TSUMUGU"BITO" Project 2014年まとめ

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TSUMUGU“BITO”Projectの意義と役割

TSUMUGU“BITO”Project

主宰 榎本 哲

第10回TSUMUGUBITO

2014年12月5日

TSUMUGU “BITO”

2

子供から高齢者まで、医療・

教育・介護・福祉分野におけ

る課題を、提言、研究、共有

にとどまらず、解決につなげ

る井戸端会議

毎月第1金曜日の午後7時

上智大学市ヶ谷キャンパス

90分2本勝負

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必ず結実させる、という想いをこめて

当事者だけでなく家族の中で包含されている(複数の)困難をターゲット

人や組織を繋ぎ・紡ぐネットワーク力、マネジメント力を備えることが必要。課題解決に向けたアイディアや方法を紡ぎ、制度の谷間にあるものへの、

新しいサービスの創造を目指す。

http://re-innovation.jp/tsumugubito/

燃えている火

(問題)

延焼

(つながる問題)

新たな火災

(課題)

継 続 的 視点

22

医療の進歩で長寿社会

終身雇用・家族制度の崩壊

ライフスタイルの多様化

個人が社会の荒波へ

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何かしらの困難が生ずると

現状の制度や仕組みでは解決できないものが増えてきた

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いろんな分野で活動をする中で

大変なケースに遭遇する

いずれも「多重困難」

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前回の薬害HIV被害者の場合

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こういうケースも・・・・

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弟本人

病気(HIV/HCV、血友病、合併症・・・・)

不就業

未婚

失踪(音信不通)

他界高齢

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薬害HIV被害者だけの

問題なのか・・・

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以前こういうことが・・・

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このあいだ、「介護相談」で、おばあちゃんが認知症になったことで相談があったんだけど、お子さんが二人いて弟が軽い発達障害があって、本人も数年前に乳がん、去年だんなさんと離婚したんだそうで・・

大変な人ほど大変になりますよね・・・

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おばあちゃん

本人

弟兄

だんな

認知症

軽度の発達障害

離婚乳がん

33

何が大変なのか・・

これは何の問題なのか

認知症

発達障害

シングルマザー

乳がん

介護

就労や就学

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当事者だけでなく家族の中で包含されている(複数の)困難をターゲット

燃えている火

(問題)

延焼

(つながる問題)

新たな火災

(課題)

継 続 的 視点

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おばあちゃんの認知症の治療と介護

燃えている火(問題)

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今後、おばあちゃんの介護は誰が?

母親の仕事は続けられるの?

延焼(つながる問題)

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今から考えておかないと大変になることは何か?

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母親:乳がんの再発、離職

おばあちゃん:認知症の進行、介護施設

お兄ちゃん:就学・就労

弟:障害・就学・就労

新たな火災(課題)

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10年後・・・20年後・・・

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おばあちゃん

本人

弟兄

だんな

他界

軽度の発達障害

離婚乳がん

高齢化

母親と弟のケア シングル

41

認知症

発達障害

シングルマザー

乳がん

介護

きょうだいの問題 経済困難

不登校

ヤングケアラー

虐待就労

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おばあちゃんは認知症・・・

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認知症の何が問題なのか・・・

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どういう備えが必要なのか

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発達障害の弟は・・・

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ちゃんと育っていくのだろうか

慢性疾患を抱えた子どもたちへの支援

医療面⇔社会面

小児期⇒思春期・青年期⇒成人期

包括的、総合的、横断的、縦断的

支援・連携・トータルケア体制

自立を促す、持続可能な支援・ケア

では今後(when)さらに・・・

何をする? 誰と? どこで?(what) (with whom) (where)

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学校生活は大丈夫?

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心配なことは・・・・

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自己肯定感(self-esteem)

自己効力感(self-efficacy)

が低い・・・

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働くことがきできるのか・・・

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お兄ちゃんは・・・

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母親の役割は多すぎ・・・

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家族が沈んでしまわないために・・・

何が必要?

医療面 社会面

患児・家族への支援

経済的支援:治療費、通院費補助 小児がんへの正しい理解,感染症予防・闘病生活についての教育,

偏見・差別をなくす啓発 療養環境向上のための支援 緩和ケア 遺族へのグリーフケア 小児がん家族の会結成・運営

具体的な支援:Part2

コーディネート

マネージ

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協力協働・アウトリーチ

連携

交流ネットワーク

参画コラボレーション

パートナーシップ

チームワークつながり

輪・・・

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最終的に脅かされるのは

健康問題

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これらの問題を

既存の制度やしくみで

対応できるのか?

医療教育

福祉

介護生活

・・・・

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マネジメント・コーディネートが必要

Passion - Mission - Vision - Action

(情熱) (使命) (ビジョン) (アクション)

PDCAサイクル:Plan(計画)Do (実施)Check(評価)Act(改善)

ニーズの把握 → 計画 → 実行

→ モニタリング・評価 → フォローアップ

プロジェクトをマネージするには?コミュニケーションの場の共有

手段・方法? コミュニケーション・対話

知識創造の基本プロセス- SECIモデル -

共同化:共感Socialization

表出化:本質Externalization

形式知

連結化:体系Combination

形式知

内面化:実践Internalization

暗黙知形式知

形式知

暗黙知

暗黙知系 形式知系

暗黙知暗黙知

現実を構成する三要素

(和田・中田 2010、33 『途上国の人々との話し方』)

事実

Fact

Perception

観念/意見 感情/情緒Feeling

Emotion

コミュニケーション・

ファシリテーション技法

ニーズ・事実把握

問題・課題解決

効果的な支援・連携

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制度や行政サービスに頼らない

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企業の資源を活用した課題解決

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まとめてみると

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人は生きていくうえで,必ず何ら

かの生活障害に遭遇する.

