オープンソースの統合オフィスソフトLibreOfficeの最新動向 OSC2012 Fukuoka

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オープンソースの統合オフィスソフト LibreOfficeの最新動向 in オープンソースカンファレンス2012 Fukuoka 2012/12/8 LibreOffice日本語チーム 榎真治 このドキュメントは クリエイティブ・コモンズ表示-継承 2.1 日本 でライセンスされています

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オープンソースの統合オフィスソフトLibreOfficeの最新動向

in オープンソースカンファレンス2012 Fukuoka2012/12/8

LibreOffice日本語チーム榎真治

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自己紹介

● LibreOfficeのコンサル、サポート、トレーニング、品質保証

– 2008年4月から2011年8月まで:株式会社グッデイ

– 2011年9月から:フリー

● コミュニティ

– LibreOffice 日本語チーム

– 九州LibreOffice勉強会、関西LibreOffice勉強会

– 日本UNIXユーザ会など

● メールアドレス:[email protected]

● Twitter: eno_eno

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アジェンダ

● LibreOfficeについて

● LibreOfficeの動向

● 更なる情報

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統合オフィスソフトの現在

● Microsoft Officeが広く普及しており、その中でも比率の高いOffice2003が2014年にサポート切れ

● オープンソースでは、LibreOfficeなどが利用されている

● 世界的に展開しているオフィスソフトであれば、機能的には違いはそれほどない

● Google DocsなどWebサービスも出てきている。コラボレーションに便利

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LibreOfficeとは

● 統合オフィスソフト

– ワープロ、表計算、プレゼンテーション、図形描画、データベース

● オープンソース

– 誰でも自由に利用/開発できる

– OpenOffice.orgの事実上の後継● マルチプラットフォームに対応

– Windows、Mac OS X、Linux

● 多言語対応に対応

– 109のUIを選択可能(3.6.0 Win版)

● 国際標準ファイル形式のODF

– 多くの統合オフィスソフトで対応

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LibreOfficeで何ができるの?

LibreOfficeのアプリケーション

相当するMicrosoft Officeのアプリケーション

利用例

ワープロ Writer(ライター) Word 印刷文書、マニュアル

表計算 Calc(カルク) Excel 表、グラフ、データ分析

プレゼンテーション Impress(インプレス) PowerPoint プレゼン資料

図形描画 Draw(ドロー) Publisher チラシ、イラスト、レイアウト図

データベース Base(ベース) Access データベース

数式 Math(マス) (数式エディタ) 文書中の数式作成

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Microsoft Officeとの互換性について

● Microsoft Office 97-2003形式:読み書き可能

● Microsoft Office 2007-2010形式:読み書き可能

● 通常のファイルのやり取りでは大きな問題はない

● LibreOfficeはオリジナルのソフト(Microsoft Officeの完全な代替品ではない)

● Microsoft Officeの方がよいところ、LibreOfficeの方がよいところそれぞれある

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LibreOfficeの歴史

● 1980年-90年代:商用ソフトウェアのStarOfficeとして開発

● 1999年:サン・マイクロシステムズが開発元を買収

● 2000年:オープンソースとして公開。OpenOffice.orgプロジェクト開始

● 2002年:OpenOffice.org 1.0 リリース

● 2005年:OpenOffice.org 2.0 リリース

● 2008年:OpenOffice.org 3.0 リリース

● 2010年:オラクルによるサン・マイクロシステムズの買収

● 2010年9月:TDF発足。LibreOfficeの開発が開始

● 2011年1月:LibreOffice 3.3.0 リリース

● 2012年8月:LibreOffice 3.6.0 リリース

● 2013年2月:LibreOffice 4.0.0 リリース予定

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コミュニティによる開発

● ドキュメント財団(TDF)が運営の中心を担う

– 運営の透明性が高い

– 特定の企業にコントロールされない

● 企業や団体、個人がボランティアとして参加

– 誰でも参加できる

– 実力主義

– 参加メンバの所属企業の例(SUSE, Redhat, Canonical, Lanedoなど)

