図解の論理思考で現場思考力を高める ·...

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図解の論理思考で現場思考力を高める ~「あなたは稼ぐ人・安い人・余る人?」稼ぐ人で会社に貢献するノウハウ~ <現場担当者向けセミナー> 株式会社情報機構 2019年7月22日(月)

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図解の論理思考で現場思考力を高める

~「あなたは稼ぐ人・安い人・余る人?」稼ぐ人で会社に貢献するノウハウ~

<現場担当者向けセミナー>

株式会社情報機構

2019年7月22日(月)

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講座の概要 ①

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■受講対象者・相手の真意を掴めない、正しく理解し企画や提案に活かしたい人・問題を分かりやすく分析し、効果的な解決方針を提案したい人・価値ある企画や提案で、会社や顧客の期待に応えたい人・会社に必要な人材として成長するための基礎力を身に付けたい人

■講座の狙い・ゴール論理思考を身に付けることで「もったいない人」から「期待できる人」を目指す。そのために仕事の現場で発生する問題を、構造的に理解する基礎力を学ぶ。構造を理解することで真因を掴む分析力が高まり、解決を進める設計力につながる。論理思考の理解は「型」、「コツ」を事例を踏まえながら理解することで、問題の解決に「What:何をやるのか!」、「How:どうやるのか!」を悩まず取り組める方法を習得する。

*論理思考は、ユニバーサルスキル。部署が変わっても、会社が変わっても役立つ力です。

■講座の特徴講座では、すべて分かりやすい図解で解説します。図解で構造化して考えることは、論理思考そのものです。講座で解説する内容は、すべて仕事の現場で発見したことを構造化した内容です。

論理思考を解説する図解や、問題を構造で理解する事例は、どの職場でも、状況や問題を構造化して理解するための参考になるもので応用可能です。(構造化の事例から基本の「型」や「コツ」を学習し練習する)

論理思考の基本となる「4つの力」を理解し練習します。1.言葉にする力:言葉にすることが思考の基本、いかに言葉を探し選ぶか2.比べる力:企画や提案の基本は比べて選ぶこと、比べる基準を考える3.並べる力:因果関係を過去・未来につなげる、時系列・段階手順でつなぐ4.組立てる力:ピラミッドやツリーで構造化する、抽象度の上下・包含を考える

論理思考の基本となる「4つの力」は、テーマを図解で構造化する「力」であり、図解の企画書や提案書を作成するための基礎練習となります。

講座で、論理思考を単に論理の勉強としてではなく、仕事の現場で、「どのように論理思考を使い成長するか!」を目指しています。

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■講座の目的変化の激しい時代では知識だけが必要な仕事は、やがてAIに置き換わると言われています。そのとき求められるのは、限られた情報をもとに迅速に精度の高い解決方針を打ち出すこと。そして、他の人と協力して問題を解決し業績に貢献できる「稼ぐ人」が求められます。これができないと「安い人」として働くか、「余る人」として働く場所が無くなります。

これからは働く誰もが常に、このように問い続けられるのです。「あなたは、何ができますか?」「他の人とは、何がどのように違うのですか?」「私たちの期待に、どのように応えてくれますか?」誰でもできる作業、入れ替え可能な作業であれば安く働いてくれる人に入れ替わります。あなたは、「入れ替え可能な労働力であってはいけない!」のです。会社が求める人材は、指示された通りに一生懸命に働くだけでなく、仕事を改善しAIに仕事を教え込むようなノウハウを生み出し続ける力がある人です。

そこで必要な「力」が論理思考力です。

仕事の現場で顧客や上司に、こんなことを言われることがあります。・依頼したことを理解してないよね・そこ本質じゃないよね・それで解決できるの・話が飛躍し過ぎじゃないか・結局、どうして欲しいの・もっと分かりやすい企画書にならないか取引先の担当者や、自分の部下に言ったことがある管理職の方も多いと思います。

この状況を改善するには、論理思考を土台とした5つの「力(スキル)」が必要です。1.受信力:相手の発言に惑わされず真意を読み解く

直面した事象を出来る限り正確にとらえる2.分析力:困った問題へ冷静に対処して発生の真因を探りだす3.企画力:目的を掴んで価値あるアイデアを企てる4.設計力:過去の因果関係を使って目標実現の道筋を設計する5.伝達力:相手の納得を得る提案やプレゼンの表現力をつける

ネット社会になって、問題は複雑になり見えにくくなり解決しにくくなりました。寿命がのび社会人として働く期間も長くなってきました。豊かに働くには、誰もが何かのプロとしての専門性を身につけることが必要となりました。

専門性を磨くには、先人の知恵を学ぶ「学習」と、現場から学ぶ「研究」の両輪が必要です。・学習:習って学ぶ、先人の知恵を勉強する、誰かに教えてもらう、テキストで勉強する

