第4回,5回 臨床工学士 第3回 第6回 第7回 第2回 日本(臨床 ...¹´2...2018/02/03...

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1 大阪府臨床検査技師会 学術研究班 血液検査部門 鳩宿 敏彦 私の検査技師人生 これからのあなたたちに伝えたいこと 『最後に一言』 ・臨床検査技師として歩み 色んな人との出会いで成長できたかな? ・病院、検査センターで学んだこと 血液形態学の指導方法 失敗(ミス)から学ぶ形態学の難しさ、面白さ (症例提示) 3FCM研究会に参加 三共:MDA、凝固セミナーの世話人 勤続 年齢 元号 西暦年 近畿血液 研修会 労働福祉事業団 関西医療検査大学校(昭和53.3~56.4) 1 23 56 1981 社団法人全国社会保険協会連合会 星ヶ丘厚生年金病院 就職 日本臨床衛生検査技師会及び大阪府臨床検査技師会入会 2 24 57 1982 血液検査室 3 25 58 1983 臨床病理二級臨床検査士(血液学) 4 26 59 1984 標本検討会 5 27 60 1985 シニア 6 28 61 1986 7 29 62 1987 第1回 8 30 63 1988 第2回 9 31 1 1989 臨床工学士 第3回 10 32 2 1990 第4回,5回 11 33 3 1991 12 34 4 1992 第6回 13 35 5 1993 第7回 14 36 6 1994 日本(臨床)血液学会入会 15 37 7 1995 16 38 8 1996 第8回 17 39 9 1997 第9回 18 40 10 1998 大阪府臨床検査技師会 学術研究班血液検査班員 第10回 19 41 11 1999 第11回(奈良) 20 42 12 2000 日本検査血液学会入会(評議委員) 第12回 21 43 13 2001 第13回(福井) 22 44 14 2002 第14回 (大阪医科大学) 23 45 15 2003 認定血液検査技師 日臨技形態検 査部門研修 24 46 16 2004 ジュニア? 第9回血液検査研修会(日臨技) 検査血液学会:大阪医科大学(高槻) 25 47 17 2005 社団法人全国社会保険協会連合会 星ヶ丘厚生年金病院 退職 株式会社 ファルコバイオシステムズ 総合研究所 検査二課 課長 26 48 18 2006 27 49 19 2007 28 50 20 2008 29 51 21 2009 第19回近畿血 液研修会 パナソニックリ ゾート大阪 30 52 22 2010 第20回 31 53 23 2011 第21回 32 54 24 2012 第22回 33 55 25 2013 認定骨髄検査技師 第23回 34 56 26 2014 同役職定年 第24回 35 57 27 2015 第25回 36 58 28 2016 第26回 37 59 29 2017 同役職復帰(担当課長) 第27回近畿血 液研修会 (大阪メディッ ク) 平成30年1月10日定年退職 第15回~18回 大阪府臨床検査技師会 学術研究班血液検査班員では20年間在任 病院で学んだ事 *良い指導者と出会うか? 1.他施設(人)とのつながり:情報を得る 2.自己投資:勉強会、学会などへ行って学ぶ 自己のスキルアップ・部下、後輩指導に繋がる 3.血液細胞形態の難しさ:症例から学ぶ 検査センターで学んだ事 (検体数が多い・症例数が多い、珍しい症例) 1.ビジネスとしての検査 2.認定取得(ISOCAPなど) 3.指導方法 指導方法(研修パッケージ) 血液細胞形態の教育 1.初心者の方へ:末梢血液像で正常細胞を見る。 赤血球・血小板形態、 白血球形態で特にリンパ球、単球 2.異型リンパ球への対応 3.幼若細胞(BlastPro-My、MyEBL4.異常細胞 5.骨髄像 どうやって指導し てますか? ファルコバイオシステムズでの 病院でも同様 でしたが

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1

大阪府臨床検査技師会 学術研究班 血液検査部門 鳩宿 敏彦

私の検査技師人生 これからのあなたたちに伝えたいこと 『最後に一言』

・臨床検査技師として歩み 色んな人との出会いで成長できたかな? ・病院、検査センターで学んだこと 血液形態学の指導方法 失敗(ミス)から学ぶ形態学の難しさ、面白さ (症例提示)

