2689 株式会社カワニシホールディングス御中...

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株式会社 カワニシホールディングス御中 2019年8月26日終値ベース、発行日2019年8月27日 超過利潤法による企業価値分析レポート ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社~経営者と社員と投資家を価値創造でつなぐ 2689 証券コード Copyright © J-Phoenix Research Inc. All rights reserved. 本資料には予想・見通し・目標・計画等の将来に関する事項が含まれております。これらは当社が本資料作成時点において入手した情報に基づく、当該時点における予測等を基礎として作成されております。これらの事項には一定の前提・仮定を採用しており、一定の前提・仮定は当社の主観的な予想を含むも のも含まれております。また、様々なリスク及び不確実性により、将来において不正確である事が判明し、あるいは将来においてこれらの予想は実現しない事があります。その為、本資料に掲載されている予想・見通し・目標・計画等の将来に関する事項について、当社はそれらの情報を最新のものに随時更新すると いう義務も方針も有しておりません。同時にその内容の正確性、完全性、公平性及び確実性を保証するものではありません。従いまして、本資料を利用した結果生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負うものではございません。問い合わせ先:http://j-phoenix.com/contact.html page 1/2 成長シナリオ次第で、株主価値は299億円。バリューギャップは214億円 貴社を投下資本、超過利潤価値、成長価値などに分解する超過利潤法によって分析した。業績や将来見通し、中期経営計画などをベース に試算した結果、株主価値は299億円と推計することが可能である。5年程度で売上高が1,240億円、営業利益が22億円、10年程度で 売上高が1,357億円、営業利益が24億円、投下資本の売上高比が現在の9.1%で一定推移となる前提である。株主価値と時価総額の ギャップは214億円であり(時価総額の253%)、期待形成によってはアップサイドあり。 5年後の売上高が1,240億円、営業利益が22億円となる前提等で、成長価値は139億円と推計。 直前四半期末の投下資本は100.4億円、投下資本/今期売上高の比はⒶ9.1%と推計。有利子負債等を差し引いて非 事業資産を加えた株主資本は66.9億円と推計。[株主資本=投下資本-有利子負債等+非事業資産] 今期の税引後営業利益(NOPAT)は約8.7億円、NOPATマージン(NOPAT÷売上高)はⒷ0.8%と推計。Ⓑ÷Ⓐで 算出される投下資本利益率(ROIC)は8.6%となる。 投下資本に対し投資家が要求する最低限のリターン、加重平均資本コスト(WACC)について、JPRは株価、財務戦略、 事業リスク等から4.5%と推計。1円の投下資本から創出する企業価値の割合を示すROIC/WACCは1.9倍となる。 これをベースに今期の超過利潤を推計すると4.2億円と推計される。今期のEVAの永久価値(超過利潤価値)は超過利潤 ÷WACCで計算され、94億円と推計される。 ①株主資本 ②超過利潤価値 ③成長価値 月商1.5か月を超えた現預金など、事業に投下した資本以外の資産は2億円と推計。 うち非事業資産 67億円 93億円 139億円 2億円 67 93 139 67 93 107 6 5 5 4 3 3 2 2 1 1 299 299 214 85 [単位:億円] ③成長価値 [FactSet、日経Needs、会社開示資料等を利用して作成、2019年08月26日時点] 超過利潤法による株主価値構造とバリューギャップ分析

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  • 株式会社 カワニシホールディングス御中

    2019年8月26日終値ベース、発行日2019年8月27日超過利潤法による企業価値分析レポート

    ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社~経営者と社員と投資家を価値創造でつなぐ

    2689 証券コード

    Copyright © J-Phoenix Research Inc. All rights reserved.

    本資料には予想・見通し・目標・計画等の将来に関する事項が含まれております。これらは当社が本資料作成時点において入手した情報に基づく、当該時点における予測等を基礎として作成されております。これらの事項には一定の前提・仮定を採用しており、一定の前提・仮定は当社の主観的な予想を含むも

    のも含まれております。また、様々なリスク及び不確実性により、将来において不正確である事が判明し、あるいは将来においてこれらの予想は実現しない事があります。その為、本資料に掲載されている予想・見通し・目標・計画等の将来に関する事項について、当社はそれらの情報を最新のものに随時更新すると

    いう義務も方針も有しておりません。同時にその内容の正確性、完全性、公平性及び確実性を保証するものではありません。従いまして、本資料を利用した結果生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負うものではございません。問い合わせ先:http://j-phoenix.com/contact.html

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    ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社~経営者と社員と投資家を価値創造でつなぐ

    成長シナリオ次第で、株主価値は299億円。バリューギャップは214億円貴社を投下資本、超過利潤価値、成長価値などに分解する超過利潤法によって分析した。業績や将来見通し、中期経営計画などをベース

