業績向上への IT活用ガイドブック ·...

16
業績向上への IT 活用ガイドブック 今日からできる 生産性を高め営業力をアップさせる秘訣 自分に合ったIT活用や ITの見直しで 強い会社に!

Transcript of 業績向上への IT活用ガイドブック ·...

業績向上へのIT活用ガイドブック

今日からできる

生産性を高め営業力をアップさせる秘訣

自分に合ったIT活用やITの見直しで強い会社に!

急激な経営環境の変化にどう対応するか

ITの活用が有効

新しいITはこんなに便利になっている使わなくては損!?

「できたらいいな」が「やりやすい」に!

生産性の向上入りを増やし(売上アップ)

 企業は市場の急激な変化に、的確に対応していくことが求められます。限られた経営資源を有効活用し、いかに「生産性向上」を図るかが勝負のカギとなります。 売上を上げて支出を抑え、同じ労働力で利益を増やすために、使いこなしたいのがITです。ここ数年で、ITは急速に身近なものになりました。

 業務には、ITを使わずとも人海戦術で対応できる部分もまだまだあります。しかし「早さ」や「正確性」について競合他社が、ITを使って上手に対応しているとしたら…? 顧客から選ばれるために、競争上優位に立つための解決手段として、もはやITは無視できない存在です。

 自社の現状を整理して、「ITで処理しないとどうしようもないもの」「ITで処理した方が楽なもの」「ITを活用した方がよいもの」といった観点で業務を見極め、無理のない活用を進めていきましょう。

 企業の達成したい目的は様々です。【新しい市場・販路を開拓したい】【競争力のある製品・サービスをつくりたい】【作業時間を短縮したい】【事務通信費を削減したい】【仕入れ・外注など変動コストを改善したい】【経営の意思決定を早めたい】【取引先との連携を強化したい】【海外など事業拠点の進出を実現したい】【社内の情報を共有・有効活用したい】…

使いやすい

タブレットやスマートフォンなど、画面タッチで操作できる使いやすい端末が登場。キーボードの利用に苦手意識を持つ方でも操作しやすく、

利便性も高まりました

光回線や高速モバイル通信網の普及により、会社の中だけで行っていた業務処理を自宅や外出先からも

行えるようになりました。ワークスタイルも変えられます

インターネットを介してITサービスを「持たずに利用する」

クラウドサービスが普及してきました。IT活用のハードルが低くなりました

いつでも どこでも 持たずに使う

2 3

タブレット スマートフォン

自宅 外出先

システム構築○○○万円

毎月の利用料○千円

クラウドコンピューティング

会社のデータ

出るを減らす(コスト削減)

必要なのか

企業が対応すべきこと・市場変化への対応(新規市場の開拓・人口構成、グローバル化への対応)

・顧客ニーズ多様化への対応(嗜好・ライフスタイルの多様化への対応)

・競争力強化への対応(品質向上・価格戦略・トレーサビリティ等情報公開への対応)

自社に合った、自社を伸ばすIT活用

顧客・取引先などに迅速に、的確に対応し、信頼を得る

IT活用は

?なぜ

「早さ」「正確性」が取引先・顧客から競合他社と比較されている!

 課題が明確になったら、自社の目的に合わせてできることから始めましょう。まずは数人が使って効果を実感してから徐々に広げるのもよいでしょう。 今使っているITを点検して適切なものに「リフォーム」するだけでも効果が出る場合があります。

急激な経営環境の変化にどう対応するか

ITの活用が有効

新しいITはこんなに便利になっている使わなくては損!?

「できたらいいな」が「やりやすい」に!

生産性の向上入りを増やし(売上アップ)

 企業は市場の急激な変化に、的確に対応していくことが求められます。限られた経営資源を有効活用し、いかに「生産性向上」を図るかが勝負のカギとなります。 売上を上げて支出を抑え、同じ労働力で利益を増やすために、使いこなしたいのがITです。ここ数年で、ITは急速に身近なものになりました。

 業務には、ITを使わずとも人海戦術で対応できる部分もまだまだあります。しかし「早さ」や「正確性」について競合他社が、ITを使って上手に対応しているとしたら…? 顧客から選ばれるために、競争上優位に立つための解決手段として、もはやITは無視できない存在です。

 自社の現状を整理して、「ITで処理しないとどうしようもないもの」「ITで処理した方が楽なもの」「ITを活用した方がよいもの」といった観点で業務を見極め、無理のない活用を進めていきましょう。

 企業の達成したい目的は様々です。【新しい市場・販路を開拓したい】【競争力のある製品・サービスをつくりたい】【作業時間を短縮したい】【事務通信費を削減したい】【仕入れ・外注など変動コストを改善したい】【経営の意思決定を早めたい】【取引先との連携を強化したい】【海外など事業拠点の進出を実現したい】【社内の情報を共有・有効活用したい】…

使いやすい

タブレットやスマートフォンなど、画面タッチで操作できる使いやすい端末が登場。キーボードの利用に苦手意識を持つ方でも操作しやすく、

利便性も高まりました

光回線や高速モバイル通信網の普及により、会社の中だけで行っていた業務処理を自宅や外出先からも

行えるようになりました。ワークスタイルも変えられます

インターネットを介してITサービスを「持たずに利用する」

クラウドサービスが普及してきました。IT活用のハードルが低くなりました

いつでも どこでも 持たずに使う

2 3

タブレット スマートフォン

自宅 外出先

システム構築○○○万円

毎月の利用料○千円

クラウドコンピューティング

会社のデータ

出るを減らす(コスト削減)

必要なのか

企業が対応すべきこと・市場変化への対応(新規市場の開拓・人口構成、グローバル化への対応)

・顧客ニーズ多様化への対応(嗜好・ライフスタイルの多様化への対応)

・競争力強化への対応(品質向上・価格戦略・トレーサビリティ等情報公開への対応)

自社に合った、自社を伸ばすIT活用

顧客・取引先などに迅速に、的確に対応し、信頼を得る

IT活用は

?なぜ

「早さ」「正確性」が取引先・顧客から競合他社と比較されている!

 課題が明確になったら、自社の目的に合わせてできることから始めましょう。まずは数人が使って効果を実感してから徐々に広げるのもよいでしょう。 今使っているITを点検して適切なものに「リフォーム」するだけでも効果が出る場合があります。

○月×日twitter

4 5

 ITの導入を検討するにあたり、「自社が実行して本当に効果が出るのだろうか」「成功事例は特別な企業のものでは」との疑問が湧くかもしれません。 そこでまず、現在のIT環境を活用することで効果が見込める分野を3点紹介します。これは多くの企業に共通す

るポイントであり、「顧客・取引先をはじめとするステークホルダーにいかに迅速に、的確に対応し、信頼を得るか」につながります。 経営課題を解決し、顧客に支持される会社となるために、3つのポイントとITの関連を押さえておきましょう。

 新規顧客(製品・サービスを利用したことがない人)に対して商品の内容や会社概要を知ってもらう具体的なIT活用としては、「Webサイト(以下ホームページ、またはHP)」「ブログ」「ソーシャルネットワーキングサービス(以下SNS)」があります。

 ①知ってもらう②申込みや引き合い③受注や購入―というステップを考えてこれらのITツールを活用します。ターゲットによってはホームページだけでなくチラシの併用が有効ということもあるでしょう。

 売上を上げるために製品・サービスを広くPRし、同じ顧客に継続的に購入してもらうためのIT活用です。 事前に、誰(顧客や取引先)をターゲットとし、何(製品・サービスの特徴や強み)を伝えるかを整理しておきましょう。

会社のIT活用

これだけは知っておきたい多くの企業に共通する分野とは

この目的にはどんなITが有効?3つのポイント

IT活用の効果

基本編

コミュニケーションを良くする

 情報をいつでもどこでも関係者と共有することにより、ビジネスをスピーディに正確に進めます。また、外出していても迅速な対応が図れるよう、タブレットやスマートフォンなどのモバイルツールの利用も有効です。

〈ツール〉グループウェア、顧客データベース、社内SNS、タブレット・スマートフォン

商品の競争力を高める

 顧客の好みを知って商品開発を行ったり、短納期で精度の高いモノづくりを行ったりするためにもITが使えます。受注から生産までの情報を管理する仕組み、ミスを起こさない図面管理、技術の伝承などが挙げられます。

〈ツール〉販売データベース、生産管理、図面管理、動画や画像

1

1 2 3製品・サービスのPR力を上げる

 自社の製品・サービスを知ってもらうツールとしてチラシやホームページ、ブログなどがあります。 また顧客との関係を深めるためにメールマガジンやソーシャルネットワーキングサービスを活用したり、販売履歴データ等の活用が効果的です。

