コンピュータ利用学 gPROMS ダイナミックシミュレータ Visual Modeler、 DYNSIM...

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1 コンピュータ利用学 数値計算ソフト

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コンピュータ利用学

- 数値計算ソフト -

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1. 数値計算ソフト

<演習>統計計算

2. 定常状態モデルとシミュレーション

<演習>物質収支計算

3. ダイナミックモデルとモデリング

<演習>ダイナミック計算

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3回の講義と演習

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講義と演習のねらい

■数値計算ソフトの利用• どのような場面でどのように使えるかを理解する

• 演習を通じて体験する

■モデリングとシミュレーションの考え方を理解

■各種ソフトの使い分けを理解• プログラミング言語

(例)FORTRAN, C++, Visual Basic, Java• 表計算ソフト

(例)Excel• 数値計算ソフト(ソルバー)

(例)EQUATRAN-G, Mathematica, Mathcad• シミュレータソフト

(例)AspenPlus, PRO/Ⅱ, HYSYS, Visual Modeler

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Excelのつぎのツール

Excel

Excel/VBAプログラム作成

方程式解法ソフトEQUATRAN-G

プロセスシミュレータAspen Plus、PRO/Ⅱ、

HYSYS、VMGsim

モジュラー型モデリングソフトVM-EQUATRAN、

MATLAB

プログラミング言語VC++、VB、Java

モデリングシミュレーションソフト

ACM、gPROMS

ダイナミックシミュレータVisual Modeler、

DYNSIM

プログラミング言語 モデリングツール シミュレータ

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計算の種類 化学工学での計算例 Excel EQUATRAN順次計算 ◎ ○代数計算 ◎ ○配列変数で順次計算 ◎ ○漸化式 ◎ ○

非線形要素のない物質収支計算化学量論係数の決定

非線形方程式 沸点計算 ○ ◎並流型熱交換器の計算多重効用缶の設計化学平衡計算フラッシュ計算Thiele-Geddes法による蒸留計算非線形要素のある物質収支計算単蒸留制御系の応答槽型反応器計算管型反応器計算回分蒸留計算プロセス制御計算平板の熱伝導管型反応器(半径方向拡散モデル)Antoine定数の決定 ◎ ◎Wilsonパラメータの決定 ◎ ◎

1変数最適化計算 ◎ ◎2変数以上の最適化計算 ◎ ◎非線形+最適化計算 熱交換器の最適設計 × ◎2点境界値問題 冷却フィンの伝熱 × ◎積分計算+最適化計算 反応速度式のパラメータ決定 × ◎

線形連立方程式 △ ◎

非線形最小2乗法

非線形連立方程式 △ ◎

連立常微分方程式 × ◎

常微分方程式 × ◎

偏微分方程式 × △(差分化)

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方程式の解法

/* 5元連立方程式 */

A + B - C + 2*D + E = 7

A + 6*B + 2*C - 3*D = 12

2*A - B + 5*C - D + 3*E = -2

-A - 2*B + C - 2*E = 3

A + B - 5*C + D - 4*E = 1

OUTPUT A, B, C, D, E

/* 5元連立方程式 */

<< 計算結果 >>

A = -1.264706

B = 3.738754

C = 3.624567

D = 5.472318

E = -2.794118

1. EQUATRAN-Gの概要

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プログラミング言語との違い

問 題

数式モデルを作成する

計算のアルゴリズムを考える

プログラミングとデバッグを行う

数値計算を行う 数値計算を行う

計算結果 計算結果

問 題

数式モデルを作成する

FORTRAN, C,VBAほか

数値計算手法の知識

プログラミングの知識

ソーステキスト

EQUATRAN

入力データ 入力データ

1. EQUATRAN-Gの概要

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具体的な応用例

■カーブフィティング• Antoine定数の決定 →第1回演習

• Wilsonパラメータの決定

■バランス計算• 気液平衡計算、化学平衡計算

• 管路網の計算

• 物質収支計算 →第2回演習

■ダイナミック・シミュレーション• 反応器のシミュレーション

• 回分蒸留塔の計算

• 制御系の解析や設計

• ホールドアップ量の時間変化 →第3回演習

1. EQUATRAN-Gの概要

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操作方法

■例題 最小2乗法

右表のような実験データがある。

温度をx、熱容量をyとして、最小2乗法でつぎの2次式に近似しなさい。

y = a + bx + cx2 (1)

(2)

(3)

(4)

2iii cxbxaycal

iii ycalye

7

1

2

iieS

2. EQUATRAN-Gの操作方法

温度[K] 熱容量[J/mol・K]300 37.2500 44.6700 49.6900 53.11100 55.51300 57.21500 58.5

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■起動[スタート]メニューから起動

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■ソーステキストの作成[ファイル]-[新規作成]コマンド、saisho2とファイル名を付ける

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■計算実行[実行]-[ラン]コマンド

近似式は2510464.104332.003.26 xxy

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■グラフ作成saisho2.eqrを選択して、[実行]-[グラフ表示]コマンド

X軸にx、Y1軸にyを選択

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■グラフの編集(1)[設定]-[変数名]コマンドでycalを追加

凡例をマウスでドラッグして右下へ移動

凡例の上の項目でダブルクリック。測定値yのデータ点は○のマークにして線を引かないように変更。

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■グラフの編集(2)

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3. EQUATRAN-Gの文法(その1)

文法

文法とはソーステキストの記述方法

■式の記述

• 数学的な記法に準じる

■文

• ソーステキストは文の集まり。式も1つの文。

• 文の継続 「..」、マルチステートメント 「;」

• タイトルとコメント 「/* */」

<例> /* 最小2乗法 */

<例>

2x + y3 = z 4 → 2*x + y^3 = z/4

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■変数

• 英字で始まる8文字以内の英数字

• 大文字と小文字を区別

■配列変数

• 2次元までの配列変数が使用可能

• 配列変数の演算は、対応する要素ごとの演算

• VARIABLE文(VAR文)で定義<例> VAR x(7) “温度 [K]”

■定数

• 指数表示にはEまたはeを使用 <例> -1.7012e-5

• 配列定数 <例> y = (37.2, 4.6, 49.6, 53.1)

3. EQUATRAN-Gの文法(その1)

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■入出力

• INPUT文– 計算実行時に対話形式で入力

– データテキストから読み込む

• OUTPUT文– 画面への計算結果出力

• OUTPUT1文– リザルトファイルへの出力→グラフ表示のため

<例>

INPUT A, B, C

OUTPUT Xcal, Ycal

OUTPUT1 t, Xcal, Ycal

3. EQUATRAN-Gの文法(その1)

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■組み込み関数

• SUM( )<例> S = SUM(x)

■最小2乗法計算の指定

• FIND文<例> FIND (a#1[-10,10], b#0.5[0,1]) LEAST e

e = y - ycal

3. EQUATRAN-Gの文法(その1)