    に試算した結果、株主価値は299億円と推計することが可能である。5年程度で売上高が1,240億円、営業利益が22億円、10年程度で

    売上高が1,357億円、営業利益が24億円、投下資本の売上高比が現在の9.1%で一定推移となる前提である。株主価値と時価総額の

    ギャップは214億円であり(時価総額の253%)、期待形成によってはアップサイドあり。

    FALSE

    5年後の売上高が1,240億円、営業利益が22億円となる前提等で、成長価値は139億円と推計。

    直前四半期末の投下資本は100.4億円、投下資本/今期売上高の比はⒶ9.1%と推計。有利子負債等を差し引いて非

    事業資産を加えた株主資本は66.9億円と推計。[株主資本=投下資本-有利子負債等+非事業資産]

    今期の税引後営業利益(NOPAT)は約8.7億円、NOPATマージン(NOPAT÷売上高)はⒷ0.8%と推計。Ⓑ÷Ⓐで

    算出される投下資本利益率(ROIC)は8.6%となる。

    ● 投下資本に対し投資家が要求する最低限のリターン、加重平均資本コスト(WACC)について、JPRは株価、財務戦略、

    事業リスク等から4.5%と推計。1円の投下資本から創出する企業価値の割合を示すROIC/WACCは1.9倍となる。

    これをベースに今期の超過利潤を推計すると4.2億円と推計される。今期のEVAの永久価値(超過利潤価値)は超過利潤

    ÷WACCで計算され、94億円と推計される。

    ①株主資本

    ②超過利潤価値

    ③成長価値

    月商1.5か月を超えた現預金など、事業に投下した資本以外の資産は2億円と推計。

    ●うち非事業資産

    67億円

    93億円

    139億円

    2億円●

    67

    93

    139

    67

    93

    107 6 5 5

    4 3 3 2 2 1 1 299 299 214

    85

    ①株主資本

    ②超過利潤価値

    1年後

    2年後

    3年後

    4年後

    5年後

    6年後

    7年後

    8年後

    9年後

    10年後

    11年後

    株主価値構造

    株主価値

    ギャップ

    時価総額

    [単位:億円]

    ③成長価値

    [FactSet、日経Needs、会社開示資料等を利用して作成、2019年08月26日時点]

    超過利潤法による株主価値構造とバリューギャップ分析

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    企業価値の時価/簿価

    1.18

    中計1年後 JPR予測2年後 JPR予測3年後 JPR予測4年後 JPR予測11年後 今期計画

    4.5%

    実効税率 30.9% 30.9% 30.9% 30.9% 30.9%

    WACC 4.5% 4.5% 4.5% 4.5%

    9.1% 9.1% 9.1% 9.1%

    13.3% 13.3% 13.3% 13.3%13.3%

    NOPATマージン

    投下資本/売上高

    年度

    1.2%

    NOPAT

    9.1%

    ROIC

    売上高

    前年比成長率

    営業利益

    営業利益率

    1,140

    3.1%

    2021.06●

    13.8

    1.8% 1.8%

    20.0

    1.8% 1.8% 1.8%

    1,176

    1.2% 1.2%

    15.0 16.5

    1.2%

    21.8 23.8

    1.2%

    20.6 21.2

    2.6% 0.6%

    14.3 14.7

    2022.06 2023.06 2024.06 2031.06

    3.1% 2.8%

    1,209 1,240 1,357 売上高

    成長率

    9.1%

    営業利益率

    投下資本/売上高

    2016.06 2017.06 2018.06 2019.06 2020.06

    1,015 1,058 1,077 1,074 1,105

    7.3% 4.3% 1.8% -0.2% 2.9%

    0.5% 1.0% 1.1% 1.2% 1.1%

    ROIC 4.5% 8.8% 10.0% 9.2% 8.6%

    営業利益 5.4 10.4 12.3 13.0 12.5

    NOPATマージン 0.4% 0.7% 0.8% 0.8% 0.8%

    8.2% 7.7% 7.9% 9.1%

    超過利潤法による企業価値分析レポート

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    証券コード

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    [1]全投下資本は資本市場から調達して事業に利用されている資産として以下の算式で計算 投下資本=総資産-売上高の月商1.5カ月を上回る現預金-短期有価証券-投資有価証券-繰り延ヘッジ損益-有価証券評価差額金ー為替換換算勘定-土

    地再評価価額金-有利子負債以外の流動負債。[2]WACC( 加重平均資本コスト)=税引後支払利息利回り×D/(E+D)+株主資本コスト×E×/(E+D) Eは時価総額、Dは有利負債残高。株主資本コスト=リスクフリーレート+β×リスクプレミアム。