→ 研究するための基礎・理解の体系を学ぶ・研究:現場で「気づいて・考えて・工夫する」、現場体験からノウハウを導き出す

→ テキストのない世界に踏み込みテキストを作成する

どんな分野でも、優秀な人は現場で学ぶ「研究」し学びを積上げています。その蓄積を使って会社に貢献し「稼ぐ人」として充実した活躍をしています。

講座で目指しているのは、若い時から論理思考の力を高め問題解決の経験を積み経験を知恵として蓄積し活躍できる人材に成長する基礎力を身に付けることです。

講座の概要 ②

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講座の概要 ③

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■講座プログラム概要

はじめに・講座の進め方、講師紹介...・論理思考、問題解決、業績向上の関係・これからは決まったことを学ぶ「学習」から現場で考え発見する学び「研究」が必要

なぜ、仕事で論理思考が必要なのか?・同じ体験でも、人によって学びの量が違う(経験5年<10年<20年?)・中高年になって出番のある人・出番のない人・これからは誰でも「あなたは何ができますか?、どんな貢献ができますか?」と問われ続ける

論理思考の出発点「言葉にする」・言葉にできないと考えられない、アイデアの完成度を高められない・アイデアを発想する技法「曼荼羅」(枠があると発想を刺激しやすい)・曼荼羅で定義する例:「仕事の実力を決める8つの要素」..実力は総合力

論理思考が重要になった社会の変化・アージリスの「ダブル・ループ学習」(事業の前提が変わる時代)・仕事がサービス業化して現場で考えて差別化する力が重要になった・考えて差別化する時代は顧客満足の追及と仕組みの設計力で決まる

現場で求められる論理思考・問題を分析する:現状から過去へ原因を遡っていく・構成要素を考える・真因を探る・行動を設計する:目標から逆算して実現する行動を組立てる・プロセス設計・過去に向かう分析と未来に向かう設計は同じ力、アプローチが違うだけ「分析力=設計力」

論理思考の基本となる「4つの力」・言葉にする力:「想い」を言葉で表現する、言葉にすることが「考える」出発点となる・比べる力(比較):セット概念で考える・批判的に考える・近似、周辺を考える・並べる力(変化):因果関係から考える・移動する要素を考える・手順時間経過で考える・組立てる力(構造):「要するに!」と考える・具体的化を考える・箱を大きくして考える

論理思考の基本1 比べる(比較)・仕事は比べること、選ぶことが基本(自社商品⇔競合商品、ビフォー⇔アフター)・比較の注意点:比べて選ばれるための比較項目の決め方が重要(自社商品が選ばれる道筋)・企画や提案は「比べる(現状を分析し、期待する未来と比較する)」ことと未来を実現する方法

論理思考の基本2 並べる(変化)・因果関係(原因と結果)、先後関係(時間経過の先・後)、相関関係(関連して変化する)・変化の注意点:展開の適正な間隔、目的と手段の階層構造・過去の因果関係の蓄積が、目標実現のプロセス設計の精度を高める

論理思考の基本3 組立てる(構成)・まとめるピラミッド(事実を積上げて主張へ)・広げるロジックツリー(実現したい事を具体化)・「組立てる」注意点:抽象水準の一致・MECE(ミッシ-)・過去の構造化の蓄積が、未体験のテーマの構造設計の精度を高める

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講座の概要 ④

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職場の問題の発生原因を構造で理解する・意志が伝わり成果を生む構造(コミュニケーションのブーメラン構造)・問題が発生する3つの原因(成果の出るアイデア?・正しく伝えた?・期待通り行動した?)・問題を感情や思い付きではなく、発生原因を構造から真因を捉え解決策を導く

短期間で成長する人は現場で論理的に考えている・優秀な人は現場で「気づき・考え・工夫」を積上げている・組織行動学者のデービッド・コルブの「経験学習モデル」・現場で短期間に成長する人は、「体験」を経験化して「現場の知恵」を積上げ成長する

現場で使う論理思考「帰納法・演繹法の使い方」・事実から帰納法で原理を見つけ、演繹法でマネジメントツールを生み出す・積上げたマネジメントツールは現場のノウハウ(マネジメントは経験の科学)・現場で発見したノウハウで仕事の標準化の成長に貢献する人が求められる

まとめ:論理思考力を日々鍛えていくために・エピソード記憶をスキル記録へ「量を書くと質が高まる」・自分が重要だと思うモノしか見えない、見えたら書く

※途中簡単な練習問題があります

■準備

練習問題があります。パワーポイントの入ったノートパソコンがあると便利です。練習問題(用紙、パワーポイントデータ)をお渡しします。練習問題を紙かパソコンのどちらかでやっていただいてOKです。パワーポイントデータは、USBメモリ、CD-ROM、ネットでダウンロードのどれでもお渡しします。

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講座の概要 ⑤

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■講師プロフィール有限会社 テオリア経験学習コンサルタント 池田 秀敏