幼少期における生活障害は,その

後の人生に大きく影響を及ぼす.

乳幼児期

学齢期

青年期

家庭が安全基地になる

豊かな生活体験による生活スキルの獲得

大人としての生活の構築

• 安心・安全な環境がおびやかされやすい

• 生活体験の幅が狭くなり易い

• 否定的な自己像を描きやすい障害

地域社会

学校

家庭

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子どもにとっての困難は自身の病

気や障害だけでなく,家族の問題,

貧困,介護,虐待といった環境要

因によってもおとずれる.

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就労の

困難さ就学

合併症

経済不安

両親の

高齢化

結婚

挙児

自身の

老後

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これらの困難は,教育問題,社会

的孤立,経済困難,人格形成と就

職問題などに影響を及ぼし,結果

として就学・進学,就職,社会参

加の機会を侵害されたり,奪われ

たりするということがある.

困難を抱える子どもたち

不登校

貧困

家族関係

病気

虐待

問題の多層化・多重化

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発見と支援の道程では,行政,医

療機関,学校,福祉施設,地域な

どの連携が重要であることは,

様々な困難を抱えている子どもに

とって共通の課題である.

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病児の家族

病院

学校 役所

専門職の有機的な連携

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支援の対象は

当事者だけでなく家族の中で包含されている(複数の)困難

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おばあちゃん

本人

弟兄

だんな

認知症

発達障害

シングルマザー乳がん

介護

きょうだいの問題

経済困難

不登校 ヤングケアラー

虐待

就労

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支援の基準は,

自分らしい幸せな生活を送ることが出来るか

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形で見えること

(生活に必要なもの)金銭・住居・衛生・食事・身づくろい・余暇、学習

形で見えにくいこと(人生に必要なもの)

ライフステージごとに取り組むべき課題

選び方・決め方・責任の取り方

形に見えないこと

(気持ち・アイデンティティ)自尊感情・自己認識・心理的安定など

その人らしい暮らし

「暮らしの幸せ」を生み出す3側面

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支援のコアは

家族の

経済問題と健康問題

身体的健康

physical

精神的健康

mental社会的健康

social

健康関連QOLの構成概念

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燃えている火

(問題)

延焼

(つながる問題)

新たな火災

(課題)

継 続 的 視点

支援の視点は

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取り組むべき課題は

住んでいる地域・環境やライフステージによって異なる医療,教育,福祉,生活(住宅)など課題の幅が広い.

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乳がん疑い時

検査 告知治療選択

受療その後のケア

長期療養

ライフヒストリー

生活上の困難と対処

自分 家族 医療 社会 支援

ニーズ

経験

ウオンツ

主治医との関係

セカンドオピニオン

施設

お金

生命保険

活動制限

説明

態度

関係性

家族役割

セルフイ

メージ

心身の機能

セクシャリ

ティ

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解決に向けては

地域ごとの資源を組み合わせ当事者・家族を含めて多職種の連携・協働により取り組む必要がある.

ヘルスプロモーションとエンパワメント

•人々が・・できるようにするプロセス = エンパワメント

①一人一人が球を押す力を身につける

②周囲のサポート体制がある

③坂道の勾配を緩やかにする

めざすものはQOLの向上

③健康を支援

する環境づくり

①個人技術の向上

②住民組織活動の強化

(島内 1987,吉田・藤内1995を改編)

海外では・・・

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高度な検査や治療

が必要なら専門医

や病院に紹介

緩和ケアや認知症は家

庭医と多職種・専門医

などが連携してチーム

として対応する

夫婦仲の問題、精神的・社会的問題、

予防や健康増進、介護や生活支援など

も、地域看護師や理学療法士・作業療

法士、養護教諭など数多くの職種と協

力して、チームケアで対応する

孤立の問題は、地域の散歩

クラブやランチクラブなど

の“社会的活動の処方”

(地域の中で人と人をつな

ぐような活動)を行う

地域の

Gate opener

日本でこの仕組みが

できるのか・・・

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家族という単位で見た場合、何かの障害(困難)に遭遇したときに、そのことを解決するだけでなく原因側を探り家族が機能不全に陥ることを未然に防ぐにはどうするか?

陥ってしまったら、どうアウトリーチして解決するか?

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専門職の方々が

ソーシャルワークを

学び身につければ

よいのでは

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いろんな分野のGate keeperが

Gate openerとして解決のバトンを異分野のGate keeperにつなぐネットワークをつくる

保健師

社会

福祉士

健康生活

セラピ

スト

ケアマネジャー

医師

看護師

薬剤師

管理

栄養士

児童指導員

臨床

心理士

養護教員

OT/PT

/ST

経験豊富な、学識経験者・専門職・当事者/家族・支援者のネットワーク

当事者団体

家族会

支援NPO

当事者・家族

医療

施設

福祉

施設教育

施設

支援者

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Gate keeperの武器(情報、サービス、ツール、仕組み)を構築し可視化する

本人支援

家族支援 遺族支援

医療

生活・福祉・介護

社会生活

教育

Scuel

いのちを

Sasael

せいかつを

ライフステージ別の情報を一元化

サポートセンター(中間支援団体)

サポート

センター

訪問

相談

ネットワーク支援

〇〇支援センター〇〇の会

地域資源の縦糸と横糸を紡ぐ

〇〇相談所

仕事

ケア

生活

社員の家族を含めた健康生活のサポート

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健康生活NPO

企業

医療機関

教育機関

紡ぐ

つむぐびとたち

136

という感じで

1年間をまとめてみました