9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1...

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Contents 121 ファイル共有について 9 9 ファイル共有について この章では、ファイル、フォルダの共有について解説しています。 9.1 サポートするネットワークファイルシステム ................... 122 9.2 ファイルの共有~異種システムの混在環境における使用~ ....... 126 9.3 既存のフォルダを共有する ................................... 128 9.4 新しくフォルダを共有する ................................... 129 9.5 フォルダ/共有を管理する ................................... 140 9.6 共有プロトコルの概要 ....................................... 141 9.7 CIFS 共有プロトコル ........................................ 141 9.8 NFS 共有プロトコル ......................................... 141 9.9 FTP 共有プロトコル ......................................... 153 9.10 HTTP 共有プロトコル....................................... 153 9.11 フォルダ .................................................. 154 9.12 アクセス許可の継承のしくみ ................................ 155 9.13 フォルダの作成方法 ........................................ 156

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ファイル共有につい

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第 9章 ファイル共有について

Con

この章では、ファイル、フォルダの共有について解説しています。

tents

9.1 サポートするネットワークファイルシステム ...................1229.2 ファイルの共有~異種システムの混在環境における使用~ .......1269.3 既存のフォルダを共有する ................................... 1289.4 新しくフォルダを共有する ................................... 1299.5 フォルダ/共有を管理する ................................... 1409.6 共有プロトコルの概要 ....................................... 1419.7 CIFS共有プロトコル ........................................1419.8 NFS共有プロトコル.........................................1419.9 FTP共有プロトコル .........................................1539.10 HTTP共有プロトコル.......................................1539.11 フォルダ .................................................. 1549.12 アクセス許可の継承のしくみ ................................ 1559.13 フォルダの作成方法 ........................................ 156

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9.1 サポートするネットワークファイルシステム

PRIMERGY FileServer は、UNIX/Linux システムで一般的な NFS(Network File System )と Windows ファミリーで一般的な CIFS(Common Internet File System )、

および Apple Macintosh 用の AppleTalk プロトコルによるネットワーク上のファイル アクセスをサポートします。どのように異種ファイルシステムを使用するかについては「9.2 ファイルの共有 ~異種システムの混在環境における使用~」をご覧くだ

さい。

まずはファイルシステムの特長を簡単に以下に記述します。

9.1.1 CIFSの特長

CIFS は、Microsoft Windows NT クライアントおよびサーバで使用される標準的な

ネットワーク ファイル共有メカニズムであり、Linux などで使われる SMB(Server Message Blocks )ネットワーク ファイル共有プロトコルのスーパーセットです。

CIFS の代表的な特長は、以下のとおりです。

• 共有アクセス時には、ユーザー名とパスワードを入力し、ネットワークにログ

インするセッション形式である

• アクセス権を有するユーザーとグループの管理を基本管理方針とする

9.1.2 NFSの特長

NFS は、UNIX の標準プロトコルで、CIFS との相違点は、アクセス時に、ユーザー

名やパスワードの入力の必要がなく、ホスト名またはクライアント マシンの IP アドレスに基づいてネットワーク ファイル リソースへのアクセスを許可または拒否で

きることです。

接続過程では、NFS クライアントは NFS 要求の中でユーザー名(UID)とグループ

名(GID)が参照されます。

UID と GID を PRIMERGY FileServer で結合する作業を実行しないと、すべての NFS クライアントは、グループ nogroup のユーザー nobody のファイル アクセス許可が

参照されます。

NFS は、UNIX のファイル システムを、ネットワークを通じてエキスポートする際

に使用するネットワーク プロトコルです。NFS の主な設計目標には、次の 3 つがあ

ります。

122 第 9章 ファイル共有について

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ファイル共有について

● 異なる UNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑にエキスポート

NFS は、異なるバージョンの UNIX 間でも、異なるプラットフォーム間でも稼動

します。たとえば、Linux マシンは、Tru64 UNIX マシン上のファイルにアクセスするこ

とができます。システム管理者とユーザーの両方が、このようなファイルに隔てなくアクセスすることができます。システム管理者やユーザーは、ローカルにあるファイルと、リモート マシン上のファイルに、まったく同様のアクセスができ

るため、その違いに気付くことがありません。

● 可能な限り簡明にした運用管理

リモート ファイル システムは、ローカル ファイル システムとまったく同じ方法

で、ローカル マシンにアタッチできます。システム管理者は、他のハード ドラ

イブや、外付けストレージを加える際と同じ方法で、リモート ファイル システ

ムを追加することができます。

● ファイル システムの操作だけに専念

ファイル システムは、ファイル システムをリモート マシンへエキスポートする

ためだけに使用します。読み込み、書き込み、作成、削除、コピーなどの操作のみサポートします。また、CIFS クライアントが NFS ファイルに続けてアクセスしても、ユーザーと

グループのファイル アクセス権は変換されません。したがって、ユーザーとグ

ループのセットアップは配備の重要な要素になります。これら二つの特長の比較から分かるとおり、CIFS はユーザー認証に重きを置いた

共有プロトコルであり、NFS は簡単な運用管理に重きを置いた共有プロトコルと

いうことができます。

■ NFSを使うために - SFUの概要-

PRIMERGY FileServer では NFS を使うために、「Microsoft Windows Services for UNIX 2.1(以下 SFU)」のコンポーネントを標準で提供しております。

SFU で最も特徴的な機能は、以下のとおりです。

• NFS ファイル共有サービスの提供ができる

• UNIX ⇔ Windows OS 間でのパスワード同期ができる

そのため、たとえば Windows NT/2000 サーバを中心にしてネットワークを組んでい

る場合、そのサーバ・マシンに SFU をインストールすれば、UNIX/Linux クライア

ントを Windows ネットワークに組み入れることができます。つまり Windows サー

バ上に置かれたユーザーごとのホーム・ディレクトリを、Windows 系クライアント

からも、UNIX 系クライアントからもアクセスできます。UNIX 系クライアントの

ために、特別な NFS ファイル・サーバを用意したり、2 種類のマシンでパスワード

を個別に管理したりする必要がなくなります。ファイル共有サービスを一台のマシンだけで集中的に管理したい場合に有用です。

9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123

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提供される SFU サービスは以下の2つです。

● NFS 用のサーバおよび NFS認証サーバ

SFU の NFS サーバは、NFS をサポートする本来のファイル システムを提供しま

す。Windows NT ファイルは、NFS を通じたエキスポートやアクセスが可能です。

最近まで、UNIX だけがファイルをエキスポートするのに NFS を使用していまし

た。UNIX は、Windows プラットフォームとファイルを共有することができず、

また、Windows プラットフォームも、UNIX とファイルを共有することができま

せんでした。この制限から、UNIX クライアントは UNIX 用のファイル サーバが必要で、

Windows クライアントは Windows 用のファイル サーバが必要でした。Windowsプラットフォームと UNIX は、ハードウェアも双方で用意し、オーバーヘッドも

労力も双方の環境で生じてしまう完全に切り離された環境でした。

PRIMERGY FileServer では SFU の機能を使うことで、UNIX クライアントは、

Windows ベースのマシンをファイル サーバとして使用することができます。SFUの NFS サーバは、NFS バージョン 2 と 3 をサポートし、また、TCP と UDP の両

ネットワーク プロトコル上での稼動もサポートします。

● ユーザー名のマッピング

その他の SFU コンポーネントに、ユーザー名のマッピング サーバがあります。

ユーザー名のマッピングは、ある 1 つの環境からユーザーやグループの ID を取

り出し、他の環境にあるユーザー ID 用に変換する処理を指します。

UNIX や NFS の世界では、ユーザーとグループの ID はユーザー ID(UID)とグ

ループ ID(GID)の組み合わせになります。

Windows 環境では、ユーザーの ID がセキュリティ ID(SID)に、また、Windows2000 ではグローバル一意識別子(GUID)になります。

ファイルサーバが異種システムの混在する環境内でファイルをエキスポートするときでも、認証に何ら問題は発生しません。ただ単純に直接照合して、そのユーザーはそのファイルへのアクセス権があるのか、また、アクセス レベルは何

かを判断します。しかし、ファイルサーバが異種システムの混在する環境内で処理する場合、ユーザーのアクセス権を何らかの方法で変換する必要があります。ユーザーのマッピング処理とは、ユーザーのセキュリティ権をある環境から別の環境用に変換する処理になります。

前節で説明したとおり、NFS サーバは、マシン名と IP アドレスに基づいて、エ

キスポートへのアクセスを許可したり、拒否したりします。しかし、クライアント マシンがエキスポートへアクセスした後は、ユーザーレベルの許可を使用し

て、ユーザーファイルやディレクトリに対するアクセスの許可や拒否を判断します。

PRIMERGY FileServer は、異種システムが混在する環境で運用する能力がありま

す。これは、UNIX と Windows の両方のクライアントが稼動できるという意味で

す。ファイルは純粋な Windows NT ファイル システムに格納するため、サーバは、

UNIX ユーザーを Windows ユーザーにマッピングして、各ファイルに対するユー

ザーのアクセス レベルを決定する必要があります。

124 第 9章 ファイル共有について

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ファイル共有について

9.1.3 AppleTalkの特長

AppleTalk とは、Apple 社の Mac OS に標準搭載されているネットワーク機能です。

また、AppleTalk のネットワーク機能を実現するプロトコル群の総称のことを言い

ます。

AppleTalk ではファイル共有やプリンタ共有などのサービスが提供されます。

AppleTalk ネットワーク上の、別のコンピュータのアプリケーションソフトを起動

することもできます。

AppleTalk の伝送媒体には Ethernet(EtherTalk)の他に、AppleTalk 独自の LocalTalkや、ケーブルに電話線を利用した LocalTalk 互換の PhoneTalk などが使われます。

■ EtherTalk

Ethernet は Xerox 社と DEC 社(現在は Compaq Computer 社の一部門)が考案した

LAN 規格で、PhaseI と PhaseII と呼ばれる 2 つの層からなります。

● EtherTalk Phase I

Ethernet 上で AppleTalk を動かすためのプロトコルです。AppleTalk セグメントと

ネットワーク番号は一対一対応します。これにより AppleTalk のルータを介さな

い限り、ネットワーク番号は保証されます。

● EtherTalk Phase II

AppleTalk では端末に割り当てられるノード番号は 1 バイトです。このため、

EtherTalk PhaseI では1セグメントに割り当て可能な端末数に上限があります。こ

れを解決するために開発されたのが PhaseII です。

1つの AppleTalk セグメントに対して、ネットワーク番号の範囲を割り当てるこ

とができます。

9.1 サポートするネットワークファイルシステム 125

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9.2 ファイルの共有~異種システムの混在環境における使用~

プラットフォーム間でファイルを授受する PRIMERGY FileServer において、ファイ

ルへの同時アクセスをどのように処理するか、という問題があります。

PRIMERGY FileServer は、クライアントから渡される制御を受け取り、これをファ

イルシステムレベルで処理することで、この問題を解決しています。

ネットワーク クライアントが CIFS や NFS を経由してデータにアクセスするとき、

クライアントは、POSIX open() コールに似た API 呼び出しを行います。これは、ア

プリケーションが既存のファイルを開いたり、新しいファイルを作成する際に、ファイルシステムに、希望するファイルのロック方法を指示するパラメータ渡しを行っているイメージと同じです。このロック方法を指示するパラメータは、次のいずれかの形式になりますが、当てはまらないこともあります。

基本的には、最初にファイルを開いたアプリケーションが、そのファイルのロック方法を決定します。一度ロックされると、該当する共有に関する適切な設定内容が、そのファイル システムで効力を持つようになります。その後、他のアプリケー

ションが同じファイルを開く場合、その動作は最初のアプリケーションが設定したロック用パラメータに従うことになります。たとえば、最初のアプリケーションがリード オンリー共有として開いたファイルは、2 番目のアプリケーションが書き込

み目的でそのファイルを開こうとすると、システムがそれを許さないため、失敗に終わります。

これと同じ規則が CIFS や NFS などのネットワーク ファイル システムにも該当しま

す。

CIFS と NFS の両方が、プロトコル エンティティを含んでおり、これによって希望

するオープン モード(たとえばリード、ライト、リード ライト)と、API から渡さ

れるロック用パラメータの両方を、ネットワーク回線を通じて送信することができます。

PRIMERGY FileServer 上に常駐する NFS や CIFS サーバは、このようなロック用パ

ラメータをネットワーク経由で受け取り、パラメータに指示された方法でファイル

パラメータ 内容

リード ライト(読み書き)共有 他のアプリケーションも 同時に読み書きする目的で、同じファイルを開くことができます。

リード オンリー(読み取り専用)共有

他のアプリケーションも、読み取り専用で、同じファイルを開くことができます。他のアプリケーションがそのファイルに書き込みを試みると、拒否されます。

ライト オンリー(書き込み専用)共有

他のアプリケーションも、書き込み専用で、同じファイルを開くことができます。他のアプリケーションがそのファイルから読み込みを試みると、拒否されます。

排他共有 他のアプリケーションは、読み書きする目的で同じファイルを開くことができません。

他のアプリケーションが同じファイルを開こうとしても、拒否されます。

126 第 9章 ファイル共有について

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9

ファイル共有について

のオープンを試み、希望するロック方法を適用します。クライアントが最初にファイルを開く場合は、オープンが成功し、指定したロック方法が適用されます。そして、PRIMERGY FileServer のファイル システム上でもそのロック方法が効力を持ち

ます。クライアントによるファイルのオープンが 2 番目以降の場合、ロック用パラ

メータがファイル システム レベルで効力を持っているため、CIFS であるか NFS で

あるかに関わらず最初にそのファイルをオープンしたクライアントが、ロック用のパラメータを指定し、適用しています。そこで、2 番目(または 3 番目、4 番目…)

のクライアントは、最初にそのファイルがどのようにロックされたかに従って、アクセスが許可されます。

CIFS と NFS の両方が、ネットワーク プロトコル レベルのロック用エンティティを

サポートするため、各クライアントがファイルにアクセスする際、どのクライアントが、何のプロトコルを使用しているかは、問題になりません。

ファイルがオープンしている限り、同じファイルのオープンを試みる他のクライアントに対し、本サーバはロック用パラメータを適用します。アクセスしているすべてのクライアント(低レベルの API コールで、POSIX の場合 close()、Windows の場

合 CloseHandle())が、そのファイルを閉じた(クローズした)時点で、本サーバの

ファイル システムが直ちにファイルのロックを解除します。

そのあとは、そのファイルのオープンを試みる場合、ファイルがオープンしていなかったように動作します。

9.2 ファイルの共有~異種システムの混在環境における使用~ 127

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9.3 既存のフォルダを共有する

1 プライマリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[フォルダ]をクリックします。次の画面が表示されます。

3 既にあるフォルダ一覧リストから、フォルダを共有するボリュームを選択し、[タスク]ボックスの一覧から[共有]を選択します。

4 プロンプトの指示に従って情報を入力します。特定のファイル共有方法で使用するプロパティ ページの設定項目については、

「9.4 新しくフォルダを共有する」をご覧ください。

128 第 9章 ファイル共有について

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9

ファイル共有について

9.4 新しくフォルダを共有する

新しく共有を作成するには、ほかのすべての共有および共有パスと重複しない一意な共有名を指定する必要があります。一部のプロトコルでは、共有に関するコメントまたは簡単な説明を指定することもできます。さらに、使用可能な 1 つ以上のプ

ロトコルを有効にしなければなりません。

1 プライマリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。共有ページが表示されます。

3 [タスク]ボックスの一覧で、[新規]をクリックします。

4 各タブを設定します。

注意�• 同じ 1つのユーザー インターフェイスを使用してすべてのプロトコルの共有を作成できますが、実際には、プロトコルごとにそれぞれ個別の共有が作成されます。個々の共有プロトコルを共有から削除しても、共有自体は削除されません。ただし、共有からすべての共有プロトコルを削除すると、すべての種類の共有が削除されます。

9.4 新しくフォルダを共有する 129

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9.4.1 全般

1 プライマリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。共有ページが表示されます。

3 [タスク]ボックスの一覧で、[新規]をクリックします。次の画面が表示されます。

4 [全般]タブで、共有名と共有パスを入力します。

5 該当するチェック ボックスを選択して、有効にするプロトコルの種類を指定します。

6 プロトコル タブを使用して、各共有タイプのプロパティを設定します。

130 第 9章 ファイル共有について

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ファイル共有について

9.4.2 CIFS共有

1 プライマリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。共有ページが表示されます。

3 [タスク]ボックスの一覧で、[新規]をクリックします。

4 [CIFS共有]タブをクリックします。次の画面が表示されます。

ユーザー制限ユーザー制限では、共有アクセス可能な最大数のユーザー接続を許可するか、同時に実行できる接続数を指定することができます。

● ユーザー制限を設定するには

以下のいずれかの操作を行います。

-[無制限]をクリックして、処理可能な最大数のユーザーに本サーバへのロ

グオンを許可します。

-[最大]をクリックし、接続を許可するユーザー数を指定します。

アクセス方法

ローカルユーザーとローカルグループの一覧

この一覧に登録されているユーザ ー ま た は グループに対してアクセス方法を設定します

9.4 新しくフォルダを共有する 131

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キャッシュ設定ネットワーク上の共有ファイルをオフラインで使用するには、クライアント コン

ピュータの「キャッシュ」と呼ばれる予約済みディスク領域にファイルのバージョンを格納します。ネットワークに接続しているかどうかに関係なく、コンピュータはこのキャッシュにアクセスすることができます。ファイルを共有する場合は、次の 3 つのキャッシュ オプションを使用できます。

● ドキュメントの手動キャッシュ

ドキュメントの手動キャッシュでは、サーバ上の共有フォルダを使用するユーザーが明確に、つまり手動で識別したファイルにのみ、オフラインでアクセスすることができます。このキャッシュ オプションは、限られた数名のユーザーに

よってアクセスされ修正されるファイルを含むサーバ上のフォルダを共有する場合に適しています。共有フォルダをオフラインで使用するように設定した場合、これが既定のオプションになります。

● ドキュメントの自動キャッシュ

ドキュメントの自動キャッシュでは、サーバ上の共有フォルダ内で開かれたすべてのファイルが、そのファイルを開いたユーザーに対して、オフラインで使用可能になります。つまりクライアント側に指定したファイルをダウンロードさせます。自動キャッシュでは、サーバの共有フォルダを使用するユーザーが、ファイルを使用可能に設定したかどうかに関係なく、フォルダのコンテンツをオフラインで使用することができます。ユーザーは、ドキュメント、図面、プログラム ファイル、およびその他のすべて

のファイルを使用できるようになります。オフライン作業時には、そのユーザーが共有フォルダで開いたファイルのみを継続して使用することができます。

● プログラムの自動キャッシュ

プログラムの自動キャッシュは、共有フォルダ ファイルへの読み取り専用のオフ

ライン アクセスを提供します。このキャッシュ オプションは、ファイルをオフ

ラインで実行したり、参照または読み取る際に、これらのファイルを変更できないようにする場合に適しています。プログラムの自動キャッシュによりネットワーク トラフィックが軽減されます。これは、オフライン ファイルをネットワー

ク バージョンにアクセスせずに直接開くことができ、一般的にネットワーク

バージョンよりも高速に起動および実行することができるためです。

※ プログラムの自動キャッシュは、特に性能を重視する場合に選択してくださ

い。

注意�プログラムの自動キャッシュを使用する場合は、必ず共有フォルダ ファイルのアクセス権を読み取り専用アクセスに制限してください。共有に関しては保証されない場合があります。

132 第 9章 ファイル共有について

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ファイル共有について

■ ユーザーのアクセス許可を設定する

サーバ へのアクセスを許可または拒否するユーザーまたはグループに対して、アク

セス許可を設定することができます。

[ユーザーまたはグループの追加]ボックスで、以下の手順で設定します。

1 一覧からローカル ユーザーまたはローカル グループを選択します。ドメイン ユーザーまたはドメイン グループを追加するには、アカウントを

< ドメイン名¥ユーザー名 > または < ドメイン名¥グループ名 > のように入力し

ます。

2 [追加]をクリックします。

3 [許可]ボックスの一覧を使用して、[アクセス許可]ボックスの一覧で選択されたユーザーがサーバ アプライアンス上のファイルに対して持つ制御のレベルを設定します。ユーザーに設定できる制御は、フル コントロール、変更アクセス、読み取り専

用アクセス、変更および読み取りアクセス、制御なしのいずれかです。

4 [拒否]ボックスの一覧を使用して、[アクセス許可]ボックスの一覧で選択したユーザーおよびグループに対する制御のレベルを拒否します。

5 [アクセス許可]の一覧からユーザーまたはグループを削除するには、ユーザーまたはグループを選択して、[削除]をクリックします。

6 [OK]をクリックします。

アクセスレベルには以下の種類があります。

アクセス権を設定する場合は、対象とするユーザーおよび対象とするファイルの種類を考え、設定を行ってください。

注意�[追加]ボタンが二種類ありますが、上はアカウントを直接入力した場合に有効になります。PRIMERGY FileServer に既に登録されているユーザーまたはグループを追加する場合は、下の[追加]ボタンを利用します。

アクセスレベル 説明

フルコントロール すべてのアクセスレベルの許可に対して、以下のすべてがアクセス許可される。

変更 次を除く、すべての高度なアクセスプロパティを含む

- サブフォルダとファイルの削除

- 許可の変更

- 所有権の取得

9.4 新しくフォルダを共有する 133

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読み取りと実行 次を除く、すべての高度なアクセスプロパティを含む

- サブフォルダとファイルの削除

- 削除

- 許可の変更

- 所有権の変更

フォルダ内容と一覧 次のアクセス許可のみ

- フォルダのトラバース/ファイルの実行

- フォルダの一覧/データの読み取り

- 属性の読み取り

- 拡張属性の読み取り

- 読み取り許可

読み取り 次のアクセス許可のみ

- フォルダの一覧/データの読み取り

- 属性の読み取り

- 拡張属性の読み取り

- 読み取り許可

書き込み 次のアクセス許可のみ

- ファイルの作成/データの書き込み

- フォルダの作成/データの追加

- 属性の書き込み

- 書き込み属性の書き込み

アクセスレベル 説明

134 第 9章 ファイル共有について

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ファイル共有について

9.4.3 NFS共有

NFS 共有のページを使用して、各共有へのアクセスを許可する NFS クライアントを

指定します。クライアント ホスト名に基づいてアクセスの許可または拒否を設定で

きます。また、クライアント グループに基づいてアクセスの許可または拒否を設定

することもできます。クライアント グループには、1 つまたは複数のクライアント ホスト名が含まれています。

WebUI から NFS 共有を作成することもできますが、Windows Explorer による NFS共有の作成をおすすめします。

操作については、以下の「■ Windows Explorer による NFS 共有の作成」をご覧くだ

さい。

■ 新しい NFSクライアントまたはクライアント グループを共有に追加する

「9.8.1 NFS クライアントグループの管理」をご覧ください。

■ 既存の NFSクライアントまたはクライアント グループを共有に追加する

1 プライマリ ナビゲーション バーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリ ナビゲーション バーで、[共有]をクリックします。

3 NFSクライアントまたはクライアント グループを追加する共有を選択します。

4 [タスク]ボックスの一覧で、[プロパティ]をクリックします。

5 [全般]タブをクリックします。

6 [UNIX(NFS)]チェック ボックスをオンにします。

9.4 新しくフォルダを共有する 135

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7 [NFS 共有]タブをクリックします。NFS 共有のページが表示されます。

8 左側の一覧から目的のコンピュータまたはグループを選択するか、右側のボックスに NFS クライアント コンピュータ名または IP アドレスを入力して、[追加]をクリックします。

9 [アクセスの種類]ボックスの一覧から、指定したクライアントが共有のファイルに対して実行できる制御のレベルを選択します。

10[OK]をクリックします。

■ Windows Explorerによる NFS共有の作成

1 プライマリナビゲーションバーで、[メンテナンス]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[ターミナルサービス]をクリックします。

3 [スタート]メニューから[プログラム]、[アクセサリ]をポイントし、[エクスプローラ]をクリックします。

4 マイコンピュータのツリーを展開し、共有を作成するドライブへ移動します。

5 NFS共有を開始したいフォルダを右クリックし、[プロパティ]を選択します。

6 NFS共有タブから、共有名と、パーミッションを設定し[OK]ボタンをクリックします。

136 第 9章 ファイル共有について

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ファイル共有について

■ NFSクライアントを削除する

1 プライマリ ナビゲーション バーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリ ナビゲーション バーで、[共有]をクリックします。

3 NFSクライアントまたはクライアント グループを削除する共有を選択します。

4 [タスク]ボックスの一覧で、[プロパティ]をクリックします。

5 [全般]タブをクリックします。

6 [UNIX(NFS)]チェック ボックスをオンにします。

7 [NFS 共有]タブをクリックします。NFS 共有のページが表示されます。

8 ページの中央にある一覧から、目的のクライアントまたはクライアント グループを選択し、[削除]をクリックします。

9 [OK]をクリックします。

10 NFS共有がきちんと作成されていることをプロパティページを使って確認します。

アクセス権の設定は、画面上では英語表記されます。

例)No Access : アクセス不可

また、WebUI 上からは、Root 権限を付与することはできません。

9.4 新しくフォルダを共有する 137

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9.4.4 FTP/HTTP

FTP/HTTP 設定では、フォルダに対して書き込みまたは読み込みのどちらかしか設

定できません。

特定のユーザーに対して、アクセス許可を付与することはできません。

FTP はアクセスログを採取することが可能です。

設定の詳細に関しては WebUI ヘルプをご覧ください。

9.4.5 Apple Macintosh

1 プライマリ ナビゲーション バーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリ ナビゲーション バーで、[共有]をクリックします。

3 AppleTalk クライアント アクセスを追加する共有を選択し、[プロパティ]をクリックします。

4 [全般]タブで、[Apple Macintosh]チェック ボックスをオンにします。

5 [AppleTalk 共有]タブをクリックします。次の画面が表示されます。

138 第 9章 ファイル共有について

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9

ファイル共有について

6 ユーザー制限および共有アクセス パスワードを設定します。

7 必要に応じて[読み取り専用]およびゲストアクセス許可を設定します。

8 [OK]をクリックします。

9.4 新しくフォルダを共有する 139

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9.5 フォルダ/共有を管理する

複数のネットワーク ボリュームを開いたり、共有することができます。

1 プライマリ ナビゲーション バーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリ ナビゲーション バーで、[フォルダ]をクリックします。次の列で構成された、[オブジェクト / タスク セレクタ]が表示されます。

[オブジェクト / タスク セレクタ]には、最大 100 のフォルダが一覧表示されます。

[オブジェクト / タスク セレクタ]に一覧表示されるフォルダ間を移動するには、

[検索]ボックスでフィールドを指定した後、[開始]ボタンの左側のボックスに検索条件を入力して、目的のフォルダを検索します。または、一覧をスクロールして目的のフォルダを探します。

フォルダ数が 100 を超える場合は、[開始]ボタンの右側にある[Page Up]をク

リックしてその前の 100 個のフォルダを表示するか、[Page Down]をクリックして

その次の 100 個のフォルダを表示します。

フォルダの管理情報は以下の情報が表示されます。

項目 説明

ボリューム名 すべてのボリュームの名前が一覧表示されます。特定のボリュームを開いたり、ボリュームを作成または削除したり、ボリュームのプロパティを構成するには、目的のボリューム名の横にあるチェック ボックスをオンにします。