新潟県上越市(旧大島村)生まれ。上越市在住。流通業を経てシステムエンジニアとなり、昭和58年に配管CADシステム設計に従事。複雑な機能を文章で伝えることに限界を感じ図解化の試行錯誤に取り組み始める。これまで作成した図解は10万枚を超え、「日本で一番図解しているコンサルタント」と呼ばれている。図解を使った業務改善・問題解決・論理思考の講義を受けた受講生は延べ4000名。現場で使える図解の事例の豊富さは、国内外でもダントツで他を圧倒。WEBに公開している図解だけでも1000枚を超える。特に、ミスをクレームに発展させないクライシスマネジメント(危機管理)の図解には定評がある。クライアントは大手メーカーが多く、製薬企業、外資系ヘルスケア企業、食品企業、自動車企業の品質管理、研究開発部、技術開発室の担当者が多い。「技術知識が無い担当者とも話がしやすくなった」、「誰が見ても分かる業務フローができた」、「ミスがクレームに発展せずコストが3分の1に減少した」など喜びの声が届いている。「可能性をデザインせよ!」という理念のもと、業務の可視化と現場の知恵を共有するプラットフォーム設計に手腕を発揮している。また、コンサルティングでは加盟店募集の図解資料を作成し、2600店の加盟店をわずか8ヶ月で3200店へ飛躍させるなど数多くの実績を持つ。「問い合わせが30%増えた」、「営業の契約スピードが2倍に加速した」など、若手を即戦力化させたい企業からも重宝されている。現在は、中小企業大学校で講師を務めるなど精力的に活動。社内で使える図解を描きたい担当者からの依頼に応え、「池田式・図解思考」の通信教育の準備を進めている。

■同講師の過去の受講者の声自分の中ではまとまっていると考えていた事項が、実はあいまな状態であることが文字にすることで実感できました。上司の理解が得られにくい原因はそこにあると納得できました。(開発設計部)情報を収集ではなく、情報を発信する力を身につけたいため受講。大変興味深かった(事業戦略)煩雑な自社サービスを分かりやすく的確に伝えるためのヒントになればと、受講してみました。予想以上の満足度です(保険会社・代表)書店のビジネス書では得られない情報、すぐに役立つ情報が満載でした(営業)資料作成が愉しくなりそうです(技術担当)私は知的障がいをもった社員と接することが多く、仕事の標準化や体系化、構造化と図解が非常に有効だと感じています。いわんや健常者をや、です。これからも勉強させてください。ありがとうございます。(株式会社○○シップ)以前は、自分の作成資料を見ながら、何がいいたいのか分からなくなるなどモヤモヤ感が強かったのですが、セミナー後に作成した今回の資料では、頭がすっきりした感じです。(メーカー・品質管理)書かれていることいちいち、納得して腑に落ちます。(総務)観て・聴いて・体験したことが、ノウハウになって驚いた。(教育担当)同じ仕事で毎回同じ難儀を繰り返さないように、仕事の仕方を見直すことができました。(営業)袋小路に入ってしまったプレゼンが、びっくりするくらい分かりやすくなりました。(営業)

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1.論理思考の位置づけ(論理思考・問題解決・業績向上)

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論理思考・問題解決・業績向上の関係http://www.teoria.co.jp

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問題解決

論理思考

現場で気づく!

企業の業績向上

現場の知恵

問題解決手法

成長・発展を目指し問題を解決・改善し続ける

工夫する探った本質から最適解・納得解を導く合理的な解決の道筋を立てる

考えて本質を合理的に探る概念化する(言葉で表現し構造化する)

気づいて考えながら現場に立ち・「疑問」を持って・「問い」を立てる

蓄積すると..問題解決の効率が上がる

現場での発見から問題解決し業績向上につなげていく

図解思考

企業が追求するのは業績向上です。そのために日々発生する問題を解決していくことが仕事です。単純に一生懸命に作業に汗をかくだけでは組織の競争力は高まりません。

そのための問題解決力を高めるのが・現場で気づく:考えながら現場に立ち、疑問をもち「問い?」を立てる・論理思考:仕事や状況・問題を構造的に理解して本質を掴む(図解思考は論理の基本)・問題解決:本質を掴むことで問題を解決するための工夫がしやすくなる成果物として「現場の知恵」が生まれます。その問題解決した「最適解・納得解」をもとに、問題の解決方法を蓄積していきます。「現場の知恵」の蓄積は、みんなで創り高めあう「組織の財産」となり競争力を高めることにつながります。

この基礎となる「力」が論理思考力です。

現場で「考える」ためには論理思考が重要です。・現状の分析:事実や状況がどうなっているのか?

どのような環境や行動が現状につながったのか?・課題の設計:目指す目標を実現する方法を考える!

どのような環境創り、行動を組立てることで実現できるか!本講座で解説するのですが「分析力=設計力」と定義いています。問題を具体的に細部まで構造化して分析できるということは、実現のための設計の力につながります。(論理思考は、テーマを可視化・構造化する技法なので図解思考が論理思考力を高めます。)

社員が実力をつけて企業の業績に貢献するために必要な「力」が論理思考力です!

