2018年度日本科学者会議近畿地区シンポジウム

「土砂災害，河川災害について」

講演要旨

「ハザードマップ」の作成と活用

池田 碩（奈良大学名誉教授・国土問題研究会会員）

専門：自然地理学・地形学・地図学

ハザードマップ（防災地図）は各自治体で作成，住民に配布が義務付けられ

ている。今豪雨災害では，倉敷市真備町でも2016年に作成され配布されてい

た。被害はマップでの表現と同じ状況であったが，多くの家屋被害と犠牲者を

出した。ほぼ同様の状況は，2015年関東の鬼怒川流域でも発生している。そ

れは何故かを反省し，京都や大阪での被災時，どう活用できるかを考える。

「ハザードマップ」の作成と活用 池田 碩

Ⅰ. ハザードマップ＝防災地図

あ への史的展開

Ａ．鳥瞰図

Ｂ．伊能忠敬図

Ｃ．地形図 測量地図

参謀本部地図

Ｄ．土地利用図

Ｅ．土地条件図

Ｆ．防災地図・災害予測図

（＝ハザードマップ）

Ｇ．治水地形分類図

Ｈ．ドローン図

Ⅱ. 「ハザードマップ」の作成と活用・例

作成と配布

・理論から――教科書・マニュアルをもとに

・現場から――被災実態を検討して

活用・状況事例

・2011.3 東日本太平洋岸津波地

（作成していた想定域をはるかに超えた

大規模津波災）

・2017.7 福岡県朝倉市―大分県日田市 豪雨・

土石流

・2015.9 常総市＜鬼怒川＞大洪水

（想定していた通りの状況）

・2018.7 倉敷市真備地区＜小田川＞流域の大洪水

被災発生後の作成地例・石碑など

・2012.8 宇治市志津川地区・わかば台地区

・2014.8 広島市安佐地区

Ⅰ. ハザードマップ＝防災地図への史的展開

Ａ．鳥瞰図

Ｂ．伊能忠敬図

Ｃ．地形図 測量地図

参謀本部地図

Ｄ．土地利用図

Ｅ．土地条件図

Ｆ．防災地図・災害予測図 ＝ハザードマップ

Ｇ．治水地形分類図

Ｈ．ドローン図

Ⅱ. 「ハザードマップ」の作成と活用の例

作成と配布・ 理論から――教科書・マニュアルをもとに

・ 現場から――被災実態を検討して

活用・状況事例2011.3 東日本太平洋岸津波地

（作成していた想定域をはるかに超えた大規模津波災）

2017.7 福岡県朝倉市―大分県日田市 豪雨・土石流

2015.9 常総市＜鬼怒川＞大洪水

（想定していた通りの状況）

2018.7 倉敷市真備地区＜小田川＞流域の大洪水

被災発生後の作成地例・石碑など2012.8 宇治市志津川地区・わかば台地区

2014.8 広島市安佐地区

東北地方太平洋沖大地震による岩手県陸前高田の津波被災直後の様子（撮影：アジア航測（㈱））

津波浸水域とハザードマップ ：高田地区(原図はカラー）高田市（2006）

豪雨時のハザードマップと上之町・梅之町・井出之町１次避難場所

豪雨時のハザードマップと避難場所下之町 １次避難場所