1.マーケティング(marketing)とは...STP理論、6P理論(4P+世論Public...

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1Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

1.マーケティング(marketing)とは

2Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

2.マーケティングという言葉・・・何故、多いのか?

❒「マーケティング」のつく言葉・・ざっと拾い出しただけでも、40個弱!

オンラインマーケティング、モバイルマーケティング、携帯マーケティング、インターネッ

トマーケティング、メールマーケティング、フラッシュマーケティング、データベースマーケ

ティング、CGMマーケティング、Webマーケティング、ソーシャルマーケティング、

ソーシャルメディアマーケティング、フェイスブック・マーケティング、Twitter

マーケティング、STPマーケティング、集客マーケティング、ダイレクトマーケティング、

BtoBマーケティング、One to Oneマーケティング、ディジタルマーケティング、バズ

マーケティング、バイラルマーケティング、WOMマーケティング、クチ(口)コミマーケ

ティング、インタラクティブマーケティング、ブログマーケティング、Webドメインマー

ケティング、検索エンジンマーケティング(SEM)、グローバルマーケティング、エリア

マーケティング、クロスメディアマーケティング、動画マーケティング、インバウンドマーケ

ティング、ステルスマーケティング、トリプルメディアマーケティング、コトマーケティング、

共創マーケティング、インフルエンサーマーケティング、アンバサダーマーケティン

グ、・・・

3Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

3.もう少し整理すると・・・

❒従来系:STP(Segmentation,Targeting,Positioning)マーケ

ティング、集客マーケティング、グローバルマーケティング、BtoBマーケティング、エ

リアマーケティング、データベースマーケティング

❒インターネット系:オンラインマーケティング、ディジタルマーケティング、インター

ネットマーケティング、Webマーケティング、検索エンジンマーケティング

(SEM)、Webドメインマーケティング、メールマーケティング、ダイレクトマーケ

ティング、One to Oneマーケティング、トリプルメディアマーケティング

❒ソーシャルメディア系:ソーシャルマーケティング、ソーシャルメディアマーケティン

グ、CGM(Consumer Generated Media)マーケティング、フェイスブック・

マーケティング、Twitterマーケティング、ブログマーケティング、動画マー

ケティング、インタラクティブマーケティング、フラッシュマーケティング、クロスメディ

アマーケティング、インバウンドマーケティング、ステルスマーケティング、共創マーケ

ティング、インフルエンサーマーケティング、アンバサダーマーケティング

❒口コミ系:バズ(buzz)マーケティング、バイラル(viral)マーケティング、

WOM(Word Of Mouse)マーケティング、クチ(口)コミマーケティング

❒モバイル系:モバイルマーケティング、携帯マーケティング

4Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

参考 フラッシュマーケティング

出所 朝日2010.7.26

ベンチャー企業のピクメディア(http://www.piku.jp/)

やUSENの「ピタチケット」(http://pita.jp/)など

5Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

4.マーケティングの定義

❒狙い

顧客の満足を得ながら自社利益を増やしていくこと

(顧客の維持・拡大)

❒どんな活動?(注:定義は色々※ある) ※次スライド

『顧客の欲しがるものを明確にし、欲しがるものを顧客へ届ける

ために行うすべての活動』、

もう少し細かくは、

『顧客が真に求める商品やサービスを開発し、その情報を知って

もらい、それを欲しがって購入してくれるようにするすべての活動』

6Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

※ 専門家などの定義例

■ピーター・ドラッカー(経営学者、ウイーン生まれ、1909-2005)

『マーケティングが目指すのは、顧客を理解し、製品と

サービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすること

である。』

■フィリップ・コトラー(経営学者、シカゴ生まれ、1931-)

『マーケティングとは、価値を創造し、提供し、他の人々

と交換することを通じて、個人やグループが必要とし欲求

するものを獲得する社会的、経営的過程である。』

■日本マーケティング協会1990年

『マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立

ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創

造のための総合的活動である。』

7Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

5.ロジスティクスとの関係

調達 生産 流通 販売 消費者

サプライヤ

消費者が喜ぶものを作り、どうやって買ってもらうか?