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2.働く人が厳しく選別される時代に「どう働くのか?」

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「稼ぐ人、安い人、余る人」 あなたは、どの人になりますか?人材、組織コンサルタントとして活躍してきた著者がその経験から定義しています。

稼ぐ人、安い人、余る人―仕事で幸せになる [単行本]著 者:キャメル・ヤマモト出版社:幻冬舎 (2001/08)

著者の定義では..●稼ぐ人:1割自分が勤める企業を辞めても稼ぐことできる実力を持ったタレント

●安い人:8割パートタイマーのように、単純労働を切り売りする人

●余る人:1割給料に見合う働きができないと評価をされ勤務先から「辞めて欲しい」といわれる人

誰もが、自分は「どう働くか」意識し続けることが必要な時代になりました。

ネットの進化やグローバル化によって、世界の中で一番安いところに仕事が行きます。もう国内だけの競争ではありません。そこに、AIなどの技術の進化が追い打ちをかけてきました。これまで習熟度や知識量で「稼ぐ人」だったとしても、AIには太刀打ちできません。

では、どうやったら「稼ぐ人」になれるのか?仕事を改善しAIに仕事を教え込むようなノウハウを生み出し続ける力がある人です。知的価値を生み出せる「知の力」を持つことが「稼ぐ人」なるための条件です!

あなたは、どう働きますか?http://www.teoria.co.jp

出版社:幻冬舎著 者:キャメル・ヤマモト「稼ぐ人、安い人、余る人」

競争社会では人が能力と実績で選別されます公平ですが非常に厳しいのが現実ですあなたは「稼ぐ人・安い人・余る人」のどれを目指しますか?

あなたはどっちで稼ぎますか?..●時間(単純労働)で稼ぐか●頭(能力)で稼ぐか、余るか?!

稼ぐ人自分の能力でお金を稼ぐ力を持っている人責任のある仕事をして高い報酬を得ることができる人自立して自分を活かす会社や職業を選択できる人

安い人誰にでもできる作業で時間給で収入を得る人長時間労働をしないと生活を支えることができない人上司やマニュアルの指示に従って作業を繰り返す人

余る人どの会社でも、どんな仕事でも、使ってもらえない人就職の面接を受けても採用されない人働く場がない..

キャメル・ヤマモト氏は..「稼ぐ人、安い人、余る人」と3つに定義しています

資本主義社会では厳しく選別されます

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3.仕事の実力は総合力「だから誰でも戦える」

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仕事の実力とは、仕事の実力の構成要素とは何でしょうか?どんな勉強をしたら実力アップできるのでしょうか?

働く人の「仕事の実力」は、みんな違います!頭の性能が良く、誇れる学歴があれば、業績をアップする「仕事の実力」になるのでしょうか?海外留学経験、大学院卒、有名な大学を卒業した..それは、それで立派な経歴です。優秀な人と思います。でも、その学歴という要素の一面だけを見て、実力の優劣を判断することは危険です。

これまでたくさんの人と会って仕事をしてきた経験から考えると「仕事の実力」とは..8要素の総合力 です。総合力なので、誇れる学歴が無くても頭のCPUレベルが低くても戦えます!普通の人が10年かかることを、優秀な人なら3年でできるかもしれません。でも、3年やっていないのであればゼロです。10年蓄積した人との実力差は明らかです。仕事は、多様な分野があります、一人で全てできるものではありません。得意分野を絞込み、10年・20年・30年と時間をかけてコツコツ積上げれば戦えます。「継続は力なり」です、コツコツ積上げれば誰でも競争力は高まります。

では、資格を取れば良いのかとなりますが、有資格者同士の競争があります。資格を持って活躍している人は、その資格の上に経験で積上げたノウハウを持っています。そのノウハウで競争力を高め、活躍しています。どんな分野でも活躍するには、コツコツ積上げた総合力で勝負することが求められます。競争力の高い実力を身に付けるには、8つの要素を考えて日々コツコツ積上げる!

仕事の実力を決める8つの要素

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仕事の力は、頭のCPUとしての性能だけで実力は決まりません、中卒でも優秀な人はいます。

仕事の実力は総合力です!..CPUが高くても他が駄目だと良い仕事はできません

学校での成績が良かったから..自慢できる学歴があるから..それだけで仕事の実力があるとは言えません!

感じる力読む力聞く力

書く力話す力説得力

基本的な頭の良さ(CPUとしての性能)

知識の量経験の量

人脈協力者メンター

行動力体力健康

人生の目的将来の目標意欲や動機

人生の目的 受取る力 応援してくれる人

差がつく8つの違い!

頭の性能 考える力

知識・経験 伝える力 行動力

考える技術考える体験

DB

実力を決める要素

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4.アウトプットしていないと専門性を発信できない・活かせない!

