論理回路論理と情報 何故論理が必要? –...

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論理回路 論理回路 1回 論理回路の数学的基本 論理回路の数学的基本 ール代数 ール代数 http://www info kindai ac jp/LC http://www info kindai ac jp/LC http://www .info.kindai.ac.jp/LC http://www .info.kindai.ac.jp/LC 38 38号館 号館4N-411 411 内線 内線5459 5459 takasi [email protected] [email protected]

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論理回路論理回路

第第11回回論理回路の数学的基本論理回路の数学的基本

ブブ--ブール代数ブール代数

http://www info kindai ac jp/LChttp://www info kindai ac jp/LChttp://www.info.kindai.ac.jp/LChttp://www.info.kindai.ac.jp/LC3838号館号館44階階NN--411 411 内線内線54595459

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本科目の内容本科目の内容本科目の内容本科目の内容

電子計算機電子計算機(computer)(computer)の構成の構成

–– ソフトウェアソフトウェアソフトウェアソフトウェア

複数のプログラムの組み合わせ複数のプログラムの組み合わせ

オペレーティングシステム・アプリケーション等オペレーティングシステム・アプリケーション等–– オペレーティングシステム・アプリケーション等オペレーティングシステム・アプリケーション等

–– ハードウェアハードウェア

複数の回路複数の回路( i i )( i i )の組み合わせの組み合わせ複数の回路複数の回路(circuit)(circuit)の組み合わせの組み合わせ

–– メモリ・演算回路・制御回路等メモリ・演算回路・制御回路等

本科目で学ぶこと本科目で学ぶこと

–– 論理回路の働きとその設計手法論理回路の働きとその設計手法論理回路の働きとその設計手法論理回路の働きとその設計手法

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成績に いて成績に いて成績について成績について

課題レポート課題レポート(30%) (30%) 中間試験中間試験(30%)(30%) 期末試験期末試験(40%)(40%) 期末試験期末試験(40%)(40%) 無届欠席禁止無届欠席禁止

–– やむを得ず欠席した場合は翌週までに欠席やむを得ず欠席した場合は翌週までに欠席届を提出すること届を提出すること届を提出する届を提出する

–– 無届欠席が複数回ある場合は試験の点数無届欠席が複数回ある場合は試験の点数に関わりなく不受となるに関わりなく不受となるに関わりなく不受となるに関わりなく不受となる

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論理と情報論理と情報論理と情報論理と情報

我々の周囲には様々な情報がある我々の周囲には様々な情報がある

–– 様々な情報の形態様々な情報の形態

文字・信号・音声・図形・画像・映像文字・信号・音声・図形・画像・映像……

情報の整理・分析が必要情報の整理・分析が必要 情報の整理・分析が必要情報の整理・分析が必要

情報の整理・分析を簡単にするには情報の整理・分析を簡単にするには……??

論理(logic)を用いる

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論理と情報論理と情報論理と情報論理と情報

何故論理が必要?何故論理が必要?

–– 世の中には論理で表現される物事が多い世の中には論理で表現される物事が多い

論理を使えば論理を使えば 論理を使えば論理を使えば

–– 物事の曖昧性が無くなりはっきりする物事の曖昧性が無くなりはっきりする

簡単 処理 きる簡単 処理 きる–– 簡単に処理できる簡単に処理できる

論理を計算機で扱うには論理を計算機で扱うには……??論理を計算機で扱う は論理を計算機で扱う は

ブール代数を用いるブ ル代数を用いる

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情報の種類情報の種類情報の種類情報の種類 アナログとデジタルアナログとデジタル

アナログ情報アナログ情報 : : 連続的な値連続的な値–– 時間・電圧・気温・質量・大きさ時間・電圧・気温・質量・大きさ……

デジタル情報デジタル情報 :: 離散的な値離散的な値デジタル情報デジタル情報 : : 離散的な値離散的な値–– 連続的な値を一定周期毎の有限桁の数値で表現連続的な値を一定周期毎の有限桁の数値で表現

アナログ量 デジタル量

6

8

6

8アナログ量 デジタル量

0

2

4

0

2

4

0

1 2 3 4 5 6 7 80

1 2 3 4 5 6 7 8

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計算機計算機計算機計算機 アナログ計算機とデジタル計算機アナログ計算機とデジタル計算機

アナログ計算機アナログ計算機 : : 現在では使われない現在では使われない

–– 数値を電圧・電流等で表現数値を電圧・電流等で表現

人間の脳も一種のアナログ計算機人間の脳も一種のアナログ計算機人間の脳も 種のアナログ計算機人間の脳も 種のアナログ計算機

将来は将来はDNADNA分子計算機で復活するかも?分子計算機で復活するかも?

デジタル計算機デジタル計算機 現行の計算機現行の計算機 デジタル計算機デジタル計算機 : : 現行の計算機現行の計算機

–– 数値を数値を 1 (1 (高電位高電位))とと 0 (0 (低電位低電位))のの22値で表現値で表現(( )) (( ))将来は量子計算機へ進化?将来は量子計算機へ進化?

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論理と論理変数論理と論理変数論理と論理変数論理と論理変数

論理論理: : 22つのつの値で表現されるデジタル情報値で表現されるデジタル情報

真 偽真 偽–– 0 0 とと 1, yes 1, yes とと no, no, 真と偽真と偽

論理変数論理変数: 0 : 0 かか1 1 ((のみのみ))を取る変数を取る変数(( ))–– スイッチのスイッチの ON ON -- OFF OFF を表現可能を表現可能

: 0: 1: 1

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論理変数が示す値論理変数が示す値論理変数が示す値論理変数が示す値

論理変数論理変数: : 00 かか 11 のみを取る変数のみを取る変数

–– 22進値進値

有限桁の数値を有限桁の数値を22進数で表したもの進数で表したもの有限桁の数値を有限桁の数値を22進数で表したもの進数で表したもの

算術演算を適用算術演算を適用

論理値論理値–– 論理値論理値

数値ではない数値ではない (0 = (0 = 偽偽, 1 = , 1 = 真真))論理演算を適用論理演算を適用

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論理値論理値論理値論理値

公理公理11 ((論理値論理値))論理変数は論理変数は 0 0 かか 1 1 のの

22種の値しか取らない種の値しか取らない22種の値しか取らない種の値しか取らない

例例 : : XX が論理変数が論理変数⇒⇒ XX == 00 またはまたは XX == 11⇒⇒ XX 00 またはまたは XX 11

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単項演算子単項演算子 OO単項演算子単項演算子NOTNOT

