平成 24 年度技術士第二次試験

筆筆記記試試験験問問題題・・合合格格答答案案実実例例集集

［［建建設設部部門門・・専専門門問問題題］］

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－－ 土土質質及及びび基基礎礎 －－

問 題 文 （専門問題）

合 格 答 案 例 （専門問題）

選択科目 土質及び基礎 科目

技術士 第二次試験 模擬答案用紙

３

受験番号

問題番号

答案使用枚数 枚目 １ 枚中

技術部門 建設 部門

専門とする事項 地盤、地中構造物

○受験番号，答案使用枚数，選択科目及び専門とする事項の欄は必ず記入すること。

●裏面は使用しないで下さい。 ●裏面に記載された解答は無効とします。 24 字×25字

Ⅰ－３

１ ． 底 面 の 安 定 性 を 確 保 す る 上 で の 検 討 項 目

( 1 ) ヒ ー ビ ン グ

掘 削 底 面 付 近 が 軟 弱 な 粘 性 土 で あ る た め 、 土 留 め 掘

削 時 に 背 面 の 土 砂 の 重 量 に よ り 、 す べ り が 発 生 し 、 背

面 地 盤 が 沈 下 し 、 掘 削 底 面 が 隆 起 す る 。 最 終 的 に は 土

留 め の 崩 壊 に 至 る 可 能 性 が あ る 。 ペ ッ ク の 安 定 数 （ N b

＝ γ t ・ H / S u ） に よ り 、 判 定 す る 。

（ 留 意 点 ）

・ N ＝ 1 ～ 2 の 第 1 粘 性 土 の せ ん 断 強 度 S u は 、 一 軸 圧

縮 試 験 を 行 っ て 確 認 す る 必 要 が あ る 。

・ 対 策 と し て 地 盤 改 良 を 行 う 場 合 、 配 合 試 験 を 行 う 必

要 が あ る と と も に 、 腐 植 土 が 含 ま れ る と セ メ ン ト 固 化

反 応 を 阻 害 す る の で 、 こ れ に 応 じ た 固 化 材 を 選 定 す る

必 要 が あ る 。

( 2 ) 盤 ぶ く れ

掘 削 底 面 付 近 が 難 透 水 層 で 、 そ の 下 が 透 水 層 で 構 成

さ れ て い る の で 、 土 留 め 掘 削 時 に 難 透 水 層 下 面 か ら 上

向 き に 、 被 圧 地 下 水 の 揚 圧 力 を 受 け 、 掘 削 底 面 が 持 ち

上 が り 、 最 終 的 に は 掘 削 底 面 が 破 壊 す る 可 能 性 が あ る 。

下 式 に よ り 安 全 率 F ｓ を 求 め 、 判 定 す る 。

F ｓ ＝ W / U ＝ γ t 1 H 1 / γ w H w

（ 留 意 点 ）

・ 地 下 水 位 は 季 節 変 動 が あ る た め 、 長 期 的 に 観 測 す る

必 要 が あ る 。

・ 対 策 と し て 根 入 れ を 延 ば す 場 合 、 第 2 粘 性 土 の 不 陸

選択科目 土質及び基礎 科目

技術士 第二次試験 模擬答案用紙

３

受験番号

問題番号

答案使用枚数 枚目 １ 枚中

技術部門 建設 部門

専門とする事項 地盤、地中構造物

○受験番号，答案使用枚数，選択科目及び専門とする事項の欄は必ず記入すること。

●裏面は使用しないで下さい。 ●裏面に記載された解答は無効とします。 24 字×25字

Ⅰ－３

に 留 意 す る 必 要 が あ る 。

２ ． 必 要 な 検 討 項 目 、 地 盤 調 査 お よ び 留 意 点

( 1 ) 検 討 項 目

① 土 留 め 壁 の 変 位 検 討

掘 削 深 度 が 1 0 m 以 上 で 軟 弱 地 盤 で あ る た め 、 弾 塑 性

解 析 に よ り 、 土 留 め 壁 の 変 位 検 討 を 行 う 必 要 が あ る 。

② 周 辺 地 盤 へ の 影 響 検 討

周 辺 地 盤 に お い て は 、 土 留 め 壁 の 変 位 に 伴 う 変 状 や 、