〈ツール〉ホームページ、ソーシャルネットワーキングサービス、顧客のデータベースなど

これだけは知っておきたい

IT活用の効果

製品・サービスのPR力を上げる

〈ツール〉●ホームページ●ブログ●SNS●チラシ●販売データベース

まずは知ってもらう <不特定多数へのPR>1

 「問い合わせ」「申込み」など反応があった顧客、また「利用していただいた顧客」には、つながりをもてる取り組みを行い次回の購入に結び付けます。これは新規顧客獲得以上に重要ともいえます。具体的な

方法としては「メルマガ」「SNS」があります。 SNSなどでは顧客の意見を聞くなど双方向のやり取りがしやすいので、マーケティングの参考としても期待できます。

再び利用してもらう <特定顧客へのPR・コミュニケーション>2

ネット広告・キーワードで探している・関連するサイトを見ている・対象とするエリアがある・HPに誘導する

チラシ

・ネットを利用していない人や 利用できない場合・ある程度しぼったエリア・手にした人に興味をもってもらう・HPに誘導する

<SNSについて> facebookやTwitterなどのSNSは、人づてに情報がつながっていく効果を期待できます。「グループ」を作成して製品・サービスの意見交換することも可能です。 一方で伝播力の早さからマイナスイメージが拡散することもあります。●知っておきたいSNSリスク管理①機密情報を漏らし、取引停止の危機②顧客のプライバシーを侵害し、顧客が離れる③悪意ある人に狙われ、会社や個人に被害④軽率な発言や写真の掲載、他人のコメントへの過敏な対応で会社のイメージ等に影響する

●業務内容:自動車板金塗装、自動車の修理及び車検に伴う整備 ●従業員数:12名 ●所在地:東京都目黒区

 自動車板金塗装を主とする同社は、ディーラー等の下請けから脱却するため、ホームページを活用して車両保有者からの直接問い合わせ、受注の獲得を目指した。ホームページ内では社長のファンづくりを重視し、社長の理念や従業員の取り組み姿勢を前面に掲げている。リピーターやその紹介も増え、現在ではほぼすべての顧客が直接受注に。収益性も高まっているという。

事例 有限会社伊倉板金塗装工業http://ikura-inc.com/

ホームページ

ノウハウ

顧客共有

SNS

製品開発

情報

ホームページ

・固定した情報・詳しい情報・整理した情報

ホームページ(HP)

・HPより早くトピックスを更新・時系列での情報発信・詳しい情報ブログ

・興味をもってもらう・情報を拡散してもらう・速報する

SNS

○月×日twitter

4 5

 ITの導入を検討するにあたり、「自社が実行して本当に効果が出るのだろうか」「成功事例は特別な企業のものでは」との疑問が湧くかもしれません。 そこでまず、現在のIT環境を活用することで効果が見込める分野を3点紹介します。これは多くの企業に共通す

るポイントであり、「顧客・取引先をはじめとするステークホルダーにいかに迅速に、的確に対応し、信頼を得るか」につながります。 経営課題を解決し、顧客に支持される会社となるために、3つのポイントとITの関連を押さえておきましょう。

 新規顧客(製品・サービスを利用したことがない人)に対して商品の内容や会社概要を知ってもらう具体的なIT活用としては、「Webサイト(以下ホームページ、またはHP)」「ブログ」「ソーシャルネットワーキングサービス(以下SNS)」があります。

 ①知ってもらう②申込みや引き合い③受注や購入―というステップを考えてこれらのITツールを活用します。ターゲットによってはホームページだけでなくチラシの併用が有効ということもあるでしょう。

 売上を上げるために製品・サービスを広くPRし、同じ顧客に継続的に購入してもらうためのIT活用です。 事前に、誰(顧客や取引先)をターゲットとし、何(製品・サービスの特徴や強み)を伝えるかを整理しておきましょう。

会社のIT活用

これだけは知っておきたい多くの企業に共通する分野とは

この目的にはどんなITが有効?3つのポイント

IT活用の効果

基本編

コミュニケーションを良くする

 情報をいつでもどこでも関係者と共有することにより、ビジネスをスピーディに正確に進めます。また、外出していても迅速な対応が図れるよう、タブレットやスマートフォンなどのモバイルツールの利用も有効です。

〈ツール〉グループウェア、顧客データベース、社内SNS、タブレット・スマートフォン

商品の競争力を高める

 顧客の好みを知って商品開発を行ったり、短納期で精度の高いモノづくりを行ったりするためにもITが使えます。受注から生産までの情報を管理する仕組み、ミスを起こさない図面管理、技術の伝承などが挙げられます。

〈ツール〉販売データベース、生産管理、図面管理、動画や画像

1

1 2 3製品・サービスのPR力を上げる

 自社の製品・サービスを知ってもらうツールとしてチラシやホームページ、ブログなどがあります。 また顧客との関係を深めるためにメールマガジンやソーシャルネットワーキングサービスを活用したり、販売履歴データ等の活用が効果的です。

〈ツール〉ホームページ、ソーシャルネットワーキングサービス、顧客のデータベースなど

これだけは知っておきたい

IT活用の効果

製品・サービスのPR力を上げる

〈ツール〉●ホームページ●ブログ●SNS●チラシ●販売データベース

まずは知ってもらう <不特定多数へのPR>1

 「問い合わせ」「申込み」など反応があった顧客、また「利用していただいた顧客」には、つながりをもてる取り組みを行い次回の購入に結び付けます。これは新規顧客獲得以上に重要ともいえます。具体的な

方法としては「メルマガ」「SNS」があります。 SNSなどでは顧客の意見を聞くなど双方向のやり取りがしやすいので、マーケティングの参考としても期待できます。

再び利用してもらう <特定顧客へのPR・コミュニケーション>2

ネット広告・キーワードで探している・関連するサイトを見ている・対象とするエリアがある・HPに誘導する

チラシ

・ネットを利用していない人や 利用できない場合・ある程度しぼったエリア・手にした人に興味をもってもらう・HPに誘導する

<SNSについて> facebookやTwitterなどのSNSは、人づてに情報がつながっていく効果を期待できます。「グループ」を作成して製品・サービスの意見交換することも可能です。 一方で伝播力の早さからマイナスイメージが拡散することもあります。●知っておきたいSNSリスク管理①機密情報を漏らし、取引停止の危機②顧客のプライバシーを侵害し、顧客が離れる③悪意ある人に狙われ、会社や個人に被害④軽率な発言や写真の掲載、他人のコメントへの過敏な対応で会社のイメージ等に影響する

●業務内容:自動車板金塗装、自動車の修理及び車検に伴う整備 ●従業員数:12名 ●所在地:東京都目黒区

 自動車板金塗装を主とする同社は、ディーラー等の下請けから脱却するため、ホームページを活用して車両保有者からの直接問い合わせ、受注の獲得を目指した。ホームページ内では社長のファンづくりを重視し、社長の理念や従業員の取り組み姿勢を前面に掲げている。リピーターやその紹介も増え、現在ではほぼすべての顧客が直接受注に。収益性も高まっているという。

事例 有限会社伊倉板金塗装工業http://ikura-inc.com/

ホームページ

ノウハウ

顧客共有

SNS

製品開発

情報

ホームページ

・固定した情報・詳しい情報・整理した情報

ホームページ(HP)

・HPより早くトピックスを更新・時系列での情報発信・詳しい情報ブログ

・興味をもってもらう・情報を拡散してもらう・速報する

SNS

人事担当向け情報があるので提供しよう

東京商工会議所「web 戦略パートナー」派遣事業での支援活動

6 7

 製品・サービスの開発・製造に目を向けてみましょう。この分野でも様々な情報が取り巻いており、情報を活用することで効果を上げることができます。

会社のIT活用 基本編

2これだけは

知っておきたい

IT活用の効果

商品の競争力を高める

顧客データの活用例

◎効果を上げるコツ 「作りっぱなしのHPを見直そう」

〈ツール〉●販売データベース●生産管理●図面管理●動画や画像

 個々の製品・サービスの販売履歴等を把握することは商品戦略立案や新製品企画に役立ちます。活用することで業務効率化にもつながると言えます。 販売履歴に加え、顧客とどのような会話を交わしたかといった接触履歴を従業員間で共有できると、

コミュニケーションの改善にも利用できます。 ニーズを把握する方法の一つにアンケートがありますが、アンケートの実施や集計にもクラウドサービスやタブレット端末の利用が可能になっており、より便利にスピーディに実施できます。

市場ニーズを把握する1

 スピードが問われる時代、速く正確に対応することは競争力強化に欠かせません。 受注から生産工程、出荷までの情報を一元管理し、顧客の問い合わせにもすぐに答えられるようにしたいものです。原材料をデータ管理して効果的な仕入れを行ったり、図面や資料をデータ化することで、紙にありがちな混同を防いだり、過去の受注図