定義定義1.11.1 ((否定否定,NOT),NOT)ではないではない 非非 不不 を表すを表す~ではない~ではない, , 非~非~, , 不~不~ を表すを表す

演算記号演算記号  ̄̄ ,,¬¬公理公理2 (NOT)2 (NOT)

真真 はは 偽偽 偽偽 はは 真真““真真””ののNOTNOTはは““偽偽”,”, ““偽偽””ののNOTNOTはは““真真””

XXXX00 1111 00

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22項演算子項演算子 AA22項演算子項演算子 ANDAND定義定義1 2 (1 2 (論理積論理積 AND)AND)定義定義1.2 (1.2 (論理積論理積, AND), AND)~かつ~~かつ~を表すを表す (2(2項のうち小さい方を取る項のうち小さい方を取る))演算記号演算記号 ・・,,∧∧,,∩∩

公理公理3 : AND3 : AND XX YY公理公理3 : AND3 : AND両方とも両方とも11のときのみのときのみ11

XX YY0 00 0 000 10 1 001 01 01 11 1 11

001 11 1 11

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22項演算子項演算子 OO22項演算子項演算子 OROR定義定義1 3 (1 3 (論理和論理和 OR)OR)定義定義1.3 (1.3 (論理和論理和, OR), OR)~または~~または~を表すを表す (2(2項のうち大きい方を取る項のうち大きい方を取る))演算記号演算記号 ++,,∨∨,,∪∪

公理公理4 (OR)4 (OR) XX YY XX++YY公理公理4 (OR)4 (OR)11つでもつでも11のときのとき11 0 00 0 00

0 10 11 01 0 11

111 01 01 11 1 11

11

1+1=21+1=2ではないではない

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O A OO A O のベン図のベン図NOT, AND, ORNOT, AND, ORのベン図のベン図

XXXX

XX XX YY XX YYXX YYXX

XX++YYXX・・YYNOTNOT ANDAND OROR

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論理演算子の優先順位論理演算子の優先順位論理演算子の優先順位論理演算子の優先順位

括弧括弧()()→→否定否定 ̄̄→→論理積論理積・・→→論理和論理和++

の実行順は?例題 )( : ZYX

)( .1 ZYX

)( .2 ZYX ++

)( .3 ZYX ・・

)( .4 ZYX

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論理関係と論理式論理関係と論理式論理関係と論理式論理関係と論理式

論理式論理式: : 論理関係を表す式論理関係を表す式

例題 論理関係「『Aである』かつ『Bでない』の両方が成立するか 『Cでない』またの両方が成立するか、『Cでない』または『Dである』のいずれかが成立する」を論理式 表すとを論理式で表すと?

)()( DCBA DCBA DCBA

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論理関数論理関数論理関数論理関数

ff ((XX11, , XX22, …, , …, XXnn ))数値関数数値関数 ff ((xx) = 2) = 2xx 22 + 1+ 1 等と同じ等と同じ–– 数値関数数値関数 ff ((xx) = 2) = 2x x 22 + 1 + 1 等と同じ等と同じ

((ただしただし XX もも ff ((XX) ) もも 0 0 かか 1 1 の値しか取らない)の値しか取らない)

X = 0, Y = 1 のとき

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真理値表真理値表真理値表真理値表

関数値を関数値を00とと11の表として表すの表として表す

変数ならば組み合わせは変数ならば組み合わせは22 通り通り–– nn 変数ならば組み合わせは変数ならば組み合わせは22nn通り通り

X YX Y f f ((XX, , Y Y ))ff (( ,, ))0 00 00 10 1 11

000 10 11 01 0 11

11

1 11 1 00

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真理値表の例真理値表の例題題真理値表の例真理値表の例題題

X YX Y ff ((XX YY))X YX Y ff ((XX, , YY))0 00 0 000 10 11 01 0 11

111 01 01 11 1 00

11

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有界則有界則有界則有界則

定理定理1.2 (1.2 (有界則有界則))

)0()4(11) 3 (00

でも成立より公理

より公理

XXX

)0()4(11 でも成立より公理 XX

XX XX・・00 XX XX+1+100 0000 1111 1100 11

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有界則の証明有界則の証明有界則の証明有界則の証明

定理定理1.2 (1.2 (有界則有界則))

)4(11) 3 (00

より公理

より公理

XX

((証明証明) ) 論理変数は論理変数は 0 0 かか 1 1 の値しか取らないの値しか取らない((公理公理1)1)

) 4(11 より公理X

ので、ので、XX にに 0,10,1を代入すれば公理を代入すれば公理3,43,4になり、になり、明らか成立する明らか成立する

注: 上2式は双対(後述)である従 て片方が成立すればもう片方も成立する従って片方が成立すればもう片方も成立する

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同 則同 則同一則同一則

定理定理1.3 (1.3 (同一則同一則))

)4(0) 3 (1

より公理

より公理

XXXX

) 4 (0 より公理XX

XX XX・・11 XX XX+0+000 0000 0011 1111 11

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べき等則べき等則べき等則べき等則

定理定理1.4 (1.4 (べき等則べき等則))

)2()4() () 3 ( 2

ではないより公理

ではないより公理

XXXXXXXX

)2() 4( ではないより公理 XXXX

XX XX・・XX XX XX++XX00 0000 0011 1111 11

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べき等則の証明べき等則の証明べき等則の証明べき等則の証明

定理定理1.4 (1.4 (べき等則べき等則))

)4() 3 (

より公理

より公理

XXXXXX

((証明証明) ) 二項演算子・は両項の小さい方を取二項演算子・は両項の小さい方を取る演算 あるる演算 ある

)4 ( より公理XXX

る演算であるる演算である

XX とと XX の小さい方はの小さい方は XX であるのでであるのでXX とと X X の小さい方はの小さい方は XX であるのでであるのでXX ・・XX = = XX が成り立つが成り立つ

XX ++XX XX も同様であるも同様であるXX ++XX = = XX も同様であるも同様である

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べき等則の系べき等則の系べき等則の系べき等則の系

系系1.51.5

)1 4() 1.4 (...

