸透が少なく早くカラム内を移動して溶出します。分子

量の小さい分子は、細孔の奥まで浸透しながらゆっくり移動します。その結果、大きな分子が早く、小さな分子

は遅くカラムから溶出し、分子の大きさごとに分離することが出来ます。

溶質分子移動相の流れ

インジェクターオートサンプラー

カラム 溶質分

カラム充填ゲル

記録計

送液ポンプ

試料

検出器UV/RI

カラム

大きい分子が早く、小さい分子が遅く溶出される

カラム充填ゲル

図1.装置原理イメージ図2.サイズ除去による分子分離イメージ

廃液

移動相

装置 : 東ソー製 高速GPCシステム HLC-8320GPC

検出器 : RI(示差屈折)、UV

カラム恒温槽温度範囲 : 30~60℃

2.装置仕様

試料量目安 :粉末3g程度 (何らかの溶媒に可溶であること)

弊社では溶媒系、水系どちらの移動相にも対応できます。

図3.GPC装置外観写真

No.HRM-1624-1Technical Report

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3.測定事例

測定試料 緩衝材 0.1wt%分子量標準 ポリスチレン 0 05 %

● 緩衝材の分子量分布測定

HRM-1624

分子量標準 ポリスチレン 0.05wt%

【分析条件】カラム TSKgel SuperHM-H(6.0mm I.D×15cm×2本)溶離液 THF 流速 0.6mL/min 検出器 RI 温度 40℃

mV

]

ポリスチレン

分子量標準1

ポリスチレン

分子量標準2

分子量小分子量大

7

6

量]

[m 分子量標準2

ポリスチレン

分子量標準3

測定試料

5

4

3

[log

分子

分子量既知のポリスチレン標準の溶出時間から溶出

時 と分 量 関係( )を把握 おき 定試料

4.0 6.0 8.0 10.0 12.0[分]

解析

時間[分] 電位[mV] 分子量

図4.クロマトグラム

26.0 8.0 10.0

[分]

図5.検量線

時間と分子量の関係(図5)を把握しておき、測定試料

の溶出時間から分子量を算出します。

数平均分子量 Mn=ΣHi/Σ(Hi/Mi)

重量平均分子量 Mw=Σ(Hi・Mi)/Σhi

ピークスタート 5.947 -0.055 3,357,586

ピークトップ 7.385 18.151 166,280

ピークエンド 9.522 -0.016 1,669

算出結果

Mn 数平均分子量 98.176

Mw 重量平均分子量 268.579Z 平均分子量 Mz= Σ(Hi・Mi2)/Σ(Hi・Mi)

Hi:ベースラインからの高さ 、 Mi:分子量

Mw/Mn 多分散度 (1に近いほど分子量のばらつき幅が狭いことを示す)

Mz Z 平均分子量 541.001

Mp ピークトップ分子量 166.281

Mw/Mn 多分散度 2.736

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