面をデータ化し取り出しやすいように保管したりなど、ITを活用する場面が多々あります。 また、新しいオプションプランやキャンペーンを企画しても一部の従業員が知らずに対応していては意味がありません。みんなで共有できる仕組みが顧客満足につながります。

最新の情報、正確な情報を活用する2

市場ニーズ 製品・サービス 技術・ノウハウ

工程管理 図面・マニュアル

見積・受注履歴

部品・資材

 品質に自信がある会社ほど、退職や異動などがあっても同じ品質を提供し続けられる体制づくりがカギになります。スキル向上やノウハウ伝承、教育研修でITを活用している企業もあります。

 製造記録やノウハウをデータ化しておくこと、さらにはWeb会議システムによる集合研修、動画で作業を撮影し必要に応じてタブレットで確認、などという事例も出ています。

人材育成もITで3

商品の開発製造における情報の流れ

 名刺交換など、自社とコンタクトがあった顧客のデータを有効活用していますか。「利用していただいた顧客」に関しては、名刺情報の「氏名」「連絡先」に加え「製品・サービスの購入履歴」「ライフスタイル」等マーケティングに利用できる情報やこれまでの「購買履歴」等

を関連づけてデータベースを作りたいものです。 紙の台帳などに比べデータを並べ替えたり絞り込んだりするのはITの得意とするところです。 「誰」が「何の情報」を望んでいるのかを理解して、効果的な働きかけを行いましょう。

また、専門家派遣の結果、以下のような成果も出ています。

 ホームページの運営はゴルフと似ているかもしれません。独学で苦労するよりもレッスンプロである専門家にちょっと聞くだけで大きな効果が見込めるでしょう。

 今のホームページは誰がどのくらいアクセスしているか把握していますか。 ホームページをせっかく作っても見てもらえなければ効果が上がりません。アクセス解析をしてどのような検索用語で来ているか、どんな顧客特性かを調べることで、ホームページの改善や、今後のPR戦略に活用できます。

 東京商工会議所では、2012・2013年度とWeb相談指導の実績あるITコーディネータ(ITと経営がわかる専門家)を「web戦略パートナー」として企業に3回派遣し、ホームページの改善支援を行いました。その結果、戦略的な活用に向けて右のような5つのステップが必要であることがわかりました。

顧客をマネジメントする <顧客のデータベースを作る>3

建築資材卸売業

事業用不動産業

輸入品小売業

キーワードの見直しで訪問数約1.5倍・ホームページから初の問い合わせを実現

訪問者導線の修正で、アクセス数8倍、問い合わせが月間10倍に

バナーを「見た目(英語表記)」より「親切さ(日本語表記)」に変更して訪問数3倍に

STEP5 解析結果をもとに、ホームページを育てよう

STEP4 アクセス解析を行ってみよう

STEP3 問い合せや注文につなげる工夫をしよう

STEP2 自社の商品・サービスに関するキーワードを見直そう

STEP1 「誰に」「何を」売るのか明確にしよう

Aさん X月X日 A PC

Bさん

Cさん

Dさん

Y月Y日

Z月Z日

A月A日

B

C

D

××(株)営業部

△△(株)営業部

□□(株)人事部

山歩き

サイクリング

サイクリング

… … … … … … …

○○(株)人事部

ホームページの戦略的活用ステップ

購入履歴 ライフスタイル

購入日 購入品 年齢 家族構成 仕事 趣味

●業務内容:フエルト製品および関連商品の加工・販売 ●従業員数:27名 ●所在地:東京都墨田区

 ①フエルト及び化成品の加工②切り売り③製品製造販売を行っている同社は、IT活用の前提として、受注や関連書類を画像データとして取り込み、電子書庫で管理。市販の販売管理ソフトに自社開発のデータベースソフトをリンクさせ加工管理している。また、事務所内のサーバーにWebサーバーを置き、必要書類をタブレットで閲覧出来るようにした。最新の図面に基づき作業し、ミスの軽減に貢献している。

事例 梶フエルト工業株式会社http://www.kajifelt.co.jp/

タブレット

人事担当向け情報があるので提供しよう

東京商工会議所「web 戦略パートナー」派遣事業での支援活動

6 7

 製品・サービスの開発・製造に目を向けてみましょう。この分野でも様々な情報が取り巻いており、情報を活用することで効果を上げることができます。

会社のIT活用 基本編

2これだけは

知っておきたい

IT活用の効果

商品の競争力を高める

顧客データの活用例

◎効果を上げるコツ 「作りっぱなしのHPを見直そう」

〈ツール〉●販売データベース●生産管理●図面管理●動画や画像

 個々の製品・サービスの販売履歴等を把握することは商品戦略立案や新製品企画に役立ちます。活用することで業務効率化にもつながると言えます。 販売履歴に加え、顧客とどのような会話を交わしたかといった接触履歴を従業員間で共有できると、

コミュニケーションの改善にも利用できます。 ニーズを把握する方法の一つにアンケートがありますが、アンケートの実施や集計にもクラウドサービスやタブレット端末の利用が可能になっており、より便利にスピーディに実施できます。

市場ニーズを把握する1

 スピードが問われる時代、速く正確に対応することは競争力強化に欠かせません。 受注から生産工程、出荷までの情報を一元管理し、顧客の問い合わせにもすぐに答えられるようにしたいものです。原材料をデータ管理して効果的な仕入れを行ったり、図面や資料をデータ化することで、紙にありがちな混同を防いだり、過去の受注図

面をデータ化し取り出しやすいように保管したりなど、ITを活用する場面が多々あります。 また、新しいオプションプランやキャンペーンを企画しても一部の従業員が知らずに対応していては意味がありません。みんなで共有できる仕組みが顧客満足につながります。

最新の情報、正確な情報を活用する2

市場ニーズ 製品・サービス 技術・ノウハウ

工程管理 図面・マニュアル

見積・受注履歴

部品・資材

 品質に自信がある会社ほど、退職や異動などがあっても同じ品質を提供し続けられる体制づくりがカギになります。スキル向上やノウハウ伝承、教育研修でITを活用している企業もあります。

 製造記録やノウハウをデータ化しておくこと、さらにはWeb会議システムによる集合研修、動画で作業を撮影し必要に応じてタブレットで確認、などという事例も出ています。

人材育成もITで3

商品の開発製造における情報の流れ

 名刺交換など、自社とコンタクトがあった顧客のデータを有効活用していますか。「利用していただいた顧客」に関しては、名刺情報の「氏名」「連絡先」に加え「製品・サービスの購入履歴」「ライフスタイル」等マーケティングに利用できる情報やこれまでの「購買履歴」等

を関連づけてデータベースを作りたいものです。 紙の台帳などに比べデータを並べ替えたり絞り込んだりするのはITの得意とするところです。 「誰」が「何の情報」を望んでいるのかを理解して、効果的な働きかけを行いましょう。

また、専門家派遣の結果、以下のような成果も出ています。

 ホームページの運営はゴルフと似ているかもしれません。独学で苦労するよりもレッスンプロである専門家にちょっと聞くだけで大きな効果が見込めるでしょう。

 今のホームページは誰がどのくらいアクセスしているか把握していますか。 ホームページをせっかく作っても見てもらえなければ効果が上がりません。アクセス解析をしてどのような検索用語で来ているか、どんな顧客特性かを調べることで、ホームページの改善や、今後のPR戦略に活用できます。

 東京商工会議所では、2012・2013年度とWeb相談指導の実績あるITコーディネータ(ITと経営がわかる専門家)を「web戦略パートナー」として企業に3回派遣し、ホームページの改善支援を行いました。その結果、戦略的な活用に向けて右のような5つのステップが必要であることがわかりました。

顧客をマネジメントする <顧客のデータベースを作る>3

建築資材卸売業

事業用不動産業

輸入品小売業

キーワードの見直しで訪問数約1.5倍・ホームページから初の問い合わせを実現

訪問者導線の修正で、アクセス数8倍、問い合わせが月間10倍に

バナーを「見た目(英語表記)」より「親切さ(日本語表記)」に変更して訪問数3倍に

STEP5 解析結果をもとに、ホームページを育てよう

STEP4 アクセス解析を行ってみよう

STEP3 問い合せや注文につなげる工夫をしよう

STEP2 自社の商品・サービスに関するキーワードを見直そう

STEP1 「誰に」「何を」売るのか明確にしよう

Aさん X月X日 A PC

Bさん

Cさん

Dさん

Y月Y日

Z月Z日

A月A日

B

C

D

××(株)営業部

△△(株)営業部

□□(株)人事部

山歩き

サイクリング

サイクリング

… … … … … … …

○○(株)人事部

ホームページの戦略的活用ステップ

購入履歴 ライフスタイル

購入日 購入品 年齢 家族構成 仕事 趣味

●業務内容:フエルト製品および関連商品の加工・販売 ●従業員数:27名 ●所在地:東京都墨田区

 ①フエルト及び化成品の加工②切り売り③製品製造販売を行っている同社は、IT活用の前提として、受注や関連書類を画像データとして取り込み、電子書庫で管理。市販の販売管理ソフトに自社開発のデータベースソフトをリンクさせ加工管理している。また、事務所内のサーバーにWebサーバーを置き、必要書類をタブレットで閲覧出来るようにした。最新の図面に基づき作業し、ミスの軽減に貢献している。