より定理

より定理

XXXXXXXX

((証明証明)) べき等則を繰り返して用いれば明らかべき等則を繰り返して用いれば明らか

)1.4(... より定理XXXX

((証明証明) ) べき等則を繰り返して用いれば明らかべき等則を繰り返して用いれば明らか

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相補則相補則相補則相補則

定理定理1.6 (1.6 (相補則・補元則相補則・補元則))

)41(1) 3 1 (0

よりおよび公理公理

よりおよび公理公理

XXXX

)4 1(1 よりおよび公理公理 XX

XX XX00 0000 1111 1100 11

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22重否定重否定22重否定重否定

定理定理1.7 (21.7 (2重否定重否定 対合則対合則))

) 1 ( より公理XX

XX00 0011 11

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交換則交換則交換則交換則定理定理1 8 (1 8 (交換則交換則))定理定理1.8 (1.8 (交換則交換則))

)3( より公理XYYX ) 4 ()(

より公理XYYX

XX YY XX・・YY YY・・XX XX YY X+YX+Y YY++XX0 00 00 10 1

0 00 00 10 1

00000000

000011110 10 1

1 01 00 10 11 01 00000

000011111111

1 11 1 1 11 11111 1111

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交換則交換則((数式との比較数式との比較))交換則交換則((数式との比較数式との比較))定理定理1 8 (1 8 (交換則交換則))定理定理1.8 (1.8 (交換則交換則))

)3( より公理XYYX

数式だと数式だと (( bb 実数実数 A B CA B C 行列行列))) 4 ()(

より公理XYYX 数式だと数式だと…… ((aa,,bb,,cc ::実数実数 A,B,C:A,B,C:行列行列))

•• abab = = baba ((成立成立))•• aa ++bb = = b b ++a a ((成立成立))•• AA・・B ≠ BB ≠ B・・A (A (不成立不成立))AA B ≠ BB ≠ B A (A (不成立不成立))•• A+B = B+A (A+B = B+A (成立成立))

bb ≠≠bb ((不成立不成立))•• aa--bb ≠≠bb--aa ((不成立不成立))

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結合則結合則結合則結合則定理定理1 9 (1 9 (結合則結合則))定理定理1.9 (1.9 (結合則結合則))

ZYXZYX )()(ZYXZYX )()(

XX YY ZZ ((XX・・YY))・・ZZ XX・・((YY・・ZZ)) XX YY ZZ ((XX・・YY))・・ZZ XX・・((YY・・ZZ))(( )) (( ))

0 0 00 0 00 0 10 0 1

(( )) (( ))

1 0 01 0 01 0 11 0 10000

000000000000

0 0 10 0 10 1 00 1 0

1 0 11 0 11 1 01 1 00000

000000000000

0 1 10 1 1 1 1 11 1 10000 1111

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結合則結合則((数式との比較数式との比較))結合則結合則((数式との比較数式との比較))定理定理1 9 (1 9 (結合則結合則))定理定理1.9 (1.9 (結合則結合則))

ZYXZYX )()(

数式だと数式だと (( bb 実数実数 A B CA B C 行列行列))ZYXZYX )()(

)()(

数式だと数式だと…… ((aa,,bb,,cc ::実数実数 A,B,C:A,B,C:行列行列))•• ((abab))cc = = aa ((bcbc) () (成立成立))•• ((a a ++bb)+)+cc = = a a +(+(bb++cc) () (成立成立))•• (A(A・・B)B)・・C = AC = A・・(B(B・・C) (C) (成立成立))(A(A B)B) C AC A (B(B C) (C) (成立成立))•• (A+B)+C = A+(B+C) ((A+B)+C = A+(B+C) (成立成立))

(( bb)) ≠≠ ((bb ) () (不成立不成立))•• ((aa--bb))--cc ≠ a≠ a--((bb--cc) () (不成立不成立))

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分配則分配則分配則分配則定理定理1 10 (1 10 (分配則分配則))定理定理1.10 (1.10 (分配則分配則))

)( ZXYXZYX )()()(

)(ZXYXZYX

XX YY ZZ XX・・((YY++ZZ)) XY+XZXY+XZ XX YY ZZ XX・・((YY++ZZ)) XY+XZXY+XZ(( ))

0 0 00 0 00 0 10 0 1

(( ))

1 0 01 0 01 0 11 0 10000

000011110000

0 0 10 0 10 1 00 1 0

1 0 11 0 11 1 01 1 00000

000011111111

0 1 10 1 1 1 1 11 1 10000 1111

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分配則分配則((数式との比較数式との比較))分配則分配則((数式との比較数式との比較))

定理定理1.10 (1.10 (分配則分配則)))( ZXYXZYX

)()()()(

ZXYXZYXZXYXZYX

数式だと数式だと…… ((aa,,bb,,cc ::実数実数 A,B,C:A,B,C:行列行列))((bb++ )) bb ++ ((成立成立))

)()()(

•• aa ((bb++cc) = ) = abab + + acac ((成立成立))•• aa++bcbc ≠ (≠ (aa++bb)()(aa++cc) () (不成立不成立))•• AA・・(B+C) = A(B+C) = A・・B+AB+A・・C (C (成立成立))•• A+BA+B・・C ≠ (A+B)C ≠ (A+B)・・(A+C) ((A+C) (不成立不成立))A BA B C ≠ (A B)C ≠ (A B) (A C) ((A C) (不成立不成立))

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吸収則吸収則吸収則吸収則

定理定理1 11 (1 11 (吸収則吸収則))定理定理1.11 (1.11 (吸収則吸収則))XYXX )(XYXX )(

XX YY XX+(+(XX・・YY)) XX・・((XX++YY))(( )) (( ))0 00 00 10 1 0000

00000 10 11 01 0 1111

0000

1 11 1 1111

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その他便利な規則その他便利な規則その他便利な規則その他便利な規則系系1 21 2系系1.21.2

YXYXX )(YXYXX )(

)(

XX YY XX+(+(XX・・YY)) XX・・((XX++YY))(( )) (( ))0 00 0 00 000 10 1 11 000 10 1 11 001 01 0 11 001 11 1 11 11

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系系1 21 2の証明の証明(1)(1)系系1.21.2の証明の証明(1)(1)

系系1.21.2

YXYXXYXYXX

)()(

((証明証明))YXYXX )(

)()()()( 分配則YXXXYXX

)()()(1

同一則

相補則

YXYX

)(同 則YX

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系系1 21 2の証明の証明(2)(2)系系1.21.2の証明の証明(2)(2)

