連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

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社会情報天気図 景気ウオッチャー調査から、連環データ分析で 地域のサービス業者の声を可視化し、景気動向を読む Dual ComBine Analysis Powered By Dual ComBine Analysis 連環データ分析による マッチング・マインド・マッピング 2017年1月号 Vol.3 No.1 内閣府2015年12月、2016年12月発表データより 2017/1/31 1 2016 © Data Cake Baker Corporation Photo by T. HIRATA Powered by Dual ComBine Analysis Photo by T. HIRATA

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社会情報天気図 景気ウオッチャー調査から、連環データ分析で

地域のサービス業者の声を可視化し、景気動向を読む

Dual ComBine Analysis

Powered By Dual ComBine Analysis

連環データ分析による

マッチング・マインド・マッピング

2017年1月号 Vol.3 No.1 内閣府2015年12月、2016年12月発表データより

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社会情報天気図 ~景気ウオッチャー調査から地域と業種の景気動向を読む~

今月号も、2016年の12月と前年の12月の2ヶ月間の景気ウオッチャーのプロフィールデータをプールしたデータで、景気観を俯瞰した。主な結果は、前年同月と比べて、ほぼすべての地域、ほぼすべての業種で、景気は改善しており、これは、前月11月の結果のトレンドをキープしていると言える。とはいえ、景気の判断指標としての今年の12月のDIは、49.8で、中立感である50ポイントに届いていない。

景気観は、気温感と同様、比較時点の取り方で変わる。本来、景気ウオッチャー調査は、“3ヶ月前との比較で”訊いているのだが、内閣府の分析やメディアは、同年の対前月比を気にしている。一方、ウオッチャーは、前年との比較で応えている人が多い。例えば、昨年の12月の“暖冬による衣料関係の落ち込み現象”は今年の12月には見られない。

景気観を少し引いて3年間で見ると、2014年の消費増税の5%から8%への60%の大幅アップは、決定的で長期的なネガティブな影響をもたらしていることが、時系列ヒートマップ(P.6)から見える。また、九州の熊本地震や、消費税の繰延などのネガティブ要因や、北海道や中国、沖縄等の昨年末のインバウンド効果や、北陸新幹線効果、プレミアム商品券効果など一過性のポジティブ要因が見える。

こうした短期的視点と長期的視点とから見る必要があるが、いわば短期的イベント効果を捨象した年間平均の指標を対前年度で比較すると、まだ直近の12月までの年間平均値は、-4.8ポイントと大きく落ち込んだままである。(p6)

景気ウオッチャーは、各地域別・業種別・時点別の3種のウオッチャー属性と、景気動向判断、その理由文章、市場変動要因の3種の判断属性との、いわば総合的な多次元相関関係を“連環性”として情報圧縮し、4クラスタ化しその構成から要因間の関連性を分析している。生活者の消費ニーズに応えるいわば現場からの声である。

地域的には、大きく言えば、西高東低である。しかし、業種別には、かなり系統的な変化の構造が見えてきたように思われる。業種としては、物販関係にくらべサービス関係が良く、一般流通関係ではバラツキが大きいが、百貨店やショッピングセンタ等の大規模型に比べ、コンビニ等の分散型が良い。とくに百貨店や商店街はいわば構造不況業種である。

物販でも衣料、食料など生活必需品を切り詰めている様子が見られる。一方、自動車や建築等の高額品が、意外に金利の低下でも一時的には好転が見られても継続性がなく、楽観できない。

この社会情報天気図の目的は、イノベーションのための示唆を得ることである。なぜ消費が伸びないのか、そのバウンダリーコンデションは何か、という基本的な問に応えるために現状のリアルファクトを理解することである。

はじめに&サマリー

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全国の景気動向まとめ Dual ComBine Analysis

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“景気”という社会の経済的な状態の動向は、ビジネスマンだけでなく、今普通に生活している全ての人々にとって、天気と景気に関する言葉は、気分まで伝えられる挨拶の必需用語となって居る。

景気ウオッチャー調査は、消費ビジネスの現場からその実体を、全国12地域で、毎月約800人強の、属性を持ったウオッチャーによって寄せられた、数値的な景気動向レベル、その市場要因動向、そしてその理由の説明文等の判断属性を伴った半構造データとして、より現実を伝える貴重な情報源である。

この調査は、本来対3ヵ月前と比較して当月の景気観を訊ねているが、消費レベルには季節性があり、多くの景気ウオッチャは、前年同時期との比較で応えている。そこで 1年間のスコープで捉えるべく、今年の当月と前年同月の2ヶ月間の景気ウオッチャーのプロファイル・データをプールし、ウオッチャーと関連要因の同時クラスタリングを行い、景気特性と要因との関係を俯瞰するいわばマッチング・マインド・マッピングのアプローチを今月も継続している。

景気ウオッチャーのプロファイル・データは、景気特性として景気動向の5段階判断とその理由説明文と市場要因等の判断属性であり、景気要因は、年度別地域、年度別業種等のウオッチャー属性である。2年間の約1700人のプロファイルデータを、分類し、判断し、理解するため、マシンラーニングで情報圧縮し、クラスタ化とペルソナプロファイリング抽出を行った。

利用したソフトは、対応分析や主成分分析を一般化した「連環データ分析(Dual ComBine Analysis)」Standard版で、世界初の幾つかの機能を活かした利用法の開発に挑戦している。

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社会情報天気図~2015&2016年から見た12月の消費動向

全国のDI

◇ 「景気ウオッチャー調査」の2015年と2016年の12月の2時点の“現状の家計動向”より、今年の12月の景気動向を観る。

・今月の全国平均は49.6、対前年同月比で+1.9ポイントアップしたが、50ポイントに届かず“曇り模様”である。

・全国12地域の全体が“曇り模様” であるが、北海道、東北、北関東、東京都と、北日本勢と中国が50ポイントに届いていない。

・対前年同月比では、北海道と中国のみがマイナスで、全国平均ではプラス1.9ポイントとなっている。特に、北陸、近畿、沖縄は、5ポイント以上向上し、DIも52ポイント以上となっており、西高東低ながらもやや明るい兆しも見える。

九州:51.1(+2.7)

(全国平均差 +1.5)

沖縄DI:52.0(+5.1)

(全国平均差+2.4)

北陸I:54.0(+6.9)

(全国平均差+4.4)

65以上 良くなっている(快晴)

55~65 やや良くなっている(晴れ)

45~55 変わらない(曇り)

35~45 やや悪くなっている(小雨)

35未満 悪くなっている(大雨)

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“景気ウオッチャー調査”の定義、凡例

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地域DI:50.0以上

地域DI:50.0未満

全国家計“曇り模様” DI:49.6(前年同月差+1.9)

北海道I:45.9(-5.1)

(全国平均差-3.7) 東北DI:46.6 (+0.9)

(全国平均差-3.0)

北関東DI:46.7(+2.9)

(全国平均差-2.9)

東京都:49.2(-0.2)

(全国平均差-0.4)

東海DI:50.5(+2.8)

(全国平均差+0.9)

四国DI:47.4(+0.5)

(全国平均差-2.2)

南関東DI:50.4(+1.3)

(全国平均 差+0.8)

近畿DI:52.4(+6.7)

(全国平均差+2.8)

中国DI:48.5(-3.9)