合計サイズ ボリュームの合計サイズが表示されます。

空き領域 ボリュームの空き領域のサイズが表示されます。

共有の種類 フォルダに適用される共有の種類を示します。

W = Windows(CIFS)共有

U = UNIX(NFS)共有

F = FTP共有

H = HTTP共有

A = AppleTalk共有

項目 説明

フォルダ名 フォルダの名前が一覧表示されます。

変更日 フォルダを最後に修正した日付が表示されます。

属性 次のフォルダ属性が表示されます。

R = 読み取り専用

A = アーカイブ可能

H = 隠しフォルダ

C = 圧縮

S = システム フォルダ

140 第 9章 ファイル共有について

Page 21: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

9

ファイル共有について

9.6 共有プロトコルの概要

共有プロトコルは、PRIMERGY FileServer で提供しているファイル共有プロトコル

に対して、以下の操作を行えます。

• プロトコルサービスの開始

• プロトコルサービスの停止

• プロトコルサービスの詳細設定

9.7 CIFS共有プロトコル

CIFS 共有プロトコル設定では、サービスのプロパティが表示されます。

9.8 NFS共有プロトコル

NFS 共有プロトコル設定では、サービスの開始・停止の実行が可能であると共に、

以下の機能を提供します。

• NFS クライアントグループの管理

• NFS ファイルロックの提供

• ユーザーとグループのマッピング管理

9.6 共有プロトコルの概要 141

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9.8.1 NFSクライアントグループの管理

NFS プロトコル設定を行うには、以下の手順で行います。

1 プライマリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[共有プロトコル]をクリックします。

3 NFSプロトコルを選択し、[プロパティ ]をクリックします。NFSサービス画面が表示されます。

4 [クライアントグループ]をクリックします。[NFS クライアントグループ]のページが表示されます。

既存の NFS クライアントグループ一覧が表示されます。タスクには、NFS ク

ライアントグループの新規・削除・編集があります。

142 第 9章 ファイル共有について

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9

ファイル共有について

■ NFSクライアントグループの新規作成

1 [NFSクライアントグループ]のページの[タスク]一覧から[新規]をクリックします。新規作成画面が表示されます。

2 必要に応じて項目を設定します。新規作成画面では以下の項目が設定できます。

3 [OK]をクリックします。設定したグループ内容がコンピュータに適用されます。

■ NFSクライアントグループの削除

1 [NFSクライアントグループ]のページのグループの一覧表から、削除するグループを選択します。

2 [タスク]一覧の[削除]をクリックします。確認の画面が表示されます。

3 確認し、問題がなければ、[OK]をクリックします。選択したグループが削除されます。

項目名 説明

グループ名 任意のグループ名を設定することができます。Windowsのグループ作成と同様にクライアントを特定できる、透過的なグループ名を設定することをおすすめします。

クライアントメンバ クライアントメンバの設定は、クライアント名もしくは IPアドレスを設定することができます。設定したクライアントは追加ボタンをクリックすることでメンバリストに追加されます。

9.8 NFS共有プロトコル 143

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■ NFSクライアントグループの編集

1 [NFSクライアントグループ]のページのグループの一覧表から、編集するグループを選択します。

2 [タスク]一覧の[編集]をクリックします。次の画面が表示されます。

3 必要に応じて項目を設定します。グループ名およびメンバリストを変更できます。

クライアントの追加と削除は、新規作成時と同様です。

4 [OK]をクリックします。変更内容がコンピュータに適用されます。

144 第 9章 ファイル共有について

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9

ファイル共有について

9.8.2 NFSファイルロック

NFS ファイルロックを使用すると、ファイル全体またはファイルの一部に排他的に

アクセスすることができます。ファイル ロックは、本サーバとクライアントの両方

で実現されます。ファイルがロックされると、そのファイルに対してバッファ キャッシュは使用されず、すべての書き込み要求は直ちに本サーバへ送信されます。

システムに障害が発生すると、本サーバは、再起動時にファイルのロック状態を前の状態に復元しようとします。クライアントに障害が発生した場合、本サーバはファイル ロックを解放します。ただし、クライアントの再起動後、少し時間が経過

してからファイル ロックは復元要求されます。

NFS ロックは次の手順で設定します。

1 プライマリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[共有プロトコル]をクリックします。

3 NFSプロトコルを選択し、[プロパティ ]をクリックします。NFSサービス画面が表示されます。

4 [NFSロック]をクリックします。[NFS ロック]のページが表示されます。

9.8 NFS共有プロトコル 145

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9.8.3 ユーザーとグループのマッピング管理

UNIX 環境からアクセスされる本サーバ上のファイルのセキュリティを実現するた

めに、NFS プロトコルでは、システム管理者が UNIX ユーザーまたはグループ アカ

ウントを、本サーバ上の対応するアカウントに関連付ける必要があります。これによりユーザーは、Microsoft Windows と同等のアクセス権を UNIX 環境において持つ

ことができます。

また、あまり厳格なセキュリティを必要としない Web サイトでは、マッピングを実

行せずに、すべての UNIX ユーザーを匿名ユーザーとして扱うことができます。

[ユーザーとグループのマッピング]を使用することにより、以下のように管理できます。

• 両方の環境でユーザーおよびグループ名が異なる場合でも、Windows ユーザー

と UNIX ユーザーおよびグループ アカウントを関連付けることができます。

• エンタープライズ全体を 1 つのマッピング データベースで管理できます。

• 同じ名前を持つ Windows アカウントと UNIX アカウントを関連付ける簡略

マップを使用できます。

• 異なる名前を持つ Windows アカウントと UNIX アカウントを関連付ける高度

なマップを作成し、簡略マップと共に使用することもできます。

• [ユーザーとグループのマッピング]を使用して、UNIX ユーザー、パスワー

ド、およびグループ情報を、1 つまたは複数の NIS(Network Information Service)サーバまたはインポートされたパスワードおよびグループ ファイルか

ら取得できます。

[ユーザーとグループのマッピング]は、次の手順で起動します。

1 プライマリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[共有プロトコル]をクリックします。

3 NFSプロトコルを選択し、[プロパティ]をクリックします。NFSサービス画面が表示されます。

146 第 9章 ファイル共有について

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9

ファイル共有について

4 [ユーザーとグループのマッピング]をクリックします。[ユーザーとグループのマッピング]のページが表示されます。

各タブで、ユーザー管理情報とマッピング方法を設定します。

■ ユーザー管理情報

ユーザー管理情報は、[全般]タブで設定します。

NIS サーバでユーザー管理をしているかどうかで設定が違いますので、以下の点に

注意して設定してください。

● 既に NISサーバでユーザー管理が行われている場合

既存の UNIX もしくは Linux 環境でネットワークを構築されている場合は、NISサーバがユーザー管理を行っています。

NIS は Network Information Service の略です。ネットワーク上のすべての計算機で

共有すべき情報を提供する目的で用いられます。NIS で提供される情報とは、た

とえば以下のようなものです。

• ログイン名、パスワード、ホームディレクトリ(/etc/passwd)

• グループ情報(/etc/group)

本サーバでは、既存の NIS サーバの管理情報をそのまま適応するので、作業は簡

単・迅速に行えます。

1 全般タブの、[NISサーバの使用]ラジオボタンを選択し、[NISドメイン]および[NISサーバ](これは必須ではありません)を設定します。

9.8 NFS共有プロトコル 147

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● NISサーバを使用していない場合

パスワードファイルおよびグループファイル、いずれも UNIX および Linux マシ

ンの /etc/passwd, /etc/group からエクスポートします。

(これらの設定ファイルのパスはディストリビュータによって若干異なる可能性があります。)

1 既存の UNIXおよび Linuxマシン情報を、あらかじめエクスポートしておきます。

2 [ユーザーとグループのマッピング]の全般タブで、[パスワードファイルとグループファイルを使用します。]ラジオボタンを選択し、ローカルにインポートしたパスワードファイルとグループファイルのパスを指定します。

■ マッピング方法

マッピング方法には[簡略マッピング][明示的なユーザーマッピング][明示的なグループマッピング]の 3 つのメニューがあります。「9.8.4 簡略マッピング」~

「9.8.6 明示的なグループマッピング」をご覧ください。

ポイント■ /etc/passwd, /etc/group ファイルのエクスポート方法

1 あらかじめ、PRIMERGY FileServer上で NFS共有作業を行っておきます。

2 SU(Super User)権限を持ったユーザーで UNIXまたは、Linuxマシンにログオンします。

3 NFS共有されているフォルダを UNIXまたは、Linuxマシンにマウントします。

4 CPコマンドを使って、/etcから指定のファイルをマウントしたディレクトリにコピーします。

エクスポート作業は以上で終了です。

エクスポート後、上記の手順で PRIMERGY FileServer の WebUI からコ

ピーされた両ファイルを指定します。

148 第 9章 ファイル共有について

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9

ファイル共有について

9.8.4 簡略マッピング

簡略マッピングは、UNIX 環境と Windows 環境で同一のユーザー名(またはグルー

プ名)を持つユーザー(またはグループ)を、暗黙的にマッピングする方法です。

同一の名前で統合されている環境においては、シームレスな移行作業が行えます。

1 [ユーザーとグループのマッピング]のページで[簡略マッピング]タブをクリックします。

[簡略マッピング]のページが表示されます。

ドメインのプルダウンでは、PRIMERGY FileServer が発見できたドメイン名および

ローカルサーバの情報が書き込まれます。(上の図では、ローカルサーバを指定しています。)

本設定を行うためには NIS ドメインを指定する必要があります。

9.8 NFS共有プロトコル 149

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9.8.5 明示的なユーザーマッピング

明示的なマッピング方法とは、簡略マップとは異なり、異種 OS 間のユーザーある

いはグループが同一名で管理されていない場合に、それらの設定を手動で設定する方法です。

[明示的なユーザーマッピング]を使用すると、エンタープライズ全体を 1 つの

マッピング データベースで管理できます。

1 [ユーザーとグループのマッピング]のページで[明示的なユーザーマッピング]タブをクリックします。

[明示的なユーザーマッピング]のページが表示されます。

■ ユーザーを追加する

1 [UNIX ユーザーの一覧の作成] ボタンをクリックして、[UNIX ユーザー]ボックスにすべての UNIXユーザーを表示します。

2 各グループからユーザーを選択し、[追加]をクリックします。たとえば、DOMAIN グループに関連付ける場合は、「DOMAIN ¥ < ユーザー名

>」と入力し、UNIX グループを選択して、[DOMAIN ¥ < グループ エントリ >]

ボックスの横にある[追加]ボタンをクリックします。

[明示的に割り当てられたユーザー]ボックスの一覧に、関連付けたユーザーが表示されます。

150 第 9章 ファイル共有について

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9

ファイル共有について

■ いずれか 1つのマップを特定のユーザーのプライマリ マップとして設定する

1 [明示的に割り当てられたユーザー]ボックスの一覧で、マップを選択します。

2 [プライマリの設定]をクリックします。

3 [OK]をクリックします。

■ 明示的なユーザー マップを削除する

1 [明示的に割り当てられたユーザー]ボックスの一覧で、削除するユーザー マップを選択します。

2 [削除]をクリックします。

3 [OK]をクリックします。

注意�1 つの Windows ドメインのユーザーを複数の UNIX ドメインに

関連付けることができます。ただし、1 人の UNIX ユーザーを複数の Windows ユーザーに関

連付けることはできません。

9.8 NFS共有プロトコル 151

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9.8.6 明示的なグループマッピング

1 [ユーザーとグループのマッピング]のページで[明示的なグループマッピング]タブをクリックします。

[明示的なグループマッピング]のページが表示されます。

図から分かるように、Windows や UNIX のグループ/ユーザーを明示的に設定しま

す。

これらの情報はドメインから抽出することも可能です。

■ 明示的なグループマップを作成する

1 [UNIX グループの一覧の作成] ボタンをクリックして、[UNIX グループ]ボックスにすべての UNIXグループを表示します。

2 各グループからグループを 1つ選択し、[追加]をクリックします。たとえば、DOMAIN グループに関連付ける場合は、「DOMAIN ¥ < グループ名

>」と入力し、UNIX グループを選択して、[DOMAIN ¥ < グループ エントリ >]

ボックスの横にある[追加]ボタンをクリックします。

[明示的に割り当てられたグループ] ボックスに、関連付けたグループが表示さ

れます。

152 第 9章 ファイル共有について

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9

ファイル共有について

■ いずれか 1つのマップを特定のグループのプライマリ マップとして設定する

1 [明示的に割り当てられたグループ]ボックスの一覧で、マップを選択します。

2 [プライマリの設定]をクリックします。

3 [OK]をクリックします。

■ 明示的なグループ マップを削除する

1 [明示的に割り当てられたグループ]ボックスの一覧で、削除するグループ マップを選択します。

2 [削除]をクリックします。

3 [OK]をクリックします。

9.9 FTP共有プロトコル

FTP プロトコル設定では、サービスの開始・停止の実行が可能であると共に、以下

の設定が行えます。

• アクセスログの有効化設定

• 匿名アクセスの許可設定

• 接続・切断メッセージの設定

詳細な設定方法は WebUI ヘルプなどをご覧ください。

9.10 HTTP共有プロトコル

HTTP プロトコル設定では、以下の設定が行えます。

• IP アドレスの制限

• 使用ポートの設定

詳細な設定方法は WebUI ヘルプなどをご覧ください。

注意�1つのWindowsドメインのグループを複数の UNIXグループに関連付けることができます。ただし、1つの UNIXグループを複数のWindowsグループに関連付けることはできません。

9.9 FTP共有プロトコル 153

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9.11 フォルダ

フォルダの作成時には、管理者は詳細なシステム設計ができるようになっています。

ここでは、NTFS の特長とセキュリティについて述べた上で、WebUI 上での設定方

法を説明します。

9.11.1 NTFSの特長

NTFS には、以下の特長があります。

• セキュリティ上の強化

• ドライブ・フォルダを圧縮することができ、ディスクを効率的に使用できる

• アクセス許可の継承ができ、管理サイドでの有効性が向上する

• ドライブ毎に使用量の上限(ディスククォータ)を設定することができ、効果

的に運用できる

9.11.2 システムのセキュリティ

ファイルシステムとユーザー管理情報に加えて重要なのがシステムセキュリティです。ここでは、システムセキュリティについて説明します。

本サーバは、Windows 2000 の NTFS5 を基盤のファイル システムとして使用し、シ

ステムのセキュリティモデルとしています。

Windows で標準的な CIFS 共有プロトコルを効果的に運用管理するためには、NTFSのセキュリティの基本的な内容を理解しておくことが重要です。以下では NTFS セ

キュリティと CIFS ファイル共有プロトコルの関係について説明します。

注意�CIFS は、ファイル システム上に常駐するネットワーク ファイルの共有プロトコルです。NTFSは、ドライブ システム上に常駐するファイル システムで、ドライブに書き込まれるデータを組織化し、セキュリティを提供します。CIFSクライアントが、ネットワークを介してリクエストを発行すると、そのリクエストは、サーバの CIFSサービスを通じて処理され、ファイル システムに送信され、データがドライブに書き込まれます。

データをドライブから取得する場合は、ファイル システムとサーバの CIFS サービスを経由して戻され、クライアントに結果を返します。

Windows のファイル システムのセキュリティに関する詳細は、次に示す Microsoft のWebサイトをご覧ください。

http://www.microsoft.com/

154 第 9章 ファイル共有について

Page 35: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

9

ファイル共有について

■ アクセス制御リスト(ACL)

ファイルシステムのセキュリティを考える上で、アクセス制御リスト ACL(Access Control List)を理解することが重要です。ACL はファイルへのアクセス権や許可さ

れたアクセスの種類をユーザーやグループに指示する情報を表します。

NTFS 上の各ファイルには、1 つもしくは複数の ACL があります。たとえば、ACLは、ファイルのアクセス権として、ユーザー Taro に読み込みと書き込みを許し、

ユーザー Jiro に読み込みのみを許し、ユーザー Saburo には、特定のファイルにアク

セス権を与えないよう定義することができます。

ACL は、グループに対するアクセス情報を含めることもできるため、作成したグ

ループに所属する全ユーザーに同じアクセス権を適用することも可能です。

NTFS 上にある、いかなるファイルやフォルダを選択しても、様々な許可を付与す

ることができます。アクセス権の追加については「9.4.2 CIFS 共有」をご覧くださ

い。

9.12 アクセス許可の継承のしくみ

親フォルダにアクセス許可を設定すると、そのフォルダに作成された新規ファイルとサブフォルダはこれらのアクセス許可を基本的には継承します。

継承されたアクセス許可により、アクセス許可の管理負担が軽減され、特定コンテナ内の、すべてのオブジェクトのアクセス許可に一貫性が確保されます。

注意�ファイルレベルのアクセス制御機能は、WebUIでは提供されません。

9.12 アクセス許可の継承のしくみ 155

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9.13 フォルダの作成方法

フォルダの作成は、以下の手順で行います。

1 プライマリ ナビゲーション バーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーション バーで、[フォルダ]をクリックします。サーバ配下のドライブ一覧が次のように表示されます。

3 フォルダを新規に作成するドライブをチェックボタンで選択します。

注意�本サーバでは、高可用性・性能が要求されますので、システムディスクドライブには共有ディレクトリを作成しないようにしてください。リカバリCDを使用したシステムリカバリの場合、システムディスク上のデータは保証されません。

156 第 9章 ファイル共有について

Page 37: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

9

ファイル共有について

4 [タスク]一覧で[開く]をクリックします。ドライブのフォルダ一覧が表示されます。

ここでの実行可能なタスクは、以下の 7 つです。

項目 説明

上へ 親フォルダに移動します。

新規 新規にフォルダを作成します。詳しくは、「9.13.1 新規フォルダを作成する」をご覧ください。

削除 フォルダを削除します。

詳しくは、「9.13.2 フォルダを削除する」をご覧ください。

開く 指定したフォルダの配下を閲覧できます。

プロパティ フォルダの情報を確認できます。

詳しくは、「9.13.3 フォルダの情報を確認する」をご覧ください。

共有 共有を開始します。

共有の管理 「9.5フォルダ/共有を管理する」をご覧ください。

9.13 フォルダの作成方法 157

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9.13.1 新規フォルダを作成する

1 フォルダ一覧で[新規]を選択します。[新しいフォルダを作成]ページが表示されます。

2 [全般]タブで、以下の項目を設定します。- フォルダ名

- フォルダ属性

3 [圧縮]タブをクリックし、必要な項目を設定します。※[圧縮]タブは、ドライブが NTFS フォーマットされている場合に有効です。

ファイルシステムを変更したい場合は、「第 12 章 ディスク」をご覧くださ

い。

[圧縮]では、フォルダの内容を圧縮してディスク領域を節約するかどうかと、圧縮の適応範囲の設定を行うことができます。

9.13.2 フォルダを削除する

1 フォルダ一覧で削除するフォルダを選択し、[削除]をクリックします。削除していいかの確認画面が表示されます。

2 確認し、削除してもよければ[OK]をクリックします。選択したフォルダが削除されます。

読み取り専用 :読み取り専用では参照のみ可能です。

隠しファイル :隠しファイルにします。

アーカイブ可能にする :フォルダをアーカイブ可能にします。

158 第 9章 ファイル共有について

Page 39: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

9

ファイル共有について

9.13.3 フォルダの情報を確認する

1 フォルダ一覧でフォルダを選択し、[プロパティ]をクリックします。フォルダの新規作成画面と同一のものが表示され、同一項目の変更が可能になります。

詳細は「9.13.1 新規フォルダを作成する」をご覧ください。

9.13 フォルダの作成方法 159

Page 40: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

10

PRI

第 10章 PRIMERGY FileServerの様々な使いかた

Con

MER

GY FileServerの

様々な使い

この章では、PRIMERGY FileServer の代表的な使い方について説明します。

tents

かた

10.1 共有情報を利用する .........................................................................162

10.2 IISと連携する ..................................................................................166

10.3 UNIX/Linuxソフトウェアと連携する...............................................169

10.4 Apple Macintoshから使う................................................................170

161

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10.1 共有情報を利用する

Windows 系マシンの場合、通常のファイル共有のデータを利用するには、以下の 2つの方法があります。

• ネットワークブラウザを使ってサーバを検索する。

• ローカルドライブにマウントする。

ここでは、様々なプロトコルを使って共有を利用するプロセスについて説明します。

10.1.1 ブラウザシステムを使ってサーバを検索する

Windows マシンでは、Windows エクスプローラを使って簡単にネットワーク上のマ

シンを検索できます。Windows エクスプローラおよび検索プロセスに関しては、

Windows のヘルプをご覧ください。

1 次のいずれかの手順で、Windowsエクスプローラを起動します。-[スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]の順にポイントし、

[Windows エクスプローラ]または[エクスプローラ]をクリックします。

-[スタート]→[ファイル名を指定して実行]をクリックします。

表示されたダイアログの[名前]欄に「explorer」と入力し、[OK]をクリッ

クします。

2 Windowsエクスプローラのアドレスバーに、以下のように入力します。

※ アドレスバーが表示されない場合は、[表示]メニューの[ツールバー]か

ら[アドレスバー]をチェックしてください。

サーバが検索されると、共有一覧が表示されます。

上記の方法で成功しない場合は、以下の方法で検索できます。

1 Windowsエクスプローラから[検索]アイコンをクリックし、「コンピュータの検索」を選択します。

2 コンピュータ名または IPアドレスを指定し、[検索]ボタンをクリックします。

この方法で接続できない場合は、貴部門ネットワーク管理者にお問い合わせください。

¥¥ (PRIMERGY FileServer名 /IPアドレス )

162 第 10章 PRIMERGY FileServerの様々な使いかた

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10

PRIM

ERG

Y FileServerの様々な使いかた

10.1.2 ネットワークドライブを割り当てる

ネットワークドライブの利点は、ローカルドライブと同じ操作感で、簡単にサーバのリソースを利用できる点にあります。

特に利用頻度の高いネットワークリソースは、ネットワークドライブとして割り当てるとたいへん便利です。

1 Windowsエクスプローラを起動します。

2 [ツール]メニューの[ネットワークドライブの割り当て]をクリックします。

3 [ドライブ]リストボックスで、共有リソースに割り当てるドライブ文字を選択します。

4 [フォルダ]ボックスに、サーバとリソースの共有名を入力します。[参照]をクリックしてリソースを検索することができます。入力時には¥¥ < サーバ名 > ¥ < 共有名 > という書式を使用します。

5 [完了]をクリックします。

注意�出荷時の IPアドレス構成 10.0.0.2で検索した場合、環境によっては発見できない可能性があります。その時は、ローカルなハブとクライアントを一台の環境で、WORKGROUPを構成します。クライアントのネットワーク環境は以下のように設定してください。

IPアドレス:10.0.0.XXサブネットマスク:255.255.255.128

注意�• ログオンするたびに割り当て済みドライブに再接続するには、[ログオン時に再接続する]チェックボックスをチェックします。

• 接続先のサーバが利用できない場合は、割り当て済みドライブも基本的には使えません。(ただしオフラインフォルダの場合は一時的に使用することは可能です。)

• 割り当て済みドライブに別のドライブ文字を割り当てることもできます。この場合は、そのドライブとの接続を終了して、新しいドライブ文字を割り当てます。

10.1 共有情報を利用する 163

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10.1.3 分散ファイルシステムを利用して、統合的なリソース管理を行う

たとえば、ネットワークドライブをマウントする場合、ドライブ文字の制限があるため、他に有用なリソースが存在しても、最大 26 台までリソースしかマウントす

ることができません。

このような事態を防ぐためにネットワーク管理者は、あらかじめ拡張性を持たせたネットワーク設計を行う必要があります。しかし、ハードウェアリソースの問題により、現実的にはベストな解決をはかるのはとても難しいことです。

しかし、分散ファイルシステムを使うことで、これらの問題点を解消することが可能です。

分散ファイルシステムは、ネットワーク上に点在する様々なリソースへのショートカットを提供する Windows 2000 の機能です。

詳細な機能は Windows のヘルプをご覧ください。

分散ファイルシステムを利用することで、ユーザーの利便性は飛躍的にあがります。

● これまでのファイル共有

サーバ A がクライアントに対して、ファイル共有を行っています。

ここに PRIMERGY FileServer(ここではサーバ B とします)をネットワーク環境

へアドオンすると、以下の図のようになります。

クライアント側では、サーバ B のリソースを使う場合は、新たに、別ドライブに

サーバ B のリソースを、以下のように直接マウントする必要があります。

+ ¥¥ ServerA ¥ ShareA+ ¥¥ ServerB ¥ ShareB

サーバBをネットワーク環境へアドオン

新しく別ドライブにマウント

サーバ B

サーバ A

164 第 10章 PRIMERGY FileServerの様々な使いかた

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10

PRIM

ERG

Y FileServerの様々な使いかた

● 分散ファイルシステムを利用したファイル共有

サーバ A がクライアントに対して、ファイル共有を行っています。

ただし、ここでサーバ A は分散ファイルシステムのルートとします。

(分散ファイルシステムの詳細については Windows のヘルプをご覧ください。)

ここに PRIMERGY FileServer(ここではサーバ B とします)をネットワーク環境

へアドオンするとともに分散ファイルシステム傘下にアドオンします。

分散ファイルシステムに参加したことで、サーバ A の共有の配下にサーバ B の共

有フォルダへのショートカットが追加されるので、クライアント側では、新たに共有ドライブの割り当てをする必要はありません。

+ ¥¥ ServerA ¥ ShareA |- ShareB

注意�• ServerB ¥ ShareBへのアクセス権がないユーザーは接続できません。

• PRIMERGY FileServerが分散ファイルシステムルートになることも可能です。

サーバBをネットワーク環境へアドオン、分散ファイルシステムツリーにアドオン

サーバ B

サーバ A

10.1 共有情報を利用する 165

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10.2 IISと連携する

Internet Information Server(以下 IIS)は Microsoft 標準の Web サーバ機能を提供しま

す。

以下では IIS の Web データサーバとして、PRIMERGY FileServer を使った場合の手

順を明記します。

IIS 自体の設定に関しては、Windows で[スタート]→[プログラム]→[管理

ツール]→[インターネットサービスマネージャ]の順にクリックし、設定が行えます。

IIS の詳細な説明に関しては、Windows のヘルプをご覧ください。

10.2.1 仮想ディレクトリを利用する

仮想ディレクトリとは、実際の Web ツリーに仮想的にマウントしたディレクトリの

ことです。

通常、IIS はシステムドライブに構成されます。

例)c: ¥ InetPub \ wwwroot

しかし、様々なリソースを wwwroot 配下に配置すると、雑多になるばかりでなく、

リソースのアクセスも階層が深くなるにつれてパスが長くなるという欠点があり、管理上問題があります。仮想ディレクトリは、これらの問題を解決するために、IIS上のディレクトリ構成上直下に仮想的にディレクトリを配置する機能です。

この機能を使い、PRIMERGY FileServer 側で Web データを参照するには、以下の手

順で行います。

1 PRIMERGY FileServer側でWebデータを保存するための共有フォルダを作成し、共有を開始します。

2 IISサーバ(Webを提供するサーバ)側で、ネットワークドライブのマウントを行います。

3 IIS管理コンソールから、[新規作成]→[仮想ディレクトリ]を実行します。仮想ディレクトリ作成ウィザードが起動します。

4 必要事項を入力します。

注意�データベース処理は同期が必要となる場合が多く、外部記憶装置との連携処理では信頼性が問題になります。Web ページでデータベース処理を組み合わせた運用には、PRIMERGYFileServerをご利用されませんようお願いします。以下の説明は、Webコンテンツのデータ領域として PRIMERGYFileServerをお使いになるための設定方法です。

