Post on 28-May-2020
64HCD-3056GC/3056G
8. 故障診断
(1)トラブルモニターの概要
トラブル番号 トラブル名称 トラブル内容(異常内容) 検知後の動作
H01 初期着火不良・運転のはじめに 10 回連続して点火を繰り返
しても、バーナーに着火しない。 直ちに運転停止
H02 失火不良
・運転途中にバーナーの失火が 10 回連続して起こったとき、または途中失火の後に 10 回連続して点火を繰り返しても、バーナーに着火しない。
運転中は残り時間を冷風運転に切替、運転終了後にエラー表示
H03 モーター過熱・ドラムまたは、ファンモーターが異常過熱し、
安全装置(サーマルプロテクター)が働いた。直ちに運転停止
H04(HCD-3056GC
のみ)
コインセンサー入力異常
・コインセンサー入力が 1 秒以上 ON し、運転終了後も ON したままである。 運転継続、運転終了後にエラー
表示
H05 設定スイッチ異常・運転時間設定スイッチの設定に異常がある
場合。電源「入」とともにエラー表示
H06 過熱異常・ドラム入口部分、またはドラム出口部分が異
常過熱したとき、安全装置(入口、または出口温度過昇防止サーモスタット)が働いた。
運転中は残り時間を冷風運転に切替、運転終了後にエラー表示
65 HCD-3056GC/3056G
(2)トラブルモニター動作時の点検内容
トラブル番号 原因 トラブル内容(異常内容)
H01着火不良
または
H 02失火不良
1. ガス切れ ・乾燥機本体までガスが供給されているか?<処置>原因をつかみ、ガス供給する
2. ガス圧不足 ・ガス 1 次圧が正常なら、2 次圧を測定する(P.58 参照)<処置>1 次圧正常で 2 次圧不足なら、電磁弁の動作不良ガスバルブ用コネクタ S108 (4P)の端子間電圧-白 (2) ~ +赤 (4) DC90V
3. ガスバルブの出力が出ていない ・バーナー後部のガスバルブを点検する<処置>出力電圧を確認する
4. ガスバルブが動作していない。(動作音がない)
・バーナー後部のガスバルブを点検する点火時(イグナイタが動作したとき)にガスバルブを確認する<処置>出力電圧 DC90 Vを確認する
5. イグナイタへの電源供給がされていない
・制御基板コネクタ S108 の接続確認<処置>イグナイタへの出力 AC100V が正常でなければイグナイタ交換
6. 熱電対が断線または正常でない ・メンテナンス表示で熱電対のマイコン値が燃焼中上昇するかを確認する(SW4-DipSW8)<処置>上昇しない場合、配線の接続不良がなければ、熱電対の不良
7. 高圧コードの接続不良 ・イグナイタの出力プラグおよび点火プラグとの接続を確認する
H 03モーター過熱
1. モーターサーマルプロテクタが動作した
・通常の運転により、モーターが過熱したのであれば、次の項目を点検するモーターシャフトにゴミなどがつまり、回転をさまたげていないか?<処置>回転を妨げる要因があれば取り除く
2. モーターサーマルプロテクタ用コネクタの外れ
・コネクタの接続不良がないか点検する
H 04コイン
センサー入力異常
(HCD-3056GC
のみ)
1. コインセンサー部がつまっている
・センサー内部の硬貨通路部に異物がないか?コインボックス内に硬貨がたまり、コインシュートの部分がつまっていないか?
2. コインセンサー(マイクロスイッチ)が短絡している
・コインメカの検出センサー部がリード線などがひっかかり、マイクロスイッチが短絡していないか?<処置>引っ掛かりを除く
H05設定スイッチ
異常
1. 制御基板の設定スイッチが正しく設定されていない
・制御基板の時間設定スイッチが 0 分設定になっていないか確認する
H06過熱異常
1. 入口温度過昇防止サーモスタット(手動・自動)の接続部の外れ、または接触不良
・サーモスタット接続端子部およびリード線を点検する<処置>接続箇所に不具合がなく、温度が十分低下してもサーモスタットの接点が復帰しなければ、サーモスタットを交換2. 出口温度過昇防止サーモスタッ
ト(手動)の接続部の外れ、または接触不良
3. 制御基板コネクターの接続部の外れ
4. 給気口のつまり ・後面板上部の金網周辺を点検する<処置>保護金網を取り外し金網に付着したほこりなどを除去する
5. モーターが回らない ・モーターの点検
66HCD-3056GC/3056G
(3)その他の故障診断
症状 原因 処置
「End」表示したまま運転ができ
ない● ドアースイッチが短絡している
● コネクター接続部を確認する● ドアースイッチレバーにゴミなど異物が
つまっていないか点検する● ドアースイッチの故障点検
電源元ブレーカーを入れても営業
中ランプが点灯しない
● 制御箱内のヒューズ (1A) がきれている● 表示基板のコネクターの接続不良● 制御基板の故障● 表示基板の故障● 電源トランスの故障
● ヒューズの交換● 接続しなおす● 交換● 交換● 交換
ドラムが回転しない● ドアーが閉じていない● ドアースイッチが断線している
● ドアーを閉じる● コネクター接続部を確認する
乾燥が不十分である
● 衣類の入れすぎ● 衣類の脱水が不十分● フィルターのつまり● 出口温度設定が不適切● 排気筒が長すぎるまたは内径が小さい
● 適正な量にする● 脱水機で脱水する● フィルターの掃除● 適切な出口設定を行う● 排気筒を適正にする
(4)トラブル解除について
● トラブルモニターは下記のいずれかの方法で解除できます。
①制御基板のリセットスイッチを押すと解除します。
②ドアを5秒間に3回開き、そのまま開けた状態を保持すると解除します。
③トラブルモニターのH 04(コインセンサー異常)は、トラブルの原因が解除されれば自動的に解除します。● 異常の原因を取り除かないで再運転した場合、再びトラブルモニターがはたらきます。
注意● トラブル発生時に運転時間が残っているときは、トラブルモニター解除後、運転を再開しますので、可動部には
触れないように注意してください。● トラブル発生時は十分トラブルの原因を調べてから再スタートしてください。トラブルの原因を十分調べないま
ま何度も再スタートを行うと機械が故障したり、誤動作による事故や、漏電や感電、ショートによる火災の原因
になります。