(マーケティング)

作った商品をお店までどうやって届けるか?(ロジスティクス)

インターネットなどを利用

8Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

6.販売(Selling)とはアプローチが逆

販売活動 マーケティング違い

・開発した商品・サービス(既存製品)を

売りにいく活動

・自社内から外部へ向けた活動

(プロダクトアウト型)

・短期的な取り組み

・売り込む土俵(市場あるいは顧客)を決

め、その顧客が購入してくれる仕組みを

作り上げていく活動

・外部の市場から自社内へ向けた活動

(マーケットイン型)

・長期的な取り組み

一般市場

開発済み製品 一

般市場

ターゲット

市場

ターゲット市場向け製品

9Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

7.マーケティング戦略とは

❒マーケティング戦略策定プロセス(フィリップ・コトラー教授):R-STP-4P

外部環境分析・自社分析

事業機会の発見

市場の細分化(S)

標的市場の選定(T)

ポジショニング(P)

マーケティングミックス(4P)

市場調査:R マーケティング戦略:STP・4P

R:Research

S:Segmentation

T:Targeting

P:Positionig

4P:

-Product(製品)

-Price(価格)

-Place(チャネル/流通)

-Promotion(販売促進等)

「誰に」売るかを明確化

「何を」「いくらで」「どこで」「どのように」売るかを明確化

3C分析などCompany:自社Competitor:他社Customer:顧客

10Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

※フィリップ・コトラー(Philip Kotler,1931年~)

❒アメリカ合衆国の経営学者。マーケティング学者。

❒シカゴ大学で修士号、マサチューセッツ工科大学で博士号。ノースウェスタン

大学ケロッグ・スクール(J.L.Kellogg School of Management)教授。

❒現代マーケティングの第一人者、日本でも数多くの著書が翻訳されている。

❒STP理論、6P理論(4P+世論Public opinion+政治力Political power),7P理

論(4P+人People+プロセスProcesses+物的証拠Physical evidence)など

●マーケティング戦略(2008.5.22)

Marketing Strategy with Philip Kotler at the London Business Forum - YouTube

●インタビュー(The Business Voice ):不確実な経済下でのマーケティングについて

Philip Kotler on marketing in times of economic uncertainty - YouTube

●インタビュー(Anaheim大経営学科):マーケティングについて

Philip Kotler "Marketing" - YouTube

●インターネットマーケティング

Philip Kotler - Internet Marketing - YouTube

11Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

8.簡単な具体例と対応づけると

バイオ技術で

口臭を取り除く食

品が作れることが

分かった

女子大生

をターゲットに

製品化しよう

おいしくて

口臭を消せる

キャンディーを

製品化しよう

・■■のようなキャンディを開発し

・手頃な価格で★★円とし

・●●のような店頭に陳列し、

・CMを流し更に街頭でチラシ配布

で販促

外部環境分析・自社分析

事業機会の発見

市場の細分化(S)

標的市場の選定(T)

ポジショニング(P)

マーケティングミックス(4P)

市場調査:R マーケティング戦略:STP・4P

R:Research

S:Segmentation

T:Targeting

P:Positionig

4P:

-Product(製品)

-Price(価格)

-Place(チャネル/流通)

-Promotion(販売促進等)

具体例

12Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

9.環境分析と事業機会の発見(R)

❒マーケティングの出発点

❒最も一般的な方法は3C(Customer、Competitor、Company)分析。

・外部環境の分析:顧客のニーズ、競合企業の製品の状況など

・内部環境の分析:自社の技術力や営業力の強み・弱みなど

❒事業機会(ビジネスチャンス)/市場機会の発見

・SWOT分析:プラス要因としての強み(Strength、自社)、機会

(Opportunity、外部)、 マイナス要因としての弱み(Weakness、自社)、

脅威(Threat、外部)に整理

→分析を通して有効そうなアイデア(即ち、Aのような人にBのような

ものを提供するとよさそうだ)を見つけ出す

自社競合企業顧客

13Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

10.市場の細分化(S)と標的の選定(T)

