自治体職員のデータ活用リテラシー向上策
神戸市
松崎太亮20th, Dec. 2017
データ活用テストベッド試行研修
神戸市のデータ活用推進
「神戸創生戦略」「神戸2020ビジョン」に基づき、データの蓄積・公開を推進し、市民・事業者との協働と参画により、ICT・データを活用して地域課題を解決するオープンガバメント社会の構築をめざす。
IT人材育成
データを活用する環境整備
市民・産学官との連携
データカタログサイト
■掲載しているデータ
震災写真『1.17の記録』避難場所の情報AEDの設置情報ごみの収集日情報マラソン走行ペース情報広報紙KOBE などオープンデータを利活用した先行事例なども掲載146セット、810ファイル
3
データ活用事例
ごみ品目別収集区分一覧
ごみの排出区分、排出曜日、住所地
資源集団回収情報
「今のままでは、オープンデータは無用の長物」
Turning Point
Turning Point
Government can work for the people by the people in the
21st century”
フェローによる衝撃のコメント
「オープンデータは、今のままでは無用の長物」(課題が先、データは後)
「スタートアップ支援とは、ビジネスモデルを作ることではなく、なぜそうしたいのか哲学を落とし込むこと。そのことで、(ここで働いてみたい)と思える会社や地域を増やすこと」
「 ITにしろ、音楽にしろ、派手なイベントだけでは、成果が上がったように勘違いしてしまう」(一部の人の自己満足)
神戸市HPのスクレーピング(一覧化)
Dead Linkリストの作成Bad Linkリストの作成検索アシストワードの作成サイト改善についての助言
8
データ活用における人材育成の視点
課題が先、データは後
データを使うのは何のため?
市民・企業は何を期待している?
課題解決?データ活用?
欠けていたのは
利用者の視点
課題/タスクの認識
共有の姿勢
神戸市データアカデミー(H28)
■趣旨データ公開の意義、データを活用した政策立案の庁内での浸透、市民の積極的なデータ活用啓発のための研修
■全課長級職員向け研修(約700名受講)
5%
56%30%
7% 2%
興味が無い 少し興味がある
興味がある とても興味がある
実際に取り組みたい
29%
24%30%
17%
データ人材がいない
業務が忙しく時間が無い
進め方がわからない
活かせる業務がない
75%
21%
4%
取り組んでいない
少し取り組んでいる
取り組んでいる
25%
44%
25%
5%1%
知らない 名前は知っている
少し理解している 理解している
既に取り組んでいる
受講前OD理解度
受講前データ活用状況
実践を阻む課題
受講後の
データ利活用意思
受講者アンケート(課長級)
神戸市データアカデミー(H28)
○第2弾 市職員向けセミナー及びワークショップ(10月~約2か月)データ分析&活用により所属の課題を業務効率化や課題解決を目指す。データ活用の意欲が高い所属長や所属から出席を促す
○第3弾 市民参加型ワークショップ(平成29年3月開催)
ワークショップ討議事例
データ活用取り組みのステップ
オープンデータダッシュボード
カタログサイトアクセス数
データセット別ページビュー
イベント情報をAPIで提供
データ活用次のステップ
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“データ活用推進は人のためのみにあらず”①データ活用の意義を職員が理解【個別業務レベル】
GISアカデミー
データアカデミー
データアカデミー
②データを流通させる【他の業務への流用】
③データ分析の業務組み入れ【活用リテラシー】
Kobe Todayサイトオープンデータダッシュボード
・庁内教養型GISによる全庁横断的なデータ共有・データを活用した課題解決力の向上
・データ分析を業務に落とし込むための知識・完成を養う(データ活用リテラシー)・多角的なデータ分析・可視化・標準的な業務フローの確立と他部署への横展開
・定量データ分析に必要な基礎知識とスキル・データを活用した課題解決力の向上
・GISによる業務フローの改善・業務の標準化
神戸市データアカデミー(H29)
座学と実践的な演習を通じて、定量データ分析に必要な基礎知識と基礎スキルを習得
スキルを習得し、データ利活用レベルの向上及びデータを活用した課題解決力の向上を目指す
データを扱うExcelによるデータ基本操作
講習
データを読むデータ分析基礎講習
データを活かすデータ分析実践講習
データ基本操作講習(1)
データ基本操作講習(2)
データ分析概論(1)
データ分析概論(2)
データ分析実習(1)
データ分析実習(2)
データ活用プロセス
課題検討
仮説データ収集
分析・可視化
施策立案
施策実施
レビュー
分析シナリオの設計
データチェック
分析手法選択・分析結果の評価・可視化
P D C
A
課題抽出
H D C
A
Hypnosis
Data Collection
C(See)
Assessment
本日の肝!!
