オープンソースの統合オフィスソフトLibreOfficeの最新動向 in KOF

Post on 03-Jul-2015

220 views 3 download

description

KOF2014での発表資料を一部修正したものです。 https://k-of.jp/2014/session/579 ハイブリッドPDFファイルにしていますので、LibreOfficeで開くと編集できます。

Transcript of オープンソースの統合オフィスソフトLibreOfficeの最新動向 in KOF

オープンソースの統合オフィスソフトLibreOfficeの最新動向in KOF20142014/11/08

榎 真治 (shinji.enoki@gmail.com)LibreOffice日本語チーム

This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License.

2

自己紹介

LibreOfficeコミュニティLibreOffice日本語チームメンバーThe Document Foundationメンバー(2014-)関西LibreOffice勉強会 (2008年-)徳島LibreOffice勉強会 (2014年-)

その他、関わっているコミュニティ日本UNIXユーザ会幹事、KOFスタッフ、LILOなど

お仕事:フリーランスLibreOfficeのサポートなど

3

アジェンダ

LibreOfficeの概要

LibreOfficeの製品動向(4.2/4.3)

コミュニティとさらなる情報

4

LibreOfficeの概要

6つの特徴

統合オフィスソフトオープンソースライセンス

自由に開発、利用できるマルチプラットフォーム

Windows、Mac OS X、Linuxで利用できる

多くの言語に対応UIは約110言語選択できる

標準ファイル形式に国際標準のODFを採用コミュニティベースでオープンな開発プロセス

LibreOfficeのアプリケーション 利用例 類似のアプリ

ケーション

ワープロ Writer(ライター) 印刷文書、マニュアル Word

表計算 Calc(カルク) 表、グラフ、データ分析 Excel

プレゼンテーション Impress(インプレス) プレゼン資料 PowerPoint

図形描画 Draw(ドロー) チラシ、イラスト、レイアウト図

Publisher,Visio

データベース Base(ベース) データベース Access

数式 Math(マス) 文書中の数式作成

6つのソフトウェアを統合

タイムベースリリース

時期が来たらリリースする方式Gnome, Ubuntuなどと同じ

6ヶ月に1回(2月/8月ごろ)に新機能版リリース4.0.0、4.1.0、4.2.0など

毎月不具合修正版リリース4.0.1...4.0.6など現在4.3系(フレッシュ)と4.2系(安定版)の2系統をメンテ中

歴史

1980年-90年代:プロプラのStarOfficeとしてドイツで開発

1999年:サン・マイクロシステムズが開発元を買収

2000年:オープンソースとして公開。OpenOffice.orgプロジェクト開始2002年:OpenOffice.org 1.0 リリース

2005年:OpenOffice.org 2.0 リリース

2008年:OpenOffice.org 3.0 リリース

2010年:オラクルによるサン・マイクロシステムズの買収

2010年9月28日:TDF発足。LibreOfficeの開発が開始

2011年1月:LibreOffice 3.3.0 リリース

2013年2月:LibreOffice 4.0.0 リリース

2014年8月:4.3.0がリリース

9

LibreOffice 製品動向

4.2/4.3

4.2/4.3での変更

パフォーマンス向上

起動速度やファイルの読み込み速度が4.0で大幅な向

上、その後も少しずつ向上

大量データのソートが高速に(4.3)

相互参照を含むOOXMLのインポートが高速に(4.3)

4.2/4.3での変更2

使い勝手の改善

4.1で実験的機能だったサイドバーが有効に(4.2)

スタートセンターの刷新。以前開いたファイルに簡単にア

クセスできるように(4.2, 4.3)

アイコンセットが変更(4.2, 4.3)

ナビゲーションのボタンの移動(4.3)

カラーピッカーの改善(4.3)

サイドバー

選択しているものに合わせてプロパティが切り替わる

4.2/4.3での変更3

Microsoft Officeとの相互運用性強化

OOXMLインポート/エクスポートフィルタの改善

Excelとの相互運用性のために多くの関数が追加

(4.2, 4.3)

iOS版Impress remoteリリース

Apple Keynoteファイルのインポートが可能に

モバイル対応

スマートフォンやタブレットでプレゼンを操作するImpress remoteは、Android / iOSとも利用可能

Android版に進展あるもののまだ途上

iOS版もボチボチ取り組み

(関連として)CloudOnのアプリオフィス文書を編集できるAndroid / iOSアプリLibreOfficeを組み込んでいるらしい

15

コミュニティとさらなる情報

16

LibreOfficeのミッション(私見含む)

自由なオフィススイートを開発すること

TDFのOur Values:私たちの価値観(非公式な要約)

すべての人がライセンス料なしでオフィスソフトを利用できるようにして格差(デジタルデバイド)を解消する母語での利用できるようにして、母語の保護をサポートするオープンなドキュメントフォーマット、オープンスタンダードで文書資産を作れるようにするオープンで透明性のある開発プロセスで開発する

参考ページ:https://ja.libreoffice.org/about-us/who-are-we/

導入事例

日本では自治体などでいくつか導入を公表会津若松市、甲賀市、久喜市、湖西市、塩尻市、豊明市、徳島県、東みよし町JA福岡市、住友電工、NTTコムウェア公表されていなくても自治体で数千台規模の実績も海外ではLinuxデスクトップと一緒に導入されることも

ミュンヘン市(ドイツ)などドイツ、フランス、イタリアなど行政で取り組み事例イギリス政府はオープンなファイル形式への移行としてODF推進を発表

LibreOffice導入一覧ページ:(公表されたところなどメモしてます)https://wiki.documentfoundation.org/JA/Marketing/CaseStudy

ユーザ団体による情報/マニュアルの公開が活発

会津若松市情報公開の先駆け。移行時に出たノウハウなど公開http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/docs/2008021400241/

JA福岡市作りこんだマニュアルを公開http://www.ja-fukuoka.or.jp/libre/

徳島県庁最近公開。基本的な操作もカバーしてボリュームが多いhttp://www.pref.tokushima.jp/docs/2011081000092/

Drawの勧め・レイヤー機能の紹介右クリックしてレイヤーを追加/変更追加

見える状態にするか印刷するかどうかロックするかどうか

をレイヤーごとに指定可能

ブースで配布しているチラシもDrawで簡単に作成

質問サイト(日本語)

日本語版も最近できました!

以前からある非公式なフォーラムよりもこちらを推奨

http://ask.libreoffice.org/ja/questions/

メーリングリスト

日本語MLは3つhttps://ja.libreoffice.org/get-help/mailing-lists/ユーザー系の使い方などのお話であれば「users」がオススメコミュニティ運営やバグに興味があれば「discuss」ニュースが知りたい時には「announce」質問サイトで反応がないときや解決しない時MLで聞いてみるとよいかも

MLしか読んでいない人も少なくない

usersメーリングリストのアーカイブ

http://listarchives.libreoffice.org/ja/users/

読むだけならWebでも

今後の関西でのイベント

第8回関西LibreOffice勉強会http://connpass.com/event/10005/12/13(土)午後、新大阪スピーカー募集中

LibreOfficeの日 @ JUSO Coworking毎月第3水曜日。次回は11/1915時-21時の間、いつでも出入り自由集まってLibreOfficeの話題で交流したり、作業するhttp://juso-coworking.doorkeeper.jp/events/16698

Q&A

Enjoy LibreOffice Life!Thank you!