(全国平均差-1.1)

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◆ 「景気ウオッチャー調査」の2015年と2016年12月の“現状の家計動向”

◇今月の全国平均は49.6で、対前年同月比で+1.9ポイントアップしたが、50ポイントに届かず“曇り模様”である。

・対前年同月比は、北陸、近畿、沖縄は5ポイント以上、全国平均でも1.9ポイントアップした。ただ北海道、中国、東京はダウンした。

・一方過去1年間平均の対前年同期比では、全地域でまだマイナスで、全国平均でも4.8ポイントダウンしたままで、夏過ぎまで続く。

景気ウオッチャーのDI

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「景気ウオッチャー調査」のデータ

ヒートマップから

・消費増税ダメージは、2014年4月から、沖縄を除くほぼ全国に一気に広がっていた。

・それから1年後、2015年2月から回復基調となり、約半年くらい続いたが、年明けの2016年初めから崩れ、長い不況状態となった。

・2015年11月ころから、一部、北海層、中国および沖縄が、インバウンド効果で、にぎわった。

・九州は、2015年4月の熊本地震の影響を受けたが、半年後から回復している。

・総じて、対前月比ではやや良くなっており、対前年同月比でもやや回復基調であるが、過去1年間平均を対前年同期比でみると、まだまだ、マイナスで、あと半年位は、回復が見えないだろう。

2.家計動向関連(小売関連+飲食関連+サービス関連+住宅関連) (1)景気の現状判断(方向性)DI

全国 北海道 東北 北関東 南関東 東京都 東海 北陸 近畿 中国 四国 九州 沖縄

2013年12月 53.1 53.5 49.1 51.7 53.8 56.5 56.6 52.2 54.1 53.7 54.4 51.8 48.0

2014年1月 52.2 51.9 48.3 50.4 54.3 54.6 54.3 49.6 53.7 53.8 50.0 52.7 50.02014年2月 50.2 55.3 45.9 41.3 47.8 48.8 53.1 52.2 53.4 53.2 52.5 50.4 55.82014年3月 57.0 52.6 55.4 53.7 59.5 62.2 55.7 52.9 60.1 57.4 62.3 57.0 60.62014年4月 37.2 37.3 35.9 34.7 40.5 41.1 38.7 36.8 40.4 32.7 29.1 36.4 41.72014年5月 42.1 38.8 37.8 43.4 45.5 46.2 40.8 44.6 43.1 40.1 43.7 41.7 48.12014年6月 45.1 46.5 43.5 43.9 46.8 50.3 44.7 43.9 46.8 43.3 45.6 44.4 50.02014年7月 49.4 49.1 49.8 48.7 50.1 55.2 47.9 48.2 50.3 49.8 49.6 46.5 61.62014年8月 45.8 46.7 44.8 46.2 45.4 48.3 47.2 46.0 49.9 43.6 43.6 42.0 47.22014年9月 46.7 45.7 46.2 44.7 46.4 48.6 47.7 43.7 50.2 44.8 46.5 47.7 48.1

2014年10月 42.3 41.3 40.2 39.7 39.4 40.4 42.3 46.0 45.9 41.7 41.5 44.8 50.02014年11月 39.5 33.7 38.6 35.7 36.1 39.8 39.5 39.6 43.2 41.7 43.6 43.0 43.52014年12月 44.2 39.5 41.3 40.1 45.9 49.4 45.1 43.0 48.2 43.1 41.8 47.2 47.9

2015年1月 43.9 46.3 42.5 41.2 43.6 45.8 45.4 45.1 47.4 41.0 44.6 42.0 45.42015年2月 48.4 48.7 46.0 44.6 49.6 49.7 47.2 50.8 52.3 46.8 49.6 47.8 51.02015年3月 50.9 51.9 49.1 47.1 50.0 53.1 48.0 56.3 54.1 50.9 49.6 53.8 50.02015年4月 53.2 55.8 51.6 51.1 53.1 54.8 51.5 59.3 55.0 51.6 49.6 55.0 51.92015年5月 53.6 53.2 53.0 50.4 55.4 57.2 53.2 59.3 53.4 53.6 50.4 52.9 55.82015年6月 50.4 53.2 48.6 47.4 51.9 55.2 48.8 51.5 53.6 49.6 49.6 48.8 53.72015年7月 50.8 55.6 48.7 47.7 49.9 50.6 50.5 51.5 51.2 50.9 52.2 52.3 55.02015年8月 48.8 52.0 46.2 45.0 48.4 47.5 49.2 53.3 50.4 48.7 46.9 48.3 57.02015年9月 47.0 49.1 45.6 42.5 45.5 47.3 44.7 50.8 50.8 45.4 46.6 48.6 59.3

2015年10月 48.1 46.2 44.9 47.1 48.4 49.5 48.8 47.4 49.5 48.7 45.7 49.8 56.02015年11月 44.4 44.6 42.3 42.7 44.1 43.8 45.8 47.4 44.2 48.3 40.9 42.7 48.12015年12月 47.7 51.0 45.7 43.8 49.1 49.4 47.7 47.1 45.7 52.4 46.9 48.4 46.9

2016年1月 45.6 51.6 47.3 43.8 43.7 43.1 45.4 46.7 46.8 48.7 35.6 43.8 51.92016年2月 43.2 44.1 41.7 39.8 41.5 39.9 44.0 44.9 44.4 44.8 39.4 45.2 50.02016年3月 44.3 45.1 46.6 43.0 41.8 42.4 45.4 44.0 42.4 46.8 44.1 45.7 45.72016年4月 42.2 44.3 42.5 41.8 44.2 42.8 44.6 44.5 40.7 46.1 41.8 31.3 44.02016年5月 41.9 47.5 42.4 40.9 41.6 41.1 41.6 42.7 41.9 42.5 39.6 39.0 46.22016年6月 40.2 44.9 43.2 39.2 37.9 35.0 39.3 42.3 38.1 41.6 41.8 39.4 43.32016年7月 44.5 46.3 42.2 45.0 42.1 42.3 44.0 40.0 45.4 45.8 46.6 47.6 53.32016年8月 44.1 46.9 44.4 44.4 42.4 41.0 42.0 42.5 43.2 47.2 40.2 47.6 46.22016年9月 42.6 42.1 43.3 41.8 42.6 41.9 41.6 40.1 41.1 45.8 42.2 42.6 52.1

2016年10月 44.1 43.3 43.7 42.1 43.7 44.4 44.2 46.0 42.3 47.0 44.7 45.9 44.82016年11月 47.1 45.5 47.4 42.7 47.8 48.7 44.0 49.6 48.3 46.2 50.9 50.6 50.02016年12月 49.6 45.9 46.6 46.7 50.4 49.2 50.5 54.0 52.4 48.5 47.4 51.1 52.0

対本年前月差 2.5 0.4 -0.8 4.0 2.6 0.5 6.5 4.4 4.1 2.3 -3.5 0.5 2.0対前年同月差 1.9 -5.1 0.9 2.9 1.3 -0.2 2.8 6.9 6.7 -3.9 0.5 2.7 5.1対全国平均差 0.0 -3.7 -3.0 -2.9 0.8 -0.4 0.9 4.4 2.8 -1.1 -2.2 1.5 2.41月年間平均 44.1 45.6 44.3 42.6 43.3 42.7 43.9 44.8 43.9 45.9 42.9 44.2 48.3同昨年間平均 48.9 50.6 47.0 45.9 49.1 50.3 48.4 51.7 50.6 49.0 47.7 49.2 52.5年間平均差 -4.8 -5.0 -2.7 -3.3 -5.8 -7.7 -4.5 -6.9 -6.7 -3.1 -4.9 -5.1 -4.2