事例 梶フエルト工業株式会社http://www.kajifelt.co.jp/

タブレット

自宅など社外グループウェアやSFA(営業支援システム)

顧客情報製品情報

製造情報などを活用

遠隔オフィス

8 9

 顧客から「商品について詳しく知りたい」と電話があったとき、担当者が留守だったらどう対応しますか。「担当者がいつもどるかわかりません」という対応では信頼が低下します。 基本的な商品情報や顧客との対応履歴を共有したり、担当者が今どこにいて何時頃戻るのかスケジュールを把握できるようにしておきましょう。 また、社の方針や現状、開発したばかりの新しい

製品・サービスを役員・従業員間で共有したいという会社も増え、ビジネス向けのSNSを活用して社内の情報交換を進めている例もあります。やり取りの経緯が見やすいツールを活用して情報共有を図ることも有効です。 また、遠隔会議システムを活用して地域間コミュニケーションを図ることも考えられます。

 顧客や取引先への迅速で的確な対応が可能になると、相手先の満足や利益向上につながります。そのためには社内で各従業員の活動状況や顧客の情報を共有していくことが重要です。 すでにグループウェアやSFA(営業支援システム)などのさまざまなITツールがあります。ただ、これらを単純に導入するのではなく、どうすれば効果的か、「経営者・従業員一丸となった組織になる」ためにどうしたらいいかを整理しておきましょう。

3これだけは

知っておきたい

IT活用の効果

コミュニケーションを良くする

失敗しないIT活用に向けて―成功するツボ―

<ツール>●グループウェア●顧客データベース●社内SNS●タブレット・スマートフォン

担当者が不在でも対応ができる1

 「先週注文した商品、いつごろできますか」納期に対する問い合わせは製造業などでは頻繁に起こります。その都度工場に確認に行っていては効率も悪く、顧客を待たせてしまうことにもなります。

 現場が記録した製造情報を電話対応を行う担当者も把握できるような仕組みを持てると便利です。前項で説明した製造プロセスの一元管理ができていると、この部分もスムーズに行えます。

納期等の問い合わせに素早い回答ができる2

社内における情報共有の形

自社ならではの目標設定を !

現実的な目標設定を

 仕事のやり方が変わる煩雑さや導入プロジェクトの負担感を乗り越えるには、利用者が「何のためにITを使うのか」を理解して、主体的に動けることが大切です。従業員、経営者、そして顧客のメリットを整理し共有しましょう。

 システムを作ってから、「こういう情報がほしかった」と思っても、簡単に改変できない場合があります。 最近は、クラウドサービスのように「持たずに使う」ITの利用方法が広がってきました。 少人数で使ってみて→規模を拡大 基本的な部分から使ってみて→適用範囲を拡大など、「小さく始めて大きくする」のもよいでしょう。

目標設定の例)

メリットの整理例)

将来像を見極めつつ、小さく始める

<担当者側>・作業負荷の軽減・ミスの軽減

<経営者側>・経営の見える化・経営判断の スピード化

顧客データ・販売データ管理

<顧客に対して>・サービスの強化・利便性の向上

IT活用の将来像

データの分類・整理 クラウドサービスを使って小さく始めることも必要 不要

利用者の理解、合意形成を

1

2

3

 ITに過度な期待をかけすぎず、一つひとつの取り組みに対して、現実的な目標を立てていきましょう。数値化できるものは、数字で目標を立て、社内で共有しましょう。 定性的な面では、現場がどのように改善できるか(楽になるか)の視点でしっかりヒアリングを行うことが大切です。

会社のIT活用 ステップアップ編

 IT活用に取り組んでも、「思ったほど効果が出ない」と悩む企業もあります。東京商工会議所が行った「生産性向上に関する実態調査」(2010年)では「開発したソフトで生産性が上がったか」という設問で約4割が「変わらない」と回答、中には「下がった」という企業もありました。「IT活用で失敗しないためのポイント」も押さえておきましょう。

 = 売上反映効果(問い合わせや注文件数・顧客訪問等 の営業効率・コンバージョン率)

(事務費削減・残業コスト削減) = コスト削減効果

顧客の問い合わせや申込における 負担の改善、社員の働き方改善定性的な目標 = 

定量的な目標

 さらに進めば、クラウドやモバイルを活用して外出先から社内システムに直接アクセスする方法もあ

ります。セキュリティ等注意すべき点はありますが、生産性向上が期待できます。

外出先から直接対応ができる3

事例 株式会社ダンクソフトhttp://www.dunksoft.com/

一元管理 遠隔会議

●業務内容:インターネットサイト、業務システムのコンサルティング・制作・構築 ●従業員数:23名 ●所在地:東京都中央区

 自社開発のアプリケーションソフトが主力事業の一つ。仕掛から入金回収までの売掛と仕入、支払、経費の買掛をCRMに統合。複数のシステムにまたがっていたヒト、モノ、カネを一元化した。経営トップの考えや社員間のコミュニケーションのための社内ポータルを整備。また社内ペーパーレス化を徹底、徳島にサテライトオフィスを構え、遠隔で常時接続して隣にいるように声掛けできる環境で業務を遂行。結果として5年間で売上高が47%増加。原価、仕入高は55%減、粗利率が71%から91%に向上した。

自宅など社外グループウェアやSFA(営業支援システム)

顧客情報製品情報

製造情報などを活用

遠隔オフィス

8 9

 顧客から「商品について詳しく知りたい」と電話があったとき、担当者が留守だったらどう対応しますか。「担当者がいつもどるかわかりません」という対応では信頼が低下します。 基本的な商品情報や顧客との対応履歴を共有したり、担当者が今どこにいて何時頃戻るのかスケジュールを把握できるようにしておきましょう。 また、社の方針や現状、開発したばかりの新しい

製品・サービスを役員・従業員間で共有したいという会社も増え、ビジネス向けのSNSを活用して社内の情報交換を進めている例もあります。やり取りの経緯が見やすいツールを活用して情報共有を図ることも有効です。 また、遠隔会議システムを活用して地域間コミュニケーションを図ることも考えられます。

 顧客や取引先への迅速で的確な対応が可能になると、相手先の満足や利益向上につながります。そのためには社内で各従業員の活動状況や顧客の情報を共有していくことが重要です。 すでにグループウェアやSFA(営業支援システム)などのさまざまなITツールがあります。ただ、これらを単純に導入するのではなく、どうすれば効果的か、「経営者・従業員一丸となった組織になる」ためにどうしたらいいかを整理しておきましょう。

3これだけは

知っておきたい

IT活用の効果

コミュニケーションを良くする

失敗しないIT活用に向けて―成功するツボ―

<ツール>●グループウェア●顧客データベース●社内SNS●タブレット・スマートフォン

担当者が不在でも対応ができる1

 「先週注文した商品、いつごろできますか」納期に対する問い合わせは製造業などでは頻繁に起こります。その都度工場に確認に行っていては効率も悪く、顧客を待たせてしまうことにもなります。

 現場が記録した製造情報を電話対応を行う担当者も把握できるような仕組みを持てると便利です。前項で説明した製造プロセスの一元管理ができていると、この部分もスムーズに行えます。

納期等の問い合わせに素早い回答ができる2

社内における情報共有の形

自社ならではの目標設定を !