166 第 10章 PRIMERGY FileServerの様々な使いかた

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10

PRIM

ERG

Y FileServerの様々な使いかた

5 プロパティから、次の設定タブを表示します。

6 「このコンピュータにあるディレクトリ」を選択します。

7 ローカルパスの指定を、マウントした PRIMERGY FileServerの共有フォルダパスに変更します。

10.2 IISと連携する 167

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10.2.2 共有ディレクトリをそのまま使う

1 PRIMERGY FileServer側でWebデータを保存するための共有フォルダを作成し、共有を開始します。

2 IISサーバ側で、ネットワークドライブのマウントを行います。

3 IIS管理コンソールから、新規作成→仮想ディレクトリを実行します。仮想ディレクトリ作成ウィザードが起動します。

4 必要事項を入力します。

5 プロパティから、次の設定タブを表示します。

6 「ほかのコンピュータにあるディレクトリ」を選択します。

7 サーバ名と共有名を¥¥ Server ¥ shareの形式で指定します。

注意�設定時には、アカウントとパスワードを入力する必要があります。ドメインに参加している場合は、ドメインコントローラで認証されているユーザーアカウント情報で接続してください。また、Webコンテンツの改竄などの問題に備えて、接続には一意なユーザーアカウントのみを許可するように設定してください。

168 第 10章 PRIMERGY FileServerの様々な使いかた

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10

PRIM

ERG

Y FileServerの様々な使いかた

10.3 UNIX/Linuxソフトウェアと連携する

UNIX および Linux のソフトウェアは、各ディストリビューションにより設定方法

が異なる可能性がありますので、設定の際には、各ソフトウェアのマニュアルをよく読んでから実行してください。

UNIX および Linux のデータバックエンドとして利用する場合は、以下の手順で行

います。

1 プライマリナビゲーションバーで、[共有]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[共有プロトコル]をクリックし、NFS サービスが実行されていることを確認します。

3 UNIX/Linuxマシンでコマンドを実行して、ファイル共有が可能か確認します。以下は、Linux のコマンド例です。

4 共有フォルダが確認できたら、Web/mailデータをマウントします。以下は、Linux のコマンド例です。

以下は Soralis のコマンド例です。

showmount -e PRIMERGY FileServer名

mount  -t nfs PRIMERGY FileServer名 :/エクスポート名 自サーバ /マウント先

mount  -F nfs PRIMERGY FileServer名 :/エクスポート名 自サーバ /マウント先

注意�• mount、showmountコマンドの詳細なパラメータの意味は、各ソフトウェアのマニュアルをご覧ください。

• メールの保存先は、一般には /var/mailですが、ディストリビューターによって若干違う可能性があります。各ソフトウェアのマニュアルをよく読んでから、設定を行ってください。

10.3 UNIX/Linuxソフトウェアと連携する 169

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10.4 Apple Macintoshから使う

Apple Machintosh から PRIMERGY FileServer のコンテンツを利用するには以下の様

に共有ディスクに接続します。

以下では MacOS8.6 を使った例を示します。

MacOS のバージョンに依っては、接続方法に若干の違いがある可能性があります。

詳しくは Apple Machintosh 添付の説明書をよく読んでから設定してください。

1 アップルメニューから、[セレクタ]をクリックします。

2 一覧の中から AppleShareを選択します。

3 [サーバの IPアドレス]ボタンをクリックします。

ポイント• TCP/IPの設定が、正しく行われていることを確認してください。アップルメニューの[コントロールパネル]から[TCP/IP]を選択すると、TCP/IP設定画面が表示されます。

• あらかじめ、Apple Macintosh用の共有フォルダをPRIMERGY FileServer上で作成しておく必要があります。

170 第 10章 PRIMERGY FileServerの様々な使いかた

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10

PRIM

ERG

Y FileServerの様々な使いかた

4 PRIMERGY FileServerの IPアドレスを指定します。

共有フォルダに接続するための認証画面が表示されます。

5 接続のための、ID名とパスワードを入力し、[接続]をクリックします。

6 PRIMERGY FileServerに接続が完了すると、解放されている共有フォルダを指定することができます。利用したいフォルダを指定し、[OK]をクリックします。

10.4 Apple Macintoshから使う 171

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7 画面上に PRIMERGY FileServerへのエイリアスが作成されたことを確認してください。

172 第 10章 PRIMERGY FileServerの様々な使いかた

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第 11章 バックアップ &リカバリ

Con

11

バックアップ

&リカバ

この章では、本サーバにおけるバックアップとリカバリに関する基本的な知識と手段について説明します。

tents

11.1 固定記憶域........................................................................................174

11.2 バックアップ ....................................................................................181

11.3 リカバリ ...........................................................................................185

173

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11.1 固定記憶域

11.1.1 固定記憶域とは?

PRIMERGY FileServer では、スナップショットと呼ばれる仮想ディスクの複製を、

短時間で作ることができます。スナップショットにより、物理的にデータをコピーしなくても、業務運用データの仮想的な複製を簡単に作成することができるため、様々な目的に使用することができます。

スナップショットの概念図を以下に示します。

ファイルシステムでは、すべてのファイルはポインタテーブルとして管理されています。

これを模式的な図で考えると、図の左上のファイル 1・2・3 のように、ファイルシ

ステムのポインタテーブルがドライブの状態を管理していることになります。

スナップショットは、この現在の管理しているポインタテーブルの複製を取得することを意味します。

複製された新しいポインタテーブルは、これからのドライブ状態の管理を、複製元のポインタテーブルは、これまでのドライブ状態の管理を行います。

このように、2 つ以上のポインタテーブルを作成することで、新しくファイルが更

新されたとしても、古いファイルの修正・編集を行うことができるのです。

ポインタテーブル

ポインタテーブル

ポインタテーブル

新ポインタテーブル

新ポインタテーブル

174 第 11章 バックアップ &リカバリ

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11

バックアップ

&リカバリ

たとえば、スナップショット後に、図の右下のようにファイル 2 が更新された時

(「File 2'」で表しています)、新ポインタでは新しいファイルを操作することができ

ますが、ファイル 2 の状態に戻すことはできません。

ここで復元オペレーションを行うと、スナップショットで採取したポインタテーブルが復元され、元のファイル 2 の状態に復帰することが可能になります。

スナップショットは、このようにファイルポインタの複製を採取する為、通常のバックアップが苦手とするオープンファイルのバックアップも可能となります。

復元されたデータは、読み書きができる通常の物理ドライブとまったく同じように機能します。

しかし、スナップショットは、本質的に、短期間で数時間前のデータへ復元できる、一時的措置として考えるべきです。スナップショットの作成詳細については、以降の節をご覧ください。

PRIMERGY FileServer 上でのスナップショットにより保護されたデータのことは、

瞬間的に固定化されたディスク状態を指していますので、以下「固定記憶域」と呼び、その固定記憶域を管理するプログラムを「固定記憶域マネージャー」と呼びます。

固定記憶域マネージャーは、固定記憶域を、1 回限りのイベントあるいは繰り返し

のイベントとしてスケジュールすることができます。

作成されたボリュームの固定記憶域は、元のボリュームにディレクトリとして表示されます。このイメージのアクセス権は、元のボリュームから継承されます。イメージは、従来のシステムボリュームと同様に使用されます。ただし従来のボリュームとは異なり、スナップショットが作成された時点の元のボリュームの正確な内容に復元することが可能です。

固定記憶域マネージャーおよび重大な障害からの復元システムは、Microsoft® Windows® Scheduler に完全に統合されており、定期的な固定復元イメージの作成と

ローテーションをすべて自動的に管理することができます。

最初に、出荷時状態からお客様の運用形態に応じて、固定記憶域マネージャーを使用して、システムリソースの使用、最適化、および固定記憶域の管理を制御する方法を説明し、次に、固定記憶域の作成方法などについて説明します。

11.1.2 固定記憶域マネージャーのボリューム構成

固定記憶域マネージャーがボリューム単位で固定記憶域を作成することについてはすでに説明しました。固定記憶域マネージャーは、スナップショットのために割り当てられる領域をボリュームに確保し、その領域を利用しデータをサブフォルダ形式に展開しています。

ボリューム構成の設定では、ボリュームに関連する以下の設定に関して運用環境に応じて、値を設定することができます。

また、本設定は[規定値を復元]ボタンをクリックすることで、出荷時の設定に戻すことができます。

11.1 固定記憶域 175

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なお、キャッシュサイズ値を大きくすると、より大きな固定記憶域をより多く管理できるようになりますが、固定記憶域が格納されているドライブのディスク容量を消費します。大きな値を設定する場合は、十分な空き領域があることを確認してください。

11.1.3 スナップショットのおすすめ取得例

スナップショットは、一時的なデータの退避です。短時間で簡単に作成できるのでスナップショットがもたらす利点は多大です。

以下に特長をまとめます。

• 失ったファイルやディレクトリを早急に復旧する際使用できます。

• バックアップソフトが苦手とするオープンファイルのバックアップも行えま

す。

• 実際のデータに影響させることなく、重要なデータを使用した新しいアプリ

ケーションのテストが行え、データのバックアップ源としても利用可能です。

• スナップショットは、データの一時的なバックアップであり、恒久的なデータ

を意図した構造にはなっていません。このためバックアップ作業は常に必要となります。

• スナップショットは、各仮想ディスク単位で作成できます。

• スナップショットは、読み取り専用(リード オンリー)、または、読み書きが

可能です。

• スナップショットは、仮想ディスクと同じ原則に従った共有が可能です。

• スナップショットは、本質的に一時的なデータとしての使用を意図した設計で

作られています。

• スナップショットのために割り当てられた領域が不足すると、スナップショッ

トを自動的に削除します。

• キャッシュの同一性が確保できないので、システムディスクのリカバリは実現

性が低くなります。

名称 説明

警告しきい値に達する要因 システムイベントログに警告メッセージを書き込む条件となるキャッシュ領域の使用率を定義します。

固定記憶域を削除する要因 システム上の最も古い固定記憶域を自動的に削除する条件となるキャッシュ領域の使用率を定義します。固定記憶域の自動削除は、システムログに記録されます。

キャッシュサイズ スナップショットのために割り当てられる領域の大きさを%で指定します。

注意�スナップショットを利用する際、データを変更する頻度や、各仮想ディスクで維持しているスナップショットの数によっては、仮想ディスクの性能に影響を与えることがあります。お客様サイドで仮想ディスクサイズなどを変更する場合は、運用環境およびヘルプなどを御熟読の上、変更頂けますよう、お願いいたします。

176 第 11章 バックアップ &リカバリ

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11

バックアップ

&リカバリ

これらの特長を踏まえ、以下の様なスナップショットの使い方を推奨いたします。

■ システムディスク

いわゆる惨事復旧という形での復元はできません。オプションソフトであるARCServe2000 などをご利用になりシステムバックアップすることをおすすめいた

します。詳細に関しては「11.2 バックアップ」をご覧ください。

また、システムディスクでは Windows 2000 の標準的な機能であるシステムモ

ジュールの監視を行っており、システム状態を含めたリストアが必須になります。この点からもシステムディスクの固定記憶域化はおすすめできません。

■ データディスク

サーバデータのご利用の仕方に大きく依存しますが、一般に変更頻度の高い共有フォルダを含むボリュームを固定記憶域マネージャーで管理させるのは、とても効果的です。

管理者は、あらかじめサーバリソースの用途を考慮したボリューム作成を行うことで、簡単にかつ短期間で、信頼性の高いシステムを構築することができます。

11.1.4 固定記憶域の自動作成計画

固定記憶域はその性質から、スケジューリングされた規則によって自動採取することをおすすめします。

以下は 1 つの管理案です。

① サイクリックで通常レベル採取する。一日のスナップショットスケジュールは以下の時間で採取します。0時、6時、12時、18時の一日 4回採取します。

② 週末には取得レベル高のスナップショットを週単位で取得します。

このイメージ取得法は、設計に基づいたディスクキャッシュ量に大きく依存する部分があるので、あくまでも一つの案です。また、固定記憶域は一時的なものであるため、バックアップは定期的に行ってください。

11.1.5 固定記憶域の自動作成を行う

固定記憶域を自動作成するには、以下のように行います。

1 プライマリナビゲーション バーで、[ディスク]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーション バーで、[固定記憶域マネージャー]をクリックします。

3 [スケジュール]をクリックします。

11.1 固定記憶域 177

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4 [タスク]ボックスの一覧で、[新規]をクリックします。次の画面が表示されます。

5 スケジュールに必要な以下のパラメータを設定します。

6 [OK]をクリックします。固定記憶域が作成され、リストに作成時間を含めたイメージ情報が反映されます。

イメージリストの削除に際しては、複数イメージの削除はできません。

名称 説明

開始時刻 固定記憶域を作成し始める時間を指定します。

繰り返す間隔 固定記憶域の作成間隔を規定します。

時間・日・週単位で指定することが可能です。

開始 固定記憶域を作成し始める日時を指定します。

含めるボリューム 固定記憶域を作成するボリュームを指定します。

プルダウンメニューから択一で選択します。

イメージの属性 作成された固定記憶域の属性を指定することができます。書き込みを許可した場合のみ、スナップショットで取得されたデータに対して再修正することができます。

保持の配分 保持レベルを指定することができます。この配分を上げることで採取・削除対象の優先度を指定できます。

保存するイメージ数 ここで保存する固定記憶域数を定義します。

イメージ名 ここで保存する固定記憶域名を定義します。

イメージ名のうしろに%iと指定すると、自動採番されます。

178 第 11章 バックアップ &リカバリ

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11

バックアップ

&リカバリ

11.1.6 固定記憶域を手動で作成する

固定記憶域を手動で作成するには、以下のように行います。

1 プライマリナビゲーションバーで、[ディスク]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[固定記憶域マネージャー]をクリックします。

3 [固定イメージ]をクリックします。

4 [タスク]ボックスの一覧で、[新規]をクリックします。次の画面が表示されます。

5 次の表を参考にして、固定記憶域情報を入力します。

6 [OK]をクリックします。固定記憶域が作成されます。

名称 説明

含めるボリューム 固定記憶域を作成するボリュームを指定します。

プルダウンメニューから択一で選択します。

イメージの属性 作成された固定記憶域の属性を指定することができます。書き込みを許可した場合のみ、スナップショットで取得されたデータに対して再修正することができます。

保持の配分 保持レベルを指定することができます。

この配分を上げることで採取・削除対象の優先度を指定できます。

イメージ名 ここで保存する固定記憶域名を定義します。

イメージ名のうしろに%iと指定すると、自動採番されます。

11.1 固定記憶域 179

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11.1.7 スナップショットデータを復元する

固定記憶域データを復元するには、以下の手順で行います。

1 プライマリナビゲーションバーで、[ディスク]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[固定記憶域マネージャー]をクリックします。

3 [固定イメージの復元]をクリックします。

4 復元するイメージを選択します。

5 タスクリストから、[復元]を選択します。

11.1.8 特記

オプション製品である ARCServe2000 をご使用のお客様は、固定記憶域データを

バックアップする場合は以下の点に留意してください。

• 固定記憶域データはボリュームすべての内容を保持しています。このため、ボリュームのフルバックアップと外部メディアにデータを保存する場合は、ディスク容量と同じ容量が必要となります。

• 変更のあった差分や増分バックアップといった、データの蓄積を行うことは固定記憶域マネージャーではできません。しっかりしたバックアップを必ず行ってください。

固定記憶域マネージャーには以下の注意事項があります。

• 固定記憶域マネージャーを使った場合、保存領域としてディスク容量を消費します。

• キャッシュ量が制限値を超えると警告が発生します。警告メッセージの削除の仕方は第 5章を参照ください。この警告メッセージは、スケジュールされてない場合にも発生します。特に、監視ソフトを使っている場合は、イベントのフィルタリングをしてください。

• 固定イメージの時間ソートは正しく行われません。

180 第 11章 バックアップ &リカバリ

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11

バックアップ

&リカバリ

11.2 バックアップ

バックアップはサーバの運営上必須な管理作業になります。本サーバには、データを瞬間的に保存するスナップショットによるデータのバックアップと、通常のバックアップの形式があります。スナップショットによるデータのバックアップは、

「11.1 固定記憶域」をご覧ください。

バックアップはお客様の大切なデータを紛失から保証するための機能です。

本サーバでは、4 種類のデータバックアップ方法を例として提案しています。

11.2.1 バックアップの種別と特徴

バックアップ計画は、本サーバの設置運用環境の様々なパラメータが依存してきますので、ここでは一般的なおすすめパターンのみを提示します。よりきめ細かな条件でバックアップを実行したい場合は、オプション製品の ARCServe のヘルプをご

覧ください。

本サーバには次の 4 種類のデータバックアップ方法が考えられます。

① 本機の他のサーバにバックアップフォルダを作成する。

② 本サーバ機に、外部記憶装置を用意し、テープバックアップを行う。

③ 固定記憶域ディレクトリをテープメディアにバックアップする。

利点: リソースを浪費しません。

欠点: ネットワークトラフィックに大きな影響を与えます。

利点: バックアップソフトウェアのソリューションで管理でき、確実にデータを保管できます。

欠点: バックアップ・リストアに時間が掛かります。

利点: バックアップには時間がかからず、確実にある時点のバックアップデータが取得できます。

欠点: リストアに時間がかかり、メディア量が大量に必要となります。

11.2 バックアップ 181

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④ 自機データバックアップを自機内に作成する。

それぞれ長所・短所を兼ね備えていますが、リソース量と利便性、確実性を考えて、推奨は①から④の順番になります。

11.2.2 バックアップのスケジューリング

バックアップジョブは、月・週・および時刻を指定することが可能です。以下に推奨取得案を示します。

週間バックアップの取得例

■ 週間バックアップのサイクル

月曜日~土曜日までは、データを午前 2 時(サーバのトランザクションの低い他の

時間でも構いません)に差分バックアップで取得します。このデータは一週間保存します。

日曜日は午前 0 時からフルバックアップを実行します。このデータは、一ヶ月間保

存します。

(フルバックアップはデータ量に依存しますので、開始時刻などは、データ量を考慮して変更してください。)

また毎月第 1 日曜日に取得されたフルバックアップデータは、その月のデータとし

て別ディスクに一年間保存します。

(上図では、sun1 に相当)

利点: 短時間で多くのデータを保管できます。

欠点: リソースを多く浪費し、耐障害性に欠きます。

mon tue wed thu fri sat sun

mon2 tue2 wed2 thu2 fri2 sat2 sun2

mon3 tue3 wed3 thu3 fri3 sat3 sun3

2 3 4 5 6 7 8 9 0 2

182 第 11章 バックアップ &リカバリ

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11

バックアップ

&リカバリ

11.2.3 バックアップ案

これまで、バックアップの種別とスケジュールについてご提案させていただきました。ここでは管理するデータからみたバックアップ方法に関してご提案します。

■ システムパーティション

1 毎週末にフルバックアップを行いこれを一ヶ月間保存します。

2 保存データはディスク破損に備えて外部バックアップメディアに保存します。

■ 拡張パーティション

1 ウィークデイでスナップショットのバックアップを取得します。

2 バックアップデータの信頼性を要求する場合はテープへ保存します。

3 統合バックアップ装置がある場合は、ネットワーク経由でのバックアップも可能です。

4 毎週日曜日にスナップショットデータのフルバックアップを実行し、これを一ヶ月間テープに保存します。

5 毎月第 1日曜日のテープに取得したフルバックアップデータは一年間保存します。

11.2.4 バックアップの実行

バックアップの取得方法に関しては、オプション製品の ARCServe2000 の取扱説明

書をよく読み、上記の様なバックアップ戦略を考案し実行してください。

11.2.5 システムパラメータのバックアップ

PRIMERGY FileServer の WebUI では、Web 画面を通じて設定されたパラメータに関

して、バックアップして保守時に活用することができます。

システムパラメータのバックアップ機能は、以下の場合に有用です。

• システムパラメータを初期化したい場合

• リカバリ時の早期復旧の場合

取得できるパラメータ情報に関しては、「第 14 章 保守機能について」をご覧くだ

さい。

パラメータバックアップを実行するには以下の手順で行います。

1 プライマリナビゲーションバーで、[メンテナンス]をクリックします。

11.2 バックアップ 183

Page 63: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

2 セカンダリナビゲーションバーで、[バックアップ/リストア]をクリックします。

3 メニューから[バックアップ]を選択します。PRIMERGY FileServer の設定情報が取得され、ダウンロード了解のダイアログ

が表示されます。

4 [OK]をクリックし、設定情報をバックアップしてください。

注意�システムパラメータの設定情報は、管理者のマシンなど、PRIMERGY FileServerとは別の場所に保存しておくことをおすすめします。これによって、リカバリ時に有効に利用することができます。

184 第 11章 バックアップ &リカバリ

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11

バックアップ

&リカバリ

11.3 リカバリ

システムや、データの破壊に伴うリカバリ作業は、非常にコストのかかる作業です。

リストアはサーバの復帰作業上必須な管理作業になります。本サーバはデータを瞬間的に保存するスナップショットによるデータのバックアップと、通常のバックアップの形式があります。スナップショットによるデータのバックアップ・復旧方法は「11.1.7 スナップショットデータを復元する」をご覧ください。

11.3.1 リカバリの種別と方法

大きく分けて、4 種類のリカバリを行う場合があります。

(1)OSリカバリ

システムパーティションが、故障により復旧できない場合があります。この時は新しい HDD を挿入の上、システムを出荷時設定に戻すリカバリ CD を挿入してシス

テム状態を戻してください。詳細に関しては「第 14 章 保守機能について」をご

覧ください。

(2)惨事リカバリ(フルデータリカバリ)

なんらかのハード的な故障により、データが完全に崩壊したときは、以下の手順でデータの復旧を行います。ただし、この復旧案は先に提案したようにバックアップがきちんと採取されているという前提にたっています。

(1) 一番最近に行ったフルバックアップデータを用意し、これを復旧します。

(2) 最新状態への復旧へは、増分バックアップが無事な(外部装置によるデータ保存や、他のネットワークドライブへの保存を行った)場合は、順に(上の図であれば月曜日の増分バックアップから)復旧します。

以上の手順で、データをフルリカバリすることができます。詳細な手順などについては、添付ソフトウェアの説明書をご覧ください。

11.3 リカバリ 185

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(3)データリカバリ-指定したフォルダおよびファイルのリカバリ-

ARCServe2000 では、特定のフォルダやファイルの復旧作業を行うことができます。

復旧希望日がわかっている場合は、そのデータファイルを指定し、復旧します。

詳細な方法については、添付ソフトウェアの説明書をよく読み、オペレーションを行ってください。

(4)システムパラメータの復旧

本サーバでは、WebUI を経由して設定したシステムパラメータを情報ファイルとし

て保存しておくことができます。

復旧できるシステムパラメータの種類や、復旧方法については、「第 14 章 保守機

能について」をご覧ください。

186 第 11章 バックアップ &リカバリ

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第 12章 ディスク

Con

12

ディス

この章では、本サーバのディスクシステムに関する、基本的な知識と操作方法について解説しています。

tents

12.1 設計コンセプト ................................................................................18812.2 Storage Managerを実行する ...........................................................18912.3 アレイまたはディスクステータスを確認する .................................19212.4 アレイグループを作成する ..............................................................19812.5 アレイグループを削除する ..............................................................20012.6 容量を拡張する ................................................................................20112.7 アレイのリビルドを行う ..................................................................20312.8 ディスクの検査を行う .....................................................................20412.9 アレイグループを新しく命名する ...................................................20412.10 ホットスペアディスクを作成する .................................................20512.11 ハードディスクが故障した場合 .....................................................20812.12 アレイおよびハードディスクのキャッシュ設定を変更する ..........20912.13 イベント .........................................................................................21012.14 ソフト的なディスク増加を行う .....................................................212

187

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12.1 設計コンセプト

本サーバは最大 618G バイトまでの容量拡張が可能ですが、初期導入の時点での

ディスク見積りが成り立っていない場合、最大構成での購入の必要はありません。

管理者は、現状のディスク使用量とユーザー数・ネットワークトラフィック数を見極めた上で、ディスクの増設を行ってください。

出荷時はハードウェア RAID システムを用いて、以下の基本構成にしております。

3 本のディスクを RAID5 で構成し、ホットスペアディスクを予め用意しておりま

す。

このためディスク増設時のパーティショニングコンセプトは、ハードディスクキャビネットのディスクに対する操作になります。

12.1.1 ハードディスクキャビネットのディスク構成

本サーバに接続したハードディスクキャビネットには、13 本の HDD を格納するこ

とができます。

スロット 13 と 14 はスペアディスク専用スロットです。また、スロット 12 には

ディスクを挿入しないでください。

追加ディスクは、ディスク 1 本単位での購入が可能ですが、RAID5 での拡張を考え

るとディスク 3 本以上で増設してください。

* なお、接続・設定に際しては PRIMERGY S30 添付の取扱説明書を参照してくださ

い。

たとえば、以下のような構成図になります。

ハードディスクキャビネット 構成略図

36GB

RAID5

2 3 4 5 6 7 8 9 0 2 3 4

188 第 12章 ディスク

Page 68: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

12

ディスク

12.2 Storage Managerを実行する

本サーバでは、Adaptec Storage Manager という RAID 管理ツールを採用しています。

Adaptec Storage Manager は WebUI から操作できます。

1 プライマリナビゲーションバーで、[ディスク]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[Adaptec Storage Manager]をクリックします。

3 管理者アカウントおよびパスワードを入力し、ログオンします。※ 本ツールはターミナルサービスを経由して起動されます。

次の画面が表示されます。

画面の概要については、「12.2.1 Physical Configuration View」、「12.2.2 Logical Configuration View」を参照してください。

詳細な機能に関しては、Adaptec Storage Manager のヘルプを参照してください。

12.2 Storage Managerを実行する 189

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12.2.1 Physical Configuration View

Adaptec Storage Manager で最初に表示されるウィンドウは、Physical Configuration View です。このウィンドウには、システムにインストールされたアレイコントロー