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一生懸命頑張ります ○○を□□年経験しました ○○についての専門家です

中高年になって出番のある人・出番のない人http://www.teoria.co.jp

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「どう考えるか・どう答えられるか」で人生が変わる

指名される専門家!

代替え可能な人材 サラリーマン専門職 本物の専門家

得意分野がない..誰でもできることを頑張るしか無い働く場を与えてもらう

何をやっても人並新人レベルの実力「頑張ります」が売り

○○部長でした、任せてください

独自に積上げたノウハウがあります

得意分野があるの?得意と言えるモノが無い

武勇伝自慢話は雄弁得意を

論理で語れない

文書で見せられ教えられる

これからは誰でも

「あなたは、何ができますか?、どんな貢献ができますか?」と問われ続ける!

組織と対等な契約

これからは、誰もが問われます!・あなたは、何の専門家ですか?、何ができますか?・あなたは、どんな貢献ができますか?40代、50代と進むと他人に誇れる・頼りにされる専門性を持っていないと悲しいことになります。

下の図の「得意と言えるモノが無い」人は論外です。ハローワークにたくさんいます。「得意分野がある?」人が問題です。自分には実力があるんだと言っても、「どんな実力で、どのような貢献ができますか?」という問いに「〇〇会社で、〇〇部長だった!」という返事が返ってきます。ピントが外れすぎです。「指名される専門家!」との違いは簡単です。自分の専門性をオリジナルなノウハウとして文書で書きだすことができているか、ということです。アウトプットできていないと「場」を与えられたら活躍できる、サラリーマン専門職にしかなれません。アウトプットすると、体験がノウハウとして積み上がり、WEBや文書で発信しやすくなります。そのノウハウを欲しい人から声がかかり、活動の範囲と可能性が広がります。これからは、この広がりが会社にとっても重要な成長を支える要素となります。

オリジナルなノウハウとは自分の体験の中から学び得た問題解決の手法です。書き出すことで、「冷静に見つめ・筋道が通り・価値としての完成度が高まり」役に立つノウハウになります。書いていないと、自分は分かっているつもりでも、論理で他人に教え納得させることは難しいのです。若い時から、仕事の現場で「気づき・考え・工夫する」ことをコツコツ書き溜めることです。

中高年でも遅くはありません。考えながら一生懸命に働いている人なら必ず蓄積はあります。過去の出来事を思い出し書き出すことです。自分は「何の専門化なのか!」が明確になります。アウトプットすることで、だんだん自分の持っているノウハウが見えてくる!

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5.同じ仕事を同じ効率でやっているなら昇給できない

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同じ仕事を同じようにやっていても、定年まで毎年昇給してもらえると思いますか?仕事とは、会社の仕組みを通して個人の能力を売上(お金)に変えることです!ですから..・同じ仕事で・同じ売上、・同じ利益なら..支払える給料も同じです!入社してから、一人前になるまでは昇給できても、青天井で昇給することはできません。昔のように、競争が少なく大きな利ザヤが取れて若い人を安く使える時代ならできたと思います。でも、今はできません。

下の図は、22歳に入社して、毎年1万円づつ昇給した模式図です。毎年昇給し続けることができない、「同じ仕事・売上・利益」なら無理だと感じられると思います。入社5年経験の27歳になって、はじめて一人立ちでき会社として収支トントンです。その上、教育期間は収支は持ち出しで、教育コストがかかっています。どこかのタイミングで、昇給を止めないと維持できない仕組みです。

普通の社員は「頑張っているんだから、昇給するのは当たり前だ!」と何の疑問も持っていません。私もサラリーマン時代は、一生懸命やっているんだから昇給は当然だと思っていました。でも、独立して仕事を始めると、社員の給料は粗利益のなかからしか支払えないと実感します。どんな会社も資本主義社会の中では同じです。売上を上げるか・効率を高めて原価を下げて粗利益額を上げ続ける貢献をする必要があります。

同じ仕事で同じ売上金額・同じ粗利益を稼ぐのなら、毎年昇給する仕組みは維持出来ません!

同じ仕事で毎年昇給することはできない

同じ仕事で同じ売上金額を稼ぐのなら、毎年昇給する仕組みは維持出来ません!

仕事とは、会社の仕組みを通して個人の能力を売上(お金)に変えることです!

(例)22歳で、初任給20万円で採用され毎年10,000円昇給したら..

30年勤続し52歳で30万円昇給

大卒、初任給20万円、毎年10,000円昇給したら..

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経験5年で一人立ちできるとすると..

教育しながら給料を払う期間

22歳

23歳

24歳

25歳

26歳

27歳

28歳

29歳

30歳

31歳

32歳

52歳

より高い価値の仕事に移ることが必要!