土 留 め 掘 削 に 伴 う 地 下 水 位 の 低 下 に よ る 圧 密 沈 下 の 影

響 が 懸 念 さ れ る た め 検 討 が 必 要 で あ る 。

前 者 は 、 弾 塑 性 解 析 結 果 の 変 位 を 強 制 変 位 と し た

F E M 解 析 を 行 う 必 要 が あ る 。 後 者 は 圧 密 試 験 結 果 よ り 、

圧 密 計 算 を 行 う 。

( 2 ) 不 足 し て い る 地 盤 調 査

① ボ ー リ ン グ （ 地 層 構 成 と 不 陸 の 確 認 ）

② 物 理 試 験 （ 密 度 試 験 、 含 水 比 試 験 ）

③ 被 圧 水 頭 測 定

④ 一 軸 ・ 三 軸 圧 縮 軸 試 験

⑤ 孔 内 水 平 載 荷 試 験 も し く は S B I F T

⑥ 圧 密 試 験

( 3 ) 調 査 計 画 上 の 留 意 点

① 弾 塑 性 解 析 に お い て は 、 根 入 れ 部 に 弾 性 領 域 が あ る

こ と を 確 認 す る 必 要 が あ る 。

② 粘 性 土 で 自 然 含 水 比 が 液 性 限 界 を 越 え る よ う な 場 合 、

鋭 敏 比 が 高 く 、 土 留 め 掘 削 時 の 乱 れ に よ る 強 度 低 下 が

選択科目 土質及び基礎 科目

技術士 第二次試験 模擬答案用紙

３

受験番号

問題番号

答案使用枚数 枚目 １ 枚中

技術部門 建設 部門

専門とする事項 地盤、地中構造物

○受験番号，答案使用枚数，選択科目及び専門とする事項の欄は必ず記入すること。

●裏面は使用しないで下さい。 ●裏面に記載された解答は無効とします。 24 字×25字

Ⅰ－３

懸 念 さ れ る 。 し た が っ て 、 地 盤 の せ ん 断 強 度 を 低 減 す

る な ど の 配 慮 が 必 要 で あ る 。

３ ． 沈 下 原 因

( 1 ) 想 定 以 上 の 土 圧 の 作 用 に よ り 土 留 め 壁 が 変 状 し 、

そ の 影 響 に よ り 民 家 が 沈 下 し た 可 能 性 が あ る 。

（ 対 策 工 ）

掘 削 底 面 ・ 背 面 の 地 盤 改 良 、 先 行 地 中 梁

（ 留 意 点 ）

・ 第 １ 粘 性 土 に 腐 植 土 や フ ミ ン 酸 が 含 ま れ る 場 合 、 セ

メ ン ト 固 化 反 応 を 阻 害 す る の で 、 こ れ に 応 じ た 固 化 材

を 選 定 す る 必 要 が あ る と と も に 配 合 試 験 に よ る 強 度 確

認 を 行 う 。

・ 粘 性 土 に 火 山 灰 質 土 が 含 ま れ る 場 合 、 六 価 ク ロ ム が

溶 出 す る 可 能 性 が あ る た め 、 特 殊 土 用 の 固 化 材 を 選 定

す る 必 要 が あ る 。

( 2 ) 土 留 め 壁 の ソ イ ル セ メ ン ト の 造 成 不 良

第 １ 粘 性 土 に 腐 植 土 や フ ミ ン 酸 が 混 入 す る 場 合 、 土

留 め 壁 の ソ イ ル セ メ ン ト の 造 成 不 良 に よ り 欠 損 部 が で

き 、 土 砂 が 流 出 し こ れ に よ り 民 家 が 沈 下 し た 可 能 性 が

あ る 。

（ 対 策 工 ）

欠 損 部 の 地 盤 改 良

（ 留 意 点 ）

・ 粘 性 土 に 腐 植 土 や フ ミ ン 酸 も し く は 火 山 灰 質 土 が 含

ま れ る 場 合 、 ( 1 ) と 同 様 な 点 に 留 意 が 必 要 。 以 上

選択科目 土質及び基礎 科目

技術士 第二次試験 模擬答案用紙

３

受験番号

問題番号

答案使用枚数 枚目 １ 枚中

技術部門 建設 部門

専門とする事項 地盤、地中構造物

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Ⅰ-4

