体験をデザインするとは何か

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@shokuto 体験をデザインする とは何か 角南 北斗 すなみ ほくと

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2012年10月24日に行われた「NPO法人ウェアラブルコンピュータ研究開発機構(チームつかもと)大阪交流会」での角南の発表スライド。

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体験をデザインする“ ”とは何か

角南 北斗すなみ ほくと

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1テーマについて

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体験をデザインすること“ ”を取り上げるのか?

なぜ

これからのデザインに重要だから

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UXWebデザイン業界でこの数年、流行中

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UXUser Experience

ユーザー体験

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UXDUser Experience Design

ユーザー体験のデザイン

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が重要なのか?

なぜ体験をデザインすること“ ”

流行ってるから

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なぜ体験をデザインすること“ ”

おかしな語られ方をしているから

が重要なのか?

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体験をデザインすること“ ”どのように語られてる?

なぜそのように語られてる?

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の重要性を考えたい

UXD体験をデザインすること“ ”

どのように語られてる?なぜそのように語られてる?

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2デザインの2つの意味

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服をデザインする

型紙を作り生地を裁断し縫う=手を動かしその服を形にする

1.

形は?生地は?色は?サイズは?=その服のあるべき姿を決める

2.

服をつくる

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建物をデザインする

大工が施工する建物をつくる1.

建築士が設計する2.

☞ デザイン= 設計→実装 のプロセス

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体験をデザインする

体験を実装する体験をつくる1.体験を設計する2.

☞ 体験は技術では形作れない  体験のあるべき姿を考えるということ

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UXDUser Experience Design

ユーザー体験のデザイン

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UXDDesign for User Experience

ユーザー体験のデザイン

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体験を考えることはなぜ重要なのか?

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体験=利用者の視点でデザイン☞ ビジネスやモノの側の都合だけで  モノやサービスのあり方を決めない

体験の主体は利用者利用者に合わせて決める

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目指すべき体験を定める

体験を実現するようなモノを設計する

そのモノを実装する(形作る)

体験が最重要である、と考える

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3「体験」って何?どう扱う?

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体験とは内面的なもの☞ 特定の感覚や感情が生まれるような  モノやサービスはどんなもの?

感覚や感情を促進する要因は?逆に阻害する要因は?

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デザイン手法としてのUXD

☞ 特定の体験が生まれる確率を上げる  特定の体験が起こることを狙う

体験をいかに再生産するか?

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UXの定義・捉え方は様々

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Peter Morville

http://semanticstudios.com/publications/semantics/000029.php

モノが備える左の要素がUXに影響するという例

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Jesse James Garrett

http://www.jjg.net/elements/pdf/elements.pdf

抽象度の異なる様々なデザイン領域がレイヤーになっている

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手を動かしたこと(実装の結果)の1つ1つが、UXを形作っていく

☞ だから、体験をきちんと設計する☞ だから、体験を捉えた実装をする

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4UXのおかしな語られ方

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UX=UIUser Interfaceと同義?

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UX UI「私はUX/UIデザイナーです」

/

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UXとUIは混同されてる...?

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UXUser Experience

ユーザー体験

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UIUser Interface

体験を形作る1つの要素

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UXとUIは全然似ていない...

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UXとはおもてなしである

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例:お店で笑顔で挨拶UX:客は歓迎されてるんだと感じたUI:従業員は笑顔で挨拶した

☞ 店が期待するような印象(歓迎感)を  客が抱くかどうかはわからないが、  笑顔の挨拶でその体験を促進している

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UXとUIは主体が違うUXは利用者が感じること ex)もてなされているという客の実感UIは開発側が作るもの ex)スタッフによるもてなしの行為

☞ 利用者視点で考えられていないことの証拠

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UXとUIは主体が違うUXは利用者が感じること ☞ もてなされているという客の実感UIは開発側が作るもの ☞ スタッフによるもてなしの行為

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UXとUIはデザインの対象が違うUXデザインはコトのデザインUIデザインはモノのデザイン

☞ コトを生み出すためにモノを作る

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UXとUIは全然似ていない!

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5UXとUIの混同の理由

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問いWebデザイナーの多くが

UXとUIを混同するのはなぜ?

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答え(のひとつ)Webデザインの領域の拡大と各デザイナーの実務領域の縮小

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Webデザインの領域の拡大Webサイトの高度化!多様で複雑なことをWebができるようになった!Webが体験(UX)の重要な構成要素に

Webの社会インフラ化!Webと日常の密接な結びつきは、もはや前提!社会システム、ビジネスモデルまで考慮する時代

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各デザイナーの実務領域の縮小広範囲の設計と実装はひとりでは無理!マーケティングやビジネスモデルの構築など領域ごとに深い知識が必要に

!スピーディーなデザイン進行が要求される

Webサイト制作の分業化!デザイナーは各自の実務担当領域だけでデザインを考え実践しがちになった

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UI = ボタンの色・形・配置・動きUX = ユーザーの体験 ...?

例:UIデザインの実務者

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例:UIデザインの実務者UIが体験に与える影響 = 気持ちいい・わかりやすい = UIの操作感

UX

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例:UIデザインの実務者操作感(=UX)を考えたボタンデザイン = UIデザイン = UXデザイン

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UIの操作感はUXの構成要素でも1要素であって全体ではない

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ボタンは押しやすい(UIはよい)が注文した商品がちゃんと届かない...

例:オンラインショップ

UXはUIだけで決まるものではない全体を意識しないとUXDなどと言えない

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誰でも火がつけやすい(UIはよい)のは子どもによる事故の原因にもなりうる

例:ライターの安全装置

“使いやすい” は正しい、と思い込まないUIやUXの部分最適化はベストでない

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全体を考えることの難しさUXをデザイン = 事業全体の設計!事業デザインに関われるデザイナーはごく一部!大抵の要素は「すでに決まっていること」!知らされない、教えてもらえない要素も多数

デザイン領域の違い・デザインの2つの意味!ボタンの実装からビジネスモデルの設計まで!「UX/UIデザイナー」は現場で何をしている?

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6これからのデザイン

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まとめ体験を考えることで、利用者視点になれる

体験を構成する要素は広範かつ内面的!構成要素をどのようにピックアップするか!それを誰がどのように取り扱うか!利用者の心は直接コントロールできない

体験のデザインは難しい...が

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これからのデザイン体験のデザインは、意識から始まる!業務分担は別にして、まず全員が意識する!意識すれば気づけることがある!気づきを共有し、設計と実装に生かす

体験 = 分業時代の共通言語!同じものを心に描いて分業するための鍵として☞ ゲームデザインの業界などでは普通のこと

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体験をキーワードとしてユーザー中心のデザインにいっしょに取り組みましょう

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お聴きいただきありがとうございました!

withcomputer.jp@shokuto