装置1 20 塗装乾燥炉用VOC処理装置の開発¼Ž研究開発の目的 事業所から排出されるVOC削減方法にはインプラント(工程内対策)とエンドオブパイプ(VOC処理装置の設置)があ
塗装分野における VOC削減方法 · VOCの発生源 2016.7.21 東 京 工 業 塗 装 協...
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平成28年度 VOC対策セミナー
塗装分野における VOC削減方法
東京工業塗装協同組合 理事長 林 正明
VOCの発生源
2 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
•発電所、焼却場、清掃工場、 ビルのボイラーなど
燃焼系
固定発生源
•塗装、印刷、クリーニング、洗浄、 給油、表面処理、めっき前処理など
蒸発系
固定発生源
•航空機、船舶、自動車、バイクなど 移動発生源
VOCの発生源と割合
3 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗装におけるVOCはどのように発生するか
4 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
脱脂工程 調合 塗布工程 セッティング
工程 乾燥工程
出典:環境省
塗料・溶剤 使用済みのウエス
各種塗装方法【液状塗料】
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塗装方法及び
塗装機器 手段及び道具 塗布形態 対象
塗料
液状塗料
バルク塗布
浸漬付着 浸漬塗り(ディッピング)
電解付着 電着塗装
スリットから流す フローコート
ロールコター ロールコート
スプレー塗布
圧縮空気による微粒化 エアスプレー
液圧による微粒化 エアレススプレー
遠心、静電、空気、液圧による微粒化 静電塗装
各種塗装方法【粉体塗料】
6 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗装方法及び
塗装機器 手段及び道具 塗布形態 対象
塗料
粉体塗料
バルク塗布 溶融により被塗面に付ける 流動浸漬塗装
スプレー塗布 空気・静電気により被塗面に付ける 静電粉体塗装
工業塗装でのVOC対策【日常管理】
7 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
日常管理での対策
容器(塗料・希釈剤・洗浄等に使用したウエス)にフタをする
(揮発させない)
密閉化や覆いをする
容器を高温の場所(ボイラーの横など)に置かない
(保管場所の温度管理)
工業塗装でのVOC対策【作業管理】
8 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
作業管理での対策
スプレー作業(距離・吐出量・角度・空気圧)の改善の余地の検討
スプレーガンのタイプを変更できないか(低圧ガン・高効率ガン)
適正な希釈率管理により、塗装必要量の希釈調合
調色や色替え時の見直し
塗料の供給配管の長さや太さ、材質を変えられないか
洗浄溶剤の回収と洗浄方法
塗装ブースの風速は強すぎないか
工業塗装でのVOC対策【管理】
9 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
管理面での対策
適正なスペックの選定
(受発注段階での塗装レベル調整)
材料手配でのロスをなくす
(使用塗料量の把握・生産調整によるオーバーストック回避)
作業場の整理整頓、清掃がされているか
(不要なものはないか、不良率の防止や安全管理)
工業塗装でのVOC対策【潜在不良】
10 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
潜在不良での対策
被塗物の表面洗浄
(前工程からの持ち込み不良因子の排除)
作業者の防塵服着用
(塵埃や、はね返りによるオーバースプレーダストの排除)
設備機器のメンテナンス
(定期的な点検・清掃の実施)
自主的取り組みによる削減
11 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
低VOC(代替)塗料の選択
塗装ブースに頼らない塗装方法の選択(VOCのみの回収)
塗着効率の改善
処理装置の導入
自主的取り組みによる削減
12 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
低VOC(代替)塗料の選択
塗装ブースに頼らない塗装方法の選択(VOCのみの回収)
塗着効率の改善
処理装置の導入
自主的取り組みによる削減
13 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗装ブースに頼らない塗装方法の選択(VOCのみの回収)
『噴霧塗装』 ↓ 『接触塗装』 ↓ 『浸漬塗装』
ブース依存度
大
小
自主的取り組みによる削減
14 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
低VOC(代替)塗料の選択
塗装ブースに頼らない塗装方法の選択(VOCのみの回収)
塗着効率の改善
処理装置の導入
自主的取り組みによる削減
15 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗着効率の改善 【作業者による塗着効率の違い】
ブース依存度
自主的取り組みによる削減
16 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗着効率の改善 【塗着効率別の飛散塗料(VOCとロス分)の関係】
ブース依存度
出典:環境省
自主的取り組みによる削減
