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津 波 37 臨海施設の排水路を対象とした津波による …...A2 A3 A4 A5 B1 B2 B2' B3...
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＊1 技術センター 土木技術研究所 水域・環境研究室
防 災
37津 波
2011 年 3 月に発生した東北地方太平洋沖地震および津波は，臨海施設に甚大な被害をもたらし，臨海施設の事業継続計画（BCP）を考慮する上で，津波対策が重要であることを改めて示しました。臨海施設に津波が来襲した場合，津波の遡上を防潮壁等で防止しても，取放水路や排水路を介して海水が場内に浸入・溢水（津波による内水氾濫）し，浸水被害や避難経路喪失の危険性があります。本研究は，この津波による内水氾濫現象に着目し，支管路を含む複雑な水路においても，溢水解析が可能な一次元解析モデルを構築することを目的としています。
本研究では，少ない解析負荷で津波の内水氾濫による溢水を評価できる一次元解析モデルを構築しました。この解析モデルは，支管路を含む複雑な水路においても適用ができる解析モデルです。解析モデルの妥当性は，三次元解析による結果と比較することで確認しました。
立坑接続部に生じる局所的な圧力差と，溢水時の水面の盛り上がりを考慮することで，三次元解析と同程度の精度で解析できる一次元解析モデルを構築しました。構築した解析モデルにより算定した溢水量を境界条件に，陸上での氾濫計算を行うことで，津波による内水氾濫を少ない解析負荷により評価できることを示しました。また，同モデルは，溢水特性の検討や対策工の効果の検討にも有効に活用できることを示しました。
REPORT OF TAISEI TECHNOLOGY CENTER 2013 NO.46 37
三次元モデルによる解析結果
A2 A3 A4 A5
B2B1
B3
B4
B2’ C2C1
場 内
海 域 防潮壁
CASE-B
経過時間：50.00 [s] 経過時間：60.00 [s]
経過時間：70.00 [s] 経過時間：80.00 [s]
200
150
100
50
0
-50
-100
-150450 500 750700650600550 800
x-cordinate(m)
y-cordinate(m)
※ 溢水量は拡張モデル 2（一次元）より算出
場 内
海 域
防潮壁
施設
CASE-B
0.0330.0300.0270.0240.0210.0180.0150.0120.0090.0060.0030.000（m）
津波による場内浸水解析結果
A2 A3 A4 A5 B 1 B 2 B 2 ' B 3 B 4 C 1 C2
三次元モデル従来モデル拡張モデル１拡張モデル２
140
120
100
80
60
40
20
0
237.7
溢水量（㎥）
各モデルによる計算結果の比較
臨海施設の排水路を対象とした津波による内水氾濫解析津波により複雑な排水路を逆流し陸域に溢水する現象のシミュレーション
高畠 知行＊１・本田 隆英＊１・織田 幸伸＊１・伊藤 一教＊１
Simulation of Inundation Disasters via Drainage Channels at Seaside Industrial Plant Induced by TsunamiSimulation of Overflow Phenomena from Pits via Drainage Network Channels Tomoyuki TAKABATAKE, Takahide HONDA, Yukinobu ODA and Kazunori ITO