現実的な目標設定を

 仕事のやり方が変わる煩雑さや導入プロジェクトの負担感を乗り越えるには、利用者が「何のためにITを使うのか」を理解して、主体的に動けることが大切です。従業員、経営者、そして顧客のメリットを整理し共有しましょう。

 システムを作ってから、「こういう情報がほしかった」と思っても、簡単に改変できない場合があります。 最近は、クラウドサービスのように「持たずに使う」ITの利用方法が広がってきました。 少人数で使ってみて→規模を拡大 基本的な部分から使ってみて→適用範囲を拡大など、「小さく始めて大きくする」のもよいでしょう。

目標設定の例)

メリットの整理例)

将来像を見極めつつ、小さく始める

<担当者側>・作業負荷の軽減・ミスの軽減

<経営者側>・経営の見える化・経営判断の スピード化

顧客データ・販売データ管理

<顧客に対して>・サービスの強化・利便性の向上

IT活用の将来像

データの分類・整理 クラウドサービスを使って小さく始めることも必要 不要

利用者の理解、合意形成を

1

2

3

 ITに過度な期待をかけすぎず、一つひとつの取り組みに対して、現実的な目標を立てていきましょう。数値化できるものは、数字で目標を立て、社内で共有しましょう。 定性的な面では、現場がどのように改善できるか(楽になるか)の視点でしっかりヒアリングを行うことが大切です。

会社のIT活用 ステップアップ編

 IT活用に取り組んでも、「思ったほど効果が出ない」と悩む企業もあります。東京商工会議所が行った「生産性向上に関する実態調査」(2010年)では「開発したソフトで生産性が上がったか」という設問で約4割が「変わらない」と回答、中には「下がった」という企業もありました。「IT活用で失敗しないためのポイント」も押さえておきましょう。

 = 売上反映効果(問い合わせや注文件数・顧客訪問等 の営業効率・コンバージョン率)

(事務費削減・残業コスト削減) = コスト削減効果

顧客の問い合わせや申込における 負担の改善、社員の働き方改善定性的な目標 = 

定量的な目標

 さらに進めば、クラウドやモバイルを活用して外出先から社内システムに直接アクセスする方法もあ

ります。セキュリティ等注意すべき点はありますが、生産性向上が期待できます。

外出先から直接対応ができる3

事例 株式会社ダンクソフトhttp://www.dunksoft.com/

一元管理 遠隔会議

●業務内容:インターネットサイト、業務システムのコンサルティング・制作・構築 ●従業員数:23名 ●所在地:東京都中央区

 自社開発のアプリケーションソフトが主力事業の一つ。仕掛から入金回収までの売掛と仕入、支払、経費の買掛をCRMに統合。複数のシステムにまたがっていたヒト、モノ、カネを一元化した。経営トップの考えや社員間のコミュニケーションのための社内ポータルを整備。また社内ペーパーレス化を徹底、徳島にサテライトオフィスを構え、遠隔で常時接続して隣にいるように声掛けできる環境で業務を遂行。結果として5年間で売上高が47%増加。原価、仕入高は55%減、粗利率が71%から91%に向上した。

基本的なIT活用が進んだところで、さらに、生産性の向上や営業力強化を実現するIT活用について紹介します。

Column

Column

10 11

社外にいても情報活用ネットワーク 取引先とつながる電子商取引業務間でのデータ連携一元管理

どこでもつながる、データをつなげる2

 会社の「強み」を理解していますか。 ITは自社の強みをさらに強くするために使うと、より高い効果が得られます。 誰のための製品・サービスなのか、何のために提供しているのかを改めて整理し、競合他社と比べて優れているところを見出しましょう。 「強み」や「強くしたい」ポイントが押さえられたら、ホームページ等で積極的にアピールしたり、迅速な顧客対応をよりスピーディにするためにITを活用するなど、アクションを検討していきます。 また、市場の変化に応じて、自社の事業領域や強みを変化させることも有効です。 例えばある会社は、リーマンショックでこれまでの量産品中心から試作品中心に事業転換しました。転換後は見積作成に迅速な対応ができるよう、これま

での履歴を管理したり、顧客クレームを分析し、迅速な対応と品質向上を図りました。ITを取り入れて顧客からの信頼を獲得しています。

 関係する従業員が情報を共有し、しかも社外からも情報が確認できるようになると時間を有効に活用できます。

 「共有」や「つながり」はIT活用の効果を倍増させるカギと言えます。

「強み」をさらに強く1

東京商工会議所では2013年度「中小企業が信頼を高めるための情報開示のすすめ」を発行しています。知的資産経営の概要、知的資産を見える化し、その情報をとりまとめた「知的資産経営レポート」作成や活用のポイントなどについて、わかりやすく解説しています。

会社の強みを見える化する

ホームページだけではない! インターネットが実現する様々なビジネス活動

強みを活かして、誰に何を売りたいのですか例)

売りたい相手

①大手機械メーカー、研究所…②セレクトショップ、雑貨店、地域密着型量販店、卸売店…

売りたいもの

①自分の会社で企画開発して作ったり提供しているもの(例:製造業)②プロの目で仕入れたユニークな商品…③他社でも扱っている商品がある(例:小売業)

 営業社員が外出先からデータにアクセスして営業報告や顧客先データを入手できれば、移動や準備の時間を訪問件数の増加などへ有効活用できます。 また、自宅などから社内情報を活用できる仕組みによって、介護や育児中の従業員の在宅勤務の実現、災害やパンデミックに対する事業継続計画(BCP)等に結び付きます。

 企業内のデータは、生産管理と受注管理、給与管理と出退勤管理等々何らかの関連性があるものが多くあります。それぞれ単独のソフトウエアを導入し効率化を図るのもいいのですが、データが一元管理できると効率が上がり必要なデータが手に入りやすくなります。

 FAXで到着した注文書を、テンキーやPCで別のデータに転記していませんか。転記時に入力ミスが起きるだけでなく、作業としても非常に負担がかかります。電子商取引環境で受発注を行い、そのデータを自社システムに取り込むことができれば簡略化できます。

さらなる「生産性向上/営業強化」へ

会社のIT活用 ステップアップ編

 「売りたいもの・相手を意識した情報発信」「売りたいものに適した販売管理」「売りたい相手へのプロモーションを意識した顧客管理」など、ITの有効活用を検討していきましょう。

●マーケティングへの活用(ニーズ把握・シーズ発信) ・製品・サービス情報の発信 ・Facebook等を活用したユーザーコミュニティ

 ・アクセス解析 ・ネット広告

●営業活動への活用(顧客ニーズへの的確な対応) ・タブレット活用によるプレゼン ・動画による製品・サービス紹介 ・引き合い、問い合わせの受付 ・ダイレクトメール

●受注・出荷業務への活用(顧客の利便性) ・EDI受注(顧客の要求に応える) ・Webによる納期照会・出荷予定情報のお知らせ

 ・受注予約、座席予約 ・Web見積もり、Web受注

●業種:油圧機器、板金加工、受託開発事業 ●従業員数:30名●所在地:東京都足立区

 同社の油圧ジャッキ事業は、リーマンショックの影響で45%収益が減少。生き残り戦

略として受注生産の強化を目指し、順調に推移するも、受注型への移行で情報の量が増

え、営業や技術、業務、協力会社との連携が複雑になるなどオペレーションに難が出て

きた。事態の打開のため全社を挙げた業務プロセスの見直しと、業務システムの自社開

発に着手。クラウド型データベースによる営業案件の部門間共有、タブレット端末によ

る工場在庫の営業部門での見える化などにより、顧客への見積もり回答、納期回答の迅

速化と、東京、大阪、福島工場にまたがる部門間の円滑な情報連携を実現している。

事例 株式会社今野製作所http://www.eagle-jack.jp/

情報連携

 インターネットはホームページのみならず、各種サービスやツール、システムとの組み合わせで、マーケティング機能、営業機能、受注・出荷機能を下支えします。事業分野に応じて、活用したいものです。

基本的なIT活用が進んだところで、さらに、生産性の向上や営業力強化を実現するIT活用について紹介します。

Column

Column

10 11

社外にいても情報活用ネットワーク 取引先とつながる電子商取引業務間でのデータ連携一元管理

どこでもつながる、データをつなげる2

 会社の「強み」を理解していますか。 ITは自社の強みをさらに強くするために使うと、より高い効果が得られます。 誰のための製品・サービスなのか、何のために提供しているのかを改めて整理し、競合他社と比べて優れているところを見出しましょう。 「強み」や「強くしたい」ポイントが押さえられたら、ホームページ等で積極的にアピールしたり、迅速な顧客対応をよりスピーディにするためにITを活用するなど、アクションを検討していきます。 また、市場の変化に応じて、自社の事業領域や強みを変化させることも有効です。 例えばある会社は、リーマンショックでこれまでの量産品中心から試作品中心に事業転換しました。転換後は見積作成に迅速な対応ができるよう、これま

での履歴を管理したり、顧客クレームを分析し、迅速な対応と品質向上を図りました。ITを取り入れて顧客からの信頼を獲得しています。

 関係する従業員が情報を共有し、しかも社外からも情報が確認できるようになると時間を有効に活用できます。

 「共有」や「つながり」はIT活用の効果を倍増させるカギと言えます。

「強み」をさらに強く1

東京商工会議所では2013年度「中小企業が信頼を高めるための情報開示のすすめ」を発行しています。知的資産経営の概要、知的資産を見える化し、その情報をとりまとめた「知的資産経営レポート」作成や活用のポイントなどについて、わかりやすく解説しています。