ラが、接続された機器とともに表示されます。

下記以外のアイコンが表示される場合、機器が正しく接続されていません。サーバ本体の電源を切断して接続を再度確認してください。

アイコンの詳細については本製品添付の SCSI アレイコントローラカードの取扱説

明書(「付録 A.1 アイコン一覧」)を参照してください。

このウィンドウでは、以下の機能が使用できます。

ボタン 機能

Switch View Physical Configuration Viewと Logical Configuration Viewを切り替えます。

Create Array Group ディスクアレイを作成します。

本製品添付の SCSIアレイコントローラカードの取扱説明書(「5.6.1 アレイグループの作成」)を参照してください。

Print 構成情報を印刷します。

コントローラおよび各装置のアイコン

ダブルクリックすると、それぞれの情報が表示されます。

SCSIコントローラ ハードディスク SAF-TE

190 第 12章 ディスク

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12

ディスク

12.2.2 Logical Configuration View

[Switch View]をクリックすると、Logical Configuration View ウィンドウに切り替わ

ります。

Logical Configuration View ウィンドウの右側には、アレイコントローラに接続され

ているすべての機器が表示されます。ウィンドウの左側には、各機器に対応する論理ドライブの情報が表示されます。

ハードディスクは、個別ドライブまたはアレイの構成要素として表示されます。いずれの場合も、ハードディスクまたはアレイは、論理ストレージユニット

(LSU:Logical Storage Unit)としてウィンドウの左側に表示されます。マルチレベル

RAID を構成するアレイは、RAID 1 アイコンで表され、左側の LSU アイコンと右

側のドライブアイコンの間に表示されます。

論理機器アドレスは、Logical Configuration View ウィンドウの論理機器や LSU のア

イコンの下に、括弧付きで表示されます。

項目 内容

HBA HBA(ホストバスアダプタ)。

機器が接続されているコントローラです。PCIバスのスキャンにより、検出された順に番号が割り当てられます。

BUS 機器が接続されている SCSIバス。

Device ID その機器のユニークな ID。

アレイの場合は、そのアレイを構成するドライブの中の最も値の小さい IDです。

LUN その機器のロジカルユニット番号(Logical Unit Number)。

通常は 0です。

12.2 Storage Managerを実行する 191

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このウィンドウでは、以下の機能が使用できます。

12.3 アレイまたはディスクステータスを確認する

アレイやディスクステータスを確認するには、各コントローラや機器のアイコンをダブルクリックします。そのコントローラや機器の情報を示す Information ウィンド

ウが表示されます。

アレイコントローラは、アレイやハードディスクのステータスをレポートします。いくつかのステータスは、ハードディスクやアレイのアイコン上に、ステータスフラグで示されます。

より詳細なステータス情報を確認するには、そのハードディスクまたはアレイのInformation ウィンドウを表示します。ステータス条件の変化はイベントログに記録されます。

以下の表は、ハードディスクやアレイについて表示される一般的なステータス(状態)の一覧です。実際のステータスメッセージには、さらに詳しい情報が追加される場合があります。

ボタン 機能

Switch View Physical Configuration Viewと Logical Configuration Viewを切り替えます。

Create Array Group ディスクアレイを作成します。本製品添付の SCSIアレイコントローラカードの取扱説明書(「5.6.1 アレイグループの作成」)をご覧ください。

Expand Array Group ディスクアレイの容量を拡張します。

Delete Array Group ディスクアレイを削除します。

Print 構成情報を印刷します。

アレイグループおよび

各装置のアイコン

ダブルクリックすると、それぞれの情報が表示されます。

ステータス 状態

Building アレイの初期化中です。

Created アレイまたは機器が定義されていますが、初期化されていません。

Dead アレイ内の複数台のハードディスクが故障しました。この状態から回復することはできません。

Degraded アレイ内の 1台のハードディスクが故障しました。アレイのパフォーマンスが低下しています。

Impacted アレイのベリファイを実行しています。I/Oパフォーマンスに影響があります。

Optimal アレイは完全に機能しています。

Pending アレイは作成済みであり、コントローラによる初期化処理が待機中ですが、まだ開始されていません。(ステータスの下に表示されます。)

Reconstructing アレイのリビルド中です。

192 第 12章 ディスク

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12

ディスク

12.3.1 コントローラに関する情報を確認する

1 Physical Configuration Viewで、コントローラのアイコンをダブルクリックします。Host Bus Adapter Info ウィンドウが表示されます。

このウィンドウでは、コントローラからレポートされる構成情報が表示されます。

また、アレイコントローラに対し、以下のコマンドを実行することができます。なお、現在の構成や状態により、表示されるボタンが異なります。

項目 内容

Controller コントローラのモデル、シリアル番号、ファームウェアおよびキャッシュメモリの量が表示されます。ECCは、ECCメモリが搭載されている場合にチェックされます。

Attached Modules

拡張モジュールに関する情報が表示されます。

SCSI Bus、Host Bus

コントローラおよび各バスの仕様が表示されます。

ボタン 機能

Configure キャッシュの設定確認および設定変更を行います。

Event Log 発生したイベント一覧を表示します。

I/O Stats I/O統計情報を表示します。

Battery バッテリバックアップモジュールの情報表示および設定変更を行います。

12.3 アレイまたはディスクステータスを確認する 193

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12.3.2 アレイに関する情報を確認する

1 Logical Configuration Viewウィンドウで、アレイグループのアイコンをダブルクリックします。Array Group Information ウィンドウが表示されます。

※ マルチレベル RAID の構成要素であるアレイの Information ウィンドウを表

示するには、それらのアレイのアイコンをダブルクリックします。

Array Group Information ウィンドウには、次の情報が表示されます。

Print 表示されている情報を印刷します。

OK ウィンドウを閉じます。

ボタン 機能

項目 内容

Name そのアレイに割り当てられた名前が表示されます。ウィンドウの右上隅のアイコンは RAIDレベルを示します。

Address オペレーティングシステムがアクセスするために使用する論理機器アドレスが表示されます。

Capacity アレイで使用できる総ストレージ容量(MB)が表示されます。

Status コントローラからレポートされるアレイのステータスが表示されます。

Hotspares ハードディスクが故障した場合にアレイを保護するために使用できるホットスペアの一覧を表示します。

Components アレイを構成する機器の論理アドレス、機種、およびストライプサイズを表示します。マルチレベル RAIDの Informationウィンドウの場合、一覧に表示されるのはマルチレベル RAIDの構成要素である各アレイのアドレス、名前およびストライプサイズです。

194 第 12章 ディスク

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12

ディスク

また、アレイに対し、以下のコマンドを実行することができます。なお、アレイの現在の構成や状態により、表示されるボタンが異なります。

ボタン 機能

Configure 設定確認および設定変更を行います。

Event Log 発生したイベント一覧を表示します。

Verify アレイグループのベリファイを実行します。

Name アレイグループに名前を付けます。

Rebuild アレイのリビルドを実行します。故障したハードディスクを含む冗長アレイで、ホットスペアがない場合に表示されます。

Build 初期化待機中のアレイに対し、初期化を実行します。初期化待機中のアレイの場合に表示されます。

Stop Bld アレイの初期化またはリビルドを中断します。初期化中、リビルド中のアレイの場合に表示されます。

Stop Vfy ベリファイを中断します。ベリファイを実行しているアレイの場合に表示されます。

Print 表示されている情報を印刷します。

OK ウィンドウを閉じます。

12.3 アレイまたはディスクステータスを確認する 195

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12.3.3 SCSI機器に関する情報を確認する

1 Physical Configuration Viewで、ハードディスクや SAF-TEのアイコンをダブルクリックします。SCSI Device Information ウィンドウが表示されます。

このウィンドウでは、ハードディスクや SAF-TE に関する情報の表示や、設定

を行います。

SCSI Device Information ウィンドウには、次の情報が表示されます。

項目 内容

Description 製造元と機種が表示されます。

Revision ドライブのファームウェアのバージョンが表示されます。

Address 機器の論理アドレスが表示されます。

Capacity 機器のストレージ容量(MB単位)が表示されます。

Status 機器の現在のステータス。一般的なステータス(Optimal以外)も、機器のアイコン上にカラーフラグで示されます。

SCSI Capabilities

その特定の SCSI機能をサポートしている場合に「x」マークが表示されます。

Member of Array Group

その機器が属すアレイの名前と RAIDレベル、およびそのアレイのストライプサイズが表示されます。機器のタイプにより、表示されるボタンが異なります。

196 第 12章 ディスク

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12

ディスク

また、ハードディスクに対し、以下のコマンドを実行することができます。なお、ハードディスクの構成や状態により、表示されるボタンが異なります。

ボタン 機能

Configure キャッシュの設定確認および設定変更を行います。

Event Log 発生したイベント一覧を表示します。

I/O Stats I/O統計情報を表示します。

Format ハードディスクをローレベルフォーマットします。

Make Hotspare ホットスペアを設定します。

Remove Hotspare ホットスペアを解除します。

Redirect ハードディスクの Bus/IDのリダイレクトを行います。

Fail Drive アレイを構成するのハードディスクを強制的に切り離します。

Print 表示されている情報を印刷します。

OK ウィンドウを閉じます。

注意�「Fail Drive」ボタンは、担当営業員に指示されるような特別な場合以外は、使用できません。

12.3 アレイまたはディスクステータスを確認する 197

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12.4 アレイグループを作成する

本製品は、RAID 0、1 または 5 のディスクアレイを実現します。また、複数の

RAID 1 を統合して、マルチレベル RAID を作成できます。これらのアレイグループ

は、サーバ側から単一の論理ストレージユニット(LSU)として認識されます。

アレイ内のハードディスクは、すべて同じコントローラに接続されている必要があります。アレイコントローラは、選択された順番にハードディスクを使用してアレイが初期化されます。

アレイグループを作成するには、以下の手順で行います。

1 [Create Array Group]をクリックします。次の画面が表示されます。

2 [Fault Tolerance]の中で、「Drive fault tolerance(RAID 1または 5)」または「No fault tolerance(RAID 0)」を選択します。

「No fault tolerance(RAID 0)」を選択した場合、手順 4 へ進んでください。

3 「Drive fault tolerance」を選択した場合、Optimizationで、「Optimize for Capacity(RAID 5)」または「Optimize for Performance(RAID 1)」を選択します。Chosen Array Parameters に、RAID レベルとストライプサイズが表示されます。

ストライプサイズはアレイのタイプにより自動的に設定されます。

(RAID 0 の場合は 128KB、RAID 5 の場合は 64KB となります。)

4 「Continue」をクリックして、使用するハードディスクを選択します。※ アレイを作成する場合は、原則として同一型名(同容量、同回転数)のハー

ドディスクを使用してください。

Logical Configuration View ウィンドウが、「Choosing Drives for Array (RAID n)」

というタイトル文字付きで表示されます(n は、選択された RAID レベルです)。

注意�ストライプサイズは変更しないでください。

198 第 12章 ディスク

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12

ディスク

5 アレイを構成するハードディスクを以下の方法で追加、削除します。- ハードディスクの追加

追加する各ハードディスクをクリックしてマーキングします。緑色のチェックマークは、ハードディスクが選択されていることを示します。マーキングしたハードディスクを新規アレイグループに追加する場合は、「Include Drive」をクリックします。

- ハードディスクの削除

削除するハードディスクのアイコンをクリックし、「Remove Drive」をクリッ

クします。ハードディスクの選択時に、一部のハードディスクが青色で表示される場合があります。これは、構成を変更しないとそのハードディスクをアレイに追加できないことを示しています。さらに多くのハードディスクを選択してアレイに追加するか、1 台または複数のハードディスクをアレイから

削除する必要があります。

6 新規アレイグループに追加または削除するハードディスクを選択し終わったら、[Done]をクリックします。変更内容を保存して初期化処理を開始するまで、そのアレイグループのアイコンのフラグは黒色になります。

7 アレイを作成し終わったら、Storage Managerを終了します。※[File]メニューから[Set System Configuration]を選択すると、Storage

Manager を終了せずに初期化を開始できます。

構成の変更を保存する確認のウィンドウが表示されます。

8 構成を保存します。初期化処理が自動的に開始されます。

※ 複数のアレイを作成した場合、それらのアレイは、一度にひとつずつ、作成

された順番に初期化処理が行われます。

ポイント• RAID 1アレイを作成する場合、一方のハードディスクからデータをもう一方のハードディスクにコピーします。RAID 1アレイを指定した場合は以下の図の矢印ボタンでコピーの方向を設定します。

12.4 アレイグループを作成する 199

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12.5 アレイグループを削除する

アレイグループを削除するには、以下の手順で行います。

1 [Logical Configuration View]ウィンドウで、削除するアレイの LSUまたはアレイグループアイコンを選択し、[Delete Array Group]をクリックします。

2 確認メッセージが表示されたら、[OK]をクリックします。アレイグループを削除せずに終了する場合は、[Cancel]をクリックします。

アレイが実際に削除されるのは、Storage Manager を終了して変更内容の保存を選択

したときか、[File]メニューから[Set System Configuration]を選択したときです。

ポイント• 大規模な冗長アレイの場合は、初期化処理が完了するまで時間がかかることがあります。初期化処理の実行中でもStorage Managerを終了すればすぐに使用可能になります。

• 初期化開始時に次のようなダイアログが表示されることがあります。この場合、アレイグループを構成しようとしているハードディスクにファイルシステムに関する情報が書き込まれています。消去しても問題ないときのみ初期化を行ってください。初期化を開始すると、元のデータは消去され、既存のデータは復元できません。

• 初期化処理の進行状況をモニタする場合は、そのアレイグループの Array Group Informationウィンドウを表示します。Statusフィールドに、初期化の進行状況が表示されます。また、マルチレベル RAIDの構成要素となっているアレイの Informationウィンドウを表示して、初期化処理の進行状況をモニタすることもできます。

200 第 12章 ディスク

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12

ディスク

12.6 容量を拡張する

システム稼動中に、RAID 0 アレイまたは RAID 5 アレイに 1 台または複数のハード

ディスクを追加して、ストレージ容量を増やすことができます。ハードディスクが追加されると、コントローラはデータをアレイに配置し直します。このとき、LSUの最後に空き容量が追加され、システムで認識される論理ドライブのサイズが増えます。

容量の拡張は、NTFS を使用するアレイに対してのみ使用できます。FAT ファイル

システムでは使用できません。

容量の拡張は、以下の手順で行います。

1 追加するハードディスクを挿入します。

2 Storage Managerを起動し、[Switch View]をクリックして Logical Configuration Viewに切り替えます。

3 「RAID 0」アイコンまたは「RAID 5」アイコンをクリックして、ハードディスクを追加するアレイグループを選択します。

4 [Expand Array Group]をクリックします。

5 アレイに追加するハードディスクアイコンをクリックしてマーキングします。緑色のチェックマークはそのハードディスクが容量拡張の対象となることを示しています。

6 「Include Drive」を選択します。マーキングされたハードディスクが既存のアレイグループに結合されます。

追加されるハードディスクには New とマーキングされます。

7 ハードディスクを選択し終わったら「Done」をクリックします。容量拡張処理が開始されるまで、そのアレイグループのアイコンのフラグは黒色になります。

注意�• ディスクアレイの構成が変更されるような操作を行う場合は、事前にデータをバックアップしておくことをおすすめします。

• アレイの容量拡張処理中は、システムのパフォーマンスが大幅に低下する場合があります。

• 容量の拡張を開始する前のアレイのステータスは、Optimalである必要があります。

• アレイステータスが Optimalでない場合は、既存のアレイをリビルドした後、エクスパンドを続行してください。

• アレイに新しく追加される各ハードディスクは、アレイ内のハードディスクと同一型名(同容量、同回転数)のものを使用してください。

12.6 容量を拡張する 201

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8 「File」メニューから「Set System Configuration」を選択します。容量拡張処理が開始されます。

処理中はそのアレイグループのステータスフラグが青色に変わります。

9 容量拡張処理が完了した後、システムを再起動します。追加したスペースがシステム上で認識されます。

10 容量を拡張した後、プライマリナビゲーションバーで、[ディスク]をクリックします。

11 セカンダリナビゲーションバーで、[ディスクとボリューム]をクリックします。

12 ディスクアドミニストレータを使用してアレイのボリュームセットに空き容量を追加し、システムをシャットダウンして再起動します。

ポイント• 容量拡張処理の進行状況をモニタする場合は、Storage

Managerを使用して Array Group Informationウィンドウを表示します。容量拡張の処理中のステータスは Expandingで、処理が完了すると Optimalになります。

• 容量拡張処理中にドライブが故障すると、問題が修正されるまで対象のアレイグループは Degraded状態になります。そのアレイのホットスペアがある場合は、リビルドを自動的に開始します。ホットスペアがない場合は、故障したハードディスクを交換して、アレイのリビルドを実行してください。容量拡張処理中にサーバ本体(およびキャビネット)の電源を切断しないでください。容量拡張処理中でもシステムでは通常の処理を実行できます。

• 大規模なアレイの場合や他の I/O処理が実行されている場合は、容量拡張処理が完了するまでに時間がかかる場合があります。

• 再起動時にWindowsの chkdskが実行され、新しく作成された領域が検査される場合があります。大規模なアレイの場合は、この検査に時間がかかる場合があります。

202 第 12章 ディスク

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12

ディスク

12.7 アレイのリビルドを行う

RAID 1 アレイまたは RAID 5 アレイのハードディスクが故障し、そのアレイにホッ

トスペアが用意されていない場合は、以下の手順でアレイを Optimal 状態にします。

1 「付録 B.5.3 内蔵ハードディスクユニットの交換」に記載されている手順で、故障したハードディスクを交換します。

2 ハードディスクを交換し終わったら Storage Managerを起動してLogical Configuration Viewを選択します。

3 アレイグループのアイコンをダブルクリックして Array Group Informationウィンドウを開きます。

4 Array Group Informationウィンドウで[Rebuild]をクリックすると、リビルド処理が開始されます。- リビルド処理が進行中であれば、そのハードディスクのアイコンに白色のフ

ラグが表示されます。

- アレイと LSU のアイコンには、青色のフラグが表示されます。

- リビルドの進行状況は、Array Group Information ウィンドウに表示されます。

5 リビルドが完了するとフラグが消え、アレイステータスが Optimalになります。

ポイントホットスワップ可能なハードディスク(SCA-2 対応)をご使用の場合、故障ドライブを交換するだけで自動的にリビルドが開始されます(Storage Managerは必要ありません)。

12.7 アレイのリビルドを行う 203

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12.8 ディスクの検査を行う

ディスクの検査は「ベリファイ」で行います。

ベリファイは RAID 1 アレイと RAID 5 アレイに対して冗長情報の整合性を検査しま

す。この処理は、通常のシステム処理と並列で実行されます。ユーザーによる操作やサーバによる処理は不要です。

アレイのデータの検査を開始するには、Array Group Information ウィンドウで

[Verify]を選択します。冗長データに不整合が見つかった場合は、それらを整合さ

せることができます。

ベリファイの動作は、RAID レベルにより次のようになります。

12.9 アレイグループを新しく命名する

アレイグループやマルチレベル RAID にユニークな名前を割り当てるには、Array Group Information ウィンドウの[Name]ボタンをクリックします。

この名前は、アレイアイコンの下や、その他のアレイを識別する場所に表示されます。

この名前には最大 13 文字まで使用できます。

レベル 機能

RAID 0 ディスクメディアの ECCチェックを行います。

RAID 1 ミラードライブペアがセクタごとに比較され、両方のハードディスクに含まれるデータが同一であるかどうかを検査します。

RAID 5 パリティが再計算され、ハードディスクに格納されているパリティ情報と比較します。

ポイント通常の状態ではデータの不整合は発生しません。しかし、電源障害などでアレイの書き込み処理が中断された場合には、不整合が発生している可能性があります。

204 第 12章 ディスク

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12

ディスク

12.10 ホットスペアディスクを作成する

ホットスペアディスクを作成すると、RAID1 アレイで発生した障害時に自動的に対

応することができます。アレイに割り当てられていないハードディスクをホットスペアに割り当てることができます。ホットスペアは、RAID 1(または 0+1)アレイ

で故障したハードディスクの自動交換用に確保されています。

ホットスペアで保護されているアレイでハードディスクが故障すると、コントローラは自動的にホットスペアを使用して、データのリビルドを開始します。この処理の実行中、Storage Manager の Logical Configuration View では、故障したハードディ

スクとホットスペアの位置が入れ替わって表示されます。

• ホットスペアの元の位置には、赤色の故障フラグ付きで故障したハードディス

クのアイコンが表示され、ホットスペアはアレイグループの構成要素として表示されます。

• ホットスペアには、リビルド処理が進行中であることを示す白色のフラグが表

示されます。

• アレイと LSU のアイコンには、青色のフラグが表示されます。

リビルドが完了すると、ホットスペアのアイコンとフラグが消え、リビルドされたハードディスクはアレイの正式な構成要素として表示されます。故障したハードディスクのアイコンに表示されている赤色のフラグは、ハードディスクを交換するか、ステータスが Optimal に戻るまで、そのまま表示されます。

複数のアレイグループが存在する場合にホットスペアを割り当てる際は、各アレイグループを構成するハードディスクと同一型名のハードディスクを、それぞれ一台以上ずつ割り当ててください。

■ ホットスペアを割り当てる/削除する

ホットスペアの割り当ておよび削除は、以下の手順で行います。

1 [SCSI Device Information]ウィンドウで、次のいずれかのボタンをクリックします。

ボタン 機能

Make Hotspare ハードディスクをホットスペアに割り当てる。

Remove Hotspare 既存のホットスペアドライブを削除する。

12.10 ホットスペアディスクを作成する 205

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ホットスペア指定時に次のダイアログが表示されます。

2 確認し、[OK]をクリックします。

■ ホットスペアを Optimal状態にする

故障したハードディスクを交換する際、ホットスペアを Optimal 状態にする必要が

あります。これは、以下の手順で行います。

1 「付録 B.5.3 内蔵ハードディスクユニットの交換」に記載された手順で、故障したハードディスクを取り外して交換します。

2 新しいハードディスクの Informationウィンドウで[Make Optimal]をクリックします。新しいハードディスクがホットスペアになり、前のホットスペアがリビルドされたアレイグループの構成要素になります。

3 ホットスペアを解除する際にリダイレクトをするよう指示される場合があります。リダイレクトについては、次の「12.10.1 リダイレクト」をご覧ください。

注意�ホットスペアに指定すると、そのハードディスクの内容は消去されます。消去しても問題ないときのみ[OK]をクリックしてください。

206 第 12章 ディスク

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12

ディスク

12.10.1リダイレクト

アレイに含まれていないハードディスクには物理アドレス(Bus/ID)が LSU アドレ

スとして割り当てられます。しかし、その LSU アドレスが他のアレイグループなど

によりすでに使用されている場合、別の LSU アドレスを割り当てる必要がありま

す。これをリダイレクトといいます。リダイレクトが必要となるのは次のような場合です。

• アレイまたはホットスペアを解除する際、それらのハードディスクの物理アド

レス(Bus/ID)と同じ LSU アドレスが他のアレイグループなどによりすでに使

用されている場合

リダイレクトは、以下の手順で行います。

1 対象のハードディスクのアイコンをダブルクリックます。

2 [Redirect]をクリックします。次の画面が表示されます。

3 割り当てられていない Bus/IDを選択して、[OK]をクリックします。

12.10 ホットスペアディスクを作成する 207

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12.11 ハードディスクが故障した場合

ハードディスクの故障は、アレイ、マルチレベル RAID および個別のハードディス

クに関連付けられたアイコンのフラグで示されます。

アレイグループに属すハードディスクが故障した場合、Physical Configuration Viewと Logical Configuration View の両方で、アイコンに赤色のフラグが表示されます。

故障の状況は以下のように示されます。

① 故障したハードディスクが RAID 0のアレイに属す場合

故障したハードディスクのアイコンに赤色のフラグが表示されます。RAID 0 アレイのいずれかのハードディスクが故障すると、そのアレイ自体

が故障し、そのアレイのデータが失われることになります。

② 故障したドライブが RAID 1、5または 0+1のアレイに属す場合

アレイアイコンに黄色のフラグが表示されます。これは、現在アレイがDegraded 状態で動作していることを示します。

同じアレイに属す複数のハードディスクに赤色のフラグが表示された場合は、そのアレイのフラグが黄色から赤色に変わります。これは、アレイ自体が故障し、そのデータが失われたことを示しています。アレイのアイコンが赤色になった場合、そのアレイは使用できません。もう一度アレイを作成し、信頼性のあるデータを復旧しなければなりません。

故障したハードディスクの交換は、以下の手順で行います。

1 「付録 B.5.3 内蔵ハードディスクユニットの交換」に記載された手順で、故障したハードディスクを取り外して交換します。- ホットスペアを交換する場合は、ツールヘルプの『ホットスペア』をご覧く

ださい。

- アレイグループに含まれているハードディスクを交換する場合は、ツールヘ

ルプの『ハードディスクの交換手順』をご覧ください。

208 第 12章 ディスク

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12

ディスク

12.12 アレイおよびハードディスクのキャッシュ設定を変更する

キャッシュ設定を変更するには、Array Group Information ウィンドウおよび SCSI Device Information ウィンドウで[Configure]をクリックします。

Device Configuration ダイアログボックスが表示されます。

ここでは、コントローラのキャッシングパラメータを変更できます。

• キャッシュの設定には、Write back と Write through があります。

• Predictive Cache チェックボックスでは、アレイコントローラの予測キャッシン

グ機能の有効/無効を設定します。工場出荷時には、この機能は無効に設定されています。予測キャッシングを有効にすると、コントローラの全体のパフォーマンスが低下することがあります。

• [Defaults]をクリックすると、工場出荷時の設定に従ってキャッシュ処理が実

行されます。

12.12 アレイおよびハードディスクのキャッシュ設定を変更する 209

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12.13 イベント

イベントは、エラーの発生やステータスの変化などが発生する場合に生成されます。イベントは、4 つのレベルおよびカテゴリに分類されます。

レベル エラーの種類 意味

1 Soft Error ハードディスクに対する操作のエラーが発生し、再試行で成功したことを示しています。

2 Recoverable Hard Error ハードディスク、コントローラまたは PCIバスのエラーで、ECCまたは冗長アレイ情報によってデータが回復されたことを示しています。

3 Nonrecoverable Hard Error ハードディスク、コントローラまたは PCIバスのエラーで、ECCまたは冗長アレイ情報を使用してもデータを回復できなかったことを示しています。

4 Status Change アレイまたはディスクドライブのステータスが変化したことを示しています(ハードディスクやアレイの故障、アレイの初期化またはリビルドの開始または完了など)。

210 第 12章 ディスク

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12

ディスク

12.13.1イベントロギング

発生したイベントは、イベントが発生したコントローラの NVRAM に自動的に記録

されます。さらに、イベントログがハードディスクに保持されるように指定できます。

イベントログの内容を表示するには、コントローラ、ハードディスクまたはアレイの Information ウィンドウの「Event Log」をクリックします。

Event Logs ウィンドウが表示され、特定レベル以上(初期値はレベル 4)のイベン

トのみ表示されます。

ボタン 機能

↑↓ Display Thresholdのレベルを調整します。

- コントローラには、すべてのイベントが記録されています。

ここで設定するレベルは、表示するイベントのレベルです。

View Log 選択したレベルのイベントメッセージを表示できます。

Print イベントログ一覧に現在表示されているイベントメッセージを印刷できます。特定のメッセージを印刷する場合は、そのメッセージが表示されるまで一覧をスクロールさせてから、「Print」ボタンをクリックします。

12.13 イベント 211

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12.14 ソフト的なディスク増加を行う

ここでは、WebUI を通じて追加ディスクを単一ボリュームに見せる方法について説

明します。

ただし、この場合、作業中に再起動が必要となります。

以下のようにして、追加されたボリュームをソフトウェア的に拡張することが可能です。

■ 準備(Disk Managementを起動する)

1 プライマリナビゲーションバーで、[ディスク]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[ディスクとボリューム]をクリックします。ターミナルサービスを経由して起動されます。