第3回 FCM研究会に参加

三共:MDA、凝固セミナーの世話人

勤続 年齢 元号 西暦年近畿血液研修会

労働福祉事業団 関西医療検査大学校(昭和53.3~56.4)

1 23 56 1981社団法人全国社会保険協会連合会 星ヶ丘厚生年金病院 就職日本臨床衛生検査技師会及び大阪府臨床検査技師会入会

2 24 57 1982 血液検査室3 25 58 1983 臨床病理二級臨床検査士(血液学)4 26 59 1984 標本検討会5 27 60 1985 シニア6 28 61 19867 29 62 1987 第1回8 30 63 1988 第2回9 31 1 1989 臨床工学士 第3回

10 32 2 1990 第4回,5回11 33 3 199112 34 4 1992 第6回13 35 5 1993 第7回14 36 6 1994 日本(臨床)血液学会入会15 37 7 199516 38 8 1996 第8回17 39 9 1997 第9回18 40 10 1998 大阪府臨床検査技師会 学術研究班血液検査班員 第10回19 41 11 1999 第11回(奈良)

20 42 12 2000 日本検査血液学会入会(評議委員) 第12回21 43 13 2001 第13回(福井)

22 44 14 2002 第14回(大阪医科大学)

23 45 15 2003 認定血液検査技師 日臨技形態検査部門研修

24 46 16 2004

ジュニア?

第9回血液検査研修会(日臨技)

検査血液学会:大阪医科大学(高槻)

25 47 17 2005社団法人全国社会保険協会連合会 星ヶ丘厚生年金病院 退職株式会社 ファルコバイオシステムズ 総合研究所 検査二課 課長

26 48 18 200627 49 19 200728 50 20 2008

29 51 21 2009

第19回近畿血液研修会パナソニックリ

ゾート大阪

30 52 22 2010 第20回31 53 23 2011 第21回32 54 24 2012 第22回33 55 25 2013 認定骨髄検査技師 第23回34 56 26 2014 同役職定年 第24回35 57 27 2015 第25回36 58 28 2016 第26回

37 59 29 2017 同役職復帰(担当課長)

第27回近畿血液研修会(大阪メディッ

ク)

平成30年1月10日定年退職

第15回~18回

大阪府臨床検査技師会 学術研究班血液検査班員では20年間在任

病院で学んだ事 *良い指導者と出会うか? 1.他施設(人)とのつながり:情報を得る 2.自己投資:勉強会、学会などへ行って学ぶ 自己のスキルアップ・部下、後輩指導に繋がる 3.血液細胞形態の難しさ:症例から学ぶ 検査センターで学んだ事 (検体数が多い・症例数が多い、珍しい症例) 1.ビジネスとしての検査 2.認定取得(ISO、CAPなど) 3.指導方法

指導方法(研修パッケージ) 血液細胞形態の教育 1.初心者の方へ:末梢血液像で正常細胞を見る。 赤血球・血小板形態、 白血球形態で特にリンパ球、単球 2.異型リンパ球への対応 3.幼若細胞(Blast、Pro-My、My、EBL) 4.異常細胞 5.骨髄像

どうやって指導してますか?

ファルコバイオシステムズでの 病院でも同様でしたが

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【方法】 血液像(骨髄像)スキルアッププログラム概要 レベル1(初級者):末梢血液像で基本的な細胞の分類が出来る。 (臨床病理2級試験の受験可能なレベル) レベル2(-1、-2、-3)(初級から中級):末梢血液像で正常細胞・異

常細胞(芽球、幼若球、赤芽球、異型リンパ球、異常リンパ球、赤血球・血小板その他異常形態所見)の判断及び分類が出来る。 (ルーチン可能) レベル3(-1、-2)(中級者):末梢血液像で芽球・判定不能細胞の判断、適切なコメントが出来る。血液像の指導が出来る。 レベル4(骨髄像研修):骨髄像の分類が出来る。(1回/月研修会) レベル5:骨髄像から病態の推測、疾患の推測が出来る。 (認定血液検査技師の受験を目指す)