25万円 50万円

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6.毎年、昇給を勝ち得る方法

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同じ仕事を同じようにやって、同じ程度の利益なら昇給してもらえません。でも、昇給しつづける方法があります!・量を変える:より効率的に仕事をこなし量を上げていく・質を変える:より売上、利益に貢献する事業に変えていくこの2つです。

社員として具体的に何をすべきか●会社の仕事の「仕組み」を変えること・より価値の高い事業を取り込む・より効率化した仕事環境を築く→ 社員として企画・提案して会社を変えていく..会社への貢献度が高まる

●社員個人が、自分の能力を高めること・より価値の高い仕事を担当する・より効率化して仕事量をこなす→挑戦し、勉強し、成長してする..自分の実力を高める

毎年、昇給を勝ち得るためには社員がすべきことは・実力を高めること(仕事の質と量を高める)・会社への貢献度を高めること(業績アップ、成長への貢献)

ということです。これができていない状態で「毎年昇給して欲し」と言っても寝言です。会社は社員を雇って、会社の資源を使って、業績を、より高いものにしようとしています。業績は、働く社員の活動で決まるので、より意慾・能力の高い人に働いてもらおうと考えて当然です。昇給し続ける2つの方法は、実力アップと会社への貢献度を高めること!

社歴に応じて昇給し続けるには..

20万円 50万円?

同じ仕事では売上は変わらない、効率アップや新しい収益源を取り込む必要がある!

52歳

同じ仕事なら、給料を上げられない勤務時間が同じなら、仕事をカエル!

より業績に貢献する「成長」が必要!

業績アップ必要条件

給料の原資は売上から得た粗利

個人の「能力」をカエル 会社の「仕組み」をカエル

・より価値の高い仕事を担当する・より効率化して仕事量をこなす

勉強する/成長する

・より価値の高い事業を取り込む・より効率化した仕事環境を築く

事業再編成/業務改善

社員が個人として成長する 社員が会社を成長させる原動力になる

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7.同じ体験でも人によって、現場からの「学び」の量は違う

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組織運営・仕事環境

同じ体験でも、人によって学びの量は違うhttp://www.teoria.co.jp

人生に向き合う姿勢による 「差」 + 組織運営・仕事環境の「差」

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体験(事実)

1の学びのある人

5の学びのある人10の学びのある人100の学びのある人1000の学びのある人

...

学びの多い人

主体的に取り組んだ人

当事者意識正面から受けとめた

気づいた・考えた・工夫した考えて仕事をした

同じような期間同じような仕事を担当しても..

人によって学びの量が違う..

学びの少ない人

受動的にかかわった人

やらされ意識労働は辛いもの

やりたくなかった..指示通り作業した

活動を組織でバックアップ積上げた組織の知恵がある

結果オーライ・個人任せ精神論と個人の試行錯誤

職場には、短期間で成長する人と何年たっても成長の遅い人がいます。経験年数で考えても・10年やっているのに、安心して任せられない人・3年しかやっていいのに、頼りになる人がいます。その違いは、どこから生まれるのでしょうか?

主体的に取り組んだ人は、当事者意識をもって正面から受けとめ本気で頑張った人です。だから..

・気づき:現場の問題に気がついて・考えて:どうなっているのか構造で考えて本質を掴み・工夫する:もっと上手くやるための行動を具体化するこの繰返しで「現場の知恵」が蓄積していきます。

受動的にかかわった人はやらされ意識で、しかたなく日々を過ごしている..本音はやりたくない..やらされているから..・余計なことは考えずに・言われた通りに行動するだけ上手くいかなかったら「会社が悪い、上司が悪い」と言い訳になる。

これからは毎日の現場から「学び」、その蓄積の大きい人が活躍できる時代になります。人によって、日々の仕事の現場からの「学び」の量が違ってくるのです!

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8.「体験」から学び「経験」にすることで成長する

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「体験」から学び、「経験」を積上げる方法http://www.teoria.co.jp

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経験とは..体験に意味付けを行い、次に行動する「知識」の形にして蓄積すること

経験の「経」は・経典の「経」・経営の「経」

考える概念化する

(言葉にして、構造化して理解する)

工夫する改善する行動にする

(具体的な作業行動にする)

気づく発見する

(現場で感じる・問題に気づく)

「経」には..

「正しい筋道。正しい道理。」という意味がある。

体験

体験を経験化する

経験

目の前で起こった出来事・事実

問題解決の方法論を積上げる

仕事の現場には、短期間で成長する人も何年たっても頼りににならない人もいます。若くても優秀な人もいれば経験豊富と思える年配者でも、頼りにならない人もいます。これは現場の「体験」を「経験」にできないからです。

体験と経験は、何が違うのでしょうか?・体験の例○○会社の営業部に10年勤めていました。京都に行ってきました。

→ 体験は、事実のままの状態・経験の例営業マンを10年やって、自分の営業手法を研究しました。京都にくる旅行者を見て、旅行先としての京都の魅力に気が付きました。

→ 経験は、事実を元に自分の解釈がなされている

体験しかできていない人と経験を積上げられる人では何が違うのでしょうか?・現場で「指示された作業」をこなした人(作業の習熟度は高まりますが..)・現場で「考えて」蓄積した人(現場のノウハウが積み上がっていきます)この違いです。

会社のノウハウは、現場の誰かが考えて生み出すものです。現場で「気づいて・考えて・工夫する」ことが、ノウハウとなり個人の成長につながります。そのノウハウを仕事を改善することで会社への貢献となり評価につながります。ノウハウを生み出すのは、特定の個人に頼るのではなく、現場で働くみんなが意識して創りだすことです。日々の活動から「現場の知恵(仕事のノウハウ)」を創りだすことが成長につながる!