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全国の景気動向まとめ Dual ComBine Analysis

2017/1/31 6 2016 © Data Cake Baker Corporation

(※)連環データ分析(Dual ComBine Analysis):多様な変数のデータを、情報圧縮しクラスタリング解析できる、日本で開発された、いわば“超多重対応分析法”である。 アマゾンで市販されている365日利用可能なソフトサービスを利用した。

・家計動向に関する景気ウオッチャーをクラスタリング

ウオッチャーは、景気動向の判断をするに当たり、地域や業種や報告時点などの複数の背景的な属性変数を持ち、また、景気動向も。判断DI、市場要因、およびDIの説明文等の複数の判断に関する属性変数を持っている。

こうしたサンプルごとの個別プロファイル・データから、景気の実相を理解するために、全体を分け、それぞれを判る必要がある。そのため、情報圧縮しクラスタリングを行って命名(オープンコーディング)し、相互位置関係を理解するために、空間の構成軸を読む(軸足コーディング)をするが、ここでは景気動向指標が、一つの基準として、理解の助けになっている。

景気観は、ウオッチャーの地域や業種属性等の立場によって見える景色が変わっている。ここでは、地域別、業種別の立ち位置から、それぞれが1年間のスコープとしてのスクリーンを選んで俯瞰している。そして、それぞれのいわば総合相関性を失わないように連環データ分析(※)で連環マップを構成し、クラスタリングを行っている。

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クラスタ別特徴

景気動向の構成要因 Dual ComBine Analysis

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2年間の12月景気ウオッチャーを5クラスタに類型化

5つのクラスタと空間構成

・今年と前年の12月の各ウオッチャーの2時点別の地域属性、時点別業種属性と、主観的な景気DIと、市場因子およびその説明文等の変数の統合的相関性を知るため、連環データ分析による機械学習で4つにクラスタリングした。

・図中の点は、2時点の景気ウオッチャー1670人を示す。

◆景気動向とその構成要因:(1/10)・・・ ‘15年と’16年の各12月の地域別ウオッチャーの判断と理由を4クラスタに類型化

・日本の2015年と2016年12月の景気動向を、消費者の現場のビジネスに従事している12地域の延べ1,670人に聞いた。良くなっているから悪くなっている等5段階で判断と、その説明文章の表示変数データをマシンラーニング(※)で統合解析し4クラスタに分類した。

・左上方向が「悪い」で、右下に「良い」の景気軸。左下が「不変」で、右上が「変化」の変化軸の安定した構成マップが発現した。

・’15年から16年にかけ、「悪く、やや悪く」が激減し、「やや良くなった」が大きく増加した。「良くなった」も増え、対前年比DIも改善した。

やや良くCL.4

悪く、やや悪くCL2

良くなったCL.1

変わらずCL3

2015年12月 2016年12月 計

良くなった:CL1 183 256 439やっ良くなった:CL4 48 235 283変わらず:CL3 227 255 482

悪く、やや悪くなった:CL2 387 79 466

計 845 825 1670

0%

20%

40%

60%

80%

100%

2015年12月 2016年12月

悪く、やや悪くなっ

た:CL2

変わらず:CL3

やっ良くなった:CL4

良くなった:CL1

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クラスタ別特徴

◆景気動向とその構成要因:(2/10)・・・ ‘15年と’16年の各12月の地域別ウオッチャーの判断と理由を4クラスタに類型化

・2015年と2016年の12月の地域各景気ウオッチャーの、“景気に関する意識の分布”を可視化した。全ての地域で「良く」、「やや良く」の方向へ変化している。

・その典型例は、もともと「悪く、やや悪く」のポジションだった東北、九州、東海で、「良くなった」へ移動した。

・2015年の12月のマジョリティが「悪く、やや悪く」だったのに対し、今年度の12月のマジョリティは「やや良く」に変化した。

景気動向の構成要因 Dual ComBine Analysis

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4のクラスタと空間構成

・景気要因と構成軸からなる俯瞰マップに、‘15年の12月と’16年の12月の2年間の12地域の24点のポジションを布置した。

・昨年12月が「悪く、やや悪く」が大勢で、今年の12月の大勢は「や良く」となったが、「変わらず」にとどまったのは、東京、北関東、四国で、他の地域と異なったポジションを取っていた近畿は、「変わらず」から「やや良くなった」へと大きく改善した。

・実は、後から見るように、近畿は、業種別属性で、百貨店のポジションと相関が高く、そのサンプルの偏りとの組合せ効果であることが推察される。

「景気動向DI+地域因子」

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やや良くCL.4

悪く、やや悪くCL2

良くなったCL.1

変わらずCL3

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◆景気動向とその構成要因:(3/10)・・・ ‘15年と’16年の各12月の市場要因別ウオッチャーの判断と理由を4クラスタに類型化

・景気動向に、市場要因として、顧客や単価や数量などの“市場因子”を重ねて、それらの関係性を見る.

・「良くなった」には、“来客数の動き”因子が対応している。「やや良くなった」にも、 “来客数の動き”と相関がある。

・ 「悪く、やや悪くなった」には、“販売量の動き”が対応している。

・「変わらない」には、“お客様の様子”が対応している。

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クラスタ別特徴

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景気動向の構成要因

「景気動向DI+市場因子」

今年は来客数の動きが良くなってきた

・景気要因と構成軸からなる俯瞰マップ上に、市場因子の5のアイテムを布置。

・「変わる」方向には、明確な因子は存在しないが、“単価の動き”因子との対応が少しみられる。

・気になるECやインバウンド等の「その他競争相手の様子」は、明確ではないが、悪く変わる変動要因となってくる可能性がある。

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◆景気動向とその構成要因:(4/10)・・・ ‘15年と’16年の各12月の流通業種別ウオッチャーの判断と理由を4クラスタに類型化

・景気ウオッチャーの業種の内、’15年と’16年の一般流通業について、景気マップに布置し、景気の良否や変化の動向を見る.

・流通業の全体は、’15年より’16年は、「良く、やや良く」の方向へ移動している。

・いわば構造的不況業種だった百貨店は、同様な大規模業態のスーパと共に、“良くなった”に移動し、大きな変化がみられた。

・ 「変わらない」クラスタには、ショッピングセンターと商店街のみとなった。

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クラスタ別特徴

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景気動向の構成要因

地盤沈下が進む商店街

・ 流通業界では、悪い順に、百貨店<<商店街<<スーパ<<コンビニであったが、今年の12月は、商店街<<ショッピングセンター<<百貨店<<スーパ<<コンビニとなった。

・特定商品カテゴリーやサービスでなく普遍的なB2Cのブランド商品を扱う、一般流通業において、コンビニが「良くなっている」ポジションにおり、今年の百貨店とスーパで、何が起こっているかを良くみる必要がある。

・このような停滞的状況から脱出するヒントが、今年の12月データに潜在している可能性があるかもしれない。

「景気動向DI+一般流通業」

Page 11: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

◆景気動向とその構成要因:(5/10)・・・ ‘15年と’16年の各12月の物販業種別ウオッチャーの判断と理由を4クラスタに類型化

・景気ウオッチャーの業種の内、年別の特定物販業界を景気マップに布置し、景気の良否や変化の動静を見る.