X YX Y X YX Y

X ・Y X +YX + X ・Y

X とY を寄せ集める(右辺: X +Y )とき、Xに含まれる まり は不要なのでに含まれるY (つまりX ・Y )は不要なのでX ・Y のみを寄せ集めると良い

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ド モルガンの定理ド モルガンの定理ド・モルガンの定理ド・モルガンの定理

定理定理1.13 (1.13 (ド・モルガンの定理ド・モルガンの定理))

X YX Y0 00 00 10 1

11 11 11 1111 11 00 000 10 1

1 01 011 11 00 0011 11 00 00

1 11 1 00 00 00 00

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ド モルガンの定理の証明ド モルガンの定理の証明ド・モルガンの定理の証明ド・モルガンの定理の証明

X YX Y X YXX YYX

X ・Y X ・Y X YXX Y

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多変数のド モルガンの定理多変数のド モルガンの定理多変数のド・モルガンの定理多変数のド・モルガンの定理

系系1.14 (1.14 (多変数ド・モルガンの定理多変数ド・モルガンの定理))

nnXXXXXXXXXXXX ...... 2121

((式中の式中の XXii とと XXii , , ・・とと ++, , 1 1 とと 0 0 ををnn XXXXXX ...... 2121

((式中の式中の ii とと ii ,, とと ,, とと 00 をを入れ替え入れ替え,,全体の全体のNOTNOTを取るを取る) )

((証明証明) ) ド・モルガンの定理を繰り返しド・モルガンの定理を繰り返し用いれば明らか用いれば明らか用いれば明らか用いれば明らか

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ド モルガンの系ド モルガンの系ド・モルガンの系ド・モルガンの系

YXYXYXYX

両辺の否定を取って両辺の否定を取って

YXYX

両辺の否定を取って両辺の否定を取って

系系1.151.15系系1.15 1.15 YXYX

ANDはNOTとORで ORはNOTとANDで表せる

YXYX ANDはNOTとORで、ORはNOTとANDで表せる

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拡張されたド モルガンの定理拡張されたド モルガンの定理拡張されたド・モルガンの定理拡張されたド・モルガンの定理

定理定理1.14 (1.14 (拡張ド・モルガンの定理拡張ド・モルガンの定理))(( )))0,1,,,,,...,,,,( 2211 mm XXXXXXfL

((式中の式中の XX とと XX ・・とと ++ 11 とと 00 を入れ替えるを入れ替える)))1,0,,,,,...,,,,( 2211 mm XXXXXXfL

((式中の式中の XXii とと XXii , , ・・とと ++, , 1 1 とと 0 0 を入れ替えるを入れ替える))

0: ZYYXL例 0: ZYYXL例

1)()( ZYYXL注: 演算子の優先順位に注意すること

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拡張ド モルガンの定理の証明拡張ド モルガンの定理の証明拡張ド・モルガンの定理の証明拡張ド・モルガンの定理の証明

証明証明 式を積和展開し式を積和展開し((証明証明) ) 式を積和展開して式を積和展開して

l cccbbbaaaL 212121

n n 項ド・モルガンの定理より項ド・モルガンの定理よりnml cccbbbaaaL ......... 212121

)...()...()...()...()...()...(

212121

212121

nml

nmlcccbbbaaa

cccbbbaaaL

すなわちすなわち

)...()...()...( 212121 nml cccbbbaaa

)10()0,1,,,,,...,,,,( 2211 mm

XXXXXXfXXXXXXfL

)1,0,,,,,...,,,,( 2211 mm XXXXXXf

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有界則

同一則同 則

べき等則

相補則

二重否定二重否定

交換則

結合則

分配則

吸収則

ド・モルガン則

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双対な論理式双対な論理式双対な論理式双対な論理式

論理式論理式 LL の双対な論理式の双対な論理式 LLdd

LL のの 0 0 とと 11, , ・・ とと ++ を入れ替えたものを入れ替えたもの

はの例題 d

LLdd = (= (00++YY )) ・・ ((11・・((XX ++ZZ ))))は?の例題 ))(0()1( : dLZXYL

LLdd = (= (00++YY ) ) ・・ ((11・・((XX ++ZZ ))))注: 演算子の優先順位に注意すること注: 演算子の優先順位に注意すること

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双対な論理式の例双対な論理式の例双対な論理式の例双対な論理式の例

))(1()0())(0()1(

ZXYLZXYL

d

))(1()0( ZXYL

XX YY ZZ LL LLdd

0 0 00 0 0XX YY ZZ LL LLdd

1 0 01 0 01111 00110 0 00 0 00 0 10 0 1

1 0 01 0 01 0 11 0 11111

111111110011

0 1 00 1 00 1 10 1 1

1 1 01 1 01 1 11 1 10011

000000000000

0 1 10 1 1 1 1 11 1 1LL = = LLdd では無いことに注意では無いことに注意

0011 0000

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双対な論理式の関係双対な論理式の関係双対な論理式の関係双対な論理式の関係))(0()1( ZXYL ))(1()0(

))(0()1(ZXYL

ZXYLd

X Y ZX Y Z LL0 0 00 0 0 11

X Y ZX Y Z LLdd

1 1 11 1 1 00入力の入力の00とと11をを

0 0 10 0 1 110 1 00 1 0 00

1 1 01 1 0 001 0 11 0 1 11

入力の入力の00とと11をを入れ替えたときに入れ替えたときに出力の出力の00とと11がが0 1 00 1 0 00

0 1 10 1 1 001 0 01 0 0 11

1 0 11 0 1 111 0 01 0 0 110 1 10 1 1 00

出力の出力の00とと11がが入れ替わる入れ替わる

1 0 01 0 0 111 0 11 0 1 111 1 01 1 0 11

0 1 10 1 1 000 1 00 1 0 000 0 10 0 1 001 1 01 1 0 11

1 1 11 1 1 000 0 10 0 1 000 0 00 0 0 11

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双対性双対性双対性双対性

定理定理 ((双対性双対性) ) PP = = QQ ならばならば P P dd = = Q Q dd

例 YXQYXP ,例

YXQYXP dd X YX Y PP QQ P P dd Q Q dd

YXQYXP ,

0 00 00 10 1 00000000

000011110 10 11 01 0 11111111

00000000

1 11 1 00001111

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双対性の証明双対性の証明双対性の証明双対性の証明

定理定理 ((双対性双対性) ) PP = = QQ ならばならば P P dd = = Q Q dd((証明証明) ) ある論理式ある論理式LL が公理に含まれるとき、が公理に含まれるとき、その双対な論理式その双対な論理式LL dd も公理に含まれるも公理に含まれる