17 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗着効率の改善 【塗装条件と塗着効率の変化】
ブース依存度
出典:環境省
自主的取り組みによる削減
18 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗着効率の改善 【静電塗装】
ブース依存度
出典:環境省
自主的取り組みによる削減
19 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗着効率の改善 【静電塗装】
ブース依存度
出典:環境省
自主的取り組みによる削減
20 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗着効率の改善 【スプレーガンの種類と塗着効率の関係】
ブース依存度
出典:環境省
自主的取り組みによる削減
21 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗着効率の改善 【低圧スプレーガンの選択】
ブース依存度
スプレーガンから噴出される空気流の速度が、通常のスプレーガンに比べ遅くなっている
空気の流れ方向に 対して力が弱い
はね返りが少なく、 吹付空気圧力が低圧
はね返る空気の勢いに負けず、塗料粒子が被塗装物に
届きやすくなる
自主的取り組みによる削減
22 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗着効率の改善 【ロボット化】
ブース依存度
出典:環境省
自主的取り組みによる削減
23 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
塗着効率の改善 【ロボット化】
ブース依存度
ロボット塗装 スピンドル 【ルーフレール部品】
ロボット塗装 手吹きプログラム 【ハンドル部品】
ロボット塗装 スピンドル 【ハンドル部品】
自主的取り組みによる削減
24 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
低VOC(代替)塗料の選択
塗装ブースに頼らない塗装方法の選択(VOCのみの回収)
塗着効率の改善
処理装置の導入
自主的取り組みによる削減
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低VOC(代替)塗料の選択
ブース依存度
溶剤系 ノンソル系
ハイソリッド系
粉体系
水系 > >
VOC排出量
出典:環境省
自主的取り組みによる削減
26 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
低VOC(代替)塗料の選択
ブース依存度
出典:環境省
VOC含有率
自主的取り組みによる削減
27 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
低VOC塗料への変換ステップ
ブース依存度
出典:環境省
自主的取り組みによる削減
28 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
低VOC(代替)塗料の選択
塗装ブースに頼らない塗装方法の選択(VOCのみの回収)
塗着効率の改善
処理装置の導入
自主的取り組みによる削減
29 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
処理装置の導入 【VOC処理技術の種類】
ブース依存度
出典:環境省
触媒燃焼法
直接燃焼法
生物処理法
活性炭吸着法
自主的取り組みによる削減
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処理装置の導入 【直接燃焼法】
ブース依存度
出典:環境省
直接燃焼法
導入できる工程 ・セッティング ・乾燥
特 徴 ・実績が多い ・燃焼温度が650~800℃で処理効果が高い ・高濃度(1,000ppm以上)のVOCに適している
課 題 ・低濃度の場合、補助燃料が必要 ・ランニングコスト(燃料費)がかかる ・燃焼に伴う二次汚染の防止対策が必要
自主的取り組みによる削減
31 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
処理装置の導入 【触媒燃焼法】
ブース依存度
出典:環境省
触媒燃焼法
導入できる工程 ・セッティング ・乾燥
特 徴
・燃焼温度が200~450℃の低温 ・処理効率も高く、燃料費も直接燃焼法より低く抑えられる ・NOxの発生が少ない ・保守が比較的容易である
課 題 ・触媒の劣化が分かりにくい ・有機シリコン化合物などによる触媒の被毒 ・ 耐熱温度以上での運転による触媒の熱劣化
自主的取り組みによる削減
32 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
処理装置の導入 【活性炭吸着法】
ブース依存度
出典:環境省
直接燃焼法 活性炭吸着法
導入できる工程 ・塗装 ・セッティング ・乾燥
特 徴 ・広く普及していて、比較的安価 ・処理(回収)能力が90%以上 ・VOC対策と共に悪臭対策も兼ねることができる
課 題 ・定期的な交換が必要 ・可燃性
自主的取り組みによる削減
33 東 京 工 業 塗 装 協 同 組 合 2016.7.21
処理装置の導入 【生物処理法】
ブース依存度
出典:環境省
直接燃焼法 生物処理法
導入できる工程 ・塗装
特 徴 ・燃焼法や活性炭吸着法に比べコストが抑えられる
課 題 ・濃度変化や高濃度VOCへの適用範囲が狭い
ご静聴ありがとうございました
おわり
東京工業塗装協同組合 理事長 林 正明
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