わかる

できる

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9.現場からの「学び」は論理思考力

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仕事の現場で顧客や上司に、こんなことを言われたことはありませんか。・依頼したことを理解してないよね・そこ本質じゃないよね・それで解決できるの・話が飛躍し過ぎじゃないか・結局、どうして欲しいの・もっと分かりやすい企画書にならないか

取引先の担当者や、自分の部下に言ったことがある管理職の方も多いと思います。

この状態では、何年も社歴を積上げても実力アップは期待できません。必要なことは、現場で「気づいて・考えて・工夫する」ことで成長し会社の業績に貢献することです。そこで基本となるのが5つの「力(スキル)」です。

1.受信力:相手の発言に惑わされず真意を読み解く2.分析力:困った問題へ冷静に対処して発生の真因を探りだす3.企画力:目的を掴んで価値あるアイデアを企てる4.設計力:過去の因果関係を使って目標実現の道筋を設計する5.伝達力:相手の納得を得る提案やプレゼンの表現力をつける

変化の激しい時代では知識だけが必要な仕事は、やがてAIに置き換わると言われています。そのとき求められるのは、限られた情報をもとに精度の高い解決方針を打ち出すこと。そして、他の人と協力して問題を解決することが「できる人」です。そこで、この土台となる「力」が論理思考です。

論理思考を基礎に、経験から得た知恵を材料に未知の問題に取組んで最適解・納得解を導きだす!

論理思考は仕事の基礎となる「力」http://www.teoria.co.jp

論理思考の「力」が低いと、努力を積み重ねても期待する成果は少ない

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受信力相手の発言から真意を読み解く

分析力問題発生の

真因を探りだす

企画力価値ある

アイデアを企てる

設計力目標実現への道筋を設計する

伝達力相手の共感と納得を得る提案

論理思考は「力」の基礎

話すことで、考える情報を取込む

説得力をもって、発信する

読む・聞く

考えて

書く・話す

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10.論理思考は「4つの力」と「3つの型」でできている

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論理思考と言うと難しいと思う人も多いのですが、普段の仕事の中で誰もが使っている思考法です。

論理思考の基本となる「4つの力」・言葉にする力考えていることを単語や単文で表現する力「想い」を言葉で表現する、言葉にすることが「考える」出発点となる

・比べる力(比較)どちらが良いか?、基準を決めて比べる力(セット概念で考える・批判的に考える・近似、周辺を考える)

・並べる力(変化)因果関係を遡ったり・進めたり、手順を組み立てる力(因果結果から考える・移動する要素を考える・手順時間経過で考える)

・組立てる力(構造)言葉にした要素同士を関係づけ、体系化する力(「要するに!」と考える・具体的化を考える・箱を大きくして考える)

この「4つの力」は、「3つの型」からできています。考える時に、要素を組合わせることで

・反対を考える、どちらが正しいか考える・組合わせの間違いを発見する、ヌケ・ダブリを発見する・展開のヌケを発見する、展開を先に進めて考える考える言葉を組合わせることで思考を一歩進めることができます。論理思考は難しい思考法ではなくコツコツやれば誰でもできるようになる!

3つの型

比べる力・セット概念で考える・批判的に考える・近似、周辺を考える

並べる力・因果関係から考える・移動する要素を考える・手順・時間経過で考える

組み立てる力・「要するに!」と考える・具体的に考える・箱を大きくして考える

言葉にする力・「思考」を言葉で表現する・真意に近しい言葉を選ぶ

並べる(変化)

比べる

(比較)

言葉にする

組み立てる

(構造)

BA

BA

4つの力

思考を整理する「3つの型」と「4つの力」http://www.teoria.co.jp

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思考を整理するために「3つの型」を使う、そのために「4つの力」が必要!

どっちが正しいですか?

反対は、考えられませんか?

ここ抜けてませんか?

ここに入るのはおかしくないですか?

ここ抜けていませんか?

次の展開はこうなりませんか?