会社の強みを見える化する

ホームページだけではない! インターネットが実現する様々なビジネス活動

強みを活かして、誰に何を売りたいのですか例)

売りたい相手

①大手機械メーカー、研究所…②セレクトショップ、雑貨店、地域密着型量販店、卸売店…

売りたいもの

①自分の会社で企画開発して作ったり提供しているもの(例:製造業)②プロの目で仕入れたユニークな商品…③他社でも扱っている商品がある(例:小売業)

 営業社員が外出先からデータにアクセスして営業報告や顧客先データを入手できれば、移動や準備の時間を訪問件数の増加などへ有効活用できます。 また、自宅などから社内情報を活用できる仕組みによって、介護や育児中の従業員の在宅勤務の実現、災害やパンデミックに対する事業継続計画(BCP)等に結び付きます。

 企業内のデータは、生産管理と受注管理、給与管理と出退勤管理等々何らかの関連性があるものが多くあります。それぞれ単独のソフトウエアを導入し効率化を図るのもいいのですが、データが一元管理できると効率が上がり必要なデータが手に入りやすくなります。

 FAXで到着した注文書を、テンキーやPCで別のデータに転記していませんか。転記時に入力ミスが起きるだけでなく、作業としても非常に負担がかかります。電子商取引環境で受発注を行い、そのデータを自社システムに取り込むことができれば簡略化できます。

さらなる「生産性向上/営業強化」へ

会社のIT活用 ステップアップ編

 「売りたいもの・相手を意識した情報発信」「売りたいものに適した販売管理」「売りたい相手へのプロモーションを意識した顧客管理」など、ITの有効活用を検討していきましょう。

●マーケティングへの活用(ニーズ把握・シーズ発信) ・製品・サービス情報の発信 ・Facebook等を活用したユーザーコミュニティ

 ・アクセス解析 ・ネット広告

●営業活動への活用(顧客ニーズへの的確な対応) ・タブレット活用によるプレゼン ・動画による製品・サービス紹介 ・引き合い、問い合わせの受付 ・ダイレクトメール

●受注・出荷業務への活用(顧客の利便性) ・EDI受注(顧客の要求に応える) ・Webによる納期照会・出荷予定情報のお知らせ

 ・受注予約、座席予約 ・Web見積もり、Web受注

●業種:油圧機器、板金加工、受託開発事業 ●従業員数:30名●所在地:東京都足立区

 同社の油圧ジャッキ事業は、リーマンショックの影響で45%収益が減少。生き残り戦

略として受注生産の強化を目指し、順調に推移するも、受注型への移行で情報の量が増

え、営業や技術、業務、協力会社との連携が複雑になるなどオペレーションに難が出て

きた。事態の打開のため全社を挙げた業務プロセスの見直しと、業務システムの自社開

発に着手。クラウド型データベースによる営業案件の部門間共有、タブレット端末によ

る工場在庫の営業部門での見える化などにより、顧客への見積もり回答、納期回答の迅

速化と、東京、大阪、福島工場にまたがる部門間の円滑な情報連携を実現している。

事例 株式会社今野製作所http://www.eagle-jack.jp/

情報連携

 インターネットはホームページのみならず、各種サービスやツール、システムとの組み合わせで、マーケティング機能、営業機能、受注・出荷機能を下支えします。事業分野に応じて、活用したいものです。

経営戦略の視点環境変化対応ビジネスモデル

顧客を変える 売り物を変える

自社の強みの再定義・強化

財務の視点

財務の視点

売り上げ拡大

既存顧客維持・拡大 新規開拓

知名度向上 営業力強化

顧客の視点

クイックレスポンス 高性能

短納期 高品質約束遵守

“IT活用”+人材育成

学習と成長の視点 市場と顧客の見える化 業務の見える化 社内外の連携力強化 損益の見える化

業務プロセスの視点 営業 受注 発注 生産 納品・請求

利益体質化

付加価値UP(高価格)

直接原価低減

間接経費圧縮

直接業務効率向上

間接業務効率向上

購入費低減 在庫圧縮資産効率化

経営目標売上げ拡大テーマ

利益体質テーマ

業務改善テーマ

“IT活用”テーマ

商品力向上 商品提供力(サービス力)向上

低価格

差別化した販売物

実行にあたって

貴社のどこを“IT化”すると効果的と思いますか

12 13

(資料提供:ITコーディネータ 川内晟宏氏)

自分の会社には何が必要? IT化チェックシートこれまで経営にITを活用するポイントをご紹介してきました。いまやPCを導入していない企業の方が珍しいかと思います。今持っているITを有効なものにするために点検のポイントをご案内します。

HPを作りたい、または会社パンフレットとは違うように作り直したい。SNSを活用したい。

問い合わせや申込みがわかりやすくできるような画面構成にしたい

HPが検索され、目に触れるようにしたい

HPがどんな人に見られているかを知りたい

特定顧客に、タイムリーに情報を送りたい

SNSなどを活用し、顧客の声を聞くことができる仕組みにしたい

出るを減らす

一般管理費の削減 □ 会計給与等定型業務の効率化 □ 二重入力解消 □ 特定従業員への依存解消

入りを増やす

2 新しい創造 □ 強みの発信 □ 顧客ニーズの吸収

営業経費 □ web集客

 □ 営業訪問の効率化

 □ 効果的なDM配信

売上1 顧客への価値提供 □ 発注しやすい仕組み □ 効果的なPR(「出を制す」とも連動) □ クイックレスポンスやリードタイム短縮  □ 個別ニーズにカスタマイズ・小口対応

業務1 生産管理  □ 効率よい生産2 調達管理  □ 効率よい仕入れ3 見積もり   □ 算出基礎データの整備        □ 過去データの整備        □ ルール標準化

PR強化

コミュニケーション強化

競争力強化

PC入れっぱなし・HP作りっぱなしの会社

ITならではの特長を活かすという感じでチェックしてみてください。

ITで元気になりたい会社さらなるIT活用にチャレンジ

ITでチャレンジする会社専門家と取り組むITの戦略的活用

顧客へのアンケート作業を簡素化したい

いま自社で何が売れているのか把握できるようにしたい

自社のHPで何が注目されているのか把握できるようにしたい

会社にどのような問合せがあるのか把握できるようにしたい

「誰」が、「何」を買ってくれているのか把握できるようにしたい

個別の製品・サービスの販売履歴が把握できるようにしたい

過去の見積もりデータを記録し、活用できるようにしたい

図面や資料の新旧取り違えがないようにしたい

新規サービスの情報を従業員間で共有できるようにしたい

問い合わせやクレームの情報を共有できるようにしたい

技術やノウハウを資料やマニュアルを配布だけでなく、内容も効果的に伝えたい

オンデマンドで従業員が独自で学べるようにしたい

見積依頼に迅速に正確に対応したい

業務ソフトの連携を図りたい

顧客情報が個々の従業員ごとの管理ではなく共有したい

顧客の特性が、関係する従業員間でわかるようにしたい

情報セキュリティを踏まえた上で複数の従業員が顧客データベースのメンテナンスできるようにしたい

役員・従業員の行動予定・スケジュールを関係者が確認できるようにしたい

社内のPCをつなげて資料やカタログを、関係する従業員同士で確認できるようにしたい

作業スタッフ等の訪問可能日に迅速に正確に対応したい

製品の在庫状況に対する問い合わせに迅速に正確に対応したい

製品の納期に対する問い合わせに迅速に正確に対応したい

引合や受注案件情報、生産情報等の進捗、在庫情報を関係者が見ることができるようにしたい

セキュリティを踏まえ顧客情報を関係者が確認できるようにしたい

社内のデータ・資料を外出先からでも見ることができるようにしたい

遠隔地の営業所等と遠隔会議を行いたい

営業報告書等の作成は外出先からでもできるようにしたい

営業報告書等が自動集計できるようにしたい

外出先で経理等の業務処理を可能にしたい

IT化できるポイントを見つける1生産性向上は、現在と同じ労働力や時間で、『入り(収入)を増やし、出るもの(コスト)を減らす』ことです。下記にIT活用で効率化が進められるポイントを挙げましたので、貴社で取り組めるものを探してください。

現場には一連の流れがあります。以下は製造業の事例ですが、業務プロセスと関連する目標・目的を認識し、それらを達成するためにITを活用することができないか考えてみましょう。

緑 ITならではの特長を活かす

青 さらなるIT活用にチャレンジ

赤 専門家と取り組むITの戦略的活用

経営戦略の視点環境変化対応ビジネスモデル

顧客を変える 売り物を変える

自社の強みの再定義・強化

財務の視点

財務の視点

売り上げ拡大

既存顧客維持・拡大 新規開拓

知名度向上 営業力強化

顧客の視点

クイックレスポンス 高性能

短納期 高品質約束遵守

“IT活用”+人材育成

学習と成長の視点 市場と顧客の見える化 業務の見える化 社内外の連携力強化 損益の見える化

業務プロセスの視点 営業 受注 発注 生産 納品・請求

利益体質化

付加価値UP(高価格)