● 日本語圏で活動するメンバーが中心になって日本語チームを結成して活動

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LibreOfficeのメリット

● さまざまな環境(OS)で利用できる

● 様々な言語で利用できる

● 国際標準のファイル形式ODFが標準形式で利用できる

● ライセンス管理コストの低減

● ライセンスコストの低減

● 誰でも利用できる

● 誰でも開発コミュニティに参加できる/風通しのよさ

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LibreOfficeの最近の動向

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LibreOffice導入状況

● OpenOffice.orgからLibreOfficeへ移行中

– 会津若松市(福島県)(約840台)

– 住友電工

– 交野市(大阪府)

● LibreOfficeから導入

– JA福岡市

– JFEスチール(導入決定)

– 久喜市(埼玉県)、甲賀市(滋賀県)、etc

● OpenOffice.org導入済み、LibreOffice移行は?

– 山形県(約5600台)

– 徳島県(約4000台)

– 龍ヶ崎市(茨城県)、四国中央市(愛媛県)、豊川市(愛知県)、箕面市(大阪府)、深川市(北海道)、夕張市(北海道)など

– トーホーなど

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海外での導入状況

● ヨーロッパなどを中心に世界中で利用が進んでいる

● ミュンヘン市(ドイツ)

● フランス政府

● ウンブリア州(イタリア)

● ラス・パルマス県(スペイン)

● コペンハーゲンの病院グループ(デンマーク)

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リリース計画

● 6ヶ月ごとに機能追加版をリリース(3.5, 3.6など)

● 毎月不具合修正版リリース(3.6.1など)

● 2013年2月には4.0.0を予定

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プロダクトの進化

● 頻繁なバージョンアップによる、すばやい対応

● 内部のコードの改善

● 起動速度などのパフェーマンスの向上

● Andoroid版/iOS版も開発中

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LibreOfficeの入手方法

● http://ja.libreoffice.org/ から最新版がダウンロード可能

● 本体(Main installer)とヘルプをインストール

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LibreOffice Conference 2012

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ドイツ・ベルリンで開催ドイツ・ベルリンで開催1010月月1717日(水)日(水)-19-19(金)の(金)の33日間日間前日にはコミュニティミーティング前日にはコミュニティミーティング

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メインホールでのウェルカムセッションの様子メインホールでのウェルカムセッションの様子

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日本語コミュニティについてのセッションも行いました日本語コミュニティについてのセッションも行いました

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UnitTestUnitTestについて、コードの実例を交えたセッションについて、コードの実例を交えたセッションの様子の様子

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TDFTDFの意思決定を行うボードメンバーがあつまりの意思決定を行うボードメンバーがあつまりクロージングセッションクロージングセッション

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更なる情報

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参考書籍

● 実務で使えるLibreOffice

● 導入事例に学ぶ!LibreOffice移行ガイド

● すぐわかる OpenOffice.org 3

● しっかり学べる!OpenOffice.org&LibreOffice

● オープンガイドブック OpenOffice.org 3 第2版

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今後のイベント予定

● LibreOffice関連

– 12月9日(日):第1回九州LibreOffice勉強会

– 12月22日(土):第2回関西LibreOffice勉強会

– 2月9日(土):オープンソースカンファレンス Hamamatsu

– 2月23日(土)オープンソースカンファレンスTokyoにてLibreOffice Japan mini Conference

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LibreOfficeに関わってみませんか

● LibreOfficeを使ってみませんか

● 周りの人に勧めてみませんか?

● 使い方がわからなくて困っている人にアドバイスしてみませんか?

● ブログに書いてみたり、マニュアルを作ったりしませんか?

● コミュニティへも参加して活動すると楽しいです。また結果的に経験や情報収集にもなります

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まとめ

● LibreOfficeはコミュニティによって開発されているオープンソースの統合オフィスソフトです

● 世界的に導入が進みつつあり、日本でも自治体や企業などで少しずつ導入が進んでいます

● 表面的な機能だけでなく、内部的にも改善が進んでいます

● ぜひ、使ってみてください

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ご清聴ありがとうございました