3 管理者アカウントおよびパスワードを入力してログオンします。Disk Management が起動します。

■ スパンボリュームとして拡張する

1 ダイナミックディスクへアップグレードする

(1) Disk Managementの画面でアップグレードする適切なディスクボリュームを選択し、右クリックします。

(2) サブメニューから[ダイナミックディスクにアップグレード]を選択します。

(3) ウィザードに従い作業を終了させてください。

(4) サーバを再起動します。

本設定はサーバの再起動後有効となります。

2 ディスクを拡張する

(1) 再起動後、再び Disk Managementを起動します。

(2) 拡張するボリュームを右クリックし、[ボリュームの拡張]を選択します。

(3)[利用可能なダイナミックディスク]一覧から、拡張したいディスクを選択します。

(4)[追加]をクリックして、選択したディスクを追加し、領域サイズを指定し[次へ]をクリックします。

(5)[完了]をクリックします。

ディスクの拡張は完了です。

212 第 12章 ディスク

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12

ディスク

■ ドライブをマウントする

本サーバは Windows 2000 テクノロジーに基づいてインテグレートされています。

Windows 2000 では、ドライブマウントと呼ばれる、パーティション拡張機能があり

ます。これを使うことで物理的には分かれたドライブをシステムドライブに追加することができるようになります。

ローカルドライブをローカル NTFS ボリュームの空のフォルダに接続したりマウン

トしたりできます。

ローカルドライブを空の NTFS フォルダにマウントすると、ドライブ文字の代わり

に、そのドライブへのパスが割り当てられます。

たとえば、ドライブ文字 D の CD-ROM と、ドライブ文字 C の NTFS ボリュームが

ある場合、CD-ROM を C ¥ CD-ROM という空フォルダにマウントし、C: ¥ CD-ROM というパスから直接 CD-ROM にアクセスできます。

必要であれば、ドライブ文字 D を削除し、マウントされているドライブのパスを介

して引き続き CD-ROM にアクセスできます。

マウントされたドライブを使うと、データに容易にアクセスでき、作業環境およびシステムの使用状況に基づいてデータ記憶域を柔軟に管理できます。

マウントは以下の手順で行います。

1 Disk Managementの画面でマウントするボリュームを右クリックし、[ドライブ文字とパスの変更を選択する]をクリックします。現在のドライブ名が表示されます。

2 [追加]をクリックします。

3 次画面で、[この NTFSフォルダにマウントする]にチェックし、ドライブ文字とパス([参照]で検索も可能)を指定します。

4 [OK]をクリックします。マウントポイント作業は完了です。

12.14 ソフト的なディスク増加を行う 213

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第 13章 サーバ監視について

Con

この章では、本サーバの運用管理・監視の仕方についての、基本的な知識について説明します。

tents

13

サーバ監視について

13.1 サーバ監視の概要.............................................................................216

13.2 配置 ..................................................................................................216

13.3 ServerViewの機能 ...........................................................................218

13.4 管理のための設定(ServerViewを使う前に)..................................220

13.5 ServerViewの使用方法 ....................................................................223

215

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13.1 サーバ監視の概要

サーバ監視には、プレインストールされたサーバ監視ツール「ServerView」を使用

します。

ServerView では、ハードディスクドライブ、冷却ファン、電源ユニット、または装

置の温度などの重要なサーバ機能をチェックします。これらのパラメータの値が指定した値を超えたりエラーが発生した場合には、メッセージが出力され、必要なときには修正処置が施されます。

注意:ServerView において、モデル名等が、「PRIMERGY B225」と表示される場合

があります。

「PRIMERGY B225」を「PRIMERGY FileServer」と読み替えてください。

13.2 配置

ServerView を本サーバで使用する場合は、必ず監視・管理コンソールを別マシンに

配置することをおすすめします。管理コンソールは添付の ServerViewCD に同梱さ

れています。詳しいインストール方法・設定方法に関しては、CD 同梱のヘルプを

ご覧ください。

ここでは、概念的な管理方法のみ説明します。

• 管理サーバを構築することで、複数台の PRIMERGY FileServer を管理すること

ができます。

• 弊社の汎用 PRIMERGY サーバも合わせて管理することができます。

管理情報の通知

LAN

216 第 13章 サーバ監視について

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13

サーバ監視について

■ ServerView設定までの流れ

SNMP

13.4.1 SNMP

13.4.2

13.4.3

13.5 ServerView

13.2 配置 217

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13.3 ServerViewの機能

■ リカバリ機能

本サーバでは、自身をモニタし、ASR&R (自動サーバ再構成と再起動)の支援に

より、エラー発生時の対策を指定できます。この方式では、適切なシャットダウンを開始するか、または欠陥部分を自動的に使用不能にしてリブートできます。

■ 予防保守機能

予防保守機能は、特定のサーバ部品のエラーを早期に検出します。これにより、障害発生前に個々の部品を修理、交換できます。次の部品をモニタします。

• ファン

• CMOS バッテリ

• S.M.A.R.T. 標準をサポートする SCSI および RAID コントローラ上のハード

ディスク

■ モニタ機能

ハードウェアのインベントリ(目録)を作成し、ServerView で利用可能なモニタ機

能を使用して、様々なシステムパラメータをモニタできます。このような機能により、特に次のことができます。

• インストールしたハードウェアのインベントリの作成

• サーバオペレーションの稼動時間カウンタを含むすべてのハードウェアコン

ポーネントのモニタ

• システムがダウンする前に、適切な通知をする全寿命期間にわたるモニタ

• 故障電源ユニットの迅速な認識

• バスシステム、プロセッサ、主記憶装置、ハードディスク(RAID ドライブを

含む)、ネットワークコントローラ、およびその他の内蔵コントローラの詳細情報の取得

• 長期モニタの目的で集めた情報の記録(性能分析、エラー頻度率)

■ 管理機能

ServerView は、次のような管理機能を提供します。

• 簡単に使用できるアラーム管理システムおよび様々なアラーム発信メカニズム

• 長期間にわたり、様々なサーバのパラメータをモニタするためのレポート管理

システム

• ネットワーク上の別のサーバに SNMP 構成データをリファレンスサーバから転

送するデフォルトの管理システム

• サーバをリモートからメンテナンスするためのリモート管理システム。

ServerView は、リモートメンテナンスのために使用される RemoteControlService (リモートコントロールサービス)と合わせて機能します。

218 第 13章 サーバ監視について

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13

サーバ監視について

■ S.M.A.R.T. サポート

セルフモニタリングおよびレポーティング技術(S.M.A.R.T.)は、ハードディスク

のエラーを早期に検出します。これは、S.M.A.R.T. アルゴリズムによって、実現し

ます。このアルゴリズムは、ディスクのパラメータをモニタし、差し迫った故障を検出し、それを SCSI コントローラまたはホストに通知します。

S.M.A.R.T. の概念は、パラメータ値に基づいて、いわゆる「予測可能なエラー」だ

けを検出します。たとえば、突然の電源故障または機械故障によるエラーは予測不可能なため、この方式では予期できません。

S.M.A.R.T. は、現在すべての SCSI ドライブでサポートされており、また数多くの

IDE ドライブでも利用できます。

差し迫ったエラーの早期警告の効果は、主にアルゴリズムの効率と、モニタされたパラメータの数に依存します。このようなコンポーネントは、メーカ固有のものなので、ハードディスクのタイプにより異なる可能性があります。

ServerView は、SCSI および RAID のコントローラ上の S.M.A.R.T. 互換のハードディ

スクをサポートします。S.M.A.R.T. が差し迫ったエラーを検出すると割り込みが発

生し、S.M.A.R.T. エラーの発生したドライブが特別な色(マゼンタ)で表示されま

す。

13.3 ServerViewの機能 219

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13.4 管理のための設定(ServerViewを使う前に)

ServerView を使って管理コンソールに警告情報を通知するには、あらかじめサービ

スへの登録、ユーザー、サーバの認識設定をしなくてはなりません。

13.4.1 SNMPサービスの登録

1 WebUIに接続し、プライマリナビゲーションバーから[メンテナンス]、セカンダリナビゲーションバーから[ターミナルサービス]を選択し、PRIMERGY FileServerに接続します。

2 コントロール パネルから[管理ツール]アイコンをダブルクリックします。

3 [コンピュータの管理]アイコンをダブルクリックしてコンピュータの管理ウィンドウを開きます。

4 コンソール ツリーで、[サービスとアプリケーション]-[サービス]をクリックします。

5 詳細情報のウィンドウ領域で[SNMP Service]をクリックします。

6 [操作]メニューのプロパティをクリックします。

7 [トラップ]タブをクリックします。

8 コミュニティ名ボックスに既に「public」がある場合は「public」を選択します。存在しない場合はコミュニティ名ボックスに「public 」を入力して[追加]を

クリックします。

9 トラップ送信先の[追加]をクリックします。

10 コンソールをインストールするサーバのホスト名、IPアドレスを入力し、[追加]をクリックします。

11[セキュリティ]タブを選択します。12 コミュニティ「public」を選択します。

13[編集]をクリックします。

220 第 13章 サーバ監視について

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13

サーバ監視について

14[コミュニティ権利]コンボボックスから「READ_WRITE」または「READ_CREATE」を選択し、[OK]をクリックします。※「READ_WRITE 」を選択することを推奨します。

15 SNMP パケットを受け付けるホストの設定を行います。- すべてのホストのパケットを受け付ける場合

(1)[すべてのホストからの SNMP パケットを受け付ける]をチェックします。

- 指定したホストのパケットのみを受け付ける場合

(2)[次のホストからの SNMP パケットを受け付ける]をチェックします。

(3)[追加]をクリックします。

(4) コンソールをインストールするサーバのホスト名、IP アドレスを入力し、[追加]をクリックします。

ポイント[受け付けるコミュニティ名]ボックスのリストの中に、コミュニティ名「public 」が存在しない場合は、次の操作でコミュニティを追加します。

1 [追加]をクリックします。

2 [コミュニティ権利]コンボボックスから、「READ_WRITE 」または「READ_CREATE 」を選択します。(「READ_WRITE 」を推奨します。)

3 [コミュニティ]ボックスに「public 」と入力します。

4 [追加 ...]をクリックします。

ポイント• SNMP トラップ設定では、トラップの送信先を指定します。ここでは、ServerView コンソールの IP アドレスを入力する必要があります。SNMP エージェントをインストール済みのサーバにおいて、独自の IP アドレスとローカル IP アドレス(「127.0.0.1 」または「localhost 」)からの SNMP 要求を受信できるように設定する必要があります。

• SNMP はパスワードで保護されていないオープンプロトコルなので、相応の権限を持つマネージャだけを入力するようにしてください。無許可のネットワークユーザーは、重要なシステムパラメータを変更し、サーバのオペレーションを中断させる可能性があります。

13.4 管理のための設定(ServerViewを使う前に) 221

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■ IPアドレスが複数存在するサーバの監視について

ServerView では、IP アドレスが複数存在する場合(複数枚の LAN カードを持つ

等)、ネットワークのバインドで設定された順序にしたがって自サーバの IP アドレ

スを検索します。管理コンソールとの通信を行うアダプタを最初に検索するようにバインドしてください。

13.4.2 ユーザーの登録手順

1 プライマリナビゲーションバーで、[ユーザー]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[ローカルグループ]をクリックします。

3 FUJITSU SVUSER のチェックボックスをオンにし、タスクから[プロパティ]を選択します。

4 タブから[メンバ]をクリックします。

5 追加するユーザーまたはグループの名前を下のボックスに入力するか、ユーザーまたはグループを上のボックスで選択して[追加]をクリックします。

6 必要なすべてのユーザーを追加したら、[OK]をクリックします。

13.4.3 コンピュータ情報変更登録

マシンのコンピュータ名、または IP アドレスを変更した場合、次の操作を行いま

す。

この操作は、PRIMERGY FileServer の IP アドレス設定が変更になるたびに行う必要

があります。

1 ServerView およびアラームサービスのウィンドウを起動している場合は、すべて終了します。

2 [スタート ]- [プログラム ]- [Fujitsu ServerView]-[ChangeComputer Details]の順にクリックします。

3 新しいコンピュータ情報を設定します。

4 [スタート ]- [プログラム ]- [Fujitsu ServerView]- [SNMP Agents]- [Restart Services]を実行し、サービスを再開させます。

222 第 13章 サーバ監視について

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13

サーバ監視について

13.5 ServerViewの使用方法

ServerView ではアラームサービスにより、情報を受信しようとするイベントと運用

状態を定義できます。ネットワークにおいてサーバの可用性は非常に重要なので、サーバの可用性を危険にさらす可能性のあるステータスを適切に設定します。アラームはさまざまな段階で起動し、メールなどで通知するように設定することができます。

アラームサービスは、監視エージェント群から成り、監視エージェントはサーバの異常な運用ステータスを検出すると、SNMP を経由してアラームサービスにアラー

ム(割り込み)を送信します。

アラームサービスは、管理コンソールソフトウェアと共に自動的にインストールされていますが、PRIMERGY FileServer 内にもプレインストールされているので、

WebUI からも設定を行うことができます。

WebUI アラームサービスの起動方法については、次の「13.5.1 アラームサービスを

起動する」をご覧ください。

13.5.1 アラームサービスを起動する

WebUI アラームサービスは、以下の手順で起動します。

1 プライマリナビゲーションバーで、[メンテナンス]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[Fujitsu ServerView]をクリックします。

13.5 ServerViewの使用方法 223

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3 ポート 1090を使用して、アラームサービスを起動します。次の画面(以後、「アラームメニュー画面」と呼びます)が表示されます。

4 [Alarm Monitor][Alarm Manager][Alarm Settings]の各ボタンをクリックし、編集したい画面を表示します。アラームサービスは、次のコンポーネントで構成されています。

● Alarm Monitor(アラームモニタ)

Alarm Monitor は、すべてのアラームを参照するために使用します。

詳細は「13.5.3 Alarm Monitor」をご覧ください。

● Alarm Manager(アラームマネージャ)

Alarm Manager は、アラームログリストに格納されたすべてのアラームを参照し

編集するために使用します。詳細は「13.5.2 Alarm Manager」をご覧ください。

● Alarm Settings(アラームの設定)

Alarm Settings は、アラームを設定するために使用します。たとえば、アラームア

クションや、アラームメッセージの転送先を定義できます。詳細は「13.5.4 Alarm Settings」をご覧ください。

224 第 13章 サーバ監視について

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13

サーバ監視について

13.5.2 Alarm Manager

Alarm Manager を使用すると、アラームログリストにあるすべてのアラームの編集、

管理を行えます。

1 アラームメニュー画面で[Alarm Manager]をクリックします。次の画面が表示されます。

ウィンドウ上部にはアラームの概要が表示されます。

次に、[Count of logged alarm]に記録されたアラームの総数が表示されます。

表の部分には Receive Time(受信時間)、Alarm Type(アラームタイプ)、

Severity(重要度)、Server(サーバ)、Forwarded to(アクション)、Ack(受領)

の情報が表示されます。

アラームが転送された場合またはエントリが削除された場合には、表示内容が以下のように変わります。

このエントリは変更できませんが、別のエントリを追加できます。エントリが作成されて初めてアラームは受領されます。

ボタン 機能

Alarm Details 短いテキストメッセージ(関連する MIBから)が表示されます。これは、選択したアラームの詳細を示すメッセージです。

Alarm Note/Action 必要なアラームまたはアクションに関する詳細情報を示す短い注を入力できます。

Save この情報を保存します。

13.5 ServerViewの使用方法 225

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■ アラームフィルタ設定を行う

[Setup Alarm Filter]には、アラームの現在のフィルタ設定が表示されます。

[Filter Settings]ボタンを使用して、新しいフィルタ設定を定義します。

アラームマネージャ画面で[Filter Settings]ボタンをクリックします。

[Setup Alarm Filter]画面には以下のフィルタ設定が表示されます。

フィルタ定義を行うことでよりアラームの選別をおこなうことができます。

設定できるフィルタは次のとおりです。

● Select Server(サーバの選択)

選択したサーバのアラームにフィルタをかけます。

● Select Severity(種類の選択)

重大性のレベルが選択したレベル以下か、以上かによってアラームにフィルタをかけます。

● Alarms(アラーム)

未処理か受領済みのアラームに基づいてフィルタをかけます。

● Time(時刻)

アラームが指定した時刻の前と後のいずれに発生したかによって、アラームにフィルタをかけます。

● 未処理のマネージメントステーション

トラップを他のマネージメントステーションに送信した未処理のアラームに基づいてフィルタをかけます。

その他動作ボタンの定義は以下の通りです。

ボタン 機能

Alarm Info アラームに関する詳細情報を表示するウィンドウが開きます。

Delete 選択した受領済みのアラームをすべて削除します。

Select all すべてのアラームを選択します。

Ack Alarm すべてのアラームを受領します。

Alarm Actions [Overall settings]ウィンドウを開きます。このウィンドウでアラーム設定を編集できます。

226 第 13章 サーバ監視について

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13

サーバ監視について

13.5.3 Alarm Monitor

Alarm Monitor では、受信したすべてのアラームを参照できます。

1 アラームメニュー画面で[Alarm Monitor]をクリックします。次の画面が表示されます。

名称 説明

Count of Available alarms アラームエントリの数が表示されます。

アラームの概要 現行セッション中のアラームの[Receive Time]、[Alarm type]、[Severity]、[Server]、[Forwarded to]が表示されます。

Alarm Details 選択したアラームを多少詳細に説明した短いテキスト(関連する MIB から)情報が表示されます。

Alarm Info アラームに関する詳細情報を表示するウィンドウが開きます。

Reset Filter フィルタ設定をリセットします。

Alarm Manager Alarm Managerを呼び出します。

Alarm Actions [Overall settings]ウィンドウを開きます。このウィンドウでアラーム設定を編集できます。

Test trap 接続テストのためにトラップを送信するサーバを選択できるウィンドウを開きます。[Test trap]ボタンを使用してテストを開始します。

*初回設定時には必ずテストトラップを行ってください。

13.5 ServerViewの使用方法 227

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13.5.4 Alarm Settings

アラームアクションや、アラームメッセージの転送先など、アラームの設定を行えます。

■ アラームの設定を行う

1 アラームメニュー画面で[Alarm Settings]をクリックします。アラームサービス自体が実行されていない場合でも、このメニュー項目を呼び出すことができます。

[Start Alarm Settings]画面が表示されます。

[Start Alarm Settings]画面には以下のオプションがあります。

● Use Wizard

ウィザードで表示されるそれぞれのウィンドウに従って、アラームパラメータを設定できます。特に新しいパラメータ設定を行う場合は、このウィザードに従って設定してください。

● Go to Overall Settings

このオプションでは、アラーム処理の全体的な設定を定義できます。

● Filter Server

このオプションでは、アラームメッセージを受信したくないサーバを非表示にできます。

● Edit/ New Alarmgroup

このオプションでは、新しいアラームグループの定義や、既存のアラームグループの編集ができます。

● Set/ Edit Destinations

このオプションでは、アラーム転送の設定を定義できます。

● Show Overview of all Groups

このオプションでは、すべてのアラーム定義の概要を表示できます。

ここでは、[Use Wizard]を使って設定する手順を説明します。

2 [Use Wizard]が選択されているのを確認し、[Go]をクリックします。

[Overall settings]が起動します。

[Overall settings]では、以下のパラメータが設定できます。

228 第 13章 サーバ監視について

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13

サーバ監視について

● Filter settings

● Delete alarm

アラームを削除する時期を指定します。指定の時間が経過した場合またはアラームログリストに指定の数のエントリが作成された場合に、アラームを削除できます。

● Alarm actions/ Default alarm handling

トリガされる着信アラームのアクションです。それぞれのエラーカテゴリに応じて、設定できます。任意の組み合わせが可能です。重大なエラーは、必ずアラームログリストに書き込まれます。

本サーバは、遠隔管理を目的としたサーバですので、ポップアップの設定はせず、ログの設定のみを行ってください。

● Alarm manager

アラームログリストに書き込めるエントリの最大数を指定し、この最大数に達した場合の動作を指定します。

本サーバは、遠隔管理を目的としたサーバですので、ポップアップの設定はせず、ラップアラウンドの設定のみを行ってください。

3 [Next]をクリックし、[Filter Server]を起動します。[Filter Server]では、アラームにフィルタをかけるサーバを指定できます。

- サーバ上でアラームサービスが実行されておりサーバの一覧に別のサーバが

入力されていない場合、アラームサービスが実行されているサーバがローカルホストとして表示されます。この場合、追加設定は必要ありません。

- 上記以外の場合は、サーバの一覧にあるすべてのサーバが[Server list]ウィ

ンドウに表示されます。[>>>]ボタンと[<<<]ボタンを使用して、必要な

サーバを選択できます。一度に選択できるのは 1 つのサーバだけです。

Set time for repetition in sec : 定義時間内に同一サーバから同じアラームが発行された場合にフィルタをかけます。

Filter unknown alarm : 不明なアラームにフィルタをかけます。

Filter unknown server : 不明なサーバにフィルタをかけます。

Filter severity : エラーの重大性に応じてフィルタをかけます。

Pop up a message : メッセージを表示します。

Store in event log : アラームログリストに保存します。

Pop up warning : メッセージが出力されます。

Wrap around : もっとも古いエントリがシステムにより上書きされます。

13.5 ServerViewの使用方法 229

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-[Info]ボタンをクリックすると、選択したサーバに関する追加情報を表示で

きます。

4 [Next]をクリックし、[Edit/ New Alarmgroup]を起動します。[Edit / New Alarmgroup]では、新しいアラームグループの定義や既存のア

ラームグループの編集を行えます。アラームグループとは、サーバのグループであり、そのグループに対するアラームです。

- アラームグループを定義するには、新しいグループの名前を入力します。

- 既存のアラームグループを編集するには、アラームグループのリストから該

当するアラームグループを選択します。

- サーバを選択するには、このアラームグループに入るサーバを指定します。

[Server of alarm group]のリストが空である場合、既知のサーバだけでなく、

すべてのサーバがアラームグループに追加されます。

- アラームグループを削除するには、以下の手順で行います。

(1) リストからアラームグループの名前を選択するか、手作業で名前を入力します。

(2)[Delete]ボタンをクリックしてアラームグループを削除します。

5 [Next]をクリックし、[Set/ Edit destinations]を起動します。[Set / Edit destinations]では、アラームのアクションに関する設定を行えま

す。

アラームグループを選択し、次にこのアラームグループによりトリガできるアクションを定義します。アラーム転送の実際の処理は、[Enable]ボタンで有効

または無効にできます。

アラームグループが次のアクションを行うかどうかを指定できます。

選択したオプションに応じて、追加ウィンドウが表示されます。これらのウィンドウでさらに詳細な設定を行います。これらのウィンドウの説明を見るには、[Help]

ボタンをクリックしてください。

設定内容の詳細は、ServerViewCD 添付のマニュアルをご覧ください。

Mail : 電子メールでアラームに該当した場合の処理を通知します。

Popup : ポップアップメッセージを出力します。

※本機能は使わないでください。

Logging : イベントログにアラーム情報を書き込みます。

Pager : ポケットベルまたは、携帯電話によるアラーム処理を行います。

Excute : 修正用のプログラムがある場合には、その指定を行います。

Broadcast : メッセージをブロードキャスト配信します。

Station : 新しいトラップを設定することができます。

230 第 13章 サーバ監視について

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13

サーバ監視について

■ 全設定を表示する

1 アラームメニュー画面で[Alarm Monitor]をクリックします。アラームサービス自体が実行されていない場合でも、このメニュー項目を呼び出すことができます。

[Start Alarm Settings]画面が表示されます。

2 [Show Overview of all Groups]をクリックします。[Overview]が起動します。

[Overview]には、アラーム定義の概要が表示されます。表示内容は、[Select root]で選択した並べ替え順序によって異なります。

[Set / Edit destinations]ウィンドウで行った設定によっては、[Enable]ラジオ

ボタンが使用できないことがあります。

13.5.5 アラームメールの設定を行う

メール送信時の設定について説明します。

■ メールの転送

MAPI メッセージ設定はおこなうことができません。SMTP 設定のみサポートして

います。

メールの設定は次の手順で行います。

1 アラーム転送用の[メール]オプションを選択すると、デフォルトのメール設定を示すウィンドウが表示されます。

2 [プロパティ]を選択し、SMTPのユーザー名と SMTPサーバを[ユーザー名]と[SMTP サーバ]に入力します。[ポート]にはポート番号を入力します。デフォルト値は Port 25 です。

13.5.6 リモートサービスボードについて

リモートサービスボードは、専用の CPU ・OS ・通信インタフェース・電源により、

サーバの状態に依存せずに動作し、サーバを監視するハードウェア製品です。

リモートサービスボードは、ServerView と連携し、以下の機能を管理者に提供しま

す。

• サーバの状態監視(OS ハング、電源異常、温度異常、電圧異常)• サーバ異常時の管理者への通知

• サーバ異常時の自動サーバシャットダウン

• サーバの遠隔操作(再起動、電源投入/切断)

• サーバのスケジュール運転

13.5 ServerViewの使用方法 231

Page 110: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

さらに、リモートサービスボードは、RemoteControlService と連携し、以下の機能を

管理者に提供します。

• 管理コンソールからのサーバ POST時の画面表示、キーボード操作

また、リモートサービスボードは、以下の通信インタフェースをサポートしています。

• LAN インタフェース

■ 通信インタフェースの設定

お使いになる通信インタフェースに応じて、以下の手順で必要な項目を設定します。

リモートサービスボードの通信インタフェースの設定は、リモートサービスボードのドライバをインストールしてから行ってください。

LAN インタフェースの設定

1 サーバに管理者または管理者と同等の権限をもつユーザー名で、WebUIより[メンテナンス]→[ターミナルサービス]をクリックし、ログインします。

2 実行中のアプリケーションをすべて終了させます。

3 次のプログラムを起動します。

4 [LAN Interface ]タブを選択し、各項目を設定します。

5 各項目を設定後、[Apply]ボタンをクリックします。

c: ¥ Program Files ¥ Fujitsu ¥ F5FBAG01 ¥ rsb_uty.exe

項目 説明

Internet Protocol

IP Address リモートサービスボードの IP アドレスを設定します。(設定必須。 デフォルト値:192.168.0.10 )

Subnet Mask サブネットマスクを設定します。

(設定必須。 デフォルト値:255.255.255.0 )

Gateway デフォルトゲートウェイサーバの IP アドレスを設定します。

Domain Name Server Use DHCP:DHCP を使用するかしないかを設定します。

Enabled:DHCP を使用します。

Disabled:DHCP を使用しません。

232 第 13章 サーバ監視について

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13

サーバ監視について

LAN インタフェースからのパスワードの変更

1 サーバにログインします。

2 [スタート ]- [ プログラム ]- [Fujitsu ServerView]- [Fujitsu ServerView]をクリックし、ServerView コンソールを起動します。

3 サーバの一覧にあるサーバのアイコンを選択し、[File]メニューの[Server properties]を選択します。

4 [Remote Service Board]タブを選択し、[Apply]ボタンをクリックします。

5 「ユーザー名(root )」と「パスワード(fsc )」を入力し、[OK]ボタンをクリックします。

6 [User Accounts]をクリックします。

7 [root]をクリックします。ユーザー名:root の [Account] ページが開きます。

8 以下の項目を入力し、[Apply]ボタンをクリックします。

項目 説明

Old Password fsc を入力します。

New Password 新しいパスワードを入力します。

Confirm New Password 新しいパスワードを再度入力します。

13.5 ServerViewの使用方法 233

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第 14章 保守機能について

Con

この章では、本サーバの保守機能について解説しています。

tents 14

保守機能について

14.1 ソフトウェア更新.............................................................................236