・物販業は、’15年に比べ’16年は、「悪く、やや悪く」から「良い」方向へ移動した。

・「良くなった」は、家電、貴金属、医薬品などで、「やや良くなった」は、書籍、自動車、衣料等であった。

・住宅関連は「変わらず」から動かず、食品や生花等も良くなったとはいえ、「変わらず」である。

Dual ComBine Analysis

11

クラスタ別特徴

2017/1/31 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

いわば生活不安感による不況現象か

・特定物販業も、改善されたとはいえ、あまりぱっとしない。

・衣料や食品等の比較的低額の生活消費財や、生花なども、昨年に比べやや好転しているが、一般流通業やサービスなどに比べると、総じて良くはない。

・低金利下で住宅関連が弱いのは、将来へのいわば生活不安の反映ではなかろうか。

「景気動向DI+年別の特定物販業」

Page 12: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

◆景気動向とその構成要因:(6/10)・・・ ‘15年と’16年の各12月のサービス業種別ウオッチャーの判断と理由を4クラスタに類型化

・景気ウオッチャーの年別12月のサービス業種を、景気マップに布置し、景気の良否や変化の動静を見る.

・サービス系の業種は、流通系や物販系に比べ、良い方向に布置されている業種が多いが、必ずしも全てが良い訳でもない。

・旅館、美容、介護等は「良くなった」へ改善したが、保険、旅行、タクシ等も「やや良く」の方向に移動した。

・レストラン、ゴルフは、「良くなった」から、「やや良く」へと冴えなくて、「変わらず」のポジションには、通信だけが取り残された。

Dual ComBine Analysis

12

クラスタ別特徴

2017/1/31 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

底堅いサービス産業

・相対的に、良い方向にポジションしているサービス業は、昨年12月にくらべ、さらに回復基調である。

・回復を見せたサービス業種は、旅館、旅行、美容、タクシー等は、ふるさと納税の返礼品等との関係があるのではないか?

「景気動向DI+年別のサービス業業」

Page 13: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

◆景気動向の構成要因:(7/10)・・・ ‘15年と’16年の各12月の地域と流通業種のウオッチャーの判断と理由を4クラスタに類型化

・景気動向に、2年間の月別の地域、月別の一般流通業種と市場の各要因を重ねて、それらの綜合的関係性(連環性)を俯瞰する。

・2016年12月は、殆どの地域が「良く」、「やや良く」のクラスタに移動した。また、流通業の多くも、同じ動きを見せた。

・「変わらず」にポジショニングしているのは、東京都と北関東で、流通業では、商店街とショッピングセンターである。

・大きな変化は、地域では近畿で、業種では、百貨店とスーパである。

Dual ComBine Analysis

13

クラスタ別特徴

2017/1/31 2016 © Data Cake Baker Corporation

「景気動向DI+地域因子+流通業因子

景気動向の構成要因

地域と一般流通業とトレンド

・近畿と百貨店は、サンプリングの偏在的集中による見かけの相関が高くなっている可能性がある。とはいえ、今年の12月の百貨店が改善したのは、確かで、近畿自体もそれによって改善されている可能性もある。

・とはいえ幾ら改善した百貨店といえども、巨艦主義的な流通業態から、コンビニに代表される分散システム的流通業態へのテンデンシーは、否定できない。

Page 14: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

◆景気動向の構成要因:(8/10)・・ ‘15年と’16年の各12月の地域と物販業のウオッチャーの判断と理由を4クラスタに類型化

・景気動向に、2年間の12月の地域と物販業種要因を重ねて、それらの綜合的関係性(連環性)を俯瞰する。

・今年の12月は、貴金属や家電等特定物販も「良くなった」へ移動し、自動車や医薬等も改善され、地域的は特に東北が著しい改善を見せたが、多くの地域も「やや良くなって」へと移動した。

・「変わらず」には住宅関係が居座っており、地域としては東京、北関東取り残されている。

Dual ComBine Analysis

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クラスタ別特徴

2017/1/31 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

地域と物販業とDIの相関

・景気要因DIと構成軸からなる俯瞰マップ上に、地域因子、業種因子、市場因子を布置。

・’16年12月の消費ジャンルにおける地域のマジョリティは、「やや良くなった」であるが、物販業は、衣料、書籍、自動車関連などの専門物販である。

・今年の12月を特徴づけている、百貨店と近畿は、衣料などの物販との総合的相関性(連環性)があるかもしれない。

「景気動向DI+地域因子+物販業種因子

Page 15: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

◆景気動向の構成要因:(9/10)・・・ ‘15年と’16年の各12月の地域とサービス業種のウオッチャーの判断と理由をクラスタで類型化

・景気動向に、2年間の12月の地域とサービス業種を重ねて、それらの綜合的関係性(連環性)を俯瞰する。

・’16年12月は、昨年同月とくらべ、多くの地域が改善しているが、業種としては、ほぼサービス業の全てが好転しておりその中心である。

・特に回復が目立つのは、東北で、業種は旅館、美容、介護等である。その他のサービス業は、ほぼ「やや良くなって」に移動した。

・「変わらない」では、地域としては東京、北関東で、業種は通信EC関係のみである。

Dual ComBine Analysis

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クラスタ別特徴

2017/1/31 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

地域とサービス業とDIの相関

・景気要因DIと構成軸からなる俯瞰マップ上に、12月について2年間の地域因子、サービス業種を布置。

・今まで日本のDIを引っ張ってきたインバウンドに代表される旅館・ホテル、レストラン、旅行、タクシー等が、戻ってきたようだ。

・’16年12月と’15年12月の計1700人の街角景気ウオッチャーの見方は、従来通り一般流通業や専門物販業に比べ、景気を支えてきたサービス業で戻ってきたようである。これはインバウンドか、ふるさと納税効果か、ボーナス等の内需なのか見極めが必要である。

「景気動向DI+地域因子+サービス業種因子」

Page 16: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

◆景気動向の構成要因:(10/10)・・ ‘15年と’16年の各12月のウオッチャーの判断と理由のキーワードをクラスタで類型化

・景気動向に、景気ウオッチャーの説明文のキーワードを布置し、景気動向の内容を見る.