(0+1 = 1(0+1 = 1((公理公理4)4)の双対はの双対は 11・・0 = 00 = 0((公理公理3)3)))従って従って PP に対してに対して PP dd が一意に決まるが一意に決まる従って従って PP に対してに対して PP dd が 意に決まるが 意に決まる

よってよって PP = = QQ ならばならば P P dd = = Q Q dd となるとなる

注: 双対性とは、P d = P ではない

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双対性の利点双対性の利点双対性の利点双対性の利点

ある論理式ある論理式 LL を定義すれば、それと双対を定義すれば、それと双対な論理式な論理式 LL dd が存在するが存在する

–– 論理代数の定理のほとんどは対になる論理代数の定理のほとんどは対になる論理代数の定理のほとんどは対になる論理代数の定理のほとんどは対になる

–– 定理の証明は片方に対してのみ行えばよい定理の証明は片方に対してのみ行えばよい

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相対な式相対な式相対な式相対な式

(有界則) (相補則)(有界則) (相補則)

(同一則) (交換則)

(べき等則) (吸収則)(べき等則) (吸収則)

多くの公式が相対な式の組

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双対関数双対関数双対関数双対関数

定義定義1 6 (1 6 (双対関数双対関数))定義定義1.6 (1.6 (双対関数双対関数))

双対関数

)1,0,,,,,...,,,,()0,1,,,,,...,,,,(

2211

2211

d

mmXXXXXXff

XXXXXXf の双対関数

((式中の式中の ・・ とと ++ 11 とと 00 を入れ替えるを入れ替える))

)1,0,,,,,...,,,,( 2211 mm XXXXXXff

((式中の式中の ・・ とと ++ , , 11 とと 00 を入れ替えるを入れ替える))

の双対関数例題 0)(: ZYYXZYXf の双対関数例題 0),,( : ZYYXZYXf

1)()(),,( ZYYXZYXf d 1)()(),,( ZYYXZYXf

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ド モルガンの定理と双対関数ド モルガンの定理と双対関数ド・モルガンの定理と双対関数ド・モルガンの定理と双対関数

LL ff ((XX XX XX XX XX XX 1 0)1 0)LL = = ff ((XX11, , XX11, , XX22, , XX22,…,,…,XXmm, , XXmm,,・・,+,1,0),+,1,0)

ド モルガンの定理ド モルガンの定理 ド・モルガンの定理ド・モルガンの定理

LL = = ff ((XX11, , XX11, , XX22, , XX22,…, ,…, XXmm, , XXmm,,++,,・・,,00,,11))((式中の式中のXXii とと XXii , , ・・とと ++, , 1 1 とと 0 0 を入れ替えるを入れ替える) )

双対関数双対関数

LLdd== ff ((XX XX XX XX XX XX ++ ・・ 00 11))LL ff ((XX11, , XX11, , XX22, , XX22,…, ,…, XXmm, , XXmm,,++,, ,,00,,11))((式中の式中の・・とと ++, , 1 1 とと 0 0 を入れ替るを入れ替る) )

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ド モルガンの定理と双対関数ド モルガンの定理と双対関数ド・モルガンの定理と双対関数ド・モルガンの定理と双対関数

)1()(),,( ZYZXZYXf ド・モルガンの定理ド・モルガンの定理

)0()()( ZYZXZYXf((式中の式中の XXii とと XXii , , ・と・と +, 1 +, 1 とと 0 0 を入れ替えるを入れ替える))

)0()(),,( ZYZXZYXf

双対関数双対関数

)0()()( ZYZXZYXf d

((式中の式中の ・・ とと + 1+ 1 とと 00 を入れ替えるを入れ替える)))0()(),,( ZYZXZYXf d

((式中の式中の とと + , 1 + , 1 とと 0 0 を入れ替えるを入れ替える))

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自己双対関数自己双対関数自己双対関数自己双対関数

定義定義1.6 (1.6 (自己双対関数自己双対関数))•• ff ==ff dd のときのとき ff を自己双対関数と言うを自己双対関数と言う

XZZYYXZYXf )(:例題 XZZYYXZYXf ),,( : 例題

f d (X, Y, Z )= (X + Y )・(Y + Z )・(Z + X )f (X, Y, Z ) (X Y ) (Y Z ) (Z X )= (Z・X + Y )・(Z + X )= X ・Y + Y ・Z +Z ・X= f (X Y Z )= f (X, Y, Z )

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論理式の標準形論理式の標準形論理式の標準形論理式の標準形

論理関数は論理式で表される論理関数は論理式で表される

•• 論理関数の解析論理関数の解析

•• 論理回路の設計論理回路の設計論理回路の設計論理回路の設計

•• 22つの論理関数間の等価性の判定つの論理関数間の等価性の判定

⇒⇒論理式の標準形があれば便利論理式の標準形があれば便利

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論理積項 論理和項論理積項 論理和項論理積項・論理和項論理積項・論理和項

論理積項論理積項 : AND : AND とと NOT NOT のみの式のみの式

論理和項論理和項 : OR: OR とと NOTNOT のみの式のみの式ZYX : 例

論理和項論理和項 : OR : OR とと NOT NOT のみの式のみの式

ZYX : 例

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積和形 和積系積和形 和積系積和形・和積系積和形・和積系

積和形積和形(AND(AND--OROR形形))論理積項の和で表される式論理積項の和で表される式

ZYYX 例 和積形和積形(OR(OR--ANDAND形形))

ZYYX :例

論理和項の積で表される式論理和項の積で表される式

)()( ZYYX例 )()(: ZYYX 例

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小項小項小項小項

定義定義1.9 (1.9 ( 小項小項))小項小項((あるいは極小項あるいは極小項))全ての変数の積全ての変数の積 XXX ~~~

21 全ての変数の積全ての変数の積

変数の式の場合 小項は変数の式の場合 小項は22 個個

nXXX ...21 ) ~( を表すまたはは iii XXX

nn 変数の式の場合、 小項は変数の式の場合、 小項は22nn 個個

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小項小項小項小項

例題例題 ff ((XX,,YY,,ZZ ))の 小項を全て書けの 小項を全て書け

–– 33変数なので 小項は変数なので 小項は2233 = 8= 8通り通り

ZYXZYXZYXZYXZYXZYXZYXZYX ZYXZYXZYXZYX

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小項と真理値表小項と真理値表//カルノ 図カルノ 図小項と真理値表小項と真理値表//カルノー図カルノー図