14.2 メモリダンプ ....................................................................................237

14.3 クラッシュが起きてしまったら .......................................................240

14.4 障害の通知 .......................................................................................243

14.5 リカバリ CDによるリカバリ ...........................................................243

235

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14.1 ソフトウェア更新

PRIMERGY FileServer では、プレインストールされているソフトウェアのアップ

デートをソフトウェア更新メニューにより提供しています。

運用中に OS やコンポーネントがアップデートされた場合は、以下の手順でアップ

デートします。

1 プライマリナビゲーションバーで、[メンテナンス]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[ソフトウェア更新]をクリックします。

3 [次へ]をクリックします。次の画面が表示されます。

4 適応したい CABファイルを参照ボタンにて検索します。

5 ファイルパスを設定したら[確認]をクリックします。インストールが進行し、アップデートが完了します。

236 第 14章 保守機能について

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14

保守機能について

14.2 メモリダンプ

メモリダンプは、様々なカーネル・ユーザーモードのアプリケーションや、ハード的な要因で OS がクラッシュ(STOP)した場合に作成されるシステムのメモリ情報

を含むファイルです。サポートエンジニアは、メモリダンプを解析することによって、どのような問題が発生したのかを診断することができるので、メモリダンプは貴重な情報です。

メモリダンプはシステムに搭載されている全物理メモリの内容がファイルとして作成されます。このため、ダンプファイルを格納する場合は、ハードディスク上の空き容量が十分に存在することを確認してください。

PRIMERGY FileServer では、あらかじめ高信頼性を実現するために以下のようにプ

レインストール設定しております。

• ダンプファイルを自動的に世代管理します。

• ダンプの排出先と、パラメータの設定を行っています。

以下に、メモリダンプに関する一般的な情報とダンプ取得の設定に関して記述します。

変更に際しては、お客様の責任において行ってください。

14.2 メモリダンプ 237

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14.2.1 ダンプの種類と情報範囲

PRIMERGY FileServer が取得可能なダンプの種類と取得できる情報範囲は以下の概

念図で表される通りです。

完全メモリ(フル)ダンプ カーネル メモリ ダンプ 最小メモリ ダンプ

サイズ

搭載物理メモリ +1MB STOP時のカーネルモードアドレス空間の使用量に依存

64KB

含まれる情報

共通ヘッダ

STOP時にページアウトされていない仮想アドレスページのすべて

共通ヘッダ

サマリダンプヘッダ

(完全メモリダンプ)―(ユーザープロセス空間のページ)―(キャッシュ領域ページ)―(未使用プール領域ページ)

共通ヘッダ

ミニダンプヘッダ

• カーネルモジュール

• メモリ情報

• プロセッサ情報

• プロセス情報

• スレッド情報

• スタックページ

• アンロードモジュール情報

概要

システムが予期せず停止したときに、システム メモリ全体の内容が記録されます。このオプションを選択した場合、ブート ボリュームには、物理RAM全体に 1MBを加えた量のページングファイルを保持できる領域が必要です。

カーネルメモリ空間のみの情報が記録されます。システムが予期せず停止したときに、情報をログに記録する処理が高速化されます。

コンピュータに搭載されている RAM の容量に応じて、ブート ボリュームにはページング ファイル用に 50~ 800MBの利用可能な領域が必要です。

問題の識別に役立つ最小限の情報が記録されます。このオプションでは、コンピュータのブート ボリュームに最低 2 MB のページングファイルが必要です。

また、システムが予期せず停止するごとに、新しいファイルを作成します。これらのファイルの履歴は、[最小ダンプ ディレクトリ]に表示されているディレクトリ(通常はC: ¥winnt ¥minidump)に格納されます。

238 第 14章 保守機能について

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14

保守機能について

14.2.2 ダンプの採取設定

ダンプ採取の設定は、以下の手順で行います。

1 プライマリナビゲーションバーで、[メンテナンス]をクリックします。

2 セカンダリナビゲーションバーで、[ターミナルサービス]をクリックします。ログオンスクリプトが表示されます。

3 管理者(Administrator)グループに属するメンバでログオンします。ログオンが完了すると通常の Windows サーバ画面が表示されます。

4 [コントロールパネル]の[システム]を開きます。

5 [詳細]タブの[起動 /回復]をクリックし、[システム エラー]で、システムクラッシュ(STOPエラー)が発生した場合に実行する動作を次の中から選択します。

6 [デバッグ情報の書き込み]で、システムが予期せず停止したときにWindows Poweredで記録する情報の種類を選択します。※ 先にあげた情報の違いを考慮して設定してください。

7 ダンプファイル名を指定して、「既存のファイルに上書きする」チェックボックスをチェックします。※ チェックされていない場合は最新のダンプ情報が採取できず、問題解決がで

きません。

8 PRIMERGY FileServerを再起動します。PRIMERGY FileServer の再起動後、これらの設定が有効になります。

システム ログにイベントを書き込む : イベント情報がシステム ログに記録されます。

管理警告を送信する : システム管理者に通知されます。

自動的に再起動する : 自動的にコンピュータを再起動します。

ポイント• ダンプ排出先のパスを変更する場合は、共有フォルダのパスを指定することをおすすめします。

• ダンプファイルフォルダは管理者のみが接続できるようにアクセス権を設定することをおすすめします。

14.2 メモリダンプ 239

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14.3 クラッシュが起きてしまったら

システムクラッシュ(STOP)が発生すると、PRIMERGY FileServer は自動的に再起

動し、ダンプファイルを生成します。

ServerView の通知機能を使用していますので、サーバが再起動されたことを通知す

るように指定することで、管理者はサーバ異常を知ることができます(詳細は「第13 章 サーバ監視について」をご覧ください)。

再起動を知った後で管理者が行うべき作業について説明します。

14.3.1 状態を確認する

ブラウザ経由で PRIMERGY FileServer に接続し、警告メッセージが警告やクリティ

カルレベルでないことを確認します。同様に、通知電子メールを設定している場合は、その情報を確認します。

これらの情報は、問題解決において重要なキーとなる場合があるので、必ずメッセージを控えるようにしてください。

14.3.2 ダンプファイルを取得する

再起動後に採取されたメモリダンプをサーバ上から取得します。取得方法は以下の二通りがあります。

■ ファイル共有でダンプファイルを取得する

1 管理者はWindowsエクスプローラを使用し PRIMERGY FileServerに接続します。

2 ダンプ採取フォルダを開き目的のダンプファイルを選択し、コピーします。

3 コピーしたダンプファイルを適当な場所にペーストします。

注意�フルダンプおよびカーネルオンリーダンプファイルは容量が非常に大きいため、ネットワークに大きな負荷がかかることがあります。

240 第 14章 保守機能について

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14

保守機能について

■ FTP経由でダンプファイルを取得する

ファイル共有にてダンプファイル取得する場合ネットワークに大きな負荷がかかるため、ファイル送受信専用の FTP(ファイルトランスファープロトコル)を使用し

てファイル転送した方が効果的です。

FTP は専用ツールを使う事も可能ですが、Windows クライアントや UNIX・Linux ク

ライアントには標準 OS 機能として添付されています。

ここでは Windows クライアントからの FTP の実行方法について以下の二通りの方

法を説明します。

●コマンドベースUNIX や Linux と基本的に同じ操作です。

1 コマンドプロンプトを実行し、以下のコマンドを実行します。

または

2 接続が完了したことを確認します。

3 次のコマンドを実行します。- ミニダンプをダウンロードする場合

- フルダンプ/カーネルダンプをダウンロードする場合

注意�共有フォルダの設定が、「FTP機能が有効」であることを確認してください。

プロンプト >ftp XXXX(PRIMERGY FileServerサーバ名)

プロンプト >ftp XXX.XX.XX.XXX(PRIMERGY FileServerサーバの IPアドレス)

プロンプト >cd minidump(ミニダンプファイルパス)プロンプト >iget XXXX.dmp(ミニダンプファイル名)YYYY.dmp(保存側のファイル名)

プロンプト >cd hogehoge(ダンプ採取フォルダ)プロンプト >iget hogehoge.dmp hogehoge.dmp

14.3 クラッシュが起きてしまったら 241

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●ウィンドウズエクスプローラを使用

1 クライアントからウィンドウズエクスプローラを起動後

2 アドレスバーに、以下のように入力します。

または

3 以下のようにサーバへの接続が確立されたことを確認します。

4 次のように、ミニダンプもしくはフルダンプ /カーネルダンプの採取フォルダのフォルダ名をアドレス欄に入力します。

または

5 ダンプファイルが閲覧できたら、ファイルを右クリックしコピーします。

6 目的のフォルダにダンプファイルをペーストします。ダウンロードが完了します。

ftp://XXXX(PRIMERGY FileServer名)

ftp://XXX.XX.XX.XXX(PRIMERGY FileServerの IPアドレス)

ftp://XXXX/minidump

ftp://XXXX/hogehoge

242 第 14章 保守機能について

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14

保守機能について

14.4 障害の通知

障害が起こったら、まずは、本書「付録 E 故障かな?と思ったときには」をよく読

み、問題が既存の方法で解決できるか検証してください。既存の方法では解決できない場合に、ダンプファイルを送付してください。

ダンプファイルの抽出は保守員が行います。保守員に連絡する場合は、本書「付録E.4 保守員に連絡するときは」を参照し、連絡してください。

【特記】本サーバ機はアプライアンス(単機能)サーバとして出荷しております。アプライアンスサーバではお客様サイドでのアプリケーションのインストールは、禁止されております。ダンプファイルを送付頂いた場合で、独自アプリケーションの情報が発見された場合は、富士通としてはサポートをお断りする場合があります。あらかじめご了承ください。

14.5 リカバリ CDによるリカバリ

Windows が起動されないなどの、システム復旧が不可能な状態が発生した場合、本

サーバではリカバリ CD によるシステムの復旧を行うことができます。

ここでいうリカバリとは、「リカバリ CD-ROM」を使って、OS、ドライバ等のプレ

インストールソフトウェアを購入時の状態に戻す操作です。

注意�• リカバリを行うと、システム領域のファイルはすべて削除され、購入時のファイル構成に復元されます。必要に応じて事前にバックアップを行ってください。

• リカバリを終えて、セットアップが終了するまで、LANケーブルを接続しないでください。LANケーブルを接続してセットアップを行うと、エラーメッセージが表示されることがあります。

14.4 障害の通知 243

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14.5.1 リカバリ作業の流れ

リカバリ作業は、以下の流れで行います。リカバリの実施からシステム復旧までには、「付録 A セットアップ」も合わせて確認ください。

        ↓

        ↓

14.5.2 BIOS設定の初期設定

BIOS の設定を購入時の設定に戻します。

詳しくは、「付録 A セットアップ」をご覧ください。

14.5.3 リカバリの実施

準備次の物を用意します。

― 「リカバリ CD-ROM 1/2」

― 「リカバリ CD-ROM 2/2」

1 リカバリ CD-ROM 1/2をセットします。

2 本サーバを再起動します。

3 現在のハードディスク構成を表示し、リストア対象の HDが正しいか認識します。表示内容を確認し、[Y]キーを押します。

4 使用許諾契約画面が表示されますので、承諾する場合は[Y]キーを押します。

BIOS 設定の初期設定

リカバリの実施

リカバリ後のシステム復旧

注意�この作業を行うには、ディスプレイとキーボードが必要になります。

注意�BIOS セットアップ設定をご購入時と異なる設定にしていると、インストール時にエラーメッセージが表示されることがあります。

244 第 14章 保守機能について

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14

保守機能について

5 リカバリ方法を選択します。画面には以下の3つの選択肢が表示されます。

1 ご購入時の状態に戻すC ドライブの内容を、ご購入時の状態に戻します。ハードディスクの

領域設定がご購入時のまま変更ない場合は、こちらを選択してください。C ドライブのデータはすべて失われるため、必要なデータはバッ

クアップしてください。C ドライブ以外のドライブのデータはそのま

ま残ります。

2 領域を設定したあと、ご購入時の状態に戻すハードディスクの領域設定も含めて、ご購入時の状態に戻します。誤ってハードディスクの領域設定を壊してしまった場合は、こちらを選択してください。

領域を設定し直すと、ハードディスクのデータはすべて失われます。必要なデータはあらかじめバックアップしてください。

3 終了するリカバリ CD-ROM を終了します。(MS-DOS プロンプトに戻ります。)

1 か 2 を選択すると DatacloningWizard が起動し、リカバリ処理が開始されま

す。

6 準備はいいですか(Y/N)と表示されたら、「リカバリ CD-ROM 2/2」をセットし、しばらくしてから[Y]キーを押し、[Enter]キーを押します。

7 リカバリが正常に終了したら、CD-ROMを取り出し、本サーバの電源を切ります。

14.5 リカバリ CDによるリカバリ 245

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14.5.4 リカバリ後のシステム復旧

リカバリ CD 適応後、最新のシステム状態へ復旧するために、PRIMERGY FileServerでは WebUI を通じて設定されたシステム情報のバックアップリストア機能をサポー

トしております。

リストアは、以下の手順で行います。

1 クライアントから本サーバのWebUIに接続します。接続方法に関しては、「5.2接続方法」をご覧ください。

2 プライマリナビゲーションバーで、[メンテナンス]をクリックします。

3 セカンダリナビゲーションバーで、[バックアップ/リストア]をクリックします。

4 メニュー選択画面から、[リストア]を選択します。

5 あらかじめバックアップされている XML形式データを、[参照]をクリックして指定します。- テキストボックスにファイルパスを直接入力して指定する事もできます。

- XML 形式データの取得に関しては、「第 11 章 バックアップ&リカバリ」

をご覧ください。

6 [確認]ボタンをクリックします。ファイルがアップロードされ、上記で既定されたパラメータが復元されます。

7 [OK]ボタンをクリックします。

注意�• ユーザー情報に関して、設定されているパスワードはバックアップ・リストア出来ません。

• AppleTalk向け共有情報はバックアップ・リストアできません。

• ドメインアカウントなどパスワードが必要な情報は、本リストア適応後、再度設定する必要があります。

• あらかじめ、バックアップメディア等にバックアップしたシステムの復元方法は、「第 11章 バックアップ&リカバリ」を参照の上、ご使用になるソフトウェア説明書をよく読み適応してください。

246 第 14章 保守機能について

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14

保守機能について

■ バックアップ/リストア可能なWebUIパラメータ

カテゴリ 対象項目

ネットワーク

識別情報 サーバアプライアンス名

DNSサフィックス

グループ名 

ドメイン名 *1

インターフェイス IP設定

DNS設定

接続名

DHCP設定

IPアドレス

サブネットマスク

ゲートウェイアドレス

メトリック

IP接続メトリック

DHCP設定 *2

DNSサーバアドレス

WINSサーバアドレス

管理Webサイト IPアドレスすべてに対して許可するか?

特定の IPアドレスに限定を掛けているか?

暗号化されていないポート番号

暗号化ポート番号

Telnet Telnet設定

ユーザーとグループ

ユーザー ユーザー名

ユーザーフルネーム

ユーザーの説明

グループ グループ名

グループの説明

グループユーザー一覧

14.5 リカバリ CDによるリカバリ 247

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*1: ドメイン名は、あらかじめドメインコントローラへの登録が必要なため、リス

トア時には適応されません

*2: DHCP より DNS 情報を取得する設定です。

*3: 実際の共有パスです。例)g: ¥ test ¥ hogehoge

グレーの背景が付いた項目は、排他設定を表します。たとえば、IP アドレスで

DHCP から取得の設定を指定している場合、バックアップされた IP アドレスデータ

は空のものになります。

共有

共有 共有パス *3

共有コメント

共有名

     CIFS ユーザー制限

キャッシュ設定

キャッシュタイプ

圧縮設定

アクセスユーザー名

アクセスユーザーの権限

     NFS EUC-JPエンコード設定

アクセス可能なクライアント設定

クライアントアクセス権設定

     FTP 共有許可設定(読み取り・書き込み)

ログ設定

     HTTP 共有許可設定(読み取り・書き込み)

メンテナンス

日付/時刻 タイムゾーン

通知電子メール 通知設定

トリガとなるメールの種類

宛先

SMTPサーバ名 /IPアドレス

カテゴリ 対象項目

248 第 14章 保守機能について

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付録 A セットアップ

Con

この章は、本サーバを動かす上で必要となる環境設定の方法を解説しています。

tents

A

セットアップ

A.1 セットアップの概要 ......................................... 250

A.2 ハードウェアの設定 .........................................251

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う......................253

A.4 SCSIコンフィグレーションユーティリティを使う..............290

A.5 BIOS設定情報の退避/復元..................................302

249

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A.1 セットアップの概要

本サーバを正常に機能させるためには、以下に示す作業を正しく行う必要があります。

■ ハードウェアの設定

サーバ本体や本体に装着するオプション装置、拡張カードのスイッチやジャンパピンなどの物理的な設定を実施し、確認します。このセットアップに誤りがあると、サーバが動作しない、または正しく機能しません。本章では、サーバ本体内にあるスイッチブロックの設定について説明します。サーバ本体に内蔵するハードディスクドライブ、ドライブユニットおよび拡張カードの設定については、「付録 B 内蔵

オプションの取り付け」(→ 309 ページ)、および各オプション装置に添付の取扱説

明書をご覧になり、正しく設定してください。

→「A.2 ハードウェアの設定」(→ 251 ページ)参照

■ BIOSセットアップユーティリティ

BIOS(Basic Input Output System)は、キーボードやディスプレイなどの入出力装置

を制御する基本的なソフトウェアです。BIOS セットアップユーティリティは、

ハードウェアの設定を行う場合に使用します。本ユーティリティで設定したオプションパラメータは、サーバ本体内の CMOS RAM(以下、CMOS)および NVRAMに書き込まれます。

→「A.3 BIOS セットアップユーティリティを使う」(→ 253 ページ)参照

■ SCSIコンフィグレーションユーティリティ

本サーバのオンボード SCSI と SCSI 装置(内蔵 DAT ユニットなど)に関する各種

設定ができます。SCSI コンフィグレーションユーティリティを使い、それぞれの

SCSI バスに対して設定します。

→「A.4 SCSI コンフィグレーションユーティリティを使う」(→ 290 ページ)参照

250 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

A.2 ハードウェアの設定

ベースボード各部の名称とスイッチブロックの設定は以下のとおりです。

■ ベースボード各部の名称

ベースボード各部の名称は以下のとおりです。

電源コネクタCPU0用FAN電源コネクタ電源モニタリングポートDIMMスロットフロッピィディスクドライブコネクタプライマリIDEコネクタセカンダリIDEコネクタUSBポートスイッチブロックSCSIコネクタNMIコネクタCPU1用FAN電源コネクタサーバ制御コネクタ

PCIスロットWake On LANポートサーバ制御ボード用電源コネクタファンコネクタディスプレイコネクタLANコネクタUSBコネクタシリアルポートコネクタ2シリアルポートコネクタ1キーボードコネクタマウスコネクタCPU0用スロット CPU1用スロット

123456789

10111213

14151617181920212223242526

1 2 3 4

5

7

8

9

10121314

17

18

1920 6

15

16

22

23

24

21

25

11

26

A.2 ハードウェアの設定 251

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■ スイッチブロック

ベースボード上のスイッチブロック(前ページの 9)の設定について説明します。

以下に、各スイッチの意味を示します。

スイッチ No. 説明

スイッチ 1 常に OFFにしてください。

スイッチ 2 常に OFFにしてください。

スイッチ 3 常に OFFにしてください。

スイッチ 4 常に OFFにしてください。

OFF

ON

42 31

252 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う

BIOS セットアップユーティリティの概要や始め方について説明します。

A.3.1 BIOSセットアップユーティリティを使うとき

BIOS セットアップユーティリティとは、メモリやハードディスク、フロッピィ

ディスクドライブなどのハードウェア環境を設定するためのプログラムです。

BIOS セットアップユーティリティは、以下の場合に行います。

• 本サーバを起動するドライブを変更する場合

→「A.3.5 Main メニュー」の「● Boot Options」(→ 265 ページ)参照

• シリアルポートなどの働きを設定する場合

→「A.3.6 Advanced メニュー」の「● Peripheral Configuration」(→ 268 ページ)

参照

• パスワードの設定をする場合

→「A.3.7 Security メニュー」(→ 280 ページ)参照

また、POST 中にエラーメッセージが表示されたときの対処として、BIOS セット

アップユーティリティの設定内容を確認する必要があります。

→「付録 E 故障かな?と思ったときには」の「E.2 エラーメッセージ」(→ 375 ページ)参照。

ヘルプBIOSセットアップユーティリティで設定した内容は、サーバ本体内部の CMOS RAM(以下、CMOS)および NVRAM に記録されます。この CMOSは、内蔵バッテリによって情報を保持しています。セットアップを正しく行っても、POST でセットアップに関するメッセージが表示される場合は、CMOSに設定内容が保存されていないおそれがあります。原因としてバッテリが消耗していることが考えられますので、担当保守員までご連絡ください。

ポイント「変更禁止」と書かれた項目は、変更しないでください。装置が正しく動作しないことがあります。

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 253

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A.3.2 BIOSセットアップユーティリティの起動と終了

BIOS セットアップユーティリティの起動方法と終了の方法は、以下のとおりです。

■ BIOSセットアップユーティリティの起動方法

BIOS セットアップユーティリティの起動方法は以下のとおりです。

1 サーバ本体の電源を入れます。

2 POSTのメモリカウント終了後、画面に [ <F2> BIOS Setup / <F12> BOOT Menu ]と表示されたら、メッセージが表示されている間に、[F2]キーを押します。メインメニュー画面が表示されます。

Advanced Security Server Exit

System Time: [HH:MM:SS]System Date: [MM:DD:YYYY]

Diskette A: [1.44M]

IDE Drive1 [Auto]IDE Drive2 [Auto]IDE Drive3 [Auto]IDE Drive4 [Auto]

Boot Options [Halt On All Errors]

Base Memory: 640 KBExtended Memory: xxx MB

PhoenixBIOS Setup Utility

Item Specific Help

Main

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

254 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

■ BIOSセットアップユーティリティの終了方法

BIOS セットアップユーティリティの終了方法は、以下のとおりです。

1 [← ][→ ]キーを押して、Exitメニュー画面を表示させます。

2 [↑ ][↓ ]キーを押して、終了方法を選択します。• 設定を保存して終了する場合

「Saving Changes & Exit」にカーソルを合わせて [Enter] キーを押しま

す。

「Save configuration changes and exit now?」というメッセージが表示さ

れます。

• 設定を保存しないで終了する場合

「Discarding Changes & Exit」にカーソルを合わせて [Enter] キーを押し

ます。

「Configuration has not been saved! Save before exiting?」というメッセー

ジが表示されます。

3 [→ ][← ]キーで Yesか Noにカーソルを合わせて [Enter]キーを押します。

○ Exitメニューで「Saving Changes & Exit」を選択した場合

• 終了する場合は、「Yes」を選択します。

BIOS セットアップユーティリティが終了し、本サーバが再起動しま

す。

• 終了しない場合は、「No」を選択します。

BIOS セットアップユーティリティ画面に戻ります。

Advanced Security Server

Saving Changes & ExitDiscarding Changes & ExitGet Default ValuesLoad Previous ValuesSave Changes

Phoenix BIOS Setup Utility

Item Specific Help

Main

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

Exit

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 255

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○ Exitメニューで「Discarding Changes & Exit」を選択した場合

• 設定を保存して終了する場合は、「Yes」を選択します。

BIOS セットアップユーティリティが終了し、本サーバが再起動しま

す。

• 設定を保存しないで終了する場合は、「No」を選択します。

BIOS セットアップユーティリティが終了し、OS が起動します。

A.3.3 BIOSセットアップユーティリティでのキー操作

BIOS セットアップユーティリティの設定時に使用するキーの役割は、以下のとお

りです。

[F1] ヘルプを表示します。

[Esc] サブメニューを終了し、前のメニューに戻ります。

または、本ユーティリティを終了します。

[-] [+] 項目の値を変更します。

[Enter] 設定項目を選択します。 が表示されている項目では、サブメニューを表示します。

[↑ ] [↓ ] 設定する項目にカーソルを移動します。

[← ] [→ ] メニューを切り替えます。

[F9] 各項目の設定値を初期値にします。

[F10] 設定した項目を保存し、BIOSセットアップユーティリティを終了します。

256 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

A.3.4 メニューと項目一覧

BIOS セットアップユーティリティは、Main メニューを含め 5 個のメニューから構

成されています。ここでは、メニューと設定項目を一覧で説明します。

■ Mainメニュー

日付やドライブ、キーボードなどの設定を行います。

項目 説明

System Time システム時刻を設定します。

System Date システム日付を設定します。

Diskette A フロッピィディスクドライブ Aのタイプ(記録密度とドライブサイズ)を設定します。

IDE Drive 1 Primary IDE Masterサブメニューを表示して、IDEコネクタに取り付けたマスターのドライブ装置を設定します。

IDE Drive 2 Primary IDE Slaveサブメニューを表示して、IDEコネクタに取り付けたスレーブのドライブ装置を設定します。

IDE Drive 3 Secondary IDE Masterサブメニューを表示して、IDEコネクタに取り付けたマスターのドライブ装置を設定します

IDE Drive 4 Secondary IDE Slaveサブメニューを表示して、IDEコネクタに取り付けたスレーブのドライブ装置を設定します。

Boot Options Boot Optionsサブメニューを表示して、システムの起動に関する設定を行います。

Base Memory 使用可能なベースメモリが表示されます。

Extended Memory メモリサイズが表示されます。

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 257

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■ Advancedメニュー

周辺装置や PCI デバイスなどに関する内容などを設定します。

項目 説明

Peripheral configuration Peripheral configurationサブメニューを表示して、シリアル、パラレルなどの設定を行います。

PCI Configuration PCI Configurationサブメニューを表示して、PCIデバイスの設定を行います。

Advanced System Configuration Advanced System Configurationサブメニューを表示して、追加設定を行います。

Power On/Off Power On/Offサブメニューを表示して、電源のオン/オフの設定を行います。

System Management System Management サブメニューを表示して、システムマネージメントの詳細を設定します。

Reset Configuration Data システムリソースが記録されている ESCDの初期化について設定します。

Lock Setup Configuration システム起動時に、どのデバイスを初期化するかを設定します。

Large Disk Access Mode 容量の大きなハードディスクに対応するハードディスクアクセスのタイプを設定します。

Multiprocessor Specification 使用するマルチプロセッサのバージョンを設定します。

258 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

■ Securityメニュー

本サーバを保護するためのセキュリティに関する内容を設定します。

項目 説明

Setup Password Setupパスワードが設定されているかどうかを表示します。

System Password Systemパスワードが設定されているかどうかを表示します。

Set Setup Password Setupパスワードを設定します。

Setup Password Lock Setupパスワードをロックします。

Set System Password Systemパスワードを設定します。

System Password Mode Systemパスワードのモードを設定します。

Boot Menu システムの起動に関する設定を行います。

Setup Prompt システムの再起動時に POST画面にセットアップメッセージを表示させるかどうかを設定します。

Virus Warning 前回のシステム起動時以降に、ハードディスクドライブのブートセクタの変更の有無をチェックするかどうかを設定します。

System Load システムをフロッピィディスクや CD-ROMから起動できるようにするかどうかを設定します。

Diskette Write フロッピィディスクの書き込みを保護するかどうかを設定します。

Flash Write システム BIOSに対する書き込みを保護するかどうかを設定します。

Cabinet Monitoring システムの監視に関する設定を行います。

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 259

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■ Serverメニュー

システムマネジメントやコンソールリダイレクションに関する内容などを設定します。

■ Exitメニュー

本ユーティリティを終了するとき、または設定内容を処理するときに使用します。

項目 説明

O/S Boot Timeout システム起動後の指定した時間内に、オペレーティングシステム(OS)がサーバ管理BIOSとの接続を確立できなかった場合に、システムを再起動するかどうかを設定します。