・「良い」方向には、“レストラン”の他、“クリスマス”、“忘年会” 、“イベント”等のシーズン効果が改善に貢献している。

・「変わらず」には、“住宅”、“マンション”、“物件”、“リフォーム”等住居関連が停滞現象のコア部にある。

・「悪く、やや悪く」の方向では、“冬物”、“暖冬”、“クリアランス”等、昨年の百貨店の衣料不況に関連したキーワードが目立つ。

Dual ComBine Analysis

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クラスタ別特徴

2017/1/31 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

「景気動向DI+キーワード

景気DIとその理由説明キーワードとの相関

・景気要因DIと構成軸からなる俯瞰マップ上に、キーワードを布置。

・良い方向軸には、季節性を示すキーワードが見られるのは、良い兆候である。

・一方、マイナス金利時代にも関わらず、住宅関連等高額で波及効果がある消費が停滞している現象は、まだ景気の腰の弱さを示している。

Page 17: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

景気動向ペルソナ抽出 Dual ComBine Analysis

2017/1/31 17 2016 © Data Cake Baker Corporation

・家計動向DI判断の類型ペルソナ抽出分析

多様で非定型が典型なビッグデータの全貌を理解するためには、機械学習による情報圧縮と、クラスタリングが有効である。

クラスタリングによる類型化と、その命名化(オープンコーディング等と呼ばれる)が必要で、そのためには、クラスタの特徴理解が必要で、しばしばクラスターのプロファイリングと呼ばれる作業である。ここでは、クラスタを代表する典型的な具体的事象として機械学習とAIで抽出したペルソナ抽出分析の結果を示す。

Page 18: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

Dual ComBine Analysis

◆ “良い:CL.1“のペルソナ説明文の抽出:この特徴を持った代表的景気ウオッチャー10人をAIで抽出

・「良い:CL.1」クラスタは、地域的には、はほぼ全国的に広がっている。

・業種としては、レストラン、ホテルのサービス業の他、コンビニ、スーパ等の一般流通業で、昨年も今年もバリエーションがある。

・典型的なペルソナは、今年の東北のスーパで、“客単価と買上点数が伸びている。来客数と1品単価もわずかながら伸びているため、全体的に売上は好調である”と、“単価の動き”が“やや良くなっている”としている。

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“良い、やや良いCL.1“のペルソナ

良い:CL.1

“CL1“

2016 © Data Cake Baker Corporation

No 地域 DI 業種 市場 理由

1 北海道Y15やや良くなっている

Y15高級レストラン(経営者)

来客数の動き ・歳末商戦に入ってから来客数が増加している。

2 中国Y16 やや良く Y16コンビニ(支店長) 単価の動き ・来客数は前年並みで、客単価は上昇傾向にある。

3 東北Y16 やや良くY16スーパー(総務担当)

単価の動き・客単価と買上点数が伸びている。来客数と1品単価もわずかながら伸びているため、全体的に売上は好調である。

4 九州Y16 やや良くY16都市型ホテル(スタッフ)

販売量の動き ・来店客数も増えてきており、客単価も上昇している。

5 中国Y15やや良くなっている

Y15コンビニ(エリア担当)

来客数の動き・売上が伸びる土日が天候に恵まれており、来客数が増えて食品関係の動きが非常に良い。

6 南関東Y15良くなっている

Y15高級レストラン(経営者)

来客数の動き・来客数、客単価、売上共に4~10月までは前年比86~93%であったが、10月後半から大幅に増えている。

7 南関東Y15やや良くなっている

Y15都市型ホテル(支配人)

来客数の動き・宿泊部門の来客数が増加しているが、単価は横ばいである。飲食部門はやや減少しており、相対的に売上はやや増加している。

8 東北Y15やや良くなっている

Y15コンビニ(エリア担当)

来客数の動き ・今月に入り、来客数が増加傾向となっている。

9 北海道Y16やや良く Y16スーパー(役員) 単価の動き

・ここ数か月の客単価及び平均買上点数が大幅に向上しているわけではないが、3か月平均の数値を比較すると、現状、やや上向きに推移している。これから月末5日間の動向によっては数値が大きく変わってくることもあるが、例年、12月は買上点数が増加する分、売上も増加することになるため、来客数が前年並みに推移していることから、このままやや良い状態で推移する。

10 北海道Y15やや良くなっている

Y15観光名所(従業員)来客数の動き・12月24日までの利用客数は前年比で約135%と大きく増加している。3か月前の9月の前年比は約110%であった。

キーワード

来客数増加前年売上客単価傾向伸び増え大きくイベント今月商戦上昇

前年同月大幅年末

買上点数並み利用良い

Page 19: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

Dual ComBine Analysis

◆ “悪く、やや悪く:CL.2”のペルソナ説明文の抽出:この特徴を持った代表的景気ウオッチャー10人をAIで抽出

・“悪く、やや悪く:CL.2”は昨年の12月で、地域は、ほぼ全国的であった。

・業種は乗用車関連が目立っていたが、旅行関係や観光地などもあり、判断は“やや悪くなった”とし、市場要因は、“販売量の動き”、“お客様の様子”としており、暖冬、スキー等の季節要を挙げている。逆にいえば、今年はこうした季節要因がネガティブではない。

・ペルソナは、 今年の東海の旅行代理店で、“例年、年明けからは6月分までの受注が入るが、足元の動きからすると、あまり期待を持てない” とし、市場要因は、“販売量の動き”が“やや悪くなっている”としている。

19 2017/1/31

“悪く、やや悪くなった:CL.2“のペルソナ

“CL2“

2016 © Data Cake Baker Corporation

悪く、やや悪くなって:CL.2

No 地域 DI 業種 市場 理由

1 東海Y15やや悪くなっている

Y15乗用車販売店(従業員)

販売量の動き・新型車種が発表されたが、事前の受注活動に力を入れていたため、今月はそれほどの盛り上がりを感じなかった。客足も鈍く、財布のひもは一層固くなっている。

2 北関東Y15やや悪くなっている

Y15コンビニ(経営者)

お客様の様子・今月は暖冬のせいか、雪が降らないので、スキー場に来る客が大きく減っている。その分だけ売上も減少している。

3 東海Y16 やや悪くY16旅行代理店(経営者)

販売量の動き・例年、年明けからは6月分までの受注が入るが、足元の動きからすると、あまり期待を持てない。

4 北関東Y15やや悪くなっている

Y15乗用車販売店(販売担当)

販売量の動き

・ダイレクトメールや電話連絡など、いろいろな方法で来客数を伸ばす努力はしているが、客の反応が本当に少ない。比例して11~12月の中古車、新車の販売量も極端に落ち込んでいる。12月にきてもう少し出るかと期待したが、新車は全くと言っていいほど話がなく、動きがない。

5 北関東Y15やや悪くなっている

Y15観光名所(職員)

販売量の動き

・当地は冬季オフシーズンは閉鎖する観光地のため、営業している部署が少ない。近隣の温泉街は一般客からスキー客に切り替わるが、雪が降らないために客足が伸びていない。

6 中国Y15 変わらないY15乗用車販売店(統括)

販売量の動き・12月の販売量は前年比95%と依然前年割れが続いている。

7 北海道Y15やや悪くなっている

Y15一般小売店[土産](経営者)

お客様の様子

・外国人観光客の増加が依然として続いていることもあり、12月の売上は前年比130%と3割伸びているが、今までの月に比べると伸び率がかなり低くなってきており、この2年間で最も低かった。

8 北関東Y15やや悪くなっている

Y15家電量販店(営業担当)

販売量の動き・前年と比べ冷蔵庫、洗濯機、エアコン等の白物家電の動きは好調に推移している。暖房商品は暖冬のため動きが悪い。映像関連商品はテレビ、カメラの動きが悪い。

9 九州Y15やや悪くなっている

Y15旅行代理店(従業員)

販売量の動き・年末年始は日並びの悪さと、9月の大型連休の反動もあり、国内宿泊を除き前年割れとなった。特に海外は、一部の近場を除き大きく落とした。

10 中国Y15やや悪くなっている

Y15旅行代理店(営業担当)