    β=東証の日次リターン(X)と貴社株価日次リターン(Y)の一時回帰式の係数。β=[XYの相関係数]×[ボラティリティインデックス(VI)]。[VI]=[Yの標準編纂]÷[Xの標準偏差]。一次回帰式の決定係数が0.3以上は、一次回帰式の係数をβとする。決定

    係数は0.3未満の場合は、貴社の所属する業界平均の無負債βから推計した業界相関係数と貴社のVIからβを推計。リスクフリーレートは国債利回り、リスクプレミアムは時価総額に応じて5-7%。日次リターンは過去5年間。

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    本資料には予想・見通し・目標・計画等の将来に関する事項が含まれております。これらは当社が本資料作成時点において入手した情報に基づく、当該時点における予測等を基礎として作成されております。これらの事項には一定の前提・仮定を採用しており、一定の前提・仮定は当社の主観的な予想を含むもの

    も含まれております。また、様々なリスク及び不確実性により、将来において不正確である事が判明し、あるいは将来においてこれらの予想は実現しない事があります。その為、本資料に掲載されている予想・見通し・目標・計画等の将来に関する事項について、当社はそれらの情報を最新のものに随時更新するという

    義務も方針も有しておりません。同時にその内容の正確性、完全性、公平性及び確実性を保証するものではありません。従いまして、本資料を利用した結果生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負うものではございません。問い合わせ先:

    http://j-phoenix.com/contact.html

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    売上高1,105億円

    投下資本100億円

    投下資本/売上高比

    Ⓐ9.1%

    NOPAT9億円

    WACC4.5%

    NOPATマージンⒷ0.8%

    ROIC=Ⓑ÷Ⓐ8.6%

    ROICスプレッド

    4.1%

    X =

    全投下資本 WACC 最低限達成

    すべき水準

    NOPAT現在の

    超過利潤

    超過利潤価値

    =超過利潤÷WACC

    100.4 4.5%4.5

    8.7

    4.293.5

    [億円]

    ②超過利潤価値

    2020年6月期会社計画の超過利潤のドライバー

    今期営業利益

    13億円

    ①投下資本・株主資本

    4.2 4.2 4.2 4.2 4.2 4.2 4.2 4.2 4.2 4.2 4.2

    5.0 5.3 5.6 5.8 6.1 6.2 6.4 6.5 6.6 6.7 6.8

    2021.0

    6

    2022.0

    6

    2023.0

    6

    2024.0

    6

    2025.0

    6

    2026.0

    6

    2027.0

    6

    2028.0

    6

    2029.0

    6

    2030.0

    6

    2031.0

    6

    将来のEVAの改善額の現在価値=成長価値 139億円

    [億円]●は中計経営計画の前提がある年度。それ以外はJPRが前提設定。

    [億円]

    将来のEVAの改善 現状のEVA

    上記期間を超えた成長率は20%づつ減少し、2028年度にはゼロ成長となる前提で成長価値を推計

    [FactSet、日経Needs、会社開示資料等を利用して作成、2019年08月26日時点]

    ③成長価値

    3.6% 3.0% 2.2%0.5% 1.5%

    -5.5%

    4.5%

    -4.2%

    4.5%

    -10%

    -5%

    0%

    5%

    10%

    0

    2,000

    4,000

    6,000

    8,000

    10,000

    [億円]

    0.3%

    1.0%

    1.5% 1.6%

    0.4% 0.3%

    1.7%

    1.3% 1.4%

    0%

    1%

    1%

    2%

    2%

    0

    10,000

    20,000

    30,000

    40,000

    2017.0

    6

    2017.0

    9

    2017.1

    2

    2018.0

    3

    2018.0

    6

    2018.0

    9

    2018.1

    2

    2019.0

    3

    2019.0

    6

    期末時価総額と四半期売上高のYoY成長率

    四半期売上高と営業利益率

    過去の業績(今期は会社計画)

    [億円]

    ROIC/WACC

    1.91

    ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社~経営者と社員と投資家を価値創造でつなぐ

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    2020年6月期会社計画の売上高1,105億円に対する投下資本の割

    [単位:億円]

    運転資本 3.8% 固定資産 5.3%

    総資産

    余剰現預金

    有価証券

    繰延ヘッジ損益

    土地再評価額金

    為替調整勘定

    有利子負債

    以外の流動負債

    投下資本

    有利子負債等

    投下資本-

    有利子負債等

    338

    0

    -2

    0

    0

    0

    -235

    100

    -36

    65

    うち非事業資産 2億円

    非事業資産

    2

    株主資本

    67

    2019年8月26日終値ベース、発行日2019年8月27日