１ ． 液 状 化 を 生 じ や す い 土 質 条 件 と 液 状 化 簡 易 判 定 法

( 1 ) 液 状 化 を 生 じ や す い 地 盤 条 件

旧 河 道 や 埋 立 地 ま た は 過 去 に 液 状 化 発 生 履 歴 が あ る

箇 所 に お い て 液 状 化 は 発 生 し や す い 。 ま た 、 液 状 化 は 、

拘 束 圧 、 飽 和 度 、 N 値 、 相 対 密 度 、 粒 度 、 塑 性 指 数 等

の 影 響 を 受 け る が 、 特 に 下 記 の 条 件 に お い て 液 状 化 は

発 生 し や す い 。

① 地 下 水 位 が 地 表 面 か ら 1 0 m 以 内 で 、 地 表 面 か ら 2 0 m

以 内 の 飽 和 砂 質 地 盤

② 平 均 粒 径 D 5 0 ≦ 1 0 m m か つ 1 0 ％ 粒 径 D 1 0 ≦ 1 m m

③ 細 粒 分 含 有 率 F C ≦ 3 5 ％ で あ る 地 盤 、 ま た は F C が

3 5 ％ を 越 え て も 塑 性 指 数 I p ≦ 1 5 で あ る 地 盤

( 2 ) 予 測 ・ 判 定 に 必 要 な 地 盤 情 報

判 定 法 の う ち F L 法 は 、 動 的 せ ん 断 強 度 比 （ R ） お よ

び 地 震 時 せ ん 断 応 力 比 ( L ) か ら 液 状 化 抵 抗 R / L を 算 出

し 判 定 す る も の で 、 簡 易 判 定 法 と し て 多 用 さ れ て い る 。

液 状 化 抵 抗 R / L が １ 以 下 の 場 合 、 液 状 化 が 発 生 す る 可

能 性 が あ る と 判 定 す る 。

（ 必 要 な 地 盤 情 報 ）

① N 値

② 細 粒 分 含 有 率 F C 動 的 せ ん 断 強 度 比 の 算 出

③ 平 均 粒 径 D 5 0 、 D 1 0

④ 設 計 水 平 震 度 地 震 時 せ ん 断 応 力 比 の 算 出

２ ． 液 状 化 対 策 工 法

① 密 度 増 大 工 法

選択科目 土質及び基礎 科目

技術士 第二次試験 模擬答案用紙

３

受験番号

問題番号

答案使用枚数 枚目 １ 枚中

技術部門 建設 部門

専門とする事項 地盤、地中構造物

○受験番号，答案使用枚数，選択科目及び専門とする事項の欄は必ず記入すること。

●裏面は使用しないで下さい。 ●裏面に記載された解答は無効とします。 24 字×25字

Ⅰ-4

ケ ー シ ン グ の 振 動 に よ り 地 盤 中 に 砂 杭 を 形 成 す る と

と も に 周 辺 地 盤 も 締 め 固 め る こ と で 強 度 を 上 げ る 工 法

で あ る 。 S C P 工 法 が 代 表 的 で あ る 。 地 表 面 付 近 は N 値

が 上 が り に く い 。 ま た 、 細 粒 分 が 多 い と 効 果 が 低 減 す

る 。 ま た 、 振 動 ・ 騒 音 を 伴 う の で 周 辺 環 境 へ の 配 慮 が

必 要 と な る 。 比 較 的 経 済 的 で あ る 。

② 深 層 混 合 処 理 工 法

原 地 盤 と セ メ ン ト 等 の 固 化 剤 を 粉 体 ま た は ス ラ リ ー

状 で 混 合 ・ 撹 拌 し 液 状 化 層 に 改 良 体 を 造 成 し 液 状 化 を

防 止 す る 工 法 で あ る 。 改 良 体 の 強 度 が 大 き く 確 実 性 は

高 い が 、 コ ス ト が 高 い 。 改 良 地 盤 の 化 学 的 性 質 の 把 握 、

六 価 ク ロ ム 溶 出 試 験 等 周 辺 環 境 へ の 配 慮 が 必 要 で あ る 。

③ 間 隙 水 圧 消 散 工 法

礫 や 人 工 材 料 に よ る ド レ ー ン を 地 盤 中 に 設 置 す る こ