【方法】

総研より末梢血液塗抹標本を各ラボに月一枚配布する。

対象者は、下記3つの設問についてデータを提出する。

① 白血球分類および

赤血球・白血球・血小板の所見を記載

② その内容から考えられる病態・疾患の記載

③ 次に実施すべき検査などを記載

各項目を点数形式で評価し総合得点により評価する。

現在、ファルコ全ラボ(東京から沖縄まで)で参加者約80名

③末梢血液像の技能評価(毎月):ISO15189の要求事項

担当者 印 実施日

白血球分類

芽球 %

前骨髄球 %

骨髄球 %

後骨髄球 %

桿状核球 %

分葉核球 %

好酸球 %

好塩基球 %

単球 %

リンパ球 %

異型リンパ球 %

異常リンパ球 %

異常細胞 %

分類不能細胞 %

赤芽球 /100WBC

巨核球 /100WBC

赤血球所見 白血球所見

大きさ 封入体

染色性

多染性 形態異常

連銭形成

凝集

封入体

血小板所見

奇形赤血球 異常所見

その他

その他

評価者の所見 点数

評価者

芽球・異常・分類不能細胞の所見

推測される臨床病態・疾患・診断に結びつける検査など

血小板凝集 程度 -・+・2+・3+

顆粒異常 程度 -・+・2+・3+

(      )程度 +・2+・3+

巨大血小板  -・+

正常・減少・増多

大型血小板 程度 -・+・2+・3+

涙滴 程度 -・+・2+・3+

血液形態技能評価データシート       月度

(               )       

(               )

(               )       

正常・減少・増多

中毒性顆粒 程度 -・+・2+・3+

(      )程度 +・2+・3+

(               )

(   )程度+・2+・3+

正常・貧血・多血

正・大・小  不同 -・+

正・高・低  不同 -・+

-・+・2+・3+

-・+

-・+

(   )程度+・2+・3+

(   )程度+・2+・3+

破砕 程度 -・+・2+・3+

(   )程度+・2+・3+

(   )程度+・2+・3+

現在使用中のフォーマット

見本

L

S S S

L

(骨髄像研修) ・骨髄像の分類が出来る。(1回/月研修会) ・骨髄像から病態の推測、疾患の推測が出来る。 (認定血液検査技師の受験を目指す)

大臨技の形態セミナー(ジュニア)では骨髄を分類するところまでは・・・ ①良い指導者の下で学ぶ。 ②骨髄像の分類(カウント)、分類困難な細胞は別途other

所見をまとめて意見を言えるようにする。眺めているだけではダメ、自己主張も ③大臨技シニア、標本検討会など積極的に参加する

わからないこと、など質問をする

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病院検査室での失敗談より 1.異型リンパ球を悪性リンパ腫と思い骨髄検査 をDr.に実施させたこと 2.他施設からの紹介で来院にされた患者で、 紹介状の診断で形態を見てしまった リンパ球に取り憑かれた感じで悪性リンパ腫 の形態をしっかり観るようになった

病院で学んだ事 病院での骨髄像検査

1. 担当Dr.からの依頼(電話にて予約) 2. 検査技師が外来・病棟にて標本作成 特殊検査(FCM、染色体、遺伝子) 外注の準備 3. 骨髄像担当技師が鏡検・分類・所見記載 (特殊染色) 4. 患者データ(生化学、免疫、その他)

血液腫瘍内科・小児科等とカンファレンス

Dr.とのコミュニケーションは非常に大事

当施設の骨髄像検査の流れ

1. 顧客から患者様の情報(検査データなど)と骨髄像標本の受領

2. 骨髄像担当技師が鏡検・分類・所見記載

報告書の発行 委託担当医師が 診断を記載

技師も医師も、少ない情報を基に骨髄像を分類・評価・診断している。

骨髄像検査:年平均検体数(分類・所見のみ)120件、Dr.診断400件 担当検査技師:2名

少ない、CBCのみ等

当社施設(検査センター)では、依頼書に ・患者情報 ・検査データ ・臨床経過 ・確定診断 について依頼施設(病院etc.)にて記載します。

したがって、本来知りたい情報は病院内(検査室)で実施していた時より、乏しい点が多くあります。

と言うのは、

フィードバックはほとんどありません かなり親しくなるとかブランチラボではある程度可能

血液細胞形態の難しさ:症例から学ぶ 1.異型リンパ球を悪性リンパ腫と思い骨髄検査 をDr.に実施させたこと 2.他施設からの紹介で来院にされた患者で、 紹介状の診断で形態を見てしまった リンパ球に取り憑かれた感じで悪性リンパ腫 の形態をしっかり観るようになった ここからは経験した症例からです

