connpassの戦略決定〜チームで取り組んだ価値のデザイン

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の戦略決定株式会社ビープラウド代表取締役社長佐藤治夫

2017/2/16Developer Summit 2017

〜エンジニアとして生きる、技術の先にある現実に踏み出す

〜チームで取り組んだ価値のデザイン

IT 勉強会 発表時ユニフォーム正装化へ

©PyCon JP 2015

自己紹介•佐藤治夫( Sato Haruo )•株式会社ビープラウド代表取締役社長 (2006 年設立 )•Twitter http://twitter.com/haru860•connpass 企画・開発・運営( 2011 年〜)•BPStudy 主催( 2007 年 9 月〜)

「エンジニアをつなぐ IT 勉強会支援プラットフォーム」 → IT 勉強会に特化・ 2011 年 11 月サイトオープン(リリースして 5 年 3 か月)

connpass とはURL:https://connpass.com/

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リリースから現在までの connpass の伸び(ページビュー)

横ばい期間

成長期(2 年 11 か月で約 10 倍の伸び)

横ばい期間

成長期間(3 年 1 か月で約 10 倍の伸び)

本日は、サイト成長の裏にあるconnpass チームの取り組みについて紹介します。

この期間の取り組み

実装する機能について意見を出しあう(ブレスト)↓どの機能を実装するかを議論する↓なかなか結論が出ない(時間が過ぎていく)↓妥協して決定プロセスへ↓合意感、納得感が無いまま開発へ突入↓効果が出ない( = 価値が生み出せていない)

横ばい期間の connpass チームチーム構成:エンジニア2人、デザイナー1人

成長期の connpass の取り組み

・ 2014 年 1 月〜匠メソッドを導入・匠メソッドとは  匠 Business Place の萩本順三さんが開発している価値創造メソッド  ( http://www.takumi-method.biz/ )・匠メソッドを使って「価値のデザイン」に取り組んだ

つらい状況を脱出するために・・・

匠メソッドのステップステップ0 問題の発見(ブレスト・議論)ステップ1 ステークホルダーは誰か?ステップ2 自分たちはどのようなサイトをつくって行きたいのか?ステップ3 ユーザーのニーズを考えるステップ4 要求( IT 要求)に落とし込む

ステップ 0 解決すべき問題領域の発見(ブレスト・議論)

現状

解決したい課題実現したい価値ToBe

AsIs 解決するべき問題は何か?

ステップ 1 ステークホルダーは誰か?問題領域のステークホルダーを洗い出す

ステップ 2 自分たちはどのようなサイトをつくって行きたいのか?ビジョン、コンセプトを決める

connpass のビジョン「エンジニアをつなぐ IT 勉強会支援プラットフォーム」 

ステップ3 ユーザーのニーズを考える・誰に対して、どのような価値(嬉しいこと)があるのか?を考える・その価値を実現する「プロジェクトの目的」を決める

ステークホルダー

価値

プロジェクトの目的

ステップ4 要求( IT 要求)に落とし込む要求分析ツリーの作成 ビジョン→コンセプト→目的→業務要求→ IT 要求 のツリー

ビジョン

IT 要求業務要求目的コンセプト

匠メソッドへの取り組みによるサービス開発への効果

建設的な議論が可能に枝葉のレベルだと議論が収集しない( 具体的、そもそも論で話しにくい)

A さんのアイデア

B さんのアイデア

取捨選択の議論がしやすい(そもそもの価値に近い)

プロジェクトの目的 A

<個人の価値観><Project の価値観>

プロジェクトの目的 B

「要求の爆発」の恐怖からの解放(通常)優先度を決める段階で、さらに新しいアイデアを出す→ 議論を収束させていきたい段階では敬遠されがち

(要求分析ツリーによる方法)「ツリーに葉を足すだけ」というのが目に見える↓精神的負担が軽く、新しいアイデアに対しても前向きに議論できる赤色の IT 要求= 要求分析ツリーをつくってからアイデアとして出た IT 要求

connpass での企画・戦略(抽選機能)

必要充分でミニマムなリリース

↓迅速な戦略の決定、合意形成

かかった時間:約1日・午前中:価値分析モデル(2時間)・午後:要求分析ツリー(4時間)

connpass での企画・戦略(グループ機能フェーズ1)

connpass での企画・戦略(グループ機能フェーズ2)

1次リリース後に明らかになった課題を1次リリース時の要求分析ツリーに追加↓1次リリースと2次リリースがシームレスにつながる

< 課題・問題領域 >

戦略における「攻め」と「守り」<攻めの戦略要求 >

<守りの戦略要求 > 小改善、運用向け改善 etc…

ユーザー向けの大きな機能開発 etc…

・「前回のフェーズは攻めて効果が出たから、引き続き攻める」・「前回は攻めて一定の効果が出たから、今回は守りを固める」

まとめ:価値をデザインすることにより得られた効果

・ユーザー価値に近い、建設的な議論が可能に・「要求の爆発」の恐怖からの解放・必要充分でミニマムなリリース・迅速な戦略の決定、合意形成・1次リリースと2次リリースがシームレスにつながる・戦略における「攻め」と「守り」

まとめ:サービス開発における戦略の重要性

【チームのモチベーションのために重要】チーム内で「納得感」のある合意形成が短時間でできること

時間・リソースは有限(常に充分にあるという組織は無い)

【組織のために重要】・何をどのような順番でやるか・何をやり、何をやらないか

まとめ:リソースを集中するべきところシーズ:自分たちはどのようなサイトをつくって行きたいのか?

ニーズ:ユーザーが求めていること IT :機能ここに集中!

ご静聴ありがとうございました!「エンジニアをつなぐ IT 勉強会支援プラットフォーム」  connpass をよろしくお願いします。