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11.職場の問題の発生場所を構造で理解する

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部下が指示通り動いてくれないと悩む管理力が多いのですが...この悩みをブーメラン構造と呼んでいます。・上司が「結果」を「期待」し・上司が部下に「指示」を伝え・部下が理解し「行動」して・「結果」を上司が手に入れるでも、「結果」が「期待」と違うことから悩み、不満につながります。

ここで、この構造をもっと具体化したのが下の図です。7つの段階で考えます①発案(自分の考え・アイデアを発想する)←これって期待する結果を生み出すアイデアなのか?②記号化(自分の言葉で表現する)←期待していることを正しく言葉で表現できたのか?③発信(相手に伝える)←相手の理解度を把握して分かりやすく伝えたのか?④受信(相手が受け取る)←相手はしっかり聞いたのか、聞き洩らしはないか?⑤解読(相手が理解する)←相手は正しく理解したのか、誤解はないのか?⑥行動(相手が行動する)←相手はちゃんと行動したのか、いやいや行動していないか?⑦成果(行動の結果が出る)←環境条件によって期待した結果が出ないということはないか?

仕事のトラブルの原因は「①≒②≒③≒④≒⑤≒⑥≒⑦」となり「①≠⑦」となります。

ここから、問題が発生する3つの要因が見えてきます。・考える:発案(アイデア)が悪かったら?...伝えても・行動しても成果が上がらない・伝える:正しく伝えていなかったら?...理解されない・指示した通りに行動してくれない・行動する:嫌いな上司からの無理難題だったら?...文句を言われない程度の行動になる

問題は「考える・伝える・行動する」の3つのから発生する!

考えを「伝え」て、行動を促し成果を得る構造http://www.teoria.co.jp

伝える

⑤解読理解して

知識・経験を通して解釈する

⑥行動行動・実行する

価値観を通して行動を選択する

④受信見て・聞いて

興味のフィルターを通して聞く

②記号化言葉にして

100%言葉で表現できるか?

③発信伝える

意図を正確に伝えているか?

①発案 考え・アイデア価値ある考えはあるか?

受信者

copyright (C) Hidetoshi Ikeda All rights reserved「!」を発案して

発信者の「!」を受けとって

自分の意思で行動する

⑦成果 成果が生まれる

発案(アイデア)が悪いと...伝えても成果が上がらない(コミュニケーションの限界)

望んだ結果か?

意図した成果か?

発信者

仕事のトラブルの原因は「①≒②≒③≒④≒⑤≒⑥≒⑦」

① ≠ ⑦

受信者にあわせて伝える

考える 伝える 行動する

成果

伝える

その結果

考え・思い

聞いて

理解し

行動する

コミュニケーションのブーメラン構造

期待≒指示≒行動≒結果

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12.事業の前提条件が変化し「PDCA」だけではダメ

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社会が変化して、今までのやり方で一生懸命頑張ることだけでは上手くいきません。事業の前提条件は変化してきたのです。・新しい技術が進化し、普及してきました(ネット社会が広がった)・社会の要求が変化しました(要求が高く、もうネットの無い時代には戻れません)・事業が変わった(顧客の要求の変化から、会社が変わる必要に迫られた)

この変化から、今までのやり方で目の前の改善をするだけではダメになりました。「品質管理 PDCAサイクル」をまわす仕事の特徴は・手順が見える仕事・難易度を理解している仕事・発生する障害を予測できる仕事・過程から結果が予測できる仕事なのです。ですので「PDCAを回す」シングル・ループ学習だけでは無理があり新しい事業環境を受入れるダブル・ループ学習で仕事を考え再定義することが必要です。(組織学者アージリスがダブル・ループ学習の必要性を唱えています)社会環境が変化したからPDCAの上位概念に立ち、事業を再定義することが重要になってきました。この変化はチャンスです。ドラッカーの言葉に「事業の定義が陳腐化しつつあることが分かったならば、新たな定義を行い、事業の方針と方法を変えなければならない。自らの行動を、市場の現実と、自らの使命として規定すべきものと、獲得すべき強みに沿ったものにしなければならない。」があります。この変化を乗り越えていく武器が論理思考です。

もう上司の指示に従って一生懸命に頑張りましただけでは「できる人」の評価は得られません。会社を変化させ成長させる原動力の一人になることが必要です。市場が変化したら、従来の仕事の仕方が通用しなくなる...新しい枠組みが必要!

「経営の哲学」著者:P.F.ドラッカー編訳:上田惇生発行:ダイヤモンド社

変化の時代に問題の本質を探る「5回のなぜ?」http://www.teoria.co.jp

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⑤目的の間違い発案・出発点は良かったのか?

目標の間違い目標設定に間違いはないか?

手段の間違い方法・手順の選択は適切だったか?

計画の間違い計画は正しかったのか?

行動の間違い計画通りに実行できたのか?

作業の「PDCA」 品質管理のサイクル

Vision

SolutionAction

Question QVSA

仕事意志決定

DoCheck

PlanAction PDCA

作業品質管理

問い? 目標

行動 解決策対策 計画

検証 実行

What戦略

How戦術

仕事の「QVSA」 問題解決のサイクル

知恵知恵・持論

DB

この質問だけが現場が原因

視点を変えて「なぜ?」と質問を変えることで、現場の問題の本質を掴み事業を再定義!