Boot Retry Counter オペレーティングシステムの起動を試行できる、最大回数を指定します。

Diagnostic System システムの再起動回数が [Boot Retry Counter]で指定した回数を超えた場合の処理を指定します。

CPU Status CPU Statusサブメニューを使って、搭載している CPUを使用可能にするかどうかを設定します。

Memory Status Memory Statusサブメニューを表示して、搭載しているメモリモジュールを使用可能にするかどうかを設定します。

RomPilot リモートコンソール用の BIOS拡張機能である RomPilotに関する設定を行います。

項目 説明

Exit Saving Changes 現在の内容を CMOSに保存して、本ユーティリティを終了します。

Exit Discarding Changes 現在の内容を保存しないで、本ユーティリティを終了します。

Load Setup Defaults(使用禁止) 本サーバの初期値を読み込んで表示します。

Load Custom Defaults カスタム設定値(工場出荷設定値)を読み込んで表示します。

Save Custom Defaults(使用禁止) 現在の内容をカスタム設定値として保存します。

Discard Changes CMOSに保存されている値を読み込んで表示します。

Save Changes 現在の内容を CMOSに保存します。

260 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

A.3.5 Mainメニュー

ここでは、Main メニューについて説明します。

BIOS セットアップユーティリティを起動すると、最初にこのメニューが表示され

ます。

Main メニューでは、日時やドライブ、キーボードの設定などを行います。

各メニューの詳細なマークは、次を意味します。マークを以下に示します。

●:項目名

○:項目のサブメニュー

-:設定内容

● System Time

システム時刻を「時:分:秒」で設定します。時間は 24 時間形式で入力します。

たとえば午後 6 時 30 分 00 秒は、「18」、「30」、「00」と入力します。

● System Date

システム日付を「月/日/西暦」で設定します。たとえば 2000 年 8 月 20 日は、「08」「20」「2000」と入力します。

ポイント• 正しい時間が表示されない場合は、再度設定してください。

• 精度の高いシステム時間を要求される場合は、ネットワーク経由の時間合わせの仕組み(NTPなど)をシステム設計に取り入れてください。

Advanced Security Server Exit

System Time: [HH:MM:SS]System Date: [MM:DD:YYYY]

Diskette A: [1.44M]

IDE Drive1 [Auto]IDE Drive2 [Auto]IDE Drive3 [Auto]IDE Drive4 [Auto]

Boot Options [Halt On All Errors]

Base Memory: 640 KBExtended Memory: xxx MB

PhoenixBIOS Setup Utility

Item Specific Help

Main

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 261

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● Diskette A

フロッピィディスクドライブ A のタイプ(記録密度とドライブサイズ)を設定し

ます。

- Noneフロッピィディスクドライブ A を使用しません。

- 360 K

- 1.2 M

- 720 K

- 1.44 M(工場出荷設定値)

● IDE Drive 1/ IDE Drive 2/ IDE Drive 3/ IDE Drive 4 (変更禁止)

サブメニューを使用して、接続した IDE デバイスのタイプと動作モードを設定し

ます。

PhoenixBIOS Setup Utility

Item Specific Help

Main

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

Type: [Auto]

Primary Master [None]

262 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

○ Type(変更禁止)

IDE デバイスのタイプを設定します。

- Auto(工場出荷設定値)

本サーバが IDE デバイスのタイプを自動的に認識します。

IDE デバイスの各種設定を自分で行わない場合に選択します。

- NoneIDE デバイスを使わない場合に選択します。

Primary Master 以外では、「None」が表示されます。

- CD-ROMCD-ROM ドライブを接続し、詳細設定を行う場合に選択します。

Primary Master では、「CD-ROM」が表示されます。

- Diskette 120M/ZIPフロッピィディスクドライブを接続し、詳細設定を行う場合に選択します。

- ATAPI RemovableATAPI 規格のドライブを接続し、詳細設定を行う場合に選択します。

- Userハードディスクドライブの詳細設定を行う場合に設定します。

PhoenixBIOS Setup Utility

Item Specific Help

Main

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

Type [CD-ROM]

Transfer mode LBA Translation mode [LBA]PIO Mode [Standard]32 Bit I/O [Enabled]

Primary Master [CD-ROM]

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 263

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○ Transfer Mode

Type を Auto に設定した場合は、本サーバが検出した一括して転送するセ

クタ数を表示します。Type を CD-ROM、Diskette 120M/ZIP、Other ATAPI に設定した場合は一括

して転送するセクタ数を設定します。一括して転送するセクタ数が多いほど、ディスクアクセスが高速になります。

- Disabled(工場出荷設定値)1 セクタずつ転送します。一括転送をサポートしていないディスクの

場合に選択します。

- 2 Sectors / 4 Sectors / 8 Sectors / 16 Sectors1 回の割り込みにつき、設定した数のセクタが転送されます。

○ LBA Translation Mode

- LBA(工場出荷設定値)- PTL- CHS

○ PIO Mode

データ転送モードを設定します。Type を Auto、None 以外に設定したときに表示される項目です。

- Standard(工場出荷設定値)2MB ~ 4MB/ 秒

- First PIO 12MB ~ 4MB/ 秒

- First PIO 22MB ~ 4MB/ 秒

- First PIO 35MB ~ 10MB/ 秒

- First PIO 410MB ~ 16MB/ 秒

- First PIO 3 / DMA 115MB ~ 10MB/ 秒

- First PIO 4 / DMA 2最大 16MB/ 秒

264 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

○ 32 Bit I/O

プロセッサと IDE コントローラとの間のデータ転送バス幅を指定します。

Type を None 以外に設定したときに表示される項目です。

- Disabledデータ転送は 16 ビット幅となります。

- Enabled(工場出荷設定値)データ転送はPCIバスで32ビット幅となります。これによってパフォー

マンスが向上します。

● Boot Options

サブメニューを使用して、システムの起動に関する設定を行います。

○ POST Errors(変更禁止)

POST (Power On Self Test) エラーが検出された場合に、システム起動を中

止して、システムを停止するかどうかを設定します。

- No Halt On Any Errorsシステム起動は中止されません。検出されたエラーは無視されます。

- Halt On All Errors(工場出荷設定値)POST でエラーが検出された場合、POST 終了後にシステム起動を中止

し、システムを停止させます。

○ Fast Boot(変更禁止)

- Disabled(工場出荷設定値)- Enabled

PhoenixBIOS Setup Utility

Item Specific Help

Main

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

POST Errors [Halt On All Errors]Fast Boot [Disabled]Quiet Boot [Disabled]

Boot sequence:1. [CD-ROM Drive]2. [Diskette]3. [Hard Drive]4. [Network Boot]

MultiBoot for HDs [Enabled]Base MemoryExtended Memory

Boot Options

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 265

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○ Quiet Boot(変更禁止)

- Disabled(工場出荷設定値)- Enabled

○ Boot sequence

オペレーティングシステムをどのドライブからどの順番で読み込むかを設定します。工場出荷設定値は、以下の順序です。

- 1. CD-ROM Drive- 2. Hard Drive- 3. Diskette- 4. Network Bootこの順序内で、起動時に最初に検索されるハードディスクドライブやフロッピィディスクドライブを選択することもできます。Hard Disk および

Diskette を選択すると、それぞれ次のサブメニューが表示されます。

○ MultiBoot for HDs

Hard Disk Boot Device 項目を使用するかどうかを設定します。

- Enabled(工場出荷設定値)Hard Disk Boot Device 項目を使用します。

- DisabledHard Disk Boot Device 項目を使用しません。

● Base Memory

1MB 以下の使用可能なベースメモリサイズが表示されます。

● Extended Memory

1MB 以上のメモリサイズが表示されます。

266 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

A.3.6 Advancedメニュー

Advanced メニューでは、周辺装置、PCI デバイスに関する設定を行います。

各メニューの詳細なマークは、次を意味します。マークを以下に示します。

●:項目名

○:項目のサブメニュー

-:設定内容

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

Setup Warning!

PhoenixBIOS Setup Utility

Main Advanced Security Server Exit

Setting items on this menu to incorrect valuesmay cause your system to malfunction.

Peripheral configurationPCI ConfigurationAdvanced System Configuration

Power On/OffSystem Management

Reset Configuration Data: [No]Lock Setup Configuration: [No]Large Disk Access Mode: [DOS]Multiprocessor Specification: [ 1.4 ]

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 267

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● Peripheral Configuration

サブメニューを使用してシリアル、パラレルポートなどの設定を行います。

○ Serial 1

シリアルポート 1 の有効/無効を設定します。

- Disabledシリアルポート 1 を無効にします。

- Enabledシリアルポート 1 を有効にします。

Base I/O address(I/O ポートアドレス)と Interrupt(IRQ:割込みチャ

ネル)を設定してください。

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Advanced

Serial 1: [ Auto ] Serial 2: [ Auto ] Parallel: [ Auto ]

Parallel Mode: [Bidirection]Diskette Controller: [Enabled]Hard Disk Controller: [Primary And Secondary]Mouse Controller: [Auto Detect]SCSI Controller: [Enabled]SCSI Option ROM Scan: [Enabled]

Peripheral Configuration

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Advanced

SCSI Termination LVD: [Enabled]LAN Controller: [Enabled]LAN Remote Boot: [Disabled]

Peripheral Configuration

268 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

- Auto(工場出荷設定値)本サーバが自動的に I/O アドレスと割り込み要求を割り当てます。

- OS Controlledシリアルポート 1 の設定はオペレーティングシステムが行います。

○ Base I/O address

Serial 1 の設定が「Auto」以外の場合に設定できます。

シリアルポート 1 の I/O ポートアドレスを設定します。

-2E8-2F8-3E8-3F8(工場出荷設定値)

○ Interrupt

Serial 1 の設定が「Auto」以外の場合に設定できます。

シリアルポート 1 の IRQ(割込みチャネル)を設定します。

-IRQ 3-IRQ 4(工場出荷設定値)

○ Serial 2

シリアルポート 2 の有効/無効を設定します。

- Disabledシリアルポート 2 を無効にします。

- Enabledシリアルポート 2 を有効にします。

Base I/O address(I/O ポートアドレス)と Interrupt(IRQ:割込みチャ

ネル)を設定してください。

- Auto(工場出荷設定値)本サーバが自動的に I/O アドレスと割り込み要求を割り当てます。

- OS Controlledシリアルポート 2 の設定は、オペレーティングシステムが行います。

○ Base I/O address

Serial 2 の設定が「Auto」以外の場合に設定できます。

シリアルポート 2 の I/O ポートアドレスを設定します。

-2E8-2F8(工場出荷設定値)-3E8-3F8

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 269

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○ Interrupt

Serial 2 の設定が「Auto」以外の場合に設定できます。

シリアルポート 2 の IRQ(割込みチャネル)を設定します。

-IRQ 3(工場出荷設定値)-IRQ 4

○ Parallel

パラレルポートを有効/無効を設定します。

- Disabledパラレルポートを無効にします。

- Enabledパラレルポートを有効にします。動作モード、I/O ベースアドレスおよび IRQ(割り込みチャネル)を設

定してください。

- Auto(工場出荷設定値)本サーバが自動的に I/O アドレスと割り込み要求を割り当てます。

- OS Controlledパラレルポートの設定は、オペレーティングシステムが行います。

○ Base I/O address

Parallel の設定が「Auto」以外の場合に設定できます。

パラレルポートの I/O ポートアドレスを設定します。

-378(工場出荷設定値)-278

○ Interrupt

Parallel の設定が「Auto」以外の場合に設定できます。

パラレルポートの IRQ(割込みチャネル)を設定します。

-IRQ 7(工場出荷設定値)-IRQ 5

○ Parallel Mode

パラレルポートのデータ転送モードを設定します。

- Printer出力専用モードを使う周辺装置を接続するときに選択します。

- Bidirection(工場出荷設定値)双方向モードを使う周辺装置を接続するときに選択します。

- EPPEPP(Enhanced Parallel Port )規格の周辺装置を接続するときに選択し

ます。

- ECPECP(Enhanced Capability Port )規格の周辺装置を接続するときに選択

します。

270 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

○ Diskette Controller(変更禁止)

フロッピィディスクコントローラを有効にするかどうかを設定します。

- Disabledフロッピィディスクコントローラを無効にします。

- Enabled(工場出荷設定値)フロッピィディスクコントローラを有効にします。

○ Hard Disk Controller(変更禁止)

ハードディスクのコントローラを有効にするかどうかを設定します。

- Disabledハードディスクのコントローラを無効にします。

- Primaryプライマリ IDE コントローラだけを有効にします。

- Primary And Secondary(工場出荷設定値)プライマリ IDE コントローラ およびセカンダリ IDE コントローラを有

効にします。

○ Mouse Controller

マウスコネクタに接続したマウスを使用するかどうかを設定します。

- Disabledマウスを使用しません。

- Enabledマウスを使用します。

- Auto Detect(工場出荷設定値)マウスを自動検出します。

○ SCSI Controller

SCSI コントローラを有効にするかどうかを設定します。

- DisabledSCSI コントローラを無効にします。

- Enabled(工場出荷設定値)SCSI コントローラを有効にします。

○ SCSI Option ROM Scan

- Disabled- Enabled(工場出荷設定値)

○ SCSI Termination LVD

- Disabled- Enabled(工場出荷設定値)

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 271

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○ LAN Controller

LAN を有効にするかどうかを設定します。

- Disabled無効にします。

- Enabled(工場出荷設定値)有効にします。

○ LAN Remote Boot

- Disabled(工場出荷設定値)- PXE- BootP

● PCI Configuration

サブメニューを使用して、PCI デバイスの設定を行います。

○ PCI IRQ Line 0~ PCI IRQ Line 15

各 PCI スロットに PCI 割り込みを設定します。

各 PCI スロットには、4 つの INT #(INT A ~ D)があります。

- Disabled各 PCI スロットに、PCI 割り込みを割り当てません。

- Auto(工場出荷設定値)各 PCI スロットに、自動的に PCI 割り込みが割り当てられます。

- IRQ 3/ IRQ 4/ IRQ 5/ IRQ 6/ IRQ 7/ IRQ 9/ IRQ 10/IRQ 11/ IRQ 12/ IRQ 14/ IRQ 15選択した PCI 割り込みを、PCI スロットに割り当てます。ただし、ベー

スボード上のコントローラなどが使っている割り込みは、選択できません。

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Advanced

PCI IRQ Line 0: [Auto]PCI IRQ Line 1: [Auto]PCI IRQ Line 2: [Auto]PCI IRQ Line 3: [Auto]

PCI IRQ Line 4: [Auto]PCI IRQ Line 5: [Auto]PCI IRQ Line 6: [Auto]PCI IRQ Line 7: [Auto]

PCI IRQ Line 8: [Auto]PCI IRQ Line 9: [Auto]PCI IRQ Line 10: [Auto]PCI IRQ Line 11: [Auto]

PCI IRQ Line 12: [Auto]PCI IRQ Line 13: [Auto]PCI IRQ Line 14: [Auto]PCI IRQ Line 15: [Auto]

PCI IRQ Configuration

272 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● Advanced System Configuration

サブメニューを使用して追加設定を行います。

○ APIC

マルチプロセッサ環境でのプロセッサに対する割り込み制御の設定をします。

- DisabledAPIC の機能を使用できません。

- Enabled(工場出荷設定値)APIC の機能を使用できます。

○ PCI Bus Parity Checking(変更禁止)

PCI バスの パリティチェックを有効にするかどうかを設定します。

- Disabledパリティチェックを無効にします。

- Enabled(工場出荷設定値)パリティチェックを有効にします。

○ ECC Memory Cheking(変更禁止)

- Disabled- Enabled(工場出荷設定値)

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Advanced

APIC: [Enabled]PCI Bus Parity Checking: [Enabled]ECC Memory Checking: [Enabled]Processor Serial Number: [Disabled]CPU Mismatch Detection: [Disabled]USB Host Controller: [Enabled]USB BIOS Legacy Support: [Disabled]

Advanced System Configuration

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 273

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○ Processor Serial Number

プロセッサシリアル番号参照機能を有効にするかどうかを設定します。

- Disabled(工場出荷設定値)プロセッサシリアル番号参照機能を無効にします。

- Enabledプロセッサシリアル番号参照機能を有効にします。

○ CPU Mismatch Detection

- Disabled(工場出荷設定値)- Enabled

○ USB Host Controller

USB コントローラを使用するかどうかを設定します。

- Disabled(工場出荷設定値)USB コントローラを使用しません。

- EnabledUSB コントローラを使用します。

○ USB BIOS Legacy Support

USB 対応キーボードを MS-DOS 環境のもとで有効にするかどうかを設定

します。なお、USB Host Controller が「Disabled 」のときは選択できません。

- Disabled(工場出荷設定値)有効にします。

- Enabled無効にします。

274 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● Power On/Off

サブメニューを使用して、電源のオン/オフ設定を行います。

○ Power Off Source: Software

- Disabled- Enabled(工場出荷設定値)

○ Power Off Source: Power Button

- Disabled- Enabled(工場出荷設定値)

○ Power On Source:Remote

モデム(シリアルポートに接続)にリング信号が着信したときに、電源を入れることができるようにするかどうかを設定します。

- Disabled電源を入れることができないようにします。

- Enabled(工場出荷設定値)電源を入れることができるようにします。

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Advanced

Power Off Source Software: [Enabled] Power Button: [Enabled]

Power On Source Remote: [Enabled] LAN: [Enabled] Timer: [Enabled]

LAN Wakeup Mode Monitor: [ On ]

Power Failure Recovery: [Previous State]

Power On/Off

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 275

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○ Power On Source:LAN

LAN 経由で電源を入れることができるようにするかどうかを設定しま

す。

- Disabled電源を入れることができないようにします。

- Enabled(工場出荷設定値)電源を入れることができるようにします。

○ Power On Source:Timer

- Disabled- Enabled(工場出荷設定値)

○ LAN Wakeup Mode:Monitor

- On(工場出荷設定値)- Off

○ Power Failure Recovery

Windows 2000 などシャットダウン後に電源が切断される OS にて、UPS の

スケジュール運転を行う場合は、本設定を「Always ON」に設定してくだ

さい。

- Always OFF- Always ON- Previous State(工場出荷設定値)- Disebled

276 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● System Management

サブメニューを使用して、追加設定を行います。

○ Fan Control

- Enabled Cooling(工場出荷設定値)- Auto- Silent

○ SM Error Halt(変更禁止)

- Disebled- Enabled(工場出荷設定値)

○ Fan State

○ CPU 0

CPU0 のファンの状態表示を行います。

○ CPU 1

CPU 1 のファンの状態表示を行います。

○ System

システムのファンの状態表示を行います。

○ Auxiliary

Auxiliary の状態表示を行います。

○ Power Supply 1

Power Supply 1 の状態表示を行います。

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Advanced

Fan Control: [Auto]SM Error Halt: [Enabled]

Fan State CPU0 OK CPU1 OK System OK Auxiliary OK Power Supply 1 OK Power Supply 2 None

Temp CPU0 OK CPU1 OK System OK Auxiliary 0 OK Auxiliary 1 OK

System Management

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 277

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○ Power Supply 2

Power Supply 2 の状態表示を行います。

○ Temp

○ CPU 0

CPU0 の温度状態表示を行います。

○ CPU 1

CPU 1 の温度状態表示を行います。

○ System

System の温度状態表示を行います。

○ Auxiliary 0

Auxiliary 0 の温度状態表示を行います。

○ Auxiliary 1

Auxiliary 1 の温度状態表示を行います。

● Reset Configuration Data

システムリソースが記録されている ESCD (Extended System Configuration Data) の

初期化について設定します。

- No(工場出荷設定値)

ESCD を初期化しません。

- Yes再起動時に ESCD を初期化します。

● Lock Setup Configuration

システム起動時に、どのデバイスを初期化するかを設定します。

- No(工場出荷設定値)

すべてのデバイスを初期化します。

- Yesプラグアンドプレイ対応の OS が、必要なデバイスだけを初期化します。

● Large Disk Access Mode

容量の大きな(1024 シリンダ、16 ヘッドを超える)ハードディスクに対応する

ハードディスクアクセスのタイプを設定します。

- OtherMS-DOS と互換性のないハードディスクアクセスを使用するオペレーティン

グシステムの場合(Novell、SCO Unix など)。

- DOS(工場出荷設定値)

MS-DOS と互換性のあるハードディスクアクセスを使用するオペレーティン

グシステムの場合。

278 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● Multiprocessor Specification

使用するマルチプロセッサテーブルのバージョンを設定します。マルチプロセッサテーブルは、マルチプロセッサ用オペレーティングシステムがシステムのマルチプロセッサ特性を認識するために必要です。

- 1.1

- 1.4(工場出荷設定値)

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 279

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A.3.7 Securityメニュー

Security メニューでは、セキュリティに関する設定を行います。

各メニューの詳細なマークは、次を意味します。マークを以下に示します。

●:項目名

○:項目のサブメニュー

-:設定内容

● Setup Password / System Password

各パスワードが設定されているかどうかを表示します。

● Set Setup Password

セットアップパスワードを設定します。セットアップパスワードによって、BIOSSetup の無許可での開始を防止します。

このフィールドを選択して、[Enter] キーを押します。次に、セットアップパス

ワードを入力します。パスワードの設定/変更/削除については、「■ パスワードの設定」(→ 283 ペー

ジ)および「■ パスワードの変更/削除」(→ 283 ページ)を参照してください。

● Setup Password Lock

セットアップパスワードをロックします。

- Standard(工場出荷設定値)

- Extended

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Main Advanced Security Server Exit

Setup Password Not installedSystem Password Not installed

Set Setup Password: [Press Enter]Setup Password Lock: [Standard]Set System Password: [Press Enter]System Password Mode: [System]

Boot Menu: [Enabled]System Load: [Standard]Setup Prompt: [Enabled]

Virus Warning: [Disabled]Diskette Write: [Enabled]Flash Write: [Enabled]Cabinet Monitoring: [Disabled]

280 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● Set System Password

システムパスワードを設定します。システムパスワードによって、システムに対する無許可アクセスを防止できます。セットアップパスワードが設定されている必要があります。このフィールドを選択して、[Enter] キーを押します。次に、システムパスワード

を入力します。パスワードの設定/変更/削除については、「■ パスワードの設定」(→ 283 ペー

ジ)および「■ パスワードの変更/削除」(→ 283 ページ)を参照してください。

● System Password Mode

- System(工場出荷設定値)

- Keyboard

● Boot Menu

- Disabled

- Enabled(工場出荷設定値)

● System Load

システムをフロッピィディスクや CD-ROM から起動できるようにするかどうか

を設定します。

- Standard(工場出荷設定値)

システムをフロッピィディスクや CD-ROM から起動できるようにします。

- Diskette/CD-ROM Lockシステムをフロッピィディスクや CD-ROM から起動できないようにします。

● Setup Prompt

システムの再起動時に POST 画面にセットアップメッセージ「Press F2 to enterSETUP」を表示するかどうかを設定します。

- Disabledセットアップメッセージを表示しないようにします。

- Enabled(工場出荷設定値)

セットアップメッセージを表示するようにします。

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 281

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● Virus Warning

前回のシステム起動時以降に、ハードディスクドライブのブートセクタの変更の有無をチェックするかどうかを設定します。ブートセクタが変更されていて、その理由が不明な場合には、コンピュータウイルス検出プログラムを実行する必要があります。

- Disabled(工場出荷設定値)

ブートセクタの変更のチェックを行いません。

- Enabled前回のシステム起動時以降にブートセクタが変更されている場合には(オペレーティングシステムの新規導入、またはウイルスによる破壊など)、警告が表示されます。警告は、Confirm で変更を確認するか、または Disabled でこの

機能を無効にするまで表示され続けます。

- Confirmブートセクタの変更をチェックします(オペレーティングシステムの新規インストールなど)。

● Diskette Write

フロッピィディスクの書き込みを保護するかどうかを設定します。

- Disabledフロッピィディスクへの書き込みを禁止します。

- Enabled(工場出荷設定値)

フロッピィディスクへの書き込みを許可します。

● Flash Write

システム BIOS に対する書き込みを保護するかどうかを設定します。

- Disabledシステム BIOS には書き込みを禁止します。フロッピィディスクからフラッ

シュ BIOS をアップデートすることはできません。

- Enabled(工場出荷設定値)

システム BIOS に対する書き込みを許可します。フロッピィディスクからフ

ラッシュ BIOS をアップデートできます。

● Cabinet Monitoring(変更禁止)

システムの監視に関する設定を行います。

- Disabled(工場出荷設定値)

- Enabled

282 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

■ パスワードの設定

Security メニューの Set Setup Password または Set System Password にカーソルを合わ

せて [Enter] キーを押すと、Setup Password または System Password を設定できます。

次の手順で設定します。

1 最初のフィールドにパスワードを入力します。

2 2番目のフィールドに同じパスワードを入力して確定します。

■ パスワードの変更/削除

すでにパスワードを設定している場合は、Set Setup(System)Password でパスワー

ドを変更または削除できます。

次の手順で変更します。

1 最初のフィールドに、今まで使用していたパスワードを入力します。

2 2番目のフィールドに新しいパスワードを入力します。

3 3番目のフィールドに同じ新しいパスワードを入力して確定します。

パスワードを削除する場合は、2 番目と 3 番目のフィールドに何も入力しないで

[Enter] キーを押します。この場合、Setup (System) Password が「Not installed」にな

ります。また、ベースボード上のスイッチを変更することでパスワードを解除することもできます。

ポイント• ユーザ用またはシステム管理者用のいずれか一方のパスワードだけを設定している場合は、ログオン後に設定できる内容は同じです。

• 両方のパスワードを設定している場合は、ユーザでログオンすると日付、ユーザ用のパスワードなどしか設定できません。

Set Setup(System) Password

Enter New Password [ ]Confirm New Password [ ]

Set Setup(System) Password

Enter Current Password [ ]

Confirm New Password [ ]

Enter New Password [ ]

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 283

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A.3.8 Serverメニュー

サーバに関する設定を行います。

各メニューの詳細なマークは、次を意味します。マークを以下に示します。

●:項目名

○:項目のサブメニュー

-:設定内容

● O/S Boot Timeout

オペレーティングシステム (OS) に ServerView をインストールしている場合に、

「OS ブート監視」機能を有効にするかどうかを設定します。

本機能を有効にすると、何らかの原因で OS の起動が停止してしまった場合に、

自動的にシステムを再起動します。

- Disabled(工場出荷設定値)

「OS ブート監視」機能を無効にします。

- Enabled

● Timeout Value

- 0 ~ 120

ポイント「OSブート監視」機能の有効/無効は ServerViewからも設定できます。

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Main Advanced Security Server Exit

O/S Boot Timeout: [Disabled]

Boot Retry Counter: [3]Diagnostic System: [Disabled]