来客数の動き

・国内旅行は堅調で順調に推移しているが、海外旅行の落ち込みが激しい。通常であれば海外旅行の不足分を国内旅行が補うが、そこまで国内旅行の増加がないため厳しい状況になっている。

キーワード

前年減少暖冬影響海外今月大きく動き売上例年あまりスキーテレビ依然割れ観光関連期待客数客足

Page 20: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

Dual ComBine Analysis

◆ “変わらず:CL.3“のペルソナ説明文の抽出:この特徴を持った代表的景気ウオッチャー10人をAIで抽出

・“変わらずCL.3”の地域は、昨年の12月の北関東、東海などで、今年の12月でも、北関東、南関東、東海等が挙がっている。

・業種も昨年の旅行やタクシーの他、住宅関連や設計事務所等が目立ち、来客数やお客様の様子が変わらないとしている。

・ペルソナは、今年の12月の北関東の設計事務所で、“メーカーや工事業者に聞くと、「前年の年末は忙しかったが、今年はそれほどでもない。それより来年が本当に心配である。」とのことで、全く同感である。”としている。

20 2017/1/31

“変わらず:CL.3“のペルソナ

“CL.3“

2016 © Data Cake Baker Corporation

変わらず:CL.3

No 地域 DI 業種 市場 理由

1 北関東Y15 変わらないY15旅行代理店(副支店長)

来客数の動き

・国内旅行は通常この時期、年末年始の受注が見込めるのだが、暦の問題もあるのか客の動きが非常に鈍い。また、海外旅行は多発するテロへの不安感もあり、旅行先が決まらず、先延ばし傾向となっており、国内、海外共に動きが悪い。

2 北関東Y15 変わらないY15タクシー(経営者)

お客様の様子

・例年会社主催の忘年会では2次会等でタクシーの利用があったが、今年は会社主催の忘年会が少ない。個人的な会だと、2次会等の動きが減少するため、前年同月と比べて2%の減少である。

3 北関東Y15 変わらないY15住関連専門店(仕入担当)

来客数の動き・暖冬の影響が大きい。来客数が減少し、売上に響いている。

4 北関東Y15 変わらないY15通信会社(経営者)

お客様の様子・問い合わせは多少増えたが、新規加入まではなかなか至らない。

5 北関東Y16 やや悪くY16設計事務所(所長)

それ以外・メーカーや工事業者に聞くと、「前年の年末は忙しかったが、今年はそれほどでもない。それより来年が本当に心配である。」とのことで、全く同感である。

6 東海Y15 変わらないY15都市型ホテル(営業担当)

お客様の様子・法人利用の宴会場利用は、金融、医薬品、製造業関係を中心に多くの予約があり、例年と変わらない。

7 東海Y15 変わらない Y15タクシー運転手 お客様の様子・忘年会シーズンに入り、金曜日や祝日前の売上は増えているが、暖冬のため、寒さが厳しかった前年と比べると、あまり良くない。

8 南関東Y16 やや悪くY16設計事務所(所長)

競争相手の様子・同業者が増えており、仕事量が少ないというのが現況である。先行きは予断を許さない。

9 中国Y15 変わらないY15旅行代理店(経営者)

お客様の様子・好景気の企業もないが、不景気で大変困っている企業もない。

10 東海Y16 やや悪くY16住宅販売会社(従業員)

競争相手の様子・忘年会の時に他業界の業況を聞いたが、失速しつつあるという声が多い。

キーワード

前年今年減少合わせ少ない全く増え年末忘年会例年

なかなか悪い横ばい関係客数業者景気言っ控え至ら

Page 21: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

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◆ “やや良くなっているCL.4“のペルソナ説明文の抽出:この特徴を持った代表的景気ウオッチャー10人をAIで抽出

・“やや悪くなって:CL.4”は、今年の12月で、地域的には北海道や南北関東、東海など東日本中心に全国的。

・業種も東日本の乗用車が目立つが、観光、旅行、住宅等も目に着く、市場要因は“来客数の動き”が“やや良くなって“と説明しているが、”変わらない”もある。

・ペルソナは、南関東の住宅販売で、“今月の販売量は目標数字の約75%となり、やや悪い。ただし、3か月前の景気が非常に悪かったため、3か月前と比べると、やや良くなっている。例年、年末、年度末に向かい客の動きが出てくるが、今年も例年同様に客の動きは良くなっている。”とし、“やや良く“なったとしている。

21 2017/1/31

“やや良くなって:CL.4“のペルソナ

“CL4“

2016 © Data Cake Baker Corporation

やや良くなって:CL.4

地域 DI 業種 市場 理由

北海道Y16 変わらないY16観光型ホテル(スタッフ)

来客数の動き・近隣アジアからの外国人観光客が低調であるが、減少分を国内からの個人客及びグループ旅行で補填する構図となった。

北関東Y15 変わらないY15自動車備品販売店(経営者)

来客数の動き・販売量はやや伸びているが、来客数や単価の面で下がっているところもあるので、プラスマイナスゼロである。

東海Y16 変わらないY16乗用車販売店(従業員)

来客数の動き

・新型車種の効果で持ち直してはいるが、12月は新規来客数が極端に少ない。今はネットである程度調べてから来店する客がほとんどだが、下調べをしている客の来店はほとんどなく、あまり良い状況ではない。

南関東Y16 やや良くY16住宅販売会社(従業員)

販売量の動き

・今月の販売量は目標数字の約75%となり、やや悪い。ただし、3か月前の景気が非常に悪かったため、3か月前と比べると、やや良くなっている。例年、年末、年度末に向かい客の動きが出てくるが、今年も例年同様に客の動きは良くなっている。

東海Y16 やや良くY16旅行代理店(経営者)

お客様の様子・節約しつつも質を重視する消費が、旅行や飲食では増えている。クリスマスの装飾も従来の大売出しのような雰囲気ではなく、地に足の着いたものとなっている。

北関東Y16 やや悪くY16一般レストラン(経営者)

来客数の動き・忘年会シーズンにもかかわらず、飲酒を伴う動きが大変悪い。わざわざ予約を入れて食事や宴会をする客が少なくなってきている。

北陸Y15 変わらないY15テーマパーク(職員)

来客数の動き・3か月前と比較して前年同期比でみると、団体客の動きはやや鈍いものの、特に12月は天候が良かったために個人の来客数が増加し、全体としては前年並みで推移した。

南関東Y16 変わらないY16乗用車販売店(経営者)

来客数の動き・折込チラシや電話で歳末セールの呼び込みをするものの、来客数は変わらない。

北海道Y16 変わらないY16乗用車販売店(従業員)

販売量の動き ・新型車効果がさほどみられない。

東海Y16 やや良く Y16タクシー運転手 お客様の様子・12月は忘年会シーズンで、特に金曜日は忙しい。地元で忘年会等を行い、都心まで繰り出す人は年々減っており、長距離の客は少なくなっている。

キーワード

来客数動き悪い少なく増え忘年会シーズンなくなっ極端個人効果少ない消費状況伸び新型前年地元天候販売量

Page 22: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

入力データと構成 Dual ComBine Analysis

2017/1/31 22 2016 © Data Cake Baker Corporation

Page 23: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

全国の景気動向の政府の見解 Dual ComBine Analysis

◆2016年12月データの内閣府の見解

•“12月の現状判断DI(季節調整値)は、前月比横ばいの51.4となった。

•“家計動向関連DIは、小売関連が低下したことから低下した。”