真 値真 値 小項は真理値表のある小項は真理値表のある11マスに相当マスに相当

ff (( ))X Y ZX Y Z ff ((xx, , yy, , zz))0 0 00 0 0 00

小項小項 XX・・YY・・ZZ

0 0 10 0 1 000 1 00 1 0 000 1 10 1 1 001 0 01 0 0 00

X YX YZZ 0 00 0 0 10 1 1 11 1 1 01 0

1 0 11 0 1 111 1 01 1 0 00

00 00 00 00 0011 00 00 00 11

1 1 11 1 1 0011 00 00 00 11

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標準積和形標準積和形標準積和形標準積和形

定義定義1.11 (1.11 (標準積和形標準積和形, , 主加法標準系主加法標準系, , 小項表現小項表現))–– nn 変数論理関数の標準積和形変数論理関数の標準積和形

ff ((ll11,, ll22 ,…,,…, ll ) = 1) = 1 となる 小項の和となる 小項の和ff ((ll11, , ll2 2 ,…, ,…, llnn ) 1 ) 1 となる 小項の和となる 小項の和

の標準積和形例題 ),,( : ZYYXZYXf

ff (0,0,1) = (0,0,1) = ff (0,1,0) = (0,1,0) = ff (0,1,1) = (0,1,1) = ff (1,0,1) = 1(1,0,1) = 1

ZYXZYXZYXZYXZYXf

),,(

ZYXZYX

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標準積和形の利用標準積和形の利用標準積和形の利用標準積和形の利用

どんな論理式もどんな論理式も

•• 唯一の標準積和形を持つ唯一の標準積和形を持つ

•• 標準積和形に変換標準積和形に変換((展開展開))できるできる標準積和形に変換標準積和形に変換((展開展開))できるできる

形が異なる形が異なる22つの論理式の異同を調べたいつの論理式の異同を調べたい

⇒⇒両者を標準積和形に変形すれば良い両者を標準積和形に変形すれば良い⇒⇒両者を標準積和形に変形すれば良い両者を標準積和形に変形すれば良い

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標準積和形の例題標準積和形の例題標準積和形の例題標準積和形の例題

X YX Y ff ((XX, , YY ))f (0 1) = f (1 0)=f (1 1)=1より0 00 0

0 10 1 1100 f (0,1) = f (1,0)=f (1,1)=1より

YXYXYXYXf ),(1 01 01 11 1 11

11f )(

1 11 1 11

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標準積和形の例題標準積和形の例題標準積和形の例題標準積和形の例題

X YX Y ff ((XX, , YY )) gg ((XX, , YY ))YXYXYXYXf )(0 00 0

0 10 1 1100

1100 YXYXYXYXf ),(

YXYXYXYXg ),(1 01 01 11 1

よってよって ff ((XX, , YY ) = ) = gg ((XX, , YY ))1111

1111

g ),(

1 11 1 11 11

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問題問題 O A OO A O 演算演算問題問題 : NOT, AND, OR: NOT, AND, OR演算演算NOT AND OR演算の真理値表を作成せよNOT, AND, OR演算の真理値表を作成せよ

NOT AND ORX X X Y X ・Y X Y X +YNOT AND OR

01

0 00 1

0 00 11 0 1

1 00 11 01 0

1 11 01 1

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問題問題 ドド モルガンの定理モルガンの定理問題問題 : : ドド・・モルガンの定理モルガンの定理以下の式を積和形にせよ以下の式を積和形にせよ

X ・ Y ・ Z =

X + Y + Z =X + Y + Z =

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問題問題 双対な論理式双対な論理式問題問題 : : 双対な論理式双対な論理式

(式中の ・と + 1 と 0 を入れ替える)(式中の と +, 1 と 0 を入れ替える)

f d ( )f d (X, Y ) =

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問題問題 標準積和形標準積和形問題問題 : : 標準積和形標準積和形

X Y f (X, Y )0 00 00 10 11 01 1

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予習問題予習問題 論理式と論理回路論理式と論理回路予習問題予習問題 : : 論理式と論理回路論理式と論理回路

論理式論理式 ff11,,ff22,,ff3 3 を表す論理回路を表す論理回路 FF11,,FF22,,FF3 3 を描けを描け

YXYXfYXYXfXXf ),(),()( 321

F1 F2 F3

XX X

Y Y

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i ii iLogisimLogisim

LogisimLogisim–– 論理回路のシミュレータ論理回路のシミュレータ

論理素子やモジュール論理素子やモジュールを使用可能を使用可能

フリーソフトフリーソフト

–– LogisimLogisimのホームページのホームページLogisimLogisimのホ ムペ ジのホ ムペ ジ

http://www.cburch.com/logisimhttp://www.cburch.com/logisim//

第第44回回(5/9)(5/9)ににLogsimLogsimをを用いた実習を行う予定用いた実習を行う予定–– 第第44回回(5/9)(5/9)ににLogsimLogsimをを用いた実習を行う予定用いた実習を行う予定

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http://www.cburch.com/logisim/index.htmlhttp://www.cburch.com/logisim/index.htmlhttp://www.cburch.com/logisim/index.htmlhttp://www.cburch.com/logisim/index.html

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i ii i ののインスト ルインスト ルLogisimLogisimののインストールインストール

ノートノートPCPCにに LogisimLogisim ををインストールインストール

–– 論理回路のページにインストール方法を記載論理回路のページにインストール方法を記載

http://http://www.info.kindai.ac.jp/LC/Logisimwww.info.kindai.ac.jp/LC/Logisim

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http://http://www.info.kindai.ac.jp/LC/www.info.kindai.ac.jp/LC/

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http://http://www.info.kindai.ac.jp/LC/Logisim/install.htmlwww.info.kindai.ac.jp/LC/Logisim/install.html