病院で学んだ事 症例 70歳代 女性 (主訴)全身倦怠感 (既往歴)高血圧症 (現病歴)6ヶ月前から高血圧症で近医を通院加療中、徐々に

疲労感出現し増強傾向があった。昼寝中に覚醒せず緊急搬送され、血液検査で貧血を認め、骨髄検査が実施された。診断で骨髄性白血病のため、当院にて入院となった。

血液一般

WBC 25 ×10*2/μ L

RBC 243 ×10*4/μ L

Hb 7.4 g/dL

Hct 21.4 %

MCV 88 fL

MCH 30.3 pg

MCHC 34.4 %

PLT 6.8 ×10*4/μ L

血液像(%)

BlastPro-myMy 2.0Meta 1.0Stab 12.0Seg 16.0Eosin 2.0

Baso 0.0Mono 1.0Lympho 65.0Atly 0.0other 1.0EBL

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症例 82歳 男性 臨床診断 悪性リンパ腫、HPS疑い 臨床経過 貧血、血小板減少ため骨髄検査が 実施された。

血液一般

WBC 96 ×10*2/μ L

RBC 242 ×10*4/μ L

Hb 7.4 g/dL

Hct 22.6 %

MCV 93.3 fL

MCH 30.6 pg

MCHC 32.7 %

PLT 6.7 ×10*4/μ L M.S BM

有核細胞数 16.4×10*4 / μL 骨髄中 腫瘍細胞:15.2 %

症例 63歳 男性 臨床診断 悪性リンパ腫、HPS疑い 臨床経過 汎血球減少で高熱が持続、抗生剤 反応しないため骨髄検査が実施さ れた。

LD:3090 IU/L フェリチン:80000

血液一般

WBC 14 ×10*2/μ L

RBC 372 ×10*4/μ L

Hb 12.0 g/dL

Hct 33.8 %

MCV 90.9 fL

MCH 32.3 pg

MCHC 35.5 %

PLT 2.0 ×10*4/μ L

血液像(%)

BlastPro-myMy Meta Stab 24.0Seg 67.0Eosin 0.0Baso 0.0

Mono 8.0Lympho 1.0Atly other EBL

BM

骨髄中 腫瘍細胞:56.4 %

T細胞リンパ腫の特徴

①末梢血、骨髄において好酸球の増加:T細胞腫瘍が産生するIL-5によるものと考えられている

②T細胞リンパ腫は核形不整を伴うことが多いが、B細胞リンパ腫のFL、MCLの核形不整の違いはcleft、cleavedで核の中心に深く切れ込んでいる

標本検討会にて観てもらった症例でT細胞、B細胞の鑑別が形態的に参加者がどう捉えるか?

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症例 N.N 60才 男性 臨床診断 悪性リンパ腫 臨床経過 肝障害、全身リンパ節腫大があり、 某がんセンター紹介受診。B症状(+)、 前医院でSIL2-Rが13000U/ml、骨髄浸 潤の評価目的にて腸骨にて骨髄生検、 穿刺吸引を実施される PT-INR 0.99

FDP-S 10.7 μ g/dLDD 2.1 μ g/dL

凝固線溶

血液一般

WBC 54 ×10*2/μ L

RBC 452 ×10*4/μ L

Hb 14.0 g/dL

Hct 39.7 %

MCV 87.8 fL

MCH 31.0 pg

MCHC 35.3 %

PLT 16.2 ×10*4/μ L

血液像(%)