直接原価低減

間接経費圧縮

直接業務効率向上

間接業務効率向上

購入費低減 在庫圧縮資産効率化

経営目標売上げ拡大テーマ

利益体質テーマ

業務改善テーマ

“IT活用”テーマ

商品力向上 商品提供力(サービス力)向上

低価格

差別化した販売物

実行にあたって

貴社のどこを“IT化”すると効果的と思いますか

12 13

(資料提供:ITコーディネータ 川内晟宏氏)

自分の会社には何が必要? IT化チェックシートこれまで経営にITを活用するポイントをご紹介してきました。いまやPCを導入していない企業の方が珍しいかと思います。今持っているITを有効なものにするために点検のポイントをご案内します。

HPを作りたい、または会社パンフレットとは違うように作り直したい。SNSを活用したい。

問い合わせや申込みがわかりやすくできるような画面構成にしたい

HPが検索され、目に触れるようにしたい

HPがどんな人に見られているかを知りたい

特定顧客に、タイムリーに情報を送りたい

SNSなどを活用し、顧客の声を聞くことができる仕組みにしたい

出るを減らす

一般管理費の削減 □ 会計給与等定型業務の効率化 □ 二重入力解消 □ 特定従業員への依存解消

入りを増やす

2 新しい創造 □ 強みの発信 □ 顧客ニーズの吸収

営業経費 □ web集客

 □ 営業訪問の効率化

 □ 効果的なDM配信

売上1 顧客への価値提供 □ 発注しやすい仕組み □ 効果的なPR(「出を制す」とも連動) □ クイックレスポンスやリードタイム短縮  □ 個別ニーズにカスタマイズ・小口対応

業務1 生産管理  □ 効率よい生産2 調達管理  □ 効率よい仕入れ3 見積もり   □ 算出基礎データの整備        □ 過去データの整備        □ ルール標準化

PR強化

コミュニケーション強化

競争力強化

PC入れっぱなし・HP作りっぱなしの会社

ITならではの特長を活かすという感じでチェックしてみてください。

ITで元気になりたい会社さらなるIT活用にチャレンジ

ITでチャレンジする会社専門家と取り組むITの戦略的活用

顧客へのアンケート作業を簡素化したい

いま自社で何が売れているのか把握できるようにしたい

自社のHPで何が注目されているのか把握できるようにしたい

会社にどのような問合せがあるのか把握できるようにしたい

「誰」が、「何」を買ってくれているのか把握できるようにしたい

個別の製品・サービスの販売履歴が把握できるようにしたい

過去の見積もりデータを記録し、活用できるようにしたい

図面や資料の新旧取り違えがないようにしたい

新規サービスの情報を従業員間で共有できるようにしたい

問い合わせやクレームの情報を共有できるようにしたい

技術やノウハウを資料やマニュアルを配布だけでなく、内容も効果的に伝えたい

オンデマンドで従業員が独自で学べるようにしたい

見積依頼に迅速に正確に対応したい

業務ソフトの連携を図りたい

顧客情報が個々の従業員ごとの管理ではなく共有したい

顧客の特性が、関係する従業員間でわかるようにしたい

情報セキュリティを踏まえた上で複数の従業員が顧客データベースのメンテナンスできるようにしたい

役員・従業員の行動予定・スケジュールを関係者が確認できるようにしたい

社内のPCをつなげて資料やカタログを、関係する従業員同士で確認できるようにしたい

作業スタッフ等の訪問可能日に迅速に正確に対応したい

製品の在庫状況に対する問い合わせに迅速に正確に対応したい

製品の納期に対する問い合わせに迅速に正確に対応したい

引合や受注案件情報、生産情報等の進捗、在庫情報を関係者が見ることができるようにしたい

セキュリティを踏まえ顧客情報を関係者が確認できるようにしたい

社内のデータ・資料を外出先からでも見ることができるようにしたい

遠隔地の営業所等と遠隔会議を行いたい

営業報告書等の作成は外出先からでもできるようにしたい

営業報告書等が自動集計できるようにしたい

外出先で経理等の業務処理を可能にしたい

IT化できるポイントを見つける1生産性向上は、現在と同じ労働力や時間で、『入り(収入)を増やし、出るもの(コスト)を減らす』ことです。下記にIT活用で効率化が進められるポイントを挙げましたので、貴社で取り組めるものを探してください。

現場には一連の流れがあります。以下は製造業の事例ですが、業務プロセスと関連する目標・目的を認識し、それらを達成するためにITを活用することができないか考えてみましょう。

緑 ITならではの特長を活かす

青 さらなるIT活用にチャレンジ

赤 専門家と取り組むITの戦略的活用

14 15

セキュリティ対策  つのポイント

情報化を進めるにあたっては、一方でセキュリティ対策が欠かせません。取り組みの根底には「自社はもとより、顧客や相手先に迷惑をかけない」という意識が必要です。セキュリティ対策に完璧はありません。セキュリティレベルを上げることも大切な一方で、従業員が故意・過失により情報漏洩するケースが多いということを理解しておきましょう。

業務 ミッション例 対応業務

情報発信 ホームページ運営・ホームページの運用管理(コンテンツの企画やニュースの発信等)・ホームページによるマーケティング(SEO対策、アクセス解析等々)

情報処理及び機器管理 PC(OS)導入や入れ替え

・PCその他端末等の管理(OSのバージョンアップや故障対応等)・ネットワークの管理(インターネット・LAN設定)・ソフトウェアの管理(インストール作業、ライセンス管理等)・保守契約

運用管理システム運用にあたっての利用支援(操作支援除く)

・IDの発行・共有ファイルやアクセス権の設定・ログ管理・利用者からの要求に対応(設定の変更やデータの修正等)

セキュリティ 顧客情報対策端末管理

・インターネットセキュリティ対策・盗難紛失等の対策と発生時の対応

教育 社内IT研修 ・従業員への操作マニュアル作成・研修・社内からの問い合わせ対応

情報化 社内システム開発検討・システム導入に向けたITシステム検討、見積書の検討・社内の課題収集分析・費用対効果の分析

IT担当者の主な業務内容  

情報セキュリティに対する取り組みチェックシート

実行にあたって忘れてならないセキュリティ対策2 「IT担当」の業務を理解しましょう3

 中小企業では、総務担当者やインターネットに詳しい人がIT担当者になっているケースが多くあります。IT担当というのは、意外と関連業務が多いのも事実。 IT担当には全部門とコミュニケーションをとり、システムを導入する場合はプロジェクトを管理運営できる能力も必要です(プロジェクトマネージャー)。 ふさわしい人材を選び、効率的にIT化を進めましょう。

不正アクセス対策

個人情報対策

端末管理対策

営業秘密対策

外部からの不正侵入や攻撃、ウイルスへの対策

モバイル端末、USBなどの運用管理と紛失・盗難対策

個人情報の取り扱い規則と運用

取引先の情報・業務情報を社外に公開しないための規則と運用

管理すべき重要な情報資産を区分している

重要な情報は、入手、作成、利用、保管、交換、提供、消去、破棄における取扱手順を定めている

従業員(派遣社員・アルバイトを含む)に対し、セキュリティに関して就業上何に注意しなければいけないかを明確にしている

重要な情報を保管したり、扱ったりする場所の入退管理と施錠管理を行っている

重要な書類、モバイルPC、記憶媒体などについて、整理整頓し、盗難防止対策や確実な廃棄を行っている

ウイルス対策ソフトをはじめとしたアプリケーションの運用を適切に行っている

導入している情報システムに対して、最新のパッチを適用するなどの脆弱性対策を行っている

インターネットを通じて送る重要なデータに対して、IDパスワードがないと開封できないようにしたり、通信の暗号化などの保護策を実施している

重要な情報に対するアクセス権限の設定を行っている

インターネット接続に関わる不正アクセス対策を行っている

情報システムに障害が発生した場合、業務を再開するために何をすべきかを把握している

情報セキュリティに関連する事件や事故等(ウイルス感染、情報漏えい等)の発生時に何をすべきかを把握している

プライバシーマークを取得する

4

チェックリストの数はいかがでしたか。何色が多かったですか。

本冊子を通じて「ITを有効活用して経営強化を図りたい」「いまあるITのリフォームをしたい」と思われた方は、商工会議所へご相談を! ITコーディネータなど専門家の活用も有効です。