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演習演習問題問題 O A OO A O 演算演算演習演習問題問題 : NOT, AND, OR: NOT, AND, OR演算演算NOT AND OR演算をせよNOT, AND, OR演算をせよ

NOT AND ORNOT AND OR

0 = 1 0 ・ 0 =0 ・ 1 =

00

0 + 0 =0 + 1 =

011 = 0 0 ・ 1 =

1 ・ 0 =00

0 + 1 =1 + 0 =

11

1 ・ 1 = 1 1 + 1 = 1

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演習問題 有界則演習問題 有界則 同 則同 則演習問題:有界則演習問題:有界則, , 同一則同一則

以下の演算をせよ以下の演算をせよ

有界則有界則

同一則

X ・ Y ・ 0 =X Y 1

0X Y

X + Y + 1 =X + Y + 0

1X + YX ・ Y ・ 1 =X ・ Y X + Y + 0 =X + Y

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演習問題演習問題 相補相補則則 分配分配則則演習問題:演習問題:相補相補則則, , 分配分配則則

以下の演算をせよ以下の演算をせよ

相補則相補則

分配則分配則

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演習演習問題問題 双対な論理式双対な論理式演習演習問題問題 : : 双対な論理式双対な論理式

(式中の ・と + 1 と 0 を入れ替える)(式中の と +, 1 と 0 を入れ替える)

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演習演習問題問題 ドド モルガンの定理モルガンの定理演習演習問題問題 : : ドド・・モルガンの定理モルガンの定理以下の式を積和形にせよ以下の式を積和形にせよ

X ・ Y =X Y

X + Y =

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演習問題演習問題 標準積和形標準積和形演習問題演習問題 : : 標準積和形標準積和形

X Y f (X, Y )0 0 1 f (X, Y ) =0 00 1

10

f (X, Y )

0 11 0

01

1 1 1

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参考資料 大項参考資料 大項参考資料: 大項参考資料: 大項

定義定義1.10 (1.10 ( 大項大項))大項大項((あるいは極大項あるいは極大項))全ての変数の和全ての変数の和 XXX ~~~

21 全ての変数の和全ての変数の和

変数の式の場合 大項は変数の式の場合 大項は22 個個

nXXX ...21 ) ~( を表すまたはは iii XXX

nn 変数の式の場合、 大項は変数の式の場合、 大項は22nn 個個

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参考資料 大項参考資料 大項参考資料: 大項参考資料: 大項

例題例題 ff ((XX,,YY,,ZZ ))の 大項を全て書けの 大項を全て書け

–– 33変数なので 大項は変数なので 大項は2233 = 8= 8通り通り

ZYXZYXZYXZYXZYXZYXZYXZYX ZYXZYXZYXZYX

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参考資料: 大項参考資料: 大項参考資料: 大項参考資料: 大項

大項は真理値表のある大項は真理値表のある11マス以外のマス以外の 大項は真理値表のある大項は真理値表のある11マス以外のマス以外の全てのマスに相当全てのマスに相当

ff (( ))X Y ZX Y Z ff ((xx, , yy, , zz))0 0 00 0 0 11

大項大項 XX++YY++ZZ

0 0 10 0 1 110 1 00 1 0 000 1 10 1 1 111 0 01 0 0 11

X YX YZZ 0 00 0 0 10 1 1 11 1 1 01 0

1 0 11 0 1 111 1 01 1 0 11

00 11 00 11 1111 11 11 11 11

1 1 11 1 1 1111 11 11 11 11

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参考資料参考資料 標準和積形標準和積形参考資料参考資料: : 標準和積形標準和積形

定義定義1.12 (1.12 (標準和積形標準和積形, , 主乗法標準系主乗法標準系, , 大項表現大項表現))n n 変数論理関数の標準和積形変数論理関数の標準和積形

ff ((ll11,, ll22 ,…,,…, ll ) = 0) = 0となる 大項の積となる 大項の積ff ((ll11, , ll2 2 ,…, ,…, llnn ) 0) 0となる 大項の積となる 大項の積

の標準和積形例題 )()(),,( : ZYYXZYXf

ff (1,1,1) = (1,1,1) = ff (0,1,1) = (0,1,1) = ff (0,0,1) = (0,0,1) = ff (0,0,0) = 0(0,0,0) = 0

f

)()()()(),,(

ZYXZYXZYXZYXZYXf

)()( ZYXZYX

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参考資料参考資料 標準和積形の例題標準和積形の例題参考資料参考資料: : 標準和積形の例題標準和積形の例題

X Y ZX Y Z ff ((XX YY ZZ )) X Y ZX Y Z ff ((XX YY ZZ ))X Y ZX Y Z ff ((XX, , YY, , ZZ ))0 0 00 0 00 0 10 0 1

X Y ZX Y Z ff ((XX, , YY, , ZZ ))1 0 01 0 01 0 11 0 100

001111

0 0 10 0 10 1 00 1 0

1 0 11 0 11 1 01 1 011

001111

f (0,0,0)=f (0,0,1)=0より

0 1 10 1 1 1 1 11 1 111 11

f (0,0,0) f (0,0,1) 0よりff ((XX,,YY,,ZZ ) =() =(XX ++YY ++ZZ ))・・((XX ++YY ++ZZ ))

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参考資料参考資料 リテラルリテラル参考資料参考資料: : リテラルリテラル

定義定義1.8 (1.8 (リテラルリテラル))–– 論理式を構成する論理変数とその否定論理式を構成する論理変数とその否定

~~論理変数論理変数 XX のリテラルのリテラル XX はは XX とと XX

リテラルを使う利点リテラルを使う利点NOTNOTを気にせずを気にせずAND ORAND ORのみに着目できるのみに着目できるNOTNOTを気にせずを気にせずAND,ORAND,ORのみに着目できるのみに着目できる

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参考資料参考資料 般化吸収則般化吸収則参考資料参考資料: : 一般化吸収則一般化吸収則

定理定理1.17 (1.17 (一般化吸収則一般化吸収則))–– XXii ++ ff ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn))== XX ++ ff ((XX 00 XX ))= = XXii + + ff ((XX11,…,,…,00,…,,…,XXnn) )

–– XXii ・・ ff ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn))= = XXii ・・ ff ((XX11,…,,…,11,…,,…,XXnn))