GISアカデミー
• 職員向けワークショップ①
– 各所属が抱える課題に対してGISなどを通じ、データ利活用による解決を実践的に学ぶワークショップ
– 3時間×4回の連続講座
内容 受講者数
第1回 神戸市のデータ活用の取り組み、事例紹介(5374アプリ)
課題洗い出しディスカッション13名
第2回モバイル空間統計(NTTドコモ)による分析紹介、GISについての簡単なガイダンス、ArcMap講習会、事例紹介、データ加工演習
13名
第3回 ワークショップ(GISマップ作成) 13名
第4回 ワークショップ成果発表振り返り
14名
1.住所があれば点になる 3.WEBでデータを共有できる
2.点があれば数えられる 4.情報提供できる
GISマップでできること
職員向けワークショップ事例①
• 翌年度の学童保育利用者の分布予測来年度の新入生を住所ごとに表示
新入生が20人以上の住所(使用データ)住所別の小学生・就学前児童の人数
職員向けワークショップ事例②
• バリアフリー情報の可視化
• 段差を実測し、オープンストリートマップに掲載
歩道の種別を可視化 「傾斜角度」と「階段」の位置を可視化
職員向けワークショップ事例③
• 不動産の評価
– 市が土地の売買を行う際、当該土地及び周辺の情報を収集するが、その業務のほとんどが紙の地図上で行われている。
職員向けワークショップ事例③
• GISを活用する前提の業務フローを検討
現行フロー 改善フロー
相談事例①(区役所)
• 保育所情報(空き情報、園庭写真等)をマップ化して公開したい
相談事例②(住宅都市局)• 指定道路台帳公開システム
– 建物の建築時や不動産取引時に必要な情報を閲覧可能としたい。来庁しないと見れない情報もあり、市民・事業者の利便を向上させたい指定道路
• 下水道
• 都市計画情報
• 開発許可申請等
指定道路情報配信サービス 用途地域(神戸市情報マップ)
相談事例③(区役所)
• 地域要望の可視化
– 自治会・婦人懇談会や、建設事務所への情報共有に使用
– 紙地図をスキャンしたものに、wordで記入
– 要望ごとに個票を作成
植栽の剪定回数の増加
道路標識の設置
ガードレールの設置
信号機の設置
歩道の草刈り
※実際のデータではありません
要望道路標識の設置については、~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
回答~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(○○建設事務所)
通学路
見通しがよくない
速度取締強化
データ活用で役所の業務を変える
33
GIS利用調査
各所属に「全体最適」の意識づけを
44
44
6
30
23
17
8
8
14
5
14
11
1
10
7
2
12
6
1
8
11
5
3
8
6
1
1
1
2
1
2
1
2
3
4
3
3
515253545
5 15 25 35 45
建設局
水道局
保健福祉局
行財政局
住宅都市局
環境局
北区
西区
兵庫区
長田区
須磨区
灘区
経済観光局
中央区
垂水区
みなと総局
東灘区
こども家庭局
消防局
企画調整局
市民参画推進局
危機管理室
交通局
会計室
紙 電子
1.局室区別 紙・電子地図購入件数
2.GIS移行可否
128件
29.1%
137件
36.6%
109件
34.2%可
否
△
3.表札情報について
33件
16.5%
13件
6.5%
154件
77.0%
必須
あれば便利
不要
6.GIS移行否の理由
5.地図の主な用途
52
31
24
9
4
3
3
1
10
0 10 20 30 40 50 60
窓口対応
現地加工
不特定現地業務持参
システム連携不可
PC環境不整備
縮尺
車載用地図
災害時利用
その他
80
54
45
33
12
10
4
1
1
0 20 40 60 80 100
調査・資料
位置の参照
訪問・ルート検索
窓口・電話対応
その他
構想・計画策定
背景図
防災
関係機関への報告
191
24
16
4
4
2
1
1
0 50 100 150 200
住宅地図
ブルーマップ
デジタウン
MAPPLE
Zmap TOWNⅡ
OA-TOWN
管理区域図(4種)
その他
7.購入地図について
データ活用推進の柱
(1)人材育成
(2)組織・体制
(3)データを活用できる環境
全庁的なデータ活用・流通体制
・前向きな人材の発掘・活用
・操作研修、事例の共有
・データ活用を管理職に認識させる
・業務フローの確立(通常業務への組込み)
・局横断的な情報共有体制
・相談窓口設置
・データ共有のプラットフォームとしてGISを整備
・データ共有のための標準手順の策定
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