BlastPro-myMy Meta Stab 9.5Seg 24.5Eosin 37.5Baso 2.0

Mono 8.5Lympho 10.0Atly other 8.0EBL

TP 8.4 g/dLアルブミン 3.6 g/dLAST 34 U/LALT 30 U/LLD 508 U/LLAP nd U/LALP 278 U/LG-GT 18 U/L

CHE nd U/LAMY nd U/L

生化学 BUN 14.5 mg/dLCRE 0.91 mg/dLUA 7.2 mg/dLCRP 0.48 mg/dLCK nd U/L

Na 135 mEq/LK 4.7 mEq/LCl 98 mEq/LCa 8.9 mg/dL総ビリルビン 0.8 mg/dLBS nd mg/dL

IgG 2759 mg/dLIgA 607 mg/dL

IgM 471 mg/dL

s-BMG 6.6 mg/L

s-IL2R 15580 U/mL 骨髄像(×1000倍)

症例 67歳 男性 臨床診断 原発不明癌の疑い、MM疑い 臨床経過 腰痛、高カルシウム血症で救急受診。 原発不明癌の骨転移、肺転移有り、 病状評価の為、骨髄像を実施しました

血液一般

WBC 91 ×10*2/μ L

RBC 371 ×10*4/μ L

Hb 11.4 g/dL

Hct 34.8 %

MCV 93.9 fL

MCH 30.6 pg

MCHC 32.6 %

PLT 17.9 ×10*4/μ L

血液像(%)

BlastPro-myMy Meta Stab 0.5Seg 88.0Eosin 0.0Baso 0.0

Mono 4.5Lympho 7.0Atly other 0.0EBL

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T-Bil 0.8D-Bil 0.3TP 6.3ALB 3.4A/G 1.14AST 25ALT 20LD 255

ALP 219γ GTP 22T-CHO 133AMY 406

生化学Na 144K 3.1Cl 93.0Ca 17.2BUN 61.0CRE 2.69UA 13.1BS 126CRP 2.35BNP 165.1

色調 黄色尿濁度 (-)尿比重 1.010PH 5.0糖 (-)蛋白 (-)ウロビリノゲン 0.1ビリルビン (-)

ケトン体 (-)潜血 (1+)亜硝酸塩 (-)

尿検査沈渣RBC 10-19/HPFWBC 10-19/HPF扁平上皮 1>/HPF尿路上皮 1-4/HPF尿細管上皮 1>/HPF円柱 (1+)上皮円柱 (1+)顆粒円柱 (1+)細菌 (+/-)その他

骨髄像(×1000倍)

症例① 60代 男性 臨床診断 咽頭腫瘍 臨床経過 2010年5月中咽頭腫瘤、血小板減少 で来院。前医にて中咽頭massの生検 行われ結果待ちであった。

血液一般

WBC 34 ×10*2/μ L

RBC 286 ×10*4/μ L

Hb 10.6 g/dL

Hct 31.1 %

MCV 108.7 fL

MCH 37.1 pg

MCHC 34.1 %

PLT 1.0 ×10*4/μ L

血液像(%)

Blast 2.0Pro-myMy Meta Stab 4.0Seg 47.0Eosin 8.0Baso 0.0

Mono 5.0Lympho 34.0Atly other EBL

PT 11.4 secAPTT 29.6 secATⅢ 108 %FDP 1.7 μ g/dlHPT 112 %

T-Bil 0.3 mg/dl

D-Bil 0.1 mg/dlTP 7.8 g/dlALB 4.6 g/dlA/G 1.44AST 27 IU/l

ALT 28 IU/lALP 288 IU/lLDH 321 IU/lγ GTP 30 IU/l

Na 141 mEq/l

K 4.1 mEq/lCl 106 mEq/lCa 9.5 mg/dlIP 2.7 mg/dlBUN 16.7 mg/dl

Cre 0.67 mg/dlUA 4.6 mg/dl空腹血糖 94 mg/dlCRP 0.59 mg/dl

生化学検査

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症例② 83歳 男性 臨床診断 MDSの疑い 臨床経過 記載なし

血液一般

WBC 22 ×10*2/μ L

RBC 299 ×10*4/μ L

Hb 9.5 g/dL

Hct 29.0 %

MCV 97.0 fL

MCH 31.8 pg

MCHC 32.8 %

PLT 1.0 ×10*4/μ L

血液像(%)