市場(顧客)全体

法人30未満 30以上 男

女30未満 30以上

個人

法人30未満 30以上 男

女30未満 30以上

個人

❒市場の細分化(Segmentation)・顧客をいくつかの集団(セグメント)に分割。・個人なら年代・性別・地域、好み・価値観などで、法人なら業種や規模などで。・抜けや重複がないように。細かく分割しすぎないように。他社と異なる分け方が思わぬヒットにもつながる可能性も。

❒標的市場の選定(Targeting)

・より効率の上がるマーケティングを行うた

め狙うセグメントを決め(ここでは、30未

満)、現実的なセグメントに翻訳

14Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

参考 若い女性をターゲットとしたデジカメ

❒DMC-FP7(パナソニック) 2011.5.19発売❒「ビューティレタッチ」と呼ばれる機能を搭載被写体の目の大きさや肌の色などを撮影後に、化粧するかのように加工できる。・「エステレタッチ」効果=>「肌透明感」「テカリ除去」「ホワイトニング」・「メイクアップレタッチ」効果=>「肌色」「リップカラー」「チークカラー」

「アイシャドー」

http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn110426-1/jn110426-1.html

15Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

参考 アウトドア派をターゲットとしたデジカメ

❒FinePix XP200(富士フィルム)

❒2013年4月27日に発売、有効画素数は1640万、光学式 5倍ズームレンズを搭載

❒アウトドア派を意識した以下のような特徴を持つ

・「15m防水」「2m耐衝撃構造」「-10℃耐寒」「防塵」のタフネス機能がアウトドアで威力を発揮!

・ビーチなどの強い日差しの下でも明るく見やすい低反射高輝度モニターを搭載

・写真や動画を無線LAN通信でスマホに簡単転送、SNSへアップして楽しめる!

❒オープン価格。3万円前後。

http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/xp/finepix_xp200/features/

16Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

参考 海外旅行者向けのポータブルナビ

❒ポータブルSDトラベルナビゲーションCN-SG520L/CN-SG520D (パナソニック)

2012年10月12日発売

❒海外のガイドブックデータ「るるぶDATA」を収録

❒韓国ソウルとフランスパリのデータを収録。それ以外にインターネットから8都市(台

北・ホーチミン・ロンドン・ローマ・バルセロナ・ヴェネツィア・ホノルル・ニューヨーク)の

データを購入可能

❒店頭では5万5000円前後

17Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

11.ポジショニング(P)

❒ポジショニングとは

・ターゲティングとマーケティングミックスをつなぐ位置づけ

・自社製品と競合製品との違いを明確にすること。即ち、ターゲットに選定した

顧客に、競合製品にない優れたところ(≒差別化要因)をどう認識してもらう

かを決めること。

❒ポジショニング手順の一例(ビールの場合)

①顧客が重視する価値をリストアップ

=>コク(芳醇さ)、キレ(のど越しの清涼感)。

顧客が重視しない「缶の重さ」などは外す。

②自社製品が優位に立てる価値(1つまたは

複数個の組合せ)を見つける

=>「キレが最高」、とか「コクがあってキレも

ある」、など

https://www.nri.com/jp/opinion/m_word/marketing/position.html

18Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

※ ポジショニング・マップの例

http://blog.livedoor.jp/onemillionlike/archives/1030321307.html

Steve Jobs Introducing The iPhone At MacWorld 2007(字幕付き)(1:30~、3:00~、3:35~4:45がpositioning)

19Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

※ スマホとタブレットの中間的携帯端末*

❒“ギャラクシーノート2”(サムスン電子)