CPU StatusMemory Status

RomPilot

284 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● Boot Retry Counter

オペレーティングシステムの起動を再試行できる最大回数を、1 ~ 7 回の間で指

定します。再試行するごとにカウントの値は 1 つずつ減っていきます。

- 0 / 1 / 2 / 3(工場出荷設定値)/ 4 / 5 / 6 / 7

● Diagnostic System(変更禁止)

システムの再起動回数が [Boot Retry Counter] で指定した回数を超えた場合の処理

を指定します。

- Disabled(工場出荷設定値)

診断システムによるテストのある IDE ハードディスクドライブがシステムに

取り付けられているが、診断システムによるテストを起動しない場合に指定します。

- Enabled診断システムによるテストが、最初の IDE ハードディスクドライブから起動

されます。

- Disk Not Installedテストおよび診断システムのある IDE ハードディスクドライブがシステムに

インストールされていない場合に指定します。

注意�• OSに ServerViewをインストールしていない場合は、必ず「Disabled」に設定してください。「Enabled」に設定した場合、本サーバが自動的に電源切断や再起動するなど、意図しない動作をするおそれがあります。

• OSに ServerViewをインストールしている場合にも、リカバリ CD 2/2からMS-DOSを実行する場合は、必ず「OSブート監視」機能を無効に設定してください。「OSブート監視」機能を有効にしたままMS-DOSを起動すると、本サーバが自動的に電源切断や再起動するなど、意図しない動作をするおそれがあります。「OSブート監視」機能を有効にして運用している場合は、MS-DOSの実行終了後、再度本機能を有効にしてください。

• 本機能の設定時には ServerView の CD-ROM 内の「ServerView ユーザーズガイド」をご覧になり、本機能の仕様と運用方法を十分ご理解のうえ正しく設定してご利用されるようお願いいたします。

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 285

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● CPU Status

サブメニューを使って、搭載している CPU を使用可能にするかどうかを表示し

ます。

○ CPU 0 Status

CPU スロット 0 に搭載された CPU を使用可能にするかどうかを設定しま

す。

- DisabledCPU 0 スロットに搭載された CPU を、使用不可能にします。

- Enabled(工場出荷設定値)CPU 0 スロットに搭載された CPU を、使用可能にします。

○ CPU 1 Status

CPU スロット 1 に搭載された CPU を使用可能にするかどうかを設定しま

す。

- DisabledCPU 1 スロットに搭載された CPU を、使用不可能にします。

- Enabled(工場出荷設定値)CPU 1 スロットに搭載された CPU を、使用可能にします。

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Server

CPU 1 Status [Enabled]

CPU 2 Status [Enabled]

CPU Status

286 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● Memory Status

サブメニューを表示して、搭載している RAM モジュールを使用可能にするかど

うかを設定します。

○ Memory Module 0A

DIMM スロット 0A のメモリを使用可能にするかどうかを設定します。

- Enabled(工場出荷設定値)DIMM スロット 0A のメモリを使用可能にします。

- FailedDIMM スロット 0A のメモリを使用不可能にします。

○ Memory Module 1A

DIMM スロット 1A のメモリを使用可能にするかどうかを設定します。

- Enabled(工場出荷設定値)DIMM スロット 1A のメモリを使用可能にします。

- FailedDIMM スロット 1A のメモリを使用不可能にします。

○ Memory Module 0B

DIMM スロット 0B のメモリを使用可能にするかどうかを設定します。

- Enabled(工場出荷設定値)DIMM スロット 0B のメモリを使用可能にします。

- FailedDIMM スロット 0B のメモリを使用不可能にします。

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Server

Module 0A [Enabled]Module 1A [Enabled]Module 0B [Enabled]Module 1B [Enabled]

Memory Status

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 287

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○ Memory Module 1B

DIMM スロット 1B のメモリを使用可能にするかどうかを設定します。

- Enabled(工場出荷設定値)DIMM スロット 1B のメモリを使用可能にします。

- FailedDIMM スロット 1B のメモリを使用不可能にします。

● RomPilot

RomPilot は、リモートコンソール用の BIOS 拡張機能です。

RomPilot の機能は、RemoteControlService と連携して機能します。

RomPilot および RemoteControlService を使うと、リモートコンソールから LAN 経

由でシステムの起動フェーズ(POST)および MS-DOS にアクセスして、BIOSセットアップユーティリティの起動と設定の変更を行うことが可能です。RemoteControlService の詳細については、ServerView のマニュアルを参照してくだ

さい。

○ RomPilot Support

RomPilot を使用するかどうかを設定します。

- Disabled(工場出荷設定値)RomPilot を使用しません。

- EnabledRomPilot を使用します。

Item Specific Help

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

PhoenixBIOS Setup Utility

Server

RomPilot Support: [Disabled]

Reset on lost connection [Disabled] NIC Slot NO. [0]

Server Name [ ]

Local IP address [***.***.***.***] Subnet mask [255.255.255.000] Gatway address [000.000.000.000]

Front End 0 Mode [Enabled] Front End 0 IP [***.***.***.***]

Front End 1 Mode [Enabled] Front End 1 IP [***.***.***.***]

Front End 2 Mode [Enabled] Front End 2 IP [***.***.***.***]

RomPilot

288 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

A.3.9 Exitメニュー

BIOS Setup を終了します。

各メニューの詳細なマークは、次を意味します。マークを以下に示します。

●:項目名

○:項目のサブメニュー

-:設定内容

● Saving Changes & Exit

現在の設定を CMOS に保存して、BIOS セットアップユーティリティを終了しま

す。同時にサーバが再起動します。

● Discarding Changes & Exit

現在の設定を保存しないで、BIOS セットアップユーティリティを終了します。前

回保存した設定内容が有効となります。

● Get Default Values

本サーバの初期値を読み込んで表示します。

● Load Previous Values

BIOS セットアップユーティリティの起動時に有効であった値を読み込んで表示

します。

● Save Changes

設定した値を CMOS に保存します。

Advanced Security Server

Saving Changes & ExitDiscarding Changes & ExitGet Default ValuesLoad Previous ValuesSave Changes

Phoenix BIOS Setup Utility

Item Specific Help

Main

F1Esc

Select Item

Select Menu

Change Values

Select Sub-Menu

-/+

Enter

Help

ExitF9F10

Setup Defaults

Save and Exit

Exit

A.3 BIOSセットアップユーティリティを使う 289

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A.4 SCSIコンフィグレーションユーティリティを使う

SCSI コンフィグレーションユーティリティは、以下の場合に実行します。

・ 本サーバ購入時に設定値を確認する場合

・ SCSI コントローラや SCSI オプションの設定の変更や確認を行う場合

・ SCSI オプションの物理フォーマット(ハードディスクなど)、または媒体検査

を行う場合

A.4.1 SCSIコンフィグレーションユーティリティの起動と終了

SCSI コンフィグレーションユーティリティの起動と終了の方法は以下のとおりで

す。

■ SCSIコンフィグレーションユーティリティの起動

1 サーバ起動時(POST実行中)に、「Press Ctrl-C to start Symbios Configuration Utility...」と表示されている間に [Ctrl]+[C] キーを 押します。

「Please wait, invoking Symbios Configuration Utility...」とメッセージが変わり、以

下の [Main] メニューが表示されます。

2 各メニューから各種設定を行います。

290 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

■ 設定値の変更方法

1 [ArrowKeys]または [Home/End]キーを押して、設定を変更したい項目を選択します。[ArrowKeys] または [Home/End] キーを押すと、選択項目が上下左右に動きま

す。

2 [Enter]キーを押します。 サブメニューがある項目はサブメニューが表示されます。サブメニューがない

項目は設定値が変更されます。

3 サブメニューでも、[Main]メニューと同様に操作します。[ArrowKeys] または [Home/End] キーを押して変更したい項目を選択し、[Enter]キーを押します。さらにサブメ ニューがある場合は、サブメニューが表示さ

れ、サブメニューがない場合は、変更項目が 表示されます。

変更項目では、[ArrowKeys] または [Home/End] キーを押して設定値を選択し、

[Enter] キーを押します。

4 設定が終わったら、サブメニューの [Exit this menu]を選択し、[Enter]キーを押します。変更した設定値を保存するかどうかのメッセージ画面が表示されます。保存して [Main] メ ニューに戻るときは [Save Changes] を、保存しないで [Main] メ

ニューに戻るときは [Cancel Changes] を、再度サブメニューに戻るときは

[Cancel Exit] を選択します。

SCSI コンフィグレーションユーティリティを終了するときは、次の「■ SCSI コン

フィグレーションユーティリティの終了方法」を参照してください。

■ 各キーの役割

[F1] ヘルプを表示します。

[ArrowKeys][Home/End]

設定項目を選択します。

[-] [+] 項目の値を変更します。

[Esc] サブメニューを終了し、前のメニューに戻ります。

または、本ユーティリティを終了します。

[Enter] 設定項目を選択します。

A.4 SCSIコンフィグレーションユーティリティを使う 291

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■ SCSIコンフィグレーションユーティリティの終了方法

SCSI コンフィグレーションユーティリティの終了方法は以下のとおりです。

1 [Main]メニューで、[ArrowKeys]または [Home/End]キーを押して[Quit]を選択します。

2 再起動する旨の通知メッセージ 「Rebooting system to change global settings... Press any key」と表示されるので、 何かのキーを押します。 SCSI コンフィグレーションユーティリティが終了します。

ポイントオプション製品のSCSIカード、およびそのSCSIバス上のSCSI装置の設定を行う場合、オプション製品のユーティリティについては、各製品の取扱説明書を参照してください。 SCSI ユーティリティでの設定は、各 SCSIバスに対して行ってください。

292 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

A.4.2 メニューと項目一覧

SCSI コンフィグレーションユーティリティには、初期画面のほかに以下のオプショ

ン画面があります。

• Boot Adapter List

• Global Properties

• Adapter Properties

• Device Properties以下に、それぞれのメニュー項目を一覧で説明します。各項目の詳細は、次の項以降を参照してください。

■ Boot Adapter List

■ Global Properties

■ Adapter Properties

項目 説明

Boot Order(変更禁止) 起動時の SCSIコントローラの優先順位を設定します。

Next Boot(変更禁止) SCSIコントローラを有効にするかどうかを設定します。

項目 説明

Pause When Boot Alert Displayed

SCSIスキャン時に異常を検出すると停止するかどうかを設定します。

Boot Information Display Mode 設定情報を簡略化して表示するかしないかを設定します。

Negotiate with device ホストコントローラが取り扱うデバイスを設定します。

Video Mode 画面をモノクロとカラーに切り替えます。

Support Interrupt 割込みチャネルをサポートします。

項目 説明

SCSI Parity(変更禁止) SCSIパリティ機能を使うかどうかを設定します。

Host SCSI ID(変更禁止) SCSIコントローラの SCSI IDを設定します。

SCSI Bus Scan Order(変更禁止)

起動時、SCSIコントローラが認識する SCSI装置の順序を設定します。

Removable Media Support(変更禁止)

SCSI BIOSがリムーバブルディスクユニットをサポートするかどうかを設定します。

CHS Mapping(変更禁止) CHS(シリンダ/ヘッド/セクタ)のマッピング方法を指定します。

Spin up Delay (secs) ディスクを Spin upする間隔を設定します。

Secondary Cluster Server(選択禁止)

セカンダリクラスタサーバを有効にするかどうかを設定します。

Termination Control(選択禁止) 本サーバでは選択できません。

A.4 SCSIコンフィグレーションユーティリティを使う 293

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■ Device Properties

項目 説明

MT/sec(変更禁止) SCSIコントローラがサポートする最大同期転送速度を設定します。

Data Width(変更禁止) SCSIコントローラが扱うデータ転送のバス幅を設定します。

Scan ID(変更禁止) SCSI IDを認識するかどうかを設定します。

Scan LUN > 0(変更禁止) 複数の LUNのある SCSI装置をサポートするときに設定します。

294 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

A.4.3 Boot Adapter Listメニュ-の詳細

ここでは、Boot Adapter List メニュ-の設定項目の詳細について説明します。

各メニューの詳細のマークは、次の意味です。

●:項目名

○:項目のサブメニュー

-:設定内容

● Boot Order(変更禁止)

本サーバ起動時の SCSI コントローラの優先順位を設定します。

オンボード上の SCSI コントローラにカーソルを合わせて [Enter] キーを押し優先

順位 (0 ) を入力します。

● Next Boot(変更禁止)

SCSI コントローラを有効にするかどうかを設定します。

オンボード上の SCSI コントローラにカーソルを合わせて [Enter] キーを押すと、

On と Off が切り替わります。

- On(工場出荷設定値)

有効にします。

- Off無効にします。

A.4 SCSIコンフィグレーションユーティリティを使う 295

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A.4.4 Grobal Propertiesメニュ-の詳細

ここでは、Boot Adapter List メニュ-の設定項目の詳細について説明します。

各メニューの詳細のマークは、次の意味です。

●:項目名

○:項目のサブメニュー

-:設定内容

● Pause When Boot Alert Displayed

SCSI スキャン時に異常を検出すると停止するかどうかを設定します。

- No(工場出荷設定値)

停止しません。

- Yes停止します。

● Boot Information Display Mode

設定情報を簡略化して表示するかしないかを設定します。

- No(工場出荷設定値)

- Yes

● Negotiate with device

ホストコントローラが取り扱うデバイスを設定します。

- Supported(工場出荷設定値)

- All

- None

296 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● Video Mode

画面をモノクロとカラーに切り替えます。[Enter] キーを押すと、Mono と Color が切り替わります。

- Monochrome画面をモノクロにします。

- Color(工場出荷設定値)

画面をカラーにします。

● Support Interrupt

割込みチャネルをサポートします。

- Hook interrupt, the Default(工場出荷設定値)

- Bypass interrupt hook

■ Adapter Propertiesサブメニュー

ここでは、Adapter Properties メニュ-の設定項目の詳細について説明します。

各メニューの詳細のマークは、次の意味です。

●:項目名

○:項目のサブメニュー

-:設定内容

A.4 SCSIコンフィグレーションユーティリティを使う 297

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● SCSI Parity(変更禁止)

SCSI コントローラは、SCSI バスからデータを読み込むとき、常にデータのパリ

ティチェックを行い、SCSI 装置からの正しいデータ転送を確認します。本サーバ

でサポートする SCSI 装置はすべて SCSI パリティ機能を使うことができるため、

工場出荷設定値は「Yes」 に設定しています。

- NoSCSI パリティ機能を無効にします。

- Yes(工場出荷設定値)

SCSI パリティ機能を有効にします。

● Host SCSI ID(変更禁止)

SCSI コントローラの SCSI ID を 0 ~ 7 の間で設定します。SCSI コントローラの

SCSI ID は、 SCSI バス上で最高の優先順位を持つ「7」に設定しています。この設

定は変更しないでください。

● SCSI Bus Scan Order(変更禁止)

本サーバの起動時、SCSI コントローラが認識する SCSI 装置の順序を設定します。

- Low to High(0..Max)(工場出荷設定値)

SCSI ID 0 から順に、起動します。

- High to Low(Max..0)設定している SCSI ID の最大値から順に、起動します。

● Removable Media Support(変更禁止)

リムーバブルディスクユニット(光磁気ディスクユニットなど)を SCSI BIOS の

もとでハードディスクドライブユニットとしてサポートするかどうかを設定します。

- None(工場出荷設定値)

リムーバブルディスクユニットをサポートしません。

- Boot Device Only起動ディスクに指定されたリムーバブルディスクユニットだけをサポートします。

- With Media Installedリムーバブルディスクユニットに媒体が入っているときだけサポートします。

● CHS Mapping(変更禁止)

CHS(シリンダ/ヘッド/セクタ)のマッピング方法を指定します。

- SCSI Plug and Play Mapping(工場出荷設定値)

- Alternate CHS Mapping

● Spinup Delay(Secs)

ディスクを Spin up する間隔を設定します。

- 0 ~ 10(工場出荷設定値は 2)

298 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● Secondary Cluster Server (変更禁止)

セカンダリクラスタサーバを有効にするかどうかを設定します。

- No(工場出荷設定値)

- Yes

● Termination Control(選択禁止)

本サーバでは、選択できません。

A.4 SCSIコンフィグレーションユーティリティを使う 299

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A.4.5 Device Propertiesメニューの詳細

ここでは、Device Properties メニューの設定項目の詳細について説明します。

Device Properties メニューは、選択した SCSI コントローラが制御する項目の設定を

行います。

各メニューの詳細のマークは、次の意味です。

●:項目名

○:項目のサブメニュー

-:設定内容

● MT/sec(変更禁止)

SCSI コントローラがサポートする最大同期転送速度を設定します。

- 80(工場出荷設定値)

- 40 / 20 / 10 / 5 / 0

● Data Width(変更禁止)

SCSI コントローラが扱うデータ転送のバス幅を設定します。

- 16(工場出荷設定値)

- 8

300 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

● Scan ID(変更禁止)

SCSI ID を認識するかどうかを設定します。

- Yes(工場出荷設定値)

認識します。

- No認識しません。

● Scan LUN>0(変更禁止)

複数の LUN(Logical Unit Number: 論理ユニット番号)を持つ SCSI 装置をサポー

トするかどうかを設定します。

- Noサポートしません。

- Yes(工場出荷設定値)

サポートします。

A.4 SCSIコンフィグレーションユーティリティを使う 301

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A.5 BIOS設定情報の退避/復元

本サーバには、BIOS セットアップユーティリティによって設定された情報の退避、

復元処理を行う BIOS Environment Support Tools が添付されています。

BIOS Environment Support Tools を利用すると、本サーバの内蔵バッテリの消耗など

によって消去され た設定情報を元の状態に復元できます。

BIOS Environment Support Tools は、本サーバに添付の「Server Management Tools」ディスク に含まれています。

ここでは、BIOS Environment Support Tools を使用するための準備、退避手順、復元

手順および注意事項について説明します。

■ BIOS Environment Support Toolsを使用するための準備

BIOS Environment Support Tools を使用するためには、以下のものを用意してくださ

い。

• 本サーバに添付のリカバリ CD 2/2

• 本サーバに添付の「Server Management Tools」ディスク

■ BIOS Environment Support Toolsによる BIOS情報の退避

BIOS 情報の退避手順を以下に示します。

注意�次のいずれかの操作を行った場合、必ずBIOS情報の退避を行ってください。• 本サーバを初めて使用する場合

• BIOSセットアップユーティリティによって情報変更を行った場合

• 本サーバのハードウェア構成を変更した場合、具体的には、CPU、メモリ、ベースボードあるいは PCIカードの増減・変更があった場合

注意�リカバリCD 2/2を入れてMS-DOSを起動する前に、ServerViewの「OSブート監視」機能が無効に設定されていることを確認してください(初期設定は無効です)。「OSブート監視」機能が有効のままMS-DOS を起動すると、本サーバが自動的に電源切断や再起動するなど、意図しない動作をするおそれがあります。「OS ブート監視」機能を有効にして運用している場合は、MS-DOS 終了後、再度本機能を有効に設定してください。ServerViewの詳細については、ServerViewのCD-ROM内の「ServerViewユーザーズガイド」を参照してください。

302 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

1 電源を投入し、リカバリ CD 2/2をセットします。電源を投入して、POST中(RAMモジュールのチェックなどのメッセージが表示されている間)に、CD-ROMの取り出しボタン(EJECT)を押して、リカバリ CD 2/2をセットします。次の画面が表示されます。

2 「Basic(BIOS Environment Support Tools)」を選択し、[Enter]キーを押します。DOS プロンプトが表示されます。

A:\

3 「Server Management Tools」ディスクをフロッピィディスクドライブにセットします。以下のコマンドを入力し、BIOS 情報の退避を行います。

A:\>b:[Enter]

B:\>read.bat [Enter]

注意�「MS-DOS 6.2 Startup Menu」画面で 30秒以上放置すると、1が選択されてしまいます。必ず 30秒以内に目的の項目を選択してください。

注意�BIOS Environment Support Toolで既に退避処理を行ったことがある場合は、フロッピィディスク内に「SAVECMOS.BIN」があります。これらのファイルを上書きすると BIOS 情報を復元する場合に正常に終了しない場合があるため、他のフロッピィディスクに移動、ファイル名を変更、または以下のコマンドを入力して削除してください。

B:\>del savecmos.bin [Enter]

MS-DOS 6.2 Startup Menu_______________________

1.ServerWizard2.BIOS Event Log Viewer

5.Basic(BIOS Environment Support Tools)6.Basic(RAIDUTIL)7.HDD firmware update

3.Agent Event Log/System-ID/Chassis-ID Viewer4.System Monitoring Viwer

A.5 BIOS設定情報の退避/復元 303

Page 181: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

4 正常に BIOS情報を退避できた場合は、以下のメッセージが表示されます。

Normal END

5 退避情報ファイルが生成されていることを確認してください。以下のコマンドを入力し、以下のファイルが生成されていることを確認してください。

B:\>dir[Enter] SAVECMOS.BIN

6 BIOS情報の退避処理が完了しました。以上で退避処理は完了ですので、CD-ROM とフロッピィディスクを取り出し、

電源切断を行っても構いません。

■ BIOS Environment Support Toolsによる BIOS情報の復元

本サーバの内蔵バッテリの消耗などによって、 BIOS セットアップユーティリティで 設定した情報が消去された場合、以下の手順で BIOS 情報の復元処理を行ってくだ

さい。

注意�• プログラム実行中は電源を切断しないでください。

• MS-DOSを起動する前に、ServerViewの「OSブート監視」機能が無効に設定されていることを確認してください(初期設定は無効です)。「OSブート監視」機能が有効のままMS-DOS を起動すると、本サーバが自動的に電源切断や再起動するなど、意図しない動作をするおそれがあります。「OSブート監視」機能を有効にして運用している場合は、MS-DOS 終了後、再度本機能を有効に設定してください。ServerViewの詳細については、ServerViewの CD-ROM内の「ServerViewユーザーズガイド」を参照してください。

304 付録 A セットアップ

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A

セットアップ

1 電源を投入し、リカバリ CD 2/2をセットします。電源を投入して、POST中(RAMモジュールのチェックなどのメッセージが表示されている間)に、CD-ROMの取り出しボタン(EJECT)を押して、リカバリ CD 2/2をセットします。次の画面が表示されます。

2 「Basic(BIOS Environment Support Tools)」を選択し、[Enter]キーを押します。 DOS プロンプトが表示されます。

A:\>

3 「Server Management Tools」ディスクをフロッピィディスクドライブにセットし ます。セットしたら次のコマンドを入力し、以下のファイルがあることを確認してください。

A:\>b:[Enter]

B:\>dir[Enter] SAVECMOS.BIN

確認後、以下のコマンドを入力し、BIOS 情報の復元を行います。

B:\>write.bat[Enter]

4 正常に BIOS情報を復元できた場合は、以下のメッセージが表示されます。

Normal END

5 BIOS情報が有効になるのは次回のシステム再起動後になりますので、速やかにサーバを再起動してください。

注意�「MS-DOS 6.2 Startup Menu」画面で 30秒以上放置すると、1が選択されてしまいます。必ず 30秒以内に目的の項目を選択してください。

MS-DOS 6.2 Startup Menu_______________________

1.ServerWizard2.BIOS Event Log Viewer

5.Basic(BIOS Environment Support Tools)6.Basic(RAIDUTIL)7.HDD firmware update

3.Agent Event Log/System-ID/Chassis-ID Viewer4.System Monitoring Viwer

A.5 BIOS設定情報の退避/復元 305

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フロッピィディスクを取り出してから、手順 1 と手順 2 を繰り返し、DOS プロ

ンプト画面を表示させます。以上で復元作業は完了ですので、CD-ROM を取り出し、電源を切断しても構い

ません。

■ 注意事項

• BIOS Environment Support Tools は、本サーバ専用です。他システムでは絶対に

使用しないでください。 使用した場合、システムを破壊する可能性があります。

• BIOS Environment Support Tools は、 BIOS セットアップユーティリティによって

設定される 情報のみを退避/復元することができます。内蔵 SCSI 装置や増設

カードの BIOS 情報につい ては退避復元できません。

• BIOS Environment Support Tools は、上記方法でサーバを起動した状態で実行し

てください。他のフロッ ピィディスクやハードディスクから起動された状態で

BIOS Environment Support Tools を実行しないで ください。実行した場合、シス

テムを破壊する可能性があります。

• フロッピィディスクアクセス表示ランプの点灯中に、フロッピィディスクを取

り出さないように注意してください。取り出した場合、フロッピィディスクのデータ破壊だけでなく システムの状態が不安定となる可能性があります。絶対

に行わないでください。

• BIOS Environment Support Tools を実行中に次に示すエラーメッセージが表示さ

れる可能性があります。 表に示す対処に従ってください。なお、次に示すメッ

セージ以外が表示された場合は担当保守員に連絡してください。

メッセージ 対処

Write protect error writing drive A.Abort, Retry, Fail?

セットされたフロッピィディスクがライトプロテクト状態です。ライトプロテクト状態を解除した後、[R]キーを押してください。

Not ready writing drive A.Abort, Retry, Fail?

フロッピィディスクドライブにフロッピィディスクがセットされていない状態です。正しいフロッピィディスク(「Server Management Tools」ディスク)をセットした後、[R]キーを押してください。

306 付録 A セットアップ

Page 184: 9 章 ファイル共有について - Fujitsu...9.1 サポートするネットワークファイルシステム 123 9 ファイル共有について 異なるUNIX マシン間で、ネットワークを介し、ファイルを円滑に

A

セットアップ

ERROR:Fail to create data file. 以下の原因が考えられます。フロッピィディスクの状態を再確認してください。

-フロッピィディスクがライトプロテクト状態です。ライトプロテクトを解除してから再度実行してください。

-フロッピィディスクがフロッピィディスクドライブにセットされていません。正しいフロッピィディスクをセットしてから再度実行してください。

-フロッピィディスクの内容が異常です。再度、「BIOS Environment Support Tools」を作成してください。BIOS情報の復元中に発生した場合は、BIOSセットアップユーティリティにて情報を設定してください。その後、BIOS情報の退避処理も行ってください。

ERROR:Fail to write 1st CMOS data into data file. XX

ERROR:Fail to write 2nd CMOS data into data file. XX

ERROR:Fail to write ESCD data into the data file. XX

ERROR:Fail to write SEEPROM data into the data file. XX

ERROR:Fail to open data file. セットされたフロッピィディスク内にBIOS情報を復元するためのファイルが存在しません。BIOS情報を退避したフロッピィディスクをセットしてから再度実行してください。

ERROR:Fail to write 1st CMOS data into sysytem. XX

以下の原因が考えられます。フロッピィディスクの状態を再確認してください。

-フロッピィディスクがフロッピィディスクドライブにセットされていません。正しいフロッピィディスクをセットしてから再度実行してください。

-他のモデルまたはサポートしていない版数の BIOS情報です。正しいフロッピィディスクをセットしてから再度実行してください。

-フロッピィディスクの内容が異常です。再度、「BIOS Environment Support Tools」を作成してください。BIOS情報の復元中に発生した場合は、BIOSセットアップユーティリティにて情報を設定してください。その後、BIOS情報の退避処理も行ってください。

ERROR:Fail to write 2nd CMOS data into sysytem file. XX

ERROR:Fail to write ESCD data into system file. XX

ERROR:Fail to write SEEPROM data into system. XX

その他のメッセージ 担当保守員にご連絡ください。

メッセージ 対処

A.5 BIOS設定情報の退避/復元 307