素粒子標準理論 超弦理論 - Kavli IPMU-カブリ...
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超弦理論-物理学の究極理論に向けて-超弦理論-物理学の究極理論に向けて-
「超弦理論」には5つの有力な候補がありましたが、「M理論」の登場によってお互いの相関関係が理解されました。これが1995年の「第二次ひも革命」です。「M理論」には「ひも」の他に膜のように広がりを持った「ブレーン」が現れます。「ブレーン」には1次元 (ひもがこれに相当 )の他に2次元、3次元、さらに高次元のものもあります。
ブレーン
ブレーン
開いたひもの端はブレーンに張り付いている、
ひも
「重力子」以外の粒子はすべて開いた「ひも」なので「ブレーン」に張り付いていなければなりません。もし私達の宇宙が9次元空間にさまよう3次元ブレーンだったらどうでしょう ?「重力子」以外のすべての粒子は3次元ブレーンから出られないために、私達には追加次元が見えないだけなのかもしれません。 9 次元空間にただようブレーンワールド。すぐ近くに別の宇宙があるかも知れません。
ブレーンワールド
νe νµ ντ
e µ τ
レプトン
u c t
s b
クォーク
g
γ
+w - 0w Z
強い力
弱い力
電磁力
素粒子標準理論物質を構成する粒子
力を媒介する粒子
閉じた「ひも」の振動モードにスピン2、質量ゼロに相当する粒子が現れます。これは重力を媒介する「重力子」に相当します。つまり、「超弦理論」は素粒子論(量子論 )と重力理論を融合するのです。「超弦理論」が究極理論と呼ばれる所以です。この発見が1984年の「第一次ひも革命」です。
超弦理論は重力理論を含む
「ひも」が振動する空間は3次元では足りず、さらに6次元の空間が必要になります。「追加次元」はなんらかの理由で私達には見えない所に隠れていると考えられています。あまりにも小さく丸まっているため、というのがひとつの可能性です。
追加次元
d
(10-15m以下 )よりはるかに小さいため、ただの点に見えるのです。「超弦理論」の空間の基本構成要素はプランクスケールの大きさを持ちます。それより小さくなると時間や空間という概念が通用しなくなります。
太さがなく、長さは10-35m( プランクスケール )程度で、振動しています。その振動モードが個々の素粒子に対応します。素粒子のサイズ
開いたひも 閉じたひも
素粒子は「ひも」でできている
超弦理論
空間はプランクスケールの格子を持った織物のようなもの。
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