•“景気ウォッチャーの見方は「着実に持ち直している。先行きについては、引き続き設備投資や求人増加の継続等への期待がある一 方、燃油価格などコストの上昇等への懸念がみられる」とまとめられる。”

2017/1/31 23

内閣府の見解

平成28年12月度景気ウォッチャー調査結果(全国の動向景気の現状判断DI(季節調整値))

・ 3か月前と比較しての景気の現状に対する判断DIは、51.4

となった。企業動向関連、雇用関連のDIが上昇したものの、家計動向関連のDIが低下したことから、前月に対し横ばいとなった。

・12 月の現状判断DI(季節調整値)は、前月比横ばいの

51.4 となった。

・家計動向関連DIは、小売関連等が低下したことから低下した。

・企業動向関連 DIは、非製造業等が上昇したことから上昇した。雇用関連DIについては、上 昇した。 12 月の先行き判断DI(季節調整値)は、前月比 0.4 ポイント低下の 50.9 と なった。

・ 家計動向関連DI及び企業動向関連DIは低下した一方で、雇用関連DI は上 昇した。 なお、原数値でみると、現状判断DIは前月比 2.6 ポイント上昇の 51.2 とな り、先行き判断DIは前月比 0.1 ポイント低下の 49.0 となった。

・ 今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「着実に持ち直してい る。先行きについては、引き続き設備投資や求人増加の継続等への期待がある一 方、燃油価格などコストの上昇等への懸念がみられる」とまとめられる。

2016 © Data Cake Baker Corporation

Page 24: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

「景気ウオッチャー調査」データから処理の概要~ Dual ComBine Analysis

◆データ処理の概要

1.入力データ

・内閣府の「景気ウォッチャー調査」 データ.

ただし、この調査には家計動向関連、企業動向関連、製造業、および雇用関連DIの3種があるが、家計動向関連の現状判断のみを扱う.

2.前処理手法

・景気の動きを観察できる人々からインタビューした景気動向に関する具体的状況の説明文を解析し、地域を12の景気影響要因により特徴付ける.それをもとに、各地域の代表的な景気動向に関する具体的状況の説明文とキーワードを抽出する.(地域のうち東京都は、南関東の内数)

3.連環データ分析による処理

・地域、業種等のウオッチャーの2属性、その主観的な景気判断、その理由の説明文、市場の動き等の3要因の計5要因のプロファイルデータを使いそれらの関係をクロス表に表現.連環データ分析により、機械学習とAIルールで、情報圧縮し、DCBマップに展開して、意味を抽出.

データ例 処理

◆「景気ウオッチャー調査データ」例

・例:北海道の一部のみ掲載.“3ヵ月くらい前”に比べ景況感を訊ね、その理由を訊いている.

・“良くなっている”、“やや良くなっている”、“変わらない”、“やや悪くなっている”、“悪くなっている”

◆データ処理の概要

2017/1/31 24 2016 © Data Cake Baker Corporation

Page 25: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

全国の景気動向の構成

景気ウオッチャー調査

調査の目的:地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々の協力を得て、地域ごとの景気動向を的確かつ迅速に把握し、景気動向判断の基礎資料とすることを目的とする。

対象地域:北海道、東北、北関東、南関東(東京都)、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄の11地域(12地域)。

調査客体:家計動向、企業動向、雇用等、代表的な経済活動項目の動向を敏感に反映する現象を観察できる業種の適当な職種の中から選定した2,050人を調査客体とする

調査期間:毎月、当月時点であり、調査期間は毎月25日から月末である。

調査事項:景気の現状に対する判断(方向性) 、その理由 、および追加説明及び具体的状況の説明

調査客体数:平成13年8月調査以降は2,050人(全国11地域)。ただし、家計の景気動向ウオッチャーは840人程度。

DIの算出方法 :景気の現状、または、景気の先行きに対する5段階の判断に、それぞれ以下の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて、DIを算出している。

評価 良くなっている やや良くなっている 変わらない やや悪くなっている 悪くなっている評価 良くなる やや良くなる 変わらない やや悪くなる 悪くなる評価 (良い) (やや良い) (どちらともいえない) (やや悪い) (悪い)

点数 100.0 75.0 50.0 25.00 0.0

Dual ComBine Analysis

2017/1/31 25 2016 © Data Cake Baker Corporation

Page 26: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

景気ウオッチャー調査のジャンル別構成:社会情報天気図 ・この社会情報天気図のジャンル構成は下記の表を使用。 ・連環データマガジンでは、業態をサービス業、物販業、一般流通業に分類し、さらに23業種に再分類している。

Dual ComBine Analysis

景気ウオッチャーのジャンル

2017/1/31 26 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気ウオッチャー調査のジャンル別構成

業種 個別業種一般流通業

物販業

サービス業

業種 個別業種一般流通業

物販業

サービス業

百貨店 百貨店 1 0 0 その他小売[生鮮魚介卸売] 0 1 0

その他小売の動向を把握できる者[ショッピングセンター] 1 0 0 その他専門店[コーヒー豆] 0 1 0ショッピングセンター 1 0 0 その他専門店[海産物] 0 1 0

スーパー スーパー 1 0 0 その他専門店[酒] 0 1 0

コンビニ コンビニ 1 0 0 その他専門店[食品] 0 1 0

商店街 商店街 1 0 0 その他専門店[和菓子] 0 1 0

スナック 0 0 1 一般小売店[菓子] 0 1 0その他飲食[コーヒーショップ] 0 0 1 一般小売店[高級精肉] 0 1 0その他飲食[サービスエリア内レストラン] 0 0 1 一般小売店[自然食品] 0 1 0その他飲食[居酒屋] 0 0 1 一般小売店[酒] 0 1 0その他飲食[仕出し] 0 0 1 一般小売店[酒類] 0 1 0一般レストラン 0 0 1 一般小売店[食品] 0 1 0高級レストラン 0 0 1 一般小売店[食料雑貨] 0 1 0

美顔美容室 0 0 1 一般小売店[精肉] 0 1 0理美容室 0 0 1 一般小売店[青果] 0 1 0理容室 0 0 1 一般小売店[鮮魚] 0 1 0

その他サービス[介護サービス] 0 0 1 一般小売店[茶] 0 1 0その他サービス[学習塾] 0 0 1 一般小売店[和菓子] 0 1 0その他サービスの動向を把握できる者[介護サービス] 0 0 1 一般小売店[珈琲] 0 1 0

音楽教室 0 0 1 その他専門店[ファッション雑貨] 0 1 0

その他サービス[ビデオ・CDレンタル] 0 0 1 その他専門店[靴] 0 1 0その他小売[インターネット通販] 0 0 1 その他専門店[白衣・ユニフォーム] 0 1 0その他小売[ゲーム] 0 0 1 その他専門店[布地] 0 1 0通信会社 0 0 1 衣料品専門店 0 1 0

その他サービス[福祉輸送] 0 0 1 衣料品専門店[紳士服洋品] 0 1 0その他サービス[立体駐車場] 0 0 1 一般小売店[衣服] 0 1 0その他サービスの動向を把握できる者[フェリー] 0 0 1 一般小売店[衣料] 0 1 0タクシー 0 0 1 一般小売店[靴] 0 1 0