Blast

Pro-my My Meta

Eosin 1.0Baso 0.0

Mono 19.0Lympho 64.0Atly other EBL

Neut 16.0

Fe 189 μg/dL TIBC 325 μg/dL MG(×1000倍)

症例③ 70歳代 女性 臨床診断 急性白血病、再生不良性貧血など 血液疾患疑い 臨床経過 食道癌手術・化学療法後のフォロー 採血にて汎血球減少を指摘され、 骨髄検査を実施

2014年 8月 右肋間に痛み 9月 右肋骨に沿った疼痛を訴え診療所受診GIF にて食道に平面不整の腫瘤を認め る 10月 精査目的に消化器内科紹介受診GIF施行: 胸部中部食道に長径70mm大の潰瘍性病変 を認める。病理生検結果は食道扁平上皮癌 11月 外科紹介。術前FP療法( CDDP + 5-FU) 2コース施行後根治術予定となる FP1コース( 80% dose) 実施 12月 FP2コース( CDDP 70% dose、 5-FU 90% dose) 実施 2015年1月 入院。胸腔腹腔鏡下食道切断術を行う

既往歴

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身体所見

・発熱あり ・左下歯肉部の腫脹あり ・結膜貧血あり黄染なし ・口腔内発赤腫脹なし、アフタなし ・頸部リンパ節腫脹なし ・呼吸音 明らかなwheeze、crackle聴取せず ・心音 reg、reg.S1→S2→ SEM at Erb( Lev. 3/ 6) ・腹部 平坦、軟 腸蠕動音減弱亢進なし、 自発痛・圧痛なし ・四肢末梢冷感湿潤なし ・紫斑多数 pitting edema +/ + ・アレルギー症状なし

血液像(%)

Blast 4.0Pro-my 4.0My 12.0Meta 6.0Stab 6.0Seg 6.0Eosin 0.0Baso 34.0Mono 4.0Lympho 22.0Atly 2.0other EBL

血液一般

WBC 6 ×10*2/μ L

RBC 159 ×10*4/μ L

Hb 5.5 g/dL

Hct 16.4 %

MCV 102.7 fL

MCH 34.5 pg

MCHC 33.6 %

PLT 5.0 ×10*4/μ L

Fbg 245 mg/ dLFDP 69.4 μ g/ mLDダイマー 33.7 μ g/ mL

凝固検査

依頼施設のデータ

生化学

T-BIL 1.4 mg/dL

TP 6.4 g/dLALB 3.7 g/dLAST 11 IU/LALT 7 IU/LLDH 166 IU/LALP 284 IU/Lγ -GT 29 IU/LUN 13 mg/dL

CRE 0.51 mg/dLUA 4.6 mEq/L

Na 135 mEq/L

K 4.1 mEq/LCl 100 mEq/LFe 174 μ g/dL

UIBC 25 μ g/dLフェリチン 888 ng/mLCRP 3.85 mg/dL

BM MG染色×1,000

造血器腫瘍の診断

検査技術 結 果 客観性 汎用性 検査法

形態学的検査

評価 乏しい (主観的)

普通染色 (Romanowsky染色)

POD染色、EST染色、 PAS染色、FE染色 など 細胞化学染色

細胞免疫学的検査

解析 有 乏しい

細胞表面・内マーカーの 解析(フローサイトメトリ-)

細胞遺伝学的検査 G分染法、FISH など

遺伝子検査 サザンブロット法、PCR法 DNAシーケンス法 など

WHO分類では 重要視される

→入口であることには変わりない.

血液形態学的検査は入口であることは変わりない (興味と努力と出会い by志賀さん) でも検査、形態分野も変化

数年後はAIが

Dr.とのコミュニケーションは非常に大事 1.他施設とのつながり:情報を得る 2.自己投資:勉強会、学会などへ行って学ぶ 自己のスキルアップ・部下、後輩指導に繋がる 3.失敗(ミス)から学ぶ形態学の難しさ、面白さ 4.指導方法は工夫して良い指導者へ

【まとめ】