緑 <PC入れっぱなし・HP作りっぱなしの会社>・・・・・ITならではの特長を活かす

青 <ITで元気になりたい会社>・・・・・・・・・・・・・・・・・・さらなるIT活用にチャレンジ

赤 <ITでチャレンジする会社>・・・・・・・・・・・・・・・・・・専門家と取り組むITの戦略的活用

参考:情報処理推進機構「中小企業における組織的な情報セキュリティ対策ガイドライン チェック項目」

14 15

セキュリティ対策  つのポイント

情報化を進めるにあたっては、一方でセキュリティ対策が欠かせません。取り組みの根底には「自社はもとより、顧客や相手先に迷惑をかけない」という意識が必要です。セキュリティ対策に完璧はありません。セキュリティレベルを上げることも大切な一方で、従業員が故意・過失により情報漏洩するケースが多いということを理解しておきましょう。

業務 ミッション例 対応業務

情報発信 ホームページ運営・ホームページの運用管理(コンテンツの企画やニュースの発信等)・ホームページによるマーケティング(SEO対策、アクセス解析等々)

情報処理及び機器管理 PC(OS)導入や入れ替え

・PCその他端末等の管理(OSのバージョンアップや故障対応等)・ネットワークの管理(インターネット・LAN設定)・ソフトウェアの管理(インストール作業、ライセンス管理等)・保守契約

運用管理システム運用にあたっての利用支援(操作支援除く)

・IDの発行・共有ファイルやアクセス権の設定・ログ管理・利用者からの要求に対応(設定の変更やデータの修正等)

セキュリティ 顧客情報対策端末管理

・インターネットセキュリティ対策・盗難紛失等の対策と発生時の対応

教育 社内IT研修 ・従業員への操作マニュアル作成・研修・社内からの問い合わせ対応

情報化 社内システム開発検討・システム導入に向けたITシステム検討、見積書の検討・社内の課題収集分析・費用対効果の分析

IT担当者の主な業務内容  

情報セキュリティに対する取り組みチェックシート

実行にあたって忘れてならないセキュリティ対策2 「IT担当」の業務を理解しましょう3

 中小企業では、総務担当者やインターネットに詳しい人がIT担当者になっているケースが多くあります。IT担当というのは、意外と関連業務が多いのも事実。 IT担当には全部門とコミュニケーションをとり、システムを導入する場合はプロジェクトを管理運営できる能力も必要です(プロジェクトマネージャー)。 ふさわしい人材を選び、効率的にIT化を進めましょう。

不正アクセス対策

個人情報対策

端末管理対策

営業秘密対策

外部からの不正侵入や攻撃、ウイルスへの対策

モバイル端末、USBなどの運用管理と紛失・盗難対策

個人情報の取り扱い規則と運用

取引先の情報・業務情報を社外に公開しないための規則と運用

管理すべき重要な情報資産を区分している

重要な情報は、入手、作成、利用、保管、交換、提供、消去、破棄における取扱手順を定めている

従業員(派遣社員・アルバイトを含む)に対し、セキュリティに関して就業上何に注意しなければいけないかを明確にしている

重要な情報を保管したり、扱ったりする場所の入退管理と施錠管理を行っている

重要な書類、モバイルPC、記憶媒体などについて、整理整頓し、盗難防止対策や確実な廃棄を行っている

ウイルス対策ソフトをはじめとしたアプリケーションの運用を適切に行っている

導入している情報システムに対して、最新のパッチを適用するなどの脆弱性対策を行っている

インターネットを通じて送る重要なデータに対して、IDパスワードがないと開封できないようにしたり、通信の暗号化などの保護策を実施している

重要な情報に対するアクセス権限の設定を行っている

インターネット接続に関わる不正アクセス対策を行っている

情報システムに障害が発生した場合、業務を再開するために何をすべきかを把握している

情報セキュリティに関連する事件や事故等(ウイルス感染、情報漏えい等)の発生時に何をすべきかを把握している

プライバシーマークを取得する

4

チェックリストの数はいかがでしたか。何色が多かったですか。

本冊子を通じて「ITを有効活用して経営強化を図りたい」「いまあるITのリフォームをしたい」と思われた方は、商工会議所へご相談を! ITコーディネータなど専門家の活用も有効です。

緑 <PC入れっぱなし・HP作りっぱなしの会社>・・・・・ITならではの特長を活かす

青 <ITで元気になりたい会社>・・・・・・・・・・・・・・・・・・さらなるIT活用にチャレンジ

赤 <ITでチャレンジする会社>・・・・・・・・・・・・・・・・・・専門家と取り組むITの戦略的活用

参考:情報処理推進機構「中小企業における組織的な情報セキュリティ対策ガイドライン チェック項目」

<東京都 地域振興推進事業>

◎発行日:2013年9月 

◎発 行:東京商工会議所 地域振興部 〒100-0005 千代田区丸の内3-2-2 http://www.tokyo-cci.or.jp <IT化支援のページ> http://www.tokyo-cci.or.jp/seisaku/committee/it/

◎発行人:橋本昌道

セキュリティに悩んだときはここへ!

●ここからセキュリティ!情報処理推進機構が作った情報セキュリティのポータルサイトです。http://www.ipa.go.jp/security/kokokara/

●「5分でできる!情報セキュリティポイント学習」ツールあなたの職場の日常の1コマを取り入れた親しみやすい学習テーマで、セキュリティに関する様々な事例を疑似体験しながら正しい対処法を学ぶことができます。http://www.ipa.go.jp/security/vuln/5mins_point/

●安全なウェブサイト運営入門ウェブサイトの脆弱性による被害を中心とした7つの具体的な事件を題材に、ロールプレイング形式で体験的に学習できるソフトウェアです。事件や事故が発生した場合の被害を理解し、事前対策の必要性を学ぶことができます。http://www.ipa.go.jp/security/vuln/7incidents/

中小企業のIT活用事例を探すなら

●中小企業IT経営力大賞経済産業省が関係機関の共催・協力のもとに主催し、2008年より実施されている表彰制度です。優れたIT経営を実現し、かつ他の中小企業がIT経営に取り組む際の参考となるような中小企業や組織に贈られます。またIT経営実践事例集などには参考となる活用事例が紹介されています。http://www.it-keiei.go.jp/award/

●全国IT経営スタジアム中小企業IT入門マガジン「COMPASS」がこれまでに取材した、ITを上手に活用している中小企業を紹介しています。http://itkeiei-stadium.jp/

中小企業のIT活用事例を探すなら●IT経営力大賞経済産業省が関係機関の共催・協力のもとに主催する平成19年度に創設された表彰制度です。優れたIT経営を実現し、かつ他の中小企業がIT経営に取り組む際の参考となるような中小企業や組織に贈られます。またIT経営実践事例集などには参考となる活用事例が紹介されています。http://www.it-keiei.go.jp/award/

●全国IT経営スタジアム中小企業IT入門マガジン「COMPASS」を編集する会社がこれまでの取材を通じてITを上手に活用している中小企業を紹介しています。http://itkeiei-stadium.jp/

Information

Information

<東京都 地域振興推進事業>

◎発行日:2013年9月 

◎発 行:東京商工会議所 地域振興部 〒100-0005 千代田区丸の内3-2-2 http://www.tokyo-cci.or.jp <IT化支援のページ> http://www.tokyo-cci.or.jp/ seisaku/committee/it/

◎発行人:橋本昌道

セキュリティに悩んだときはここへ!●ここからセキュリティ!情報処理推進機構が作った情報セキュリティのポータルサイトです。http://www.ipa.go.jp/security/kokokara/

●「5分でできる!情報セキュリティポイント学習」ツールあなたの職場の日常の1コマを取り入れた親しみやすい学習テーマで、セキュリティに関する様々な事例を疑似体験しながら正しい対処法を学ぶことができます。http://www.ipa.go.jp/security/vuln/5mins_point/

●安全なウェブサイト運営入門ウェブサイトの脆弱性による被害を中心とした7つの具体的な事件を題材に、ロールプレイング形式で体験的に学習できるソフトウェアです。事件や事故が発生した場合の被害を理解し、事前対策の必要性を学ぶことができます。http://www.ipa.go.jp/security/vuln/7incidents/

東京商工会議所のホームページから以下のIT支援の冊子もダウンロードできます。●「SNSビジネス活用基本ガイド(会社で使うSNSチェックリスト付)」●「ホームページの見直しで会社を元気に!(ホームページ戦略活用チェックシート付)」いずれも「調査・ガイドライン」のページ(http://www.tokyo-cci.or.jp/survey/)からダウンロードできます。

また「ホームページ戦略活用相談室」(http://faq-it.tokyo-cci.or.jp)では、web戦略パートナー(web指導実績のあるITコーディネータ)による無料ネット相談を行っています。

あわせてご活用ください。