旅行代理店 0 0 1 一般小売店[靴・履物] 0 1 0観光旅館組合 0 0 1 一般小売店[寝具] 0 1 0

観光型ホテル 0 0 1 その他専門店[貴金属] 0 1 0観光型旅館 0 0 1 その他専門店[雑貨] 0 1 0都市型ホテル 0 0 1 その他専門店[時計] 0 1 0

ゴルフ場 0 0 1 その他専門店[宝飾品] 0 1 0ゴルフ練習場 0 0 1 その他専門店[宝石] 0 1 0

その他レジャー施設 0 0 1 一般小売店[眼鏡] 0 1 0その他レジャー施設[イベントホール] 0 0 1 一般小売店[時計] 0 1 0

その他小売の動向を把握できる者[土産卸売] 0 0 1 その他専門店[書籍] 0 1 0テーマパーク 0 0 1 一般小売店[印章] 0 1 0パチンコ店 0 0 1 一般小売店[紙類] 0 1 0一般小売店[土産] 0 0 1 一般小売店[事務用品] 0 1 0観光名所 0 0 1 一般小売店[書店] 0 1 0競艇場 0 0 1 一般小売店[文具] 0 1 0遊園地 0 0 1 一般小売店[文房具] 0 1 0

その他サービス[イベント企画] 0 0 1 その他専門店[ドラッグストア] 0 1 0その他サービス[葬祭業] 0 0 1 その他専門店[医薬品] 0 1 0その他サービス[保険代理店] 0 0 1 ドラッグストア 0 1 0その他専門店[スポーツ用品] 0 0 1 一般小売店[医薬品] 0 1 0

ゴルフ場 0 0 1 一般小売店[薬局 0 1 0

ゴルフ練習場 0 0 1 その他専門店[楽器] 0 1 0

その他レジャー施設 0 0 1 一般小売店[カメラ] 0 1 0その他レジャー施設[イベントホール] 0 0 1 一般小売店[家電] 0 1 0その他小売の動向を把握できる者[土産卸売] 0 0 1 家電量販店 0 1 0

テーマパーク 0 0 1 その他サービス[自動車整備業] 0 1 0パチンコ店 0 0 1 自動車備品販売店 0 1 0一般小売店[土産] 0 0 1 乗用車販売店 0 1 0

観光名所 0 0 1 その他住宅[リフォーム] 0 1 0競艇場 0 0 1 その他住宅[住宅管理] 0 1 0遊園地 0 0 1 その他住宅[住宅資材] 0 1 0

その他サービス[イベント企画] 0 0 1 その他住宅[情報誌] 0 1 0その他サービス[葬祭業] 0 0 1 その他住宅[展示場] 0 1 0その他サービス[保険代理店] 0 0 1 その他住宅[不動産賃貸及び売買] 0 1 0その他専門店[スポーツ用品] 0 0 1 その他住宅投資の動向を把握できる者[不動産仲介] 0 1 0

一般小売店[家具] 0 1 0住関連専門店 0 1 0住宅販売会社 0 1 0設計事務所 0 1 0

その他専門店[ガソリンスタンド] 0 1 0その他専門店[燃料] 0 1 0一般小売店[花] 0 1 0一般小売店[結納品] 0 1 0一般小売店[贈答品] 0 1 0一般小売店[祭用品] 0 1 0一般小売店[生花] 0 1 0

旅館・ホテル

ゴルフ場・ゴルフ練習場

旅行行楽観光娯楽土産物

保険、葬祭、その他サービス

レストラン、飲食サービス

理容美容室

介護、教育生活サービス

通信、ECゲーム,ビデオ

タクシ-、移動、駐車、レンタカー

保険、葬祭、その他サービス

ゴルフ場・ゴルフ練習場

旅行行楽観光娯楽土産物

家電Pcカメラ時計楽器販売

自動車、修理、用品

住宅,設計事務所、家具

生花、燃料,ガソリン、その他小売

ショッピングセンター

食品飲料販売

衣料、寝具、装身、靴、鞄

貴金属、時計、眼鏡店,雑貨

書籍、文具、紙、印鑑

医薬品ドラックストア

Page 27: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201701

あとがき

It’s a siny 展を観た。約半世紀のセンチマンタル・ジャーニーだった。1963年に世界初のステレオトランジスタ・ラジオ“ソリッドステート11”が発売され、ボーナスをはたいて買ったことを思い出した。1995年にプレステが発売された。ソリッドステート11には、11石の半導体が使われていたが、プレステの心臓部には800万石のICが使われていた。

この間、セミコンダクターの進化速度は、18ヶ月で1.9倍となり、まさにG.ムーアの法則を辿ったと言える。また、同時にセミコンダクターの進化は、通信速度についても同期して進化した。つまり 、G.ギルダーの法則である。これらの進化は、“信号処理”のイノベーションが、デジタル化して“データ処理”のイノベーションへとフェーズをシフトしたのである。ぶつ切りにデジタル化して送られた信号には識別データが付加され勝手な経路をたどった先で、ふたたび組立てらるデータ処理の分野へと広がったのである。

しかし、さらにメトカーフの進化の法則がそれに同期して発現した。それは、ターミナル数(この言葉は欧米では嫌われるが)の増加で、ネットワーク爆発を起こすことになった。つまり、データが相互に編集作用子付で通信でき、記録でき編集でき交換が可能となったのである。つまり、意味のある“情報処理”が可能になったのである。こうした「信号処理からデータ処理へ、さらにデータ処理から情報処理へ」と、進化の流れは、物理的電気から信号的電子へ、アナログからデジタルへ、そしてバーチャルの世界へ、さらにメタの領域へと進化してきたのである。

ICTの進化は、世界を一変させ、人びとの生活に不可欠な物質や加工や組み立てや編集の流れを、大きく変えつつある。いま、それは、インダストリー4.0として期待されている。また、電気の分散蓄電装置端末が普及すれば、エネルギーのデジタル化、オンデマンド化、つまりいわば、電力のインターネット化が進むであろう。そうしたいわば物質やエネルギーのインタネット化の先は、何が流れの奔流に巻き込まれて行くのであろうか?

モノゴトの実体を把握するには、データ実装されたモデルで捉えるしかなく、捉えられたデータは、利用者にとって意味や興味がある特徴空間に映されて情報となる。モノやエネルギーが繋がり流れて行着つこうとしている先は、どこなのであろうか?

イノベーションには、Latent Question vs. Latent Solution とのマッチングの壁があるが、それは解決するためのレイテントなResourcesの存在がある。つまりWhyに対しWhatをもって応えるべき時に、Howからアプローチしがちな日本的思考が、いわば、イノベーションのレイテントなQRSのトリレンマ状態を理解し難いからではなかろうか。連環データ分析の利用法開発として、ノベーションへの支援への挑戦を、今少し続けて行きたい。

平成28年1月31日

Dual ComBine Analysis

27 2017/1/31

2016 © Data Cake Baker Corporation

発行 データ・ケーキベーカ 株式会社

編集 連環データ分析研究会、目的工学研究所

イラスト Hisami. Chyan、Photo T. Hirata &, Aki . kara

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