((証明証明)) XX = 1= 1 とのき上式は両辺ともとのき上式は両辺とも11((証明証明) ) XXii = 1 = 1 とのき上式は両辺ともとのき上式は両辺とも11XXii = 0 = 0 とのき上式は両辺ともとのき上式は両辺ともff ((XX11,…,0,…,,…,0,…,XXnn))

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参考資料参考資料 般化吸収則の例般化吸収則の例参考資料参考資料: : 一般化吸収則の例一般化吸収則の例

般般定理定理1.17 (1.17 (一般化吸収則一般化吸収則))–– XXii + + ff ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn))ii ff (( 11, ,, , ii , ,, , nn))= = XXii + + ff ((XX11,…,,…,00,…,,…,XXnn) ) XX ff ((XX XX XX ))–– XXii ・・ ff ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn))

= = XXii ・・ ff ((XX11,…,,…,11,…,,…,XXnn))

例例 : : ff ((XX,,YY ) = ) = XX ・・YY ++XX ・・YYXX ++ff ((XX YY )) XX ++ ff ((00 YY ))XX ++ff ((XX,,YY ) = ) = XX + + ff ((00,,YY ))

= = XX ++00・・YY ++11・・Y Y = = XX ++Y Y

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参考資料参考資料 般吸収則の性質般吸収則の性質参考資料参考資料: : 一般吸収則の性質一般吸収則の性質

•• XXii + + ff ((XX11,…,,…,XXi i ,…,,…,XXnn)=)=XXii + + ff ((XX11,…,0,…,,…,0,…,XXnn) ) •• XXii ・・ ff ((XX11,…,,…,XXi i ,…,,…,XXnn)=)=XXii ・・ ff ((XX11,…,1,…,,…,1,…,XXnn)) 下式において、下式において、XXii = 1 = 1 のときのとき、、 ii

ff ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn)= )= 11・・ ff ((XX11,…,,…,11,…,,…,XXnn))==ff ((XX 11 XX ))==ff ((XX11,…,1,…,,…,1,…,XXnn))

上式において、上式において、XXii = 0 = 0 のときのとき

ff ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn)= )= 0+ 0+ ff ((XX11,…,,…,00,…,,…,XXnn))==ff ((XX11,…,0,…,,…,0,…,XXnn))ff (( 11, , , ,, , , , nn))

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参考資料参考資料 般吸収則の性質般吸収則の性質参考資料参考資料: : 一般吸収則の性質一般吸収則の性質

ときとき

ff ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn)=)=ff ((XX11,…,,…,11i i ,…,,…,XXnn)) ((XXii =1=1のときのとき))

ff ((XX 00 XX )) ((XX 00のときのとき))ff ((XX11,…,,…,00i i ,…,,…,XXnn)) ((XXii =0=0のときのとき))if (if (XXii ) ) then then f f ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn)= )= ff ((XX11,…,,…,11,…,,…,XXnn))

= = XXi i ・・ff ((XX11,…,,…,11,…,,…,XXnn))else else f f ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn)= )= ff ((XX11,…,,…,00,…,,…,XXnn))

= = XXii ・・ff ((XX11,…,,…,00,…,,…,XXnn))

ff ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn)= )= XXii ・・ff ((XX11,…,,…,11,…,,…,XXnn))XX ff ((XX 00 XX ))+ + XXii ・・ff ((XX11,…,,…,00,…,,…,XXnn))

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参考資料参考資料 シ ノンの展開定理シ ノンの展開定理参考資料参考資料: : シャノンの展開定理シャノンの展開定理

定理定理1.18 (1.18 (シャノンの展開定理シャノンの展開定理))–– ff ((XX11,…,,…,XXi i ,…,,…,XXnn)=)=XXii ・・ff ((XX11,…,,…,11,…,,…,XXnn))

++XXii ・・ff ((XX11,…,,…,00,…,,…,XX ))++XXii ff ((XX11,…,,…,00,…,,…,XXnn))–– ff ((XX11,…,,…,XXii ,…,,…,XXnn)=()=(XXii ++ff ((XX11,…,,…,00,…,,…,XXnn))))

((XX ++ff ((XX 11 XX ))))・・((XXii ++ff ((XX11,…,,…,11,…,,…,XXnn))))シャノンの展開定理の効果シャノンの展開定理の効果

X に関する積和形(和積系)に変形可能

関数関数 ff ががXXii ととXXii で展開されるで展開される

Xi に関する積和形(和積系)に変形可能

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参考資料参考資料::参考資料参考資料: : シャノンの展開定理による積和形シャノンの展開定理による積和形

例題例題 ff ((XX,,YY,,ZZ )=)=XX ・・YY ++XX ・・ZZ ををYY に関してに関して展開し積和形にせよ展開し積和形にせよ

f ((XX,,YY,,ZZ ))= Y ・ff ((XX,,11,,ZZ ))+Y ・ff ((XX,,00,,ZZ ))ff (( ,, ,, )) ff (( ,,00,, ))= Y ・(X ・・00++XX ・・ZZ )+)+YY ・・(X ・・11++XX ・・ZZ ))== Y ・(0+0+XX ・・ZZ )+)+YY ・・(X ++XX ・・ZZ ))= = Y ・(0+0+XX ・・ZZ )+)+YY ・・(X ++XX ・・ZZ ))= = Y ・XX ・・ZZ ++YY ・・X

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参考資料参考資料 積和形 の変形積和形 の変形参考資料参考資料: : 積和形への変形積和形への変形

全ての変数に対してシャノンの展開を使全ての変数に対してシャノンの展開を使ばばえばどんな論理関数でも積和形になるえばどんな論理関数でも積和形になる

ff ((XX11,, XX22,…,,…,XXnn ))ff ((XX11, , XX22,…,,…,XXnn ))==XX11・・ff ((11, , XX22,…,,…,XXnn )+)+XX11・・ff ((00, , XX22,…,,…,XXnn ))

XX XX ff (1(1 11 XX )+)+XX XX ff (1(1 00 XX ))= = XX11・・XX22・・ff (1,(1,11,…,,…,XXnn )+)+XX11・・XX22・・ff (1,(1,00,…,,…,XXnn ))+ + XX11・・XX22・・ff (0,(0,11,…,,…,XXnn )+)+XX11・・XX22・・ff (0,(0,00,…,,…,XXnn ))= …= …= = XX11・・XX22・・……・・XXnn・・ff (1,1,…,1) + …(1,1,…,1) + …11 22 nn ff ( , , , )( , , , )