リクルートWebサービスと「ウェブ進化論」
~なぜ、リクルートはWebサービスを公開するのかを「ウェブ進化論」のキーワードにそって、ご説明します~
リクルートの事業
リクルートは、企業と人(Business to Consumer)、もしくは企業と企業(Business to Business)を結びつける場を、情報誌・インターネット・モバイルなど多彩なメディアを通じて提供しています。
リクルートの目指す世界観と果たす役割
世界観 「FOLLOW YOUR HEART」
十人十色、百人百色の自己実現が可能な世の中こそ豊かな世の中である
役割 「まだ、ここにない、出会い。」
リクルートは、ひとりひとりと真正面から向き合って、きちんと出会うところまで応援します。出会いが表現しているのは、自分の可能性、チャンス、新たな生活、仲間、そして希望です。
リクルートWebサービス公開の意味
「FOLLOW YOUR HEART」と「まだ、ここにない、出会い。」の実現
より多くのかたに、必要な情報をお届けしたい。
ひとりひとりに、マッチした情報を選んで届けたい。
この思いを実現する手段としてWeb2.0の流れにのった。
従来の課題をWeb2.0でクリアしてゆこう
変化をチャンスに
ここで、「ウェブ進化論」
素敵なキーワードロングテール追求
アマゾン島からアマゾン経済圏へ
ブログと総表現社会
チープ革命
オープンソース
2006年2月出版
(1)ロングテール追求
「ひとりひとり」の情報を追求
ますます多様化
“ロングテールに関わりあっても固定費をま賄えるだけの売り上げを生まない”
“絶対に儲からないから、そんな小さな客や、そんな小さなメディアを相手にするな”
引用:梅田望夫著「ウェブ進化論」(ちくま新書)111P
これまでと、同じ発想では、多様化への対応は実現できそうにない
Web進化論のキーワード
(1)ロングテール追求
アマゾン島から、アマゾン経済圏へ
リクルート島から、リクルート経済圏へ
開発者が自分のサービスを開発するために、リクルートの情報が使えるように
検索軸の多様化
情報への意味付け(編集)を多様化
いいかえると
「まだ、ここにない、出会い」の実現方法のひとつとして期待
リクルートはどうしたか?
(2)ブログと総表現社会
個人でも、サイト運営ができる=メディアが作れる時代。
“メディアの権威側や、権威に認められて表現者としての、既得権を持った人たちの危機感は鋭敏である。ブログ世界を垣間見て「次の10年」に、思いを馳せれば、この権威の構造基盤を脅かされる予感に満ちている。 ”
引用:梅田望夫著「ウェブ進化論」(ちくま新書)146 P
危機:リクルートの競合が、多産?機会:新しい情報配信経路ができる◎
Web進化論のキーワード
(2)ブログと総表現社会
個人が発信してゆく時代
個人でも、サイト運営ができる時代。
ブログや、いろんな個人メディアを、リクルート情報への入り口に
より、多くの人に、情報を届けるために
機会:新しい情報配信経路ができる◎
リクルートはどうしたか?
(2)ブログと総表現社会
ブログ等、多様化する、メディアや、機器に対して、情報を届けるために、データを扱いやすいWebサービスを活用。
ブログパーツによる、コンテンツに連動した、情報配信
自分のサービスへの、リクルートの情報付加をWebサービスで行ってもらう。
リクルートはどうしたか?
ブログパーツ事例 AB-ROAD
(3)チープ革命とオープンソース
Webサービスが有効かもしれないのは、わかった。
でも、成功が確約されているわけではない。
でも、出してみないとわからない
リスクなく、公開するには
安さ、速さ、柔軟さ が必要
Webサービスの開発は、積極的に「チープ革命」「オープンソース」の恩恵を利用
Web進化論のキーワード
(3)チープ革命とオープンソース
リクルートWebサービスの開発2007年4月にプロジェクト発足
8月に4サービス公開、10月に8サービスに11月15日(本日)カーセンサー追加で9サービスに
Linux+Apache+MySQL+Perl
社内で内製
アジャイル(自動テスト、ペアプログラミング)の実践
インターネット検索がリファレンス。(多くの、情報公開していただいているみなさまに感謝)
無事公開できました。
リクルートはどうしたか?
アジャイル・ペアプロ実践中
「ウェブ進化論」からのエール
個人的な体験ですが…
“ヤフー・ジャパンや楽天は、孤島の魅力を高めるだけの今のやり方を改めて、「サービスであると同時に、プラットホームでもある」Web2.0を遂行し、島にいたるところに誰もが勝手に港を作ったり、
橋をかけたりする自由を担保するような大政策展開を果たさなければならない”
引用:梅田望夫著「ウェブ進化論」(ちくま新書)133P
2006年の2月にこの1節をよんだとき「ヤフー・ジャパンや楽天」を「リクルート」に置き換えてみてこれは、挑戦状だなあと感じました
「ウェブ進化論」から今まで2006年2月
「ウェブ進化論」出版
2006年6月じゃらんWebサービス公開引き続きフロムエー、カーセンサーラボ、スマッチ公開
2006年12月ホットペッパー公開
2007年4月メディアテクノロージーラボ設立リクルートWebサービスプロジェクト発足。
2007年8月エイビーロード、赤すぐnet、リクルート進学ネット、ホットペッパービューティ公開
2007年10月赤すぐ内祝い、キーマンズ、eyeco公開
2007年11月カーセンサー公開
リクルートWebサービスの今後
リクルートWebサービスは出揃ってきました
もうすこし、追加もある予定
いよいよ、活用フェーズへ
どうぞ、みなさま、お使いください。
を実現するために、Web2.0の流れにのってゆきます。
リクルートWebサービス活用事例
シンプル飲食検索http://hotpepper.tatamilab.jp/simple/ソースも公開中
地球で旅行検索http://mtl.recruit.co.jp/sandbox/virtual_earth/
BOOOT.tv : ボーッとみんなで中古車探し
http://car.booot.tv/
ブログパーツ事例 AB-ROAD
カーセンサーWebサービス本日公開
カタログ検索-画像たくさん
中古車検査-緯度経度でも検索可能
最後に
ウエブ進化論からは、いろいろなヒントをいただいた。
リクルートもWebサービスのリリースという形でWeb2.0の流れに乗ることができた。10年後に振り返ったとき、どう、語られるか?やってみないと、見えないことも多いけど、可能性にチャレンジしたいと思います。
次の宿題は?
けものみちと高速道路十人十色
百人百色
勤勉の継続自分が好きなこと
自分に向いたこと
自分がやりたいこと
どうもありがとうございました