❒2012年9月26日より韓国で発売。その後、

世界128カ国・地域で順次販売予定。日本

でも年内発売予定。

❒「ギャラクシーノート」の後続製品

❒画面サイズが5.5型。スマホ(約4型前後)でも

なく、 タブレット型(7型以上)でもなく、その中

間的位置づけ。米アップルのiPhone5への

対抗として投入。

❒他の特徴

・スタイラスペン「Sペン」について、以下の機能を搭載

「エアビュー機能」:Sペンを画面近くに当てるだけで電子メール、Sプランナー、写真、ビ

デオなど多様なコンテンツの内容をあらかじめ見ることができる。

「イージークリップ機能」:画面の好きなところでSペンのボタンを押した状態で画面領域を

指定するとその部分をすぐにキャプチャーできる。

・OSはアンドロイド4.1、CPUは1.6GHzクアッドコアプロセッサ、RAMの容量は2GB、大容

量バッテリーの搭載で16時間の連続通話が可能、など。

*)「ファブレット」(←フォン+タブレット)と呼ばれる。

20Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

12.マーケティング・ミックス(4P):製品

①製品(Product)の決定

②価格(Price)の決定

③流通(チャネル)(Place)の決定

④プロモーション(Promotion)の決定

どんな製品を開発・提供して顧客にとっての価値を高めるか。

❒製品の価値:顧客にもたらす物理的・精神的利点など

❒製品のスペック:デザイン、機能、ブランド・商品名、など

❒製品のライン:種類やバリエーション(例.飲料メーカの炭酸飲料、

コーヒー類、お茶類、果汁飲料など)

❒製品の付加機能:アフターサービス、アップグレード、返品など

❒R-STPの過程で、「誰に売るか」、「どう覚えてもらうか」、が決定済み。

❒残るは、「何を」「いくらで」「どこで」「どのように」売るかを決める必要がある。

→4つのP、即ち、マーケティング・ミックスの明確化。戦略を具現化する作業。

顧客にとって、その製品の何がうれしい所か。例.画素数最大のデジカメ、世界最薄のノートPC、など

21Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

13.マーケティング・ミックス(4P):価格

①製品(Product)の決定

②価格(Price)の決定

③流通(チャネル)(Place)の決定

④プロモーション(Promotion)の決定

高価格帯~低価格帯のどこに参入するか。

❒基本的な価格目標の設定:需要と供給、コスト、競争を考慮して

❒価格の変更:値下げ、値上げ

❒価格バリエーション:同じ製品でも地域や顧客の違いで変える

自社費用

顧客が買ってくれる最大の価格

競合製品の価格

22Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

14.マーケティング・ミックス(4P):流通

①製品(Product)の決定

②価格(Price)の決定

③流通(チャネル)(Place)の決定

④プロモーション(Promotion)の決定

製品をターゲット顧客にどうやって届けるか。

❒外部チャネル(卸など)を利用するか否か:利害得失を考慮して判断

❒チャネルの設計:長さ(段数)、幅(チャネル数)、地域および具体的チャ

ネルの選択

❒チャネルの動機づけ:外部チャネルに対し、自社製品へ熱心な対応をし

てもらうための対策。販売支援員派遣、報奨金など

メーカ

二次卸

一般小売店

量販店一般小売店

消費者

0123

長さ

23Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第5回181019 マーケティングとその戦略

15.マーケティング・ミックス(4P):販売戦略

①製品(Product)の決定

②価格(Price)の決定

③流通(チャネル)(Place)の決定

④プロモーション(Promotion)の決定

広告やキャンペーンやPRをどのように展開するか。

❒目標の設定:対象を消費者にするか(プル戦略)、チャネル(流通業者)に

するか(プッシュ戦略)、それぞれで何を目的とするか。

❒プロモーション・ミックスの構築:①広告、②パブリシティ(報道)、③販売

員による販売、④販売促進(クーポン、試供品、懸賞など)の4種の最適組合

せを決める。

例.広告で認知度を高め、人的販売と販売促進で購入を促す、など

メーカ

流通業者

消費者

メーカ

流通業者

消費者

プッシュ戦略 プル戦略

働きかけ

働きかけ

購買

購買

注文

注文