と に よ り 、 地 盤 の 透 水 性 を 高 め 、 地 震 時 の 砂 層 内 で 生

じ る 過 剰 間 隙 水 圧 の 上 昇 を 抑 え て 液 状 化 を 防 止 し よ う

と す る も の で あ る 。 地 震 時 の せ ん 断 力 が 設 計 値 よ り わ

ず か に 超 え る か 、 ﾄ ﾞ ﾚ ｰ ﾝ 径 / ピ ッ チ 比 を わ ず か に 小 さ く

す る だ け で 効 果 が 激 減 す る 。 ま た 、 レ ベ ル ２ 地 震 動 を

対 象 と し た 設 計 法 が 未 確 立 で あ る 。

④ せ ん 断 変 形 抑 制 工 法

鋼 矢 板 な ど で 地 盤 を 囲 み 、 地 震 時 、 液 状 化 時 の 地 盤

の せ ん 断 変 形 や 土 砂 の 回 り 込 み を 抑 制 す る こ と で 、 液

状 化 の 発 生 を 防 止 す る 工 法 で あ る 。 震 動 ・ 騒 音 が 少 な

く 、 側 方 流 動 対 策 に も 適 用 さ れ る 。 ま た 、 山 留 め 壁 と

選択科目 土質及び基礎 科目

技術士 第二次試験 模擬答案用紙

３

受験番号

問題番号

答案使用枚数 枚目 １ 枚中

技術部門 建設 部門

専門とする事項 地盤、地中構造物

○受験番号，答案使用枚数，選択科目及び専門とする事項の欄は必ず記入すること。

●裏面は使用しないで下さい。 ●裏面に記載された解答は無効とします。 24 字×25字

Ⅰ-4

し て 兼 用 が 可 能 で あ る 。

３ ． 既 設 岸 壁 へ の 液 状 化 対 策 の 計 画 ・ 設 計 時 の 留 意 点

( 1 ) 広 範 な 背 面 地 盤 に お い て 液 状 化 対 策 が 必 要 な 範 囲

を 絞 り 込 む 必 要 あ る 。

（ 対 応 ）

表 面 波 探 査 、 電 気 探 査 、 小 規 模 微 動 ア レ イ 等 の 物 理 探

査 に よ り 、 詳 細 調 査 対 象 範 囲 を 絞 り 込 む 。

( 2 ) 背 面 地 盤 の 変 位 を 予 測 す る 方 法 と し て 、 有 効 応 力

法 に よ る 動 的 F E M 解 析 が あ る 。 ダ イ レ イ タ ン シ ー に よ

る 過 剰 間 隙 水 圧 の 影 響 を 考 慮 し た 解 析 で あ り 、 最 も 精

緻 な 解 析 手 法 で あ る 。 ま た 、 時 々 刻 々 の 応 答 が 算 出 可

能 で あ る 。 留 意 点 と し て は 多 く の パ ラ メ ー タ を 必 要 し 、

解 析 に 費 用 が か か る 。

（ 対 応 ）

複 数 あ る 地 盤 情 報 と 動 的 F E M に よ る 予 測 変 位 の 相 関

関 係 に よ り コ ス ト パ フ ォ ー マ ン ス 向 上 を 図 る 。

( 3 ) 地 盤 変 位 を 予 測 す る 手 法 と て 、 剛 性 低 下 を 考 慮 し

た 静 的 F E M 解 析 が あ る 。 こ れ は 、 地 震 中 ～ 地 震 後 の 地

盤 軟 化 に よ る 剛 性 低 下 を 考 慮 し 残 留 変 形 を 算 出 す る 静

的 な 自 重 解 析 で あ る 。 留 意 点 と し て は 、 剛 性 低 下 率 に

よ り 結 果 が 大 き く 異 な る こ と で あ る 。

（ 対 応 ）

液 状 化 後 の 変 形 特 性 を F C や F L か ら 評 価 す る 方 法

（ A L I D ） や 、 繰 返 し ね じ り 試 験 で 評 価 す る 方 法 あ る 。

以 上

1

( 1 )

F s

k h

( 2 )

2

( 3 )

S C P

p H

3

RI

CU bar

1

( 1 )

( 2 )

U e C c C v M v

U e

( 3 )

E P S